JPH05166513A - 燃料電池用電極基板及びその製造法 - Google Patents

燃料電池用電極基板及びその製造法

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JPH05166513A
JPH05166513A JP3353383A JP35338391A JPH05166513A JP H05166513 A JPH05166513 A JP H05166513A JP 3353383 A JP3353383 A JP 3353383A JP 35338391 A JP35338391 A JP 35338391A JP H05166513 A JPH05166513 A JP H05166513A
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activated carbon
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fuel cell
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JP3353383A
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Takanori Kakazu
隆敬 嘉数
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス透過性、電気伝導性、機械的強度および
耐リン酸液性に優れ、発電効率の高い燃料電池用電極基
板を得る。 【構成】 光学的異方性多孔質炭素微小粒状活性炭10
0重量部に対して、炭化又は黒鉛化可能な結合剤20〜
500重量部、及び炭素繊維又は炭素繊維化可能な繊維
0〜500重量部を混合し、圧縮成形した後、炭化又は
黒鉛化処理することにより、燃料電池用電極基板が得ら
れる。前記活性炭として、賦活し、かつ黒鉛化したメソ
カーボンマイクロビーズを用いる。炭素繊維としてピッ
チ系繊維などが使用でき、結合剤として熱硬化性樹脂、
特にフェノール樹脂などが使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン酸型燃料電池など
の電極板として有用な燃料電池用電極基板及びその製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、他の発電装置と異なり、S
Ox 、NOx 及び粉塵などの公害物質の発生が極めて少
なく、騒音発生源も少ないなどの特徴を有している。こ
のような燃料電池のうちリン酸型燃料電池は、リン酸な
どの電解液を保持した電解槽の両側に白金触媒などを担
持した多孔質の陰極及び陽極を配置した単位セルを、セ
パレータで介して多数積層したものである。前記陰極お
よび陽極には、電気エネルギーへの変換効率を高めるた
め、比表面積及び細孔容積が大きく、ガス透過性が高い
ことが要求される。さらに、電気伝導性、熱伝導性、機
械的強度および作動温度における耐リン酸液性などが要
求される。
【0003】従来、燃料電池用の多孔質の電極を得る方
法として、比表面積の大きな粉末状物質上に貴金属触媒
を分散担持させる種々の方法が提案されている。
【0004】例えば、特公昭38−14155号公報に
は、ニッケル焼結板上に触媒を担持させた電極板が開示
され、特公昭43−14602号公報には、活性炭粉末
上に触媒を担持させた燃料電極が開示されている。ま
た、特公昭43−1460号公報では、炭素繊維や炭素
フェルトを電極基板として用いている。さらに、特公昭
58−16598号公報には、活性炭素繊維上に触媒を
直接担持した電極が提案されている。
【0005】しかし、触媒を担持した活性炭粉末は、比
表面積が大きいものの、結晶構造が無定形であるため
に、黒鉛やカーボンブラック等の結晶性炭素粉末に比べ
て電気伝導度が低く、酸に侵されやすい。また、奥行き
の深いミクロポアが多数発達しているため、その中に取
り込まれた触媒金属粒子の活性が十分に発揮され難く、
発電効率が低い。
【0006】また、従来提案されている炭素繊維を用い
た均質単層の電極基板は、ガス拡散係数及び限界電流密
度が小さい。また、嵩密度が一般に小さいため、電気抵
抗、熱抵抗が大きく、曲げ強度などの機械強度が低い。
【0007】一方、特開昭62−252308号公報、
特開昭62−260709号公報、特開昭62−270
412号公報及び特開昭63−64963号公報には、
メソカーボンマイクロビーズの燃料電池への応用につい
て記載されている。しかし、これらの先行文献には、メ
ソカーボンマイクロビーズの黒鉛化物とガラス状炭素質
からなり、ガス不透過性であるセパレータについて記載
されているに過ぎず、ガス透過性が要求される多孔質電
極基板に関する技術ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ガス拡散性、電気伝導性、熱伝導性、機械的強度お
よび耐電解液性に優れ、発電効率が高い燃料電池用電極
基板及びその製造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明者らは、鋭意検討の結果、光学的異方性多孔
質炭素微小粒状活性炭(以下、特に断わりがない限り、
単に活性炭という)は、その比表面積及び細孔容積が大
きく、触媒担持量を多くできること、規則的な層状構造
を有し、電気伝導性が高いこと、活性炭自体で高いガス
透過性を確保できること、さらに炭素繊維を併用するこ
とにより、より優れた特性を有する電極基板が得られる
ことを見いだし、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、活性炭と、炭化又は
黒鉛化可能な結合剤との混合物が、圧縮成形され、かつ
炭化又は黒鉛化処理された基板であって、前記活性炭が
光学的異方性多孔質炭素微小粒状活性炭からなる燃料電
池用電極基板を提供する。
【0011】本発明は、光学的異方性多孔質炭素微小粒
状活性炭100重量部に対して、炭化又は黒鉛化可能な
結合剤20〜500重量部、及び炭素繊維又は炭素繊維
化可能な繊維0〜500重量部を混合し、圧縮成形した
後、炭化又は黒鉛化処理する燃料電池用電極基板の製造
法を提供する。
【0012】なお、本明細書において、炭化とは、炭素
化可能な成分を、例えば、450〜1500℃程度の温
度で焼成処理することを言う。黒鉛化とは、例えば、1
500〜3000℃程度の温度で焼成することを言い、
黒鉛の結晶構造を有していないときでも黒鉛化の概念に
含める。
【0013】前記活性炭は、従来の粉末状活性炭と比較
して、著しく大きな比表面積及び細孔容積を有してい
る。前記活性炭の比表面積は、通常500〜4600m
2 /g、好ましくは1000〜4600m2 /g、さら
に好ましくは2000〜4600m2 /g程度であり、
全細孔容積は、通常0.5〜3.0ml/g、好ましく
は0.6〜3.0ml/g、さらに好ましくは0.8〜
3.0ml/g程度である。活性炭の比表面積や全細孔
容積が上記範囲未満であるときは、触媒の担持量が少な
くなり、上記の範囲を越える場合には、電極基板の機械
的強度が低下する場合がある。
【0014】活性炭の平均細孔径は、通常5〜50オン
グストローム、好ましくは10〜40オングストロー
ム、さらに好ましくは20〜30オングストロームであ
る。5オングストローム未満の場合は細孔中に担持され
た金属粒子の触媒活性が十分に生かされず、また、50
オングストロームを越える場合には比表面積が小さくな
り、発電効率が低下しやすい。
【0015】このような活性炭は、触媒担持能が極めて
高く、電極基板による発電効率を高めることができる。
【0016】また、前記活性炭は炭素6員環網面が平行
に積層した規則的な層状構造を有しているため、通常の
活性炭に比べて、電気伝導度が高く、耐酸性を有する。
活性炭は、グリーンパウダー状の活性炭であってもよい
が、好ましくは、焼成した活性炭、例えば、炭化した活
性炭、特に2500℃以上で黒鉛化処理した黒鉛化活性
炭である。黒鉛化活性炭は、導電性及び耐酸性が著しく
高い。
【0017】さらに、前記活性炭は、それ自体で高いガ
ス透過性を示す。
【0018】活性炭の粒径は、100μm以下、好まし
くは80μm以下、さらに好ましくは5〜30μm程度
である。100μmを越える場合には、電極基板の成形
性及び一体性が低下し易い。
【0019】前記活性炭は、光学的異方性を示す多孔質
炭素からなる微小粒状物であれば特に限定されないが、
好ましくは賦活したメソカーボンマイクロビーズであ
る。
【0020】メソカーボンマイクロビーズは、炭素6員
環網面が平行に積層した直径2〜80μm程度の光学的
異方性を示す球晶であって、例えば、石油系又は石炭系
ピッチを加熱して生成させ、これを単離することによっ
て得ることができる。
【0021】メソカーボンマイクロビーズは、そのまま
賦活して活性炭とすることもできるが、表面に賦活助剤
を付与して賦活し、活性炭とするのが好ましい。
【0022】賦活助剤としては、例えば、KOH、Na
OH、CsOH、ZnCl2 、H3 PO4 、K2
4 、K2 S等が例示され、これらの賦活助剤は少なく
とも一種使用すればよい。賦活助剤の付与量は、メソカ
ーボンマイクロビーズ重量の1〜10倍量程度とするの
が好ましい。賦活の程度は、賦活助剤の付与量に略比例
するので、付与量により微小粒体の比表面積を調整する
ことができる。なお、賦活助剤は、通常、液状で使用さ
れる。すなわちKOHなどの常温で固体の賦活助剤は水
溶液の形態で使用され、H3 PO4 などの常温で液体の
賦活助剤は、必ずしも水溶液とする必要はない。
【0023】また、メソカーボンマイクロビーズ表面に
対する賦活助剤の濡れ性を改善するため、アセトン、メ
チルアルコール、エチルアルコール等の表面活性剤を併
用してもよい。表面活性剤の使用量は、通常、メソカー
ボンマイクロビーズと賦活助剤又は賦活助剤を含む溶液
との総量の5〜10重量%程度とするのが好ましい。
【0024】賦活は、賦活助剤を付与し若しくは付与し
ないメソカーボンマイクロビーズを適宜の温度、例え
ば、400〜1200℃程度に昇温することにより行わ
れる。昇温速度および加熱保持時間は、特に限定され
ず、広い範囲で選択することができるが、通常、上記の
温度範囲に到達後、直ちに冷却するか、同温度範囲内で
最大3時間程度保持することにより行われる。
【0025】賦活時の雰囲気は、窒素、ヘリウム、アル
ゴンなどの不活性雰囲気であってもよく、水蒸気、一酸
化炭素、酸素などが存在する酸化性雰囲気であってもよ
い。不活性雰囲気中で賦活すると収率がより高くなる。
【0026】不活性雰囲気中で賦活するには、賦活助剤
を使用して、通常、昇温速度300〜600℃/時間程
度で温度400〜1200℃程度に加熱し、同温度で3
0分乃至1時間程度保持するのが好ましい。
【0027】酸化性雰囲気中で賦活する場合、通常、賦
活助剤は不要であるが、併用してもよい。賦活助剤を併
用せずに賦活する場合、通常、600〜900℃程度の
温度に、賦活助剤を併用して賦活する場合、通常、30
0〜900℃程度の温度に、昇温速度300〜600℃
/時間程度で加熱し、同温度で2〜3時間程度保持する
のが好ましい。なお、賦活助剤を使用する場合、突沸す
る場合があるので留意する必要がある。
【0028】なお、賦活助剤の種類に応じて最適賦活温
度が存在している。最適賦活温度は、例えば、KOH、
2 SO4 及びK2 Sの場合、800〜1000℃程
度、NaOH及びCsOHの場合、600℃程度、Zn
Cl2 の場合、450℃程度である。
【0029】賦活を終えたメソカーボンマイクロビーズ
を室温まで冷却した後、必要に応じて水洗により未反応
の賦活助剤および賦活助剤反応物を除去し、乾燥するこ
とにより、活性炭が得られる。
【0030】上記賦活助剤は、メソカーボンマイクロビ
ーズ中の炭素の酸化によるガス化を促進するものと推測
される。すなわち、賦活助剤が、メソカーボンマイクロ
ビーズを構成する炭素六員環網面の炭素原子と反応し、
生成した一酸化炭素または二酸化炭素が系外に排出され
るものと推測される。
【0031】また不活性雰囲気中で賦活する場合、反応
に関与しなかった部分は炭素化が進むので、反応部分と
未反応部分との構造上の差異が大きくなり細孔が形成さ
れる。この場合、メソカーボンマイクロビーズが規則的
な層状構造を有している。また反応雰囲気が、不活性雰
囲気である場合、表面ガス反応の選択性が高くなり、収
率も著しく高くなる。
【0032】なお、賦活助剤と炭素との反応は、非常に
激しく進行するので、メソカーボンマイクロビーズに代
えて炭素繊維を用い、上記と同様に賦活すると、その形
状は原形をとどめない程度に変形しかつ強度も著しく低
下する。一方、メソカーボンマイクロビーズの場合に
は、賦活後も、その球形の形状が略維持されており、強
度の著しい低下は認められない。
【0033】上記のようにして得られた活性炭は、原料
として使用するメソカーボンマイクロビーズとほぼ同一
の形状を有しており、光学的に異方性であり、全体の9
0%以上が粒径80μm以下の粒子からなる。
【0034】本発明における結合剤としては、炭化又は
黒鉛化可能な結合剤であれば特に限定されず、例えば、
フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂などの熱硬
化性樹脂;ポリアクリロニトリルなどの熱可塑性樹脂;
石炭又は石油ピッチなどが使用できる。これらのうち、
熱硬化性樹脂は、炭化又は黒鉛化により、電極基板の曲
げ強度を高め、熱伝導性及び電気伝導性を高めるため特
に好ましい。このような熱硬化性樹脂としては、例えば
ユニチカ(株)製、商品名「ユニベックス」、鐘紡
(株)製、商品名「ベルバール」などのフェノール樹脂
が挙げられる。
【0035】結合剤は、溶液状であってもよいが、好ま
しくは粉末状又は顆粒状のものである。
【0036】炭化又は黒鉛化した結合剤を含むことによ
り、曲げ強度などの機械的強度が高く、成形性に優れ一
体化した電極基板となり得る。また、結合剤が熱硬化性
樹脂の小球体である場合には、亀裂や反りがなく、より
成形性に優れた基板となる。
【0037】活性炭と炭化又は黒鉛化した結合剤との割
合は、基板状に一体化できる広い範囲、例えば、活性炭
/結合剤=98/2〜2/98(重量%)の範囲で選択
できるが、好ましくは60/40〜90/10(重量
%)、さらに好ましくは70/30〜90/10(重量
%)程度である。活性炭の割合が60重量%未満の場合
には、ガス透過性が低下し易く、90重量%を越える場
合には、成形性が低下し易い。
【0038】本発明の電極基板は、炭素繊維を特に含ま
なくてもよいが、炭素繊維を含むのが好ましい。炭素繊
維を含む場合には、電極基板のガス透過性、電気伝導度
及び機械的強度がさらに向上する。
【0039】炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロ
ニトリル系繊維、フェノール樹脂系繊維、レーヨン、セ
ルロース系繊維、ピッチ系繊維などの炭素繊維化可能な
繊維を炭化又は黒鉛化した繊維が挙げられるが、好まし
くはピッチ系炭素繊維を炭化又は黒鉛化したものであ
る。炭素繊維は一種または二種以上使用できる。
【0040】炭素繊維の含有量は、電気伝導度、ガス透
過性、及び機械的強度を向上させることができる範囲、
例えば、1重量%以上の範囲で適当に選択できる。炭素
繊維を含む電極基板において、前記活性炭/炭化又は黒
鉛化した結合剤/炭素繊維の割合は、10〜90/5〜
50/10〜80(重量%)、好ましくは10〜50/
5〜30/30〜60(重量%)、さらに好ましくは2
0〜50/5〜20/40〜60(重量%)程度であ
る。活性炭と結合剤との割合と特性との関係は前記と同
様であり、炭素繊維の含有量が30重量%未満の場合に
は、ガス透過性、電気伝導度及び曲げ強度を向上させる
効果が顕著に現れず、80重量%を越える場合には、発
電効率が低くなり易い。
【0041】本発明の燃料電池用電極基板は、次のよう
な方法で製造できる。すなわち、活性炭、炭化又は黒鉛
化可能な結合剤、及び炭素繊維又は炭素繊維化可能な繊
維を混合し、圧縮成形した後、炭化又は黒鉛化処理す
る。
【0042】なお、炭素繊維化可能な繊維は、耐炎化処
理又は不融化処理されていてもよい。耐炎化処理とは、
ピッチ系繊維以外の繊維を、例えば、酸素存在下、20
0〜450℃程度の温度で加熱して分子間を結合させて
焼成時の溶融を防止する処理を言う。不融化処理とは、
例えば、ピッチ系繊維を、酸素存在下、200〜450
℃程度の温度で加熱して表面に酸化物を形成し、焼成時
の溶融を防止する処理を言う。
【0043】活性炭に対する、結合剤と炭素繊維又は炭
素繊維化可能な繊維の割合は、前記電極基板の組成割合
に対応させて選択できる。通常、結合剤の割合は、活性
炭100重量部に対して20〜500重量部、好ましく
は30〜150重量部であり;炭素繊維又は炭素繊維化
可能な繊維の割合は、活性炭100重量部に対して0〜
500重量部、好ましくは80〜300重量部である。
結合剤の割合が20重量部未満では、圧縮成形により一
体化した成形体が得られにくく、250重量部を越える
と、ガス透過性及び発電効率が低下しやすい。また、炭
素繊維又は炭素繊維化可能な繊維の割合が500重量部
を越える場合には、発電効率が低下しやすい。
【0044】活性炭及び結合剤、又はこれらと炭素繊維
又は炭素繊維化可能な繊維の混合物は、所望する電極基
板の大きさ、厚さ及び形状に応じて、金型プレス又はロ
ーラーによるプレス等の方法で加圧成形される。加圧成
形は、成形板の均一性を高めるため加熱下で行うのが好
ましい。加熱温度は、適当に選択できるが、通常、10
0〜250℃程度である。成形圧は、例えば、30〜7
50kgf/cm2 、好ましくは50〜500kgf/
cm2 程度である。
【0045】そして、得られた成形体を、炭化又は黒鉛
化する焼成工程に供することにより、電極基板を得るこ
とができる。前記活性炭が予め黒鉛化処理されている場
合には、焼成温度は、結合剤部分に細孔が形成され、電
気伝導性が発現し得る温度であるのが好ましく、通常8
00℃以上、好ましくは1000〜2000℃程度であ
る。前記活性炭が予め黒鉛化処理されていない場合は、
この段階で黒鉛化処理してもよい。
【0046】黒鉛化処理した活性炭を用いると、この活
性炭により、高いガス透過性、導電性および機械的強度
を確保できる。また、炭素繊維、特に黒鉛化炭素繊維を
用いる場合にも、高いガス透過性、導電性および機械的
強度を確保できる。従って、工業的及び経済的に好まし
い方法は、(1) 黒鉛化処理した活性炭と、炭化又は黒鉛
化可能な結合剤との混合物を圧縮成形し、炭化する方
法、(2) 黒鉛化処理した活性炭と、炭化又は黒鉛化可能
な結合剤と、炭素繊維との混合物を圧縮成形し、炭化す
る方法である。
【0047】焼成は、通常、真空下又は不活性ガス雰囲
気中で行われる。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等が使用できる。
【0048】触媒が担持された電極板は、前記活性炭に
予め触媒を担持しておき、これを本発明の製造法の原料
として用いることによって得られるが、前記活性炭及び
結合剤等の混合物を圧縮成形した成形体の段階で、或い
はこれを炭化又は黒鉛化処理した後、触媒を担持するこ
とによっても得ることができる。
【0049】触媒の担持は、通常の方法で行うことがで
きる。例えば、前記活性炭等を、触媒となる金属、例え
ば白金の水溶性化合物(塩化白金酸の水溶液中など)に
浸漬し、乾燥させた後、水素等によって還元処理するこ
とにより、触媒が担持された活性炭等を得ることができ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明の電極基板は、規則的な層状構造
を有し、大きな比表面積及び細孔容積を有する光学的異
方性多孔質炭素微小粒状活性炭と、炭化又は黒鉛化した
結合剤とを含むため、ガス透過性、電気伝導性、熱伝導
性、機械的強度及び耐電解液性に優れ、燃料電池の単位
容積当りの発電効率が極めて高い。炭素繊維を含む電極
基板は、さらに優れたガス透過性、電気伝導性及び曲げ
強度を示す。
【0051】また、本発明の製造法によれば、前記の如
き優れた特性を有する電極基板を得ることができる。
【0052】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0053】実施例1 メソカーボンマイクロビース100重量部と、水酸化カ
リウム溶液1200重量部(水酸化カリウム400重量
部及び水800重量部)との混合物に、アセトン50重
量部を添加し、均一に混合して、スラリーとした。次い
で、該スラリーを窒素ガス雰囲気下で室温から850℃
まで10℃/分の昇温速度で加熱し、同温度で1時間保
持して賦活した後、反応混合物を100℃以下に冷却
し、水洗、乾燥して、光学的異方性多孔質微小粒状活性
炭を得た。この活性炭の乾燥後の比表面積は2800m
2 /gであった。
【0054】この活性炭をアルゴン雰囲気下、2700
℃で1分間処理して黒鉛化したものを、0.06M塩化
白金酸水溶液に浸漬後、乾燥させ、水素気流中200℃
で1時間保持することにより、還元された白金が担持さ
れた黒鉛化活性炭を得た。この黒鉛化活性炭100重量
部に、フェノール樹脂ビーズ(ユニチカ(株)製、商品
名「ユニベックス」)50重量部を加え、160℃の温
度で、80kgf/cm2 の圧力下、5分間予備成形し
た後、窒素雰囲気下1400℃で10分間炭化処理を施
した。得られた電極基板の物性は、以下の通りであっ
た。
【0055】ガス透過率:240ml/分・cm2 ・N
2 ・1気圧 電気抵抗値:55mΩ・cm 曲げ強度 :160kgf/cm2 比較例1 光学的異方性多孔質微小粒状活性炭の代わりに、市販の
石炭系粉末活性炭(比表面積980m2 /g)を用いる
以外は、実施例1と同様な操作を行った。得られた電極
基板の物性は、以下の通りであった。
【0056】ガス透過率:150ml/分・cm2 ・N
2 ・1気圧 電気抵抗値:103mΩ・cm 曲げ強度 :110kgf/cm2 実施例2 実施例1と同様にして得られた、白金触媒が担持された
黒鉛化活性炭100重量部に、実施例1と同一のフェノ
ール樹脂ビーズ70重量部及びピッチ系炭素繊維
((株)ドナック製)150重量部を加え、実施例1と
同様の操作を施した。得られた電極基板の物性は、以下
の通りであった。
【0057】ガス透過率:340ml/分・cm2 ・N
2 ・1気圧 電気抵抗値:30mΩ・cm 曲げ強度 :210kgf/cm2 比較例2 光学的異方性多孔質微小粒状活性炭の代わりに、市販の
石炭系粉末活性炭(比表面積980m2 /g)を用いる
以外は、実施例2と同様な操作を行った。得られた電極
基板の物性は、以下の通りであった。
【0058】ガス透過率:160ml/分・cm2 ・N
2 ・1気圧 電気抵抗値:70mΩ・cm 曲げ強度 :150kgf/cm

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭と、炭化又は黒鉛化可能な結合剤
    との混合物が、圧縮成形され、かつ炭化又は黒鉛化処理
    された基板であって、前記活性炭が光学的異方性多孔質
    炭素微小粒状活性炭からなる燃料電池用電極基板。
  2. 【請求項2】 光学的異方性多孔質炭素微小粒状活性炭
    60〜90重量%、炭化又は黒鉛化した結合剤10〜4
    0重量%で構成されている請求項1記載の燃料電池用電
    極基板。
  3. 【請求項3】 炭素繊維を含有する請求項1記載の燃料
    電池用電極基板。
  4. 【請求項4】 光学的異方性多孔質炭素微小粒状活性炭
    10〜50重量%、炭化又は黒鉛化した結合剤5〜30
    重量%、炭素繊維30〜60重量%で構成されている請
    求項3記載の燃料電池用電極基板。
  5. 【請求項5】 光学的異方性多孔質炭素微小粒状活性炭
    が、賦活したメソカーボンマイクロビーズである請求項
    1記載の燃料電池用電極基板。
  6. 【請求項6】 光学的異方性多孔質炭素微小粒状活性炭
    100重量部に対して、炭化又は黒鉛化可能な結合剤2
    0〜500重量部、及び炭素繊維又は炭素繊維化可能な
    繊維0〜500重量部を混合し、圧縮成形した後、炭化
    又は黒鉛化処理する燃料電池用電極基板の製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000030195A1 (en) * 1998-11-16 2000-05-25 Toray Industries, Inc. Porous conductive sheet and method for producing the same
US6544680B1 (en) * 1999-06-14 2003-04-08 Kawasaki Steel Corporation Fuel cell separator, a fuel cell using the fuel cell separator, and a method for making the fuel cell separator
JP2005135817A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Nittetsu Gijutsu Joho Center:Kk 燃料電池用電極触媒
JP2009080967A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Sanyo Electric Co Ltd 膜電極接合体および燃料電池

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