JPH05164248A - ピストンリング製造法 - Google Patents

ピストンリング製造法

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Publication number
JPH05164248A
JPH05164248A JP32296791A JP32296791A JPH05164248A JP H05164248 A JPH05164248 A JP H05164248A JP 32296791 A JP32296791 A JP 32296791A JP 32296791 A JP32296791 A JP 32296791A JP H05164248 A JPH05164248 A JP H05164248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
notch
piston ring
main body
abutment
hydraulic pump
Prior art date
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Pending
Application number
JP32296791A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Kawakou
茂 河向
Masao Uchiyama
正男 内山
Shohei Kurabe
昭平 倉部
Kiyoshi Katagiri
清 片桐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Riken Corp filed Critical Riken Corp
Priority to JP32296791A priority Critical patent/JPH05164248A/ja
Publication of JPH05164248A publication Critical patent/JPH05164248A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 従前のような合口加工の不具合を解決し、特
に油圧ポンプ用として好適なピストンリングの製造法を
提供する。 【構成】 内外径を所定寸法に加工しかつ予め内周側に
ノッチ12を設けて環状の本体11を製作し、本体11
の熱処理を行ったのち、ノッチ12に荷重を加えて本体
11を破断することにより合口を形成する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピストンリングの製造
法に関し、更に詳しくは、特に油圧ポンプ用として好適
で合口のシール性が改善できるピストンリング製造法に
関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ポンプ用のピストンリングに求めら
れる最重点の機能としてシール性の確保がある。従っ
て、油圧ポンプのピストンリングに内燃機関用ピストン
リングのような合口を設けると、この合口隙間から油圧
洩れが発生してその機能を達成することが困難である。
一方、油圧ポンプのピストンリングの場合、油圧による
背圧が作用するためにリング自体に弾性張力をもたせる
必要がなく、自由隙間のない、即ち自由状態において合
口隙間を有する真円のものを使用できるという背景があ
る。そのため、現在、油圧ポンプのピストンリングに合
口を設ける場合は、先のような理由でその合口隙間を積
極的に小さくして真円、もしくは真円に近いピストンリ
ングが製造されるようになってきている。合口の隙間加
工は砥石で行われ、砥石の幅寸法を極限まで薄形化して
合口隙間を極力小さく加工している。また、砥石を薄形
化するにも限界があることから、これを補う手段として
砥石加工後に熱処理を施すことで合口隙間を寸法的に狭
める工夫がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱処理
によって合口を狭めることで真円度、軸差など形状に変
化をきたして本来のシール性機能をさせる。そのため、
形状の劣化したワークに修正のための後加工を要する手
間があり、生産性が低下して製造コストを高騰させる不
具合がある。本発明の目的は、従前のような合口加工の
不具合を解決し、特に油圧ポンプ用として好適なピスト
ンリングの製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によるピストンリ
ング製造法は、内外径を所定寸法に加工しかつ予め内周
側にノッチを設けて環状の本体を製作し、本体の熱処理
を行ったのち、ノッチに荷重を加えて本体を破断するこ
とにより合口を形成するものである。
【0005】
【作用】本体に予め内周側にノッチを設け、本体の熱処
理後にノッチに荷重を加えて本体を破断することにより
合口が形成される。切欠効果を利用してノッチをクラッ
クさせた破断部を合口としているため、加工による取り
代も少なく自由隙間が最小である。従前のように合口に
熱処理を施し修正による後加工を要しない。従って、真
円度や軸差に狂いがなく、油圧に対して所要のシール性
を確保する。
【0006】
【実施例】以下、本発明によるピストンリング製造法の
実施例を油圧ポンプ用ピストンリングに適用した例を図
面に基づいて説明する。図1及び図2は、油圧ポンプに
用いられるピストンリング素材(以下、ワークと呼ぶ)
10及びその要部拡大図を示す。ワーク本体11の材質
としては実施例では軸受鋼SUJ2が用いられている。
この材料は焼き入れ及び焼き戻しによ熱処理でロックウ
エル硬度がHRC60以上を有し、その球状炭化物を含
む金属組織は耐摩耗性が良好となる。
【0007】図示のような形状のワーク10の本体11
は、材料SUJ2の丸棒を焼なまし(焼鈍)してHRB
90としたものを中ぐり加工し、内外周面を旋盤で所定
の寸法に切削して所定のリング厚さ(T)に仕上げられ
る。この後、内周側の1ヶ所に図示のような逆V字状の
ノッチ12が設けられる。
【0008】ここまで加工された丸棒を決められた寸法
の厚さ(リング幅:B)に突っ切りバイト加工等して、
1個づつ輪切りにしてワーク本体11が製作される。加
工丸棒から輪切りして得られた環状の本体11の外周面
11b及び側面11cの粗仕上げを行う。
【0009】次いで、本体11の強度及び耐摩耗性を確
保するために熱処理が施される。即ち、輪切り状の多数
の本体11をSUS304製の筒状治具(雇:「やと
い」と呼ばれる)中に多数詰め込んで密封し、830℃
の温度で1時間真空加熱する。加熱後に油焼入れし、1
60℃で1時間焼戻しを行う。焼入れによって本体11
の金属組織はマルテンサイト変態により硬化する。
【0010】以上のようにして合口加工前のワーク本体
11が製作される。合口加工に際して、図1のように、
1個もしくは複数個セットされた本体11の内側でノッ
チ12の両側に一対の支点部材13、13が均等に配置
される。この準備後、本体11に外周側からノッチ12
に臨んで矢印W方向に衝撃集中荷重を作用させる。左右
の支点部材13、13を支点にして中央のノッチ12に
集中衝撃荷重Wを加えることにより、ノッチ12に切欠
効果で剪断力が働き、ノッチ12を境界としてワーク1
1が破断される。この破断部が「合口14」として形成
される。集中衝撃荷重Wによる圧縮荷重を受けて合口1
4が割られた後、応力を除去して合口14を閉じる作用
を効果的とするため、前述のように素材として実施例で
は軸受鋼SUJ2が使用されている。
【0011】ここで、ノッチ12の形状は図2の拡大図
で明らかなように、逆V字状の頂部12aを曲率R1
左右の両辺12b、12bと本体11の内周面11aと
の交差部を曲率R2で形成することにより、前述の焼入
れ及び焼戻しによる熱処理時に、切欠効果によるノッチ
12のクラックが直線的になる。また、ノッチ12の角
部をR加工することで熱処理時の変形や真円度に狂いが
発生し難くなる。また、熱処理によってノッチ12では
破断性が高められる。
【0012】合口14が設けられた本体11の外周面1
1b及び側面11cは仕上げ加工がなされ油圧ポンプの
ピストンリングが製造される。得られたピストンリング
としては、従前のように熱処理後の加工困難な状況で砥
石加工して合口を設ける方法と比較すれば、本発明はノ
ッチ12の切欠効果による割れを利用しているので加工
による取り代も少なくてすむ。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるピス
トンリング製造法は、本体の熱処理後にノッチに荷重を
加えて切欠効果により本体を破断し、この破断部を合口
として形成する方法であるから、従前のように熱処理後
の砥石による合口加工に比べて、加工による取り代も少
なく自由隙間を最小にでき、真円度や軸差も問題なく油
圧に対する所要のシール性を確保でき、特に油圧ポンプ
用として最適のピストンリングを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による製造法が適用された油圧ポンプ
用ピストンリングの合口加工形態を示す図。
【図2】 合口を形成するノッチの部分の拡大図。
【符号の説明】
10..油圧ポンプ用ピストンリングのワーク、1
1..本体、12..ノッチ、13..支持部材、1
4..合口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片桐 清 新潟県柏崎市北斗町1−37番地 株式会社 リケン柏崎事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外径を所定寸法に加工しかつ予め内周
    側にノッチを設けて環状の本体を製作し、本体の熱処理
    を行ったのち、ノッチに荷重を加えて本体を破断するこ
    とにより合口を形成するピストンリング製造法。
JP32296791A 1991-12-06 1991-12-06 ピストンリング製造法 Pending JPH05164248A (ja)

Priority Applications (1)

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JP32296791A JPH05164248A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 ピストンリング製造法

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JP32296791A JPH05164248A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 ピストンリング製造法

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JPH05164248A true JPH05164248A (ja) 1993-06-29

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ID=18149654

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JP32296791A Pending JPH05164248A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 ピストンリング製造法

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JP (1) JPH05164248A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007525626A (ja) * 2003-12-22 2007-09-06 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー シールリングを破断する方法および装置
JP2020051276A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 日立建機株式会社 斜軸式液圧回転機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007525626A (ja) * 2003-12-22 2007-09-06 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー シールリングを破断する方法および装置
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