JPH05154161A - 衝撃波治療装置 - Google Patents

衝撃波治療装置

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Publication number
JPH05154161A
JPH05154161A JP3324781A JP32478191A JPH05154161A JP H05154161 A JPH05154161 A JP H05154161A JP 3324781 A JP3324781 A JP 3324781A JP 32478191 A JP32478191 A JP 32478191A JP H05154161 A JPH05154161 A JP H05154161A
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JP
Japan
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shock wave
wave
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ultrasonic
signal
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Application number
JP3324781A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Iwama
信行 岩間
Kiyoshi Okazaki
清 岡崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】衝撃波を周囲の組織を損傷させずにかつ確実に
結石に合焦させることができる衝撃波治療装置を提供す
る。 【構成】本発明の衝撃波治療装置は、探索用超音波ある
いは衝撃波を照射可能な照射部14aと、前記探索用超
音波の反射波を受信する受信部15aと、前記受信部で
受信した受信信号を用いて探索用超音波の焦点位置に対
応する信号を検出する信号検出部16aと、前記信号検
出部16aで検出された信号が所定の閾値よりも大きく
なったときに前記照射部14aに衝撃波を照射させる照
射制御部17aと、探索用超音波あるいは衝撃波の焦点
位置付近の超音波断層画像を作成して表示する超音波診
断部18aとを備え、さらに探索用超音波の焦点位置を
衝撃波の焦点位置に対して移動させることができる焦点
位置可変手段19aを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝撃波で結石を破壊す
る衝撃波治療装置に係り、特に、胆石を破壊する衝撃波
治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衝撃波で結石を破壊する衝撃波治
療が盛んに行われている。
【0003】特に、腎臓の結石を衝撃波で破壊治療する
尿路系結石治療は、外科手術に代わる第1の治療手段と
位置付けられてきており、さらに胆石に対しても治療が
行われるようになってきた。
【0004】衝撃波は、結石を破壊するのに十分なエネ
ルギーを与えてあるため、万一、周囲の軟部組織に照射
された場合には、その軟部組織を損傷させてしまうおそ
れがある。
【0005】したがって、衝撃波の照射を行うにあたっ
ては、衝撃波の焦点を高い精度で結石に位置合わせする
必要がある。
【0006】特願昭60−191250号は、衝撃波を
照射する前に予め探索用超音波を用いることによって高
い精度で衝撃波の焦点を結石に位置合わせすることがで
きるETM(Echo Trigger Mode) 機構を開示する。
【0007】図7は、従来の衝撃波治療装置を示したも
のである。
【0008】この衝撃波治療装置を用いて結石3を破壊
するには、まず、切替スイッチ12を切り替えることに
より、低圧電源8をパルサー4に接続しておき、次に、
ピエゾ素子1を収容したハウジング(図示せず)を操作
しながら、ピエゾ素子1から結石3に向けて探索用超音
波を照射すると同時に、探索用超音波の反射波を受信回
路5で受信する。
【0009】探索用超音波はほとんど軟部組織で反射し
ないため、探索用超音波の焦点F2 が軟部組織にある間
は、受信回路5で受信された信号はほとんど零になる。
【0010】さらにハウジングを移動させていくと、や
がて探索用超音波の焦点F2 が結石3の表面に一致す
る。
【0011】このとき、結石3は周囲の軟部組織に比較
して高い音響インピーダンスを有するため、受信信号の
強度は大きくなる。
【0012】一方、受信信号は受信回路5を介して判定
回路6に送られるようになっており、判定回路6は、受
信信号が予め閾値設定部13で設定された閾値より大き
いかどうかを比較するようになっている。
【0013】したがって、探索用超音波の焦点F2 が結
石3の表面に一致したとき、受信信号は閾値よりも大き
くなり、判定回路6は、切替スイッチ12を切り替えて
所定時間だけ高圧電源7をパルサー4に接続可能な状態
になる。
【0014】しかし、判定回路6は、受信信号が閾値よ
りも大きければ、即座に切替スイッチ12を高圧電源7
に切り替えるのではなく、図示しない照射スイッチから
の照射許可信号を受け取っている場合にだけ、切替スイ
ッチ12を高圧電源7に切り替えることができるように
なっている。
【0015】このような構成としたのは、受信信号が閾
値を越える場合が必ずしも結石の表面に一致したときに
限らず、例えば骨に焦点が一致した場合にも受信信号が
大きくなるので、誤って結石以外の部位に衝撃波を照射
するのを回避するためである。
【0016】このため、従来の衝撃波治療装置は、超音
波画像あるいはX線画像に重ねて、焦点F1 あるいはF
2 の位置をモニター11に表示するように構成してある
とともに、さらに、受信信号を表示用出力回路9で処理
することによって受信信号の強度をモニター11に表示
するように構成してあるので、オペレーターは、受信信
号の強度が大きくなったときに、結石3と焦点F1 ある
いはF2 とが一致しているかどうかを視覚で確認するこ
とができるようになっている。
【0017】オペレーターは、モニター11を見て焦点
1 あるいはF2 が本当に結石3に一致しているかを確
認してから照射スイッチを押す。
【0018】判定回路6は、この照射スイッチからの照
射許可信号を受け取って初めて切替えスイッチ12を切
替えることができる。
【0019】パルサー4は、高圧電源7が所定期間接続
された後、衝撃波用パルスをピエゾ素子1に送り、ピエ
ゾ素子1は衝撃波を照射する。
【0020】衝撃波の焦点F1 は、探索用超音波の焦点
2 と同じピエゾ素子1の幾何学的焦点に一致するの
で、衝撃波は結石3の表面に合焦され、結石3を破壊す
ることができる。
【0021】従来の衝撃波治療装置を用いて例えば腎臓
にできた結石を破壊する場合、衝撃波の照射は、通常、
うつぶせになった被検者の背側から行われる。
【0022】図8(a) は、従来の衝撃波治療装置の焦点
1 あるいはF2 が腎臓の結石3の表面に一致したこと
を示している。
【0023】このような位置で衝撃波を照射すれば、腎
臓結石3を効果的に破壊することができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、胆のう
にできた胆石を衝撃波で破壊しようとすると、次のよう
な問題が生じてくる。
【0025】すなわち、胆のうの場合には、周囲の血
管、臓器等を保護する目的で、うつぶせになった被検者
の腹側から鉛直上向きに衝撃波を照射するのが一般的で
ある。この場合、焦点F1 あるいはF2 と結石3との位
置関係は、図8(b) に示すようになっている。
【0026】ところが、この状態で衝撃波を照射する
と、結石3を破壊すると同時に、周囲の胆のう壁3aを
も照射してしまい、血腫等の副作用を生じさせてしま
う。
【0027】一方、結石3の表面から1cm程度奥に衝
撃波の焦点F1 を位置決めして衝撃波を照射すれば,周
囲の壁を照射することなく結石3を効果的に破壊可能で
あることがわかっているが、被検者の呼吸、鼓動等によ
り、結石3の位置は常に変化する。
【0028】したがって、結石3の位置を探索用超音波
で探索した後でハウジングを例えば1cmスライドして
衝撃波を照射しようとしても、衝撃波を照射する時点
で、衝撃波の焦点F1 がかならずしも結石3の表面から
1cm程度奥に一致しているとはかぎらない。
【0029】このため、衝撃波を周囲の組織に損傷を与
えずに高い精度で結石内に合焦させるには、かなりの熟
練が必要となる。
【0030】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、衝撃波を、周囲の組織を損傷させずにかつ確
実に結石に合焦させることができる衝撃波治療装置を提
供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の衝撃波治療装置は請求項1に記載したよう
に、探索用超音波あるいは衝撃波を照射可能な照射部
と、前記探索用超音波の反射波を受信する受信部と、前
記受信部で受信した受信信号を用いて探索用超音波の焦
点位置に対応する信号を検出する信号検出部と、前記信
号検出部で検出された信号が所定の閾値よりも大きくな
ったときに前記照射部に衝撃波を照射させる照射制御部
と、探索用超音波あるいは衝撃波の焦点位置付近の画像
を作成して表示する画像診断部とを備えた衝撃波治療装
置において、探索用超音波の焦点位置を衝撃波の焦点位
置に対して移動させることができる焦点位置可変手段を
さらに備えたものである。
【0032】
【作用】上述の構成により、探索用超音波の焦点を衝撃
波の焦点よりも手前にずらすことができるので、探索用
超音波の焦点を、位置合わせ容易な結石表面に一致させ
た状態で、衝撃波を結石内部に照射可能となり、結石の
周囲の組織を損傷させずにかつ確実に結石を破壊するこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の衝撃波治療装置の第1の実施
例について、添付図面を参照して説明する。なお、従来
の衝撃波治療装置と同一の部品については、同一の番号
を付してその説明を省略する。
【0034】図1に第1の実施例の衝撃波治療装置のブ
ロック構成を示す。
【0035】第1の実施例の衝撃波治療装置は、探索用
超音波あるいは衝撃波を照射可能な照射部14aと、前
記探索用超音波の反射波を受信する受信部15aと、受
信部15aで受信した受信信号を用いて探索用超音波の
焦点位置に対応する信号を検出する信号検出部16a
と、信号検出部16aで検出された信号が所定の閾値よ
りも大きくなったときに照射部14aに衝撃波を照射さ
せる照射制御部17aと、探索用超音波あるいは衝撃波
の焦点位置付近の超音波画像を作成して表示する超音波
画像診断部18aとを備える。
【0036】照射部14aは、低圧電源8、高圧電源7
をパルサー4に選択的に接続することによって探索用超
音波用パルス、衝撃波用パルスをそれぞれ発生させ、発
生させた探索用超音波用パルス、衝撃波用パルスを球状
のピエゾ素子1に送り、ピエゾ素子1に送った超音波用
パルスあるいは衝撃波用パルスに応答してピエゾ素子1
で探索用超音波あるいは衝撃波を結石3に向けて照射す
るように構成してある。
【0037】受信部15aは、ピエゾ素子1が照射した
探索用超音波の反射波を受信回路21で受信するように
なっている。
【0038】すなわち、ピエゾ素子1は、超音波用パル
スあるいは衝撃波用パルスを受け取ってこれを振動に変
換することにより、探索用超音波および衝撃波を照射可
能に構成してあるとともに、探索用超音波の反射波を電
気信号に変換可能に構成してある。
【0039】本実施例の衝撃波治療装置は、探索用超音
波の焦点位置を衝撃波の焦点位置に対して移動させるこ
とができる焦点位置可変手段19aをさらに備えてお
り、この焦点位置可変手段19aは、受信部15aで受
信した受信信号のうち所定のゲート区間の信号だけを切
り出すゲートスイッチ22を設けてある。
【0040】ゲートスイッチ22の構成について、図2
(a) 、(b)を参照しながらさらに説明する。
【0041】図2(a) に示すように、探索用超音波の照
射方向をzとすると、探索用超音波のエネルギー分布
は、ピエゾ素子1の幾何学的形状で定まる焦点F1 を中
心として所定の幅にわたっている。
【0042】言い換えれば、探索用超音波の焦点には幅
がある。
【0043】したがって、幾何学的焦点F1 を探索用超
音波の焦点とするのがS/N比の観点では最も優れてい
るが、F1 より少しずれた位置でも感度はやや劣るもの
の、探索用超音波の焦点として利用することができ、幾
何学的焦点F1 に対して探索用超音波の焦点をずらすこ
とができる。
【0044】第1の実施例では、幾何学的焦点F1 より
少し手前の位置を探索用超音波の焦点F2 とし、この位
置に分布する探索用超音波のエネルギーの反射波だけを
ゲートスイッチ22で切り出すようにしてある。
【0045】かくして、幾何学的焦点F1 および探索用
超音波の焦点F2 の相対的な位置関係は、図2(b) に示
すようになる。
【0046】すなわち、幾何学的焦点F1 がピエゾ素子
1の中心からz1 の距離にあるとすると、探索用超音波
の焦点F2 は、z1 よりz0 だけ短いz2 の距離にあ
る。
【0047】再び図1を参照して、焦点位置可変手段1
9aはさらにゲート設定回路24を備えており、上述の
切り出し時刻を自在に設定することにより、探索用超音
波の焦点F2 を移動して幾何学的焦点F1 との距離z0
を可変に構成してある。
【0048】信号検出部16aは、さらに、切り出され
た信号のピーク値をピーク検出回路23で検出するよう
に構成してある。
【0049】照射制御部17aは、ピーク検出回路23
で検出されたピーク値と予め閾値設定部13で設定した
閾値とを判定回路6で比較し、ピーク値が閾値よりも大
きくなった場合には、高圧電源7をパルサー4に接続す
るようにスイッチ12を駆動可能な状態になるように構
成してある。
【0050】さらに、照射制御部17aは、パルス発生
のタイミングを決めるためのトリガー信号をトリガーシ
ーケンス回路27で発生させてパルサー4に送り、トリ
ガー信号のタイミングをシーケンス制御回路26で行う
ようになっている。
【0051】また、照射制御部17aは、衝撃波照射可
能状態を照射スイッチ25で設定するようになってお
り、この照射スイッチ25をオンにしたときだけ、上述
の判定回路6が作動可能な状態となる。
【0052】超音波診断部18aは、ピエゾ素子1の中
央の孔1aに超音波プローブ2を配置し、この超音波プ
ローブ2で得られたエコー信号に基づいて画像処理部1
0で画像を再構成することにより、探索用超音波あるい
は衝撃波の焦点位置付近の超音波断層画像をモニター1
1に表示するように構成してあるとともに、衝撃波の焦
点F1 の位置を重ねて表示することにより、衝撃波の焦
点F1 と結石3との相対的な位置関係を視覚で確認でき
るようになっている。
【0053】また、超音波診断部18aは、表示用出力
回路9を備えてあり、ゲート設定回路24から得られた
探索用超音波の焦点F2 の位置を上述の超音波画像に重
ねてモニター11に表示することにより、探索用超音波
の焦点F2 と結石および衝撃波の焦点F1 との相対的な
位置関係を視覚で確認できるようになっている。
【0054】さらに、超音波診断部18aは、ピーク検
出回路23から得られたピーク信号を表示用出力回路9
を介してモニター11に表示できるように構成してあ
る。
【0055】第1の実施例の衝撃波治療装置を用いて、
胆のうにできた胆石を衝撃波で破壊するには、まず、ピ
エゾ素子1を収容したハウジング(図示せず)を、例え
ば被検者のベッドの下方に配置しておく。
【0056】次に、切替スイッチ12を駆動してパルサ
ー4を低圧電源8に接続する。
【0057】パルサー4は、トリガーシーケンス回路2
7からのトリガー信号に応答して超音波用パルスを出力
する。
【0058】次に、このパルサー4からの超音波用パル
スを受けたピエゾ素子1により、探索用超音波を胆石3
付近に放射する。
【0059】ピエゾ素子1に戻ってきた探索用超音波の
反射波は、受信回路21に入り、ここで増幅される。
【0060】図3(a) は、ピエゾ素子1が胆石3に対し
て位置AにきたときのF1 、F2 および位置Bにきたと
きのF1 ' 、F2 ' の位置を示したものである。
【0061】ピエゾ素子1が位置Aにあるときには、探
索用超音波の焦点F2 は胆石3の手前にあるが、胆石3
の手前の軟部組織は音響インピーダンスが小さいので、
探索用超音波はここではほとんど反射せず、したがっ
て、受信回路21に入る反射波の信号も小さくなる。
【0062】ピエゾ素子1が位置Bにあるときには、探
索用超音波の焦点F2 ' は胆石3の表面に一致してお
り、胆石3の音響インピーダンスが軟部組織に比して大
きいため、受信回路21に入る反射波の信号は大きくな
る。
【0063】図3(b) の上側の波形は、ピエゾ素子1が
位置Aにあるときに受信回路21に入る信号波形であ
る。
【0064】ここで、時刻t1 は、幾何学的焦点1 で反
射して再びピエゾ素子1に戻ってくる時刻であり、この
時刻を中心に反射波が受信されることになるが、ゲート
スイッチ22の構成で述べたように、反射波の受信信号
を時刻t1 より手前の時刻t2 から時刻t3 で切り出す
ことにより、ゲートスイッチ22が出力する信号は、ほ
ぼ零となる。
【0065】図3(b) の下側の波形は、ピエゾ素子1が
位置Bにあるときに受信回路21に入る信号波形である
が、この信号の一部は、ゲートスイッチ22の切り出し
時刻に対応しているので、実線に示す信号がゲートスイ
ッチ22で切り出される。
【0066】切り出された信号は、ピーク検出回路23
でピーク値を検出され、判定回路6に送られる。
【0067】一方、超音波プローブ2で超音波走査する
ことによって得られた胆石付近の断層画像が、ピエゾ素
子1の幾何学的焦点F1 および探索用超音波の焦点F2
とともにモニター11に表示されているので、探索用超
音波の焦点F2 が胆石3の表面に一致していることを視
覚で確認することができる。
【0068】胆石3の断層画像とともに幾何学的焦点す
なわち衝撃波の焦点F1 および探索用超音波の焦点F2
をモニター11に表示する方法例を図4に示す。
【0069】図4(a) は、F1 およびF2 を各々2本の
直線の交線として示したものであり、図4(b) は、F1
を2本の直線の交線として示し、F2 をF1 からの相対
位置として示したものである。
【0070】これらのF1 およびF2 の表示は、必要に
応じて一方のみを表示可能に構成するのがよい。
【0071】また、F1 およびF2 を互いに識別するた
め、必要に応じて、例えば、F1 の表示を点滅させるの
がよい。
【0072】オペレーターは、モニター11の画面を見
ることにより、幾何学的焦点F1 が胆石3内に一致して
いることを視覚で確認した後、照射スイッチ25を押
す。
【0073】照射スイッチ25が押されると照射許可信
号が判定回路6に送られ、判定回路6は、この状態で初
めて切替えスイッチ12を作動させることができる状態
となる。
【0074】判定回路6は、ピーク検出回路23からの
ピーク値が閾値よりも大きくかつ照射スイッチ25から
の照射許可信号を受け取っている場合に限り、スイッチ
12を駆動して所定の時間高圧電源7をパルサー4に接
続する。
【0075】パルサー4は、トリガーシーケンス回路か
らのトリガー信号に応答して衝撃波用パルスを出力す
る。
【0076】これらのシーケンス制御を図5に示す。
【0077】図5(a) は、照射スイッチ25のオンオフ
状態を示し、図5(b) はトリガーシーケンス回路27か
らパルサー4に送られるトリガー信号を示し、図5(c)
はパルサー4に印加される電圧状態を示し、図5(d) は
パルサー4から出力されるパルス状態を示している。
【0078】図5でわかるように、衝撃波用パルスある
いは超音波用パルスを出力するタイミングはトリガー信
号が支配しており、このトリガー信号は、照射スイッチ
25の作動状態にかかわらず、一定周期ごとにパルサー
4に出力されている。
【0079】照射スイッチ25がオフ状態のときを位置
合わせモードと呼んでおり、この位置合わせモードのと
きには、判定回路6はスイッチ12を高圧電源側に切替
えできない状態であるので、パルサー4は、トリガー信
号に応答して超音波用パルスだけを一定時間ごとに出力
する。
【0080】照射スイッチ25がオンの状態になると、
判定回路6はスイッチ12を高圧電源側に切替え可能な
状態となっているので、この切替え可能な状態のときに
閾値を越えるピーク値が入力されたときには、判定回路
6はスイッチ12を所定時間だけ高圧電源側に切替え
る。
【0081】したがって、パルサー4には、高圧電圧V
H が印加された状態となり、その後のトリガー信号に応
答して衝撃波用パルスを出力する。
【0082】図5(d) でわかるように、衝撃波用パルス
は、被検者の負担を軽減する等のため、ある一定間隔を
おいて出力するようになっている。
【0083】第1の実施例の衝撃波治療装置は、探索用
超音波の焦点F2 を幾何学的焦点すなわち衝撃波の焦点
1 の手前にずらすことにより、探索用超音波の焦点F
2 を位置合わせ容易な位置すなわち胆石の表面に位置決
めしておき、この状態で衝撃波を胆石表面ではなく、胆
石内部に照射することができる。
【0084】このため、衝撃波により、胆のう壁を損傷
するおそれがなくなる。
【0085】なお、切り出し時刻は、衝撃波の焦点F1
に対して探索用超音波の焦点F2 をたとえば10mm手
前にずらすことができるように設定するが、この設定に
あたっては、胆石の大きさ等を考慮して行うのがよい。
【0086】例えば、比較的大きな胆石については、切
り出し時刻を早くして、胆石表面からさらに奥の方に衝
撃波を照射する。
【0087】一方、衝撃波を結石の表面に照射しても問
題がない場合、例えば、腎臓等の結石を破壊する場合に
は、図3(b) に示した切り出し時刻t2 をt1 に一致さ
せる、すなわち、焦点F1 およびF2 を一致させて使用
することができる。
【0088】次に、本発明の衝撃波治療装置の第2の実
施例を説明する。
【0089】なお、第1の実施例と同一の部品について
は、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0090】図6に第2の実施例の衝撃治療装置のブロ
ック構成を示す。
【0091】第2の実施例の衝撃波治療装置も第1の実
施例と同様、探索用超音波あるいは衝撃波を照射可能な
照射部14bと、前記探索用超音波の反射波を受信する
受信部15bと、受信部15bで受信した受信信号を用
いて探索用超音波の焦点位置に対応する信号を検出する
信号検出部16bと、信号検出部16bで検出された信
号が所定の閾値よりも大きくなったときに照射部14b
に衝撃波を照射させる照射制御部17bと、探索用超音
波あるいは衝撃波の焦点位置付近の超音波断層画像を作
成して表示する超音波診断部18bとを備える。
【0092】照射部14bは、超音波用パルサー34で
発生させた探索用超音波用パルスあるいは衝撃波用パル
サー33で発生させた衝撃波用パルスをピエゾ素子1b
に送り、ピエゾ素子1bに送った探索用超音波用パルス
あるいは衝撃波用パルスに応答してピエゾ素子1bで探
索用超音波あるいは衝撃波を結石3に向けて照射するよ
うに構成してある。
【0093】第2の実施例の衝撃波治療装置は、探索用
超音波の焦点位置を衝撃波の焦点位置に対して移動させ
ることができる焦点位置可変手段19bをさらに備え
る。
【0094】焦点位置可変手段19bは、照射部14b
にディレイ回路36を設けて構成してあり、ディレイ回
路36は、遅延をかけた探索用超音波用パルスをマルチ
プレクサー32を介してピエゾ素子1bの複数の照射領
域の各々に送るようになっている。
【0095】ディレイ回路36は、探索用超音波をピエ
ゾ素子1bの各環状領域に送るタイミングを少しずつず
らすことによって、図6に示すように、探索用超音波の
焦点F2 を衝撃波の焦点F1 の手前に電気的にずらすよ
うになっている。
【0096】受信部15bは、ピエゾ素子1bが照射し
た探索用超音波の反射波を受信回路35で受信するよう
になっている。
【0097】信号検出部16bは、受信回路35で受信
した受信信号のピーク値をピーク検出回路39で検出す
るように構成してある。
【0098】照射制御部17bは、上述のピーク値と予
め閾値設定部13で設定した閾値とを判定回路38で比
較し、ピーク値が閾値よりも大きくなった場合には、衝
撃波用パルサー33が作動するように切替え回路37を
駆動するようになっている。ただし、第1の実施例と同
様に図示しない照射スイッチを設けてあり、この照射ス
イッチをオンにすることにより、判定回路38は作動可
能状態となる。
【0099】超音波診断部18bは、第1の実施例と同
様、ピエゾ素子1bの中央の孔1cに超音波プローブ2
を配置してあり、探索用超音波あるいは衝撃波の焦点位
置付近の超音波断層画像をモニター11に表示するよう
に構成してあるとともに、衝撃波の焦点F1 の位置を重
ねて表示することにより、衝撃波の焦点F1 と結石との
相対的な位置関係を視覚で確認できるようになってい
る。
【0100】また、超音波診断部18bは、表示用出力
回路9を備えてあり、切替回路37で得られた探索用超
音波の焦点F2 の位置を上述の超音波画像に重ねてモニ
ター11に表示することにより、探索用超音波の焦点F
2と結石および衝撃波の焦点F1 との相対的な位置関係
を視覚で確認できるようになっている。
【0101】さらに、超音波診断部18bは、ピーク検
出回路39から得られたピーク信号を表示用出力回路9
を介してモニター11に表示できるように構成してあ
る。
【0102】第2の実施例の衝撃波治療装置を用いて、
胆のうにできた胆石を衝撃波で破壊するには、上述の第
1の実施例と同様に、ピエゾ素子1bを収容したハウジ
ングを被検者のベッドの下方に配置しておき、探索用超
音波用パルサー34からの探索用超音波用パルスに応答
して、ピエゾ素子1bで探索用超音波を胆石3付近に放
射する。
【0103】ここで、超音波用パルスは、ディレイ回路
36を経てピエゾ素子1bの各環状領域に送られるの
で、これに応答して放射される探索用超音波の焦点F2
は、幾何学的焦点F1 より手前にくる。
【0104】探索用超音波の反射波は、マルチプレクサ
ー32、ディレイ回路36を経て受信回路35に入る。
【0105】ここで、ピエゾ素子1bが胆石3に対して
図3(a) に示した位置Aと同様の位置にきても、探索用
超音波の焦点F2 は胆石3の手前にあり、胆石3の手前
の軟部組織は音響インピーダンス小さいので、探索用超
音波はここではほとんど反射せず、したがって、受信回
路35に入る反射波の信号も小さくなる。
【0106】ピエゾ素子1bが位置Bにあるときには、
探索用超音波の焦点F2 ' は胆石3の表面に一致してお
り、胆石3の音響インピーダンスが軟部組織に比して大
きいため、受信回路35に入る反射波の信号は大きくな
る。
【0107】受信回路35から信号は、ピーク検出回路
39でピーク値を検出され、判定回路38に送られる。
【0108】一方、超音波プローブ2で超音波走査する
ことによって得られた胆石付近の断層画像が、ピエゾ素
子1の幾何学的焦点F1 および探索用超音波の焦点F2
とともにモニター11に表示されているので、探索用超
音波の焦点F2 が胆石3の表面に一致していることを視
覚で確認することができる。
【0109】オペレーターは、モニター11の画面を見
ることにより、幾何学的焦点F1 が胆石3内に一致して
いることを視覚で確認した後、図示しない照射スイッチ
を押す。
【0110】照射スイッチが押されると、第1の実施例
と同様に、照射許可信号が判定回路38に送られ、判定
回路38は、この状態で初めて切替え回路37を作動さ
せることができる状態となる。
【0111】判定回路38は、ピーク検出回路39から
のピーク値が閾値よりも大きくかつ照射スイッチからの
照射許可信号を受け取っている場合に限り、切替回路3
7を駆動して所定の時間衝撃波用パルサー33を作動さ
せる。
【0112】第2の実施例の衝撃波治療装置は、探索用
超音波の焦点F2 を電気的に幾何学的焦点すなわち衝撃
波の焦点F1 の手前にずらすことにより、探索用超音波
の焦点F2 を位置合わせ容易な位置すなわち胆石の表面
に位置決めしておき、この状態で衝撃波を胆石表面では
なく、胆石内部に照射することができる。
【0113】このため、衝撃波により、胆のう壁を損傷
するおそれがなくなる。
【0114】また、第2の実施例では、探索用超音波の
エネルギー分布が高いところを焦点F2 として利用した
ので、第1の実施例よりもS/N比を改善することがで
きる。
【0115】なお、ディレイ回路36の遅延時間は、衝
撃波の焦点F1 に対して探索用超音波の焦点F2 をたと
えば10mm手前にずらすことができるように設定する
が、この設定にあたっては、胆石の大きさ等を考慮して
行うのがよい。
【0116】例えば、比較的大きな胆石については、遅
延時間を長くして、胆石表面からさらに奥の方に衝撃波
を照射する。
【0117】一方、衝撃波を結石の表面に照射しても問
題ない場合、例えば、腎臓等の結石を破壊する場合に
は、遅延時間を零にする、すなわち、焦点F1およびF
2 を一致させて使用することができる。
【0118】本実施例の衝撃波治療装置では、探索用超
音波の焦点および衝撃波の焦点を超音波画像に重ねる構
成としたが、これらの焦点位置を重ねて表示する結石付
近の画像は超音波画像に限るものではなく、X線TV装
置で得られたX線画像にこれらの焦点位置を重ねる構成
としてもよい。
【0119】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の衝撃波治療
装置は、探索用超音波あるいは衝撃波を照射可能な照射
部と、前記探索用超音波の反射波を受信する受信部と、
前記受信部で受信した受信信号を用いて探索用超音波の
焦点位置に対応する信号を検出する信号検出部と、前記
信号検出部で検出された信号が所定の閾値よりも大きく
なったときに前記照射部に衝撃波を照射させる照射制御
部と、探索用超音波あるいは衝撃波の焦点位置付近の画
像を作成して表示する画像診断部とを備えた衝撃波治療
装置において、探索用超音波の焦点位置を衝撃波の焦点
位置に対して移動させることができる焦点位置可変手段
をさらに備えたことにより、探索用超音波の焦点を衝撃
波の焦点よりも手前にずらすことができるので、探索用
超音波の焦点を、位置合わせ容易な結石表面に一致させ
た状態で、衝撃波を結石内部に照射可能となり、結石の
周囲の組織を損傷させずにかつ確実に結石を破壊するこ
とができる。
【0120】また、探索用超音波の焦点と衝撃波の焦点
との距離を自在に変化させることができるので、結石と
その周囲の組織との相対的な位置関係に応じて、最適な
距離を設定することができる。
【0121】たとえば、結石と周囲の組織とが十分に離
れている場合には、両方の焦点を一致させることによ
り、効率よく結石を破壊することができる。
【0122】また、探索用超音波の焦点位置および前記
衝撃波の焦点位置を前記超音波画像に重ねて表示するこ
とができるように超音波診断部を構成したので、結石の
位置合わせを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る衝撃波治療装置のブロック
図。
【図2】焦点位置可変手段の説明図。
【図3】ゲートスイッチ22の作用の概念を示した説明
図。
【図4】結石付近の超音波断層画像に重ねて、衝撃波の
焦点F1 および探索用超音波の焦点F2 をモニターに表
示した図。
【図5】パルスシーケンスを示した図。
【図6】第2の実施例に係る衝撃波治療装置のブロック
図。
【図7】従来の衝撃波治療装置のブロック図。
【図8】従来の衝撃波治療装置を用いて結石を破壊する
概念の説明図。
【符号の説明】
1 ピエゾ素子 2 超音波プローブ 3 結石 4 パルサー 6 判定回路 7 高圧電源 8 低圧電源 9 表示用出力回路 10 画像処理部 11 モニター 12 スイッチ 13 閾値設定部 21 受信回路 22 ゲートスイッチ 23 ピーク検出回路 24 ゲート設定回路 25 照射スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探索用超音波あるいは衝撃波を照射可能
    な照射部と、前記探索用超音波の反射波を受信する受信
    部と、前記受信部で受信した受信信号を用いて探索用超
    音波の焦点位置に対応する信号を検出する信号検出部
    と、前記信号検出部で検出された信号が所定の閾値より
    も大きくなったときに前記照射部に衝撃波を照射させる
    照射制御部と、探索用超音波あるいは衝撃波の焦点位置
    付近の画像を作成して表示する画像診断部とを備えた衝
    撃波治療装置において、探索用超音波の焦点位置を衝撃
    波の焦点位置に対して移動させることができる焦点位置
    可変手段をさらに備えたことを特徴とする衝撃波治療装
    置。
  2. 【請求項2】 前記焦点位置可変手段は、前記受信部で
    受信した受信信号のうち所定のゲート区間の信号だけを
    切り出すゲートスイッチを前記信号検出部に設けて構成
    した請求項1記載の衝撃波治療装置。
  3. 【請求項3】 前記焦点位置可変手段は、探索用超音波
    用パルスを遅延をかけて複数の照射領域の各々に送るデ
    ィレイ回路を前記照射部に設けて構成した請求項1記載
    の衝撃波治療装置。
  4. 【請求項4】 前記画像診断部は、前記探索用超音波の
    焦点位置および前記衝撃波の焦点位置を、前記画像に重
    ねて表示可能に構成した請求項2あるいは3記載の衝撃
    波治療装置。
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