JPH05172051A - ピストン型圧縮機における冷媒ガス案内機構 - Google Patents
ピストン型圧縮機における冷媒ガス案内機構Info
- Publication number
- JPH05172051A JPH05172051A JP3341217A JP34121791A JPH05172051A JP H05172051 A JPH05172051 A JP H05172051A JP 3341217 A JP3341217 A JP 3341217A JP 34121791 A JP34121791 A JP 34121791A JP H05172051 A JPH05172051 A JP H05172051A
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- JP
- Japan
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- chamber
- suction
- valve
- rotary valve
- rotary
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- Compressor (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ロータリバルブとそれを収容するバルブ収容室
との潤滑性及びシール性を向上するとともに、ロータリ
バルブの焼付きを防止する。 【構成】シリンダブロック1の中心孔1bとリヤハウジ
ング4の隔壁4aに形成した内周面4bとにより形成さ
れたバルブ収容室25にロータリバルブ26を回転軸1
0により回転可能に収容する。又、このロータリバルブ
26に形成した吸入通路28及び吸入案内溝29により
吸入室8内の冷媒ガスをシリンダブロック1の吸入連通
路1cを介して吸入行程中のシリンダボア内作動室30
に案内可能に形成する。そして、前記ロータリバルブ2
6の外周面にオイル貯留溝33,34を形成し、冷媒ガ
ス中に含まれるオイルを前記貯留溝に蓄えることによ
り、ロータリバルブの潤滑性及びシール性を向上する。
との潤滑性及びシール性を向上するとともに、ロータリ
バルブの焼付きを防止する。 【構成】シリンダブロック1の中心孔1bとリヤハウジ
ング4の隔壁4aに形成した内周面4bとにより形成さ
れたバルブ収容室25にロータリバルブ26を回転軸1
0により回転可能に収容する。又、このロータリバルブ
26に形成した吸入通路28及び吸入案内溝29により
吸入室8内の冷媒ガスをシリンダブロック1の吸入連通
路1cを介して吸入行程中のシリンダボア内作動室30
に案内可能に形成する。そして、前記ロータリバルブ2
6の外周面にオイル貯留溝33,34を形成し、冷媒ガ
ス中に含まれるオイルを前記貯留溝に蓄えることによ
り、ロータリバルブの潤滑性及びシール性を向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はピストン型圧縮機にお
ける冷媒ガス案内機構に関するものである。
ける冷媒ガス案内機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、揺動斜板式のピストン型圧縮機
は、ピストンを収容する複数のシリンダボアを互いに平
行に形成したシリンダブロックと、該シリンダブロック
の前端面に接合されてクランク室を形成するフロントハ
ウジングと、シリンダブロックの後端面に接合されて吸
入室及び吐出室を区画形成するリヤハウジングとを備
え、前記シリンダブロック及びフロントハウジングの中
心孔に支持された回転軸の回転によりクランク室内に設
けた揺動斜板を有する駆動機構を介して前記ピストンを
シリンダボア内で往復動することにより、吸入室から吸
入した冷媒ガスを圧縮して吐出室へ吐出するように構成
されている。さらに、詳述すると、前記シリンダブロッ
クと前記リヤハウジングとの間には、吸入孔及び吐出孔
を貫通したバルブプレートが、該プレートのシリンダボ
ア側には前記吸入孔を開閉する吸入弁を有する吸入プレ
ートが、バルブプレートのリヤハウジング側には前記吐
出孔を開閉する吐出弁を有する吐出プレートが介在され
ている。そして、ピストンが吸入行程にあるときには吸
入プレートの吸入弁が開いて吸入室の冷媒ガスがバルブ
プレートの吸入孔からシリンダボア内の吸入及び圧縮を
行う作動室に吸入され、前記ピストンが圧縮行程に入る
と、前記吸入弁が吸入孔を閉じるとともに、作動室内の
圧力が所定圧以上となると、吐出プレートの吐出弁が開
いて作動室内の圧縮冷媒ガスはバルブプレートの吐出孔
から吐出室に吐出される。
は、ピストンを収容する複数のシリンダボアを互いに平
行に形成したシリンダブロックと、該シリンダブロック
の前端面に接合されてクランク室を形成するフロントハ
ウジングと、シリンダブロックの後端面に接合されて吸
入室及び吐出室を区画形成するリヤハウジングとを備
え、前記シリンダブロック及びフロントハウジングの中
心孔に支持された回転軸の回転によりクランク室内に設
けた揺動斜板を有する駆動機構を介して前記ピストンを
シリンダボア内で往復動することにより、吸入室から吸
入した冷媒ガスを圧縮して吐出室へ吐出するように構成
されている。さらに、詳述すると、前記シリンダブロッ
クと前記リヤハウジングとの間には、吸入孔及び吐出孔
を貫通したバルブプレートが、該プレートのシリンダボ
ア側には前記吸入孔を開閉する吸入弁を有する吸入プレ
ートが、バルブプレートのリヤハウジング側には前記吐
出孔を開閉する吐出弁を有する吐出プレートが介在され
ている。そして、ピストンが吸入行程にあるときには吸
入プレートの吸入弁が開いて吸入室の冷媒ガスがバルブ
プレートの吸入孔からシリンダボア内の吸入及び圧縮を
行う作動室に吸入され、前記ピストンが圧縮行程に入る
と、前記吸入弁が吸入孔を閉じるとともに、作動室内の
圧力が所定圧以上となると、吐出プレートの吐出弁が開
いて作動室内の圧縮冷媒ガスはバルブプレートの吐出孔
から吐出室に吐出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ピストン型圧縮機
においては、冷媒ガス中に潤滑オイルが混入されてお
り、このオイルが平板状の吸入弁とバルブプレートとの
接触部の隙間に付着するため、吸入行程初期に吸入弁が
それ自身の弾性に抗して弾性変形して前記吸入孔を開放
する際、前記オイルの吸着力により吸入弁がバルブプレ
ートの接触面から離間し難くなって吸入動作の応答性が
悪くなるとともに、各シリンダボア内作動室の吸入圧力
にバラツキが生じ圧縮機の動力損失を招くという問題が
ある。
においては、冷媒ガス中に潤滑オイルが混入されてお
り、このオイルが平板状の吸入弁とバルブプレートとの
接触部の隙間に付着するため、吸入行程初期に吸入弁が
それ自身の弾性に抗して弾性変形して前記吸入孔を開放
する際、前記オイルの吸着力により吸入弁がバルブプレ
ートの接触面から離間し難くなって吸入動作の応答性が
悪くなるとともに、各シリンダボア内作動室の吸入圧力
にバラツキが生じ圧縮機の動力損失を招くという問題が
ある。
【0004】上記問題を解決するため、本願出願人は従
来技術と異なる新規な圧縮機の冷媒ガス吸入機構を提案
している。この吸入機構は、前記シリンダブロック及び
リヤハウジングの中心部に、前記吸入室と連通するバル
ブ収容室を設け、このバルブ収容室と前記各シリンダボ
ア内の作動室とをそれぞれシリンダブロックに形成した
吸入連通路により連通し、前記バルブ収容室には前記ピ
ストンの往復運動に同期して回転されるロータリーバル
ブを収容し、該ロータリーバルブの中心部には前記吸入
室と常時連通する吸入通路を形成するとともに、ロータ
リーバルブの外周面には吸入行程時のみ前記吸入連通路
と連通し、かつ前記吸入通路に連通する吸入案内溝を周
方向に設けている。
来技術と異なる新規な圧縮機の冷媒ガス吸入機構を提案
している。この吸入機構は、前記シリンダブロック及び
リヤハウジングの中心部に、前記吸入室と連通するバル
ブ収容室を設け、このバルブ収容室と前記各シリンダボ
ア内の作動室とをそれぞれシリンダブロックに形成した
吸入連通路により連通し、前記バルブ収容室には前記ピ
ストンの往復運動に同期して回転されるロータリーバル
ブを収容し、該ロータリーバルブの中心部には前記吸入
室と常時連通する吸入通路を形成するとともに、ロータ
リーバルブの外周面には吸入行程時のみ前記吸入連通路
と連通し、かつ前記吸入通路に連通する吸入案内溝を周
方向に設けている。
【0005】従って、回転軸の回転によりピストンが吸
入行程にあるとき、冷媒ガスは吸入室からロータリバル
ブのガス吸入通路、吸入案内溝及びシリンダブロックに
形成した吸入連通路を介して作動室に吸入されるため、
冷媒ガスの吸入動作が円滑に行われ、前述した平板状の
吸入弁の動作の応答性の低下及び動力損失を解消するこ
とができる。
入行程にあるとき、冷媒ガスは吸入室からロータリバル
ブのガス吸入通路、吸入案内溝及びシリンダブロックに
形成した吸入連通路を介して作動室に吸入されるため、
冷媒ガスの吸入動作が円滑に行われ、前述した平板状の
吸入弁の動作の応答性の低下及び動力損失を解消するこ
とができる。
【0006】ところが、上記冷媒ガス吸入機構は、圧縮
機の回転軸によりロータリバルブが高速回転されるた
め、ロータリバルブの外周面とそれを収容するバルブ収
容室の内周面との間に摩擦が生じて潤滑性及びシール性
が低下し、ロータリバルブの焼付きが生じるという新た
な問題が生じた。
機の回転軸によりロータリバルブが高速回転されるた
め、ロータリバルブの外周面とそれを収容するバルブ収
容室の内周面との間に摩擦が生じて潤滑性及びシール性
が低下し、ロータリバルブの焼付きが生じるという新た
な問題が生じた。
【0007】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたものであって、その目的は、ロータリバルブの外
周面とそれを収容するバルブ収容室の内周面との摺動面
の潤滑性及びシール性を向上することができるととも
に、ロータリバルブの焼付きを防止することができるピ
ストン型圧縮機における冷媒ガス案内機構を提供するこ
とにある。
されたものであって、その目的は、ロータリバルブの外
周面とそれを収容するバルブ収容室の内周面との摺動面
の潤滑性及びシール性を向上することができるととも
に、ロータリバルブの焼付きを防止することができるピ
ストン型圧縮機における冷媒ガス案内機構を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、ピストン型圧縮機において、吸入室を形成
するハウジング及び/又はシリンダブロックに対し、吸
入室と連通するバルブ収容室を設け、前記バルブ収容室
と各シリンダボアとをそれぞれ吸入連通路により連通
し、前記バルブ収容室にはピストンの往復運動に同期し
て回転されるロータリーバルブを収容し、該ロータリー
バルブには前記吸入室と常時連通する吸入通路を形成す
るとともに、該ロータリーバルブの外周面には前記吸入
通路と連通するガス吸入案内溝を設け、前記ガス吸入案
内溝は吸入行程中の作動室と連通する吸入連通路と選択
的に連通するようにロータリーバルブの周方向に形成
し、さらに前記ロータリーバルブの外周面には吸入案内
溝と離隔した位置にオイル貯溜溝を形成するという手段
をとっている。
成するため、ピストン型圧縮機において、吸入室を形成
するハウジング及び/又はシリンダブロックに対し、吸
入室と連通するバルブ収容室を設け、前記バルブ収容室
と各シリンダボアとをそれぞれ吸入連通路により連通
し、前記バルブ収容室にはピストンの往復運動に同期し
て回転されるロータリーバルブを収容し、該ロータリー
バルブには前記吸入室と常時連通する吸入通路を形成す
るとともに、該ロータリーバルブの外周面には前記吸入
通路と連通するガス吸入案内溝を設け、前記ガス吸入案
内溝は吸入行程中の作動室と連通する吸入連通路と選択
的に連通するようにロータリーバルブの周方向に形成
し、さらに前記ロータリーバルブの外周面には吸入案内
溝と離隔した位置にオイル貯溜溝を形成するという手段
をとっている。
【0009】
【作用】この発明はロータリバルブの外周面にオイル貯
留溝を形成したので、ロータリバルブ外周面とバルブ収
容室の内周面との隙間から進入するオイルが前記オイル
貯留溝に貯留されて、ロータリバルブの外周面とバルブ
収容室内周面との摺動面の潤滑性が向上するとともに、
ロータリバルブの焼付きが防止される。又、前記貯留オ
イルにより前記摺動面での冷媒ガスの高圧側から低圧側
へのリークが抑制されてシール性が向上される。
留溝を形成したので、ロータリバルブ外周面とバルブ収
容室の内周面との隙間から進入するオイルが前記オイル
貯留溝に貯留されて、ロータリバルブの外周面とバルブ
収容室内周面との摺動面の潤滑性が向上するとともに、
ロータリバルブの焼付きが防止される。又、前記貯留オ
イルにより前記摺動面での冷媒ガスの高圧側から低圧側
へのリークが抑制されてシール性が向上される。
【0010】
【実施例】以下、この発明を揺動斜板式可変容量圧縮機
に具体化した一実施例を図1〜図3に基づいて説明す
る。
に具体化した一実施例を図1〜図3に基づいて説明す
る。
【0011】シリンダブロック1のフロント側端面には
フロントハウジング2が接合固定され、その内部には駆
動室としてのクランク室3が形成されている。又、前記
シリンダブロック1のリヤ側端面にはリヤハウジング4
がバルブプレート5、吐出プレート6及びリテーナプレ
ート7を介して接合固定されている。前記リヤハウジン
グ4には、その内部に形成した隔壁4aによって中心部
に吸入室8、外周側に吐出室9が区画形成されている。
又、前記バルブプレート5には吐出孔5aが形成され、
吐出プレート6には前記吐出孔5aと対応して吐出弁6
aが形成され、さらにリテーナプレート7には前記吐出
弁6aの開放位置を規制するリテーナ7aが形成されて
いる。
フロントハウジング2が接合固定され、その内部には駆
動室としてのクランク室3が形成されている。又、前記
シリンダブロック1のリヤ側端面にはリヤハウジング4
がバルブプレート5、吐出プレート6及びリテーナプレ
ート7を介して接合固定されている。前記リヤハウジン
グ4には、その内部に形成した隔壁4aによって中心部
に吸入室8、外周側に吐出室9が区画形成されている。
又、前記バルブプレート5には吐出孔5aが形成され、
吐出プレート6には前記吐出孔5aと対応して吐出弁6
aが形成され、さらにリテーナプレート7には前記吐出
弁6aの開放位置を規制するリテーナ7aが形成されて
いる。
【0012】前記シリンダブロック1及びフロントハウ
ジング2には回転軸10がラジアルベアリング11,1
2を介して外部動力により回転可能に支持されている。
この回転軸10上にはクランク室3内に位置するように
回転支持体13が嵌合固定されている。前記回転支持体
13とフロントハウジング2との間にはスラストベアリ
ング14が介在されている。さらに、前記回転支持体1
3の外周に突設したアーム部13aには長孔13bが形
成され、該長孔13bに連結ピン15を介して回転斜板
16が前後方向の傾動可能に連結されている。又、回転
斜板16のボス部16aには揺動斜板17が相対回転可
能に支持され、前記回転軸10上に往復動可能に嵌合し
たスリーブ18に対しピン19により前記回転斜板16
のボス部16aが回動可能に連結されている。又、前記
揺動斜板17はシリンダブロック1及びフロントハウジ
ング2に貫通固定した案内ロッド20によって回転が防
止され前後方向の傾動が許容されるようになっている。
ジング2には回転軸10がラジアルベアリング11,1
2を介して外部動力により回転可能に支持されている。
この回転軸10上にはクランク室3内に位置するように
回転支持体13が嵌合固定されている。前記回転支持体
13とフロントハウジング2との間にはスラストベアリ
ング14が介在されている。さらに、前記回転支持体1
3の外周に突設したアーム部13aには長孔13bが形
成され、該長孔13bに連結ピン15を介して回転斜板
16が前後方向の傾動可能に連結されている。又、回転
斜板16のボス部16aには揺動斜板17が相対回転可
能に支持され、前記回転軸10上に往復動可能に嵌合し
たスリーブ18に対しピン19により前記回転斜板16
のボス部16aが回動可能に連結されている。又、前記
揺動斜板17はシリンダブロック1及びフロントハウジ
ング2に貫通固定した案内ロッド20によって回転が防
止され前後方向の傾動が許容されるようになっている。
【0013】前記シリンダブロック1に対し前記回転軸
10と平行に複数箇所(この実施例では5箇所)に形成
したシリンダボア1a内にはそれぞれピストン21が収
容され、各ピストン21はピストンロッド22を介して
前記揺動斜板17にそれぞれ連結されている。前記回転
軸10上にはバネ受23が取付けられ、該バネ受23と
前記スリーブ18との間にはコイル状のバネ24が介在
され、常には揺動斜板17の傾斜角が増大し、圧縮容量
が増大する方向に付勢されている。
10と平行に複数箇所(この実施例では5箇所)に形成
したシリンダボア1a内にはそれぞれピストン21が収
容され、各ピストン21はピストンロッド22を介して
前記揺動斜板17にそれぞれ連結されている。前記回転
軸10上にはバネ受23が取付けられ、該バネ受23と
前記スリーブ18との間にはコイル状のバネ24が介在
され、常には揺動斜板17の傾斜角が増大し、圧縮容量
が増大する方向に付勢されている。
【0014】前記シリンダブロック1の中心孔1b、バ
ルブプレート5の中心孔5b、吐出プレート6の中心孔
6b及びリテーナプレート7の中心孔7b、さらにリヤ
ハウジング4の隔壁4aの内周面4bによって、前記吸
入室8と連通する円筒状のバルブ収容室25が形成され
ている。又、このバルブ収容室25と前記各シリンダボ
ア1a内の作動室30とは、シリンダブロック1に形成
した複数の吸入連通路1cによりそれぞれ連通されてい
る。前記バルブ収容室25には円柱状をなす冷媒ガス吸
入用のロータリバルブ26が回転可能に収容されてい
る。そして、ロータリバルブ26の前端面に形成した係
合孔26aには回転軸10の後端面に形成した係合凸部
10aが嵌入され、キー27によって回転軸10に対し
同期回転可能に連結されている。又、ロータリバルブ2
6の後端面は前記隔壁4aの内周面に形成した段差部4
cによって後方への移動不能に位置規制されている。
ルブプレート5の中心孔5b、吐出プレート6の中心孔
6b及びリテーナプレート7の中心孔7b、さらにリヤ
ハウジング4の隔壁4aの内周面4bによって、前記吸
入室8と連通する円筒状のバルブ収容室25が形成され
ている。又、このバルブ収容室25と前記各シリンダボ
ア1a内の作動室30とは、シリンダブロック1に形成
した複数の吸入連通路1cによりそれぞれ連通されてい
る。前記バルブ収容室25には円柱状をなす冷媒ガス吸
入用のロータリバルブ26が回転可能に収容されてい
る。そして、ロータリバルブ26の前端面に形成した係
合孔26aには回転軸10の後端面に形成した係合凸部
10aが嵌入され、キー27によって回転軸10に対し
同期回転可能に連結されている。又、ロータリバルブ2
6の後端面は前記隔壁4aの内周面に形成した段差部4
cによって後方への移動不能に位置規制されている。
【0015】前記ロータリバルブ26の軸心部には前記
吸入室8と連通する吸入通路28が形成されるととも
に、外周面には該吸入通路28の内端部と常時連通し、
吸入行程にある複数の吸入連通路1cと連通可能な吸入
案内溝29が形成されている。
吸入室8と連通する吸入通路28が形成されるととも
に、外周面には該吸入通路28の内端部と常時連通し、
吸入行程にある複数の吸入連通路1cと連通可能な吸入
案内溝29が形成されている。
【0016】そして、前記回転軸10が回転されて、回
転支持体13、連結ピン15及び回転斜板16を介して
揺動斜板17が前後に揺動され、ピストンロッド22を
介して複数のピストン21が異なるタイミングで順次往
復動されると、前記ロータリバルブ26が回転軸10に
より回転されて、ピストン21が吸入行程に移行した場
合に、図3においてバルブ回転方向に関して吸入案内溝
29の前端面31がシリンダブロック1に設けた吸入連
通路1cを開放する方向に通過し、この結果、吸入室8
からロータリバルブ26の吸入通路28、案内溝29及
び吸入連通路1cを通してシリンダボア1a内の作動室
30内に冷媒ガスが吸入される。又、吸入行程の終了時
には、バルブ回転方向に関して吸入案内溝29の後端面
32が前記吸入連通路1cを閉鎖する方向に通過してシ
リンダボア内作動室30内への冷媒ガスの吸入が停止さ
れる。さらに、回転軸10及びロータリバルブ26が回
転されてピストン21が吐出行程に移行されると、ロー
タリバルブ26の外周面によって前記吸入連通路1cが
閉鎖状態に保持されたままとなり、作動室30内で圧縮
された冷媒ガスはバルブプレート5に形成した吐出孔5
aから吐出弁6aを開放して吐出室9へ吐出される。
転支持体13、連結ピン15及び回転斜板16を介して
揺動斜板17が前後に揺動され、ピストンロッド22を
介して複数のピストン21が異なるタイミングで順次往
復動されると、前記ロータリバルブ26が回転軸10に
より回転されて、ピストン21が吸入行程に移行した場
合に、図3においてバルブ回転方向に関して吸入案内溝
29の前端面31がシリンダブロック1に設けた吸入連
通路1cを開放する方向に通過し、この結果、吸入室8
からロータリバルブ26の吸入通路28、案内溝29及
び吸入連通路1cを通してシリンダボア1a内の作動室
30内に冷媒ガスが吸入される。又、吸入行程の終了時
には、バルブ回転方向に関して吸入案内溝29の後端面
32が前記吸入連通路1cを閉鎖する方向に通過してシ
リンダボア内作動室30内への冷媒ガスの吸入が停止さ
れる。さらに、回転軸10及びロータリバルブ26が回
転されてピストン21が吐出行程に移行されると、ロー
タリバルブ26の外周面によって前記吸入連通路1cが
閉鎖状態に保持されたままとなり、作動室30内で圧縮
された冷媒ガスはバルブプレート5に形成した吐出孔5
aから吐出弁6aを開放して吐出室9へ吐出される。
【0017】次に、この発明の要部について説明する
と、前記ロータリバルブ26の外周面には、吸入案内溝
29位置とは離隔した位置で、該案内溝29を挟むよう
に、かつ全周にわたって二箇所にオイル貯留溝33,3
4が形成されている。
と、前記ロータリバルブ26の外周面には、吸入案内溝
29位置とは離隔した位置で、該案内溝29を挟むよう
に、かつ全周にわたって二箇所にオイル貯留溝33,3
4が形成されている。
【0018】従って、ロータリバルブ26の回転状態に
おいて、吸入室8内の冷媒ガスあるいはクランク室3か
らベアリング12の隙間を通してバルブ収容室25内に
進入した冷媒ガス中に含まれるオイルは、ロータリバル
ブ26の外周面とバルブ収容室25内周面との摺動面の
隙間を通して、オイル貯留溝33,34に進入し、オイ
ルが貯留され、ロータリバルブ26とバルブ収容室25
との摺動面の潤滑性が向上するとともに、圧縮機の高速
回転時にロータリバルブ26の焼付きが防止される。
おいて、吸入室8内の冷媒ガスあるいはクランク室3か
らベアリング12の隙間を通してバルブ収容室25内に
進入した冷媒ガス中に含まれるオイルは、ロータリバル
ブ26の外周面とバルブ収容室25内周面との摺動面の
隙間を通して、オイル貯留溝33,34に進入し、オイ
ルが貯留され、ロータリバルブ26とバルブ収容室25
との摺動面の潤滑性が向上するとともに、圧縮機の高速
回転時にロータリバルブ26の焼付きが防止される。
【0019】又、前記オイル貯留溝33,34内のオイ
ルによりロータリバルブ26とバルブ収容室25との摺
動面の隙間を通して冷媒ガスの高圧側から低圧側へのリ
ークが抑制されるので、シール性を向上することもでき
る。
ルによりロータリバルブ26とバルブ収容室25との摺
動面の隙間を通して冷媒ガスの高圧側から低圧側へのリ
ークが抑制されるので、シール性を向上することもでき
る。
【0020】次に、この発明の別の実施例を図4及び図
5に基づいて説明する。この実施例においては前記両オ
イル貯留溝33,34を連通溝35により、連通したも
のである。この連通溝35は、前記吸入案内溝29の後
端面32に近接して形成されている。なお、その他の構
成は前記実施例と同様である。
5に基づいて説明する。この実施例においては前記両オ
イル貯留溝33,34を連通溝35により、連通したも
のである。この連通溝35は、前記吸入案内溝29の後
端面32に近接して形成されている。なお、その他の構
成は前記実施例と同様である。
【0021】従って、この実施例ではロータリバルブ2
6が回転されると、吸入行程終了直後に圧縮行程途中の
作動室30から吸入連通路1cを介して吸入圧力よりも
高い圧力の冷媒ガスが連通溝35に蓄えられ、これが両
オイル貯留溝33,34に流入され、この貯留溝33,
34に収容された冷媒ガス及びオイルが連通溝35と反
対側へ回り込み、その圧力によりロータリバルブ26の
外周面は吸入行程中の吸入連通路1cと対応する側でも
バルブ収容室25の内周面から離れようとする方向への
圧力を受ける。このため、圧縮行程中の作動室30と連
通する吸入連通路1cを通してロータリバルブ26の外
周面に作用する高圧力による局部片荷重が減殺され、ロ
ータリバルブ26の局部摩耗を抑制することができる。
6が回転されると、吸入行程終了直後に圧縮行程途中の
作動室30から吸入連通路1cを介して吸入圧力よりも
高い圧力の冷媒ガスが連通溝35に蓄えられ、これが両
オイル貯留溝33,34に流入され、この貯留溝33,
34に収容された冷媒ガス及びオイルが連通溝35と反
対側へ回り込み、その圧力によりロータリバルブ26の
外周面は吸入行程中の吸入連通路1cと対応する側でも
バルブ収容室25の内周面から離れようとする方向への
圧力を受ける。このため、圧縮行程中の作動室30と連
通する吸入連通路1cを通してロータリバルブ26の外
周面に作用する高圧力による局部片荷重が減殺され、ロ
ータリバルブ26の局部摩耗を抑制することができる。
【0022】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、次のように具体化することもできる。 (1)オイル貯留溝33,34の幅を、吸入案内溝29
を形成したロータリーバルブ外周面側ほど大きくして、
吸入行程時にロータリーバルブ26の外周面をバルブ収
容室25の内周面から離隔する方向へ作用する圧力を大
きくしてロータリーバルブの片荷重を均等化すること。
ものではなく、次のように具体化することもできる。 (1)オイル貯留溝33,34の幅を、吸入案内溝29
を形成したロータリーバルブ外周面側ほど大きくして、
吸入行程時にロータリーバルブ26の外周面をバルブ収
容室25の内周面から離隔する方向へ作用する圧力を大
きくしてロータリーバルブの片荷重を均等化すること。
【0023】(2)前記オイル貯留溝33,34を非連
続的に形成したり、連通溝35を複数箇所に形成したり
すること。 (3)バルブ収容室25をシリンダブロック1側のみ又
はリヤハウジング4側のみに形成すること。
続的に形成したり、連通溝35を複数箇所に形成したり
すること。 (3)バルブ収容室25をシリンダブロック1側のみ又
はリヤハウジング4側のみに形成すること。
【0024】(4)前記ロータリーバルブ26を吐出用
のロータリーバルブとして具体化したり、吸入用と吐出
用とを兼用するロータリーバルブとして具体化したりす
ること。
のロータリーバルブとして具体化したり、吸入用と吐出
用とを兼用するロータリーバルブとして具体化したりす
ること。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明はロータ
リバルブとそれを収容するバルブ収容室と摺動面の潤滑
性及びシール性を向上することができるとともに、ロー
タリバルブの焼付きを防止することができる効果があ
る。
リバルブとそれを収容するバルブ収容室と摺動面の潤滑
性及びシール性を向上することができるとともに、ロー
タリバルブの焼付きを防止することができる効果があ
る。
【図1】この発明を揺動斜板式可変容量圧縮機に具体化
した一実施例を示す縦断面図である。
した一実施例を示す縦断面図である。
【図2】ロータリバルブの斜視図である。
【図3】ロータリバルブの収容状態を示す横断面図であ
る。
る。
【図4】この発明の別の実施例を示すロータリバルブの
斜視図である。
斜視図である。
【図5】図4の実施例のロータリバルブの組付構造を示
す横断面図である。
す横断面図である。
1 シリンダブロック、1a シリンダボア、1c 吸
入連通路、2 フロントハウジング、3 クランク室、
4 リヤハウジング、4a 隔壁、5 バルブプレー
ト、8 吸入室、9 吐出室、10 回転軸、13 回
転支持体、16回転斜板、17 揺動斜板、21 ピス
トン、25 バルブ収容室、26 ロータリバルブ、2
8 吸入通路、29 吸入案内溝、30 作動室、3
1,32端面、33,34 オイル貯留溝、35 オイ
ル連通溝。
入連通路、2 フロントハウジング、3 クランク室、
4 リヤハウジング、4a 隔壁、5 バルブプレー
ト、8 吸入室、9 吐出室、10 回転軸、13 回
転支持体、16回転斜板、17 揺動斜板、21 ピス
トン、25 バルブ収容室、26 ロータリバルブ、2
8 吸入通路、29 吸入案内溝、30 作動室、3
1,32端面、33,34 オイル貯留溝、35 オイ
ル連通溝。
フロントページの続き (72)発明者 河村 忠一 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (1)
- 【請求項1】 ピストンを収容する複数のシリンダボア
を互いに平行に形成したシリンダブロックと、該シリン
ダブロックに接合されて吸入室、吐出室及びクランク室
を形成する複数のハウジングと、前記シリンダブロック
及びクランク室側のハウジングの中心部に支持された回
転軸の回転により駆動機構を介して前記ピストンをシリ
ンダボア内で往復動することにより、吸入室から吸入し
たガスを圧縮して吐出室へ吐出するように構成したピス
トン型圧縮機において、 前記吸入室を形成するハウジング及び/又はシリンダブ
ロックに、前記吸入室と連通するバルブ収容室を設け、
前記バルブ収容室と前記各シリンダボアの作動室とをそ
れぞれ吸入連通路により連通し、前記バルブ収容室には
前記ピストンの往復運動に同期して回転されるロータリ
ーバルブを収容し、該ロータリーバルブの軸心には前記
吸入室と常時連通する吸入通路を形成するとともに、該
ロータリーバルブの外周面には吸入行程中の作動室と連
通する吸入連通路と選択的に連通する吸入案内溝及びそ
の溝と離隔した位置にオイル貯留溝をロータリーバルブ
の周方向に形成したピストン型圧縮機における冷媒ガス
案内機構。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3341217A JPH05172051A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ピストン型圧縮機における冷媒ガス案内機構 |
DE4294541T DE4294541T1 (de) | 1991-12-24 | 1992-12-22 | Kühlgasleitungsmechanismus für einen Kolbenkompressor |
KR1019930702567A KR100215080B1 (ko) | 1991-12-24 | 1992-12-22 | 피스톤형 압축기의 냉매 가스 안내구조 |
DE4294541A DE4294541C2 (de) | 1991-12-24 | 1992-12-22 | Kühlgasleitungsmechanismus für einen Kolbenkompressor |
PCT/JP1992/001679 WO1993013313A1 (en) | 1991-12-24 | 1992-12-22 | Refrigerant gas guiding mechanism for piston type compressor |
US08/098,332 US5368449A (en) | 1991-12-24 | 1992-12-22 | Refrigerant gas guiding mechanism for piston type compressor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3341217A JPH05172051A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ピストン型圧縮機における冷媒ガス案内機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05172051A true JPH05172051A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18344288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3341217A Pending JPH05172051A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | ピストン型圧縮機における冷媒ガス案内機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05172051A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9843126B1 (en) | 2017-02-21 | 2017-12-12 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Connector housing assemblies with access hood and push surface |
US11163272B2 (en) | 2017-03-09 | 2021-11-02 | Omron Corporation | Servo parameter adjustment device and servo parameter adjustment method |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP3341217A patent/JPH05172051A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9843126B1 (en) | 2017-02-21 | 2017-12-12 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Connector housing assemblies with access hood and push surface |
US11163272B2 (en) | 2017-03-09 | 2021-11-02 | Omron Corporation | Servo parameter adjustment device and servo parameter adjustment method |
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