JPH05157174A - 車両用自動変速機の調圧弁装置 - Google Patents

車両用自動変速機の調圧弁装置

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JPH05157174A
JPH05157174A JP32946691A JP32946691A JPH05157174A JP H05157174 A JPH05157174 A JP H05157174A JP 32946691 A JP32946691 A JP 32946691A JP 32946691 A JP32946691 A JP 32946691A JP H05157174 A JPH05157174 A JP H05157174A
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JP
Japan
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valve
sleeve member
pressure
valve body
plunger
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Application number
JP32946691A
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English (en)
Inventor
Yuji Kashiwabara
裕司 柏原
Shinya Nakamura
信也 中村
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全長を増大させることなくスリーブ部材の位
置調圧が可能な調圧弁装置を提供する。 【構成】 複数の凹溝150a乃至150eのうちピン
148と係合するものを選択することによってスリーブ
部材108のバルブボデー106に対する軸方向位置を
調整することにより、スプリング122の付勢力が設定
される一方、第1プランジャ116の端部がストッパ部
材146に当接させられることにより、スリーブ部材1
08の軸方向位置の変化に拘わらずスプール弁子114
の開弁方向側の移動ストローク端がバルブボデー106
に対して一定の位置とされる。したがって、スプール弁
子114の長さを大きくしなくても開弁方向側の移動ス
トローク端における最大流通断面積が確保されるので、
第1調圧弁62の全長、すなわち軸方向寸法を大きいも
のとする必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の調
圧弁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧式摩擦係合装置の作動に基づいて複
数種類のギヤ段のうちの一つを成立させる形式の車両用
自動変速機が知られている。そして、このような自動変
速機では、油圧制御回路の元圧、すなわちライン圧を、
エンジン出力トルクやスロットル弁開度などに応じて増
加するように調圧する調圧弁装置が用いられる。たとえ
ば、実公昭63−47312号公報、実公昭63−47
313号公報に記載されたレギュレータバルブ装置がそ
れである。通常、上記自動変速機を備えた車両では油圧
ポンプはエンジンによって回転駆動され、上記調圧弁装
置は、その油圧ポンプからから圧送される作動油の一部
をリリーフさせることによりライン圧を所望の値に調圧
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な調圧弁装置では、スプール弁子は、たとえば、フィー
ドバック圧に基づく推力により閉弁方向に付勢されるよ
うになっており、そのスプール弁子を開弁方向に付勢す
るようにスプリングが設けられている。しかし、バルブ
ボデー、スプール弁子、スリーブ部材、スプリングなど
の製造上のばらつきがある。このため、そのばらつきを
吸収して一定の調圧特性を得るために、スプリングの一
端を受けるスリーブ部材を軸方向において数mmの調整移
動範囲内に位置決めすることによりスプリングの付勢力
を変化させることが提案されている。たとえば、スリー
ブ部材の端面であって、そのスリーブ部材が当接してそ
の軸方向位置を決めるキーに当接する位置に軸方向に異
なる面を複数個設け、そのキーに当接する面を選択する
ことによりスリーブ部材の軸方向位置を調整してスプリ
ングの付勢力を変化させるのである。
【0004】しかしながら、上記のような調圧弁では、
スリーブ部材に嵌め入れられるプランジャの最大ストロ
ーク位置、すなわちスプール弁子によるリリーフ流量が
最大となる側の位置はプランジャとスリーブ部材の内壁
面との当接により決まるのであるが、前記のようにスリ
ーブ部材の軸方向位置が変化させられても最大流通断面
積を確保する必要があるために、スプール弁子の長さが
比較的大きくなり、調圧弁装置の全長、すなわち軸方向
寸法が大きいものとなる欠点があった。特に、FF駆動
方式を採用する車両の自動変速機では、その油圧回路を
構成するバルブボデーの大きさが制限されるため、かか
る不都合が顕著となる。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、全長を増大させ
ることなくスリーブ部材の位置調圧が可能な調圧弁装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、油圧式摩擦係合装置
の作動に基づいて複数種類のギヤ段を順次成立させる形
式の車両用自動変速機において、所定のライン圧を調圧
する調圧弁制御装置であって、(a) 長手状の穴が形成さ
れたバルブボデーと、(b) そのバルブボデーに形成され
た長手穴内の一端部側に軸方向の移動可能に嵌め入れら
れた管状のスリーブ部材と、(c) 前記バルブボデーの長
手状の他端部側において摺動可能に嵌め入れられ、バル
ブボデーに設けられたポートを開閉することにより前記
ライン圧を調圧するスプール弁子と、(d) そのスプール
弁子に当接した状態で前記スリーブ部材内において摺動
可能に嵌め入れられたプランジャと、(e) 前記スプール
弁子と前記スリーブ部材との間に介挿され、そのスプー
ル弁子を閉弁方向に付勢するスプリングと、(f) 前記ス
リーブ部材の前記バルブボデーに対する軸方向位置を調
整することにより、前記スプリングの付勢力を設定する
位置調整手段と、(g) 前記プランジャの端部に当接する
ことにより、前記スリーブ部材の軸方向位置の変化に拘
わらずプランジャおよび前記スプール弁子の開弁方向側
の移動ストローク端を前記バルブボデーに対して一定の
位置とするストッパとを、含むことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、位置調整手段によってスリ
ーブ部材の前記バルブボデーに対する軸方向位置を調整
することにより、スプリングの付勢力が設定される一
方、プランジャの端部がストッパに当接させられること
により、スリーブ部材の軸方向位置の変化に拘わらずプ
ランジャおよび前記スプール弁子の開弁方向側の移動ス
トローク端がバルブボデーに対して一定の位置とされ
る。
【0008】
【発明の効果】上記のように、プランジャの端部がスト
ッパに当接させられることにより、スリーブ部材の軸方
向位置の変化に拘わらずプランジャおよび前記スプール
弁子の開弁方向側の移動ストローク端がバルブボデーに
対して一定の位置とされることから、スプール弁子の長
さを大きくしなくても最大流通断面積が確保されるの
で、調圧弁装置の全長、すなわち軸方向寸法を大きいも
のとする必要がない。したがって、全長を増大させるこ
となくスリーブ部材の位置調圧が可能な調圧弁装置を得
ることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例が適用された
車両用動力伝達装置の骨子図である。図において、エン
ジン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバ
ータ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された
有段式自動変速機14、および図示しない差動歯車装置
などを経て駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0010】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結されているポンプ翼車18
と、上記自動変速機14の入力軸20に固定され、ポン
プ翼車18からのオイルを受けて回転させられるタービ
ン翼車22と、一方向クラッチ24を介して非回転部材
であるハウジング26に固定されたステータ翼車28
と、ダンパ30を介して上記入力軸20に連結されたロ
ックアップクラッチ32とを備えている。トルクコンバ
ータ12内の係合側油室35よりも解放側油室33内の
油圧が高められると、ロックアップクラッチ32が非係
合状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回
転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しか
し、解放側油室33よりも係合側油室35内の油圧が高
められると、ロックアップクラッチ32が係合状態とさ
れるので、トルクコンバータ12の入出力部材、すなわ
ちクランク軸16および入力軸20が直結状態とされ
る。
【0011】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,38
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリングギヤ
とともに回転する出力歯車39と前記差動歯車装置との
間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40とを備え
ている。それら遊星歯車装置34,36,38の構成要
素の一部は互いに一体的に連結されるだけでなく、3つ
のクラッチC0 ,C1 ,C2 によって互いに選択的に連
結されている。また、上記遊星歯車装置34,36,3
8の構成要素の一部は、4つのブレーキB0 ,B1 ,B
2 ,B3 によってハウジング26に選択的に連結される
とともに、さらに、構成要素の一部は3つの一方向クラ
ッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向により相互
に若しくはハウジング26と係合させられるようになっ
ている。
【0012】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ油圧アクチュエ
ータによって作動させられるようになっており、電子制
御装置42によりそれ等の油圧式摩擦係合装置の作動が
それぞれ制御されることにより、図2に示されているよ
うに変速比I(=入力軸20の回転速度/カウンタ軸4
0の回転速度)がそれぞれ異なる前進4段・後進1段の
変速段が得られる。かかる図2において、「1st」,
「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」は、そ
れぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第3速ギ
ヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は第1変
ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小さくな
る。なお、上記トルクコンバータ12および自動変速機
14は、軸線に対して対称的に構成されているため、第
1図においては入力軸20の回転軸線の下側およびカウ
ンタ軸40の回転軸線の上側を省略して示してある。な
お、上記電子制御装置42は、CPU、ROM、RA
M、図示しないインターフェースなどから成る所謂マイ
クロコンピュータであって、スロットル弁開度θth、エ
ンジン回転速度Ne (ポンプ翼車回転速度NP )、入力
軸回転速度Nin(タービン翼車回転速度NT )、出力軸
回転速度Nout 、シフトレバー58の操作位置Ps に基
づいて、上記の変速ギヤ段を自動的に切り換える変速制
御の他、変速ショックを緩和するアキュムレータ背圧制
御、ロックアップクラッチ32の係合状態を切り換える
ロックアップクラッチ係合制御、ロックアップクラッチ
32のスリップ制御などを実行する。
【0013】そして、上記ロックアップクラッチ32の
係合を制御するためおよび自動変速機14のギヤ段を制
御するための油圧制御回路44が設けられている。この
油圧制御回路44は、図3、図4、および図5に分割し
て示されているように、ソレノイドNo.1およびNo.2によ
りそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁48および第
2電磁弁50を備えており、それら第1電磁弁48およ
び第2電磁弁50の作動の組み合わせによって前記図2
に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に作動さ
せられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のうちのい
ずれかが成立させられるようになっている。また、ソレ
ノイドNo.3により駆動される第3電磁弁52の作動によ
り、ロックアップクラッチ32が開放状態とされたり係
合状態とされたりするようになっている。また、リニヤ
ソレノイドSL.Uにより駆動されるリニヤソレノイド弁5
4により、上記ロックアップクラッチ32の半係合領域
においてスリップ制御が実行されるようになっている。
そして、リニヤソレノイドSL.Nにより駆動されるリニヤ
ソレノイド弁56により、クラッチC1 のアキュムレー
タAC1の背圧、クラッチC2 のアキュムレータAC2の背
圧、ブレーキB0 のアキュムレータABOの背圧、ブレー
キB2 のアキュムレータAB2の背圧がそれぞれ制御され
るようになっている。
【0014】図3、図4、および図5において、エンジ
ン10により回転駆動されるポンプ60により圧送され
た作動油は、リリーフ形式の第1調圧弁62により、ス
ロットル開度検知弁64から供給されるスロットル圧P
th、カットバック弁66から供給されるカットバック圧
cb、およびシフトレバー58に連動するマニュアル弁
68から供給されるRレンジ圧PR に基づいて調圧さ
れ、第1ライン圧Pl1が発生させられる。この第1ライ
ン圧Pl1は、摩擦係合装置の係合圧として用いられ、マ
ニュアル弁68、第2電磁弁50により制御される1−
2シフト弁70、第1電磁弁48により制御される2−
3シフト弁72、3−4シフト弁74、Sシフト弁7
6、B1オリフィス制御弁78、ローコーストモジュレ
ータ弁80、セカンドコーストモジュレータ弁82など
を通して、各クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 へ供給される。後進制御弁84
は、シフトレバー58が前進走行中にRレンジへ誤操作
された場合に後進ギヤ段の成立を阻止するために、上記
1−2シフト弁70および2−3シフト弁72をクラッ
チC2 およびブレーキB3 を解放させる側へ強制的にそ
れぞれ切り換えるためのものである。
【0015】上記第1調圧弁62から流出した作動油
は、第2調圧弁86によりスロットル圧Pthに応じて調
圧され、第2ライン圧Pl2が発生させられる。この第2
ライン圧Pl2は、ロックアップクラッチ32を作動させ
るためにロックアップクラッチ切換弁88へ供給され
る。このロックアップクラッチ切換弁88は、第3電磁
弁52からの信号圧に従って、上記第2ライン圧Pl2
解放側油室33に作用させ且つ係合側油室35内の作動
油をオイルクーラ90を介してドレンさせるクラッチ解
放側位置(図のOFF側位置)と、第2ライン圧Pl2
係合側油室35作用させ且つ解放側油室33内の作動油
をスリップ制御弁92を通してドレンさせるクラッチ係
合側位置(図のON側位置)とに切り換えられる。
【0016】上記スリップ制御弁92は、変速ショック
を緩和するために自動変速機14の変速期間内となる
と、或いは燃費をよくするために係合領域と解放領域と
の間に設けられたスリップ領域内に車両状態が入ると、
リニヤソレノイド弁54からの信号圧に応じて解放側油
室33と係合側油室35との差圧を制御することによ
り、ロックアップクラッチ32のスリップ量を所定量に
制御する。
【0017】ソレノイドモジュレータ弁94は、第1ラ
イン圧Pl1を一定のモジュレータPm に調圧し、リニヤ
ソレノイド弁54および56へ供給される。また、モジ
ュレータPm はB1オリフィス制御弁78を介して第3
電磁弁52にも供給される。アキュムレータ制御弁96
は、第1ライン圧Pl1を元圧としてそれを上記リニヤソ
レノイド弁56からの信号圧に応じて調圧し、背圧Pb
を発生させる。この背圧Pb は、アキュムレータAC1
背圧室、アキュムレータAC2の背圧室、アキュムレータ
BOの背圧室、アキュムレータAB2の背圧室へそれぞれ
供給されるようになっている。
【0018】前記第1調圧弁62は、図6に詳しく示す
ように、中央部の切欠100を挟んで小径穴102およ
び大径穴104から成る長手穴が形成されたバルブボデ
ー106と、その大径穴104において軸方向の移動可
能に嵌め入れられた管状のスリーブ部材108と、小径
穴102において軸方向の移動可能に嵌め入れられて供
給ポート110とリリーフポート112との間を開閉す
るスプール弁子114と、スリーブ部材108内におい
て軸方向の移動可能に嵌め入れられた第1プランジャ1
16および第2プランジャ118と、スプール弁子11
4に設けられたばね受け120とスリーブ部材108の
端面との間に介挿されてスプール弁子114を閉弁方向
に付勢するスプリング122とを備えている。また、バ
ルブボデー106には、スプール弁子114を開弁方向
に付勢するためにフィードバック圧として第1ライン圧
l1を作用させるフィードバック油室124が設けられ
ている。さらに、バルブボデー106には、スロットル
圧Pthが供給されるスロットル圧ポート126と、カッ
トバック圧Pcbが供給されるカットバック圧ポート12
8と、Rレンジ圧PR が供給されるRレンジ圧ポート1
30とがそれぞれ設けられ、前記スリーブ部材108に
は、それらにそれぞれ連通するスロットル圧油室13
2、カットバック圧油室134、Rレンジ圧油室136
が形成されている。
【0019】したがって、上記第1プランジャ116の
断面積をA1 、第2プランジャ118の第1ランド13
8の断面積をA2 、第2プランジャ118の第2ランド
140の断面積をA3 、スプール弁子114の第1ラン
ド142の断面積をA4 、スプール弁子114の第2ラ
ンド144の断面積をA5 、スプリング122の付勢力
をWとすると、スプール弁子114は数式1が成立する
ように作動させられるので、第1ライン圧Pl1は数式1
に従って調圧される。
【0020】
【数1】 Pl1=〔Pth1 +Pcb2 +PR (A5 −A2 )+W〕/(A5 −A4
【0021】ここで、第1調圧弁62を構成するバルブ
ボデー106、スプール弁子114、スリーブ部材10
8の寸法や、スプリング122の寸法および付勢力など
において製造上のばらつきが避けられない。このため、
そのようなばらつきを吸収して一定の調圧特性を得るた
めに、スリーブ部材108の軸方向位置を調整してスプ
リング122の付勢力を設定する位置調整手段が設けら
れている。すなわち、図6および図7に示すように、短
円柱状のストッパ部材146は、バルブボデー106に
おいて大径穴104の軸方向に対して直角な方向に打ち
こまれたピン148により、スリーブ部材108の一旦
に嵌め入れられた状態で固定されている一方、スリーブ
部材108の端部には、軸方向において位置が順次異な
る凹溝150a、150b、150c、150d、15
0eと一対の工具係合溝152とを有する半円状の周壁
154が形成されている。図示しない二股先端部を備え
た工具を用いてスリーブ部材108を軸まわりに回転操
作し、凹溝150a、150b、150c、150d、
150eのうちのいずれかをピン148に係合させるこ
とにより、スリーブ部材108の軸方向位置が5段階の
うちの1つに調整される。
【0022】図6および図7に示す状態では、凹溝15
0cがピン148に係合させられており、スプリング1
22の付勢力は5段階のうちの中間の値に設定されてい
る。凹溝150aがピン148に係合させられると、図
8および図9に示すように、スリーブ部材108がスプ
ール弁子114側へ最も移動させられ、スプリング12
2の付勢力は5段階のうちの最大の値に設定された状態
となる。また、凹溝150eがピン148に係合させら
れると、図10および図11に示すように、スリーブ部
材108がスプール弁子114から離隔する側へ最も移
動させられ、スプリング122の付勢力は5段階のうち
の最小の値に設定された状態となる。
【0023】ここで、スプール弁子114の開弁方向側
の移動ストローク端は、第1プランジャ116が位置固
定のストッパ部材146に当接することにより決められ
ている。このため、上記のようにスリーブ部材108の
軸方向位置が調整されても、スプール弁子114の開弁
方向側の移動ストローク端が変化しないので、従来のよ
うに、スプール弁子114の最大流通断面積が確保され
るようにスリーブ部材108の軸方向移動距離を見込ん
でスプール弁子114の長さや第1調圧弁62全体の軸
方向寸法を大きくする必要がない。本実施例では、上記
ピン148とそれに係合させるための複数の凹溝150
a、150b、150c、150d、150eを有する
周壁154とが、スリーブ部材108の軸方向位置を調
整する位置調整手段に対応している。
【0024】上述のように、本実施例によれば、上記位
置調整手段によってスリーブ部材108のバルブボデー
106に対する軸方向位置を調整することにより、スプ
リング122の付勢力が設定される一方、第1プランジ
ャ116の端部がストッパ部材146に当接させられる
ことにより、スリーブ部材108の軸方向位置の変化に
拘わらずスプール弁子114の開弁方向側の移動ストロ
ーク端がバルブボデー106に対して一定の位置とされ
る。したがって、スプール弁子114の長さを大きくし
なくても開弁方向側の移動ストローク端における最大流
通断面積が確保されるので、第1調圧弁62の全長、す
なわち軸方向寸法を大きいものとする必要がない。
【0025】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通の部分には
同一の符号を付して説明を省略する。
【0026】図12に示す第1調圧弁62では、スリー
ブ部材108の軸方向位置が連続的に調整されるように
なっている。すなわち、スリーブ部材108の端部に
は、環状の周壁158が設けられており、その内周面に
は雌ねじ部160が形成されている。本実施例のストッ
パ部材162は、スリーブ部材108の端部内に嵌め入
れられて第1プランジャ116と当接する当接部164
と、上記雌ねじ部160と螺合する雄ねじ部166と、
図示しない工具と係合するために多角形断面形状を有す
る工具係合部168とを一体的に備えており、図に示す
位置においてバルブボデー106またはそれと一体的に
固定された部材に当接させられている。したがって、図
示しない工具によりストッパ部材162が回転させられ
ることにより、スリーブ部材108の軸方向位置が所望
の位置に位置決めされ、スプリング122の付勢力が設
定される。本実施例においても、スリーブ部材108の
軸方向位置が調整されても、スプール弁子114の開弁
方向側の移動ストローク端が変化しないので、従来に比
較して第1調圧弁62全体の軸方向寸法を大きくする必
要がない。本実施例では、上記雌ねじ部160が形成さ
れた周壁158とそれに螺合する雄ねじ部166を有す
るストッパ部材162が、スリーブ部材108の軸方向
位置を調整する位置調整手段に対応している。
【0027】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0028】たとえば、前述の実施例においては、ギヤ
段が段階的に切り換えられる遊星歯車式の自動変速機1
4について説明されていたが、有効径が可変の1対のプ
ーリに伝動ベルトが巻き掛けられて変速比が無段階に変
化させられる形式の無段変速機を制御する油圧制御回路
にも本発明の調圧弁が適用され得る。
【0029】また、前述の実施例の第1調圧弁62で
は、第1プランジャ116および第2プランジャ118
が設けられていたが、たとえば、Rレンジ圧PR および
カットバック圧Pcbの少なくとも一方がライン圧Pl1
所定圧昇圧させるために用いられない場合には、第1プ
ランジャ116および第2プランジャ118の一方が省
略されてもよい。また、上記スロットル圧Pth、Rレン
ジ圧PR およびカットバック圧Pcbの他にさらに他の圧
が用いられる場合には、さらに他のプランジャが追加さ
れてもよい。
【0030】また、前述の実施例の第1調圧弁62で
は、第1プランジャ116と第2プランジャ118とが
別部材により構成されていたが、相互に一体に構成され
ていても差し支えない。また、スプール弁子114と第
1プランジャ116および第2プランジャ118とが一
体に構成されてもよい。
【0031】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用された車両用自動変速
機の構成例を示す図である。
【図2】図1の自動変速機の変速作動を説明する図表で
ある。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路を図
4および図5とともに示す図である。
【図4】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路を図
3および図5とともに示す図である。
【図5】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路を図
3および図4とともに示す図である。
【図6】図3の第1調圧弁の構成を詳しく示す縦断面図
である。
【図7】図6のS−S断面図である。
【図8】図6の第1調圧弁のスプリングの付勢力が最も
大きく設定された状態を示す図である。
【図9】図6の第1調圧弁のスプリングの付勢力が最も
大きく設定された状態を示す図7に相当する図である。
【図10】図6の第1調圧弁のスプリングの付勢力が最
も小さく設定された状態を示す図である。
【図11】図6の第1調圧弁のスプリングの付勢力が最
も小さく設定された状態を示す図7に相当する図であ
る。
【図12】本発明の他の実施例の構成を説明する図6に
相当する図である。
【符号の説明】
14 自動変速機 62 第1調圧弁 106 バルブボデー 108 スリーブ部材 122 スプリング 146,162 ストッパ部材 148 ピン、154 周壁 (位置調整手段) 162 ストッパ部材、158 周壁 (位置調整手
段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧式摩擦係合装置の作動に基づいて複
    数種類のギヤ段を順次成立させる形式の車両用自動変速
    機において、所定のライン圧を調圧する調圧弁制御装置
    であって、 長手状の穴が形成されたバルブボデーと、 該バルブボデーに形成された長手穴内の一端部側に軸方
    向の移動可能に嵌め入れられた管状のスリーブ部材と、 前記バルブボデーの長手状の他端部側において摺動可能
    に嵌め入れられ、該バルブボデーに設けられたポートを
    開閉することにより前記ライン圧を調圧するスプール弁
    子と、該スプール弁子に当接した状態で前記スリーブ部
    材内において摺動可能に嵌め入れられたプランジャと、 前記スプール弁子と前記スリーブ部材との間に介挿さ
    れ、該スプール弁子を閉弁方向に付勢するスプリング
    と、 前記スリーブ部材の前記バルブボデーに対する軸方向位
    置を調整することにより、前記スプリングの付勢力を設
    定する位置調整手段と、 前記プランジャの端部に当接することにより、前記スリ
    ーブ部材の軸方向位置の変化に拘わらず該プランジャお
    よび前記スプール弁子の開弁方向側の移動ストローク端
    を前記バルブボデーに対して一定の位置とするストッパ
    とを、含むことを特徴とする車両用自動変速機の調圧弁
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008132587A2 (en) * 2007-04-26 2008-11-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Regulator valve

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