JPH0516490U - 電動式リモートコントロールミラー - Google Patents

電動式リモートコントロールミラー

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JPH0516490U
JPH0516490U JP6477091U JP6477091U JPH0516490U JP H0516490 U JPH0516490 U JP H0516490U JP 6477091 U JP6477091 U JP 6477091U JP 6477091 U JP6477091 U JP 6477091U JP H0516490 U JPH0516490 U JP H0516490U
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mirror
advancing
remote control
mirror body
electric remote
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JP6477091U
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English (en)
Inventor
芳郎 永山
敬生 関野
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Ichikoh Industries Ltd
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動式リモートコントロールミラーにおける
進退杆とミラーボデーとの連結構造を改良し、進退杆の
直進運動と、ミラーボデーの傾動による円弧状運動との
差を吸収して、円滑な作動を妨げるおそれの無い電動式
リモートコントロールミラーを提供する。 【構成】 進退杆5bの1端には、従来例と同様に球5
3が設けられている。一方、ミラーボデー3には、上
記の球5b3と摺動可能に嵌合する溝3vが設けられて
いる。選択図である図1の(A)には上記の溝3vの縦
断方向の断面が現われており、同図の(B)には該溝3
vの横断方向の断面が現れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車のドアミラー等の後写鏡において、ミラーハウジングに対す るミラー本体の支承角度を任意に調節し得る構造のリモートコントロール式のミ ラー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4及び図5はこの種の電動式リモートコントロールミラーの公知例を示す。 図4はミラーボデーを取り外した状態の駆動部を示し、駆動部ハウジング1の 1部を破断して描いた正面図である。図5はミラーボデーを取り付けた状態にお けるH−H断面図である。 直交2軸X−X′,Y−Y′を設定して、その交点Oに球接手2を設け、図5 に示す如く該球接手2によってミラーボデー3を傾動自在に支承する。4はミラ ー本体である。 図4に示す如く、X−X′軸上、及びY−Y′軸上にそれぞれ進退杆5を設け る。この進退杆5は、図11に示す如くその先端に球接手6を設けてミラーボデ ー3に接続してある。該進退杆5に軸心方向の溝7を設けて、この溝7を駆動部 ハウジングに設けた突起8に係合せしめて回転を係止し、かつ、最終減速段の受 歯車9を該進退杆5に外嵌してある。前記の受歯車9はそれぞれモータ10によ り、減速歯車群11を介して回転せしめられる。 進退杆5は前述の如く軸心回りの回動を係止されており、その外周に設けた雄 ネジが受歯車9に螺合しているため、受歯車9の回転に伴って進退杆5が軸心方 向に駆動され、ミラーボデーを傾動させる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前記の駆動部(図4,図5)によるミラーボデー4の傾動角の調節範囲は、通 常の条件で道路を走行する際に必要な範囲をカバーし得る程度に設定される。ま た、その操作速度は、実用上必要な程度の精密さで調節できる程度の速さに押え られている。あまり速く傾動すると却って所望の角度に調節しにくいからである 。 ところが、例えば路肩近くで後退する場合や、幅寄せ運転操作をするなど、特 殊な運転条件においては、ドアミラーの反射像によって後輪付近を目視したい場 合がある。 後輪付近の反射像を運転者の視界内に入れるには、通常の走行時におけるドア ミラー角度に比して、一定角度だけ該ドアミラーを下向きに傾ける必要が有る。 上記の一定角度は、当該自動車の形式ごとに異なり、5〜7°であるが、或る一 つの形式の自動車についてはほぼ一定の角度である。 従来形のリモートコントロール式のドアミラーにおいて、駆動部の作動範囲を 拡大して後部車輪を目視し得るミラー角度をカバーすることは不可能ではないが 、次のような不具合を伴う。 (a)ミラー傾動角度の範囲を幅寄せ用の俯角だけ拡大して、ミラー傾動速度を 変えない場合、操作所要時間が長くて不便である。 (b)ミラー傾動角度範囲の拡大に見合って傾動速度を速くすると、通常走行時 にリモートコントロールする際、精密操作ができなくなる。 (c)さらに、前記(a),(b)いずれの場合においても、通常走行状態から 後輪確認姿勢に操作した後、再び通常走行状態に戻る場合、前回(後輪確認 姿勢とする以前)の調整が失われてしまっているので再調整しなければなら ず、不便である。 上述の不具合を解消するため、ミラー駆動部のハウジングに対してミラーボデ ーを傾動可能に支承するとともに、該駆動部に設けた複数個のネジ付きの進退杆 の一端を、それぞれミラーボデーに対し球継手を介して接続し、前記ネジ付き進 退杆のそれぞれに螺合するネジ部材を介して該ネジ付き進退杆をネジ送りし得る 構造とした電動式リモートコントロールミラーを改良して、外周に雄ネジを設け た管状の進退杆と、上記管状進退杆の中心穴に対して相対的回動を係止されて摺 動自在に嵌合された駆動軸と、前記の雄ネジを設けた進退杆の雄ネジに螺合する 雌ネジを有するナット部材と、上記ナット部材の外周側に設けられて雄ネジとし て機能する部材と、上記の雄ネジとして機能する部材に螺合する雌ネジ孔を有す る駆動筒と、前記駆動軸および駆動筒のそれぞれを正,逆転させる複数個のモー タと、を具備し、前記の駆動軸はモータにより減速歯車列を介して駆動される構 造であって、該減速歯車列は所定値以上のトルクを受けたときに滑りを生じて伝 動を遮断する機構を備えており、上記の伝動遮断機構は減速歯車列の最終段受歯 車と駆動軸との双方の部材を摩擦力によって伝動するスプリングを用いたクラッ チ機構であり、かつ、前記管状の進退杆とナット部材との間の相対的なネジ送り ストローク寸法がストッパ手段によって一定値以内に制限されている構成が考え られる。この構成によれば、駆動筒を回転させてナット部材の外周に設けた雄ネ ジ部材をネジ送りすると、該ナット部材は進退杆の雄ネジとの螺合関係を一定に 保ったままでネジ送りされ、該進退杆を前後進させる。これにより通常のリモー トコントロールミラーとしての機能が果たされる。而して、前記の駆動軸を、上 記ナット部材と関係無く単独で回転させると、進退杆が回転せしめられて、ナッ ト部材に対してネジ送りされる。これにより、通常のリモートコントロールミラ ーとしての機能の他、ミラーを臨時に下方へ傾動させて後輪確認状態にしたり、 通常走行状態に復元させたりする機能が果たされる。しかも、この作動は前記の ナット部材と関係なく単独で行われ、該ナット部材を回転させないので通常走行 状態におけるミラー支承角度に影響を与えず、正確に復元せしめ得る。 通常走行状態において、ミラーの支承角度がどのように調節されていても、駆 動軸を介して進退杆が回転して前進したとき、ミラーが下方に傾動して進退杆の ストッパが作用すると該ミラーを下方に傾動させる方向に駆動している伝動部に 大きい負荷が掛かり、所定トルク以上のトルクを受けてスプリング式の摩擦クラ ッチ機構がスリップし、駆動機構の破損やネジの食い付きが未然に防止される。 このようにスリップするのでネジ部材に食い付きを生じるおそれが無い(食い 付きを生じさせるような過大トルクが掛からない)。
【0004】 以上に述べた作動の総合的効果として上述した電動式リモートコントロールミ ラーは、本来のリモートコントロールの操作精度に影響を及ぼすことなく、迅速 かつ容易に通常走行状態と後輪確認状態との間で正確に所定角度の切換操作をす ることができ、しかも、通常走行状態におけるミラー角度調整状態を記憶してい て、後輪確認状態から通常走行状態へ復元させるように操作したとき正確に復元 することができ、その上、操作に伴って食い付きを生じるおそれが無い。
【0005】 上記の構成は本考案者が発明して別途出願中のもの(特願平3−137895 号)であって、以下、これを先願の発明という。次に、上記先願の発明に係る電 動式リモートコントロールミラーの実施例について説明する。
【0006】 図6は上記先願の発明の一実施例における駆動部を示し、前記従来例における 図4に対応する図である。 駆動部ハウジング1′の中に、ミラー左右駆動用の進退杆5aと、同上下駆動 用の進退杆5bとが設けられ、それぞれモータ10a,10bにより減速歯車群 11a,11bを介して駆動される。 左右方向にミラーを傾動させるための進退杆5a,モータ10a,減速歯車群 11aの構成は前記従来例におけると類似であるが、上下駆動用の機構(進退杆 5b,モータ10b,減速歯車群11b等よりなる)は、図7について次に述べ る後輪確認のためのミラー傾動機構Jを備えている。 図7は上記の後輪確認用の傾動機構J付近を切断して描いた模式図であって、 構成,作用の説明に便利なように描いてある。特に、一つの平面で切断した図で はなく、関係部材が都合よく現われるように屈曲面で切断された図である。本図 4の上方が、概ね装置の上方に相当するが、屈曲面による切断を図の上下に展開 してあるので、図における上下の部材配置関係は必ずしも本実施例の実物通りで はない。 1′は駆動部ハウジングで、球継手2を介してミラーボデー3を傾動可能に支 承している。4はミラー本体で、上記ミラーボデー3に固着されている。前記の 球継手2は、駆動部ハウジング1′に設けられた球面座1aと、ミラーボデー3 に設けられた球状部3aとを嵌合させて構成してある。 5bは管状の進退杆で、その外周に雄ネジ5b1が形成され、その内面には角 穴5b2が形成されている。 12は、上記進退杆5bに螺合してこれをネジ送りするナット部材であって、 前記の雄ネジ5b1に螺合する雌ネジ12aを有し、かつ、その外周には板バネ 状の可撓性を有する雄ネジ片12bが一体に連設されている。13は、前記進退 杆5bを回転駆動するための伝動部材であって、その中心部に駆動角軸13aが 配置されている。この駆動角軸13aは、前述した進退杆5bの角穴5b2に摺 動自在に嵌合している。 上記の駆動角軸13aは、ベース歯車13bに係合している。13cは該ベー ス歯車13bの歯である。13dは駆動角軸とベース歯車との摩擦クラッチ機構 である。このベース歯車13bは、その歯13cに噛合する中間歯車14,ウォ ーム受歯車15,ウォーム元歯車16を介してモータ10cにより回転駆動され 、所定トルク以上のトルクが掛かると滑るようになっている。このように所定ト ルクで滑る機構は、駆動角軸13aの伝動系統の途中の任意の個所に設けること も考えられるが、本例のように、減速歯車列の最終段近傍に設けた方がトルク管 理し易いので好都合である。
【0007】 図7において、モータ10cを停止させた状態でモータ10bを正,逆転させ ると、減速歯車群11bを介して駆動筒17が正,逆転せしめられる。該駆動筒 17の雌ネジ17aに、ナット部材12の雄ネジ12bが螺合しており、かつ、 このナット部材12は案内手段(図示せず)によって駆動部ハウジング1′に対 する回転を係止され、軸心方向に案内されている。 このため、駆動筒17の回転によってナット部材12が図の左右方向にネジ送 りされる。進退杆5bは、外周面の雄ネジ5b1がナット部材12に螺合し、か つ駆動角軸13aによって回転を抑制されているので、ナット部材12と一緒に 動かされ、球5b3を介してミラーボデー3を上下に傾動させる。 また、モータ10bを停止させてモータ10cを回すと伝動部材13が回され 、駆動角軸13aが進退杆5bを回転させて図の左右にネジ送りする。該進退杆 が伸長方向(図の左方)にネジ送りされるとミラーボデー3が下方に傾動(図に おいて反時計回り)する。 図7に示すごとく、進退杆5bの雄ネジ5b1の両端部にストッパ5b5および ストッパ5b6が設けられていて、ナット部材12の雌ネジ12aに対するネジ 送りのストロークが寸法sに制限されている。 上記の進退杆5b、およびストッパ5b5,5b6、並びに、ナット部材12の 分解斜視図を図8に示す。 進退杆5bの球5b3側にフランジ状のストッパフランジ5b5が一体に連設さ れるとともに、その反対側の端にリング溝5b7が形成されている。 上記リング溝5b7に、ストッパ止輪(いわゆるスナップリング)5b6が嵌着 される。このようにして、ナット部材12と進退杆5bとのネジ送りストローク 寸法が制限されている。 図7に示した進退杆5bの角穴5b2内に、ベース歯車13bに取り付けられ た駆動角軸13aが摺動自在に挿入されており、図8においては上記駆動角軸1 3aが進退杆5bから抜き出され、ベース歯車13bから取り外された状態を描 いてある。ここに進退杆5bと駆動角軸13aとは要するに中心線方向の摺動が 自在で中心線まわりの相対的回転が不可能であれば良い。従って、必ずしも角穴 と角軸との組合せに限らず、例えば切割溝と細長い平板との組合せであっても良 い。 この駆動角軸13aにはフランジ13a1が一体に連設されており、駆動角軸 13aをベース歯車13bの中心孔13b1に挿通して組み付けられる。 上記のフランジ13a1には突起13a2が設けられていて、この突起13a に嵌め付けたワイヤスプリング21がフランジ13aとベース歯車13bとの 間に介装される。 上記のワイヤスプリング21は、Z字形の平行2辺を円弧状に湾曲させた形状 (円弧Z形)をなしていて、円弧状の2辺をベース歯車13bの縁13b2内に 圧縮嵌合される。
【0008】 本例においてはモータ10bに比してモータ10c回転速度が約1.56倍で ある。さらに伝動歯車の歯車比は減速歯車群11bの方が約2.2倍である。 その結果、モータ10bによるミラーボデー3の傾動は3.3秒/10度であ り、モータ10cによるミラーボデー3の傾動は0.5秒/10度であって、モ ータ10cによるミラーボデー3の傾動は著しく迅速に行われる。
【0009】 次に、以上のように構成された本例の電動式リモートコントロールミラーの作 用について説明する。 次に、以上のように構成された本実施例の電動式リモートコントロールミラー の作用について説明する。 図9は、図7に示した実施例のリモートコントロールミラーの通常走行状態を 描いてある。運転者の座高その他の条件に応じてモータ10bを操作し、図示の 寸法Lを任意に加減してミラー本体4の支承角度が所望のごとく調節される。 この状態(図9)からモータ10cを作動させて進退杆5bを図の左方へ、伸 長方向にネジ送りさせると図10のようになってストッパ5b6が作用し、伝動 部材に抵抗が掛かる。 このため、駆動角軸13aとベース歯車13bとの摩擦伝動が滑り、被動側( ミラーベース3など)は停止し、駆動側(モータ10cなど)は空転する。 このようにして過大なトルクが逃がされるので伝動部材、特にネジ送り機構に 無理な力が加わらない。これによりネジ部材の食い付きが防止される。 この図10の状態で、図示の寸法Lは図9に比して変わっていない。このよう にしてミラー本体4が下向き方向に傾動して後輪確認状態となる。 再びモータ10cを作動させてベース歯車13b,駆動角軸13aを逆転させ ると、進退杆5bが図の右方に収縮し、前記の寸法L不変のままでミラーボデー 3が上向きに傾動せしめられ、図9の状態に復元し始める。進退杆5bがナット 部材12に対して一杯に収縮すると、ベース歯車13bと駆動角軸13aとの係 合が外れて復元を完了して通常走行状態(図9)となる。 このようにして、運転者個人々々の条件に応じて調節された寸法L(通常走行 状態におけるミラーボデー3の支承角度を決める値)を変えることなく、モータ 10cをリモートコントロールして通常走行状態と後輪確認状態との切り替えを 行うことができ、しかも、後輪確認状態にする以前の通常走行状態のミラー支承 角度に、正確に復元することができ(寸法Lが不変)、かつ、上記の切り替え操 作はモータ10cによって行われるので、モータ10bによるミラー支承角度調 節と独立に、該モータ10bによるミラー支承角度調節に比して約6倍の角速度 で、迅速に行われる。 ミラーボデー3の傾動ストロークを制限するストッパ作用は、進退杆5bに設 けられているストッパ5b5,5b6により、ネジ送りストローク寸法を制限して 行われるので、通常走行状態から後輪確認状態までのミラー傾動角度が正確に一 定角度に制御される。 さらに、図7の断面図に現われているように、モータ10bによって駆動され る場合のネジ送り機構と、モータ10cによって駆動される場合のネジ送り機構 とが、3重筒状のテレスコピック構造(駆動筒17と、ナット部材12と、進退 杆5bとの3重構造)をなしているので小形に構成することができる。
【0010】 本考案者は上記先願の発明に係る電動式リモートコントロールミラーについて 実用化試験を繰り返し、所期の効果が得られることを確認したが、なお、次のよ うな改善の余地が有ることを確認した。 図10において、進退杆5bの球5b3は往復矢印F−Rのように直線運動し 、ミラーボデー3の球面座は円弧矢印Dのように円弧を描いて動く、このため両 者の軌跡にズレを生じる。図11(A)は該部を拡大して描いた説明図で、軌跡 F−Rと軌跡Dとは角θをなしている。このため、雄ネジ片12bが強く撓まさ れて、その弾性復元力によりミラーボデーの回動が円滑を欠き、特に、後輪確認 状態から通常走行状態に復元するときの復元精度が妨げられる。 さらに次のような問題が有る。図11(B)に示すように、球5b3の径D2は 球面座3dの開口部径D1よりも大きく構成される。その差が小さいと両者によ って形成されている球継手の結合力が弱く、使用中に離脱するおそれが有る。ま た上記の差が大きいと組立作業時の嵌合操作が困難で、ミラー傾動の円滑性が妨 げられる。
【0011】 本考案は上述の事情に鑑みて為されたもので、進退杆の前後進によるミラーボ デーの傾動が円滑に行われ、しかも該進退杆とミラーボデーとの連結が容易に行 われて確実に結合されて離脱するおそれの無い電動式リモートコントロールミラ ーを提供することを目的とする。本考案は従来形の電動式リモートコントロール ミラーに適用することも可能であるが、先願の発明に係る電動式リモートコント ロールミラーに適用したとき著しい効果が得られる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本考案は、ミラー駆動部のハウジングに対してミ ラーボデーを傾動可能に支承するとともに、該駆動部に設けた複数個のネジ付き の進退杆の一端を、それぞれミラーボデーに対し球継手を介して接続し、前記ネ ジ付き進退杆のそれぞれに螺合するネジ部材を介して該ネジ付き進退杆をネジ送 りし得る構造とした電動式リモートコントロールミラーにおいて、 前記の球継手は、進退杆の1端に固着された球状部材と、ミラーボデーに設け られて上記球状部材と摺動自在に嵌合する溝とよりなることを特徴とする。
【0013】
【作用】
上記の構成によれば、進退杆の球がミラーボデーの溝に嵌め合わされるので無 理な力を加えることなく両者を連結することができ、しかも結合が確実で使用中 に離脱するおそれが無い。
【0014】 しかも、進退杆の球はミラーボデーの溝に沿って移動し得るので、進退杆の直 線移動とミラーボデーの傾動(溝の円弧状移動)の差が吸収され、円滑な作用が 妨げられない。
【0015】
【実施例】
図1(A)は本考案の1実施例を示す断面図であって、前記先願に係る電動式 リモートコントロールミラーにおける図9に対応する図である。本実施例は前記 先願に係る発明の実施例に本考案を適用して改良したものであって、本図1(A )において図9と同一の図面参照符号を付したものは前記先願の発明の実施例に おけると同様ないし類似の構成部分である。次に、図1(A)について図9と異 なる点を説明する。 ミラーボデー3の背面側(駆動部ハウジング1′に対向する側)に、進退杆5 bの球5b3に嵌合する溝3vが設けられている。この部分の断面頂面図を図1 (B)に示す。本考案において溝とは、断面が凹球面座状をなし、その長手方向 の一端が行き止まりで他端が開放されている構成部分をいうものとする。すなわ ち、図1(A)において球5b3は溝3v内を図の上方に摺動することができ、 図の右方に抜け出すことはできない。図2は球5b3を溝3vに組み付ける状態 を示す説明図である。球5b3は溝3vの中へ付記矢印のごとく挿入することが でき、また反矢印方向に抜去することもできる。 図3は前記ミラーボデー3に設けられている溝の配置を示す。同図(A)はミ ラーボデー3の全体的な背面図であって、Hはミラー面と平行な水平軸、Vは同 じく垂直軸である。(A)図の中央部拡大図を(B)図に示す。図1,図2に現 われていた溝3vはV軸に沿って設けられている。またH軸に沿って溝3hが設 けられている。(B)図に示したように、球5b31を付記矢印のごとく溝3h内 へ挿入すると5b32位置となる。一方の球が5b32位置になると他方の球5b33 は円弧軌跡5b33′に沿って自在に移動し得るが、手の力で容易に撓まされて矢 印5b33′で示したように溝3vに嵌め合わせることができる。そして、嵌め合 わされて5b34位置になると、先刻撓まされた無理な応力は一切消失する。すな わち、図11(A)について述べたように雄ネジ片12bを撓ませるような無理 な力が残らない。そして図1(A)においてミラーボデー3が下向き回動(図示 左回り)せしめられて溝3vが矢印Dのごとく円弧状の軌跡を描くとき、進退杆 5bおよび球5b3は矢印Fのごとく直進し、このとき球5b3は溝3v内を相対 的に図の上方に滑り、矢印F,Dの差が吸収される。従って、進退杆5bやナッ ト部材12に対して図1(A)の紙面に沿った回転方向の力は掛からない。この ため電動式リモートコントロールミラーとしての作動が円滑に行われ、特に、こ れを先願に係る発明の電動式リモートコントロールミラーに適用すると、後輪確 認状態から通常走行状態への復元が円滑で復元精度が良い。 さらに、図11(B)について説明したように球面座3dを弾性変形させて球 5b3を圧入する必要なく図2のように容易に球5b3を溝3v(又は溝3h)に 嵌め合わすことができ、組立作業性が良い。また、本実施例における溝3v,3 hは、先行技術における球面座3d(図11(B)参照)に比して、合成樹脂材 料による射出成形が容易であるため、部品製造コストが安く歩留りも良い。
【0016】
【考案の効果】
以上に説明したように本考案に係る電動式リモートコントロールミラーは、作 動が円滑であり、ミラーの傾動精度が高く、組立作業性が良く、原価低減も期待 される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の1実施例を示し、(A)は断面側面
図、(B)は要部を抽出して描いた断面頂面図である。
【図2】上記実施例における組立操作の説明図である。
【図3】(A)はミラーボデーの背面図、(B)はその
中央部付近を拡大して示した組立操作の説明図である。
【図4】従来例の電動式リモートコントロールミラーの
駆動部を示し、蓋を取り除いて描いた正面図である。
【図5】上記従来例の駆動部の要部断面側面図である。
【図6】先願に係る電動式リモートコントロールミラー
の1例を示し、駆動部の蓋を取り除いて描いた正面図で
ある。
【図7】上記先願に係る電動式リモートコントロールミ
ラーの一部を破断して描いた側面図である。
【図8】上記先願に係る電動式リモートコントロールミ
ラーにおける駆動部材の一部を抽出して描いた分解斜視
図である。
【図9】上記先願に係る電動式リモートコントロールミ
ラーの作動を説明するための側面図である。
【図10】上記先願に係る電動式リモートコントロール
ミラーの作動を説明するための側面図である。
【図11】上記先願に係る電動式リモートコントロール
ミラーにおける課題を説明するための要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1…駆動部ハウジング、1′…駆動部ハウジング、2…
球継手、3…ミラーボデー、3d…球面座、3h,3v
…溝、4…ミラー本体、5…進退杆、5a…進退杆、5
b…進退杆、5b1…雄ネジ、5b2…角穴、5b3
球、5b5…ストッパフランジ、5b6…ストッパ止輪、
5b7…リング溝、5b8…リング溝、5b9…ストッパ
フランジ、10…モータ、10a…モータ、10b…モ
ータ、10c…モータ、12…ナット部材、12a…雌
ネジ、12b…雄ネジ片、13…伝動部材、13a…駆
動角軸、13a1…フランジ、13a2…係合突起、13
b…ベース歯車、13b1…中心孔、13b2…縁、13
c…歯、13d…摩擦クラッチ機構、14…中間歯車、
15…ウオーム受歯車、16…ウオーム元歯車、21…
円弧Zスプリング。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラー駆動部のハウジングに対してミラ
    ーボデーを傾動可能に支承するとともに、該駆動部に設
    けた複数個のネジ付きの進退杆の一端を、それぞれミラ
    ーボデーに対し球継手を介して接続し、前記ネジ付き進
    退杆のそれぞれに螺合するネジ部材を介して該ネジ付き
    進退杆をネジ送りし得る構造とした電動式リモートコン
    トロールミラーにおいて、 前記の球継手は、進退杆の1端に固着された球状部材
    と、ミラーボデーに設けられて上記球状部材と摺動自在
    に嵌合する溝とよりなることを特徴とする、電動式リモ
    ートコントロールミラー。
JP6477091U 1991-08-15 1991-08-15 電動式リモートコントロールミラー Pending JPH0516490U (ja)

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