JPH05169479A - 射出成形体の製造法 - Google Patents

射出成形体の製造法

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JPH05169479A
JPH05169479A JP3342587A JP34258791A JPH05169479A JP H05169479 A JPH05169479 A JP H05169479A JP 3342587 A JP3342587 A JP 3342587A JP 34258791 A JP34258791 A JP 34258791A JP H05169479 A JPH05169479 A JP H05169479A
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JP
Japan
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weight
olefin
copolymer
ethylene
resin
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JP3342587A
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Inventor
Ryoichi Ito
良一 伊藤
Izumi Ishii
泉 石井
Yuuta Kumano
勇太 熊野
Hiroyuki Tsuruta
浩之 鶴田
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J11/00Recovery or working-up of waste materials
    • C08J11/04Recovery or working-up of waste materials of polymers
    • C08J11/06Recovery or working-up of waste materials of polymers without chemical reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2323/00Characterised by the use of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Derivatives of such polymers
    • C08J2323/02Characterised by the use of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Derivatives of such polymers not modified by chemical after treatment
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装された自動車部品の廃材を原材料とした
組成物の耐衝撃性を著しく改善し、各種用途の射出成形
体として再利用する。 【構成】 塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の
廃材を粉砕し、該粉砕物100重量部を基準にして、下
記(a)〜(d)の各成分を下記の量比にて配合し、射
出成形することを特徴とする射出成形体の製造法。 (a)オレフィン系樹脂 0.5 〜20重量部 (b)オレフィン系エラストマー 0.25〜10重量部 (c)エチレンと不飽和カルボン酸 またはその無水物との共重合体 0.01〜 1重量部 (d)タルク 0〜 4重量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装されたオレフィン
系樹脂製自動車部品の廃材に特定な成分をブレンドする
ことにより、その耐衝撃性を改善し、廃材の射出成形体
への再利用を可能にする射出成形体の製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、オレフィン系樹脂を主成分とする
自動車部品用材料は、主としてエチレン・プロピレン系
ゴム、プロピレン重合体及びタルクより構成され、必要
に応じて少量のポリエチレン、異種のゴムや充填剤を添
加したものが用いられている。具体的には、特開昭57
−55952号、特開昭57−159841号、特開昭
61−276840号、特開昭63−65223号各公
報等に記載の組成物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらオレフ
ィン系樹脂を主成分とする自動車部品用材料は、主とし
てエチレン・プロピレン系ゴム、プロピレン重合体及び
タルク、必要に応じて少量のポリエチレン、異種のゴム
や充填剤を添加したものより構成されたものであり、こ
れより構成された組成物からなる自動車部品用材料の廃
材は、塗装が施されていないものにおいてはそれなりに
耐衝撃性を備えているが、塗装が施されたオレフィン系
樹脂製自動車部品を粉砕後造粒し、射出成形体として再
利用しようとした場合、塗料系樹脂とオレフィン系樹脂
との相溶性が乏しいために耐衝撃性が低下し、そのまま
で再利用することは困難である。このため、塗装された
オレフィン系樹脂の廃材は、現在用いられている射出成
形体用組成物に製品の性能を著しく損なわない範囲内で
ブレンドするためには、極めて限られた少量、例えば1
重量%以下しかブレンドすることができず、このことが
今後大量に廃棄されることが予想される塗装されたオレ
フィン系樹脂の廃材の再利用に大きな障害として立ちは
だかっている。従って、本発明は、上記の塗装されたオ
レフィン系樹脂を主成分とする自動車部品の廃材を耐衝
撃性を改善し、大量の廃材を各種射出成形体用材料とし
て再利用することを可能にしようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意研
究を重ねた結果、上記塗装されたオレフィン系樹脂の自
動車部品の廃材に、オレフィン系樹脂、オレフィン系エ
ラストマー及びエチレンと不飽和カルボン酸またはその
無水物との共重合体、必要に応じて配合されるタルクか
らなる特定の配合組成物を、特定の重量比でブレンドす
ることにより、該廃材をブレンドした組成物の耐衝撃性
を著しく改善することができるとの知見を得て本発明を
完成するに至ったものである。すなわち、本発明の射出
成形体の製造法は、塗装されたオレフィン系樹脂製自動
車部品の廃材を粉砕し、該粉砕物1重量部を基準にし
て、下記(a)〜(d)の各成分を下記の量比にて配合
し、射出成形すること、を特徴とするものである。
【0005】 (a) オレフィン系樹脂 0.5 〜20重量部 (b) オレフィン系エラストマー 0.25〜10重量部 (c) エチレンと不飽和カルボン酸 またはその無水物との共重合体 0.01〜 1重量部 (d) タルク 0〜 4重量部
【0006】〔発明の具体的説明〕 〔I〕原材料 (1)塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材 (a)塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品オレフィン系樹脂製自動車部品 オレフィン系樹脂製自動車部品の原料素材として用いら
れるオレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ペンテンなどで代
表されるα−オレフィンの単独重合体、及び、これらα
−オレフィン相互の共重合体などを挙げることができ
る。このようなオレフィン系樹脂の具体例としては、い
わゆる低圧法ポリエチレン、中圧法ポリエチレン、高圧
法ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエ
チレン系樹脂、立体規則性ポリプロピレン、立体規則性
ポリ−1−ブテン、立体規則性ポリ−4−メチル−1−
ペンテン等の立体規則性ポリ−α−オレフィン系樹脂な
どを挙げることができる。これらの中では立体規則性ポ
リプロピレン(以下単に「ポリプロピレン」と略記す
る。)を使用することが好ましい。また、該ポリプロピ
レンの中ではプロピレンと40重量%以下の他のα−オ
レフィンとの共重合体が好ましく、特に35重量%以
下、中でも30重量%以下のエチレンとの共重合体が好
ましい。該共重合体はランダム共重合体でもブロック共
重合体でも良いが、ブロック共重合体が特に好ましい。
これらオレフィン系樹脂は単独でも、或いは、複数の混
合物として使用することもできる。また、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンな
どのα−オレフィン相互の無定形ないし低結晶性の共重
合体、或いは、これらα−オレフィン相互に更に非共役
ジエンを混合して得られる無定形ないし低結晶性の共重
合体などのオレフィン系エラストマー、タルクなどの充
填剤などを本発明の目的を損なわない程度に配合したも
のを使用することもできる。
【0007】塗装 本発明方法において使用される塗装されたオレフィン系
樹脂製自動車部品の廃材としては、上記オレフィン系樹
脂製自動車部品の表面に、アクリル樹脂、アルキド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂などの塗料用樹脂を塗装したものである。しか
し、本発明方法においては、塗装されたオレフィン系樹
脂製自動車部品の廃材の再利用方法に最適であるが、該
塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材に塗膜
が形成されていないオレフィン系樹脂製自動車部品の廃
材が混入されていても良い。
【0008】廃材 本発明方法において使用される塗装されたオレフィン系
樹脂製自動車部品としては、具体的には自動車のバンパ
ー、マットガード、サイドモール、ホイールキャップ、
スポイラーなどの自動車外装部品、インスツルメントパ
ネル、レバー、ノブ、内張などの自動車内装部品などを
挙げることができる。
【0009】(b)粉砕 上記塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の使用済
みの廃棄された廃材を粉砕機などにより通常20〜0.
1mm、好ましくは5〜1mm程度の大きさにまで粉砕
などにより細断したものである。
【0010】(2)配合組成物 本発明において前記塗装されたオレフィン系樹脂製自動
車部品の廃材に配合される配合組成物は以下に示す
(a)〜(c)の配合剤成分、好ましくは(a)〜
(d)の配合剤成分から主として構成されるものであ
る。
【0011】(a)オレフィン系樹脂成分 上記配合組成物にて使用されるオレフィン系樹脂成分と
しては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチ
ル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−ペンテンなどで代表されるα−オレフィンの
単独重合体、及び、これらα−オレフィン相互の共重合
体であって、JIS K−7203に準拠して測定した
曲げ弾性率が500〜30,000kg/cm2 、好ま
しくは1, 000〜20, 000kg/cm2 、特に好
ましくは1, 500〜15, 000kg/cm2 の樹脂
を挙げることができる。該オレフィン系樹脂のメルトフ
ローレート(MFR)には特に制限はないが、ASTM
D−1238に準拠して測定した値が通常0.01〜
500g/10分、好ましくは0.1〜200g/10
分、特に好ましくは0.5〜100g/10分のもので
ある。
【0012】このようなオレフィン系樹脂の具体例とし
ては、いわゆる低圧法ポリエチレン、中圧法ポリエチレ
ン、高圧法ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなど
のポリエチレン系樹脂、立体規則性ポリプロピレン、立
体規則性ポリ−1−ブテン、立体規則性ポリ−4−メチ
ル−1−ペンテン等の立体規則性ポリ−α−オレフィン
系樹脂を挙げることができ、これらはいずれも工業的に
入手可能なものである。これらの中では立体規則性ポリ
プロピレン(以下単に「ポリプロピレン」と略記す
る。)を使用することが好ましい。また、該ポリプロピ
レンの中ではプロピレンと40重量%以下の他のα−オ
レフィンとの共重合体が好ましく、特に35重量%以
下、中でも30重量%以下のエチレンとの共重合体が好
ましい。該共重合体はランダム共重合体でもブロック共
重合体でも良いが、ブロック共重合体が特に好ましい。
これらオレフィン系樹脂成分は単独でも、或いは、複数
の混合物として使用することもできる。
【0013】(b)オレフィン系エラストマー 上記配合組成物にて使用されるオレフィン系エラストマ
ーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン相互の共
重合体、或いは、これらα−オレフィン相互に更に非共
役ジエンを混合して得られる共重合体であって、JIS
K−6301に準拠して測定した初期弾性率が400
kg/cm2 以下、好ましくは200kg/cm2
下、特に好ましくは100kg/cm2 以下の無定形な
いし低結晶性の共重合体である。なお、上記非共役ジエ
ンの具体例としては、ジシクロペンタジエン、1, 4−
ヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロオクタジ
エン、メチレンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチ
レン−2−ノルボルネン、5−メチル−1, 4−ヘキサ
ジエン、7−メチル−1, 6−オクタジエン等を挙げる
ことができる。これらオレフィン系エラストマーは、1
00℃で測定したムーニー粘度(ML 1+4 )が、通常1
〜500、好ましくは5〜200、特に好ましくは7〜
150の範囲のものが使用される。
【0014】該オレフィン系エラストマーの好ましい具
体例としては、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EP
M)、エチレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プ
ロピレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プロピレ
ン・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・
1−ブテン・非共役ジエン共重合ゴム、エチレン・プロ
ピレン・1−ブテン・非共役ジエン共重合ゴム等を挙げ
ることができる。これらのエラストマー成分は単独で
も、2種以上併用することもできる。
【0015】(c)エチレンと不飽和カルボン酸または
その無水物との共重合体 上記配合組成物にて使用されるエチレンと不飽和カルボ
ン酸またはその無水物との共重合体とは、例えば、エチ
レンとアクリル酸がランダムに、もしくはある一定の間
隔をおいて共重合しているポリマーのことであるが、こ
こでは構造的な見地から、分岐状あるいは線状の炭素鎖
中に、不規則あるいは規則的に不飽和カルボン酸または
その無水物が共重合している構造をもつもの全般を指
す。具体的には、不飽和カルボン酸またはその無水物含
量が0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜35重量
%、特に好ましくは1〜30重量%のもので、MFRが
0.1〜1,000g/10分、好ましくは0.5〜7
00g/10分、特に好ましくは1〜500g/10分
の常温で液体、半固体、固体のポリマーが含まれる。
【0016】エチレンと不飽和カルボン酸またはその無
水物との共重合体はエチレンと不飽和カルボン酸または
その無水物を原料として周知の方法、例えば高圧ラジカ
ル重合法などによって製造することができる。高圧ラジ
カル重合法による製造の場合、エチレン、不飽和カルボ
ン酸またはその無水物、およびラジカル反応開始剤を、
例えば圧力1,000〜3, 000気圧、温度90〜3
00℃に保たれた反応域中に、エチレン:不飽和カルボ
ン酸またはその無水物の比が10, 000:1〜10
0:2になるように連続的に挿入し、3〜20%のエチ
レンを共重合体に変え、反応域から共重合体を連続的に
取り出すことで作られる。
【0017】ここでいう不飽和カルボン酸またはその無
水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、テトラヒドロフタル酸、ノルボルネン−5, 6−ジ
カルボン酸、およびこれらの無水物等の不飽和カルボン
酸またはそれらの酸無水物等が挙げられる。
【0018】またエチレン、不飽和カルボン酸成分のほ
かに第三の共重合体成分として、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタ
クリレートなどの不飽和カルボン酸エステル;スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのビニル
芳香族化合物;アクリロニトリルなどのニトリル化合
物;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンなどのビ
ニルピリジン;メチルビニルエーテル、2−クロルエチ
ルビニルエーテルなどのビニルエーテル;塩化ビニル、
臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニルなどの
ビニルエステル;アクリルアミドなどを用いた三元系、
多元系共重合体として用いることも可能である。そして
これらの共重合体は、それぞれ単独でも複数の混合物と
しても使用することができる。
【0019】(d)タルク成分 上記配合組成物において最終製品である射出成形品の曲
げ弾性率などの物性を向上させるために、必要に応じて
配合されるタルク成分としては、市販のタルク、特に該
タルクを乾式粉砕後に乾式分級することにより製造され
たものを使用するのが好適であり、平均粒径が5.0μ
m以下(好ましくは0.5〜3μm)で、かつ比表面積
が3.5m2 /g以上(好ましくは3.5〜6m2
g)のものを使用することが更に好適である。
【0020】上記平均粒径は、液層沈降式光透過法(例
えば島津製作所製CP型等)を用いて測定した粒度累積
分布曲線から読み取った累積量50重量%のときの粒径
値によって求めることができる。また、比表面積は空気
透過法(例えば島津製作所製SS−100型恒圧通気式
比表面積測定装置等)による測定値によって求めること
ができる。平均粒径が上記範囲超過では耐衝撃性が低下
する傾向にあり、比表面積が上記範囲未満では曲げ弾性
率が低下する傾向にあるので、上記範囲内のものを使用
するのが好ましい。
【0021】(e)付加的成分 上記配合組成物に、更に必要に応じて上記(a)〜
(d)成分の他に、本発明の効果を著しく損なわない範
囲で付加的成分が配合される。該付加的成分としては、
該オレフィン系樹脂に通常配合される添加剤、例えば加
工性安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、中
和剤、流動性改良剤、金属腐食抑制剤、帯電防止剤、滑
剤、顔料及び顔料分散剤などの他、タルク以外の充填
剤、例えば繊維状チタン酸カリウム、繊維状マグネシウ
ムオキサルフェート、繊維状硼酸アルミニウムなどのウ
イスカー類及び炭素繊維、ガラス繊維なども必要に応じ
て添加することができる。
【0022】(3)量比 本発明において用いられる上記各成分の使用量は、通
常、塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材1
重量部に対して、上記(a)〜(d)の各成分を下記の
量比にて配合する。 (a)オレフィン系樹脂:0.5〜20重量部、好まし
くは1〜5重量部、特に好ましくは1.5〜3重量部、 (b)オレフィン系エラストマー:0.25〜10重量
部、好ましくは0.5〜2.5重量部、特に好ましくは
0.8〜1.5重量部、 (c)エチレンと水酸基含有不飽和化合物との共重合
体:0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5
重量部、特に好ましくは0.1〜0.3重量部、 (d)タルク:0〜4重量部、好ましくは0.1〜1重
量部、特に好ましくは0.25〜0.5重量部、
【0023】オレフィン系樹脂が上記範囲未満の量で、
かつオレフィン系エラストマーが上記範囲未満の量であ
ると、廃材の配合量が多すぎるために耐衝撃性が損なわ
れるので不適当なものとなる。また、オレフィン系樹脂
が上記範囲未満の量で、かつオレフィン系エラストマー
が上記の範囲超過の量であると、得られる組成物は樹脂
としての機械的性質に乏しくなり、すなわち柔らかくな
り過ぎて好ましくない。更に、オレフィン系樹脂が上記
範囲超過の量で、かつオレフィン系エラストマーが上記
範囲未満の量であると、耐衝撃性が劣ったものとなる。
また、オレフィン系樹脂が上記範囲超過の量で、かつオ
レフィン系エラストマーが上記範囲超過の量であると、
廃材の配合量が少なすぎるために廃材の有効利用という
本来の目的上から好ましくない。また、タルクの配合量
が上記範囲超過の量であると、耐衝撃性が損なわれるの
で不適当である。更に、エチレンと不飽和カルボン酸ま
たはその無水物との共重合体が上記範囲未満の量である
と、耐衝撃性の改善効果が乏しくなり不適当なものとな
る。また、上記範囲の量を超えてもそれ以上の効果が期
待されず、しかも、高価なポリマーの添加量が多くな
り、得られる樹脂組成物としてのコストが高くなるので
好ましくない。
【0024】〔II〕配合 上記塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部品の廃材及
び上記配合組成物の配合は、両者を混合することによっ
て行なわれる。特に十分な混合を行なうためには混練が
行なわれる。該混練は、通常の混練機、例えば押出機や
バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ロール、ブラ
ベンダープラストグラフ、ニーダーなどを用いて混練す
る。押出機、特に二軸押出機を用いて混練することが好
ましい。上記混練は180〜250℃、好ましくは19
0〜230℃の温度で行なわれる。
【0025】〔III 〕成形 (1)成形方法 成形は射出成形機を用いて射出成形することによって行
なわれる。他の成形を行なう場合には流動性が高いため
に成形性に問題が生ずる。 (2)成形条件 該射出成形は180〜250℃、好ましくは190〜2
30℃の温度、40〜2,000kg/cm2 、好まし
くは500〜1,500kg/cm2 の吐出圧力にて行
なわれる。
【0026】〔IV〕射出成形体 (1)物性 本発明方法により得られた射出成形体は、内部に塗料系
樹脂が混入されているが、該塗料系樹脂とオレフィン系
樹脂との相溶性が良好なことから、−30℃における耐
衝撃性が5〜50kg・cm/cm2 、好ましくは8〜
15kg・cm/cm2 のアイゾット衝撃強度、60〜
90kg・cm、好ましくは75〜85kg・cmの落
錘衝撃強度、5, 000〜25, 000kg/cm2
好ましくは8,000〜17, 000kg/cm2 の曲
げ弾性率、300%以上、好ましくは500%以上の引
張り破断点伸びなどの機械的性質、及び、5〜30g/
10分、好ましくは10〜20g/10分のMFR、
0.9〜1.1g/cm3 、好ましくは0.95〜1.
05g/cm3 の密度などの物理的性質を備えたもので
ある。 (2)用途 このようにして大量に廃棄される自動車部品の廃材を原
材料として用いて製造することによって得られる射出成
形体は、各種用途の射出成形体として再利用することが
できる。具体的には、自動車のバンパー、マットガー
ド、サイドモール、ホイールキャップ、スポイラーなど
の自動車外装部品、インストロメントパネル、レバー、
ノブ、内張りなどの自動車内装部品、ポット、掃除機、
洗濯機、冷蔵庫、照明器具、オーディオ機器などの電気
製品、カラーボックス、収納ケースなどの日用雑貨品な
どを挙げることができる。
【0027】
【実施例】本発明の射出成形体の製造法について、以下
にその実験例を挙げて具体的に説明する。 〔I〕評価方法 実施例及び比較例中の物性の評価は、以下に示す(1)
〜(6)の方法によって評価した。 (1)MFR:ASTM−D1238に準拠し、2.1
6kg荷重を用いて230℃で測定した。 (2)密度:ASTM−D1505に準拠し、23℃の
温度で測定した。 (3)曲げ弾性率:ASTM−D790に準拠し、23
℃の温度で測定した。 (4)引張り破断点伸び:ASTM−D638に準拠
し、23℃の温度で測定した。 (5)アイゾット衝撃強度:ASTM−D256に準拠
し、−30℃の温度で測定した。 (6)落錘衝撃強度:支持台(穴径40mm)上に設置
した試験片(120mm×8mm、厚み2mm)に荷重
センサーであるダートを落下させ(2m×4kgf)、
試験片の衝撃荷重における変形破壊挙動を測定し、得ら
れた衝撃パターンにおける亀裂発生点までにおいて吸収
された衝撃エネルギーを算出し、材料の衝撃強度とし
た。測定雰囲気温度は−30℃である。
【0028】〔II〕実験例実施例1〜18及び比較例1〜8 エチレン含有量が8.2重量%、曲げ弾性率が10, 0
00kg/cm2 、およびMFRが33g/10分であ
るエチレンとプロピレンとのブロック共重合体(以下E
PPと略す。)、100℃でのムーニー粘度ML1+4
70、密度が0.86g/cm3 であるエチレン−プロ
ピレン共重合ゴム(以下EPMと略す。)、高圧ラジカ
ル重合法で得た、アクリル酸含有率20重量%、MFR
300g/10分であるエチレン−アクリル酸共重合体
(以下EAA(1)と略す。)、アクリル酸含有率13
重量%、MFR7g/10分であるエチレン−アクリル
酸共重合体(以下EAA(2)と略す。)、および塗装
された自動車バンパーの廃材を機械粉砕したものを表1
に示す組成で配合して、川田製作所製スーパーミキサー
で5分間混合したあと、神戸製作所製FCM2軸混練機
にて210℃にて混練造粒して組成物を得た。この組成
物の物性を確認するために、型締力100トンの射出成
形機にて成形温度220℃で各種試験片を作成し、前述
の測定法に従って性能を評価した。その評価結果を表1
〜3に示す。なお、バンパーの廃材は、プロピレン重合
体樹脂60重量部、エチレン・プロピレン系ゴム30重
量部及びタルク10重量部にて構成され、塩素化ポリオ
レフィンを主成分とするプライマー、及び上塗り塗料と
して一液型ウレタン系塗料を塗布されているものを用い
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】このような本発明の射出成形体の製造法
は、大量に廃棄される塗装された自動車部品の廃材を原
材料として、特定の配合組成物を、特定の重量比でブレ
ンドすることにより、該廃材をブレンドした組成物の耐
衝撃性を著しく改善することができるので、自動車外装
部品、自動車内装部品、電気製品、日用雑貨品などの各
種用途の射出成形体として再利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/00 LDD 7107−4J B29K 23:00 105:26 (72)発明者 鶴田 浩之 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装されたオレフィン系樹脂製自動車部
    品の廃材を粉砕し、該粉砕物1重量部を基準にして、下
    記(a)〜(d)の各成分を下記の量比にて配合し、射
    出成形することを特徴とする射出成形体の製造法。 (a) オレフィン系樹脂 0.5〜 20重量部 (b) オレフィン系エラストマー 0.25〜10重量部 (c) エチレンと不飽和カルボン酸 またはその無水物との共重合体 0.01〜 1重量部 (d) タルク 0〜 4重量部
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