JP2653515B2 - ディジタル形保護継電装置 - Google Patents

ディジタル形保護継電装置

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JP2653515B2 JP1145646A JP14564689A JP2653515B2 JP 2653515 B2 JP2653515 B2 JP 2653515B2 JP 1145646 A JP1145646 A JP 1145646A JP 14564689 A JP14564689 A JP 14564689A JP 2653515 B2 JP2653515 B2 JP 2653515B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は電力系統の保護を行なうためのディジタル形
保護継電装置に関する。
(従来の技術) ディジタル形保護継電装置では、自動監視機能により
装置不良を検出する。その際、単発的な不良によって過
敏に不良検出しないよう、所定の方法にて確認をとり、
完全に不良状態にあると判断した場合のみ警報表示、あ
るいは外部出力を行なう。
(発明が解決しようとする課題) 一旦、装置不良が発生すると、装置を不使用状態にし
て不良部位の改修を行なった上で使用開始とするが、不
良発生から改修が完了するまでの間、運用ができないた
めに利用効率が低下する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、装置
不良の前兆現象を検出することにより予防的改修を可能
とし、装置の利用効率を向上させたディジタル形保護継
電装置を提供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の請求項1に係るディジタル形保護継電装置
は、所定の時間間隔でサンプリングされ、ディジタル量
に変換された系統の電圧値、電流値を用いて電力系統の
保護を行なうディジタル形保護継電装置において、常時
監視結果をもとに装置の不良現象を検出する第1の手段
と、前記不良現象の発生頻度を測定する第2の手段と、
前記不良現象がリレーの動作には至らない単発的な現象
なのか、あるいは装置不良としての前兆を示すのみでリ
レーの動作には影響しない現象なのか、あるいは装置不
良を示す現象なのかを前記発生頻度をもとに判定する第
3の手段と、前記第3の手段による判定結果に応じて装
置不良の前兆と装置不良とを識別して外部出力を行なう
第4の手段とを備えた。
本発明の請求項2に係るディジタル形保護継電装置
は、所定の時間間隔でサンプリングされ、ディジタル量
に変換された系統の電圧値、電流値を用いて電力系統の
保護を行なうディジタル形保護継電装置において、アナ
ログ入力部の監視結果が直ちに不良であってリレーの動
作に影響するのか、あるいは前兆を示すのみでリレーの
動作には影響しないのかを判定するため、単一あるいは
複数の交流入力量の振幅値を測定する第1の手段と、前
記測定値と予め求めておいた振幅値の基準値とを差分を
測定する第2の手段と、前記差分が許容し得る誤差内な
のか、あるいは装置不良の前兆のみを示す現象であって
リレー動作に影響しないものなのか、あるいは装置不良
によるものなのかを前記振幅値の差分の大きさにより夫
々判定する第3の手段と、前記第3の手段の判定結果に
応じて装置不良の前兆と装置不良とを識別して外部出力
を行なう第4の手段とを備えた。
(作 用) 先ず、装置不良が発生すると、その発生頻度又は交流
入力量の振幅値と基準値との差を求める。そして、発生
頻度又は交流量の差分から単発的な不良なのか、不良前
兆なのか、不良なのかを判定し、その判定結果に応じた
外部出力を行なう。
(実施例) 以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明によるディジタル形保護継電装置の第
1の実施例の機能ブロック図である。第1図において、
ディジタル形保護継電装置10は、装置の不良現象を検出
する不良検出手段11と、検出された不良現象の発生頻度
を測定する頻度測定手段12と、不良発生頻度より前記不
良現象が単発的なものか、あるいは装置不良の前兆現象
なのか、あるいは装置不良なのかを判定する不良判定手
段13と、判定手段13の判定結果に応じて装置不良の前兆
現象を検出したこと、又は装置不良を検出したことをそ
れぞれ警報表示及び外部出力する出力手段14とから構成
される。
第2図に装置不良の前兆現象を検出する処理の内容を
示すフローチャートを示す。第2図に示した内容は第1
図の各手段11,12,13,14をソフトウェアにて構成した例
である。
第2図において、ステップS21ではプログラムROM内の
データの総和を計算する。ステップS22ではステップS21
にて求めた総和と予め求めておいた総和とを比較し、不
一致の場合ROM内のデータが変化したと判断するチェッ
クサム判定を行なう。ステップS23では所定時間内に何
回不良が発生しているのかを測定する。ステップS24で
は不良発生回数により単発的な計算誤りなのかどうかを
判定し、単発不良と判断した場合は処理を終了し、単発
不良でないと判断した場合はステップS25へ進む。ステ
ップS25では不良発生回数によりROM内のデータが時々変
化するような不良の前兆現象なのか、ROMが完全に不良
となったのかを判定し、ROM不良の前兆現象であると判
定した場合はステップS28へ、ROM不良であると判定した
場合はステップS26へそれぞれ進む。ステップS26では装
置不良を検出したことを示す警報表示を行なう。ステッ
プS27では装置不良を検出したことを示す外部出力を行
なう。ステップS28では装置不良の前兆を検出したこと
を示す警報表示を行なう。ステップS29では装置不良の
前兆を検出したことを示す外部出力を行なう。
第3図は本発明によるディジタル形保護継電装置の第
2の実施例の機能ブロック図である。第3図において、
ディジタル形保護継電装置30は、交流入力量の振幅値を
測定する振幅値測定手段31と、振幅値と基準値との差分
を測定する差分測定手段32と、差分により前記不良現象
が単発的なものか、あるいは装置不良の前兆現象なの
か、あるいは装置不良なのかを判定する不良判定手段33
と、判定手段33の判定結果に応じて装置不良の前兆現象
を検出したこと、又は装置不良を検出したことをそれぞ
れ警報表示及び外部出力する出力手段34とから構成され
る。
第4図に装置不良の前兆現象を検出する処理の内容を
示すフローチャートを示す。第4図に示した内容は第3
図の各手段31,32,33,34をソフトウェアにて構成した例
である。
ステップS41では交流入力回路へ所定の試験入力を印
加し、その試験入力の振幅値を計算する。ステップS42
では振幅値の計算値と予め求めておいた基準値との差分
を計算する。ステップS43ではステップS42にて求めた差
分が許容し得る誤差内なのかどうかを判定し、誤差内で
あると判断した場合は処理を終了し、誤差内でないと判
断した場合はステップS44へ進む。ステップS44ではステ
ップS42にて求めた差分が交流入力回路の不良の前兆を
示す値なのか、あるいは交流入力回路が不良となったた
めに生じた値なのかを差分の大きさにより判定し、交流
入力回路不良の前兆現象であると判定した場合はステッ
プS47へ、交流入力回路不良であると判定した場合はス
テップS45へそれぞれ進む。ステップ45では装置不良を
検出したことを示す警報表示を行なう。ステップS46で
は装置不良を検出したことを示す外部出力を行う。ステ
ップS47では装置不良の前兆を検出したことを示す警報
表示を行なう。ステップS48では装置不良の前兆を検出
したことを示す外部出力を行なう。
上記第1の実施例では、装置不良検出の例としてチェ
ックサムを用いたプログラムROMの不良検出の例を説明
したが、ウェッチドッグタイマーを用いたプログラムの
暴走、停止の検出、パリティチエックを用いたデータ不
良の検出等の自己監視機能全般についても適用すること
ができる。
また、第2の実施例では、装置不良検出の例として試
験入力による交流入力回路の不良検出の例を説明した
が、実系統から取り込んだ電圧、電流の3相平衡状態の
監視、あるいは零相電圧、零相電流の監視等の交流入力
回路監視機能全般についても適用することができる。
以上の内容はすべてソフトウェア処理によって構成さ
れる例であるが、ハードウェアによっても同様な機能を
構成できる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば装置不良と装置
不良の前兆とを弁別するよう構成したので、装置不良を
未然に検出でき、該当不良部位の予防的改修が可能とな
り、装置不良に伴なう使用停止期間を最小にできる使用
効率の高いディジタル形保護継電装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるディジタル形保護継電装置の第1
の実施例のブロック図、第2図は第1の実施例の処理内
容を示すフローチャート、第3図は本発明によるディジ
タル形保護継電装置の第2の実施例のブロック図、第4
図は第2の実施例の処理内容を示すフローチャートであ
る。 10,30……ディジタル形保護継電装置 11……不良検出手段、12……頻度測定手段 13,33……不良判定手段、14,34……出力手段 31……振幅値測定手段、32……差分測定手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の時間間隔でサンプリングされ、ディ
    ジタル量に変換された系統の電圧値、電流値を用いて電
    力系統の保護を行なうディジタル形保護継電装置におい
    て、常時監視結果をもとに装置の不良現象を検出する第
    1の手段と、前記不良現象の発生頻度を測定する第2の
    手段と、前記不良現象がリレーの動作には至らない単発
    的な現象なのか、あるいは装置不良としての前兆を示す
    のみでリレーの動作には影響しない現象なのか、あるい
    は装置不良を示す現象なのかを前記発生頻度をもとに判
    定する第3の手段と、前記第3の手段による判定結果に
    応じて装置不良の前兆と装置不良とを識別して外部出力
    を行なう第4の手段とを備えたことを特徴とするディジ
    タル形保護継電装置。
  2. 【請求項2】所定の時間間隔でサンプリングされ、ディ
    ジタル量に変換された系統の電圧値、電流値を用いて電
    力系統の保護を行なうディジタル形保護継電装置におい
    て、アナログ入力部の監視結果が直ちに不良であってリ
    レーの動作に影響するのか、あるいは前兆を示すのみで
    リレーの動作には影響しないのかを判定するため、単一
    あるいは複数の交流入力量の振幅値を測定する第1の手
    段と、前記測定値と予め求めておいた振幅値の基準値と
    の差分を測定する第2の手段と、前記差分が許容し得る
    誤差内なのか、あるいは装置不良の前兆のみを示す現象
    であってリレー動作に影響しないものなのか、あるいは
    装置不良によるものなのかを前記振幅値の差分の大きさ
    により夫々判定する第3の手段と、前記第3の手段の判
    定結果に応じて装置不良の前兆と装置不良とを識別して
    外部出力を行なう第4の手段とを備えたことを特徴とす
    るディジタル形保護継電装置。
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