JPH0515374A - 組換えプラスミド - Google Patents

組換えプラスミド

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JPH0515374A
JPH0515374A JP3216684A JP21668491A JPH0515374A JP H0515374 A JPH0515374 A JP H0515374A JP 3216684 A JP3216684 A JP 3216684A JP 21668491 A JP21668491 A JP 21668491A JP H0515374 A JPH0515374 A JP H0515374A
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plasmid
plasmid according
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poxvirus
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JP3216684A
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Walter Bodemer
ボデマー ヴアルター
Friedrich Scheiflinger
シヤイフリンガー フリートリヒ
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Oesterreichisches Institut fuer Haemoderivate
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Immuno AG
Immuno AG fuer Chemisch Medizinische Produkte
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    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/85Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for animal cells
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12N2710/24011Poxviridae
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は、ポックスウイルスゲノム中に挿入
後、原核生物または真核生物の宿主細胞の細胞中で異種
蛋白質を発現させるのに適した組換えプラスミドを提供
する。 【構成】 本発明の組換えプラスミドは、少なくとも1
個のレプリコン(oril)、少なくとも1個の選択マ
ーカー(Sml)、少なくとも1個のプロモーター(P
rl)およびこのプロモーターに隣接するポックスウイ
ルスゲノムからのDNA配列を含有し、多機能DNA配
列カセットがプロモーター(Pr1)の下流に配置され
ている。この多機能DNA配列カセットは、実際にその
有効性が証明された市販のプライマー配列と相補性の配
列、翻訳開始コドンおよび数種の制限エンドヌクレアー
ゼ切断部位、ならびに翻訳開始コドンに対して3種のす
べてのフレームでの停止コドンを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、少なくとも1個のレプリコン
(ori1)、少なくとも1個の選択マーカー(sm
1)、少なくとも1個のプロモーター(pr1)および
このプロモーターに隣接するポックスウイルスゲノムか
らのDNA配列を含有する組換えプラスミド、組換えポ
ックスウイルスの製造方法、組換えポックスウイルス、
組換えポックスウイルス、細胞系、ペプチドまたはポリ
ペプチドの使用、組成物、ワクチンおよびウイルスワク
チン、診断剤、ならびにワクチンの使用に関する。
【0002】最近の遺伝子操作法の発展により、診断的
に、予防的に、また治療的に重要な蛋白質のかなりの数
の遺伝子、たとえば凝固因子または抗原性ウイルス蛋白
質の遺伝子の同定および単離が可能になってきた。これ
に関連して、感染組織もしくは感染培養細胞から所望の
蛋白質の単離またはin vivoで発現された蛋白質
の免疫原性の免疫処置への使用を可能にするため、原核
生物または真核生物細胞における信頼性のある効率的な
発現系の必要性が増大している。この場合、真核生物ウ
イルスベクター系がとくに重要性を帯びてきた。
【0003】既知の真核生物ベクター系のひとつにパポ
ーバウイルスSV40がある。SV40は5.3kbの
比較的小さなゲノムを有し、その構成は比較的よく知ら
れている。このウイルスの小さなゲノムは実際、一方で
は、適当な制限エンドヌクレアーゼが使用されれば目標
とする様式で操作できるという利点があるが、他方で
は、相対的に小さいウイルスエンベロープにより、また
主要遺伝子のコンパクトな部分重複配置によりそのクロ
ーニング能力は著しく制限されるという欠点がある。
【0004】さらに最近の研究では、ワクシニアウイル
スに基づく真核生物ベクター系の開発が記載されている
(たとえばEP−A−0243029)。ワクシニアウ
イルスは、約185kbの二重鎖DNAの線状ゲノムを
有するオルトポックスウイルスの1種である。ワクシニ
アウイルスゲノムのサイズでは、制限エンドヌクレアー
ゼでの切断ついで適当な異種DNAのリゲーションによ
る組換えゲノムの構築は不可能である。たとえこの方法
が実行可能であったとしてもinvitroで操作され
たウイルスDNAそれ自体は感染性ではないので、組換
えゲノムをもつウイルスの産生にはヘルパーウイルスの
存在が必要になる。不存在下には、ワクシニアウイルス
の転写は、真核生物RNAポリメラーゼIIによっては
置換し得ず、感染と同時に導入されウイルス粒子によっ
て伝達されなければならないワクシニアウイルスコード
RNAポリメラーゼを必要とする。したがって、ワクシ
ニアウイルスはウイルスコードRNAポリメラーゼによ
って認識される特異的プロモーターを有する。これは、
ワクシニアウイルスゲノム内に挿入された異種遺伝子を
真核生物細胞内で発現させるための組換え体の構築がさ
らに困難であることを意味する。すなわち、発現ベクタ
ーとしてワクシニアウイルスを使用するには、転写およ
び複製は宿主とは独立にワクシニア固有の酵素によって
実施できることが必要になる。すなわち、一方では、必
須ウイルス領域はクローニングによって影響されないこ
と、他方では、発現される遺伝子はワクシニアプロモー
ターの制御下になければならないことが要求される。
【0005】この理由から、一般的には、まず所望の異
種遺伝子をワクシニアウイルスプロモーターと組合せて
含有するプラスミドを構築し、この組換えプラスミド
を、ウイルスとプラスミドDNAの間の同種組換えによ
ってワクシニアウイルスゲノム中にin vivo挿入
する2工程法が使用される。上述の原理に従って構築さ
れ、HIV−1env蛋白質の発現に用いられる組換え
ワクシニアウイルスは、たとえばEP−A−02430
29に記載されている。この欧州特許出願に使用されて
いるプラスミドpSC25は、意図されたenv蛋白質
の発現に著しく適したベクターである。
【0006】しかしながら、pSC25およびその母体
のプラスミドpSC11の両プラスミドは、さらに発展
させるには、たとえばさらに他の異種DNAを挿入する
には全く不適当である。pSC25はさらに利用可能な
クローニング部位がなく、前駆体プラスミドpSC11
は他方、ただ1個のSmaI部位しか認められない。
maIはブラント末端を生成する制限酵素であるから、
SmaI部位へのクローニングは多くの場合、その部位
へ挿入される制限フラグメントの操作が必要である。し
かしながら、それ自身の翻訳シグナル、すなわち開始ま
たは停止コドンを含まない遺伝子フラグメントをプラス
ミドpSC11にクローニングすることは不可能であ
る。プラスミドpSC11は不完全な遺伝子、遺伝子フ
ラグメント、また合成DNAのクローニングにさえも多
くの利点を示すが、その使用には大規模かつ繁雑な過程
が必要である。
【0007】したがって、本発明の目的は、可能な範囲
で、ポックスウイルスでの組換えが可能なプラスミド中
への異種DNAのクローニングを容易にするプラスミド
を得ることにあった。
【0008】この目的は、主請求項の前文に記載のプラ
スミドにより、多機能DNA配列カセットをプロモータ
ー(pr1)の下流に配置することによって達成され
る。
【0009】本発明の組換えプラスミドはプロモーター
の下流に多機能DNA配列カセットか配置された。この
構成は、慣例の問題点に応じて、様々な機能的配列を挿
入できるという利点がある。たとえば、最も頻繁に存在
する翻訳開始コドンAUGに加えてあまり頻繁には使用
されない開始コドンGUGを用いる配列カセットの使用
を可能にする。同様に、起こる可能性があるアンバー、
オーカーまたはオパールサプレッションを防止するた
め、同一または異なる1個または数個の停止コドンをも
つカセットを用いることもできる。この系はさらに、所
望の異種遺伝子または遺伝子フラグメントに加えて、そ
れぞれの場合、ポリアデニル化シグナルおよび他のシグ
ナル構造の挿入を可能にする。
【0010】本発明のプラスミドは、その多機能DNA
配列カセットに、好ましくは多重クローニング部位を含
有する。ヘキサマー認識制限エンドヌクレアーゼのため
の慣例のクローニング部位は、この場合、付着端を生じ
るものが好ましい。このような制限エンドヌクレアーゼ
切断部位の使用は、すべての所望の生物体のゲノムから
のDNAフラグメントの標的化されたクローニングを可
能にする。多機能DNADNA配列カセットに含有され
る制限エンドヌクレアーゼ切断部位は、それらが市販さ
れている制限エンドヌクレアーゼの切断部位であるよう
に選択されるのが好ましく、その使用は経済的見地から
も推薦される。
【0011】このような制限エンドヌクレアーゼ切断部
位の例には、酵素SteI,AvrII,SalI,
ccI,HindIII,SpeI,NheIの切断部
位がある。しかしながら、本発明では、すべての既知の
制限エンドヌクレアーゼの切断部位が使用できる。この
関連では、Kessler,C&Hoeltke,H−
Jによる既知制限エンドヌクレアーゼの厖大な列挙を参
照できる(Gene4:1頁以下、1986)。個々
の制限エンドヌクレアーゼの有用性は結局、本発明のプ
ラスミド中にこの制限エンドヌクレアーゼ自身に対する
別の切断部位がすでに存在するという事実によって制限
される。この場合、本技術分野の熟練者によれば、別の
酵素に変更するか、または相当する制限エンドヌクレア
ーゼ切断部位をも早もたないような部位特異的突然変異
によってプラスミドを変えるかもしくはリゲーションに
部分切断DNAを使用するかが決定されることになる。
【0012】好ましい態様においては、多機能DNA配
列カセットは、翻訳開始コドンおよび翻訳停止コドンを
提供する。これらのコドンは、慣例の制限エンドヌクレ
アーゼ認識部位の多くと隣接するように配置されるのが
適当である。これはたとえば、配列ATGが制限エンド
ヌクレアーゼ切断部位の5′領域に、数個の異なるフレ
ームでの次の切断部位へのクローニングが可能なように
挿入されることを意味する。制限エンドヌクレアーゼ切
断部位を含有する領域に続いて、数個の翻訳停止コドン
が同じく、すべての考えられるフレームで翻訳の停止が
可能なように配置されなければならない。翻訳停止を1
00%保証するためには別の停止コドンが互いに連続し
ていることが好ましい。
【0013】本発明によれば、プロモーター(pr1)
は多機能DNA配列カセットによってすでに与えられて
いる。さらに、もう1個のプロモーター(pr2)をク
ローニング部位のひとつ、好ましくは配列カセットの
5′領域に配置された制限エンドヌクレアーゼ切断部位
に挿入することが可能である。それはたとえば誘導でき
るプロモーターまたは他の点ですでに存在するプロモー
ター(pr1)より有利なプロモーターの使用を可能に
する。
【0014】多機能DNA配列カセットはさらに、mc
s(多重クローニング部位)の5′または3′領域に、
エンハンサーDNA配列が含まれるように構築すること
ができる。現在まで、このようなエンハンサー配列はと
くにウイルス、たとえばSV40、ポリオーマウイル
ス、パポーバウイルス等について知られている。たとえ
ば、SV40DNAからの72bpのくり返し配列の機
能を置換できる配列である。現在までにエンハンサー機
能が同定されているDNA配列にはわずか数塩基対のも
のから72bpの長さのものまである。
【0015】発現されるクローン化遺伝子の性質、なら
びにそれに関連した条件、たとえば発現率、細胞毒性等
に応じて、蛋白質に疎水性膜アンカーまたはシグナルペ
プチドを付与することが薦められる。すなわち、多機能
DNA配列カセットには、疎水性膜アンカーまたは、多
くの場合親水性N末端領域とそれに続く疎水性部分から
なる所望のシグナルペプチドのいずれかをコードできる
配列を導入することができる。この場合有用と思われる
多数のシグナルペプチドは、本技術分野の熟練者には、
文献からよく知られている。
【0016】好ましい態様においては、多機能DNA配
列カセットは、その5′および/または3′末端に、既
知のオリゴヌクレオチドプライマーと相補性の配列を含
有する。一般的には、シーケンシングのための慣用のオ
リゴヌクレオチドがたとえば考慮できる。
【0017】好ましい態様においては、既知のプライマ
ーと相補性で5′および/または3′末端に配置される
配列は、たとえばSp6ポリメラーゼまたはT7ポリメ
ラーゼによって認識される配列に相当する。たとえばS
P6またはT7プロモーター領域に連結する既知のプラ
イマーには、5′−CACATACGATTTAGG−
3′(15マー)および/または5′−ATCGAAA
TTAATACG−3′(15マー)がある。このよう
なオリゴヌクレオチドと相補性の配列を利用すること
は、異種遺伝子を包含する挿入DNAフラグメントの配
列を、いつでも、それ自体公知の様式で、二重鎖シーケ
ンシング法でチェックできるという利点がある。
【0018】好ましい態様においては、本発明のプラス
ミドは、以下の多機能DNA配列カセットを含有する。 5′−GCACATACGATTTAGGCCTAGG
ATGTCGACTAGTTAGCTAGCGTATT
AATTTCGATC−3′ ヌクレオチドの機能については図1およひ図2において
詳細に説明する。
【0019】本発明のプラスミドの構築は、慣用される
生物体、たとえば原核生物、好ましくはグラム陰性細菌
中で行われるのが好ましい。この理由で、本発明のプラ
スミドは、真核生物細胞の細胞質中での組換えに必要な
機能に加えて、それぞれ所望の原核生物中での複製およ
び増幅に必要な配列領域、たとえば複製起源を含有す
る。原核生物中でのプラスミドの複製を可能にするレプ
リコンが通常ori1として用いられる。組換えプラス
ミドの形質転換およひ増幅がグラム陰性菌たとえば大腸
菌で行われる組換えプラスミドの構築が好ましい。した
がって、大腸菌からのCo1E1レプリコンがとくに好
ましいレプリコンである。
【0020】しかしながら、組換えプラスミドの構築ま
たは増幅に必要な各種工程は、真核生物中で実施するこ
ともできる。この場合、好ましい生物体としては酵母を
挙げることができる。酵母は、性質が十分に明らかにさ
れている真核生物であり、操作が比較的容易である。こ
の場合に使用が好ましいレプリコンは、たとえばサッカ
ロミセスからの2μプラスミドのレプリコンである。
【0021】本発明のプラスミドの構築に必要な工程、
たとえば形質転換細菌の選択は、適当な選択マーカーの
使用によって容易になる。原核生物の形質転換に際して
の好ましい選択マーカーはたとえば、抗生物質の不活性
化である。本技術分野の熟練者には、グラム陰性および
グラム陽性細菌中で抗生物質不活性化蛋白質を発現する
多くの抵抗性遺伝子が知られている。
【0022】一方、組換えプラスミドの構築を真核生物
たとえば酵母中で行う場合には、酵母のアミノ酸または
核酸代謝からの遺伝子が慣用の選択マーカーとして使用
できる。適当な酵母変異体を使用する場合には、選択は
形質転換株では欠損した代謝遺伝子を発現できる形質転
換酵母について実施できる。単離された酵母遺伝子は同
様に、ある種の真核生物たとえば原始的藻類、モジホコ
リカビ(Physarum)またはタマホコリカビ(D
ictyostelium)のアミノ酸代謝変異体の補
足に有用である。
【0023】本発明の好ましい態様においては、所望の
異種遺伝子の発現を強化するために、プロモーターpr
1としてとくに強力なプロモーターが使用される。ポッ
クス系においてはポックスRNAポリメラーゼによって
認識されるプロモーターを使用することが必要である。
すでに述べたように、ポックス遺伝子の転写は真核生物
細胞の細胞質内で起こり、もっぱらポックス固有のRN
Aポリメラーゼによって行われる。
【0024】とくに好ましいプロモーターは、野性型ワ
クシニアウイルスにおいて分子量7.5kDのポリペプ
チドに関与するワクシニアプロモーターp7.5であ
る。このプロモーターは、それで制御される遺伝子の発
現がワクシニア複製サイクルのほぼどの時点でも起こる
という特徴を有する。プロモーターp7.5は、現時点
ではワクシニアの全生活環にわたって均一な発現を可能
にすることが知られている単一の特性づけられたプロモ
ーターである。
【0025】さらに好ましい態様においては、プロモー
ターp7.5は、同じポックス固有のRNAポリメラー
ゼによって認識される化学的合成プロモーターまたは突
然変異によって変化されたプロモーターによって置換さ
れる。プロモーターp7.5は、本技術分野の熟練者に
は既知の方法で、個々の塩基を交換することによってた
とえば変化させることができる。変化させたプロモータ
ーの有効性はin vivoで試験することができ、こ
のように変化させたプロモーターは通常、本発明による
プラスミド中に導入することができる。
【0026】ウイルスゲノムの統合性は、本発明のプラ
スミドの野性型ポックスウイルスによる組換えで破壊さ
れてはならない。すなわち、組換えによる異種DNAの
挿入は主要なウイルスゲノムを破壊してはならない。ワ
クシニアウイルスのチミジンキナーゼ遺伝子からのDN
A領域の、組換えに有効な配列としての使用はすでに確
立されている。チミジンキナーゼ遺伝子は、野性型ウイ
ルス中に存在し、すでに単離されている遺伝子である
が、正常な真核生物宿主細胞には必ずしも必須ではな
い。この遺伝子の2個のフラグメントをポックスウイル
ス中への挿入が意図されるDNAフラグメントの隣接領
域として使用するならば、組換え後、このDNAフラグ
メントはウイルスチミジンキナーゼ遺伝子の相当する部
位に見出される。
【0027】チミジンキナーゼ遺伝子の使用は、同時に
TK宿主細胞を使用した場合、本発明のプラスミドで
形質転換後にブロモデソキシウリジン選択を実施できる
という特殊な利点がある。すなわち、野性型ウイルスの
チミジンキナーゼ遺伝子の機能が、細胞内に存在する正
常なワクシニアウイルスと本発明のプラスミドとの組換
えで破壊された細胞は、簡単な方法で同定できる。
【0028】さらに、チミジンキナーゼ遺伝子からのポ
ックスウイルスゲノムの非必須領域に代えて、他の非必
須領域からのDNA配列を使用することも可能である。
特定のDNA領域を使用するための条件は、相当するウ
イルスコピーの破壊が組換えウイルスの生存度を傷害し
ないことのみである。
【0029】本発明のプラスミドは、感染細胞の同定に
有効な第二の選択マーカー(sm2)を含有することが
好ましい。好ましい態様においてはlacZ遺伝子が第
二の選択マーカーとして使用される。lacZ遺伝子の
遺伝子産物、β−ガラクトシダーゼの発現は、色原体基
質、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D
−ガラクトピラノシド(X−gal)によって容易に検
出できるので、本発明のプラスミドで形質転換された細
胞は細胞培養体中で比較的容易に同定できる。
【0030】第二の選択マーカーの発現はまた、ポック
スウイルスプロモーターの制御下になければならない。
ポックスウイルス系内で機能する任意の他のプロモータ
ーももちろん同様に使用できる。
【0031】これらの目的で使用するのが好ましいプロ
モーターは、野性型ワクシニアウイルスにおいて分子量
11kDのポリペプチドをコードする「後期」プロモー
ターp11である。またp11は十分量のβ−ガラクト
シダーゼの発現をもたらす強力なプロモーターでもある
ので、上記色原体基質でその酵素を検出することができ
る。
【0032】sm2としてlacZ遺伝子を用いる変法
には、優性選択マーカーの使用がある。このような優性
選択マーカーの例としては、キサンチングアニンホスホ
リボシルトランスフェラーゼをコードするgpt遺伝子
をたとえば挙げることができる。この酵素は、哺乳動物
細胞からのヒポキサンチングアニンホスホリボシルトラ
ンスフェラーゼと類縁の、大腸菌からの遺伝子産物であ
る。噛乳動物細胞酵素と同様に、それは、ホスホリボシ
ルピロリン酸とヒポキサンチンまたはグアニンのイノシ
ンまたはグアニル酸(IMPおよび/またはGMP)へ
の縮合を触媒する。しかしながら細菌の酵素は、哺乳動
物細胞からの酵素は全くまたはわずかしか実施できない
反応であるキサンチンをXMPへリン酸化することもで
きる特性をもっている。gpt遺伝子をもつ組換えウイ
ルスはしたがって、このウイルスで感染された哺乳動物
細胞よるGMPの合成およびマイコフェノール酸の存在
下でのXMPの供給によりdGTPとDNAの合成を可
能にする。一方、非感染細胞中ではマイコフェノール酸
によるXMPの合成は阻害されるが、類縁の哺乳動物細
胞酵素は特異性が異なるので、供給されたキサンチンを
利用することはできない。
【0033】選択マーカーとしてのgpt遺伝子の発現
に代わるものとして、ハイグロマイシン−B−ホスホト
ランスフェラーゼの遺伝子の利用が考えられる。ハイグ
ロマイシン−Bはストレプトミセスから合成される抗生
物質で、リポソームの転位を阻害し、したがってアミノ
アシル−t−RNA認識を妨害して、原核生物および真
核生物の両者において蛋白合成を阻害する。この抗生物
質は大腸菌から単離されるリントランスフェラーゼによ
って不活性化できる。
【0034】本発明によって利用できるプラスミドは完
全遺伝子のクローニングに使用できる。これによって起
こる可能性があるプロモーターの重剰性は、現在までに
知られている限りのポックスウイルスで感染された細胞
の細胞質中でポックス固有のプロモーターが認識される
限り重要ではない。
【0035】しかしながら、本発明のプラスミドは、好
ましくは、内因性の転写または翻訳開始シグナルをも早
含まない配列のクローニングに有効である。これはたと
えば、もっぱら蛋白質の機能領域の標的化クローニング
および/または抗原性決定基のクローニングに適用され
る。このようなフラグメントのクローニングは、とくに
ワクチンの産生に関連して重要性が高まっている。特別
な場合には、本発明のプラスミドによる組換えで産生さ
れたウイルスの複製機能は完全遺伝子の挿入によって減
弱でき、また細胞は予め過剰な過程まで傷害される。し
かし多くの場合は、特定の課題に対して蛋白質の部分が
必要であるにすぎない。
【0036】本発明のプラスミド中に挿入されるDNA
は天然および合成起源のいずれでもよい。天然起源のD
NAは好ましくは、たとえば原核生物のゲノムから単離
されたそのままのゲノムDNAでもまたもっと複雑な真
核生物遺伝子のcDNAである。ポックスウイルス系の
特殊性は、これまでmRNAのスプライシングがこれま
で検知できていないことである。これは多分、すべての
ウイルス依存性過程が感染細胞の細胞質内で起こり、一
方、細胞のスプライシング装置は核内に存在するという
事実によるものと考えられる。したがって、真核生物遺
伝子を使用する場合にイントロンをもたないDNAが用
いられるワクシニアウイルスとの組換えに利用するプラ
スミドの構築に際しては注意を要する。
【0037】一般に、合成DNAは予め合成的に製造さ
れたオリゴヌクレオチドから組立てられ、ついで本発明
のプラスミド中に移入される。合成DNAの使用は、製
造時に以後の要求に応じてすでに改変できること、およ
び以後クローニングに使用される制限切断部位を末端に
導入できることが有利である。しかも、特定のクローニ
ング課題に必要な制限エンドヌクレアーゼ切断部位を含
有するすでに存在するmcs中にさらにカセットを挿入
するという事実によって、合成および天然DNAの接続
が可能である。
【0038】クローニングが好ましい蛋白質は、たとえ
ば免疫処置の目的で使用できる、病原からの蛋白質また
はその誘導体である。この例としては、百日咳、破傷
風、マラリア、AIDS、ダニ媒介脳炎、B型肝炎およ
びヘルペス感染症がある。この列挙はもちろん限定的な
ものではない。多くの場合、免疫処置に使用される蛋白
質は、中和抗体および/またはT細胞応答を誘導する。
これは、常にではないが、多くの場合、表面蛋白質が関
与することを意味する。この例は、インフルエンザ、ヘ
ルペスおよびフラビウイルスの場合にみられる。
【0039】組換えポックスウイルスの産生のために本
発明のプラスミドが用いられるその他の領域には、以下
の蛋白質、すなわち凝固因子II,VIII,IX,X
II,XI11の1種、フォン・ビレブラント因子、プ
ロテインCおよびS、抗トロンビンIII、プラスミノ
ーゲン、ヒルジン、NGF、FGF、TNF、B−細胞
刺激因子、インターロイキン群からの蛋白質、ウイルス
からのアポリポ蛋白質もしくは糖蛋白質または非構造蛋
白質の少なくともひとつの生物学的機能をもつ蛋白質の
製造がある。ポックスウイルス発現系からのこれらの蛋
白質の単離の主要な利点は、たとえば通常血清から単離
される凝固因子が他のウイルスたとえばAIDSウイル
スによって汚染されることがないという事実である。細
胞培養体からのこれらの因子の単離はさらに大規模な濃
縮を可能にする。本発明のプラスミドを用いた組換えポ
ックスウイルスの産生は、プラスミドの隣接ポックスウ
イルス配列、すなわち好ましくはチミジンキナーゼ遺伝
子配列のポックスウイルスての組換えによりin vi
voで行われる。最初の無傷のウイルス遺伝子は組換え
によって破壊され、すなわち不活性化される。
【0040】好ましい態様においては、本発明のプラス
ミドはpSC11−Orthである。pSC11−Or
thは既知のプラスミドpSC11の誘導体であり、そ
の構築パターンは図3に示す。pSC11−Orthは
BraunschweigのDSMに1990年1月9
日に寄託され、寄託番号DSM5734として受入れら
れている。
【0041】組換えポックスウイルスの製造は、適当な
細胞系を、可能であればTK細胞系を感染することに
よって行われ、機能性ポックスウイルスたとえば実験室
的要求に適合させたワクシニアウイルス、とくにワクチ
ン株で感染させる。好ましいウイルスは、弱毒化ウイル
スたとえばそのhr(ヒト宿主範囲)遺伝子またはVG
F(ワクシニア成長因子)が完全または部分欠失または
突然変異によって不活性な株である。このようなウイル
スの例は、Altenburgerら:Arch.Vi
rol.105:15〜27,1989およびC.Ka
plan:Arch.Virol.106:127〜1
39,1989に記載されている。
【0042】形質転換には、本技術分野の熟練者にはよ
く知られている既知の方法、たとえばリン酸カルシウム
沈殿、リポソーム融合、エレクトロポレーションが使用
される。形質転換すべき細胞中に移入された本発明のプ
ラスミドは、実験者がさらに操作しないでも、in v
ivoにおいて、すでに存在するウイルスゲノムと組換
えを生じる。すでに述べたように、形質転換の正否は、
sm2がβ−ガラクトシダーゼの遺伝子である場合に
は、X−galの添加によって調べることができる。組
換えの成功はさらに、ブロモデソキシウリジン選択によ
って確証されねばならない。TK細胞中には組換えT
ウイルスのみが生存する。それらは供給されたブロ
モデソキシウリジンをそれらのDNA中に取り込むこと
ができないからである。
【0043】組換えにより、天然のポックス成分のほか
に、本発明によって用いられたプラスミド本来の性質に
応じて付加的プロモーターの制御下にある異種遺伝子ま
たはその部分を含有する組換えポックスウイルスが形成
される。このプロモーターの本来の性質に応じて、この
異種遺伝子は、ウイルスの前期もしくは後期転写相また
は全転写時にわたって転写される。
【0044】上述のポックスウイルスは、好ましい態様
においてはワクシニアウイルスである。ワクシニアウイ
ルス系はすでにきわめて詳細に特性が明らかにされてい
て、利用できる知識が豊富な点できわめて有利である。
【0045】本発明ポックスウイルスは、すでに述べた
ように、ポックスウイルスに対して異種のDNA配列の
発現に使用できる。ポックスウイルス系は効率的な発現
により有利なばかりでなく、さらに、原核生物での発現
と異なり、形成された生成物が正しく修飾されるという
利点がある。
【0046】形成された転写体は感染細胞の細胞質内で
翻訳され、ついで翻訳後修飾、すなわち、たとえばグリ
コシル化、カルボキシル化またはアセチル化を受ける。
すなわち、本発明の系は、ポックスウイルスに対して異
種の真核生物DNA配列の発現に使用できて、正しく修
飾された蛋白質が得られる。
【0047】この系によって製造できる蛋白質はたとえ
ばすでに上述したように、病原からの機能性蛋白質であ
る。組換えポックスウイルスは、組換えに使用されたプ
ラスミドに応じて、病原からの蛋白質またはその誘導体
をコードするが、これはまたこのような蛋白質の部分で
あってもよい。
【0048】この様式でその蛋白質を製造できる重要な
病原は、たとえば百日咳、破傷風、マラリア、AID
S、ダニ媒介脳炎、B型肝炎およびヘルペスである。
【0049】凝固因子II、VIII、IX、XII、
XIII、フォン・ビレブラント因子、プロテインCお
よびS、抗トロンビンIII、プラスミノーゲン、ヒル
ジン、NGF、FGF、TNF、B−細胞刺激因子、イ
ンターロイキン群からの蛋白質、たとえばFSMEウイ
ルスのアポリポ蛋白質もしくは糖蛋白質または非構造蛋
白質もさらに、この系で製造できる。本発明の組換えワ
クシニアウイルスは培養細胞中に保存できる。長期間の
保存には、本発明によるウイルスを感染させた細胞培養
体を凍結または凍結乾燥することが望ましい。
【0050】使用が好ましい細胞培養体は、大量のウイ
ルスの利用を可能にするTK細胞またはVero細
胞、たとえばTK143(CNCM;I−732)の
系の細胞からなる。
【0051】異種DNAによってコードされたペプチド
またはポリペプチドは本発明の細胞培養体中で、使用し
たプロモーターの機能により、連続的にまたはウイルス
生活環の特定の時期にのみ合成される。この方法で産生
されたペプチドまたはポリペプチドは、本技術分野の熟
練者によく知られた様式で細胞から単離し、蛋白質化学
における慣用方法によって精製できる。この系の特別な
利点は、プロモーターp7.5の制御下に発現された蛋
白質は、それらがアンカー配列等をもつならば外膜中に
取り込まれ、したがってすでに抗原として認識されるこ
とである。
【0052】本発明のペプチドまたはポリペプチドは、
所望により生成蛋白種の1種のみまたは数種を含有する
組成物の製造、すなわち、たとえば多価ワクチンの製造
に適している。この組成物には、ペプチドまたはポリペ
プチドのほかに生理的に耐容性のある添加物を含有させ
ることができる。その性質は、その組成物の意図された
使用によって決定される。この種類の添加物としては、
たとえばアジュバント、安定化剤、緩衝剤または浸透圧
調節剤がある。
【0053】本発明の組成物はついでワクチンの製造に
使用することができる。細胞内で製造されたペプチドま
たはポリペプチドの性質に応じて、このワクチンはヒト
および動物、たとえばペット動吻および家畜の両者への
適用を考慮することができる。
【0054】本発明の組成物はさらに、診断剤として使
用することもできる。この場合には、本発明によって製
造されたペプチドまたはポリペプチドとヒト患者または
動物の血清との間の抗原/抗体反応によってたとえば、
感染個体中の病原ウイルスの特異的蛋白質に対する抗体
の検出が可能である。
【0055】次に本発明を図面および実施例によって説
明する。
【0056】図1は、本発明によりベクターpSC11
に挿入される57bp挿入体を示す。組換えプラスミド
の製造に使用できる様々な制限エンドヌクレアーゼ切断
部位が図中に示されている。またさらに、SP6プライ
マーまたはT7プライマーとハイブリダイズする配列領
域;57bp挿入体中に含まれる翻訳開始コドンおよび
停止コドンを各種フレームについてマークした。
【0057】図2は、挿入体の配列を一方ではSP6プ
ライマーを用いて(左側のサンプル)、他方ではT7プ
ライマーを用いてチェックした配列ゲルを示す。配列ゲ
ルは、本発明のプラスミドpSC11−Orthが57
塩基対配列を含有することを明らかに示している。
【0058】図3は、プラスミドpSC11−Orth
の構築および同定の基礎としたその構築パターンを示
す。
【0059】図4は、HIV−1の表面抗原の一部分を
コードする例2記載のDNA配列の挿入体を例示する。
HIV−1配列はイタリックで示したそれぞれのベクタ
ー配列で構築される。
【0060】図5は、FSMEウイルスの表面抗原糖蛋
白質の一部分をコードするDNA配列の挿入体を記述す
る例3を説明するものである。この表面抗原を発現す
る、pSC11−Orthから誘導されるベクターの構
築では、この場合、翻訳フレームを維持するため合成ア
ダプターを挿入しなければならなかった。このアダプタ
ーは、本発明のプラスミドの配列から区別してボールド
体で示す。TBEウイルスに由来する配列はイタリック
で表す。
【0061】例1 プラスミドpSC11−Orthの
構築 pSC11誘導体、pSC11−Orthの構築には、
57塩基対の二重鎖配列を、数個の機能性配列を含有す
る母体プラスミド,pSC11(DSM4381;Ch
akrabartiら:Mol.Cell.Biol.
:3404〜3409,1985)に挿入した。その
操作は図3に示す。
【0062】工程はすべて、本技術分野の熟練者によく
知られていて、たとえばT.Manatisら:“Mo
lecular Cloning”,Cold Spr
ing Harbor1982に記載されている方法に
従って行う。
【0063】例2 HIV−1の表面抗原gp160の
一部分をコードするDNA配列の挿入 pSC11−OrthプラスミドのDNAを制限エンド
ヌクレアーゼSalIで線状化した。この制限エンドヌ
クレアーゼで線状化したのちに形成されたpSC11−
Orthの突出5′末端をS1ヌクレアーゼで、表面抗
原gp160の一部分をコードするプラスミドpBH1
0(Ratnerら:Aids Res.and Hu
man Retroviruses,:57〜65,
1987)からのPvuII/BglIIフラグメント
(Hahnら:Nature,312:166〜16
9,1984)を受けるために分解した。この処理後、
HIV−特異的PvuII/BglIIフラグメント
(536bp)とのリゲーションのためにそのDNAを
挿入した。この目的では、PvuII/BglIIフラ
グメントのBglII末端をS1ヌクレアーゼで処理す
るかまたはクレノーDNAポリメラーゼで充填して、ブ
ラントなクローニング可能な3′末端を得た(5′末端
PvuII切断部位はすでにブラントである)。いずれ
の場合もATGはpSC11−Orthに由来する。ク
レノーポリメラーゼを充填に用いると、3′末端には付
加的なアミノ酸が得られる。一方、停止コドンはpSC
11−Orthに由来し、BglII切断部位の充填後
には翻訳は停止コドン1(図1及び図2参照)で翻訳は
停止し、突出一本鎖配列のS1ヌクレアーゼでの消化後
には停止コドン3で停止する。
【0064】HIV挿入体の正しい方向は様々な制限エ
ンドヌクレアーゼによる分析で確認された。
【0065】例3 TBEウイルスの表面抗原糖蛋白質
Eの一部分をコードするDNA配列の挿入 pSC11−OrthプラスミドのDNAを制限エンド
ヌクレアーゼSalIで線状化し、脱リン酸化した。糖
蛋白質Eの一部分をコードする配列領域を、TBEウイ
ルスのCDNA−クローンpA5(DSM4382;M
andelら:Virology166:197〜20
5,1988)から制限エンドヌクレアーゼPvuII
で切り出し、形成されたフラグメントをアガロースゲル
から単離した。このPvuIIフラグメントの、プラス
ミドのSalI部位への挿入では翻訳可能なヌクレオチ
ド配列は得られない。
【0066】したがって、SalI/SmaIアグプタ
ーを使用しなければならなかった。10個のヌクレオチ
ドを有するアダプターを最初、PvuIIフラグメント
とブラント末端を介してリゲートした。これによってア
グプターの突出SalI末端とSalIで線状化された
pSC11−Orthベクターをもつ所望の構築体を第
2工程で形成することが可能であった。FSME配列の
5′末端と3′末端に4または5個の付加的アミノ酸を
もつが、翻訳可能なヌクレオチド配列が形成された。ベ
クターに対するFSMEフラグメントの方向を確認する
ためには、DNAをさらに他のエンドヌクレアーゼで分
析した。この構築体では翻訳は停止コドン3で終了し
た。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明によるベクターpSC11への57bp
挿入体の挿入を示す図であり、図2は挿入体をSP6プ
ライマーおよびT7プライマーによってチェックした配
列ゲルである。図3は、プラスミドpSC11−Ort
hの構築および同定の基礎となった構築パターンを示
す。図4はHIV−1の表面抗原の一部分をコードする
DNA配列、図5はFSMEウイルスの表面抗原糖蛋白
質Eの一部分をコードするDNA配列、それぞれの挿入
を例示する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 7/01 15/39 15/86 C12Q 1/68 A 8114−4B Z 8114−4B

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1個のレプリコン(ori
    1)、少なくとも1個の選択マーカー(sm1)、少な
    くとも1個のプロモーター(pr1)およびこのプロモ
    ーターに隣接するポックスウイルスゲノムからのDNA
    配列を含有する組換えプラスミドであって、多機能DN
    A配列カセットがプロモーター(pr1)の下流に配置
    されたプラスミド
  2. 【請求項2】 多機能DNA配列カセットは多重クロー
    ニング部位(mcs)を含有する「請求項1」記載のプ
    ラスミド
  3. 【請求項3】 以下の酵素:Ste I,AvrII,SalI,AccI,Hind
    III,SpeI,NheI の1種または数種に対するクローニング部位が存在する
    「請求項1または2」に記載のプラスミド
  4. 【請求項4】 多機能DNA配列カセットは翻訳開始お
    よび停止コドンを提供する「請求項1〜3」のいずれか
    に記載のプラスミド
  5. 【請求項5】 多機能DNA配列カセットはプロモータ
    ー(pr2)を含有する「請求項1〜4」のいずれかに
    記載のプラスミド
  6. 【請求項6】 多機能DNA配列カセットは活性化DN
    A配列を含有する「請求項1〜5」のいずれかに記載の
    プラスミド
  7. 【請求項7】 多機能DNA配列カセットは疎水性膜ア
    ンカーまたはシグナルペプチドのDNA配列を含有する
    「請求項1〜6」のいずれかに記載のプラスミド
  8. 【請求項8】 多機能DNA配列カセットは、その5′
    および/または3′末端で、既知のオリゴヌクレオチド
    プライマーと相補性の配列を含有する「請求項1〜7」
    のいずれかに記載のプラスミド
  9. 【請求項9】 配列は、5′および/または3′末端
    で、SP6ポリメラーゼまたはT7ポリメラーゼプライ
    マーと相補性である「請求項8」記載のプラスミド
  10. 【請求項10】 多機能DNA配列カセットは以下の配
    列 5′−GCACATACGATTTAGGCCTAGG
    ATGTCGACTAGTTAGCTAGCGTATT
    AATTTCGATC−3′ を有する「請求項1〜9」のいずれかに記載のプラスミ
  11. 【請求項11】 レプリコン(ori1)は原核生物、
    好ましくはグラム陰性細菌中でのプラスミドの複製に有
    効である「請求項1〜10」のいずれかに記載のプラス
    ミド
  12. 【請求項12】 レプリコン(ori1)は真核生物、
    好ましくは酵母中でのプラスミドの複製に有効である
    「請求項1〜10」のいずれかに記載のプラスミド
  13. 【請求項13】 選択マーカー(sm1)は原核生物、
    好ましくはグラム陰性細菌中での選択に有効である「請
    求項1〜11」のいずれかに記載のプラスミド
  14. 【請求項14】 選択マーカーは真核生物、好ましくは
    酵母中での選択に有効である「請求項1〜10または1
    2」のいずれかに記載のプラスミド
  15. 【請求項15】 プロモーター(pr1)は強力ポック
    スプロモーターである「請求項1〜14」のいずれかに
    記載のプラスミド
  16. 【請求項16】 プロモーター(pr1)はワクシニア
    ウイルスからのプロモーターである「請求項1〜15」
    のいずれかに記載のプラスミド
  17. 【請求項17】 分子量7.5kDのポリペプチドに対
    するプロモーターp7.5をワクシニアプロモーターと
    して使用する「請求項1〜16」のいずれかに記載のプ
    ラスミド
  18. 【請求項18】 プロモーター(pr1)は突然変異に
    よって変化させたポックスプロモーターまたは合成プロ
    モーターである「請求項15〜17」のいずれかに記載
    のプラスミド
  19. 【請求項19】 ワクシニアウイルスの隣接DNA配列
    はウイルスゲノムの非必須領域に相当する「請求項1〜
    18」のいずれかに記載のプラスミド
  20. 【請求項20】 隣接DNA配列は完全にまたは一部
    分、チミジンキナーゼの遺伝子に相当する「請求項1〜
    19」のいずれかに記載のプラスミド
  21. 【請求項21】 第二の選択マーカー(sm2)を含有
    する「請求項1〜20」のいずれかに記載のプラスミド
  22. 【請求項22】 選択マーカー(sm2)はlacZ遺
    伝子である「請求項21」記載のプラスミド
  23. 【請求項23】 選択マーカー(sm2)は優性である
    「請求項21」記載のプラスミド
  24. 【請求項24】 選択マーカー(sm2)はキサンチン
    グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼの遺伝子で
    ある「請求項23」記載のプラスミド
  25. 【請求項25】 選択マーカー(sm2)は抗生物質ハ
    イグロマイシンを不活性化する蛋白質の遺伝子である
    「請求項23」記載のプラスミド
  26. 【請求項26】 選択マーカー(sm2)の発現はポッ
    クスウイルスプロモーターの制御下にある「請求項21
    〜25」のいずれかに記載のプラスミド
  27. 【請求項27】 分子量11kDのポリペプチドに対す
    るプロモーターp11をワクシニアプロモーターとして
    使用する「請求項26」記載のプラスミド
  28. 【請求項28】 遺伝子の全コード配列をmcs(多重
    クローニング部位)に挿入する「請求項1〜27」のい
    ずれかに記載のプラスミド
  29. 【請求項29】 機能性頭域および/または蛋白質の抗
    原性決定部位をコードする配列を挿入する「請求項1〜
    28」のいずれかに記載のプラスミド
  30. 【請求項30】 挿入されるDNAは天然および/また
    は合成起源である「請求項28または29」のいずれか
    に記載のプラスミド
  31. 【請求項31】 挿入されるDNAは、病原からの蛋白
    質またはその誘導体をコードする配列と完全にまたは部
    分的に一致する「請求項28〜30」のいずれかに記載
    のプラスミド
  32. 【請求項32】 病原は、百日咳、破傷風、マラリア、
    AIDS、ダニ媒介脳炎(中央ヨーロッパ脳炎)、B型
    肝炎またはヘルペス感染症の病原である「請求項31」
    記載のプラスミド
  33. 【請求項33】 挿入される異種DNAは、以下の蛋白
    質:凝固因子II,VIII,IX,XII,XIII
    の1種、フォン・ビルブラント因子、プロテインCおよ
    びS、抗トロンビンIII、プラスミノーゲン、ヒルジ
    ン、NGF、FGF、TNF、B−細胞刺激因子、イン
    ターロイキン群からの蛋白質、ウイルスからのアポリポ
    蛋白質または糖蛋白質の少なくとも1種の生物学的機能
    を有する蛋白質のすべてまたは部分をコードする「請求
    項28〜32」のいずれかに記載のプラスミド
  34. 【請求項34】 pSC11−Orth(DMS573
    4)である「請求項1〜10」のいずれかに記載のプラ
    スミド
  35. 【請求項35】 ポックスウイルスを「請求項1〜3
    4」のいずれかに記載のプラスミドで組換える組換えポ
    ックスウイルスの製造方法
  36. 【請求項36】 ポックスウイルスは弱毒化ウイルス、
    好ましくはhr遺伝子またはVGF遺伝子の不活性化に
    よる弱毒化ウイルスである「請求項35」記載の方法
  37. 【請求項37】 その天然DNA成分に加えて、付加的
    プロモーターの制御下にある異種遺伝子を含有し、「請
    求項35または36」記載の方法で製造できる組換えポ
    ックスウイルス
  38. 【請求項38】 ワクシニアウイルスである「請求項3
    7」記載の組換えポックスウイルス
  39. 【請求項39】 ポックスウイルスに対して異種のDN
    A配列の発現のための、「請求項37または38」記載
    の組換えポックスウイルスの使用
  40. 【請求項40】 ポックスウイルスに対して異種のDN
    A配列は病原からの蛋白質またはその誘導体のすべてま
    たは部分をコードする「請求項39」記載の組換えポク
    ッスウイルスの使用
  41. 【請求項41】 病原は、百日咳、破傷風、マラリア、
    AIDS、ダニ媒介脳炎、B型肝炎およびヘルペス感染
    症を引き起こすことができる「請求項40」記載の組換
    えポックスウイルスの使用
  42. 【請求項42】 ポックスウイルスに対して異種のDN
    A配列は、以下の蛋白質:凝固因子II、VIII、I
    X、XII、XIII、フォン・ビルブラント因子、プ
    ロテインCおよびS、抗トロンビンIII、プラスミノ
    ーゲン、ヒルジン、NGF、FGF、TNF、B−細胞
    刺激因子、インターロイキン群からの蛋白質、ウイルス
    からのアポリポ蛋白質または糖蛋白質の少なくとも1種
    の生物学的機能を有する蛋白質のすべてまたは部分をコ
    ードする「請求項39」記載の組換えポックスウイルス
    の使用
  43. 【請求項43】 「請求項37または38」記載の組換
    えポックスウイルスを含有する細胞培養体
  44. 【請求項44】 TK細胞培養体、好ましくはTK
    143(CNCM;I−732)である「請求項43」
    記載の細胞培養体
  45. 【請求項45】 「請求項43または44」記載の細胞
    培養体中で製造できるペプチドまたはポリペプチド
  46. 【請求項46】 「請求項45」記載のペプチドおよび
    /またはポリペプチド1種または数種を含有する医薬組
    成物
  47. 【請求項47】「請求項45」記載のペプチドおよび/
    またはポリペプチド1種または数種を含有するワクチン
  48. 【請求項48】 「請求項37または38」記載の組換
    えポックスウイルス少なくとも1種を含有するウイルス
    ワクチン
  49. 【請求項49】 「請求項45」記載のペプチドおよび
    /またはポリペプチド1種または数種を含有する診断剤
  50. 【請求項50】 抗体産生のための、「請求項47また
    は48」記載のワクチンの使用
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