JPH0517203Y2 - - Google Patents

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JPH0517203Y2
JPH0517203Y2 JP14047088U JP14047088U JPH0517203Y2 JP H0517203 Y2 JPH0517203 Y2 JP H0517203Y2 JP 14047088 U JP14047088 U JP 14047088U JP 14047088 U JP14047088 U JP 14047088U JP H0517203 Y2 JPH0517203 Y2 JP H0517203Y2
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  • Manufacture Of Wood Veneers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、定速外周駆動型ベニヤレースに関す
るものである。
本願出願人は、先に例えば「ベニヤレース」
(特公昭56−16729号公報)・「ベニヤレース」(特
公昭63−27161号公報)等に開示する如く、周囲
に多数の突刺体を備えたローラー状或は無端帯状
の外周駆動部材を、前記突刺体が少なくともスピ
ンドルで軸支された原木の切削寸前の外周面を突
刺可能な位置に備えると共に、該外周駆動部材を
回転(走行)させて、原木の切削に要する動力の
大半を外周から供給することにより、スピンドル
を介する原木軸心部からの動力供給に頼つていた
センター駆動式ベニヤレースの最大の欠点であつ
た、原木破壊を防止することを可能にし、併せ
て、斯様な外周駆動型ベニヤレースは、後処理工
程、例えば単板切断処理工程等の後処理工程との
直結が比較的容易であり、而も直結には、単板の
削成速度を略一定にした定速外周駆動型が好適で
あることを確認して、実用化に成功した。
一方、ベニヤレースに於ては、原木の性状等に
応じて削成する単板の厚さを変更する必要が生じ
るが、従来は、スピンドルの駆動停止に先立つ
て、切削用刃物等を備えた鉋台の移送(往動)を
停止し、該停止位置に於て、一旦原木の断面形状
を真円状に形成すると共に、鉋台の移送速度及
び、ノーズバー・ローラーバー等から成る押圧部
材の位置等を調整し、削成を再開する手法が取ら
れていた為に、停止時及び再開時に、厚さが漸減
及び漸増する断面楔状の不良単板が多量に削成さ
れる欠点があつた。
そこで、本願出願人は、先に例えば「ベニヤレ
ースにおける鉋台移送装置」(実公昭62−37683号
公報)に開示する如く、鉋台を有段階的な異速度
で継続して移送できるようにした、変速自在式の
移送装置を開発し、前記欠点を解消することに成
功したが、斯様な変速自在式の移送装置を先述し
た定速外周駆動型ベニヤレースに備えて、略一定
速度で単板を削成する過程で、鉋台を異速度で継
続して移送することにより、無段階状に単板の厚
さを変更する場合に、押圧部材を移動させる移動
機構の移動速度が一定であると、適正な押圧状態
が維持できなくなる不都合が発生することが判明
した。
即ち、単板厚さの変更は、原木径の大小に拘り
なく、原木を概ね一回転させる間に完了させる必
要があるのに対して、定速外周駆動型ベニヤレー
スは、単板の削成速度が略一定である故に、原木
の一回転当りに要する時間が、原木径の大小に関
連して増減するから、大径原木又は小径原木の内
の、いずれか一方を切削する途上で単板厚さを変
更する場合に要する時間に適合させて、移動機構
の移動速度を一定に設定すると、他方を切削する
途上で単板厚さを変更する過程に於て、押圧部材
の移動が適確に追従し切れずに、押圧状態に過不
足が生じて、適正な押圧状態が維持できなくなる
不都合が発生し、結果的に、それ以降に削成する
単板の品質に重大な悪影響を及ぼす誘因となる。
無論、例えばサーボモータ等から成る変速自在
式の移動機構を押圧部材へ連結すると共に、単板
厚さの変更に応じて押圧部材の移動量を演算する
演算機能を具備した制御機構によつて、前記変速
自在式の移動機構の作動を制御し、原木径に対応
する速度で押圧部材を移動させ、更に該押圧部材
の位置を検出する位置検出器の検出信号を制御装
置に帰還して、最終移動位置を調整(補正)する
一連の動作を、自動的に行うよう構成することは
不可能ではないが、構成が極めて複雑化する欠点
があり、而も好ましい押圧率(圧縮率)は単板の
厚さ毎に微妙に異り、またたとえ同じ厚さであつ
ても、原木の性状等に応じて押圧率を変えた方が
望ましい場合も多いから、自動的な制御によつて
は、必ずしも良好な押圧状態が設定できない難点
がある。
本考案は、先述の如き変速自在式の移送装置を
備えた定速外周駆動型ベニヤレースに於ける不都
合の発生を、簡単な構成で以つて防止すべく開発
したもので、具体的には、押圧部材を有段階的な
異速度で移動させるべく、手動制御可能な有段変
速式の移動機構を押圧部材へ連結した構成が特徴
であり、移動機構の移動速度の切換えにより、原
木径に対応する速度で押圧部材を移動させ得るの
で、単板厚さを変更する過程で、押圧部材の押圧
状態に過不足が生じる虞はなく、常に適正な押圧
状態が維持でき、而も必要により、単板の厚さ或
は原木の性状等に対応して、微細に最終押圧率を
調整し得るので、臨機応変に良好な押圧状態が設
定できる利点もあり、複雑な機器類を備えて自動
的に移動制御を行う場合に比べても著しく効果的
である。
以下、本考案を図面に例示した実施の一例に基
いて更に詳述する。
第1図は本考案に係るベニヤレースの側面説明
図である。
図中1は、切削用刃物11等を備えた鉋台であ
つて、歩送りネジ5の送り作用を得て、スピンド
ル10によつて把持される原木12から単板13
を削成する。
2は、軸方向の任意間隔毎に適宜の空間を設け
て外周に多数の突刺体2aを備えたローラー状の
外周駆動部材であつて、三相電動機等から成る定
速駆動機構14の駆動作用を得て、原木12の切
削に要する動力の大半を、原木12の外周へ供給
する。
3は、前記外周駆動部材2の複数の空間毎に位
置する押圧部材(実施例はノーズバー型)であつ
て、鉋台1へ摺動可能に付設された取付け台18
の長手方向(外周駆動部材の軸芯方向と同方向)
に適当な間隔を以つて弾性変位可能に具備され、
原木12と単板13との境界を略定圧的に押圧す
る。
4は、先記公報に開示する如く、歩送りネジを
5介して鉋台1を有段階的(実施例は二段階であ
るが、それ以上に構成することも可能である)な
異速度で継続して移送する変速自在式の移送装置
であつて、原則的には、オーバーランニングクラ
ツチ4bを介して低速駆動機構4aの駆動を歩送
りネジ5に伝達するも、必要に応じ、クラツチ4
dを介して高速駆動機構4cの駆動を歩送りネジ
5に伝達する。
6は、制御機構であつて、外周駆動部材用の定
速駆動機構14の駆動、及び該定速駆動機構14
の駆動に正確に追従して回転する直流電動機等か
ら成るスピンドル用の変速駆動機構15の駆動、
並びに該変速駆動機構15に連結された回転数検
出器16の検出信号に基く歩送りネジ用の移送装
置4の駆動等を、所望設定通りに制御する。
7は、減速機付極数変換型電動機等から成る有
段変速式の移動機構であつて、後述する操作盤8
の操作に基き、送りネジ17及び取付け台18を
介して押圧部材3を有段階的な異速度で移動させ
る。
8は、操作盤であつて、前進用スイツチ8a又
は後進用スイツチ8bの投入に基き、ダイヤルゲ
ージ等から成る位置表示器9で表示される押圧部
材3の位置を、前記移動機構7を介して前後に移
動させるが、速度切換用スイツチ8cの切換えに
基き、前記移動機構7の移動速度を高速・低速の
二段に切換えることができる。
本考案に係るベニヤレースは、例えば前記の如
く構成するものであつて、制御機構6の制御に基
き、定速駆動機構14と変速駆動機構15を介し
て、外周駆動部材3とスピンドル10を駆動する
と共に、移送装置4のいずれか片側の駆動機構、
例えば高速駆動機構4cの駆動を歩送りネジ5に
伝達し、比較的厚い単板13を削成する途上で、
必要に応じ、クラツチ4dの連結を断てば、オー
バーランニングクラツチ4bがオーバーランニン
グしなくなるので定速駆動機構4aの駆動が歩送
りネジ5に伝達され、比較的薄い単板13の削成
が可能であり、当然、その逆も可能であつて、原
木12の切削を中断することなく、無段階状に単
板13の厚さを変更することができる。
その際、押圧部材3の位置を調整する必要が生
じるので、操作盤8の前進用スイツチ8a又は後
進用スイツチ8bを投入して、押圧部材3を前又
は後に移動させるが、移動機構7が有段変速式で
あるから、速度切換用スイツチ8cの切換えによ
り、移動機構7の移動速度を原木径に対応させ
て、より具体的には、原木12が大径であれば低
速度で、また原木12が小径であれば高速度で移
動を行うことができる。
従つて、大小いずれの径の原木を切削する途上
であつても、単板厚さを変更する過程で、押圧部
材の押圧状態に過不足が生じる虞はなく、常に適
正な押圧状態が維持でき、而も必要により、単板
の厚さ或は原木の性状等に対応して、微細に最終
押圧率を調整し得るので、臨機応変に良好な押圧
状態が設定できる利点もあり、複雑な機器類を備
えて自動的に移動制御を行う場合に比べても著し
く効果的である。
尚、前記実施例は、移動機構の移動速度を低速
度と高速度の二種類に設定したもので、例えば減
速機付極数変換型電動機の如く、構造と操作が簡
単で而も安価な機器類が移動機構に適用できる長
所があり、一般的に単板厚さの変更が行われる原
木径の変動範囲に照らして、十分に実用性がある
が、必要に応じては、例えば前記歩送りネジ用の
移送装置に準ずる(但し、随時連結可能な駆動機
構を三個以上備えた)構成で成る機器類等、三種
類以上の異なる移動速度を伝達可能な、他の公知
の機器類を用いて移動機構を形成し、多段階的に
移動速度を切換えるよう構成することも容易であ
り、一層厳密に原木径に対応する速度で押圧部材
を移動させ得るので相応に有効である。
また図示は省略したが、単板厚さの変更に応じ
て押圧部材の所定移動位置を算定する機能を具備
した制御機構と、押圧部材の位置を検出して検出
信号を前記制御装置に帰還させる位置検出器とを
組合わせて成る自動移動設定装置の併設も可能
で、移動に至便であり、該自動移動設定装置の作
動により前記移動機構を介して算定通り自動的に
押圧部材を移動させる際に、前記手動制御による
場合と同様に、原木径に応じて移動機構の移動速
度を切換えることにより、適確に押圧部材を移動
させることができ、併せて必要に応じ、最終押圧
率を微妙に調整することもできるので有効であ
る。
また前記実施例は、ローラー状の外周駆動部材
を切削直前の原木外周へ当接可能に備えた定速外
周駆動型を例示したが、外周駆動部材の形状或は
配設位置は、特に限定なく他の公知の例の如く選
定することができ、更に押圧部材の形状も、実施
例の如き弾性変位可能なノーズバー型に限らず、
外周駆動部材の形状或は配設位置等に適応する形
状であれば、他の公知の例の内から適宜選択的に
用いることができる。
また変速自在式の移送装置も、実施例の如き有
段階的な変速機能を具備した形式のものに限ら
ず、例えばサーボモータ・サーボ弁制御式流体シ
リンダー等から成る無段階的な変速機能を具備し
た変速自在式の移送装置の適用も可能であつて、
制御機構の制御により、如何様な単板厚さの変更
にも対応できるよう、無数の有段階的な変速範囲
に特定して使用することができ至便である。
以上明らかな如く、本考案に係るベニヤレース
は、単板厚さの変更に必要な時間が原木径の大小
に関連して増減する、定速外周駆動型の特性に適
合させて、簡単な構成により、適正な押圧状態を
維持して、常に良質な単板を削成できるようにし
たものであり、合板工場に於ける本考案の実施効
果は極めて多大である。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案を説明する為のものであつて、第
1図は本考案に係るベニヤレースの側面説明図で
ある。 1……鉋台、2……外周駆動部材、3……押圧
部材、4……移送装置、5……歩送りネジ、6…
…制御機構、7……移動機構、8……操作盤、1
0……スピンドル、11……切削用刃物、12…
…原木、13……単板、14……定速駆動機構、
15……変速駆動機構、17……送りネジ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 原木の切削に要する動力の大半を外周から供給
    すべく、略一定速度で回転する外周駆動部材を原
    木外周へ当接可能に備えると共に、鉋台を有段階
    的又は無段階的な異速度で継続して移送すべく、
    変速自在式の移送装置を鉋台へ連結して成る定速
    外周駆動型ベニヤレースであつて、ノーズバー等
    から成る押圧部材を有段階的な異速度で移動させ
    るべく、手動制御可能な有段変速式の移動機構を
    押圧部材へ連結したことを特徴とする定速外周駆
    動型ベニヤレース。
JP14047088U 1988-10-27 1988-10-27 Expired - Lifetime JPH0517203Y2 (ja)

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