JPH05159243A - 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド

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JPH05159243A
JPH05159243A JP32451691A JP32451691A JPH05159243A JP H05159243 A JPH05159243 A JP H05159243A JP 32451691 A JP32451691 A JP 32451691A JP 32451691 A JP32451691 A JP 32451691A JP H05159243 A JPH05159243 A JP H05159243A
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JP
Japan
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yoke
magnetization
magneto
magnetic
head
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Pending
Application number
JP32451691A
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English (en)
Inventor
Atsuo Mukai
厚雄 向井
Akiyoshi Fujii
暁義 藤井
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】上側ヨークに作用する応力により磁化容易軸に
狂いが生じることによるノイズを防止する。 【構成】 上側ヨークの磁歪を負にすることによって外
部磁界に対して磁化回転による磁化変化が生じるように
し、ノイズの小さいヘッド出力を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置、磁気
テープ装置等の磁気記録媒体に記録された信号を強磁性
薄膜の磁気抵抗効果を応用した磁気抵抗効果素子(以下
MR素子と称す)を用いて再生を行う磁気抵抗効果型薄
膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜磁気ヘッドは磁気誘導型の巻
線タイプのヘッドで行うために、磁気コア内に通す導体
コイルの数を多くする必要があり、これを薄膜形成技術
で実現することは非常に困難であった。一方、強磁性薄
膜の磁気抵抗効果(以下MRと称する。)を利用した薄
膜磁気ヘッドは前記巻線タイプのヘッドに比較して多く
の利点を有することが知られている。すなわち、磁気記
録媒体の移送速度が低い場合でも磁束に直接比例した出
力が得られるため、移送速度に依存せずに信号の再生が
可能であり、その為移送速度が低い場合でも巻き線型の
磁気ヘッドより高出力の再生信号が得られるという点で
ある。
【0003】ここで実際の応用に際してはMR素子単体
で薄膜磁気ヘッドを構成するよりもMR素子部をヘッド
先端から離し、磁気記録媒体にて発生した磁束をMR素
子部まで導く磁束導入路(以下ヨークと称する。)を配
置したヨークタイプMRヘッド(以下YMRヘッドと称
する。)と呼ばれる薄膜磁気ヘッドの方が信号の分解能
の向上やMR素子の耐久性の向上に有効であることが公
知(たとえば日本応用磁気学会第89回研究会資料P6
1〜P72「薄膜MRヘッド」参照。)となっている。
【0004】図2に本発明者等が既に開発したYMRヘ
ッドのトラック巾方向に対して垂直方向の断面図を示
す。なお、図2のYMRヘッドの各構造パラメータを図
4に示す。
【0005】図3に図2のYMRヘッドの斜視図を示す
が、上側ヨーク31はパーマロイ(NiFe)のスパッ
タデポジションで形成された膜を使用し、下側ヨークと
してはNiZnフェライトなどの基板を使用していた。
【0006】又、YMRヘッドの上側ヨークをパーマロ
イスパッタ膜で形成した時にそのパーマロイの磁歪が0
付近のNi:Fe=82:18(重量比)のパーマロイ
が逆磁歪効果が小さくなるのでその値に近い組成比のパ
ーマロイ膜を上側ヨーク31の膜として採用していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上の構成を
採用した場合、スパッタリング時の高速粒子の基板に対
する釘打ち効果によって上側ヨーク31には圧縮応力が
発生する。さらに、他の成膜手法によっても圧縮応力が
発生する場合がある。一方、YMRヘッドをマルチトラ
ック構成とした場合、トラック巾が50μm程度となる
ので上側ヨークの形状が図3の31に示すように長方形
状になるとともにSiO2 などの下地段差をそのまま写
した形状となる。このため、上側ヨーク31の磁化容易
軸は本来トラック巾方向であるにも拘わらず、この上側
ヨーク31内に掛かる大きな応力と磁歪との結合による
逆磁歪効果によって乱される欠点があった。
【0008】この発明は、上側ヨーク内の応力が生じて
も磁化容易軸が乱されない磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッ
ドを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、ヘッドギャ
ップ部の上下に形成されたヨークを磁路とし、該磁路と
磁気的に結合された磁気抵抗素子を内設して成る磁気抵
抗効果型薄膜磁気ヘッドにおいて、前記磁気抵抗素子よ
り上側に形成されたヨークを圧縮応力が働くパーマロイ
膜で構成し、該パーマロイ膜の飽和磁歪定数λsを略−
0.5×10-6≦λs<0の範囲内に設定したことを特
徴とする。
【0010】
【作用】図5に図3の上部より見たX方向の応力(σ
x)分布、図6に同じく図3の上部より見たZ方向の応
力(σz)分布を示す。両図から上側ヨーク31には強
い圧縮応力が生じていることがわかる。また、上側ヨー
ク31の段差部A,B,Cではσzとσxとの差(σz
−σx)が特に大きくなっており、Aで−456MP
a,Bで−456MPa,Cで−635MPaとなって
いる。一方、段差の無いDの部分では応力は等方的にな
っている。
【0011】ここで上側ヨーク31の磁化容易軸の向き
は上側ヨーク31の一軸異方性定数をKu,飽和磁歪定
数をλsとすると、ZX面内のせん断応力を無視した場
合、上側ヨーク31の磁気弾性エネルギと一軸性異方性
エネルギの和が最小となる方向になる。そのエネルギは
Ku>0として、 E={Ku+3/2λs(σz−σx)}sin2 θ=Ku*sin2 θ …… と書ける。θは本来の磁化容易軸(θ=0)Z方向から
測った磁化容易軸方向を示す。
【0012】上記式より、 λs<0のとき、σz−σx<Ku/(3/2|λs|) …… λs>0のとき、σx−σz<Ku/(3/2λs) …… の条件でそれぞれKu*<0となり磁化容易軸が90°
回転する。
【0013】そこで、上述の段差部A,B,Cにおける
σz−σx<0の条件ではの条件で磁化容易軸が90
°回転する可能性がある。
【0014】次に、上述した応力計算の結果である6つ
の応力成分(σxx,σxy,σyy,σxz,σy
z,σzz)を用いてヨークの磁化容易軸の分布を求め
る。ここでは、本来の上側ヨークの磁化容易軸をZ軸方
向として膜面に垂直方向の反磁界と磁気弾性エネルギを
考慮した。この場合にかわるエネルギの式はKD=2
πM2 s(Msは飽和磁化の値)として、 E=TαAα (α:ベクトル) ……… の2次形式の形に書ける。,式からEが最小となる
x,y,z方向の方向余弦(α1,α23 )を求めれば
αが磁化容易軸の向きを示す。
【0015】図7〜図10はこのようにして求めたもの
で図7,図8はλs<0、図9,図10はλs>0のと
きのヨーク上の磁化容易軸分布を示す。同図からわかる
ようにヨーク下側の絶縁層との段差部A,B,Cではλ
s>0のとき本来の磁化容易軸z方向から容易軸がx方
向へと回転しやすくなっている。また図10のλsの大
きい値では段差部上での上側ヨークの磁化容易軸はz方
向からx方向へと変化している。一方λs<0の場合は
図7,図8に示すようにヨークのほぼ全域にわたって磁
化容易軸は本来の磁化容易軸z方向となる。ここで、パ
ーマロイの異性磁界は50eとし、従ってKu=Ms・
Hk/2=796・5/2=199J/m3 とした。
【0016】上記のように上側ヨークの容易軸をトラッ
ク巾方向と平行にして磁化が回転モードで変化できる様
にするためにλsを負にすればよい。
【0017】このように、上側ヨークのλsを負にする
ことによって外部磁界に対して磁化回転による磁化変化
を起こる様にし、λsが正の場合に発生する不規則な磁
壁移動を避けることができ、安定なヘッド出力を得るこ
とができる。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を図1に基づいて以下に説
明する。なお、この構造パラメータは図4に示される値
を採用した。
【0019】本発明に係るヨーク型薄膜磁気ヘッドにお
いて基板をなす下側ヨーク11はNi−Znフェライト
等の高透磁率磁性体で形成されている。下側ヨーク11
上にはギャップ層をなす絶縁層12が形成されており、
この絶縁層12はSiO2 ,SiO等の素材からなって
いる。絶縁層13a上には、磁気抵抗効果素子14にバ
イアス磁場を印加するための電流を通電する電流バイア
ス導体15が設けられている。電流バイアス導体15上
にはSiO2 ,SiO等の素材からなる絶縁層18bが
被覆されている。絶縁層13b上には、パーマロイ蒸着
膜からなるMR素子14が形成されている。MR素子1
4上にはSiO2,SiO等の素材からなる絶縁層16が
被覆されている。上記絶縁層16上には図示しない磁気
記録媒体から発生する信号磁束を上記MR素子14に導
く磁束導入路の上側ヨーク17が被覆される。このヨー
クをパーマロイ(NiFe)のスパッタによって形成す
る際に以下のような手法を採る。
【0020】スパッタ装置としてターゲット電圧,ター
ゲット電流を独立に制御可能なガンタイプの直流3極ス
パッタ装置を使用し、アルゴンガス圧2.5mmTor
r、ターゲット電圧−200V、ターゲット電流−0.
8A、基板バイアス電圧−150Vをスパッタ条件とし
た。パーマロイの重量パーセントとしてはNiを82、
Feを18とした。このときの飽和磁歪定数λsが、
0.1×10-6程度であり、初期の目的の値を達成でき
る。この飽和磁歪定数λsの値は負の側で小さい方が望
ましい。これは前述の式からわかるようにλsの絶対
値が小さい程応力が大きくても磁化容易軸が安定するか
らである。前述のスパッタにより形成したパーマロイ膜
の応力は略−800MPaであり、このときλsの使用
可能限界は−0.5×10-6程度であった。上記値より
λsの値が更に負の側に大きくなると逆磁歪効果により
実効透磁率が低下し、また、面内磁気異方性がくずれ膜
面に対して垂直な磁気異方性を持つようになるため上側
ヨークとして使用することができなかった。以上の点か
らλsを、 −0.5×10-6≦λs<0 の範囲に設定すればよい。以上のようにすることによっ
て上に述べたようにヨーク上の磁化容易軸をトラック巾
方向に配向させることができ、磁気記録媒体から発生す
る信号磁束に対して容易軸が垂直となり回転磁化モード
で磁化変化するためノイズのない再生出力を得ることが
可能となる。
【0021】
【発明の効果】本発明に係るヨーク型薄膜磁気ヘッドは
以上のように上側ヨークの磁歪を負にすることによって
外部磁界に対して磁化回転による磁化変化が生じるよう
にし、ノイズの小さいヘッド出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例であるヨーク型薄膜磁気ヘッ
ドの概略断面図
【図2】一般的なヨーク型薄膜磁気ヘッドの概略断面図
【図3】同一般的にヨーク型薄膜磁気ヘッドの斜視図
【図4】同一般的なヨーク型薄膜磁気ヘッドの特性を示
す図
【図5】従来のヨーク型薄膜磁気ヘッドの上側ヨーク付
近のX成分応力分布図
【図6】従来のヨーク型薄膜磁気ヘッドの上側ヨーク付
近のZ成分応力分布図
【図7】ヨークの磁歪の変化に対する容易軸の分布を示
した示した説明図
【図8】ヨークの磁歪の変化に対する容易軸の分布を示
した示した説明図
【図9】ヨークの磁歪の変化に対する容易軸の分布を示
した示した説明図
【図10】ヨークの磁歪の変化に対する容易軸の分布を
示した示した説明図
【符号の説明】
11−下側ヨーク 12,13,16−絶縁層 15−電流バイアス層 14−MR素子 17−上側ヨーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドギャップ部の上下に形成されたヨー
    クを磁路とし、該磁路と磁気的に結合された磁気抵抗素
    子を内設して成る磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドにおい
    て、 前記磁気抵抗素子より上側に形成されたヨークを圧縮応
    力が働くパーマロイ膜で構成し、該パーマロイ膜の飽和
    磁歪定数λsを略−0.5×10-6≦λs<0の範囲内
    に設定したことを特徴とする磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘ
    ッド。
JP32451691A 1991-12-09 1991-12-09 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド Pending JPH05159243A (ja)

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