JPH0627841Y2 - シリンダの外側にピストンを有する油圧サージ吸収装置 - Google Patents
シリンダの外側にピストンを有する油圧サージ吸収装置Info
- Publication number
- JPH0627841Y2 JPH0627841Y2 JP1988088846U JP8884688U JPH0627841Y2 JP H0627841 Y2 JPH0627841 Y2 JP H0627841Y2 JP 1988088846 U JP1988088846 U JP 1988088846U JP 8884688 U JP8884688 U JP 8884688U JP H0627841 Y2 JPH0627841 Y2 JP H0627841Y2
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- cylinder
- pressure
- hydraulic
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Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、油圧配管系に生じるサージ波を吸収する装置
に関する。
に関する。
[従来の技術] 油圧ポンプ等の油圧源の吐出側に接続される高圧油管に
サージ波が生じると、配管系に有害な振動を生じたり騒
音発生の原因になる。このようなサージ波を吸収する装
置として、例えばゴム袋式アキュムレータやガスフリー
ピストン式アキュムレータ、あるいはガス圧縮式アキュ
ムレータのように容器内に高圧ガスを封入したものがあ
る。また、ばねピストン式アキュムレータのようにシリ
ンダ内部にピストンとこのピストンを付勢する圧縮ばね
を収容したもの等が知られている。
サージ波が生じると、配管系に有害な振動を生じたり騒
音発生の原因になる。このようなサージ波を吸収する装
置として、例えばゴム袋式アキュムレータやガスフリー
ピストン式アキュムレータ、あるいはガス圧縮式アキュ
ムレータのように容器内に高圧ガスを封入したものがあ
る。また、ばねピストン式アキュムレータのようにシリ
ンダ内部にピストンとこのピストンを付勢する圧縮ばね
を収容したもの等が知られている。
油圧ポンプの脈動等が原因となって作動油中に生じるサ
ージ波は、油の弾性圧縮波(体積の変動が密度の変動と
して伝達される粗密波)としてアキュムレータ内部の油
室に伝達され、アキュムレータ内部のガスあるいはばね
が撓むことによって油の変動体積分が吸収されるように
なっている。
ージ波は、油の弾性圧縮波(体積の変動が密度の変動と
して伝達される粗密波)としてアキュムレータ内部の油
室に伝達され、アキュムレータ内部のガスあるいはばね
が撓むことによって油の変動体積分が吸収されるように
なっている。
[考案が解決しようとする課題] ゴム袋式アキュムレータは材質的に耐久性や耐温度特性
に課題があり、120℃を越える温度やマイナス40℃以下
の温度条件下での使用や長期間の使用に難があった。一
方、ガスフリーピストン式アキュムレータはピストン周
囲の摺動部からガスが漏れることがある。仕切り部材と
してのフリーピストンを使用しないガス圧縮式のアキュ
ムレータは、ガスと油とが直接接しているため常時高圧
が作用しているとガスが油中に溶け込むといった問題が
ある。
に課題があり、120℃を越える温度やマイナス40℃以下
の温度条件下での使用や長期間の使用に難があった。一
方、ガスフリーピストン式アキュムレータはピストン周
囲の摺動部からガスが漏れることがある。仕切り部材と
してのフリーピストンを使用しないガス圧縮式のアキュ
ムレータは、ガスと油とが直接接しているため常時高圧
が作用しているとガスが油中に溶け込むといった問題が
ある。
ばねピストン式アキュムレータは耐久性および温度特性
等に優れているが、高い基準油圧を維持しながら油の変
動体積を吸収するにはピストンの受圧面積やピストンス
トローク,ばね反力,ばね定数との関係等から、従来は
常時高圧(例えば50〜120kgf/cm2)の作動油が流れる配
管系に使えるような高圧油管用のコンパクトなばねピス
トン式アキュムレータがなかった。
等に優れているが、高い基準油圧を維持しながら油の変
動体積を吸収するにはピストンの受圧面積やピストンス
トローク,ばね反力,ばね定数との関係等から、従来は
常時高圧(例えば50〜120kgf/cm2)の作動油が流れる配
管系に使えるような高圧油管用のコンパクトなばねピス
トン式アキュムレータがなかった。
例えば特公昭60-15504号公報に見られるように、シリン
ダの内側に異径ピストンと圧縮コイルばねを収容した液
圧ブレーキ装置や、特公昭60-14946号公報に見られるよ
うにシリンダの内側に収容されたピストンを圧縮コイル
ばねによって付勢する油圧アキュムレータなどが提案さ
れているが、これらはいずれもばねのサイズがピストン
やシリンダの径によって制限されてしまい、大径なばね
を使用できないため、高い基準油圧のもとではサージ吸
収効果を発揮することができない。
ダの内側に異径ピストンと圧縮コイルばねを収容した液
圧ブレーキ装置や、特公昭60-14946号公報に見られるよ
うにシリンダの内側に収容されたピストンを圧縮コイル
ばねによって付勢する油圧アキュムレータなどが提案さ
れているが、これらはいずれもばねのサイズがピストン
やシリンダの径によって制限されてしまい、大径なばね
を使用できないため、高い基準油圧のもとではサージ吸
収効果を発揮することができない。
従って本考案の目的は、付勢力の強い大形のばねを使用
できるようにすることによって、高い基準油圧を維持し
ながら高圧油管に生じるサージ波等の変動要素を吸収す
ることができ、しかも耐久性と耐温度特性等に優れたサ
ージ吸収装置を提供することにある。
できるようにすることによって、高い基準油圧を維持し
ながら高圧油管に生じるサージ波等の変動要素を吸収す
ることができ、しかも耐久性と耐温度特性等に優れたサ
ージ吸収装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を果たすために本考案のサージ吸収装置は、油
圧源の吐出側の油路に連通しかつ端部が開口するシリン
ダと、このシリンダの外側にシリンダの軸線方向に摺動
自在に被せられかつ上記シリンダの端部と対向する一端
側が閉じた円筒状をなす外装ピストンと、この外装ピス
トンの上記一端の内側に設けられて上記油路の油圧を受
ける受圧部と、上記外装ピストンの他端側の外周部に設
けられかつ上記受圧部よりも大径なばね座と、上記外装
ピストンの外側に設けられかつ上記ばね座と対向する内
側端面を有するハウジングと、上記ハウジングの内面と
上記外装ピストンとの間に収容されかつ上記ばね座とハ
ウジングの内側端面との間に圧縮された状態で設けられ
て上記受圧部を上記シリンダの端部に向って押圧する圧
縮コイルばねとを具備し、上記圧縮コイルばねの内側に
上記外装ピストンとこのピストンの内側に上記シリンダ
を同心状に配置したことを特徴とする。
圧源の吐出側の油路に連通しかつ端部が開口するシリン
ダと、このシリンダの外側にシリンダの軸線方向に摺動
自在に被せられかつ上記シリンダの端部と対向する一端
側が閉じた円筒状をなす外装ピストンと、この外装ピス
トンの上記一端の内側に設けられて上記油路の油圧を受
ける受圧部と、上記外装ピストンの他端側の外周部に設
けられかつ上記受圧部よりも大径なばね座と、上記外装
ピストンの外側に設けられかつ上記ばね座と対向する内
側端面を有するハウジングと、上記ハウジングの内面と
上記外装ピストンとの間に収容されかつ上記ばね座とハ
ウジングの内側端面との間に圧縮された状態で設けられ
て上記受圧部を上記シリンダの端部に向って押圧する圧
縮コイルばねとを具備し、上記圧縮コイルばねの内側に
上記外装ピストンとこのピストンの内側に上記シリンダ
を同心状に配置したことを特徴とする。
[作用] 前記油路を流れる作動油の圧力は外装ピストンの受圧部
に作用し、圧縮コイルばねの反発力と基準油圧とが釣合
う位置まで外装ピストンが押される。この状態でサージ
波が生じると、受圧部に作用する変動油圧の大きさに応
じて外装ピストンがシリンダの軸線方向に移動し、それ
によってシリンダ内の油室の体積変動が生じて弾性圧縮
波が吸収されるため、下流側にサージ波が伝わることを
防止できる。
に作用し、圧縮コイルばねの反発力と基準油圧とが釣合
う位置まで外装ピストンが押される。この状態でサージ
波が生じると、受圧部に作用する変動油圧の大きさに応
じて外装ピストンがシリンダの軸線方向に移動し、それ
によってシリンダ内の油室の体積変動が生じて弾性圧縮
波が吸収されるため、下流側にサージ波が伝わることを
防止できる。
本考案における圧縮コイルばねは、シリンダおよび外装
ピストンの更に外側にこれらと同心状に配置されるた
め、シリンダおよび外装ピストンの径に影響されること
なく付勢力の強い大形のばねを使用できる。このため高
い基準油圧(例えば50kgf/cm2〜120kgf/cm2)のもとで
もサージ吸収効果を発揮できる。
ピストンの更に外側にこれらと同心状に配置されるた
め、シリンダおよび外装ピストンの径に影響されること
なく付勢力の強い大形のばねを使用できる。このため高
い基準油圧(例えば50kgf/cm2〜120kgf/cm2)のもとで
もサージ吸収効果を発揮できる。
[実施例] 以下に本考案の一実施例につき、第1図および第2図を
参照して説明する。第1図は自動車の操向系に使われる
パワーステアリング装置1を示す。このパワーステアリ
ング装置1は、エンジン2によって回転駆動される油圧
源の一例としてのベーンポンプ3を有している。ベーン
ポンプ3の吐出側に設けられた流量制御弁4は、エンジ
ン2の回転数に応じて作動油の流量を制御する。また、
最高油圧を制限するためにリリーフ弁5が設けられてい
る。
参照して説明する。第1図は自動車の操向系に使われる
パワーステアリング装置1を示す。このパワーステアリ
ング装置1は、エンジン2によって回転駆動される油圧
源の一例としてのベーンポンプ3を有している。ベーン
ポンプ3の吐出側に設けられた流量制御弁4は、エンジ
ン2の回転数に応じて作動油の流量を制御する。また、
最高油圧を制限するためにリリーフ弁5が設けられてい
る。
ベーンポンプ3の吸入側には、送油管7を介してリザー
バタンク8が接続されている。リザーバタンク8の内部
には作動油9が収容されている。リザーバタンク8の内
部の圧力はおおむね大気圧である。
バタンク8が接続されている。リザーバタンク8の内部
には作動油9が収容されている。リザーバタンク8の内
部の圧力はおおむね大気圧である。
周知のマニュアル式ステアリング装置と同様に、ステア
リングシャフト11の一端側に例えばラック・ピニオン
式の操舵力伝達機構12が設けられている。ステアリン
グシャフト11の他端側にはステアリングホィール13
が設けられている。パワーシリンダ15を軸線方向に貫
通するラック軸16は、ステアリングシャフト11の回
転に連動して図示左右方向に移動する。ラック軸16
は、図示しないステアリングリンケージを駆動する。
リングシャフト11の一端側に例えばラック・ピニオン
式の操舵力伝達機構12が設けられている。ステアリン
グシャフト11の他端側にはステアリングホィール13
が設けられている。パワーシリンダ15を軸線方向に貫
通するラック軸16は、ステアリングシャフト11の回
転に連動して図示左右方向に移動する。ラック軸16
は、図示しないステアリングリンケージを駆動する。
パワーシリンダ15の内部はラックピストン17によっ
て第1シリンダ室18と第2シリンダ室19とに仕切ら
れており、各シリンダ室18,19はそれぞれ油路2
1,22とコントロールバルブ23を介して高圧油管2
5と戻り管26に接続されている。高圧油管25は、後
述するサージ吸収装置30を介して流量制御弁4の吐出
側に接続される。
て第1シリンダ室18と第2シリンダ室19とに仕切ら
れており、各シリンダ室18,19はそれぞれ油路2
1,22とコントロールバルブ23を介して高圧油管2
5と戻り管26に接続されている。高圧油管25は、後
述するサージ吸収装置30を介して流量制御弁4の吐出
側に接続される。
コントロールバルブ23は、ステアリングシャフト11
の転舵方向に応じた作動油の流路を形成するものであ
る。例えば、ラック軸16が図示右側に移動するように
ステアリングホィール13を回転させた時には、高圧油
管25から送られてくる作動油が一方の油路21を介し
て第1シリンダ室18に送り込まれることによってラッ
ク軸16に図示右方向の軸力が生じる。逆に、ラック軸
16が図示左側に移動するようにステアリングホィール
13を回転させた時には、高圧油管25からの作動油が
他方の油路22を介して第2シリンダ室19に送り込ま
れることによってラック軸16に図示左方向の軸力が生
じる。
の転舵方向に応じた作動油の流路を形成するものであ
る。例えば、ラック軸16が図示右側に移動するように
ステアリングホィール13を回転させた時には、高圧油
管25から送られてくる作動油が一方の油路21を介し
て第1シリンダ室18に送り込まれることによってラッ
ク軸16に図示右方向の軸力が生じる。逆に、ラック軸
16が図示左側に移動するようにステアリングホィール
13を回転させた時には、高圧油管25からの作動油が
他方の油路22を介して第2シリンダ室19に送り込ま
れることによってラック軸16に図示左方向の軸力が生
じる。
高圧油管25の途中にサージ吸収装置30が設けられて
いる。第2図に示されるように、サージ吸収装置30
は、高圧油管25の途中の主管路部(油路)31に設け
られたハウジング32と、このハウジング32に収容さ
れかつ下記シリンダ36の外側に配置される外装ピスト
ン33と、外装ピストン33を付勢する圧縮コイルばね
34等を備えて構成される。
いる。第2図に示されるように、サージ吸収装置30
は、高圧油管25の途中の主管路部(油路)31に設け
られたハウジング32と、このハウジング32に収容さ
れかつ下記シリンダ36の外側に配置される外装ピスト
ン33と、外装ピストン33を付勢する圧縮コイルばね
34等を備えて構成される。
上記ハウジング32の内側に、一端側が主管路部31に
連なるシリンダ36が設けられている。シリンダ36の
端部36aは開口している。このシリンダ36とハウジ
ング32の内面壁37との間に、上記ピストン33と、
圧縮コイルばね34が同心状に収容されている。ハウジ
ング32の開口端に、端壁としての蓋38が、ねじ込ま
れて固定されている、蓋38に孔39があけられてい
る。
連なるシリンダ36が設けられている。シリンダ36の
端部36aは開口している。このシリンダ36とハウジ
ング32の内面壁37との間に、上記ピストン33と、
圧縮コイルばね34が同心状に収容されている。ハウジ
ング32の開口端に、端壁としての蓋38が、ねじ込ま
れて固定されている、蓋38に孔39があけられてい
る。
シリンダ36の外側に被せられた円筒状の外装ピストン
33は、シリンダ36の軸線方向に摺動自在である。こ
の外装ピストン33は一端33a側すなわち小径側であ
る受圧部41側が閉じており、この受圧部41が主管路
部31を流れる作動油の圧力を受けるようになってい
る。更に外装ピストン33の他端側すなわち大径側の外
周部に、受圧部41よりも大径なばね座43が設けられ
ているとともに、受圧部41側に油室44が設けられて
いる。外装ピストン33の内周部分には、シリンダ36
の外面との間の液密を保つためにOリング等のシール材
45が設けられている。
33は、シリンダ36の軸線方向に摺動自在である。こ
の外装ピストン33は一端33a側すなわち小径側であ
る受圧部41側が閉じており、この受圧部41が主管路
部31を流れる作動油の圧力を受けるようになってい
る。更に外装ピストン33の他端側すなわち大径側の外
周部に、受圧部41よりも大径なばね座43が設けられ
ているとともに、受圧部41側に油室44が設けられて
いる。外装ピストン33の内周部分には、シリンダ36
の外面との間の液密を保つためにOリング等のシール材
45が設けられている。
圧縮コイルばね34は、ハウジング32の蓋38の内側
端面32aとばね座43との間に圧縮された状態で設け
られており、この圧縮コイルばね34は、外装ピストン
33を包囲するようにしてシリンダ36および外装ピス
トン33と同心状に配置されている。このばね34は、
外装ピストン33の受圧部41を主管路部31側に付勢
している。ばね34は等ピッチコイルばねでもよいが、
好ましくは第3図に例示したような不等ピッチコイルば
ねを使用することにより、荷重が増すにつれて素線同志
の密着量を増加させてばね定数が非線形的に増加するよ
うにしてもよい。
端面32aとばね座43との間に圧縮された状態で設け
られており、この圧縮コイルばね34は、外装ピストン
33を包囲するようにしてシリンダ36および外装ピス
トン33と同心状に配置されている。このばね34は、
外装ピストン33の受圧部41を主管路部31側に付勢
している。ばね34は等ピッチコイルばねでもよいが、
好ましくは第3図に例示したような不等ピッチコイルば
ねを使用することにより、荷重が増すにつれて素線同志
の密着量を増加させてばね定数が非線形的に増加するよ
うにしてもよい。
次に上記構成のサージ吸収装置30を備えたパワーステ
アリング装置1の作用について説明する。
アリング装置1の作用について説明する。
エンジン2が回転し、ベーンポンプ3の回転によって吐
出された作動油は、流量制御弁4からサージ吸収装置3
0の主管路部31および高圧油管25を通ってコントロ
ールバルブ23に流れ込み、戻り管26を経てリザーバ
タンク8に戻る。エンジン2が回転している間は一定レ
ベル以上の基準油圧(例えば50〜120kgf/cm2程度の圧力
範囲におけるいずれかの圧力値)が高圧油管25に作用
する。サージ吸収装置30においては、主管路部31を
流れる作動油の圧力が受圧部41に作用するため、ばね
34が撓みつつ外装ピストン33が図示下方に押圧され
る。外装ピストン33は、主管路部31を流れる作動油
の圧力とばね34の反力とが釣合う基準位置で停止す
る。
出された作動油は、流量制御弁4からサージ吸収装置3
0の主管路部31および高圧油管25を通ってコントロ
ールバルブ23に流れ込み、戻り管26を経てリザーバ
タンク8に戻る。エンジン2が回転している間は一定レ
ベル以上の基準油圧(例えば50〜120kgf/cm2程度の圧力
範囲におけるいずれかの圧力値)が高圧油管25に作用
する。サージ吸収装置30においては、主管路部31を
流れる作動油の圧力が受圧部41に作用するため、ばね
34が撓みつつ外装ピストン33が図示下方に押圧され
る。外装ピストン33は、主管路部31を流れる作動油
の圧力とばね34の反力とが釣合う基準位置で停止す
る。
運転者によってステアリングホィール13が回転操作さ
れると、高圧油管25から送られてくる作動油がステア
リングシャフト11の転舵方向に応じて第1シリンダ室
18(または第2シリンダ室19)に流れ込むことによ
り、ラック軸16の軸力が右または左に補助軽減され
る。ラックピストン17の移動により第2シリンダ室1
9(または第1シリンダ室18)から押出された作動油
はコントロールバルブ23と戻り管26を経てリザーバ
タンク8に戻される。
れると、高圧油管25から送られてくる作動油がステア
リングシャフト11の転舵方向に応じて第1シリンダ室
18(または第2シリンダ室19)に流れ込むことによ
り、ラック軸16の軸力が右または左に補助軽減され
る。ラックピストン17の移動により第2シリンダ室1
9(または第1シリンダ室18)から押出された作動油
はコントロールバルブ23と戻り管26を経てリザーバ
タンク8に戻される。
ベーンポンプ3の作動により高圧油管25等にサージ波
が生じた場合、高圧作動油の前記基準油圧にサージ成分
が合成される。サージ波による作動油の体積変動はサー
ジ吸収装置30のピストン受圧部41に作用するため、
外装ピストン33は基準位置を境にシリンダ36の軸線
方向に移動する。こうして油室44の容積が拡大または
縮小することにより作動油の基準圧を維持しつつサージ
波が吸収される。このためサージ波がコントロールバル
ブ23やパワーシリンダ15側に伝播することを防止で
きる。
が生じた場合、高圧作動油の前記基準油圧にサージ成分
が合成される。サージ波による作動油の体積変動はサー
ジ吸収装置30のピストン受圧部41に作用するため、
外装ピストン33は基準位置を境にシリンダ36の軸線
方向に移動する。こうして油室44の容積が拡大または
縮小することにより作動油の基準圧を維持しつつサージ
波が吸収される。このためサージ波がコントロールバル
ブ23やパワーシリンダ15側に伝播することを防止で
きる。
このサージ吸収装置30を備えた本実施例のパワーステ
アリング装置は、サージ吸収装置をもたない従来品に比
較して脈動圧力が大幅に低下し、それに伴って配管系の
振動や騒音の発生も低下した。しかも外装ピストン33
が中空であって質量が小さいから、周期の短いサージ波
に対しても追従性が良い。
アリング装置は、サージ吸収装置をもたない従来品に比
較して脈動圧力が大幅に低下し、それに伴って配管系の
振動や騒音の発生も低下した。しかも外装ピストン33
が中空であって質量が小さいから、周期の短いサージ波
に対しても追従性が良い。
なお本考案の外装ピストンを用いたサージ吸収装置は、
油圧ポンプの出口部や、リリーフ弁5等の安全弁あるい
はコントロールバルブ23と直結して使用することも可
能である。油圧源はベーンポンプ以外であってもかまわ
ない。また、パワーステアリング装置以外の油圧機器に
使用できることは勿論である。
油圧ポンプの出口部や、リリーフ弁5等の安全弁あるい
はコントロールバルブ23と直結して使用することも可
能である。油圧源はベーンポンプ以外であってもかまわ
ない。また、パワーステアリング装置以外の油圧機器に
使用できることは勿論である。
[考案の効果] 本考案の外装ピストンを用いたサージ吸収装置は、シリ
ンダおよび外装ピストンの更に外側に圧縮コイルばねを
設けており、ピストン受圧部と圧縮コイルばねの大きさ
に関する設計の自由度が大であるため、付勢力の強い大
形のばねを設定することができることにより、常時高い
基準圧のかかる高圧油管のサージ波も効果的に吸収する
ことができる。
ンダおよび外装ピストンの更に外側に圧縮コイルばねを
設けており、ピストン受圧部と圧縮コイルばねの大きさ
に関する設計の自由度が大であるため、付勢力の強い大
形のばねを設定することができることにより、常時高い
基準圧のかかる高圧油管のサージ波も効果的に吸収する
ことができる。
第1図は本考案の一実施例を示すサージ吸収装置を備え
たパワーステアリング装置の油圧系統図、第2図は本考
案の一実施例を示すサージ吸収装置の断面図、第3図は
不等ピッチコイルばねの一例を示す側面図である。 1……パワーステアリング装置、3……ベーンポンプ
(油圧源)、25……高圧油管、30……サージ吸収装
置、31……主管路部(油路)、32……ハウジング、
33……外装ピストン、34……圧縮コイルばね、36
……シリンダ、38……蓋(端壁)、41……受圧部、
43……ばね座、44……油室。
たパワーステアリング装置の油圧系統図、第2図は本考
案の一実施例を示すサージ吸収装置の断面図、第3図は
不等ピッチコイルばねの一例を示す側面図である。 1……パワーステアリング装置、3……ベーンポンプ
(油圧源)、25……高圧油管、30……サージ吸収装
置、31……主管路部(油路)、32……ハウジング、
33……外装ピストン、34……圧縮コイルばね、36
……シリンダ、38……蓋(端壁)、41……受圧部、
43……ばね座、44……油室。
フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭60−75504(JP,B2) 特公 昭60−14946(JP,B2) 実願昭56−39295号(実開昭55−140701 号)の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム(JP, U)
Claims (1)
- 【請求項1】油圧源の吐出側の油路(31)に連通しかつ端
部(36a)が開口するシリンダ(36)と、このシリンダ(36)
の外側にシリンダ(36)の軸線方向に摺動自在に被せられ
かつ上記シリンダ(36)の端部(36a)と対向する一端(33a)
側が閉じた円筒状をなす外装ピストン(33)と、この外装
ピストン(33)の上記一端(33a)の内側に設けられて上記
油路(31)の油圧を受ける受圧部(41)と、上記外装ピスト
ン(33)の他端側の外周部に設けられかつ上記受圧部(41)
よりも大径なばね座(43)と、上記外装ピストン(33)の外
側に設けられかつ上記ばね座(43)と対向する内側端面(3
2a)を有するハウジング(32)と、上記ハウジング(32)の
内面と上記外装ピストン(33)との間に収容されかつ上記
ばね座(43)とハウジング(32)の内側端面(32a)との間に
圧縮された状態で設けられて上記受圧部(41)を上記シリ
ンダ(36)の端部(36a)に向って押圧する圧縮コイルばね
(34)とを具備し、上記圧縮コイルばね(34)の内側に上記
外装ピストン(33)とこのピストン(33)の内側に上記シリ
ンダ(36)を同心状に配置したことを特徴とするシリンダ
の外側にピストンを有する油圧サージ吸収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988088846U JPH0627841Y2 (ja) | 1988-07-04 | 1988-07-04 | シリンダの外側にピストンを有する油圧サージ吸収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988088846U JPH0627841Y2 (ja) | 1988-07-04 | 1988-07-04 | シリンダの外側にピストンを有する油圧サージ吸収装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0211201U JPH0211201U (ja) | 1990-01-24 |
JPH0627841Y2 true JPH0627841Y2 (ja) | 1994-07-27 |
Family
ID=31313403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988088846U Expired - Lifetime JPH0627841Y2 (ja) | 1988-07-04 | 1988-07-04 | シリンダの外側にピストンを有する油圧サージ吸収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627841Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55140101U (ja) * | 1979-03-28 | 1980-10-06 | ||
JPS6014946A (ja) * | 1983-07-05 | 1985-01-25 | 井関農機株式会社 | 回転選別籾摺機 |
JPS6015504A (ja) * | 1983-07-07 | 1985-01-26 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | フオトマスク自動検査装置 |
-
1988
- 1988-07-04 JP JP1988088846U patent/JPH0627841Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0211201U (ja) | 1990-01-24 |
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