JPH05159894A - 負イオン源 - Google Patents

負イオン源

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JPH05159894A
JPH05159894A JP3322216A JP32221691A JPH05159894A JP H05159894 A JPH05159894 A JP H05159894A JP 3322216 A JP3322216 A JP 3322216A JP 32221691 A JP32221691 A JP 32221691A JP H05159894 A JPH05159894 A JP H05159894A
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JP
Japan
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electrode
magnetic
discharge
chamber
magnets
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JP3322216A
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Inventor
Shiro Asano
史朗 浅野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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  • Plasma Technology (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 負イオンビームの生成量の多い負イオン源を
提供する。 【構成】 負イオン引出孔である貫通孔105が形成さ
れ、放電プラズマを閉じ込める放電容器101に設けら
れた電極104に、放電プラズマを閉じ込める第1の磁
石112a,…,113a,…と磁気カスプ線が整合す
るように着磁され且つ負イオン引出孔の近傍に磁気フィ
ルタが形成されるように第2の磁石114a,114
b,114cを設けるように構成したことにより、放電
容器101内に形成される放電プラズマ閉じ込め磁界の
磁気カスプ線が負イオンを引き出す電極104部分でも
連続したものとなり、また磁気フィルタが貫通孔105
の近傍に形成されるので、放電容器101内での放電プ
ラズマ密度の低下が防止でき、磁気フィルタを介しての
負イオンの生成が助長されて負イオンビームの生成量が
多くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負イオンを発生する負
イオン源に関する。
【0002】
【従来の技術】負イオン源は、例えばプラズマ加熱に高
エネルギーの原子ビームを必要とする核融合炉におい
て、負イオンの中性化効率が良好である点からNBI
(NeutralBeam Injection:中性粒子入射)加熱装置の
イオン源として注目されている。
【0003】このような負イオン源の従来技術について
図5を参照して説明する。図5は日本原子力研究所発行
の「JAERI−M−90−154:A REVIEW
OF JAERI R&D ACTIVITIES
:ON THE NEGATIVE−ION−BAS
ED NEUTRAL BEAM INJECTION
SYSTEM AUGUST 1990」の15頁に
記載されたものの概略構成を示す断面図である。
【0004】図において放電プラズマを内部に形成する
放電容器1は上板2と4面の側壁3とを有し、底面に開
口を有する方形の箱状容器であって、その底面開口は側
壁3に絶縁材を介して取り付けられた放電プラズマから
負イオンを引き出す第1の電極4で閉塞されており、こ
の第1の電極4には負イオン引出孔である多数の貫通孔
5が設けられている。さらに第1の電極4の外側には第
2,第3の電極6,7がそれぞれ絶縁され離隔して配置
され、第2,第3の電極6,7にも多数の貫通孔8,9
が第1の電極4の貫通孔5に対応するように形成されて
いる。また放電容器1内の上板2および側壁3の内面近
傍には、陽極を上板2および側壁3とするようにして陰
極を形成するフィラメント10が配設されている。
【0005】また、上板2には放電容器1内に片端部が
開口するガス導入管11が取り付けられ、上板2の外面
には複数の角棒状の磁石12が平行となるように配設さ
れている。なお磁石12は上板2の外面に直角な方向に
着磁され隣接するものどうしが異なる極性となるように
配列されている。さらに側壁3の外面にも複数の角棒状
の磁石13が水平方向にそれぞれ平行となるように、ま
た同様に側壁3の外面に直角な方向に着磁され隣接する
ものが交互に異なる極性となるように配列されている。
さらにまた側壁3の下部の外面には、この外面に直角な
方向で且つ隣接する磁石13と同じ方向に着磁された磁
石が着磁方向に積み重ねられ、対向する側壁3で異なる
磁極が対向するようにして形成されたフィルタ磁石14
が設けられている。
【0006】なお、15は放電プラズマ閉じ込め磁界を
形成する磁石12,13及びフィルタ磁石14の磁力線
であり、また磁石13とフィルタ磁石14とによる放電
容器1を横切る磁界によって磁気フィルタが形成され、
この磁気フィルタによって放電容器1内は上板2側に第
一室16、第1の電極4側に第二室17が区画される。
【0007】このように構成したものでは、いわゆる体
積生成法と呼ばれる方法によって負水素イオン(以下、
と記す)が生成される。Hの生成は2段階の原子
反応からなるとされ、 H2 +e(f)→H 2 +e ……(1) H 2 +e(s)→H +H ……(2) の(1)式で示されるように水素ガス分子が数10eV
の高温電子との衝突によって高振動レベルに励起され、
さらに(2)式で示されるように1eV以下の低温電子
が解離的に付着することによってHは生成される。
【0008】すなわち、ガス導入管11を通じて放電容
器1内に水素ガスを供給した状態で、フィラメント10
の陰極と上板2および側壁3の陽極の間に直流アーク放
電を発生させ、この放電によって放電容器1内に放電プ
ラズマを生成する。一方、放電容器1内は、磁気フィル
タが、例えば200〜300ガウス・cm程度の磁界強
度を有するように設けられていることによって、プラズ
マ電子のエネルギ分布の異なる2つの領域に分割され
る。なお200〜300ガウス・cm程度の磁気フィル
タの磁界強度は放電プラズマ閉じ込め用磁石12,13
の磁界強度の数10分の1程度である。
【0009】また、水素イオンの磁界中でのラーマ半径
が磁気フィルタの厚みに対して大きいため、水素イオン
は磁気フィルタを通り抜けることができ、第一室16か
ら第二室17に移動することができる。そして水素イオ
ンの移動はプラズマ電子の両極性拡散を引き起こすが、
高温電子は磁気フィルタに捕捉されるため第一室16か
ら第二室17に移動することができず、電子のうちで低
温電子のみが第一室16から第二室17に水素イオンと
共に流入する。これにより第一室16と第二室17との
間に電子のエネルギ分布の違いができ、分布の差により
主として第一室16では(1)式で示される振動励起反
応が、第二室17では(2)式で示される解離付着反応
が起こされる。
【0010】そして第二室17に生成されたHと電子
は、第1の電極4及び第2,第3の電極6,7によって
所定のエネルギとなるように貫通孔5,8,9を通過し
ながら加速され、ビームとして負イオン源から引き出さ
れる。
【0011】しかしながら上記の従来技術においては、
側壁3の外面に直角な方向に着磁され積み重ねるように
設けられたフィルタ磁石14によって磁気フィルタが構
成されることになり、これによって、上板2及び側壁3
に交互に異なる極性を有するように配列された磁石1
2,13で形成された磁気カスプ線が、途中で切断され
ることになる。このため第一室16で生成された放電プ
ラズマの密度が低下し、引き出せる負イオンビーム量が
減少してしまう等の欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような磁気フィ
ルタを形成することによって放電プラズマ閉じ込め磁界
の磁気カスプ線が途中で切断され、放電プラズマの密度
が低下して負イオンビーム量が減少してしまう状況に鑑
みて本発明はなされたもので、その目的とするところ
は、放電プラズマ閉じ込め磁界の磁気カスプ線を途中で
切断することなく連続させるようにし、放電プラズマ密
度の低下を防止して負イオンビーム量が減少しないよう
にし、負イオンビームの生成量の多い負イオン源を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の負イオン源は、
放電容器と、この放電容器内に放電プラズマを閉じ込め
るように配設された第1の磁石と、放電プラズマから負
イオンを放電容器外に引き出すように設けられた電極
と、この電極に形成された負イオン引出孔とを備える負
イオン源において、電極が第1の磁石の磁気カスプ線に
整合するように着磁され且つ負イオン引出孔の近傍に磁
気フィルタを形成する第2の磁石を具備していることを
特徴とするものである。
【0014】
【作用】上記のように構成された負イオン源は、負イオ
ン引出孔が形成され、放電容器に設けられた電極に、放
電プラズマを閉じ込める第1の磁石と磁気カスプ線が整
合するように着磁され且つ負イオン引出孔の近傍に磁気
フィルタが形成されるように第2の磁石を設けるように
構成したことにより、放電容器内に形成される放電プラ
ズマ閉じ込め磁界の磁気カスプ線が負イオンを引き出す
電極部分でも連続したものとなり、また磁気フィルタが
負イオン引出孔の近傍に形成されるので、放電容器内で
の放電プラズマ密度の低下が防止でき、磁気フィルタを
介しての負イオンの生成が助長されて負イオンビームの
生成量が多くなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0016】先ず、第1の実施例を図1及び図2により
説明する。図1は縦断面図であり、図2は拡大して示す
部分断面図である。図において放電プラズマが内部に形
成される放電容器101は、円形の上板102と円筒状
の側壁103を有し、底面に開口を有する容器であっ
て、その底面の開口は側壁103に絶縁材を介して取り
付けられた放電プラズマから負イオンを引き出す第1の
電極104で閉塞されており、この第1の電極104に
は負イオン引出孔を形成する多数の貫通孔105が設け
られている。さらに第1の電極104の外側には第2,
第3の電極106,107がそれぞれ絶縁され離隔して
配置され、第2,第3の電極106,107にも多数の
貫通孔108,109が第1の電極104の貫通孔10
5に対応するように形成されている。
【0017】また、側壁103には、放電容器101内
に片端部が開口し、図示しないマイクロ波発生源から放
電容器101内に2.45GHzのマイクロ波を導入す
るマイクロ波導入系110が設けられ、上板102に
は、放電容器101内に片端部が開口し、図示しないガ
ス源から放電容器101内に水素ガスを導入するするガ
ス導入管111が取り付けられている。
【0018】また、上板102の外面部には中央部に磁
石112aが設けられると共に、これを中心にして同心
に円環状の磁石112b,112cが設けられ、側壁1
03の外面部にも円環状の磁石113a,113b,1
13c,113dが水平方向にそれぞれ平行となるよう
に設けられている。さらに第1の電極104にもその外
面部に中央部に磁石114aが設けられると共に、これ
を中心にして同心に円環状の磁石114b,114cが
設けられている。そして各磁石112a,112b,1
12c,113a,113b,113c,113d,1
14a,114b,114cは各取着部の面に直角な方
向、すなわち放電容器101の内方に向かう方向に着磁
され、隣接するものどうしが異なる極性となるように配
列されている。
【0019】これらの各磁石112a,112b,11
2c,113a,113b,113c,113d,11
4a,114b,114cにより放電プラズマ閉じ込め
磁界が形成され、磁気カスプ線は連続したものとなる。
なお115はこれらの磁力線の主たるものを示し、11
6は等磁束密度線である。
【0020】また、磁石114a,114b,114c
は、導入されるマイクロ波の周波数によって決まる共鳴
磁界117が第1の電極104の内部に形成されるよう
に、第1の電極104の放電容器101の内部側に対向
する面から所定の距離を設けるようにして配置されてい
る。なお共鳴磁界117の大きさはマイクロ波の周波数
に依存し次式で与えられるもので、 B=2πmf/e B:共鳴磁界の磁束密度 m:電子の質量 f:マイクロ波の周波数 e:電荷素量 から本実施例では共鳴磁界117の磁束密度は875ガ
ウスとなる。
【0021】そして、磁石114a,114b,114
cの磁界によって第1の電極104の貫通孔105の近
傍に磁気フィルタが形成される。さらにこの磁気フィル
タに区画されることによって上板102側の放電容器1
01内、すなわち放電プラズマ閉じ込め磁界を形成する
磁力線115の内側に第一室118が形成され、第1の
電極104の貫通孔105の近傍に第二室119が形成
される。なお第一室118では共鳴磁界117がその内
部に形成されるが、第二室119では内部に形成される
ことがない。
【0022】このように構成したものでは、放電容器1
01内をガス導入管111を通じて容器内部に水素ガス
を供給して所定条件の雰囲気にした後、マイクロ波をマ
イクロ波導入系110を通じて導入する。これによりマ
イクロ波は周波数に応じた共鳴磁界117でプラズマ電
子と共鳴し、マイクロ波電界により電子を高エネルギに
加速し、この相互作用によって放電容器101内に放電
プラズマが生成する。
【0023】そして、放電プラズマは各磁石112a,
112b,112c,113a,113b,113c,
113d,114a,114b,114cの形成する磁
界によって閉じ込められ、水素イオンは磁気フィルタを
通り抜けることによって第一室118から第二室119
に移動する。水素イオンの移動によりプラズマ電子の両
極性拡散が引き起こされ、高温電子は磁気フィルタに捕
捉されて第一室118から第二室119に移動すること
ができないが、低温電子のみが第一室118から第二室
119に水素イオンと共に流入する。
【0024】これにより第一室118と第二室119と
の間に電子のエネルギ分布の違いができ、この分布の差
により第一室118では従来技術で説明した(1)式で
示される振動励起反応が、第二室119では(2)式で
示される解離付着反応が起こされる。なお、第二室11
9には共鳴磁界117が存在しないように磁石114
a,114b,114cを配置しているが、もしも第二
室119内に共鳴磁界117が存在したとする場合に
は、電子温度が上昇して(2)式に示す解離付着反応の
起こる割合が減少し、さらに水素原子の電子親和力が
0.75eV程度であることから、仮にHが生成され
た場合でも高エネルギに加速された電子との衝突で再び
は水素原子と電子に分解してしまい、Hを多量に
生成することができないことになる。
【0025】このようにして第二室119に生成された
は、第1の電極104及び第2,第3の電極10
6,107によって所定のエネルギとなるように貫通孔
105,108,109を通過しながら加速され、ビー
ムとして負イオン源から引き出される。なおHと共に
第二室119から流出する電子は、第1の電極104に
設けられた磁石114a,114b,114cが第1の
電極104と第2の電極106との間に形成する磁界に
よって捕捉される。
【0026】上記の通り構成された本実施例によれば、
第1の電極104に磁石114a,114b,114c
が設けられていることによって、貫通孔105の放電容
器101の内部側に磁気フィルタが形成されると共に、
磁石112a,112b,112c,113a,113
b,113c,113d,114a,114b,114
cの磁力線115の形成する磁気カスプ線は連続するこ
とになり、これによって放電プラズマが磁界内に閉じ込
められ、その密度が低下することがない。そして放電プ
ラズマの密度低下が起こらないため、第二室119でH
が多量に生成され、第1の電極及び第2,第3の電極
106,107によって加速されて負イオンビームとし
て多量に引き出される。
【0027】なお、本実施例では2.45GHzのマイ
クロ波を用いているがこれに限定されるものではなく、
使用する周波数に対応して第1の電極104に設ける磁
石の位置を変えることで同様の効果が得られ、また負イ
オンを引き出すための電極の数及び上板102や側壁1
03さらには第1の電極104に設ける磁石の数も、実
施例に限定されるものではない。
【0028】次に、第2の実施例を図3及び図4により
説明する。図3は縦断面図であり、図4は拡大して示す
部分断面図である。図において放電プラズマが内部に形
成される放電容器121は、方形の上板122と4面の
側壁123を有し、底面に開口を有する箱状容器であっ
て、その底面の開口は側壁123に絶縁材を介して取り
付けられ放電プラズマから負イオンを引き出す第1の電
極124で閉塞されており、この第1の電極124には
負イオン引出孔を形成する多数の貫通孔125が設けら
れている。さらに第1の電極124の外側には第2,第
3の電極126,127がそれぞれ絶縁され離隔して配
置され、第2,第3の電極126,127にも多数の貫
通孔128,129が第1の電極124の貫通孔125
に対応するように形成されている。また放電容器121
内の上板122および側壁123の内面近傍には、陽極
を上板122および側壁123とするようにして陰極を
形成するフィラメント130が配設されている。
【0029】また、上板122には放電容器121内に
片端部が開口し、図示しないガス源から放電容器121
内に水素ガスを導入するガス導入管131が取り付けら
れている。
【0030】また、上板122の外面部には複数の角棒
状の磁石132がそれぞれ平行となるように配設され、
側壁123の外面部にも複数の角棒状の磁石133が水
平方向にそれぞれ平行となるように設けられている。さ
らに第1の電極124にもその外面部に複数の角棒状の
磁石134がそれぞれ平行となるように配設されてい
る。そして各磁石132,133,134は各取着部の
面に直角な方向、すなわち放電容器121の内方に向か
う方向に着磁され、隣接するものどうしが異なる極性と
なるように配列されている。なお放電プラズマからのビ
ームの引き出しを容易にするために、第1の電極124
の磁石134には上板122及び側壁123の磁石13
2,133よりも残留磁束の小さいものを用いる。
【0031】そして、これらの各磁石132,133,
134により放電プラズマ閉じ込め磁界が形成され、磁
気カスプ線は連続したものとなる。なお135はこれら
の磁力線の主たるものを示し、136は等磁束密度線で
ある。
【0032】また、磁石134によって作られる第1の
電極124に沿って放電容器121を横切る磁界によっ
て、第1の電極124の貫通孔125の近傍に磁気フィ
ルタが形成される。そしてこの磁気フィルタに区画され
ることによって上板122側の放電容器121内、すな
わち放電プラズマ閉じ込め磁界を形成する磁力線135
の内側に第一室137が形成され、第1の電極124の
貫通孔125の近傍に第二室138が形成される。
【0033】このように構成したものでは、放電容器1
21内をガス導入管131を通じて容器内部に水素ガス
を供給して所定条件の雰囲気にし、フィラメント130
の陰極と上板122および側壁123の陽極の間に直流
アーク放電を発生させ、この放電によって放電容器12
1内に放電プラズマを生成する。
【0034】そして、放電プラズマは各磁石132,1
33,134の形成する磁界によって閉じ込められ、水
素イオンは磁気フィルタを通り抜けることによって第一
室137から第二室138に移動する。水素イオンの移
動によりプラズマ電子の両極性拡散が引き起こされ、高
温電子は磁気フィルタに捕捉されて第一室137から第
二室138に移動することができないが、低温電子のみ
が第一室137から第二室138に水素イオンと共に流
入する。
【0035】これにより第1の実施例と同様に主として
第一室137と第二室138とで、それぞれ振動励起反
応と解離付着反応が起こり、第二室138に生成された
は、第1の電極124及び第2,第3の電極12
6,127によって所定のエネルギとなるように貫通孔
125,128,129を通過しながら加速され、ビー
ムとして負イオン源から引き出される。なおHと共に
第二室138から流出する電子は、第1の電極124に
設けられた磁石134が第1の電極124と第2の電極
126の間に形成する磁界によって捕捉される。
【0036】上記の通り構成された本実施例によれば、
第1の電極124に磁石134が設けられていることに
よって、貫通孔125の放電容器121の内部側に磁気
フィルタが形成されると共に、磁石132,133,1
34の磁力線135の形成する磁気カスプ線は連続する
ことになり、第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0037】なお、本発明は上記の各実施例に記載され
たもののみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、放電容器に取着された負イオン引出孔が形成された
電極に、放電プラズマを閉じ込める磁石と磁気カスプ線
が整合するように着磁され且つ負イオン引出孔の近傍に
磁気フィルタが形成されるように磁石を設ける構成とし
たことにより、放電プラズマ閉じ込め磁界の磁気カスプ
線が連続したものとなり、放電プラズマ密度の低下が防
止でき、負イオンビーム量が減少しない、負イオンビー
ムの生成量の多い負イオン源が提供できる等の効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の概略構成を示す縦断面
図である。
【図2】第1の実施例の拡大して示す部分断面図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例の概略構成を示す縦断面
図である。
【図4】第2の実施例の拡大して示す部分断面図であ
る。
【図5】従来例の概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
101…放電容器 104…第1の電極 105…貫通孔(負イオン引出孔) 112a,112b,112c,113a,113b,
113c,113d…磁石(第1の磁石) 114a,114b,114c…磁石(第2の磁石) 115…磁力線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電容器と、この放電容器内に放電プラ
    ズマを閉じ込めるように配設された第1の磁石と、前記
    放電プラズマから負イオンを前記放電容器外に引き出す
    ように設けられた電極と、この電極に形成された負イオ
    ン引出孔とを備える負イオン源において、前記電極が前
    記第1の磁石の磁気カスプ線に整合するように着磁され
    且つ前記負イオン引出孔の近傍に磁気フィルタを形成す
    る第2の磁石を具備していることを特徴とする負イオン
    源。
JP3322216A 1991-12-06 1991-12-06 負イオン源 Pending JPH05159894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3322216A JPH05159894A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 負イオン源

Applications Claiming Priority (1)

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JP3322216A JPH05159894A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 負イオン源

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