JPH05152165A - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ用電解液Info
- Publication number
- JPH05152165A JPH05152165A JP34223391A JP34223391A JPH05152165A JP H05152165 A JPH05152165 A JP H05152165A JP 34223391 A JP34223391 A JP 34223391A JP 34223391 A JP34223391 A JP 34223391A JP H05152165 A JPH05152165 A JP H05152165A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- hydrogen gas
- electrolytic capacitor
- electrolyte
- occurrence
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長時間、安定して水素ガス発生を抑制できる
電解コンデンサ用電解液を提供すること。 【構成】 多価アルコール類を主溶媒とし、ニトロベン
ゾイル化合物を含有することを特徴とする電解コンデン
サ用電解液。
電解コンデンサ用電解液を提供すること。 【構成】 多価アルコール類を主溶媒とし、ニトロベン
ゾイル化合物を含有することを特徴とする電解コンデン
サ用電解液。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電解コンデンサ用電解液
に関する。
に関する。
【０００２】
【従来の技術】通信機器や計測機器などの高性能化に伴
い、これ等の機器に組み込む電解コンデンサは、電気特
性の向上や長寿命化が必要になってきた。
い、これ等の機器に組み込む電解コンデンサは、電気特
性の向上や長寿命化が必要になってきた。
【０００３】これ等の機器に組み込む電解コンデンサ
は、中高圧用であり、エチレングリコールなどの多価ア
ルコールを主溶媒とし、有機酸、無機酸あるいはそれら
のアンモニウム塩を含有した電解液を用いている。
は、中高圧用であり、エチレングリコールなどの多価ア
ルコールを主溶媒とし、有機酸、無機酸あるいはそれら
のアンモニウム塩を含有した電解液を用いている。
【０００４】従来の電解コンデンサは、例えばアルミケ
ースにコンデンサ素子を収納し蓋を取り付けて密閉した
構造になっている。そしてコンデンサ素子には電解液を
含浸しているが、この電解液と電極とが反応してあるい
は漏れ電流の発生に伴って、水素ガスが発生する。その
ために、ケース内部の圧力が上昇し、蓋に設けた防爆弁
が作動して爆発するのを防いでいる。従って、水素ガス
の発生が少なくなるほど、電解コンデンサの寿命は長く
なる。
ースにコンデンサ素子を収納し蓋を取り付けて密閉した
構造になっている。そしてコンデンサ素子には電解液を
含浸しているが、この電解液と電極とが反応してあるい
は漏れ電流の発生に伴って、水素ガスが発生する。その
ために、ケース内部の圧力が上昇し、蓋に設けた防爆弁
が作動して爆発するのを防いでいる。従って、水素ガス
の発生が少なくなるほど、電解コンデンサの寿命は長く
なる。
【０００５】水素ガスの発生を抑制して寿命を改善する
ために、従来はＰ−ニトロフェノールやＰ−ニトロ安息
香酸等の芳香族ニトロ化合物を添加した電解液を用いて
いる。
ために、従来はＰ−ニトロフェノールやＰ−ニトロ安息
香酸等の芳香族ニトロ化合物を添加した電解液を用いて
いる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】この芳香族ニトロ化合
物は、水素を吸収すると、通常、アミノ化合物に変化す
る。しかし、ある種のアミノ化合物には水素の発生を促
進する作用があり、そのため、水素吸収を始めてからあ
る時点で急激に水素発生量が増大することがある。すな
わち、従来の芳香族ニトロ化合物を含有する電解液で
は、長時間安定して水素ガスの発生を抑制できない欠点
がある。
物は、水素を吸収すると、通常、アミノ化合物に変化す
る。しかし、ある種のアミノ化合物には水素の発生を促
進する作用があり、そのため、水素吸収を始めてからあ
る時点で急激に水素発生量が増大することがある。すな
わち、従来の芳香族ニトロ化合物を含有する電解液で
は、長時間安定して水素ガスの発生を抑制できない欠点
がある。
【０００７】本発明の目的は、以上の欠点を改良し、長
時間安定して水素ガス発生を抑制できる電解コンデンサ
用電解液を提供するものである。
時間安定して水素ガス発生を抑制できる電解コンデンサ
用電解液を提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、ニトロベンゾイル化合物を含有するこ
とを特徴とする電解コンデンサ用電解液を提供するもの
である。
達成するために、ニトロベンゾイル化合物を含有するこ
とを特徴とする電解コンデンサ用電解液を提供するもの
である。
【０００９】
【作用】ニトロベンゾイル化合物を含有する電解液を含
浸している電解コンデンサに電圧を印加した場合、初期
段階ではニトロ基の還元反応によって水素を吸収し、そ
のためニトロ基がアミノ基に変化する。その後、ニトロ
基の電子吸引性によって水素との反応を抑制されていた
ベンゾイルが、ニトロ基から生じたアミノ基の電子供与
性によって水素と反応する。従って、長時間にわたって
水素を吸収できる。
浸している電解コンデンサに電圧を印加した場合、初期
段階ではニトロ基の還元反応によって水素を吸収し、そ
のためニトロ基がアミノ基に変化する。その後、ニトロ
基の電子吸引性によって水素との反応を抑制されていた
ベンゾイルが、ニトロ基から生じたアミノ基の電子供与
性によって水素と反応する。従って、長時間にわたって
水素を吸収できる。
【００１０】また、ニトロベンゾイル化合物は、水素吸
収後でも、芳香族ニトロ化合物に比較して水素ガス発生
量が急激に増大することもない。
収後でも、芳香族ニトロ化合物に比較して水素ガス発生
量が急激に増大することもない。
【００１１】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
溶媒にはエチレングリコール等の多価アルコール類を用
いる。
溶媒にはエチレングリコール等の多価アルコール類を用
いる。
【００１２】溶質には、ブチルオクタン二酸やカプリル
酸、アゼライン酸等の有機酸やそのアンモニウム塩、ホ
ウ酸やホウ酸アンモニウム等を用いる。
酸、アゼライン酸等の有機酸やそのアンモニウム塩、ホ
ウ酸やホウ酸アンモニウム等を用いる。
【００１３】添加剤としてはリン酸や、ヒドロキシエタ
ン−１，１−ジホスホン酸、フェニルホスホン酸、Ｐ−
ニトロフェノール等を用いる。
ン−１，１−ジホスホン酸、フェニルホスホン酸、Ｐ−
ニトロフェノール等を用いる。
【００１４】ニトロベンゾイル化合物としては、化１の
構造式からなるＰ−ニトロ−β−ベンゾイルアクリル
酸、化２の構造式からなるＰ−ニトロベンゾイルピリジ
ン、化３の構造式からなるＰ−ニトロベンゾイル酢酸エ
チル、化４の構造式からなるＰ−ニトロベンゾフェノ
ン、化５の構造式からなるＰ−ニトロベンゾイルグリシ
ルグリシン等を用いる。
構造式からなるＰ−ニトロ−β−ベンゾイルアクリル
酸、化２の構造式からなるＰ−ニトロベンゾイルピリジ
ン、化３の構造式からなるＰ−ニトロベンゾイル酢酸エ
チル、化４の構造式からなるＰ−ニトロベンゾフェノ
ン、化５の構造式からなるＰ−ニトロベンゾイルグリシ
ルグリシン等を用いる。
【００１５】
【化１】
【００１６】
【化２】
【００１７】
【化３】
【００１８】
【化４】
【００１９】
【化５】
【００２０】次に、表１に示した組成の各電解液に、４
０mm×２００mmの大きさの陰極箔を浸漬して水素ガスの
発生量を測定した。電解液の温度は、主溶質に有機酸ア
ンモニウムを用いた場合には１３０℃、ホウ酸アンモニ
ウムを用いた場合には１１０℃とする。また、浸漬時間
は５００時間及び１０００時間の２種類とする。そし
て、５００時間及び１０００時間経過後に、雰囲気温度
２０℃下に３時間放置して、水素ガス発生量を測定す
る。
０mm×２００mmの大きさの陰極箔を浸漬して水素ガスの
発生量を測定した。電解液の温度は、主溶質に有機酸ア
ンモニウムを用いた場合には１３０℃、ホウ酸アンモニ
ウムを用いた場合には１１０℃とする。また、浸漬時間
は５００時間及び１０００時間の２種類とする。そし
て、５００時間及び１０００時間経過後に、雰囲気温度
２０℃下に３時間放置して、水素ガス発生量を測定す
る。
【００２１】
【表１】
【００２２】表１から明らかな通り、水素ガス発生量
は、実施例１〜実施例１０によれば５００時間後で０．
２〜１．２ml、１０００時間後で１．５〜４．５mlとな
る。また、従来例１〜従来例３は、５００時間で２．１
〜４．０ml、１０００時間後で８．２〜１６．０mlとな
る。従って、実施例１〜実施例１０の方が従来例１〜従
来例３に比較して、５００時間後で５〜５７．１％に減
少し、１０００時間後で９．４〜５４．９％に減少して
いる。
は、実施例１〜実施例１０によれば５００時間後で０．
２〜１．２ml、１０００時間後で１．５〜４．５mlとな
る。また、従来例１〜従来例３は、５００時間で２．１
〜４．０ml、１０００時間後で８．２〜１６．０mlとな
る。従って、実施例１〜実施例１０の方が従来例１〜従
来例３に比較して、５００時間後で５〜５７．１％に減
少し、１０００時間後で９．４〜５４．９％に減少して
いる。
【００２３】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、ニトロベ
ンゾイル化合物を含有することにより、水素ガスの発生
を長時間抑制でき、急激に増加することなく安定した水
素ガス発生の抑制効果を有する電解コンデンサ用電解液
が得られる。
ンゾイル化合物を含有することにより、水素ガスの発生
を長時間抑制でき、急激に増加することなく安定した水
素ガス発生の抑制効果を有する電解コンデンサ用電解液
が得られる。
Claims (1)
- 【請求項１】 多価アルコール類を主溶媒とする電解コ
ンデンサ用電解液において、ニトロベンゾイル化合物を
含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34223391A JPH05152165A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 電解コンデンサ用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34223391A JPH05152165A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 電解コンデンサ用電解液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05152165A true JPH05152165A (ja) | 1993-06-18 |
Family
ID=18352149
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34223391A Pending JPH05152165A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 電解コンデンサ用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05152165A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001084573A1 (de) * | 2000-04-28 | 2001-11-08 | Epcos Ag | Betriebselektrolyt mit korrosionsinhibitor für aluminium-elektrolytkondensator |
| CN112687470A (zh) * | 2020-12-03 | 2021-04-20 | 盐城星晨科技有限公司 | 一种加速铝电解电容器产品老化速率的电解液及其制备方法 |
-
1991
- 1991-11-29 JP JP34223391A patent/JPH05152165A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001084573A1 (de) * | 2000-04-28 | 2001-11-08 | Epcos Ag | Betriebselektrolyt mit korrosionsinhibitor für aluminium-elektrolytkondensator |
| US6942819B2 (en) | 2000-04-28 | 2005-09-13 | Epcos Ag | Capacitor having corrosion inhibitor |
| CN112687470A (zh) * | 2020-12-03 | 2021-04-20 | 盐城星晨科技有限公司 | 一种加速铝电解电容器产品老化速率的电解液及其制备方法 |
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