JPH05168866A - 中空糸膜フィルタおよび膜モジュール装置 - Google Patents
中空糸膜フィルタおよび膜モジュール装置Info
- Publication number
- JPH05168866A JPH05168866A JP34438591A JP34438591A JPH05168866A JP H05168866 A JPH05168866 A JP H05168866A JP 34438591 A JP34438591 A JP 34438591A JP 34438591 A JP34438591 A JP 34438591A JP H05168866 A JPH05168866 A JP H05168866A
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- JP
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- membrane
- hollow fiber
- hydrophilic
- fiber membrane
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Abstract
(57)【要約】
【目的】原子力発電所の復水浄化に使用する中空糸膜フ
ィルタにおいて、空気泡逆洗に有利な膜モジュール構造
を提供する。 【構成】中空糸膜モジュール15に装填する中空糸膜1
4を、親水性膜20をベースに疎水性膜21を分散さ
せ、水中の粒子22の濾過作用を親水性膜20で行わ
せ、一方、逆洗時には疎水性膜21の内側から空気泡を
出して親水性膜20を振動させる。 【効果】中空糸膜フィルタの逆洗において、モジュール
内に分散した疎水性膜からの空気泡により親水性膜を振
動させ、親水性膜に付着した粒子を効果的に分離する。
ィルタにおいて、空気泡逆洗に有利な膜モジュール構造
を提供する。 【構成】中空糸膜モジュール15に装填する中空糸膜1
4を、親水性膜20をベースに疎水性膜21を分散さ
せ、水中の粒子22の濾過作用を親水性膜20で行わ
せ、一方、逆洗時には疎水性膜21の内側から空気泡を
出して親水性膜20を振動させる。 【効果】中空糸膜フィルタの逆洗において、モジュール
内に分散した疎水性膜からの空気泡により親水性膜を振
動させ、親水性膜に付着した粒子を効果的に分離する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火力,原子力発電所等
において、復水及び廃水等の浄化に使用する中空糸膜フ
ィルタに係り、特に、原子力発電所の水浄化に使用する
に好適な中空糸膜モジュールに関する。
において、復水及び廃水等の浄化に使用する中空糸膜フ
ィルタに係り、特に、原子力発電所の水浄化に使用する
に好適な中空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の原子力発電所における復水浄化設
備は、その復水処理系のなかにプレフィルタとベッド型
脱塩器とを配置するのが一般的である。このような復水
浄化設備の代表的な一例を図1に示す。
備は、その復水処理系のなかにプレフィルタとベッド型
脱塩器とを配置するのが一般的である。このような復水
浄化設備の代表的な一例を図1に示す。
【0003】図1において、原子炉1で発生した蒸気2
は蒸気タービン3を回転させて発電機4で発電を行わせ
た後、復水器5に入り、海水6により冷却され復水7と
なる。この復水中には配管等の腐食による固形状やイオ
ン状の不純物(酸化鉄が主体である。)が含まれてお
り、発電所の安全性のためには、これらの不純物を除去
することが必要である。そこで復水器5から復水ポンプ
8を介して原子炉1に至る流路中にプレフィルタ9及び
ベッド型脱塩器10を設置して復水処理系を構成する。
プレフィルタ9は、中空糸状の膜を多数充填したもの
で、復水中の固形状の不純物を除去する。また、脱塩器
10は、塔内に粒状のイオン交換樹脂を充填したもの
で、イオン状の不純物、特に、復水器5から海水がリー
クした場合の塩素イオンの除去を目的とする。
は蒸気タービン3を回転させて発電機4で発電を行わせ
た後、復水器5に入り、海水6により冷却され復水7と
なる。この復水中には配管等の腐食による固形状やイオ
ン状の不純物(酸化鉄が主体である。)が含まれてお
り、発電所の安全性のためには、これらの不純物を除去
することが必要である。そこで復水器5から復水ポンプ
8を介して原子炉1に至る流路中にプレフィルタ9及び
ベッド型脱塩器10を設置して復水処理系を構成する。
プレフィルタ9は、中空糸状の膜を多数充填したもの
で、復水中の固形状の不純物を除去する。また、脱塩器
10は、塔内に粒状のイオン交換樹脂を充填したもの
で、イオン状の不純物、特に、復水器5から海水がリー
クした場合の塩素イオンの除去を目的とする。
【0004】ここで中空糸膜を用いるプレフィルタは、
例えば、特開昭49−9767号,特開昭56−76208 号,59−
4403号公報の公知例があるが、図2に示すように外径1
mm程度の中空糸膜14を数千本束にして充填した中空糸
膜モジュール15を約百本濾過塔11に装着したもの
で、中空糸膜14の表面には0.1μm 程度の微小な孔
が多数あいており、この面で復水中の固形状の不純物を
除去する。中空糸膜モジュール15は外径100〜20
0mm,長さ1〜2mの円筒型の形状をしており、復水は
入口12から流入して中空糸膜モジュール15内に入
り、中空糸膜モジュール15の上部端面から膜透過水が
出て、出口13から流出するようになっている。
例えば、特開昭49−9767号,特開昭56−76208 号,59−
4403号公報の公知例があるが、図2に示すように外径1
mm程度の中空糸膜14を数千本束にして充填した中空糸
膜モジュール15を約百本濾過塔11に装着したもの
で、中空糸膜14の表面には0.1μm 程度の微小な孔
が多数あいており、この面で復水中の固形状の不純物を
除去する。中空糸膜モジュール15は外径100〜20
0mm,長さ1〜2mの円筒型の形状をしており、復水は
入口12から流入して中空糸膜モジュール15内に入
り、中空糸膜モジュール15の上部端面から膜透過水が
出て、出口13から流出するようになっている。
【0005】なお、中空糸膜で固形分を分離するにした
がい、膜を透過する水の圧力損失が大きくなる。この時
には、空気気泡流で膜表面を洗浄する逆洗操作が行われ
る。これに用いられる空気泡は、通常フィルタ底部の空
気孔16から入り、中空糸膜モジュール15を通ってモ
ジュール上部に集合後外部への出口孔17より出る系統
をとる。
がい、膜を透過する水の圧力損失が大きくなる。この時
には、空気気泡流で膜表面を洗浄する逆洗操作が行われ
る。これに用いられる空気泡は、通常フィルタ底部の空
気孔16から入り、中空糸膜モジュール15を通ってモ
ジュール上部に集合後外部への出口孔17より出る系統
をとる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】中空糸膜フィルタで
は、膜面積を大きくとれる利点を利用して微細な固形分
を分離するのに適しているが、固形分の膜面への堆積と
ともに水の透過に伴う圧力損失が大きくなる。このよう
な状態になった時には、膜面上の固形分を除く必要があ
り、これを逆洗操作と呼んでいる。
は、膜面積を大きくとれる利点を利用して微細な固形分
を分離するのに適しているが、固形分の膜面への堆積と
ともに水の透過に伴う圧力損失が大きくなる。このよう
な状態になった時には、膜面上の固形分を除く必要があ
り、これを逆洗操作と呼んでいる。
【0007】通常の逆洗操作は、中空糸膜モジール15
の内部に空気泡を入れて、膜の振動により付着固形分を
分離する。しかし、モジュールに空気泡を入れること
は、モジュールの構造上容易ではない。
の内部に空気泡を入れて、膜の振動により付着固形分を
分離する。しかし、モジュールに空気泡を入れること
は、モジュールの構造上容易ではない。
【0008】本発明の目的は、この逆洗を容易にかつ効
率的に行える中空糸膜モジュールを提供することにあ
る。
率的に行える中空糸膜モジュールを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは次のようである。中空
糸膜モジュール内に空気泡を発生させるために、モジュ
ール内に装填する親水性中空糸膜の一部に水を通さず空
気だけを通す疎水性膜をとり入れたことにある。
め、本発明の要旨とするところは次のようである。中空
糸膜モジュール内に空気泡を発生させるために、モジュ
ール内に装填する親水性中空糸膜の一部に水を通さず空
気だけを通す疎水性膜をとり入れたことにある。
【0010】
【作用】上記のように疎水性膜をモジュール内に分散さ
せておくと、逆洗時に空気泡をモジュールの上部から膜
内に圧入することができ、疎水性膜から微細な気泡がで
て固形分が付着した他の親水性膜を振動させて効果的に
逆洗作用を行える。
せておくと、逆洗時に空気泡をモジュールの上部から膜
内に圧入することができ、疎水性膜から微細な気泡がで
て固形分が付着した他の親水性膜を振動させて効果的に
逆洗作用を行える。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を使って説明す
る。
る。
【0012】図3は、本発明の一実施例を採用した膜モ
ジュール構造を示す。中空糸膜モジュール15の中に
は、中空糸膜14が上下に接着固定部16を介して固定
されており、上部と底部に集水部17をもっている。中
空糸膜には、水を通しやすい親水性膜20を主体に疎水
性膜21も膜束の中に分散させている。このようなモジ
ュール構造の特徴は、従来のモジュール構造に対して中
空糸膜の種類が異なることと、さらに底部集水部19に
空気導入孔がない点にある。この空気導入孔がない構造
では、モジュールの直径が同じ時にはその分だけ中空糸
膜を多く充填できることになる。
ジュール構造を示す。中空糸膜モジュール15の中に
は、中空糸膜14が上下に接着固定部16を介して固定
されており、上部と底部に集水部17をもっている。中
空糸膜には、水を通しやすい親水性膜20を主体に疎水
性膜21も膜束の中に分散させている。このようなモジ
ュール構造の特徴は、従来のモジュール構造に対して中
空糸膜の種類が異なることと、さらに底部集水部19に
空気導入孔がない点にある。この空気導入孔がない構造
では、モジュールの直径が同じ時にはその分だけ中空糸
膜を多く充填できることになる。
【0013】このモジュール構造での水の浄化と逆洗時
の働きを図4に示す。同図のA方式は、水中の固形分を
分離する濾過操作を行っている時の例である。水はモジ
ュールの下部より入り親水性膜18を通って膜の上部か
ら出ていき、膜表面では水中の粒子22が分離する。こ
の時疎水性膜では水の透過はなく、先の親水性膜20の
膜下部からの水が集水部19を通り疎水性膜を通って上
部へ出る時にも使われる。
の働きを図4に示す。同図のA方式は、水中の固形分を
分離する濾過操作を行っている時の例である。水はモジ
ュールの下部より入り親水性膜18を通って膜の上部か
ら出ていき、膜表面では水中の粒子22が分離する。こ
の時疎水性膜では水の透過はなく、先の親水性膜20の
膜下部からの水が集水部19を通り疎水性膜を通って上
部へ出る時にも使われる。
【0014】同図のB方式では、親水性膜に付着した粒
子を逆洗する操作の例を示している。逆洗時には加圧空
気23をモジュールの上部から送入し、疎水性膜21か
ら空気泡として発生させ、空気泡を他の親水性膜上の付
着物粒子23の分離に用いる。粒子はモジュールの底部
に、空気泡は上部孔24から出るようになっている。
子を逆洗する操作の例を示している。逆洗時には加圧空
気23をモジュールの上部から送入し、疎水性膜21か
ら空気泡として発生させ、空気泡を他の親水性膜上の付
着物粒子23の分離に用いる。粒子はモジュールの底部
に、空気泡は上部孔24から出るようになっている。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る中空糸膜フィルタによれ
ば、膜へ付着した粒子の逆洗時の空気泡を中空糸膜の一
部の疎水性膜から発生させることにより他の親水性膜の
振動分離に効率的に利用できる。また、従来のモジュー
ル底部の集水管部に空気孔を設ける必要がないので中空
糸膜本数を多くとれる利点もある。
ば、膜へ付着した粒子の逆洗時の空気泡を中空糸膜の一
部の疎水性膜から発生させることにより他の親水性膜の
振動分離に効率的に利用できる。また、従来のモジュー
ル底部の集水管部に空気孔を設ける必要がないので中空
糸膜本数を多くとれる利点もある。
【図1】本発明に係る原子力発電プラントの復水浄化系
統図。
統図。
【図2】中空糸膜フィルタの断面図。
【図3】本発明になる中空糸膜フィルタを構成する膜モ
ジュールの断面図。
ジュールの断面図。
【図4】本発明の機能を通水時と逆洗時に分けて各々示
した説明図。
した説明図。
14…中空糸膜、15…中空糸膜モジュール、20…親
水性膜、21…疎水性膜、22…固形粒子。
水性膜、21…疎水性膜、22…固形粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風間 誠一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (5)
- 【請求項1】多数の中空糸膜を集合させたモジュール構
造において、膜の両端に集水部を設け、充填せる膜も親
水性膜と疎水性膜を適当量比で構成することを特徴とす
る中空糸膜フィルタ。 - 【請求項2】請求項1において、親水性膜と疎水性膜と
は互いに細孔を有する膜で出来ており、本数の比率は親
水性膜の方が多い中空糸膜フィルタ。 - 【請求項3】請求項2において、親水性膜と疎水性膜の
各々の親水性の程度は、水の耐水圧において0.5kg/c
m2以上の差のある中空糸膜フィルタ。 - 【請求項4】請求項1において、親水性膜では水だけを
透過し、疎水性膜で逆洗用の空気だけを通す機能をもた
せる中空糸膜フィルタ。 - 【請求項5】請求項1において、疎水性膜に逆洗用の空
気を送りだす空気送入装置を備えた膜モジュール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34438591A JPH05168866A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 中空糸膜フィルタおよび膜モジュール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34438591A JPH05168866A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 中空糸膜フィルタおよび膜モジュール装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05168866A true JPH05168866A (ja) | 1993-07-02 |
Family
ID=18368842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34438591A Pending JPH05168866A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 中空糸膜フィルタおよび膜モジュール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05168866A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003037477A1 (fr) * | 2001-10-31 | 2003-05-08 | Pall Corporation | Appareil de filtration a lavage a contre-courant et procede associe |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP34438591A patent/JPH05168866A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003037477A1 (fr) * | 2001-10-31 | 2003-05-08 | Pall Corporation | Appareil de filtration a lavage a contre-courant et procede associe |
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