JPH05163674A - 不織布の難燃加工方法 - Google Patents
不織布の難燃加工方法Info
- Publication number
- JPH05163674A JPH05163674A JP3361032A JP36103291A JPH05163674A JP H05163674 A JPH05163674 A JP H05163674A JP 3361032 A JP3361032 A JP 3361032A JP 36103291 A JP36103291 A JP 36103291A JP H05163674 A JPH05163674 A JP H05163674A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- flame
- woven fabric
- electron beam
- proof finishing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 不織布に難燃性を付与するにあたり、ホルム
アルデヒドの発生を皆無とすることを目的とする。 【構成】 不織布に、ビニルホスホネートの溶液を含浸
させ、これを乾燥したあと、不活性雰囲気で電子線を照
射し、ビニルホスホネートを不織布にグラフト重合によ
り固着する。
アルデヒドの発生を皆無とすることを目的とする。 【構成】 不織布に、ビニルホスホネートの溶液を含浸
させ、これを乾燥したあと、不活性雰囲気で電子線を照
射し、ビニルホスホネートを不織布にグラフト重合によ
り固着する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不織布の難燃加工方法に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】従来不織布に難燃加工を施すのに、難燃
加工剤としてビニルホスホネートオリゴマーを用いるこ
とが行なわれている。この場合は熱硬化性樹脂の初期重
合物としてN−メチロールアクリルアミドを併用し、過
硫酸カリウムを触媒として水溶液状態とした加工液を不
織布に含浸させ、これを乾燥させたのち、熱処理するこ
とによって加工剤を固着させて難燃化する。
加工剤としてビニルホスホネートオリゴマーを用いるこ
とが行なわれている。この場合は熱硬化性樹脂の初期重
合物としてN−メチロールアクリルアミドを併用し、過
硫酸カリウムを触媒として水溶液状態とした加工液を不
織布に含浸させ、これを乾燥させたのち、熱処理するこ
とによって加工剤を固着させて難燃化する。
【0003】この加工方法によれば、不織布に難燃性を
付与することができるが、併用する樹脂によって加工後
の不織布より遊離ホルムアルデヒドが検出され、また難
燃性に対する耐久力(特に洗濯堅牢性)が低下する欠点
がある。周知のように遊離ホルムアルデヒドは皮膚に対
する刺激性が強いので、これが検出されることは好まし
くない。
付与することができるが、併用する樹脂によって加工後
の不織布より遊離ホルムアルデヒドが検出され、また難
燃性に対する耐久力(特に洗濯堅牢性)が低下する欠点
がある。周知のように遊離ホルムアルデヒドは皮膚に対
する刺激性が強いので、これが検出されることは好まし
くない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、不織布に難
燃加工を施すにあたり、N−メチロールアクリルアミド
を使用することなく、したがって遊離ホルムアルデヒド
の発生を見ることなくして、不織布に難燃加工を施すこ
とを目的とする。
燃加工を施すにあたり、N−メチロールアクリルアミド
を使用することなく、したがって遊離ホルムアルデヒド
の発生を見ることなくして、不織布に難燃加工を施すこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、不織布にビニ
ルホスホネートを溶液の状態で含浸させ、これを乾燥さ
せたあと、不活性雰囲気で電子線を照射して、ビニルホ
スホネートを不織布にグラフト重合により固着するよう
にしたことを特徴とする。
ルホスホネートを溶液の状態で含浸させ、これを乾燥さ
せたあと、不活性雰囲気で電子線を照射して、ビニルホ
スホネートを不織布にグラフト重合により固着するよう
にしたことを特徴とする。
【0006】
【作用】難燃加工剤であるビニルホスホネートに、反応
剤であるN−メチロールアクリルアミドを使用すること
なく、かつ熱処理を行なうことなく、電子線照射によっ
てビニルホスホネートを不織布に固着するようにしてい
るので、その加工後において、遊離ホルムアルデヒドが
検出されることはない。また難燃性およびその耐久力も
特に低下することがない。なお不活性雰囲気で電子線を
照射しないと、酸素と反応してしまって、グラフト重合
が行なわれない。
剤であるN−メチロールアクリルアミドを使用すること
なく、かつ熱処理を行なうことなく、電子線照射によっ
てビニルホスホネートを不織布に固着するようにしてい
るので、その加工後において、遊離ホルムアルデヒドが
検出されることはない。また難燃性およびその耐久力も
特に低下することがない。なお不活性雰囲気で電子線を
照射しないと、酸素と反応してしまって、グラフト重合
が行なわれない。
【0007】
【実施例】ポリエステル系(たとえばポリエチレン)お
よびポリオレフィン系(たとえばポリエチレン)の不織
布を対象とし、加工液として、ビニルホスホネート濃度
20%または40%に、水またはアルコールを混合して
溶液状とし、これに架橋助剤としてフエノキシエチルア
クリレート2%またはポリエチレングリコールジアクリ
レート2%を添加して、または添加しないで調整し、こ
の加工液を前記各不織布に含浸させ、これを100%絞
液後、乾燥(風乾)してから、これに窒素ガス雰囲気中
で電子線を照射した。
よびポリオレフィン系(たとえばポリエチレン)の不織
布を対象とし、加工液として、ビニルホスホネート濃度
20%または40%に、水またはアルコールを混合して
溶液状とし、これに架橋助剤としてフエノキシエチルア
クリレート2%またはポリエチレングリコールジアクリ
レート2%を添加して、または添加しないで調整し、こ
の加工液を前記各不織布に含浸させ、これを100%絞
液後、乾燥(風乾)してから、これに窒素ガス雰囲気中
で電子線を照射した。
【0008】表1は、ポリエステル系の不織布に適用し
た場合の、各加工液、架橋助剤ならびに電子線照射量を
変えて製作した試料1〜6について、および不織布をポ
リオレフィン系として同様に製作した試料7〜12につ
いて、各固着率、酸素指数、加工後のホルムアルデヒド
量(単位ppm)を示す。架橋助剤を添加した場合、は
これを添加しない場合よりも照射線量が少なくてすむ点
で、これを添加した方が有利である。
た場合の、各加工液、架橋助剤ならびに電子線照射量を
変えて製作した試料1〜6について、および不織布をポ
リオレフィン系として同様に製作した試料7〜12につ
いて、各固着率、酸素指数、加工後のホルムアルデヒド
量(単位ppm)を示す。架橋助剤を添加した場合、は
これを添加しない場合よりも照射線量が少なくてすむ点
で、これを添加した方が有利である。
【0009】
【表1】
【0010】なお表において、「濃度」はビニルホスホ
ネート濃度を示し、架橋助剤における「A」はフエノキ
シエチルアクリレートを、「B」はポリエチレングリコ
ールジアクリレートを示す。また酸素指数の欄のうち
は電子線照射直後、はソーピング後、は30回洗濯
後の各値を示す。
ネート濃度を示し、架橋助剤における「A」はフエノキ
シエチルアクリレートを、「B」はポリエチレングリコ
ールジアクリレートを示す。また酸素指数の欄のうち
は電子線照射直後、はソーピング後、は30回洗濯
後の各値を示す。
【0011】また固着率は数1により、酸素指数は数2
により算出した。数1におけるW1は初期重量を、W2
は電子線照射後、沸騰水で2時間抽出処理後の重量を示
す。なおホルムアルデヒド量の測定は、昭和49年厚生
省令第34号で規定されたアセチルアセトン法によっ
た。次表においても同様である。
により算出した。数1におけるW1は初期重量を、W2
は電子線照射後、沸騰水で2時間抽出処理後の重量を示
す。なおホルムアルデヒド量の測定は、昭和49年厚生
省令第34号で規定されたアセチルアセトン法によっ
た。次表においても同様である。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】比較のために、ビニルホスホネートオリゴ
マにN−メチロールアクリルアミド20%添加した水−
アルコール溶媒に、触媒として過硫酸カリウム1%を添
加した加工液を調整し、これを不織布に含浸させた状態
で100℃にて3時間熱処理を行ない、不織布にビニル
ホスホネートを固着させた。表2はその固着率、各酸素
指数およびホルムアルデヒドの量(単位ppm)を示し
たものである。
マにN−メチロールアクリルアミド20%添加した水−
アルコール溶媒に、触媒として過硫酸カリウム1%を添
加した加工液を調整し、これを不織布に含浸させた状態
で100℃にて3時間熱処理を行ない、不織布にビニル
ホスホネートを固着させた。表2はその固着率、各酸素
指数およびホルムアルデヒドの量(単位ppm)を示し
たものである。
【0015】
【表2】
【0016】同表において、酸素指数の欄のうち、は
加工後、はソーピング後、は30回洗濯後の各値を
示す。試料13は不織布がポリエステル系のものであ
り、試料14はポリオレフィン系のものである。
加工後、はソーピング後、は30回洗濯後の各値を
示す。試料13は不織布がポリエステル系のものであ
り、試料14はポリオレフィン系のものである。
【0017】表1、2を比較した場合、固着率、酸素指
数については大きな差はなく、したがって難燃性につい
ては、本発明によるものは従来例によるものとほぼ同等
であることが認識されるが、しかし遊離ホルムアルデヒ
ドは、本発明によるものはN−メチロールアクリルアミ
ドを使用していないことにより、その発生は皆無であ
る。したがって皮膚に対する影響は全くなくなる。
数については大きな差はなく、したがって難燃性につい
ては、本発明によるものは従来例によるものとほぼ同等
であることが認識されるが、しかし遊離ホルムアルデヒ
ドは、本発明によるものはN−メチロールアクリルアミ
ドを使用していないことにより、その発生は皆無であ
る。したがって皮膚に対する影響は全くなくなる。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、遊
離ホルムアルデヒドの発生を皆無としたまま、不織布の
難燃性を長期にわたって維持することができる効果を奏
する。
離ホルムアルデヒドの発生を皆無としたまま、不織布の
難燃性を長期にわたって維持することができる効果を奏
する。
Claims (1)
- 【請求項1】 不織布にビニルホスホネートを溶液の状
態で含浸させ、これを乾燥させたあと、不活性雰囲気で
電子線を照射して、ビニルホスホネートを不織布にグラ
フト重合により固着するようにしたことを特徴とする不
織布の難燃加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3361032A JPH05163674A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 不織布の難燃加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3361032A JPH05163674A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 不織布の難燃加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05163674A true JPH05163674A (ja) | 1993-06-29 |
Family
ID=18471905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3361032A Pending JPH05163674A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 不織布の難燃加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05163674A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013003574A1 (en) | 2011-06-28 | 2013-01-03 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Flame retardant flexible substrates and process of manufacture thereof |
JP2018521157A (ja) * | 2015-05-19 | 2018-08-02 | ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company | 硬化性水性組成物 |
-
1991
- 1991-12-16 JP JP3361032A patent/JPH05163674A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013003574A1 (en) | 2011-06-28 | 2013-01-03 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Flame retardant flexible substrates and process of manufacture thereof |
JP2018521157A (ja) * | 2015-05-19 | 2018-08-02 | ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company | 硬化性水性組成物 |
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