JPH05156520A - セラミックファイバー - Google Patents

セラミックファイバー

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JPH05156520A
JPH05156520A JP3349727A JP34972791A JPH05156520A JP H05156520 A JPH05156520 A JP H05156520A JP 3349727 A JP3349727 A JP 3349727A JP 34972791 A JP34972791 A JP 34972791A JP H05156520 A JPH05156520 A JP H05156520A
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Kimio Hirata
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Yasuo Misu
安雄 三須
Akira Ito
明 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱による収縮が少なく、収縮率の増加も小
さなセラミックファイバーを提供すること。 【構成】 Al2 3 が44重量%以上を占めかつ主要
成分としてAl2 3 とSiO2 を含む原料を溶融し、
ジェット水流によって繊維化したセラミックファイバ
ー。Al2 3 とSiO2 を含む原料を溶融し、ジェッ
ト水流によって繊維化し、さらに加熱処理を施して繊維
組織を初期収縮させたセラミックファイバー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Al2 3 −SiO2
系のセラミックファイバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】Al2 3 :35〜65%、SiO2
30〜60%を含むAl2 3 −SiO2 系のセラミッ
クファイバーが公知である。なお、通常セラミックファ
イバーには、原料となるAl2 3 とSiO2 に含まれ
る小量の不純物も含まれている。
【0003】従来、セラミックファイバーはブローイン
グ法またはスピニング法によって製造されている。ブロ
ーイング法は、原料を溶融して細い流れとして連続的に
落下させ、この流れに高速の空気流または蒸気流を吹き
付け、気体の運動エネルギーを利用して繊維化する方法
である。スピニング法は、溶融原料の細い流れを高速の
回転体に落下させ、その回転体の遠心力を利用して繊維
化する方法である。
【0004】ブローイング法は、Al2 3 の含有量が
比較的多い場合、例えばAl2 3 の含有量が60%程
度の場合にも適用できるが、この方法で作ったセラミッ
クファイバーは一般に繊維の径が細い傾向にある。一
方、スピニング法は、Al2 3 の含有量が多い場合に
は適用することができない。また、この方法で作ったセ
ラミックファイバーは一般に繊維の径が太い傾向にあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の方法で製造され
たバルク状のセラミックファイバーは、ブランケットや
フェルト等に二次加工され、特に高温部材として用いら
れるが、高温で長時間使用すると収縮を起こすという欠
点を持っている。そして、一般に使用時間が長いほどま
た使用温度が高いほど収縮の度合は大きくなる。このよ
うな収縮現象が起るのは、加熱によりファイバーが非晶
質の状態から結晶質の状態へと変化するため(結晶化)
及び繊維間の焼結が進行するためであると考えられてい
る。なお、溶融原料は繊維化の過程で急冷されるため、
得られたセラミックファイバーは非晶質状態になってい
る。
【0006】従来のセラミックファイバーを高温部材と
して用いる場合は、予め一定の収縮率を想定して使用し
ている。しかしながら、この収縮現象のために製品の用
途や寿命が限定されるのは避けられなかった。
【0007】本発明はこのような従来技術の不都合を克
服して、収縮率そのものが小さく、かつ長時間の加熱に
対しても収縮率の増加が小さいAl2 3 −SiO2
のセラミックファイバーを提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本件第1発明は、Al2
3 が44重量%以上を占めかつ主要成分としてAl2
3 とSiO2 を含む原料を溶融し、ジェット水流によ
って繊維化したセラミックファイバーを要旨としてい
る。
【0009】本件第2発明は、Al2 3 とSiO2
含む原料を溶融し、ジェット水流によって繊維化し、さ
らに加熱処理を施して繊維組織を初期収縮させたセラミ
ックファイバーを要旨している。
【0010】
【実施例】前述したように、Al2 3 とSiO2 の原
料には一般に小量の不純物が含まれるが、本発明の構成
原料にこれらの小量の不純物が含まれていてもさしつか
えない。例えば、Al2 3 の原料としてバイヤー法に
よるアルミナを用い、またSiO2 の原料として天然の
珪砂を使用した場合に、それらに随伴する小量のNa2
OやFe2 3 等の不純物は本発明のセラミックファイ
バーの品質にほとんど影響を与えない。
【0011】本件第1発明のセラミックファイバーの製
造方法を簡単に説明する。まず、実質的にAl2 3
SiO2 からなる原料が電気炉で溶融され、溶融した原
料は重力によって炉から下方に垂らされ細い流れとなっ
て炉外に導かれる。
【0012】次いで、溶融原料は高圧、高速の水ジェッ
トを用いて繊維化される。このような高圧、高速水のジ
ェットは他の分野では例えば洗浄や切断の用途に用いら
れている。このような水ジェットは比較的容易に得るこ
とができる。例えば、スギノマシン製ジェットクリーナ
ー(商品名)、または、同社のアクアジェットカッター
(商品名)等を用いてジェット水流を発生することがで
きる。
【0013】Al2 3 −SiO2 系溶融組成物の細い
流れは、繊維化媒体となる高圧、高速のジェット水流に
衝突すると、その作用によって細く連続的に切断されな
がら伸延され繊維化する。この際、溶融原料はジェット
水流によって極めて急激に冷却され、またジェット水流
から大きな運動エネルギーを受ける。その結果、比較的
太い繊維であっても、従来のセラミックファイバーには
ない急激な冷却を受けることになる。
【0014】以下、さらに詳細に説明する。一般に、溶
融物に繊維化媒体を吹き付け、または衝突させて繊維化
するには、溶融物が適度な粘性を持つこと、及び、繊維
化媒体が溶融物を分散または切断し、さらに伸延するの
に適した物性を持っていることが必要である。
【0015】一般に溶融物が単体ならばその粘度と温度
は逆比例の関係にあって、溶融物の温度が高ければ粘度
は小さく、逆に溶融物の温度が低ければ粘度は大きい。
溶融物が2種以上の物質からなる場合には粘度はその溶
融物の組成にも依存する。Al2 3 −SiO2 系溶融
物の場合には、Al2 3 の含有量が多い場合の方が、
融点近傍における粘度は小さい。また、温度変化に対す
る粘度変化に関しては、Al2 3 の含有量が多い場合
の方が1℃当りの粘度変化の割合が大きい。一方、Al
2 3 の含有量と融点の関係は、Al2 3 の含有量が
多い場合の方がAl2 3の含有量が少ない場合より融
点が高い。
【0016】これらの点も含めAl2 3 −SiO2
組成物の特性をまとめると、Al2 3 の含有量が多い
場合には、組成物が高融点をもち、溶融時の粘度が低
く、融点より少し温度が下がると急激に粘度が増す。逆
に、Al2 3 の含有量が少ない組成は低融点を有し、
溶融時の粘度が高く、融点より少し温度が下がってもそ
れほど急激には粘度が増加しない。
【0017】従来の方法による繊維化の場合、Al2
3 −SiO2 系溶融物の繊維化に適した粘度は100〜
450ポイズと言われている。しかし、Al2 3 −S
iO2 系原料の溶融時の粘度はこの粘度より低い。この
ため、温度を下げて粘度を最適値まで上昇させて繊維化
を行っている。前述したようにAl2 3 −SiO2
組成物においては、Al2 3含有量が多い場合には溶
融温度が高く粘度が小さい。このため、繊維化に際して
は、適性粘度を得るためにいっそう温度を下げる必要が
ある。しかし、Al2 3 含有量が多い場合は粘度の変
化率も大きいので、冷却し過ぎた場合に問題となる。す
なわち、温度を下げて適当な粘度が得られた後も冷却が
続くと直ちに適当な粘度範囲を越えてしまい、粘度が高
くなりすぎるのである。このような粘度特性を持つ組成
物を繊維化するには、できるだけ短時間に繊維化を完了
しなければならない。さもなければ、温度調整がうまく
できずに粘度が大きくなりすぎて繊維化に要するエネル
ギーが非常に大きくなり、繊維化が困難となる場合もあ
る。
【0018】このように溶融物を繊維化するには冷却が
必要である。しかし溶融物の冷却には粘度の上昇以外に
失透の現象が伴う。失透とは微細な結晶が析出する現象
である。繊維化の途中で失透が起きると繊維化の進行が
妨げられる。失透を避けるには冷却速度を結晶化速度よ
りも大きくする必要がある。Al2 3 −SiO2 系組
成物の場合、Al2 3 の含有量が多いほど結晶化し易
い。したがってAl2 3 が多い場合にはそれだけ冷却
速度を早めなければならない。
【0019】以上述べたように、Al2 3 含有量が多
い組成物を繊維化する場合には、その含有量が少ない組
成物の場合に比べて次の条件が必要となる。
【0020】(1)繊維化に適した温度まですばやく冷
却しなくてはならない。
【0021】(2)繊維化に適当な温度範囲は非常に狭
いので、繊維化に際していっそう大きなエネルギーを瞬
時に与えなくてはならない。
【0022】本件第1、第2発明では、これらの条件を
満足するように繊維化媒体を高圧、高速のジェット水流
とする。特に100kgf/cm2 以上に加圧したジェ
ット水流を使用するのが望ましい。ジェット水流は冷却
能力が非常に大きいので高Al2 3 質の組成でも失透
することなく繊維化に適した温度まで速やかに冷却でき
る。これは繊維化媒体として使用される水が、従来用い
られていた空気や水蒸気に比べて比熱、比重とも格段に
大きいからである。冷却能力は繊維化媒体の熱容量に比
例する。言い替えれば繊維化媒体の比熱と比重の積に比
例する。ジェット水流の比熱と比重の積は空気や水蒸気
のおよそ3000倍にも達する。水の質量は空気のおよ
そ800倍に達するので、ジェット水流は単位体積当り
の質量が非常に大きい。したがってジェット水流は非常
に大きな運動エネルギーを持っている。しかし、繊維化
に必要な十分の大きさの運動エネルギーを得るためにジ
ェット水流を100kgf/cm2 以上に加圧すること
が望ましい。また、100kgf/cm2 以上に加圧し
たジェット水流は比較的容易に100m/秒以上のスピ
ードで空中を移動させることができる。
【0023】水ジェットはこのように繊維化能力に優れ
ていて、Al2 3 −SiO2 系の広範囲の組成を繊維
化することができる。しかしAl2 3 の含有量は44
%以上の範囲で適用する。なぜなら、Al2 3 の含有
量が44%以下でも繊維化は十分可能であるが、繊維の
直径が太くなりすぎ、断熱効果が低下する等実用面で不
都合が出てくるからである。Al2 3 の含有量が多く
なると繊維の収率が低下する傾向にあるが、Al2 3
の含有量が上限約70%までは製造可能である。Al2
3の含有量が多い場合、前述のように繊維の収率は低
下するが、得られた繊維は余り収縮率せず、しかも繊維
径も小さいので、特に高温の断熱の用途には好ましい。
一方、Al2 3 の含有量が少ない場合には従来にない
太い繊維が得られる。このような比較的太い繊維はプラ
スチックや金属の補強材として使用する場合に強度の低
下が少なく、分散がよい等の別の利点を持っている。
【0024】このようにして得られた繊維は加熱収縮率
について従来の繊維にない好ましい特徴を持っている。
本発明のように溶融物から急冷の手段を用いて作ったセ
ラミックファイバーは、X線的には結晶状態を示さな
い。すなわちアモルファス状態またはガラス状態を示
す。一般に溶融物をゆっくり冷却すると結晶が析出す
る。これは熱力学的にその方が安定するからである。し
たがってアモルファス状態のセラミックファイバーは潜
在的に結晶状態へ戻ろうとする傾向がある。このような
性質をセラミックファイバーの結晶化と呼んでいる。
【0025】一般にセラミックファイバーは結晶化に伴
って寸法が縮小する。結晶化はおよそ3段階で進行し、
それぞれの段階で収縮を起こす。しかしこの収縮(率)
は加熱温度が一定なら、加熱時間を変数とした一次式で
近似できる。すなわち一般式A=B+C×Dによって表
すことができる。ここでAは収縮率(%)、Bは初期収
縮率(%)、Cは増加率(%/時間)、Dは加熱時間で
ある。Bは一定の常数で、この中には常温から加熱した
時に初めて現れる収縮現象が含まれる。この時の温度を
一般に結晶化温度と呼んでいる。この結晶化温度は98
0℃前後に存在する。この反応は非常に早く、そしてB
の値に占める割合も大きい。さらに加熱時間が経過する
とBの値に達する。この性質を利用して、繊維に予め初
期収縮を起こさせ、第2回目以降の加熱収縮率を意図的
に小さくすることが可能である。本件第2発明のセラミ
ックファイバーは、このように予め繊維組織に初期収縮
を起こさせたことを特徴としている。
【0026】できるだけ高温で長時間加熱することによ
ってそれだけ大きな初期収縮率が得られるが、エネルギ
ー損失の観点からも加熱温度、加熱時間を決めるべきで
ある。コストの点からは可能な限り低温、短時間が望ま
しい。例えば加熱温度は製品として実際に使用される温
度と同程度かそれより高い方が好ましい。この場合比較
的短時間でその使用時条件において充分な程度の初期収
縮を起こすことができる。しかしそれ以下の温度でも不
可能ということではない。その場合には長時間の加熱が
必要である。加熱は処理温度が高いほど短時間で充分で
あるが、逆に加熱温度が低い場合には長時間の加熱が必
要である。一般に加熱温度の下限値は結晶化温度である
が、セラミックファイバーは断熱体であり均一に加熱す
るのが困難であるということを考慮すると、より好まし
くは1000℃以上で、最低1時間の加熱が望ましい。
【0027】一般にセラミックファイバーは結晶化に伴
い脆くなる。しかし本発明に係る繊維は従来方法による
繊維より急冷の程度が著しいので、アモルファスな状態
もそれだけ完全である。したがって再加熱による結晶化
に際しても、結晶が微細であり従来品ほど脆くならな
い。
【0028】実験例1〜5 以下、本発明の実験例を説明する。Al2 3 とSiO
2 の混合比率を変えた原料を数種類準備して電気炉で溶
融し、溶融物を30度の角度で交差する2本のジェット
水流の交点に流下させることによって繊維化した。ジェ
ット水流の条件は水圧700kgf/cm2 、ノズル径
1.0mmであった。得られた繊維(バルクファイバ
ー)について平均繊維径の測定、及び化学分析を行いA
2 3 の含有量を測定した。その結果を表1に示し
た。
【0029】このように繊維化媒体が水ジェットの場
合、前述したように従来の繊維化媒体に比べて桁ちがい
に冷却作用が大きく、かつ、伸延のために必要な瞬間の
運動エネルギーも大きい。このため、表1に示すように
Al2 3 含有量が43.5〜68.1%の広範囲な組
成まで良好に繊維化できた。
【0030】
【表1】 次いで、得られた繊維を公知の方法で100×100×
20mmの大きさのフェルトに成形し収縮率の測定を行
った。電気炉中で加熱温度を1400℃に設定し、加熱
を始めて1日,8日,15日目に収縮率を測定した。収
縮率は加熱前の寸法に対する測定時の寸法の変化率とし
て算出した。さらに、得られた収縮率から一週間当りの
収縮率の増加率を算出した。また、このような収縮率と
加熱時間の関係を前述の数式A=B+C×Dによって表
した場合のB及びCを算出した。ここでAは収縮率%、
Bは初期収縮率%、Cは増加率%/日、Dは加熱日数で
ある。
【0031】これらの結果を表1に示した。表1に示し
た結果をもとに、繊維径とAl2 3 含有量の関係を図
1に示した。また、加熱時間と収縮率の関係を図2に示
した。さらに、Al2 3 含有量と収縮率の関係を図3
に示した。
【0032】比較例1〜3 従来の製法で比較例1〜3を行った。すなわち、Al2
3とSiO2 の混合比率を変えた原料を用いて空気に
よるブローイングを行ない、セラミックファイバーを製
造して同様の試験と測定を行った。これらの結果も表
1,図1,図2,図3に示した。
【0033】図1に示されているように、Al2 3
含有量が同じ場合、実験例と比較例を比較すると実験例
で得た繊維の径の方が全ての組成範囲で約1μm以上太
いことがわかる。
【0034】図3に示されているように、Al2 3
含有量が同じ場合、実験例と比較例の収縮率を比較する
と、全ての組成範囲で実験例の方が小さいことがわか
る。収縮率に於ける実験例と比較例の差は、Al2 3
の含有量が約55%の場合が最小で、Al2 3 の含有
量がこれより大きくなったり小さくなるほどその差は大
きくなる。また、実験例の収縮率はAl2 3 の含有量
にかかわらず3〜4%の小さな収縮率を持っていること
もわかる。このように、本発明に係るセラミックファイ
バーは従来のものに比べ収縮率そのものが小さい。
【0035】一方、図2に示されているように、実験例
も比較例も加熱時間が長くなると収縮率も大きくなる傾
向を持つが、実験例の方が単位時間当りの収縮率の増加
割合が小さいことがわかる。このような性質が得られた
理由は明確ではないが、繊維化媒体がジェット水流であ
るため従来の空気や蒸気などの繊維化媒体と比べてかな
り急冷されていること、及び繊維が太いので加熱収縮率
の一因とされる結晶化や焼結反応が遅延しているためと
考えられる。
【0036】表1及び図2に示されているように実験例
で得られた繊維は、第1日目に大きな収縮を示し、以降
の加熱によって非常にゆっくりと収縮率が増加してい
る。表1に示した初期収縮率Aは図2の1日以降の曲線
を0日に外挿した値に相当する。1400℃で1日加熱
し、予備収縮を起こした繊維は2日目以降の加熱によっ
てほとんど収縮率が増加していない。その時の増加率は
表2のBの値である。Bの値は各実験例で0.0286
であるのに対し比較例では2倍以上の大きな値を示し
た。したがって、1日の加熱時間であらかじめ予備収縮
を起こした繊維は、2日目以降の加熱に際し、予備収縮
を施していない繊維に比べ収縮率が小さいのみならず、
同じ条件で予備収縮を施した従来の繊維に比べても収縮
率が小さいことがわかる。すなわち、1日目の加熱を製
造段階で行ったものとみなし、2日目以降の加熱を製品
の使用段階で行ったものと考えれば、本件第2発明の効
果が著しいものであることがわかる。また、触感による
柔軟試験では本発明の繊維はいずれも1日加熱したあと
でもかなり柔軟性を保っていたが比較例のものはいずれ
も柔軟性を失っていた。
【0037】
【発明の効果】本件第1発明のセラミックファイバーは
加熱による収縮が少ない。
【0038】本件第2発明のセラミックファイバーは加
熱による収縮が少なく、かつ、長時間加熱しても収縮率
の増加が小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実験例と比較例における繊維径とAl
2 3 含有率の関係を示すグラフ。
【図2】本発明の実験例と比較例における加熱時間と収
縮率の関係を示すグラフ。
【図3】本発明の実験例と比較例におけるAl2 3
有率と収縮率の関係を示すグラフ。 ◆
【表2】
フロントページの続き (72)発明者 平田 公男 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 (72)発明者 三須 安雄 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 (72)発明者 伊藤 明 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al2 3 が44重量%以上を占めかつ
    主要成分としてAl2 3 とSiO2 を含む原料を溶融
    し、ジェット水流によって繊維化したセラミックファイ
    バー。
  2. 【請求項2】 Al2 3 とSiO2 を含む原料を溶融
    し、ジェット水流によって繊維化し、さらに加熱処理を
    施して繊維組織を初期収縮させたセラミックファイバ
    ー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04343713A (ja) * 1991-05-15 1992-11-30 Toshiba Monofrax Co Ltd セラミックファイバー

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JPH04343713A (ja) * 1991-05-15 1992-11-30 Toshiba Monofrax Co Ltd セラミックファイバー

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