JPH05168138A - ディジタル保護継電装置の点検方式 - Google Patents

ディジタル保護継電装置の点検方式

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JPH05168138A
JPH05168138A JP3351073A JP35107391A JPH05168138A JP H05168138 A JPH05168138 A JP H05168138A JP 3351073 A JP3351073 A JP 3351073A JP 35107391 A JP35107391 A JP 35107391A JP H05168138 A JPH05168138 A JP H05168138A
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JP
Japan
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inspection
circuit
relay
input
digital
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JP3351073A
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English (en)
Inventor
Kazuo Ueno
和生 上野
Takayuki Yokoyama
孝幸 横山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディジタル保護継電装置の点検方式におい
て、定期点検時の作業負担をできるだけ少なくする。 【構成】 リレー点検入力印加回路15を備え、リレー点
検指令によって所定レベルのリレー点検入力を、アナロ
グ入力回路4,5,6,7,8に印加し、そのアナログ
入力量の振幅値と位相差を演算し、演算結果を外部に出
力するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル保護継電装置
の点検方式に関する。
【0002】
【従来の技術】保護継電装置は電力系統に事故が発生し
た時のみ応動するものであり、常時は電力系統を監視す
るのみで待機状態にある。そして保護継電装置は電力系
統に事故が発生した時に装置自体の不良による誤動作
(外部事故時に内部事故検出リレーが動作すること)・
誤不動作(内部事故時に内部事故検出リレーが動作しな
いこと)があってはならない。このため保護継電装置に
おいては自動点検機能を備え、一定周期毎に装置の自動
点検を行ない装置不良を事前に発見することは極めて有
効な方法であって、一般的に行なわれている。ディジタ
ル保護継電装置について言うと、リレー演算のベースと
なる系統電気量の入力回路(以下アナログ入力回路と称
す)部の良否判定が是非とも必要であり、点検が実施さ
れている。
【0003】以下、このような従来の点検方式につて図
4を用いて説明する。電力系統の各相電流IR ,IS
T は変流器1より、各相電圧VR ,VS ,VT は変成
器2より夫々入力変成器3を介してディジタル保護継電
器Aに導入される。前記各導入電気量は入力重畳回路4
からフィルタ回路5,サンプルホールド回路6,マルチ
プレクサ7及びA/D変換回路8を介することでディジ
タル量に変換されて、ランダムアクセスメモリ(RA
M)9に記憶される。ディジタル演算回路(CPU)10
ではリードオンリメモリ(ROM)11に予め設定されて
いるプログラムに従い、RAM9に記憶された入力電気
量を用いて演算を行ない、その演算結果により出力イン
ターフェイス回路12を介して外部出力するように構成さ
れている。点検に際しては重畳点検指令により重畳点検
入力印加回路13を閉路し、矩形波発生回路14の出力を入
力重畳回路4を介してディジタル保護継電器のアナログ
入力回路へ導入する。ディジタル演算回路10では図5に
示す手順でアナログ入力点検のソフトウェア演算処理が
行なわれる。
【0004】ステップ10a では潮流キャンセル処理が実
行される。点検時にディジタルリレーに入力される電気
量は前記した通り、点検入力量(ITS)と系統電気量
(IRL,ISL,ITL)のベクトル合成されたものであ
る。系統電気量(IRL,ISL,ITL)は系統運用状況に
よって変化しうるものであり、点検入力量(ITS)のレ
ベルを知るためにはこれを除外する必要がある。ディジ
タルリレー特有のデータメモリ機能を有効に活用し、
(1) 式を演算することで目的を達せられる。 TS…点検入力成分 IRL′,ISL′,ITL′…各相事前潮流 IRL,ISL,ITL…点検時各相潮流成分 IR ,IS ,IT …求める各相潮流キャンセル後の成分 (1) 式において、通常の系統では潮流の急変がないた
め、IRL**IRL′(S相,T相も同様)であり、潮流キ
ャンセル後の各相成分(IR ,IS ,IT )は全て点検
入力成分(ITS)として得られる。なお、**印はほぼ等
しいことを示す。
【0005】ステップ10b では相対値レベルチェックが
実行される。点検入力が各相への同相入力であることに
着目し、(1) 式で得られたデータを使用して(2) 式を演
算することで各相間の位相関係が正しいことを確認す
る。 (2) 式において、ε0 が点検不良判定レベルを示してい
る。具体的な数値例としては、リレーハード誤差(1〜
2%)、ソフト演算誤差(1〜2%)、周波数変動等の
リレー外部条件誤差(3%)の合計(5〜7%)に対
し、マージンとして約2倍を考慮して点検入力の15%程
度で設定されている。ステップ10c では絶対値チェック
が実行される。相対値チェックでは各相間の位相関係と
相対レベルがチェックされるが、絶対レベルがチェック
できない。(1) 式で得られたデータを使用して(3) 式を
演算することで絶対値レベルが正しいことを確認する。 K1 <|IR |<K2 ………(3)
【0006】(3) 式においてK1 が下限判定レベル、K
2 が上限判定レベルを示し、継電器入力誤差等を考慮し
て、通常、点検入力レベル(ITS)に対して下限値が85
%、上限値が115 %程度にて設定されている。K1 ,K
2 のレベル設定根拠は前述したε0 のそれに準じてい
る。なお、各相の相対性は相対値チェックで確認される
ため、絶対値チェックは代表相(たとえばR相)で実施
される。ステップ10d ではステップ10b とステップ10c
の結果を判定する。点検良好ならばステップ10e へ進み
「I−レベルOK」とし、ステップ10f で点検カウンタ
をUPし、点検を終了する。否ならばステップ10g へ進
み「I−レベルNO」とし、ステップ10h で点検不良外
部警報を行ない、点検を終了する。以上がアナログ入力
回路点検ソフトウェア処理の概要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明してきたよう
に、アナログ入力回路については自動点検により一定周
期毎に良否判定が実施されているが、以下に示す項目に
おいて十分とは言えない部分が存在している。 保護リレーの精度面を保証するレベルの確認が不十
分 仮に項が十分であったとしてもデータによる確認
が不十分 このため、従来のディジタル保護継電装置においては、
年又は数年単位で実施される定期点検時に、リレー基本
特性の確認として試験用端子から電流・電圧を印加し、
動作値,復帰値,位相特性,比率特性等の測定を実施す
るのが通例となっており、この作業は定期点検期間の大
半を費やして行なわれていた。ディジタル保護継電器は
前述したように全てのリレー要素で共有するアナログ入
力回路より系統電気量を導入し、プログラムROMに予
め書き込まれているソフトウェアに従って演算を行な
い、リレー特性を実現している。ソフトウェアの不変性
を考慮すればディジタル保護継電装置では、定期点検時
に改めてリレー基本特性の確認を実施する必要はなく、
アナログ入力量がいかに正確にディジタル演算部へ導入
されるかの確認をすることが重要であることは明らかで
ある。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、
定期点検時の作業負担を極力少なくできるディジタル保
護継電装置の点検方式を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にリレー点検入力(正弦波形)発生回路を備え、点検入
力印加指定により保護継電装置のアナログ入力回路に所
定レベルの点検入力を印加できるようにし、これら入力
されたアナログ量の振幅値(実効値)と位相関係をソフ
トウェア演算により求めて表示するように構成した。
【作用】したがってリレー特性の精度を支配するアナロ
グ入力回路の確認が点検指令一つで容易に実施できるこ
ととなり、定期点検時の作業負担を大幅に軽減すること
が可能となる。
【0009】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。図1
は本発明によるディジタル保護継電装置の点検方式を説
明するための一実施例の構成図である。図1において図
3と同一部分については同一符号を付して説明を省略す
る。16は点検入力として用いるための正弦波発生回路で
あり、その出力はリレー点検指令により、リレー点検入
力印加回路15を閉路することで、入力重畳回路4を介し
てディジタル保護継電器のアナログ入力回路へ導入され
る。又、6-1 はサンプルホールド回路で後述するように
フィルタ回路を通さない点検入力を取り出すためのもの
である。ディジタル演算回路では図2に示す手順で、リ
レー点検のソフトウェア演算処理が行なわれる。
【0010】ステップS21 ではリレー点検起動の有無を
確認し有ならばステップS22 へ進む。ステップS22 では
系統停止を確認し確認OKであればステップS23 へ進
む。本発明のリレー点検処理においては試験用電気量を
強制印加する方式であるため、系統停止は必要不可欠の
条件となる。具体的には不足電圧リレー動作による全停
条件又はしゃ断器,断路器開放条件等により確認を実施
する。ステップS23 ではリレー点検入力の印加指令を出
力しステップS24 へ進む。ステップS24 では各入力電気
量の実効値演算を行なう。実効値演算のアルゴリズムは
種々公知となっているためここではその演算手法を限定
するものではないが、一例として二値加算法による演算
アルゴリズムを示す。 Xm =|xm |+|xm-3 |+ 1/2||xm |−|xm-3 || …(4) |X|= 1/k(Xm +Xm-1 +Xm-2 ) ………(5) xm :m時点におけるデータxの瞬時値 xm-3 :m-3 時点におけるデータxの瞬時値 Xm :m時点における2値加算演算結果 Xm-1 :m-1 時点における2値加算演算結果 Xm-2 :m-2 時点における2値加算演算結果 |X|:平滑処置されたデータxの実効値 k :補正係数
【0011】(5) 式により求められたデータxの実効値
|X|は演算誤差±0.6 %の精度で結果が得られる。ス
テップS25 では点検入力と各電気量との位相差を演算す
る。位相差演算のアルゴリズムも公知であり、ここでは
一例として直角サンプル演算法による演算アルゴリズム
を示す。 |X||Y| cosθ=xm ・ym +xm-3 ・ym-3 ……(6) |X|:データxの実効値 |Y|:データyの実効値 xm :m時点におけるデータxの瞬時値 xm-3 :m-3 時点におけるデータxの瞬時値 ym :m時点におけるデータyの瞬時値 ym-3 :m-3 時点におけるデータyの瞬時値 θ :データxとデータyの位相差 (6) 式により求められた位相差θは演算誤差は0%の精
度である。最終結果としては|X||Y| cosθ, cos
θ,θのいずれでも機能は満たすことができるため、ユ
ーザニーズとリレーの演算能力によりいずれを最終結果
として選択してもよい。又、位相差算出の組合せも任意
に選択が可能であるが、一例として点検入力をベースと
し、各電気量との組合せを求めると下記となる。 |TS |・|IR |・ cosθ1 |TS |・|IS |・ cosθ2 |TS |・|IT |・ cosθ3 |TS |・|VR |・ cosθ4 |TS |・|VS |・ cosθ5 |TS |・|VT |・ cosθ6
【0012】なお、ステップS24 ,S25 において各電気
量の実効値,位相差を演算で算出するが、点検入力その
ものの妥当性を確認するため、フィルタ回路を通さない
点検入力そのものを取り込む必要がある。図1において
サンプルホールド回路6-1 を追加して回路構成している
のはこの理由による。ステップS26 ではステップS24,S
25 で演算した結果を外部表示する。外部表示の手段に
ついても種々考えられるため限定するものではないが、
例としてはディジタルリレーとして一般的に備えている
整定、又は表示パネルの表示部を利用する方法、又は内
部メモリにデータを設定しパソコンを利用してメモリデ
ータを読み出しする方法、又はプリンタを設けて印字す
る方法等が考えられる。
【0013】上記実施例ではリレー点検起動指令を個別
に与える方式を説明したが、以下に系統停止条件により
リレー点検を自動的に起動する方式を説明する。図3は
その実施例を示すフローチャート図である。ステップS3
1 では系統停止を一定時間確認し、確認OKであればス
テップS23 へ進む。系統停止条件は前記と同様とする。
ステップS23 ではリレー点検入力印加指令を出力し、以
下ステップS24 ,S25の順で前記実施例と同様の処理を
実施しステップS32 へ進む。ステップS32 では上記実施
例のステップS26 と同様の処理で演算結果を表示するこ
とでもよいが、本点検が自動的に起動されることを考慮
すると、演算結果の良否判定結果を出力する方法がより
よいと考えられる。良否果は例えば良好時に点検カウン
タのアップ、不良時に外部警報出力する等の処理で容易
に実現可能である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればリ
レー点検指令を手動で、又は系統停止条件により自動的
に発生することにより正弦波入力をディジタル保護継電
器のアナログ入力回路に印加し、ディジタル演算回路に
より各電気量の実効値と位相差を精度よく演算してその
結果を外部表示するように構成したので、定期点検時に
その大半を要したリレー特性試験を省略することがで
き、定期点検作業負担を大幅に軽減することに非常に有
効であるディジタル保護継電装置の点検方式を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディジタル保護継電装置の点検方
式を説明する一実施例を示すブロック図。
【図2】本発明の実施例のソフトウェア処理を示すフロ
ーチャート図。
【図3】本発明の他の実施例のソフトウェア処理を示す
フローチャート図。
【図4】従来装置のブロック図。
【図5】従来装置のソフトウェア処理を示すフローチャ
ート図。
【符号の説明】
1 変流器 2 変成器 3 入力変成器 4 入力重畳回路 5 フィルタ回路 6 サンプルホールド回路 7 マルチプレクサ 8 A/D変換回路 9 ランダムアクセスメモリ 10 ディジタル演算回路 11 リードオンリメモリ 12 出力インターフェイス 13 重畳点検入力印加回路 14 矩形波発生回路 15 リレー点検入力印加回路 16 正弦波発生回路 A ディジタル保護継電器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の各相に対応する電圧,電流等
    のアナログ電気量を一定周期でサンプリングしてディジ
    タル量に変換し、これを予め定められた演算アルゴリズ
    ムに基づいてディジタル演算を行ない、その振幅値等を
    算出することにより継電器の動作判定を行ない、前記電
    力系統を保護するようにした保護継電装置において、電
    力系統からの入力電気量が全て“零”を確認した状態で
    リレー点検指令によりアナログ入力回路に対して所定レ
    ベルのリレー点検入力を印加する第1の回路と、アナロ
    グ入力量の振幅値と位相差を演算する第2の回路と、演
    算結果を外部表示する第3の回路を備えたことを特徴と
    するディジタル保護継電装置の点検方式。
JP3351073A 1991-12-11 1991-12-11 ディジタル保護継電装置の点検方式 Pending JPH05168138A (ja)

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