JPH0515553Y2 - - Google Patents

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JPH0515553Y2
JPH0515553Y2 JP36288U JP36288U JPH0515553Y2 JP H0515553 Y2 JPH0515553 Y2 JP H0515553Y2 JP 36288 U JP36288 U JP 36288U JP 36288 U JP36288 U JP 36288U JP H0515553 Y2 JPH0515553 Y2 JP H0515553Y2
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compression ratio
ignition timing
cylinder
knocking
mbt
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、各気筒毎に圧縮比可変機構を備え
てなる多気筒内燃機関において、各気筒の点火時
期からそれぞれの実際の圧縮比を検出するように
した可変圧縮比型内燃機関の圧縮比検出装置に関
する。
従来の技術 低負荷時における熱効率の向上と高負荷時にお
けるノツキングの抑制との両立などを図るため
に、従来から種々の可変圧縮比型内燃機関が提案
されている。例えば、実開昭58−25637号公報に
は、各気筒のピストンを、インナピストンとアウ
タピストンとの二重構造とし、インナピストンに
対しアウタピストンを上下動させることで圧縮比
を変化させるようにした圧縮比可変機構が、また
特開昭60−230548号公報には、シリンダヘツドに
副シリンダを形成し、該副シリンダ内の副ピスト
ンを上下動させることで圧縮比を変化させるよう
にした圧縮比可変機構がそれぞれ記載されてい
る。
この種の圧縮比可変機構を多気筒内燃機関に適
用する場合には、当然のことながら各気筒毎に圧
縮比可変機構が設けられ、油圧等を介して複数の
圧縮比可変機構が一斉に切り換え制御されること
になる。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のように各気筒毎に圧縮比
可変機構を備えた可変圧縮比型内燃機関にあつて
は、何らかの原因で一部気筒の圧縮比可変機構が
正常に作動しなかつた場合に、各気筒の圧縮比が
不均一となつてしまう虞れがある。例えば、上記
実開昭58−25637号公報記載のように、油圧によ
りアウタピストンをインナピストンに対し上下動
させるものでは、油の劣化等によりアウタピスト
ンとインナピストンとが固着してしまう可能性が
ある。
これに対し、従来は有効な圧縮比検出手段がな
く、トルク変動に伴う極端な異常振動や激しいノ
ツキング等が生じなければ、その圧縮比異常の発
見が大幅に遅れる可能性がある。この結果、長期
に亘つて燃費の悪化や出力の低下等を生じる虞れ
がある。
問題点を解決するための手段 この考案は、上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、点火時期をMBT制御、ノツキング
制御によりフイードバツク制御した場合に、圧縮
比に応じて点火時期が変動することに着目し、各
気筒の実際の点火時期から各気筒の圧縮比を検出
するようにしたものである。すなわち、この考案
に係る可変圧縮比型内燃機関の圧縮比検出装置
は、第1図に示すように、ノツキングの有無を各
気筒毎に検出するノツキング検出手段1と、ノツ
キング無しのときに選択され、かつ当該気筒の点
火時期をMBT点に制御するMBT制御手段2と、
ノツキング有りのときに選択され、かつ当該気筒
の点火時期をノツキング発生限界に制御するノツ
キング制御手段3と、第1基準圧縮比の下での各
運転条件に対応した第1基準点火時期を記憶した
第1記憶手段4と、第2基準圧縮比の下での各運
転条件に対応した第2基準点火時期を記憶した第
2記憶手段5と、各気筒の実際の点火時期に対応
する圧縮比を、上記第1、第2記憶手段から読み
出した第1、第2基準点火時期に基づいて演算す
る圧縮比検出手段6とを備えて構成されている。
なお、7は点火装置を示している。
作 用 ある気筒でノツキングが発生すると上記ノツキ
ング制御手段3によつて点火時期が徐々に遅角補
正される結果、最終的に点火時期はノツキング発
生限界に保たれる。また、ノツキングが発生して
いない状況では、上記MBT制御手段2によつて
点火時期は最終的にMBT点(最大トルクを得る
ための最小進角位置)に保たれる。つまり、内燃
機関が定常状態であれば、点火時期は常にMBT
点もしくはノツキング発生限界に維持される。な
お、この種のMBT制御やノツキング制御は、特
開昭58−82074号公報、特開昭62−96779号公報等
によつて公知である。
そして、このときの点火時期は、実際の圧縮比
によつて変化する。つまり、圧縮比が高ければ比
較的遅角側に、圧縮比が低ければ比較的進角側に
位置することになる。
第1記憶手段4には、第1基準圧縮比例えば所
定の低圧縮比の下での第1基準点火時期が記憶さ
れている。また第2記憶手段5には、第2基準圧
縮比例えば所定の高圧縮比の下での第2基準点火
時期が記憶されている。従つて、そのときの運転
条件に対応した第1、第2基準点火時期と実際の
点火時期との関係から、各気筒の実際の圧縮比を
推定することができるのである。
実施例 第2図は、この発明を可変圧縮比型内燃機関の
圧縮比異常検出に適用した一実施例を示す構成説
明図である。
同図において、11は一例として直列4気筒の
可変圧縮比型内燃機関を示しており、この内燃機
関11は、例えば各気筒のピストン部分に後述す
る圧縮比可変機構を備えている。
また、#1〜#4気筒のノツキング発生を個別
に検出するために、上記内燃機関11に各気筒毎
に燃焼圧力センサ13が配設されている。この燃
焼圧力センサ13は、例えば圧電素子を利用して
座金状に形成されており、各気筒の点火プラグ1
2取付部に装着されている。この燃焼圧力センサ
13の出力信号は、燃焼圧力信号としてコントロ
ールユニツト18に入力されており、該コントロ
ールユニツト18において、MBT制御に際して
の燃焼圧力ピーク位置検出のために用いられると
ともに、ここからノツキング振動成分を抽出する
ことによりノツキング検出のために用いられる。
また、上記内燃機関11の吸気通路14には、
機関吸入空気量を検出するエアフロメータ15が
配設されている。このエアフロメータ15が出力
する吸入空気量信号は上記コントロールユニツト
18に入力されている。
16は、上記内燃機関11のクランク軸の回転
を検出するクランク角センサを示しており、この
クランク角センサ16は、回転角を示すクランク
角1°毎のパルス信号と、各気筒の圧縮上死点前所
定位置を検出するためのクランク角180°毎のパル
ス信号とを上記コントロールユニツト18に対し
出力している。
コントロールユニツト18は、デジタルマイク
ロコンピユータシステムを用いたもので、種々の
演算処理を行うCPU、制御プログラムや固定的
なデータが格納されたROM、種々のデータの一
時的な記憶を行うRAM、I/Oポートなどを主
体として構成されている。なお、第1、第2記憶
手段は、上記コントロールユニツト18のROM
によつて構成されており、後述するように、機関
回転数と負荷(例えば基本燃料噴射量Tp等)を
パラメータとするデータマツプの形で基準点火時
期が設定されている。このコントロールユニツト
18は、上記エアフロメータ15やクランク角セ
ンサ16、更には燃焼圧力センサ13等のセンサ
類の検出信号に基づいてMBT制御並びにノツキ
ング制御による点火時期制御を各気筒毎に個別に
行うものである。そして、点火コイルやパワート
ランジスタ等からなる点火装置17は、上記コン
トロールユニツト18にて決定された点火時期に
従つて作動し、各気筒の点火を順次行つている。
また、上記コントロールユニツト18は、その点
火時期制御の中で圧縮比の異常、正常の判定を行
い、圧縮比の異常を検出した場合には運転席等に
設けられた警告灯19を点灯させる構成となつて
いる。第3図は、上記内燃機関11のピストン部
分に内蔵された圧縮比可変機構の一構成例を示し
ている。第3図において、21はコネクテイング
ロツド、22は上記コネクテイングロツド21の
小端部にピストンピン23を介して連結されたイ
ンナピストン、24はこのインナピストン22の
外側に摺動可能に嵌合配置されたカツプ状のアウ
タピストンをそれぞれ示している。上記アウタピ
ストン24の冠部裏面ならびにインナピストン2
2上面は互いに略密接し得るような平滑面に形成
されており、両者間に上部液室25が形成されて
いる。また、アウタピストン24の下端部内周
に、ストツパとなる円環部材26が螺着してお
り、この円環部材26の上面と、これに対向した
インナピストン22の外周部下面との間に、下部
液室27が形成されている。なお、第3図では高
ε状態つまりアウタピストン24が上限位置に移
動した状態を示しているので、下部液室27は押
し潰された状態にある。
上記ピストンピン23は、上記インナピストン
22に一対のスナツプリング28を介して保持さ
れているもので、これは略円筒状をなし、かつそ
の内周に、シリンダ部29が貫通形成されてい
る。上記シリンダ部29は、一端部が大径部29
aに、他端部が小径部29bに形成されており、
その内部にスプール弁30が摺動可能に収納され
ている。このスプール弁30は、上記大径部29
a内周に嵌合した第1弁体部31を一端に有し、
かつ他端に、シリンダ部29の小径部29b内周
に嵌合した第2弁体部32を有している。そし
て、上記シリンダ部29内に、上記第1弁体部3
1および第2弁体部32によつて作動液室33が
隔成されている。また、上記スプール弁30は、
第1弁体部31側に配設されたコイルスプリング
34によつて第2弁体部32側へ向けて常時付勢
されている。なお、35は中心部に開口部35a
を有するストツパ、36はスプリングシートであ
る。
上記作動液室33はコネクテイングロツド21
内に形成された主通路37に逆止弁38を介して
連通しており、上記逆止弁38により作動液室3
3内への油の流入のみが許容されている。なお、
上記主通路37は機関潤滑系のオイルポンプに連
通しており、格別な油圧制御を行うことなく、機
関潤滑油の一部が圧送されてくるようになつてい
る。
また、上記作動液室33と上部液室25との間
には、上部供給通路39が形成されている。この
上部供給通路39は、上部液室25側への油の流
入のみを許容する逆止弁40を有している。ま
た、上記上部供給通路39は、シリンダ部29の
小径部29bに開口し、スプール弁30が図の左
方向へ摺動したときにのみ閉塞される位置にあ
る。更に、41は上部液室25と作動液室33と
の間に設けられた信号圧力通路であり、この信号
圧力通路41はスプール弁30の位置に拘わらず
常に両者を連通し、燃焼圧力に起因する上部液室
25の圧力変動を作動液室33に伝達している。
また、上記作動液室33と下部液室27との間
には、下部供給通路42が設けられている。この
下部供給通路42は、スプール弁30の位置に拘
わらず作動液室33と連通しており、かつその通
路中に、下部液室27側への通流のみを許容する
逆止弁43が設けられている。
また、上記シリンダ部29の小径部29bに
は、上記上部供給通路39の他に、上部排出通路
44が形成されている。この上部排出通路44
は、一端が上部液室25に連通し、かつ他端が小
径部29b内周面、詳しくはスプール弁30がス
トツパ35に当接している状態では閉塞され、か
つスプール弁30が図の左方向へ摺動したときに
開放され得る位置に開口形成されている。
上記構成の圧縮比可変機構は、燃焼室内の燃焼
圧力つまり機関負荷に応じて自動的に圧縮比の切
り換えが行われるものであり、燃焼圧力が低い低
負荷時には、高圧縮比(高ε)状態となる。すな
わち、主通路37を通して作動液室33内に圧送
された潤滑油は、上部供給通路39を通して上部
液室25内に流入する。このとき、上部排出通路
44はスプール弁30によつて閉塞されているた
め、上部液室25内に発生する油圧によつてアウ
タピストン24がインナピストン22に対し上方
に押し上げられ、高ε状態となる。なお、このと
き下部液室27も下部供給通路42を通して作動
液室33と連通しているが、この下部液室27に
おけるアウタピストン24の受圧面積は、上部液
室25におけるアウタピストン24の受圧面積よ
りも!?かに小さいため、アウタピストン24は前
述したように上方に移動し、下部液室27は押し
潰された状態となる。
一方、内燃機関が高負荷状態となると必然的に
燃焼圧力が上昇し、膨張行程の初期においてアウ
タピストン24上面にその大きな燃焼圧力が作用
する。これにより、上部液室25内の油圧は非常
に高圧となり、その圧力が信号圧力通路41を通
して作動液室33内に伝達される。つまり、作動
液室33内の油圧が燃焼圧力に伴つて上昇するこ
とになり、この結果、スプール弁30は、第1、
第2弁体部31,32の受圧面積差によりコイル
スプリング34の付勢力に抗して図中左方向へ速
やかに摺動する。従つて、上部排出通路44が開
放され、上部液室25内の潤滑油が外部へ排出さ
れる。そのため、アウタピストン24は燃焼圧力
を受けて下動し、低圧縮比(低ε)状態となる。
なお、このとき下部液室27へは作動液室33か
ら潤滑油が供給されて、アウタピウストン24を
インナピストン22に対し下方に付勢する。その
ため、慣性力等によるアウタピストン24の相対
移動が防止される。
このように、上記圧縮比可変機構は、燃焼圧力
によつて低ε状態、高ε状態に切り換えられる。
この結果、負荷(例えば基本燃料噴射量Tp)と
機関回転数をパラメータとした場合に、第4図に
示すような特性で、低ε領域と高ε領域とが分け
られることになる。
次に、上記実施例における点火時期制御並びに
異常検出制御について説明する。
第5図は、上記コントロールユニツト18にお
いて実行される制御プログラムを示すフローチヤ
ートである。このプログラムは、各気筒毎に実行
される。なお、フローチヤート中のiは気筒番号
を示している。
点火時期制御は、主にステツプ1〜7およびス
テツプ19〜22の部分で処理されている。初めに、
ステツプ1で、そのときの機関運転条件に対応す
る基本点火時期ADVOを設定する。この基本点
火時期ADVOは、内燃機関の負荷(例えば基本
燃料噴射量Tp)と回転数とをパラメータとした
基本点火時期マツプから逐次ルツクアツプされ
る。なお、この基本点火時期の特性は、予め圧縮
比が所定運転条件にて低ε、高εに切り換え制御
されることを前提として設定されており、詳しく
は第7図に示すように、低ε用の要求点火時期特
性と高ε用の要求点火時期特性とを圧縮比切り換
え点でつないだような形の特性となつている。ま
た、低ε用の特性に添つた基本点火時期マツプと
高ε用の特性に添つた基本点火時期マツプとを予
め設定しておき、機関運転条件に応じいずれか一
方を選択して基本点火時期をルツクアツプするよ
うに構成しても良い。
次に、ステツプ2で、i番気筒の燃焼圧力信号
から抽出されたノツキング振動成分に基づいて当
該i番気筒のノツキングの有無を判定する。ここ
で、ノツキング無しと判断した場合には、ステツ
プ3へ進み、MBT制御によるフイードバツク補
正量FBiの演算を行う。このMBT制御自体は特
開昭62−96779号公報等によつて公知であるので、
その詳細な説明は省略するが、基本的には、燃焼
圧力センサ13にて検出された燃焼圧力に基づい
て該燃焼圧力のピーク位置を検出し、このピーク
位置が予め定めたATDC15°付近の位置にくるよ
うに点火時期をフイードバツク制御するのであ
る。通常は、フイードバツク補正量FBiを一定量
づつ増減させて遅角、進角補正を行う。また、ス
テツプ2でノツキング有りと判断した場合には、
ステツプ4へ進み、ノツキング制御によるフイー
ドバツク補正量FBiの演算を行う。このノツキン
グ制御自体も公知であるので詳細な説明は省略す
るが、例えばノツキングの検出の度にフイードバ
ツク補正量FBiを一定量づつ遅角側に増大させて
点火時期を遅角補正する。
次にステツプ5で、圧縮比のバラツキに対する
点火時期補正量の学習値ADVLをルツクアツプ
する。この学習値ADVLは、やはり機関の負荷
と回転数とをパラメータとした学習マツプからル
ツクアツプされるもので、この学習マツプのデー
タは後述するステツプ22で順次更新される。この
学習値ADVLを用いることによつて、各気筒の
フイードバツク補正量FBの変化幅が比較的小さ
な範囲に抑制され、点火時期制御の応答性や精度
を高めることができる。
そして、ステツプ6で当該i番気筒の点火時期
ADViをADVO+FBi+ADVLとして決定し、ス
テツプ7でその点火時期ADViを出力する。
上記のようにMBT制御およびノツキング制御
が繰り返し実行される結果、点火時期はMBT点
もしくはノツキング発生限界に各気筒毎に保たれ
る。すなわち、MBT点がノツキング発生限界よ
りも進角側に位置する運転領域では点火時期はノ
ツキング発生限界に、逆にMBT点がノツキング
発生限界よりも遅角側に位置する運転領域では点
火時期はMBT点に保たれることになる。
次に、ステツプ8以降でなされる圧縮比異常検
出を説明する。ステツプ8では、基本燃料噴射量
Tpの変化率ΔTpに基づいて定常状態であるか過
渡状態であるかを判定する。過渡状態である場合
には、圧縮比可変機構が切り換え作動している可
能性があるので圧縮比の検出は行わない。
ステツプ8で定常状態であると判断した場合に
は、ステツプ9,10へ進み、そのときの運転条件
に対応した第1基準点火時期ADV1および第2基
準点火時期ADV2をルツクアツプする。上記第1
基準点火時期ADV1は、第1基準圧縮比、例えば
アウタピストン24がインナピストン22に対し
下限位置にあるとき(低ε状態)の圧縮比ε1を前
提として実験的に点火時期を求めたもので、機関
の負荷(基本燃料噴射量Tp)と機関回転数とを
パラメータとしたデータマツプの形で各運転条件
に対応して与えられている。なお、この第1基準
点火時期ADV1は、通常第7図に示した低ε用の
要求点火時期特性と一致したものとなる。また上
記第2基準点火時期ADV2は、第2基準圧縮比例
えばアウタピストン24がインナピストン22に
対し上限位置にあるとき(高ε状態)の圧縮比ε2
を前提として実験的に点火時期を求めたものであ
り、やはり負荷Tpと回転数とをパラメータとし
たデータマツプの形で各運転条件に対応して与え
られている。この第2基準点火時期ADV2は、通
常第7図に示した高ε用の要求点火時期特性と一
致したものとなる。
次に、ステツプ11で、そのときの実際の点火時
期ADViと上記第1、第2基準点火時期ADV1
ADV2から、実際の圧縮比εを演算する。これ
は、圧縮比と点火時期とが略比例関係にあること
を利用したもので、具体的には、次式によつて圧
縮比εが求められる。
εi=ε1+(ADVi−ADV1)×ε2−ε1/ADV1−ADV2 すなわち、第6図に示したような関係からi番
気筒における実際の圧縮比εiが求められる。な
お、圧縮比可変機構が正常に作動していれば、当
然のことながら、上記圧縮比εiは下限圧縮比ε1
るいは上限圧縮比ε2に近似した値として得られ
る。
次にステツプ12で、そのときの機関運転条件が
低ε領域にあるか否かを判定する。これは、第4
図に示した圧縮比可変機構の切り換え特性が予め
コントロールユニツト18内に与えられており、
これに基づいて判定される。
ここで、低ε領域であつた場合にはステツプ13
へ進み、所定の低圧縮比ε1と上記圧縮比εiとの偏
差Δεiを求める。また高ε領域であつた場合には、
ステツプ16へ進み、所定の高圧縮比ε2と上記圧縮
比εiとの偏差Δεiを求める。そして、ステツプ14,
17において、上記偏差Δεiが所定値Δ2以上である
かを判定する。この偏差Δεiが過渡に大きい場合
には、低圧縮比異常(ステツプ15)もしくは高圧
縮比異常(ステツプ18)と判定する。この判定に
基づいて、運転席等に設けられた警告灯19が点
灯する。また同時に、この圧縮比異常のデータが
コントロールユニツト18内に記憶され、例えば
外部診断ユニツト等を用いて何番気筒が異常であ
るかの診断を行うことができるようになつてい
る。
なお、以上の圧縮比εの検出並びに異常の判定
は、前述したように各気筒毎に行われる。
次にステツプ19〜22では、上記ステツプ5にお
ける学習値ADVLの学習演算を行つている。ま
ず、ステツプ19で、それ以前に検出された各気筒
の圧縮比εiを用いて全気筒の平均圧縮比ε0を演算
する。そして、ステツプ20で、第6図の関係に基
づき、上記平均圧縮比ε0に対応する平均圧縮比対
応点火時期ADV00を求める。これは、具体的に
は次式によつて求められる。
ADV00=ADV1+(ADV1−ADV2)×ε0−ε1/ε2−ε1 そして、ステツプ21で、上記平均圧縮比対応点
火時期ADV00と基本点火時期ADVOとの差
ADVLを求め、かつステツプ22でこのADVLを
学習マツプの該当する運転領域の箇所に書き込
む。すなわち、ある気筒(i番気筒)で圧縮比εi
が検出される度に新たに平均圧縮比ε0が求めら
れ、これに基づいて学習値ADVLが順次更新さ
れるのである。従つて、ステツプ6の演算におい
て、フイードバツク補正量FBiを除いたADVO+
ADVLは、全気筒の平均圧縮比ε0にほぼ対応する
ものとなり、これを基準として点火時期のフイー
ドバツク制御がなされるので、組み立て誤差等に
より圧縮比が多少異なる気筒があつたとしても、
フイードバツク補正量FBiの値が極端に大きくな
ることはない。
以上、この考案の一実施例を詳細に説明した
が、この考案は上記実施例のような圧縮比異常検
出にのみ限定されるものではなく、実際の各気筒
の圧縮比を検出して種々の補正を行う場合などに
広く適用することができる。また上記実施例で
は、圧縮比可変機構として、燃焼圧力によつて自
動的に圧縮比切り換え制御が行われる形式のもの
を説明したが、この発明は、例えば実開昭58−
25637号公報等に示されているように、圧縮比切
り換えを外部から制御するものにおいても同様に
適用できる。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、この考案に係る
可変圧縮比型内燃機関の圧縮比検出装置によれ
ば、各気筒の点火時期に基づいて実際の圧縮比を
気筒毎に検出することができる。従つて、一部気
筒の圧縮比可変機構の作動不良等が生じた場合
に、その異常を容易に検出することができ、例え
ば圧縮比の異常によるノツキングの発生や燃費の
悪化あるいは出力の低下等を防止することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の構成を示すクレーム対応
図、第2図はこの考案の一実施例を示す構成説明
図、第3図は圧縮比可変機構の一実施例を示す断
面図、第4図はこの圧縮比可変機構の作動特性
図、第5図は上記実施例における制御プログラム
を示すフローチヤート、第6図は圧縮比と点火時
期との関係を示す特性図、第7図はこの実施例に
おける基本点火時期特性を示す特性図である。 1……ノツキング検出手段、2……MBT制御
手段、3……ノツキング制御手段、4……第1記
憶手段、5……第2記憶手段、6……圧縮比検出
手段、7……点火装置。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 各気筒毎に圧縮比可変機構を備えてなる多気筒
    内燃機関において、ノツキングの有無を各気筒毎
    に検出するノツキング検出手段と、ノツキング無
    しのときに選択され、かつ当該気筒の点火時期を
    MBT点に制御するMBT制御手段と、ノツキン
    グ有りのときに選択され、かつ当該気筒の点火時
    期をノツキング発生限界に制御するノツキング制
    御手段と、第1基準圧縮比の下での各運転条件に
    対応した第1基準点火時期を記憶した第1記憶手
    段と、第2基準圧縮比の下での各運転条件に対応
    した第2基準点火時期を記憶した第2記憶手段
    と、各気筒の実際の点火時期に対応する圧縮比
    を、上記第1、第2記憶手段から読み出した第
    1、第2基準点火時期に基づいて演算する圧縮比
    検出手段とを備えてなる可変圧縮比型内燃機関の
    圧縮比検出装置。
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