JPH05163445A - 水性樹脂塗料組成物 - Google Patents

水性樹脂塗料組成物

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JPH05163445A
JPH05163445A JP3304330A JP30433091A JPH05163445A JP H05163445 A JPH05163445 A JP H05163445A JP 3304330 A JP3304330 A JP 3304330A JP 30433091 A JP30433091 A JP 30433091A JP H05163445 A JPH05163445 A JP H05163445A
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JP
Japan
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water
viscosity
paint
coating
cellulose
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JP3304330A
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English (en)
Inventor
Eizaburo Ueno
英三郎 上野
Ryotaro Kusakabe
亮太郎 草壁
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来水性塗料の有していた問題点を解決し、
分散安定性が良好であり、塗装し易く、塗装斑も少ない
水性塗料を提供する。 【構成】 積算体積50%の粒径が0.3〜6μmであ
り、かつ、3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以
上の微粒化セルロース系素材をフィルム形成能を有する
樹脂に添加してなる水性樹脂塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性樹脂塗料組成物に
関し、更に詳しくは、微粒化セルロース系素材を含有す
る水性樹脂塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ラッカー型塗料は、乾燥性、耐溶剤性、
光沢などが優れていることにより、広範に使用されてい
る。しかしながら、従来のラッカー型塗料は、トルエ
ン、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの有機溶媒を
溶剤として用いるため、塗装作業中に大気中に拡散し
て、人体への安全性が損なわれるとともに、火災、爆発
の危険性もはらむという問題があった。
【0003】これらの危険性のため、ラッカー型塗料に
代わる水性塗料の研究がなされてきた。一般に水性塗料
には、塗膜の光沢、機械的強度に加え、配合、貯蔵時に
凝集分離しない分散安定性、刷毛などで塗装する場合、
塗る時は延び塗り終わると刷毛の後を残さずまた垂れを
起こさない流動性と適度な粘度が必要とされる。
【0004】しかしながら、水性塗料は、塗料の粘度が
低下し、貯蔵安定性の低下、塗装時の塗料の垂れという
問題が発生した。そのためシックナーとして、従来一般
にはヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースが用いられてきたが、顔料の分散性な
どに問題があった。
【0005】これら問題を解決するため、特開昭56−
72059号公報にはエーテル化度0.2以上のスルホ
エチルセルロースナトリウム塩をシックナーとして配合
する水性樹脂塗料が開示されている。また、特開昭62
−143979号公報には、カルボキシメチルヒドロキ
シエチルセルロースを含有する水性樹脂組成物が開示さ
れている。
【0006】また、特開昭55−80474号公報に
は、叩解度がC.S.F.500cc以下の叩解セルロ
ース繊維を添加してなる水性塗装材が開示されている。
しかし、上記公報に記載の塗装材は、塗装面に立体模様
を与えることが目的であり塗料とは異る。また、用いら
れるセルロースは叩解セルロースであり、繊維がフィブ
リル化したもので、1粒子の粒径も大きいものである。
【0007】さらに、叩解セルロースの特性上、繊維が
フィブリル化しているため異る粒子のフィブリル間で交
絡が起こり、吹き付け塗装を行う場合ノズルの詰りを発
生したり、塗装面の表面平滑性が失われるという問題も
起りやすい。しかしながら、これらは、上記に示す問題
を解決し、要求される性能を十分に満たしてはいない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水性塗料の
分散安定性が良好であり、流動性と適度な粘度を有する
水性塗料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、積
算体積50%の粒径が0.3〜6μmであり、かつ3μ
m以下の粒子の積算体積割合が25%以上の微粒化セル
ロース系素材とフィルム形成能を有する樹脂より成るこ
とを特徴とする水性樹脂塗料組成物、である。
【0010】さらに、本発明を詳細に説明する。本発明
に用いる微粒化セルロース系素材とは、セルロースが従
来到達し得なかったレベルに微小体になったものであ
り、この微粒化セルロースを得る方法の例としては、例
えば、前処理工程としてセルロース系素材に解重合処理
を施し、引き続き、媒体を容器に内蔵し、かつ、該媒体
を強制攪拌せしめるための回転翼を設けた容器内で湿式
粉砕することにより懸濁液として得られる。
【0011】上記セルロース系素材とは、例えば、木材
パルプ、精製リンター、綿繊維、麻繊維等の脱リグニン
後の天然セルロース、または、ビスコース溶液や銅アン
モニア溶液から凝固再生された再生セルロース、さらに
は、アルカリセルロースを水洗して得られるセルロース
などをいう。また、上記の解重合方法とは、例えば、酸
加水分解、アルカリ酸化分解、酵素分解、スチームエク
スプロージョン分解、水蒸気蒸煮の内の1つまたは2つ
以上の組み合わせた処理方法などをいい、解重合の結
果、好ましくは重合度を300以下とするものをいう。
【0012】一般に媒体攪拌湿式粉砕装置(通称ビーズ
ミルまたはアニューラー型ミル)と呼ばれ、媒体を容器
に内蔵し、かつ、該媒体を強制攪拌せしめるための回転
翼を設けた容器内で湿式粉砕する装置は、顔料、イン
ク、セラミックスなどの無機材料の微粒化に一般に使用
されているが、微粒化が困難であるセルロース系素材に
適用すると、極めて高度な微粒化効果が得られる。
【0013】本発明に用いる微粒化セルロース系素材
は、そのサイズ及び分布に特徴を有するものであるが、
その形状は球形ではなく、長径と短径の比(以下L/D
と略す)は、1.1〜1.5の粒子中心に構成されてお
り、その多くがL/Dが5〜10である。粒径の測定
は、島津レーザー回析式粒度分布測定装置(SALD−
1100)を用いて、装置に内蔵する超音波発振器を用
い、2次凝集を壊した状態で行われる。
【0014】なお、測定に供する懸濁液は、本発明に用
いる微粒化セルロース系素材に、0.1重量%となるよ
う蒸留水を加え、家庭用ミキサーSM−G471(三洋
電気(株)製)を用い、1分間攪拌して均一に分散させ
て得られる。0.1重量%に均一に希釈された試料は、
フローセルを利用して測定されるが、内蔵された超音波
発振器は常時オンとし、少なくとも1分以上は超音波を
当てて凝集を防止した後に測定を行う。
【0015】なお、該粒度分布測定装置での測定に当た
っては、測定レンジを0.1〜45μmに設定する。こ
れにより、ミー(Mie)散乱理論式(測定装置中に組
み込まれている)から導き出された散乱光強度と粒子径
の関係を用いて計算されることとなる。また、屈折率
は、1.7〜0.2iの標準屈折率用を選択することと
し、粒度分布を求める計算方法は、最小二乗法理論を使
った直接計算法を使うこととする。1つの試料に対する
測定回数は、7回に指定し、測定間隔は、2秒とする。
【0016】本発明での積算体積50%の粒径および3
μm以下の粒子の積算体積割合とはそれぞれ平均となる
粒径及び粒子の分布を示す値である(図1参照)。粒径
が6μm以上または積算体積割合が25%未満となる
と、十分な分散安定効果が得られないとともに、吹き付
け塗装を行う場合、ノズル詰まりの原因になり易い。ま
た、塗装面においても色斑を起こしたり、表面の平滑性
を失ったりする。
【0017】また、粒径が0.3μm未満となるような
懸濁液は、製造が極めて困難である。このようにして得
られた微粒化セルロース系素材の水懸濁物は、分散安定
性を有するのみならず、高いチキソトロピー性を有する
ため、塗装する場合、刷毛などで塗るときは流動性があ
り、塗った後は垂れないという性質が要求される塗料素
材としては、極めて有用な素材であり、加えて、熱安定
性を有するため、焼付塗料に用いることも可能である。
【0018】また、セルロース系素材が従来到達し得な
かったレベルに微小体になったものであるので、塗装面
の表面を平滑にする効果も期待できる。本発明に用いる
樹脂成分は、フィルム形成能を有する有機化合物であれ
ば特に限定するものでない。例えば、塩化ビニル、酢酸
ビニル、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル
などのビニル化合物、エチレン、プロピレン、スチレ
ン、ブタジエンなどのオレフィン炭化水素が挙げられ、
単独重合物もしくは共重合体が用いられる。
【0019】本発明において、当該微粒化セルロース系
素材の添加割合は、特に限定するものでなく、樹脂成分
の種類などに応じてその最適値を決定すればよいが、一
般には、全塗料重量に対し、乾燥セルロース重量で0.
01%〜1%が好ましい。添加割合が0.01%以下に
なると、微粒化セルロース系素材の効果が十分に発揮さ
れない場合が多い。また、添加割合が1%以上になった
場合は、塗料の粘度が上昇して、塗装が困難となる場合
がある。
【0020】当該微粒化セルロース系素材の添加方法
は、特に限定はしないが、例えば、水性塗料の調合の際
に添加してもよく、また、被覆用樹脂を重合する際に添
加してもよい。本発明に用いる水性樹脂塗料組成物は、
必要に応じ各種成分を混ぜ会わすことができる。その例
としては、着色材料、体質顔料、塗装性、塗膜物性を改
良するための溶剤、界面活性剤、消泡剤、艶消剤、防錆
剤、増粘剤、分散助剤、防カビ剤、紫外線吸収剤などが
挙げられる。
【0021】
【実施例】以下、実施例によりさらに本発明を説明する
が、これに範囲を限定されるものでない。なお、評価方
法は以下のとおり行った。 粘度 被試験サンプルを20℃の恒温室に1時間以上放置した
後、200mlビーカーに180g秤り取り、B型粘度
計(BH型、トキメック(株)製)を用い、5秒および
1分間ローターを回転させ、その直後の粘度を測定し
た。ローターはNo4、回転数は10rpmで測定し
た。 安定性 35mmφのガラス製サンプル瓶に、試験サンプルを5
0g取る。このサンプルを20℃の恒温室に5日放置し
その離水量を評価した。離水量は、懸濁層と離水層の境
と離水層の上部液面との距離(mm)で表わした。 垂れ性 水平のガラス板にプラスチック製のスポイドで、みず色
で、コンクリート、モルタル、ベニヤ鉄用などのアクリ
ル樹脂、顔料、水からなる市販の水性塗料(ロックペイ
ント(株)製商品名ユニロック)の原液を垂らし、垂ら
してから5秒後にその板を60°傾け、傾けてから1分
後の垂れを評価した。ガラス板は、薄層クロマト用の板
を用い、台所用合成洗剤で洗浄後水洗いし、十分乾燥さ
せて測定に使用した。サンプルは、ガラス板上2cmよ
りゆっくり垂らし、ガラス上に落ちた市販の水性塗料の
原液は直径が7〜8mm、重量が約0.08gであっ
た。
【0022】垂れの距離としては、スポイドで垂らした
サンプルの中心から板を傾けることによりサンプルが垂
れたその最下部までの距離(mm)で表わし、25回繰
り返しその平均値を垂れ性(mm)とした。 塗装面の表面状態 表面の平滑な厚さが2mm、大きさが15cm×15c
mの鉄板を垂直に立てて固定した。巾5mmの刷毛に被
試験サンプルをつけ塗装を1回行い、5秒後水平に戻し
8時間放置して完全に乾燥させた。
【0023】その表面を手で触り、塗料が垂れてまたは
刷毛の跡が残りそのまま乾燥した事によりできた凹凸
と、添加物の粒径のためまたは顔料等との相溶性が悪い
為発生するざらつきを調べた。市販の水性建物用塗料
(ロックペイント(株)製、商品名ユニロック)を用い
水を加えることなく上記の方法で塗装し、その表面の凹
凸及びざらつきを基準とし△で表した。
【0024】塗装面の表面の凹凸またはざらつきのどち
らか一方が基準より良い場合を○、どちらか一方が基準
より悪い場合を×として判定し表わした。
【0025】
【実施例1〜6、比較例1〜4】重合度760の木材パ
ルプ(L−DSP)を5.0%塩酸水溶液に、浴比10
に成るように分散させ、これを120〜130℃で0.
5時間加水分解処理した。ついで、洗液のPHが中性に
なるまで十分水洗し、さらに水分率を調整し、水分率7
00%のセルローススラリーを得た。水分率は、セルロ
ース重量(ドライ換算)に対する水の重量%を示す。
【0026】このスラリーを内容積2リットル、媒体充
填率80%の媒体攪拌湿式粉砕装置(アシザワ(株)
製、商標パールミル)に0.63リットル/分の流量で
注入し、所定回数処理した。媒体としては直径2mmφ
の球状サラミックスビーズを用い、攪拌は3200rp
mの回転ローターで行った。5回通過後の懸濁液の粒径
を測定したところ積算体積50%の粒径は2.30μ
m、3μm以下の粒径の積算体積割合は58.5%であ
った。
【0027】塗料との相溶性を向上させるため、上記の
方法で得た懸濁液にさらに水を加えて水分率1400%
の希釈懸濁液を得た。市販の水性建物用塗料(ロックペ
イント(株)製商品名ユニロック)に、この希釈懸濁液
を表1に示す条件で加え、水性塗料組成物を得た。ま
た、表1には上記の方法で得た水性塗料組成物の粘度、
垂れ性、安定性を示す(実施例1〜6)。
【0028】さらに用いた市販の建物用水性塗料の粘
度、垂れ性、安定性を示す(比較例1)。ここにおい
て、実施例1、2に於いては、加える希釈懸濁液の量が
少ないので希釈懸濁液中の水はほとんど諸物性には影響
しないと思われるが、実施例3以降の条件に於いては、
水性塗料組成物に対し、希釈懸濁液中の水の量が無視で
きなくなるので、加えた希釈懸濁液中の水の量だけを市
販の水性塗料に加えた。
【0029】その塗料の粘度、垂れ性、安定性をそれぞ
れ表1に示す(比較例2〜4)。実施例1は比較例1と
比較し、微粒化セルロース系素材を0.01%加えるこ
とにより、垂れ性が改善されている。粘度の低下は認め
られないが、5秒後の粘度に対する60秒後の粘度の低
下率が10%を越え、比較例1では粘度低下率が3%程
度であるので、微粒化セルロース系素材を加えることに
より、チキソトロピー性が付与されたことがわかる。
【0030】実施例2,3,4をそれぞれ比較例1,
2,3とそれぞれ比較すると、微粒化セルロース系素材
を加えることにより、垂れ性、粘度ともによい結果を示
す。つまり、微粒化セルロース系素材を添加することに
より1分後の粘度は低下するものの5秒後の粘度度はあ
まり変化していない。これにより、刷毛などで塗装する
場合は作業性がよく、刷毛の跡を残すことなく塗装で
き、塗装した後は、垂れを起しにくいため仕上った塗装
面を凹凸なく美しく仕上った。
【0031】これに比較し、比較例では5秒後と1分後
の粘度差は少なく水を加えるにつれて粘度も低くなり、
実施例の様な作業性と表面状態を同時に満足できない。
実施例5では、粘度の上昇が大きいが、実際、刷毛で塗
料を段ボール上に塗ってみると、塗料の伸びはよく刷毛
の後も残さなかった。それに比較し、比較例4において
は、粘度が低下しすぎ段ボールへの1回塗りでは塗装さ
れない部分が残り、均一な塗装面にはならなかった。
【0032】また、正面状態を評価した場合、塗装した
時の垂れがそのまま残り、手で触わると、若干凸凹が認
められた。このことより、増量剤、増粘剤としての微粒
化セルロース系素材の効果が認められる。実施例6で
は、かなり粘度が上がり、見た目では塗装が困難に思わ
れるが、実際刷毛で塗料を段ボール上に塗ってみると、
塗装することが可能であった。また、この塗料に水を8
0g添加してよく攪拌すると、さらに塗装性能が向上し
た。
【0033】
【比較例5,6】重合度760の木材パルプ(L−DS
P)を1.0%塩酸水溶液に、浴比20に成るように分
散させ、これを120〜130℃で1時間加水分解処理
した。ついで、洗液のPHが中性になるまで十分水洗
し、さらに水分率を調整し、水分率700%のセルロー
ススラリーを得た。水分率は、セルロース重量(ドライ
換算)に対する水の重量%を示す。懸濁液の粒径を測定
したところ積算体積50%の粒径は14.5μm、3μ
m以下の粒径の積算体積割合は10.5%であった。
【0034】市販の水性建物用塗料(ロックペイント
(株)製商品名ユニロック)に、この懸濁液を表1に示
す条件で加え、水性塗料組成物を得た。また、表1には
上記の方法で得られた水性塗料組成物の粘度、垂れ性、
安定性を示す。比較例5においては、粘度が上昇し、し
かも、5秒後の粘度に対する60秒後の粘度の低下率が
3%程度であるので、塗装の作業性が悪く、また、塗装
面の表面状態を評価しても刷毛の後と思われる凸凹が存
在した。
【0035】比較例6においては、粘度の低下が著し
く、垂れ性にも問題が発生する。よって、塗装面の表面
状態は垂れによると思われる凸凹が存在した。また、セ
ルロースの添加量も多いので、粒径が大きいことによる
ざらつき感も若干感じられる。以上の結果より、積算体
積50%の粒径及び3μm以下の粒径の積算体積割合が
本発明の範囲にない場合、十分な効果は現れない。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の組成物は、分散安定性が良好で
あり、流動性と適度な粘度を有する水性樹脂塗料組成物
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる微粒化セルロース系素材の一例
の粒子径と積算体積との関係を示すグラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】これら問題を解決するため、特開昭56
−72059号公報にはエーテル化度0.2以上のスル
ホエチルセルロースナトリウム塩をシックナーとして配
合する水性樹脂塗料が開示されている。また、特開昭6
2−143979号公報には、カルボキシメチルヒドロ
キシエチルセルロースを含有する水性樹脂組成物が開示
されている。しかしながら、これらは、上記に示す問題
を解決し、要求される性能を十分に満たしてはいない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】さらに、叩解セルロースの特性上、繊維が
フィブリル化しているため異る粒子のフィブリル間で交
絡が起こり、吹き付け塗装を行う場合ノズルの詰りを発
生したり、塗装面の表面平滑性が失われるという問題も
起りやすい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【実施例】以下、実施例によりさらに本発明を説明する
が、これに範囲を限定されるものでない。なお、評価方
法は以下のとおり行った。 粘度 被試験サンプルを20℃の恒温室に1時間以上放置した
後、200mlビーカーに180g秤り取り、B型粘度
計(BH型、トキメック(株)製)を用い、5秒および
1分間ローターを回転させ、その直後の粘度を測定し
た。ローターはNo4、回転数は10rpmで測定し
た。 安定性 35mmφのガラス製サンプル瓶に、試験サンプルを5
0g取る。このサンプルを20℃の恒温室に5日放置し
その離水量を評価した。離水量は、懸濁層と離水層の境
と離水層の上部液面との距離(mm)で表わした。 垂れ性 水平のガラス板にプラスチック製のスポイトで、被試験
サンプルを垂らし、垂らしてから5秒後にその板を60
°傾け、傾けてから1分後の垂れを評価した。ガラス板
は、薄層クロマト用の板を用い、台所用合成洗剤で洗浄
後水洗いし、十分乾燥させて測定に使用した。サンプル
は、ガラス板上2cmよりゆっくり垂らし、ガラス板上
に落ちた市販の水性塗料(ロックペイント(株)製、商
品名ユニロック)の原液は直径7〜8mm、重量が約
0.08gであった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】塗料との相溶性を向上させるため、上記の
方法で得た懸濁液にさらに水を加えて水分率1400%
の希釈懸濁液を得た。アクリル樹脂、顔料、水などから
成るコンクリート、モルタル、ベニヤ、鉄用の市販の水
性建物用塗料(ロックペイント(株)製、商品名ユニロ
ック)に、この希釈懸濁液を表1に示す条件で加え、水
性塗料組成物を得た。また、表1には上記の方法で得た
水性塗料組成物の粘度、垂れ性、安定性を示す(実施例
1〜6)。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】実施例2,3,4をそれぞれ比較例1,
2,3とそれぞれ比較すると、微粒化セルロース系素材
を加えることにより、垂れ性、粘度ともによい結果を示
す。つまり、微粒化セルロース系素材を添加することに
より1分後の粘度は低下するものの5秒後の粘度はあま
り変化していない。これにより、刷毛などで塗装する場
合は作業性がよく、刷毛の跡を残すことなく塗装でき、
塗装した後は、垂れを起しにくいため仕上った塗装面
凹凸なく美しく仕上った。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】また、面状態を評価した場合、塗装した
時の垂れがそのまま残り、手で触わると、若干凸凹が認
められた。このことより、増量剤、増粘剤としての微粒
化セルロース系素材の効果が認められる。実施例6で
は、かなり粘度が上がり、見た目では塗装が困難に思わ
れるが、実際刷毛で塗料を段ボール上に塗ってみると、
塗装することが可能であった。また、この塗料に水を8
0g添加してよく撹拌すると、さらに塗装性能が向上し
た。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 101:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積算体積50%の粒径が0.3〜6μm
    であり、かつ、3μm以下の粒子の積算体積割合が25
    %以上の微粒化セルロース系素材とフィルム形成能を有
    する樹脂より成ることを特徴とする水性樹脂塗料組成
    物。
JP3304330A 1991-11-20 1991-11-20 水性樹脂塗料組成物 Pending JPH05163445A (ja)

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