JPH0515677Y2 - - Google Patents
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- JPH0515677Y2 JPH0515677Y2 JP3910089U JP3910089U JPH0515677Y2 JP H0515677 Y2 JPH0515677 Y2 JP H0515677Y2 JP 3910089 U JP3910089 U JP 3910089U JP 3910089 U JP3910089 U JP 3910089U JP H0515677 Y2 JPH0515677 Y2 JP H0515677Y2
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- oil chamber
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Landscapes
- Pipe Accessories (AREA)
- Supply Devices, Intensifiers, Converters, And Telemotors (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本考案は、各種油圧装置等に発生する圧力脈動
を吸収する装置に関する。
を吸収する装置に関する。
[従来の技術]
油圧ポンプ等の油圧源の吐出側に接続される高
圧油管に脈動が生じると、配管系に有害な振動を
生じたり騒音発生の原因になる。このような脈動
を吸収する装置として、ばね・フリーピストン式
アキユムレータが知られている。このアキユムレ
ータすなわち脈動吸収装置は、シリンダの内部に
フリーピストンとこのピストンを付勢するばねを
収容したものであり、シリンダ内の油の圧力変動
に応じてフリーピストンがばねを撓ませながら往
復動することにより振動成分を吸収するようにな
つている。
圧油管に脈動が生じると、配管系に有害な振動を
生じたり騒音発生の原因になる。このような脈動
を吸収する装置として、ばね・フリーピストン式
アキユムレータが知られている。このアキユムレ
ータすなわち脈動吸収装置は、シリンダの内部に
フリーピストンとこのピストンを付勢するばねを
収容したものであり、シリンダ内の油の圧力変動
に応じてフリーピストンがばねを撓ませながら往
復動することにより振動成分を吸収するようにな
つている。
一方、容積室型減衰器と呼ばれる脈動吸収装置
は、高圧油管の途中に減衰周波数に応じた所定の
内容積をもつ油室を設け、この油室に脈動成分を
含んだ高圧油を導入することにより、主に高周波
振動域での減衰が行なわれるようになつている。
は、高圧油管の途中に減衰周波数に応じた所定の
内容積をもつ油室を設け、この油室に脈動成分を
含んだ高圧油を導入することにより、主に高周波
振動域での減衰が行なわれるようになつている。
[考案が解決しようとする課題]
従来のばね・フリーピストン式アキユムレータ
は、その構造上、一般に油圧脈動に対し100Hzか
ら300Hz程度以下の低周波域での脈動吸収効果は
認められるが、高周波域ではほとんど効果を発揮
できない。一方、容積室型減衰器は、一般に高周
波域での油圧脈動に対する減衰効果が高い反面、
低周波域での効果は低い。
は、その構造上、一般に油圧脈動に対し100Hzか
ら300Hz程度以下の低周波域での脈動吸収効果は
認められるが、高周波域ではほとんど効果を発揮
できない。一方、容積室型減衰器は、一般に高周
波域での油圧脈動に対する減衰効果が高い反面、
低周波域での効果は低い。
ところで、自動車の操向系に使われるパワース
テアリング用油圧ポンプのように、低回転数から
高回転数まで広い範囲で回転数が変動するもの
や、ポンプの基準吐出圧変動に加えてその2次、
3次等の優勢な高調波成分を含む油圧系では、上
記のフリーピントン式アキユムレータや容積室型
減衰器を単独で用いたのでは低周波数から高周波
数にわたる広い範囲での脈動を吸収することが不
可能であつた。また、これらの脈動吸収装置を複
数個直列に接続することにより広い周波数域をカ
バーできるようにすることも考えられたが、この
場合には各々の脈動吸収装置がその効果を充分に
発揮できるように調整することがきわめて難し
く、しかもかなり大きな設置スペースが必要とな
るなどの欠点がある。
テアリング用油圧ポンプのように、低回転数から
高回転数まで広い範囲で回転数が変動するもの
や、ポンプの基準吐出圧変動に加えてその2次、
3次等の優勢な高調波成分を含む油圧系では、上
記のフリーピントン式アキユムレータや容積室型
減衰器を単独で用いたのでは低周波数から高周波
数にわたる広い範囲での脈動を吸収することが不
可能であつた。また、これらの脈動吸収装置を複
数個直列に接続することにより広い周波数域をカ
バーできるようにすることも考えられたが、この
場合には各々の脈動吸収装置がその効果を充分に
発揮できるように調整することがきわめて難し
く、しかもかなり大きな設置スペースが必要とな
るなどの欠点がある。
従つて本考案の目的は、コンパクトな構成であ
りながら低周波域から高周波域にわたる脈動成分
を効果的に吸収できるような油圧脈動吸収装置を
提供することにある。
りながら低周波域から高周波域にわたる脈動成分
を効果的に吸収できるような油圧脈動吸収装置を
提供することにある。
[課題を解決するための手段]
上記目的を果たすために本考案者が開発した脈
動吸収装置は、筒状のハウジングと、上記ハウジ
ングの内部にこのハウジングの軸線方向に移動自
在に収容されたフリーピストンと、上記ハウジン
グの内面とフリーピストンの外面との間に形成さ
れかつ上記フリーピストンの位置に応じて内容積
が変化する高圧油室と、上記高圧油室に高圧油を
導く流入口と、上記高圧油室から高圧油を流出さ
せる流出口と、上記フリーピストンの内面側に設
けられかつドレイン管に連通する低圧室と、上記
高圧油室に収容されかつこの高圧油室の内容積を
減らす方向に上記フリーピストンを押圧するとと
もに上記高圧油室の圧力の大きさに応じて撓むば
ねとを具備したことを特徴とする油圧脈動吸収装
置である。すなわち本考案においては、油が流入
する高圧油室を規定量の内容積をもつばね室とし
て利用し、このばね室に上記ばねを収容するよう
にしている。
動吸収装置は、筒状のハウジングと、上記ハウジ
ングの内部にこのハウジングの軸線方向に移動自
在に収容されたフリーピストンと、上記ハウジン
グの内面とフリーピストンの外面との間に形成さ
れかつ上記フリーピストンの位置に応じて内容積
が変化する高圧油室と、上記高圧油室に高圧油を
導く流入口と、上記高圧油室から高圧油を流出さ
せる流出口と、上記フリーピストンの内面側に設
けられかつドレイン管に連通する低圧室と、上記
高圧油室に収容されかつこの高圧油室の内容積を
減らす方向に上記フリーピストンを押圧するとと
もに上記高圧油室の圧力の大きさに応じて撓むば
ねとを具備したことを特徴とする油圧脈動吸収装
置である。すなわち本考案においては、油が流入
する高圧油室を規定量の内容積をもつばね室とし
て利用し、このばね室に上記ばねを収容するよう
にしている。
[作用]
油圧源から吐出されて高圧油管を流れてくる油
は、上記流入口を通つてハウジング内部の高圧油
室に入る。その圧力はフリーピストンの外面に作
用し、ばねの反発力と油圧とが釣合う位置までピ
ストンが押される。この状態で比較的低周波数の
脈動が生じると、ピストンに作用する油圧の大き
さに応じてピストンがばねを撓ませながら移動す
ることにより、脈動成分が吸収される。一方、高
周波域の脈動成分に対しては、上記ピストンやば
ねを収容している高圧油室の内容積分がそのまま
容積室型減衰器としての役割を果たすことによ
り、高周波振動域での減衰作用が発揮される。
は、上記流入口を通つてハウジング内部の高圧油
室に入る。その圧力はフリーピストンの外面に作
用し、ばねの反発力と油圧とが釣合う位置までピ
ストンが押される。この状態で比較的低周波数の
脈動が生じると、ピストンに作用する油圧の大き
さに応じてピストンがばねを撓ませながら移動す
ることにより、脈動成分が吸収される。一方、高
周波域の脈動成分に対しては、上記ピストンやば
ねを収容している高圧油室の内容積分がそのまま
容積室型減衰器としての役割を果たすことによ
り、高周波振動域での減衰作用が発揮される。
[実施例]
以下に本考案の第1実施例につき、第1図およ
び第2図を参照して説明する。
び第2図を参照して説明する。
第1図の脈動吸収装置1は、例えば第2図に示
されるようなパワーステアリング装置2に使用さ
れる。但し、これ以外の油圧装置類に使用しても
勿論差支えない。
されるようなパワーステアリング装置2に使用さ
れる。但し、これ以外の油圧装置類に使用しても
勿論差支えない。
図示例のパワーステアリング装置2は、エンジ
ン3によつて回転駆動される油圧源の一例として
のベーンポンプ4を有している。ベーンポンプ4
の吐出側には周知の流量制御弁(図示せず)が設
けられており、エンジン3の回転数に応じて作動
油の流量が制御される。一般のマニユアル式ステ
アリング装置と同様に、ステアリングシヤフト5
の一端側に操舵力伝達機構6が設けられている。
ステアリングシヤフト5の他端側にはステアリン
グホイール7が設けられている。油圧によつて動
かされる被作動部の一例としてのパワーシリンダ
8は、その軸線方向に沿うラツク軸9を有してい
る。ラツク軸9はステアリングシヤフト5の回転
に連動して図示左右方向に移動することにより、
図示しないステアリングリンケージを駆動する。
ン3によつて回転駆動される油圧源の一例として
のベーンポンプ4を有している。ベーンポンプ4
の吐出側には周知の流量制御弁(図示せず)が設
けられており、エンジン3の回転数に応じて作動
油の流量が制御される。一般のマニユアル式ステ
アリング装置と同様に、ステアリングシヤフト5
の一端側に操舵力伝達機構6が設けられている。
ステアリングシヤフト5の他端側にはステアリン
グホイール7が設けられている。油圧によつて動
かされる被作動部の一例としてのパワーシリンダ
8は、その軸線方向に沿うラツク軸9を有してい
る。ラツク軸9はステアリングシヤフト5の回転
に連動して図示左右方向に移動することにより、
図示しないステアリングリンケージを駆動する。
パワーシリンダ8の内部はラツクピストン11
によつて第1シリンダ室12と第2シリンダ室1
3とに仕切られており、各シリンダ室12,13
はそれぞれ油路14,15とコントロールバルブ
16を介して高圧油管17と戻り油路18に接続
されている。高圧油管17は、後述する脈動吸収
装置1を介してベーンポンプ4の吐出側に接続さ
れる。戻り油路18はリザーバタンク19と吸入
管20と継手21を介してベーンポンプ4の吸込
側に接続されている。
によつて第1シリンダ室12と第2シリンダ室1
3とに仕切られており、各シリンダ室12,13
はそれぞれ油路14,15とコントロールバルブ
16を介して高圧油管17と戻り油路18に接続
されている。高圧油管17は、後述する脈動吸収
装置1を介してベーンポンプ4の吐出側に接続さ
れる。戻り油路18はリザーバタンク19と吸入
管20と継手21を介してベーンポンプ4の吸込
側に接続されている。
コントロールバルブ16は、ステアリングシヤ
フト5の転舵方向に応じた作動油の流路を形成
し、ラツク軸9に右方向または左方向の軸力を生
じさせるようになつている。
フト5の転舵方向に応じた作動油の流路を形成
し、ラツク軸9に右方向または左方向の軸力を生
じさせるようになつている。
脈動吸収装置1は、第1図に示されるように構
成されている。この装置1のハウジング25は、
外筒26と、この外筒26の両端に設けられた端
板27,28とを備えて構成されており、おおむ
ね円筒容器状をなしている。一方の端板27に流
入口30が設けられているとともに、この流入口
30に高圧油管31を接続するためのフレア継手
32が設けられている。他方の端板28には流出
口33が設けられているとともに、この流出口3
3に高圧油管17を接続するためのフレア継手3
4が設けられている。
成されている。この装置1のハウジング25は、
外筒26と、この外筒26の両端に設けられた端
板27,28とを備えて構成されており、おおむ
ね円筒容器状をなしている。一方の端板27に流
入口30が設けられているとともに、この流入口
30に高圧油管31を接続するためのフレア継手
32が設けられている。他方の端板28には流出
口33が設けられているとともに、この流出口3
3に高圧油管17を接続するためのフレア継手3
4が設けられている。
ハウジング25の内部には、このハウジング2
5と同心状に軸35が設けられている。図示例の
軸35は、その一端が端板27と一体であり、他
端が他方の端板28に固定されている。この軸3
5は、大径部36と小径部37と段差部38を備
えている。軸35の中心部には軸線方向に沿う孔
40が設けられている。この孔40の一端側は、
小径部37に設けられた径方向の貫通孔41に連
通している。孔40の他端側にはドレイン管42
が接続されている。このドレイン管42は、継手
21を介して吸入管20に連通する。
5と同心状に軸35が設けられている。図示例の
軸35は、その一端が端板27と一体であり、他
端が他方の端板28に固定されている。この軸3
5は、大径部36と小径部37と段差部38を備
えている。軸35の中心部には軸線方向に沿う孔
40が設けられている。この孔40の一端側は、
小径部37に設けられた径方向の貫通孔41に連
通している。孔40の他端側にはドレイン管42
が接続されている。このドレイン管42は、継手
21を介して吸入管20に連通する。
軸35にフリーピストン45が設けられてい
る。このピストン45は略円筒状をなしており、
その一端側は軸35の大径部36に摺動自在に接
し、他端側は小径部37に摺動自在に接してい
る。各摺動部分46,47におけるピストン45
の内周面側には、潤滑油膜を形成できるような小
間隙、好ましくはラビリンス溝が設けられてい
る。低圧室50は、ピストン45の内周面と小径
部37と段差部38とで囲まれている。この低圧
室50は、孔40,41を介してドレイン管42
に連通している。ハウジング25の内面と軸35
およびピストン45の外周面などで囲まれる空間
は高圧油室51として使われる。従つて、ピスト
ン45の一面側は高圧油室51に臨み、ピストン
45の他面側は低圧室50に臨んでいる。ピスト
ン45の端部に、ばね座52が設けられている。
る。このピストン45は略円筒状をなしており、
その一端側は軸35の大径部36に摺動自在に接
し、他端側は小径部37に摺動自在に接してい
る。各摺動部分46,47におけるピストン45
の内周面側には、潤滑油膜を形成できるような小
間隙、好ましくはラビリンス溝が設けられてい
る。低圧室50は、ピストン45の内周面と小径
部37と段差部38とで囲まれている。この低圧
室50は、孔40,41を介してドレイン管42
に連通している。ハウジング25の内面と軸35
およびピストン45の外周面などで囲まれる空間
は高圧油室51として使われる。従つて、ピスト
ン45の一面側は高圧油室51に臨み、ピストン
45の他面側は低圧室50に臨んでいる。ピスト
ン45の端部に、ばね座52が設けられている。
図示左側の端板27の内面側に座金55が設け
られており、この座金55とばね座52との間に
圧縮コイルばね56が設けられている。ばね56
の素線間には螺旋状の隙間57がある。このばね
56の弾力によつて、ピストン45は高圧油室5
1の内容積を減らす方向(図示右方向)に押圧さ
れる。
られており、この座金55とばね座52との間に
圧縮コイルばね56が設けられている。ばね56
の素線間には螺旋状の隙間57がある。このばね
56の弾力によつて、ピストン45は高圧油室5
1の内容積を減らす方向(図示右方向)に押圧さ
れる。
上記座金55にガイド孔60が設けられてい
る。このガイド孔60は、コイルばね56の内側
と流入口30とに通じている。すなわちこのガイ
ド孔60は、流入口30から流入する高圧油をコ
イルばね56の内側に導くことができるように設
けられている。
る。このガイド孔60は、コイルばね56の内側
と流入口30とに通じている。すなわちこのガイ
ド孔60は、流入口30から流入する高圧油をコ
イルばね56の内側に導くことができるように設
けられている。
なお、低圧室50の容積やピストン45の受圧
面積、ばね56のばね定数等は減衰周波数に合わ
せて適切に設定されている。また、ばね56を収
容している高圧油室51の容積、すなわちハウジ
ング25の大きさも減衰周波数に合わせて適切に
決められている。
面積、ばね56のばね定数等は減衰周波数に合わ
せて適切に設定されている。また、ばね56を収
容している高圧油室51の容積、すなわちハウジ
ング25の大きさも減衰周波数に合わせて適切に
決められている。
次に上記構成の脈動吸収装置1を備えたパワー
ステアリング装置2の作用について説明する。
ステアリング装置2の作用について説明する。
エンジン3が回転し、ベーンポンプ4の回転に
よつて吐出された作動油は、高圧油管31を通つ
て脈動吸収装置1の流入口30に入り、ガイド孔
60を経てコイルばね56の内側に流入する。そ
してコイルばね56の素線間の隙間57を通つて
ばね56の外側に出る。コイルばね56の素線は
螺旋状に巻かれているから、隙間57を通つて流
れる高圧油は旋流を生じながらコイルばね56の
外側に吹出し、流出口33より高圧油管17に流
出する。そしてコントロールバルブ16に流れ込
んだのち、戻り油路18とリザーバタンク19と
吸入管20を経て再びポンプ4に戻る。
よつて吐出された作動油は、高圧油管31を通つ
て脈動吸収装置1の流入口30に入り、ガイド孔
60を経てコイルばね56の内側に流入する。そ
してコイルばね56の素線間の隙間57を通つて
ばね56の外側に出る。コイルばね56の素線は
螺旋状に巻かれているから、隙間57を通つて流
れる高圧油は旋流を生じながらコイルばね56の
外側に吹出し、流出口33より高圧油管17に流
出する。そしてコントロールバルブ16に流れ込
んだのち、戻り油路18とリザーバタンク19と
吸入管20を経て再びポンプ4に戻る。
エンジン3が回転している間は一定レベル以上
の基準油圧が高圧油管17,31に作用する。脈
動吸収装置1においては、高圧油室51に作用す
る油圧がフリーピストン45の高圧側の面に作用
するため、ばね56が撓むとともにピストン45
が図示左方に押圧される。ピストン45は、高圧
油室51の圧力とばね56の反力とが釣合う基準
位置で停止する。ピストン45の摺動部分46,
47には高圧油室51側から低圧室50側に油が
僅かずつ流れることにより潤滑油膜が形成され
る。低圧室50に流れ出たドレイン油は、孔4
0,41を通つてドレイン管42側に排出され
る。
の基準油圧が高圧油管17,31に作用する。脈
動吸収装置1においては、高圧油室51に作用す
る油圧がフリーピストン45の高圧側の面に作用
するため、ばね56が撓むとともにピストン45
が図示左方に押圧される。ピストン45は、高圧
油室51の圧力とばね56の反力とが釣合う基準
位置で停止する。ピストン45の摺動部分46,
47には高圧油室51側から低圧室50側に油が
僅かずつ流れることにより潤滑油膜が形成され
る。低圧室50に流れ出たドレイン油は、孔4
0,41を通つてドレイン管42側に排出され
る。
ポンプ4は一般には吸入、圧縮、吐出の行程を
もち、高圧油を吐出する作動メカニズムで成り立
つているため、本質的に圧力脈動成分を含んでい
る。高圧油管17,31等に脈動が生じた場合、
比較的周波数の低い脈動に対しては、ハウジング
25内のフリーピストン45に作用する油圧変動
に応じて、ピストン45がばね56を撓ませなが
ら移動することにより脈動が吸収される。一方、
高周波域の脈動成分に対しては、ハウジング25
内の高圧油室51の体積相当分が容積室型減衰器
としての役割を果たすことにより、基準圧を維持
しつつ高周波脈動が吸収される。特に本実施例で
はコイルばね56の内側から外側に向つて高圧油
の旋流が生じるため、高周波振動域での減衰性能
が効果的に発揮される。この装置1によつて脈動
成分が吸収された高圧油は、高圧油管17を通つ
てコントロールバルブ16に導入される。
もち、高圧油を吐出する作動メカニズムで成り立
つているため、本質的に圧力脈動成分を含んでい
る。高圧油管17,31等に脈動が生じた場合、
比較的周波数の低い脈動に対しては、ハウジング
25内のフリーピストン45に作用する油圧変動
に応じて、ピストン45がばね56を撓ませなが
ら移動することにより脈動が吸収される。一方、
高周波域の脈動成分に対しては、ハウジング25
内の高圧油室51の体積相当分が容積室型減衰器
としての役割を果たすことにより、基準圧を維持
しつつ高周波脈動が吸収される。特に本実施例で
はコイルばね56の内側から外側に向つて高圧油
の旋流が生じるため、高周波振動域での減衰性能
が効果的に発揮される。この装置1によつて脈動
成分が吸収された高圧油は、高圧油管17を通つ
てコントロールバルブ16に導入される。
この脈動吸収装置1を備えた本実施例のパワー
ステアリング装置2は、脈動吸収装置をもたない
従来品に比較して脈動圧力が大幅に低下し、それ
に伴つて配管系の振動や騒音の発生も低下した。
ステアリング装置2は、脈動吸収装置をもたない
従来品に比較して脈動圧力が大幅に低下し、それ
に伴つて配管系の振動や騒音の発生も低下した。
第3図に本考案の第2実施例を示す。この実施
例における脈動吸収装置1のフリーピストン45
は、ばね座52側の端部が閉じた形状をなしてい
る。フリーピストン45の内面と軸35の端面3
5aとで囲まれた低圧室50は、孔40を介して
ドレイン管42に連通している。それ以外の構成
と作用効果は第1実施例と同様である。
例における脈動吸収装置1のフリーピストン45
は、ばね座52側の端部が閉じた形状をなしてい
る。フリーピストン45の内面と軸35の端面3
5aとで囲まれた低圧室50は、孔40を介して
ドレイン管42に連通している。それ以外の構成
と作用効果は第1実施例と同様である。
第4図は本考案の第3実施例を示している。こ
の実施例の場合、外筒26に流入口30と流出口
33が設けられているとともに、端板27にシリ
ンダ部65が設けられている。そして、ばね座5
2を有するフリーピストン45のピストン本体部
66がシリンダ部65に挿入されている。このピ
ストン本体部66はシリンダ部65の軸線方向に
往復移動できる。ピストン本体部66の摺動部分
67には、潤滑油膜を形成できるような小間隙、
好ましくはラビリンス溝が設けられている。ピス
トン本体部66の端面側に低圧室50が設けられ
ている。この低圧室50はドレイン管42に連通
している。
の実施例の場合、外筒26に流入口30と流出口
33が設けられているとともに、端板27にシリ
ンダ部65が設けられている。そして、ばね座5
2を有するフリーピストン45のピストン本体部
66がシリンダ部65に挿入されている。このピ
ストン本体部66はシリンダ部65の軸線方向に
往復移動できる。ピストン本体部66の摺動部分
67には、潤滑油膜を形成できるような小間隙、
好ましくはラビリンス溝が設けられている。ピス
トン本体部66の端面側に低圧室50が設けられ
ている。この低圧室50はドレイン管42に連通
している。
この第3実施例の場合、ハウジング25の内面
とピストン45の外周面などで囲まれる空間が高
圧油室51として使われる。流入口30から高圧
油室51に高圧油が流れ込むと、ピストン45
は、高圧油室51の圧力とばね56の反力とが釣
合う基準位置で停止する。ピストン本体部66の
摺動部分67には潤滑油膜が形成される。低圧室
50に流れたドレイン油は、ドレイン管42を経
て排出される。この実施例においても、比較的周
波数の低い脈動波に対してはピストン45がばね
56を撓ませながら移動することにより脈動が吸
収される。一方、高周波域の脈動成分に対して
は、ハウジング25内の高圧油室51の体積相当
分が容積室型減衰器としての役割を果たすことに
より、高周波脈動が吸収される。
とピストン45の外周面などで囲まれる空間が高
圧油室51として使われる。流入口30から高圧
油室51に高圧油が流れ込むと、ピストン45
は、高圧油室51の圧力とばね56の反力とが釣
合う基準位置で停止する。ピストン本体部66の
摺動部分67には潤滑油膜が形成される。低圧室
50に流れたドレイン油は、ドレイン管42を経
て排出される。この実施例においても、比較的周
波数の低い脈動波に対してはピストン45がばね
56を撓ませながら移動することにより脈動が吸
収される。一方、高周波域の脈動成分に対して
は、ハウジング25内の高圧油室51の体積相当
分が容積室型減衰器としての役割を果たすことに
より、高周波脈動が吸収される。
なお本考案においては、上記コイルばね56の
代りに、例えば複数の皿ばねを積層したものや竹
の子ばね、その他の適宜態様のばねが用いられて
もよい。また本考案の脈動吸収装置は、油圧ポン
プの出口部や、リリーフ弁あるいはコントロール
バルブと直結して使用することも可能である。油
圧源はベーンポンプ以外であつてもかまわない。
また、パワーステアリング装置以外の油圧機器に
も使用できる。
代りに、例えば複数の皿ばねを積層したものや竹
の子ばね、その他の適宜態様のばねが用いられて
もよい。また本考案の脈動吸収装置は、油圧ポン
プの出口部や、リリーフ弁あるいはコントロール
バルブと直結して使用することも可能である。油
圧源はベーンポンプ以外であつてもかまわない。
また、パワーステアリング装置以外の油圧機器に
も使用できる。
[考案の効果]
本考案の脈動吸収装置は、フリーピストンやば
ねを収容しているハウジング自身が容積室型減衰
器としての機能を発揮し、高周波脈動を吸収する
とともに、このハウジングに収められたフリーピ
ストンによつて低周波脈動成分も吸収できるた
め、コンパクトな構成でありながら広い周波数域
の脈動成分を効果的に吸収することができ、設置
スペースも少なくて済む。
ねを収容しているハウジング自身が容積室型減衰
器としての機能を発揮し、高周波脈動を吸収する
とともに、このハウジングに収められたフリーピ
ストンによつて低周波脈動成分も吸収できるた
め、コンパクトな構成でありながら広い周波数域
の脈動成分を効果的に吸収することができ、設置
スペースも少なくて済む。
第1図は本考案の第1実施例を示す脈動吸収装
置の断面図、第2図は第1図の脈動吸収装置を備
えたパワーステアリング装置の油圧系統図、第3
図は本考案の第2実施例を示す脈動吸収装置の断
面図、第4図は本考案の第3実施例を示す脈動吸
収装置の断面図である。 1……脈動吸収装置、2……パワーステアリン
グ装置、4……油圧源、17……高圧油管、25
……ハウジング、30……流入口、31……高圧
油管、33……流出口、45……フリーピスト
ン、50……低圧室、51……高圧油室、56…
…ばね。
置の断面図、第2図は第1図の脈動吸収装置を備
えたパワーステアリング装置の油圧系統図、第3
図は本考案の第2実施例を示す脈動吸収装置の断
面図、第4図は本考案の第3実施例を示す脈動吸
収装置の断面図である。 1……脈動吸収装置、2……パワーステアリン
グ装置、4……油圧源、17……高圧油管、25
……ハウジング、30……流入口、31……高圧
油管、33……流出口、45……フリーピスト
ン、50……低圧室、51……高圧油室、56…
…ばね。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 筒状のハウジングと、上記ハウジングの内部
にこのハウジングの軸線方向に移動自在に収容
されたフリーピストンと、上記ハウジングの内
面とフリーピストンの外面との間に形成されか
つ上記フリーピストンの位置に応じて内容積が
変化する高圧油室と、上記高圧油室に高圧油を
導く流入口と、上記高圧油室から高圧油を流出
させる流出口と、上記フリーピストンの内面側
に設けられかつドレイン管に連通する低圧室
と、上記高圧油室に収容されかつこの高圧油室
の内容積を減らす方向に上記フリーピストンを
押圧するとともに上記高圧油室の圧力の大きさ
に応じて撓むばねとを具備したことを特徴とす
る油圧脈動吸収装置。 (2) 上記ばねが圧縮コイルばねであつて、しかも
上記流入口がこのコイルばねの内側に通じてい
るとともに上記流出口が上記コイルばねの外側
に通じている請求項1記載の油圧脈動吸収装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3910089U JPH0515677Y2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3910089U JPH0515677Y2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02130499U JPH02130499U (ja) | 1990-10-26 |
JPH0515677Y2 true JPH0515677Y2 (ja) | 1993-04-23 |
Family
ID=31547703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3910089U Expired - Lifetime JPH0515677Y2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0515677Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-31 JP JP3910089U patent/JPH0515677Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02130499U (ja) | 1990-10-26 |
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