JPH05163592A - 脱脂洗浄方法 - Google Patents

脱脂洗浄方法

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JPH05163592A
JPH05163592A JP32785391A JP32785391A JPH05163592A JP H05163592 A JPH05163592 A JP H05163592A JP 32785391 A JP32785391 A JP 32785391A JP 32785391 A JP32785391 A JP 32785391A JP H05163592 A JPH05163592 A JP H05163592A
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JP
Japan
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degreasing
nonionic surfactant
water
detergency
liquid
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JP32785391A
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Giichi Shibata
義一 柴田
Masazumi Igarashi
正純 五十嵐
Masaji Shiraishi
正司 白石
Minoru Ishida
稔 石田
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Nippon Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/0005Other compounding ingredients characterised by their effect
    • C11D3/0026Low foaming or foam regulating compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D1/00Detergent compositions based essentially on surface-active compounds; Use of these compounds as a detergent
    • C11D1/66Non-ionic compounds
    • C11D1/72Ethers of polyoxyalkylene glycols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
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    • C11D3/08Silicates

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境に悪影響を及ぼすおそれを有するリン化
合物を含まない脱脂液を用いて、金属材に対し、低起泡
性で良好な生分解性を示す脱脂液を用いて脱脂洗浄を行
う。 【構成】 アルカリ珪酸塩をSi換算濃度で100〜1
000ppm、水溶性ポリカルボン酸塩を0.01〜1
0g/l 、および、下記一般式aで示される非イオン系界
面活性剤を0.01〜10g/l 含み、pHが10.5以
上である脱脂液を用いる。 R1 −O−(AO)l 2 …(a) 〔式中、R1 :炭素数8〜18のアルキル基、 R2 :炭素数1〜4のアルキル基、 AO:炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基、 l:付加モル数8〜15〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄、亜鉛、アルミニ
ウムおよびそれらの合金材などの金属材のための脱脂洗
浄方法に関する。更に詳しくは、この発明は、極めて低
起泡性で良好な生分解性を示し、しかも、環境に悪影響
を及ぼすおそれを有するリン化合物を含有しない脱脂液
(「脱脂洗浄液」とも言う)を用いて金属表面などを脱
脂洗浄する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属表面処理、特に金属表面化成
処理の分野にあっては、リン酸亜鉛などによる化成処理
に先立ち、被処理物に対して、その表面に付着している
油脂類(たとえば、鉱物油、動植物油等)を除去するた
め脱脂洗浄処理が施される。脱脂洗浄は最終的な処理で
はなく化成処理などの処理に先立って行われるので、脱
脂液の成分としては、それ自身またはその反応生成物が
被処理物表面に残存し、その後に行われる化成処理に悪
影響を及ぼすようなものは不適当である。
【0003】脱脂液としては、酸やアルカリを主体とす
るビルダーと非イオン系または陰イオン系界面活性剤を
主成分として含むものが一般的に採用されている。アル
カリリン酸塩やアルカリ縮合リン酸塩などのリン酸塩は
脱脂洗浄力を高める有用なビルダーとして脱脂液に配合
されてきた。最近、リン酸塩は湖沼水の富栄養化、汚染
の原因となっているとの指摘がなされている。このた
め、金属表面の脱脂処理においても、リン酸塩非配合の
脱脂液の開発が求められている。
【0004】リン酸塩を配合しない脱脂液の例として
は、特公昭61−25784号公報に開示されているも
のが挙げられる。この脱脂液は、非イオン系界面活性
剤、ビルダー、ハイドロサルファイトおよび糖類からな
るアルカリ性の金属洗浄剤組成物である。この脱脂液に
カルシウム塩やマグネシウム塩が持ち込まれると、洗浄
力の劣化が起こるという問題がある。また、この脱脂液
で金属材を脱脂洗浄した場合、金属材の化成処理性が良
好になってはいない。
【0005】ところで、かかる金属表面洗浄の処理設備
にあって、スプレー方式を採用する場合、脱脂液は、特
に低起泡性でなければならない。従来の低起泡性の脱脂
液としては、特公昭36−4373号公報や特開昭54
−86508号公報に開示されているように界面活性剤
として低起泡性のものが配合されている。特公昭36−
4373号公報では下記一般式(1)で示される界面活
性剤が、特開昭54−86508号公報では下記一般式
(2)で示される界面活性剤が、それぞれ、使用されて
いる。
【0006】
【化1】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)式および
(2)式で表される界面活性剤もそれぞれ単独では言う
までもなく、リン酸塩以外の各種ビルダーと組み合わせ
て使用した場合、良好な脱脂洗浄力を継続的に発揮する
ことができない。また、前記式(1)の代表例としての
ノニルフェノールのアルキレート類はその分解生成物が
分解前のものよりも強い魚毒性を示すことが指摘され、
家庭用洗剤での配合が規制されており、工業用洗浄業界
でもその使用が自主規制されつつある。そこで、低起泡
性でリン酸塩を含有しない各種ビルダーとの組み合わせ
で良好な脱脂洗浄力を示し、かつ、生分解性が良好で環
境に悪影響を及ぼすおそれの小さい界面活性剤の配合が
求められている。
【0008】この発明は、環境に悪影響を及ぼすおそれ
を有するリン化合物を含まずに、金属材に対し、低起泡
性で良好な脱脂洗浄性を示し、かつ、良好な生分解性を
有する脱脂液を用いて脱脂洗浄方法を提供することを課
題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、アルカリ珪酸塩をSi換算濃度で10
0〜1000ppm、水溶性ポリカルボン酸塩を0.0
1〜10g/l 、および、下記一般式aで示される非イオ
ン系界面活性剤を0.01〜10g/l 含み、pHが1
0.5以上である脱脂液を被処理物に接触させて被処理
物の脱脂洗浄を行う脱脂洗浄方法を提供する。
【0010】 R1 −O−(AO)l 2 …(a) 〔式中、R1 :炭素数8〜18のアルキル基、 R2 :炭素数1〜4のアルキル基、 AO:炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基、 l:付加モル数8〜15〕 この発明で使用する脱脂液は、アルカリ珪酸塩、水溶性
ポリカルボン酸塩および非イオン系界面活性剤を含むも
のであり、リン酸塩を含まない場合でも低起泡性で良好
な脱脂洗浄性を示す。
【0011】この発明の脱脂液のpH値は、10.5以
上にする必要があり、10.5≦pH≦12.5の範囲
が好ましい。pHが10.5を下回るとこの発明で使用
する界面活性剤が経時で分解し、良好な洗浄力が継続的
に発揮されないという問題がある。また、pHが12.
5を上回るとアルミニウム材を過剰にエッチングして化
成性に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0012】脱脂液のpH値を10.5以上にするため
には、上記必須成分に加えてpH値を挙げるための薬剤
が配合される。このような薬剤としては、たとえば、炭
酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸カリウムなどのアルカリ炭酸塩;水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどの苛性アルカリなどが挙げら
れ、それぞれ単独で使用されたり、あるいは、2種以上
併用されたりする。
【0013】この発明で使用するアルカリ珪酸塩として
は、オルソ珪酸ソーダ、オルソ珪酸カリウムなどのオル
ソ珪酸のアルカリ金属塩;メタ珪酸ソーダ、メタ珪酸カ
リウムなどのメタ珪酸のアルカリ金属塩;セスキ珪酸ナ
トリウム、セスキ珪酸カリウムなどのセスキ珪酸のアル
カリ金属塩などが挙げられ、それぞれ単独で使用された
り、あるいは、2種以上併用されたりする。
【0014】この発明で使用する脱脂液のアルカリ金属
珪酸塩濃度は、Si換算で100〜1000ppmの範
囲内にする必要がある。アルカリ金属珪酸塩濃度がSi
換算で100ppm未満だと脱脂洗浄力が十分に向上し
ないという問題があり、1000ppmを超えると亜鉛
系金属材の化成性や塗装性を劣化させるという問題があ
る。
【0015】この発明で使用する水溶性ポリカルボン酸
塩としては、0℃以上の水に0.01g/l 以上溶解する
ポリカルボン酸塩であれば特に限定はない。そのような
ポリカルボン酸塩は、たとえば、重量平均分子量が5,
000〜100,000の範囲内が好ましく、10,0
00〜100,000の範囲内がより好ましい。この発
明に用いる水溶性ポリカルボン酸塩は、重合性二重結合
を1つ有する不飽和カルボン酸類の単独重合体および共
重合体などであり、そのカルボキシル基が、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属で中和された塩が好ま
しい。ポリカルボン酸塩の重量平均分子量が5,000
未満あるいは100,000を超えると、脱脂洗浄力が
十分に向上せず、脱脂洗浄力が劣化するおそれがある。
脱脂液の水溶性ポリカルボン酸塩濃度は、0.01〜1
0g/l の範囲にする必要がある。水溶性ポリカルボン酸
塩濃度が0.01g/l 未満では、脱脂洗浄力が十分に向
上せず、脱脂洗浄力が劣化する。その濃度が10g/l を
超えると、脱脂液が増粘化して被処理物に付着して消費
される量が多くなるという欠点がある上、効果の向上が
なく経済的に不利になる。水溶性ポリカルボン酸塩は市
販されており、たとえば、下記の商品が入手でき、この
発明に使用することができる。BASF社製 ・「ソカランCP−5」(重量平均分子量70,000
のマレイン酸−アクリル酸共重合体のナトリウム塩を4
0重量%含む樹脂液) ・「ソカランCP−7」(重量平均分子量50,000
のマレイン酸−アクリル酸共重合体のナトリウム塩を4
0重量%含む樹脂液) ・「ソカランPA−40」(重量平均分子量15,00
0のポリアクリル酸ソーダを40重量%含む樹脂液)花王社製 ・「ポイズ520」(特殊ポリカルボン酸塩を40重量
%含む樹脂液) ・「ポイズ521」(特殊ポリカルボン酸塩を40重量
%含む樹脂液) ・「ポイズ531」(特殊ポリカルボン酸塩を40重量
%含む樹脂液)旭電化工業社製 ・「アデカコールW−193」(ジイソブチレン/オレ
フィン/無水マレイン酸共重合体のソーダ塩を25重量
%含む樹脂液) ・「アデカコールW−304」(ポリアクリル酸ソーダ
を40重量%含む樹脂液) ・「アデカコールW−370」(マレイン酸−アクリル
酸共重合体のナトリウム塩を40重量%含む樹脂液) この発明で使用される非イオン系界面活性剤は、上記一
般式aで示される化合物である。このような化合物は、
アルキレングリコールのジアルキルエーテルである。上
記a式において、R1 は炭素数8〜18のアルキル基で
あり、直鎖状および分岐状のいずれでもよい。R1 の炭
素数が8未満であるかまたは18を超えると、脱脂洗浄
力が劣化するという問題がある。R2 は炭素数1〜4の
アルキル基であり、直鎖状および分岐状のいずれでもよ
い。a式中、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイ
ド基〔たとえば、エチレンオキサイド基(以下、「E
O」と言うことがある)、プロピレンオキサイド基(以
下、「PO」と言うことがある)、ブチレンオキサイド
基(以下、「BO」と言うことがある)など〕であり、
炭素数がこの範囲を上回ると脱脂洗浄力が劣化するとい
う問題がある。a式中、lはアルキレンオキサイド基の
付加モル数である。lが8未満だと、脱脂洗浄力が劣化
するおそれがあり、15を超えると、消泡性が悪くなる
おそれがある。この発明では、AOとしては、AOの付
加モル数に占めるEOの付加モル数が70〜100%、
30%未満がPOおよびBOから選ばれる1種または2
種であることが望ましい。AOにおけるEOの占める割
合がモル比で70%未満であると脱脂洗浄力が十分に向
上しないおそれがある。POまたはBOは所望により、
消泡性強化のために付加される。脱脂液の非イオン系界
面活性剤濃度は、0.01〜10g/l の範囲にする必要
がある。非イオン系界面活性剤濃度が0.01g/l未満
だと、脱脂力が十分に向上しないし、10g/l 超過だ
と、添加量の増加に見合った効果の向上がなく、発泡性
が増すという問題がある。
【0016】上記a式で示される非イオン系界面活性剤
は公知であり、市販の脂肪族アルコールのアルキレンオ
キサイド付加物の末端OH基をアルキル基でブロックし
たものであり、たとえば、特開昭59−207997号
公報に開示されている方法で製造できる。前記脂肪族ア
ルコールのアルキレン付加物としては、たとえば、下記
のものが市販されている。BASF社製 ・「ルーテンゾールAO8」(C1315オキソアルコー
ル+EO8モル) ・「ルーテンゾールAO10」(C1315オキソアルコ
ール+EO10モル) ・「ルーテンゾールTO8」(イソトリデカノール(C
13)+EO8モル) ・「ルーテンゾールON80」(C10オキソアルコール
+EO8モル)旭電化工業社製 ・「アデカトールLA−8」(ドデカノール(C12)+
EO8モル) この発明で用いる非イオン系界面活性剤は、上記の脂肪
族アルコールのアルキレンオキサイド付加物に、たとえ
ば、n−ブチルクロライドと水酸化ナトリウムを加えて
反応させることで得ることができる。
【0017】この発明で用いる脱脂液には、上記必須成
分に加えて、亜硝酸塩、リン酸チタニウム塩、防腐剤な
どの1種または2種以上を適宜配合することができる。
これらの任意成分の含有量は、種類によっても異なる
が、たとえば、0.01〜1g/l の範囲内が好ましい。
この範囲を下回ると添加効果が発現されないおそれがあ
り、上回るとこの発明の目的を達成することができない
おそれがある。
【0018】この発明の脱脂洗浄方法は、たとえば、通
常の脱脂洗浄方法と同様にして行われうる。具体的に
は、たとえば、処理温度20〜60℃、処理時間1〜3
0分の条件が採用される。20℃未満だとあるいは1分
未満だと脱脂洗浄力が不十分となるおそれがあり、60
℃超だとあるいは30分超だと亜鉛材の化成性が低下す
るおそれがある。
【0019】脱脂液を被処理物に接触させる方法として
は、たとえば、浸漬法、スプレー法、それらの組み合わ
せからなる接液法が採用されて良い。
【0020】
【作用】アルカリ珪酸塩をSi換算濃度で100〜10
00ppm、水溶性ポリカルボン酸塩を0.01〜10
g/l 、および、非イオン系界面活性剤を0.01〜10
g/l 含み、pH値が10.5以上である脱脂液を用いて
脱脂洗浄された金属表面には、その後の化成処理でリン
酸亜鉛の良質の結晶性皮膜(X線回折法で151型結晶
面が多い)が形成される。一方、pH10.5未満の条
件で脱脂洗浄された金属表面は化成処理で劣質の020
型の結晶面の多いリン酸亜鉛皮膜が形成される。また、
pH10.5未満で脱脂洗浄処理を行うと、特にこの発
明のごとく室温から50℃以下の低温領域で処理する場
合には、含有する界面活性剤が分解する傾向を有し、脱
脂洗浄力が劣化する。
【0021】脱脂液中に混入したカルシウム塩やマグネ
シウム塩などは珪酸塩とむすびついて洗浄力を低下させ
る。このため、ビルダーを添加しておいてその分散剤と
するのであるが、リン酸塩を用いない場合には、洗浄力
の低下が起こる。この発明では、脱脂液に水溶性ポリカ
ルボン酸塩が上記範囲の濃度で配合されるので、カルシ
ウム塩やマグネシウム塩が脱脂液に混入しても洗浄力の
低下が生じない。
【0022】
【実施例】以下に、この発明の具体的な実施例および比
較例を示すが、この発明は下記実施例に限定されない。
実施例および比較例で使用した非イオン系界面活性剤は
次のようにして製造したものであった。
【0023】−製造例1− 上記「ルーテンゾールTO8」536gとn−ブチルク
ロライド185gおよび75重量%水酸化ナトリウム水
溶液320gを120℃で4時間攪拌して反応させ、冷
却した。この反応混合物に水300mlを加えて振盪し、
静置して有機層と水層の2層に分離したうちの水層を除
去した。この操作を洗浄水である水層が中性になるまで
繰り返して有機層を洗浄した。その後、水流減圧下、5
0℃に加熱することによって反応生成物から未反応のn
−ブチルクロライドおよび水を除去し、a式で表される
非イオン系界面活性剤であるイソトリデカノールエチレ
ングリコールブチルエーテル590gを得た。この生成
物を非イオン系界面活性剤Aと言う。
【0024】−製造例2〜4− 製造例1において、ルーテンゾールTO8および/また
はn−ブチルクロライドの代わりに表1に示す原料を用
いたこと以外は製造例1と同様にして、a式で表される
非イオン系界面活性剤である、両末端がアルキル基でブ
ロックされているアルキルポリアルキレングリコールを
製造した。これらの生成物を非イオン系界面活性剤B〜
Dと言う。
【0025】なお、表1に、実施例および比較例で用い
た非イオン系界面活性剤の記号と原料などをまとめて示
した。
【0026】
【表1】
【0027】−実施例1− 脱脂液を表2に示すように調製した。この脱脂液を用い
て、冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、Al−Mg合金アルミ
ニウム板を脱脂処理した。脱脂処理工程 脱脂:浸漬方式 40℃×2分間 水洗:スプレー方式 15〜40℃×15秒 脱脂洗浄された3種の試験片は良好な脱脂洗浄性を示
し、脱脂槽、水洗槽における発泡トラブルが認められな
かった。
【0028】脱脂洗浄力、発泡性および生分解性を下記
のようにして調べ、結果を表2に合わせて示した。脱脂
洗浄力は脱脂工程の水洗処理された3種板の表面の水濡
れ性(水濡れ面積率)で判断するというやり方で調べ、
下記の基準で評価した。 ◎:100%水濡れ ○:90%以上水濡れ ×:90%未満水濡れ 発泡性は脱脂工程の水洗処理で水洗槽内における発泡状
態で判断するというやり方で調べ、下記の基準で評価し
た。
【0029】◎:水洗槽の液面にほとんど泡が認められ
ない。 ○:水洗槽の液面に発泡状態が認められるが、20℃以
上の水温で泡が槽からあふれることがない。 ×:水洗槽内の液温が20℃以下において、発泡性が強
く、泡が槽からあふれる状態になる。
【0030】生分解性は使用する界面活性剤について3
01Cの試験(修正MITI試験)を行い、該界面活性
剤の分解度(%)を調べ、下記の基準で評価した。 ◎:分解度が80%以上である。 ○:分解度が60%以上、80%未満である。 ×:分解度が60%未満である。
【0031】脱脂洗浄された各試験片をサーフファイン
5N−8(日本ペイント株式会社製表面調整剤)0.1
%w/v液で室温で15秒間処理し、ついでサーフダイ
ンSD5000(日本ペイント株式会社製Ni−Mn変
性リン酸亜鉛皮膜処理剤)の処理液に40℃で2分間浸
漬処理した。表面調整工程 表面調整:浸漬方式 室温×15秒化成処理工程 化 成:浸漬方式 40℃×2分 水 洗:スプレー方式 室温×15秒 純水洗:スプレー方式 室温×15秒 乾 燥:100℃×5分 化成処理された板は、いずれも、良質の結晶性皮膜が形
成されていた。更に、この化成処理板の上に日本ペイン
ト株式会社製カチオン電着塗料パワートップU−80を
電着塗装し、170℃で20分間焼き付けた。乾燥膜厚
は20μmであった(以下も同様である)。ついで、電
着塗装板に中塗塗料(日本ペイント株式会社製「オルガ
P−2グレー」、メラミンアルキド樹脂系)を焼付乾燥
膜厚35μmになるようにスプレー塗装し、140℃で
25分間焼き付けた。ついで、上塗塗料(日本ペイント
株式会社製「オルガS−30ホワイト」、メラミンアル
キド樹脂系)を焼付乾燥膜厚40μmになるようにスプ
レー塗装し、140℃で25分間焼き付け、全体で3コ
ート3ベークの塗装板を得た。得られた塗装板について
密着性試験を行った。
【0032】密着性試験は、塗装板を40℃の脱イオン
水に20日間浸漬した後、これに鋭利なカッターで1mm
間隔と2mm間隔のゴバン目(100個)を形成し、その
各面に粘着テープを貼着した後、これらを剥離して塗装
板に残っているゴバン目の数を数えることにより行っ
た。3種の試験片の密着性はいずれも良好であった。
【0033】塗装品質を上記密着性試験により調べ、下
記の基準で評価した。 ◎:1mm間隔のゴバン目テストで100/100残留す
る。 ○:1mm間隔でのゴバン目テストでは一部塗膜の脱落が
認められるが、2mm間隔では100/100残留する。 ×:2mm間隔でのゴバン目テストで一部塗膜の脱落が認
められる。
【0034】結果を表2に示した。 −実施例2〜4および比較例1〜4− 実施例1において、脱脂液の配合を表2,3に示すよう
に変えたこと以外は実施例1と同様にして脱脂処理を行
った。その後、実施例1と同様にして化成処理、塗装を
行って塗装板を得た。実施例1と同様にして脱脂洗浄
力、発泡性、生分解性、塗装品質を調べた。結果を表
2,3に示した。
【0035】なお、各実施例・比較例で用いた水溶性ポ
リカルボン酸塩および非イオン系界面活性剤は、それぞ
れ、表2,3のとおりであった。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】表2および3にみるように、実施例では脱
脂洗浄力が良好で、発泡が少なく、生分解性および塗装
品質が良好である。これに対し、比較例ではつぎのよう
な問題が生じた。比較例1では、低起泡性ではあるが非
生分解性の界面活性剤を使用したため、生分解性が不良
でまた脱脂洗浄力も不充分で塗装性にも悪影響を及ぼし
た。比較例2では、水溶性ポリカルボン酸塩を含有しな
いため、脱脂洗浄力が経時劣化し、塗装性にも悪影響を
及ぼした。比較例3では、脱脂液のpHが10.5未満
であるため、経時で非イオン系界面活性剤が分解し脱脂
力が経時劣化した。比較例4では、Si濃度が1000
ppm超であるため、経時で空気中の炭酸ガスを吸収し
て脱脂液のpHが10.5未満に低下するにつれ亜鉛材
の化成性、塗装性が劣化した。
【0039】
【発明の効果】この発明によれば、環境に悪影響を及ぼ
すおそれを有するリン化合物を含まず、生分解性が良好
で、低起泡性の脱脂液を用いて、鉄、亜鉛、アルミニウ
ムおよびそれらの2種以上を含む合金などの金属材に対
し、良好な脱脂洗浄を施すことができ、しかも、処理さ
れた金属材は良好な化成処理性を有するものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 3:20) (72)発明者 白石 正司 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 石田 稔 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ珪酸塩をSi換算濃度で100
    〜1000ppm、水溶性ポリカルボン酸塩を0.01
    〜10g/l 、および、下記一般式aで示される非イオン
    系界面活性剤を0.01〜10g/l 含み、pHが10.
    5以上である脱脂液を被処理物に接触させて被処理物の
    脱脂洗浄を行う脱脂洗浄方法。 R1 −O−(AO)l 2 …(a) 〔式中、R1 :炭素数8〜18のアルキル基、 R2 :炭素数1〜4のアルキル基、 AO:炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基、 l:付加モル数8〜15〕
  2. 【請求項2】 非イオン系界面活性剤として、一般式a
    におけるAOの付加モル数に占めるエチレンオキサイド
    基の割合が70〜100%であるものを用いる請求項1
    記載の脱脂洗浄方法。
  3. 【請求項3】 非イオン系界面活性剤として、一般式a
    におけるAOの付加モル数に占めるエチレンオキサイド
    基の割合が70%以上、100%未満、かつ、プロピレ
    ンオキサイド基および/またはブチレンオキサイド基の
    割合が残部であるものを用いる請求項2記載の脱脂洗浄
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008062281A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Kao Corp 鋼板の製造方法

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