JPH05150052A - 金属検出機 - Google Patents
金属検出機Info
- Publication number
- JPH05150052A JPH05150052A JP33621891A JP33621891A JPH05150052A JP H05150052 A JPH05150052 A JP H05150052A JP 33621891 A JP33621891 A JP 33621891A JP 33621891 A JP33621891 A JP 33621891A JP H05150052 A JPH05150052 A JP H05150052A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- output
- inspected
- time
- phase
- circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁界中を被検査体を移動させて、一対の磁気
センサに生じる不平衡信号を直流レベルに変換して被検
査体中の金属を検出する金属検出機において、被検査体
の材質による影響を低減すること。 【構成】 不平衡信号の直流化を、被検査体の移動に伴
って被検査体の部分ごとに、被検査体自身による直流レ
ベル成分が最小となる予め定めた異なる位相角に切替え
て行なうことによって、被検査体の各部分ごとに被検査
体の材質による影響を最小にして、被検査体の材質によ
る金属検出角度の低下を防止する。
センサに生じる不平衡信号を直流レベルに変換して被検
査体中の金属を検出する金属検出機において、被検査体
の材質による影響を低減すること。 【構成】 不平衡信号の直流化を、被検査体の移動に伴
って被検査体の部分ごとに、被検査体自身による直流レ
ベル成分が最小となる予め定めた異なる位相角に切替え
て行なうことによって、被検査体の各部分ごとに被検査
体の材質による影響を最小にして、被検査体の材質によ
る金属検出角度の低下を防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被検査体に混入した金属
を検出する金属検出機に関する。
を検出する金属検出機に関する。
【0002】
【従来の技術】製品中に金属異物が混入している場合
(例えばハム、みそ、菓子などの食品、あるいは薬品、
あるいはゴム、ビニール、ペイントなどの加工材料など
に金属異物が混入している場合)、衛生上の大きなトラ
ブルとなったり、製造機械に損傷を与えるおそれがある
ため、金属検出を行うことが必要である。
(例えばハム、みそ、菓子などの食品、あるいは薬品、
あるいはゴム、ビニール、ペイントなどの加工材料など
に金属異物が混入している場合)、衛生上の大きなトラ
ブルとなったり、製造機械に損傷を与えるおそれがある
ため、金属検出を行うことが必要である。
【0003】図7、図8はこのために一般に用いられて
いる金属検出機の検出原理を示す図である。すなわち、
送信コイルPに高周波電流を供給して交番磁界を発生さ
せる。この送信コイルPからの交番磁界による磁力線を
等量受ける位置に、2つの受信コイルS1、S2が図7
のように対向して、あるいは図8のように同軸状に配置
されていて、各受信コイルS1、S2はそれぞれ交番磁
界によって送信コイルP1の交番磁界と同一周波数の正
弦波形の誘起電圧出力を生じている。
いる金属検出機の検出原理を示す図である。すなわち、
送信コイルPに高周波電流を供給して交番磁界を発生さ
せる。この送信コイルPからの交番磁界による磁力線を
等量受ける位置に、2つの受信コイルS1、S2が図7
のように対向して、あるいは図8のように同軸状に配置
されていて、各受信コイルS1、S2はそれぞれ交番磁
界によって送信コイルP1の交番磁界と同一周波数の正
弦波形の誘起電圧出力を生じている。
【0004】2つの受信コイルS1、S2の出力は、両
コイルの出力の差(不平衡信号)を出力するように差動
接続されている。
コイルの出力の差(不平衡信号)を出力するように差動
接続されている。
【0005】この磁界中をコンベヤなどで被検査体Wを
矢印方向に通過させる。磁界中を通る被検査体Wに金属
が混入していない場合には、磁力線に被検査体Wは影響
を与えないので、2つの受信コイルS1、S2の出力電
圧は同一となるため、不平衡出力は生じない。
矢印方向に通過させる。磁界中を通る被検査体Wに金属
が混入していない場合には、磁力線に被検査体Wは影響
を与えないので、2つの受信コイルS1、S2の出力電
圧は同一となるため、不平衡出力は生じない。
【0006】しかして、被検査体Wに金属がもし混入し
ていれば、金属によって磁力線に変化が生じて、2つの
受信コイルS1、S2に交わる磁力線は、等量でなくな
る。このため、被検査体Wの通過中に、被検査体内に金
属が混入していれば、両受信コイルS1、S2における
誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生じ、両信号の
差を表わす不平衡信号が出力される。この不平衡信号を
直流化してそのレベルが基準以上の場合に金属有りと判
定する。
ていれば、金属によって磁力線に変化が生じて、2つの
受信コイルS1、S2に交わる磁力線は、等量でなくな
る。このため、被検査体Wの通過中に、被検査体内に金
属が混入していれば、両受信コイルS1、S2における
誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生じ、両信号の
差を表わす不平衡信号が出力される。この不平衡信号を
直流化してそのレベルが基準以上の場合に金属有りと判
定する。
【0007】図9は、このような検出原理による従来の
金属検出機の具体的な構成を示している。
金属検出機の具体的な構成を示している。
【0008】即ち、基準信号発生器1から出力される所
定周波数の基準パルス信号はフィルタ2によって正弦波
に変換され、この正弦波信号が電力増幅器3によって増
幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられて、送
信コイルPから交番磁界が発生する。
定周波数の基準パルス信号はフィルタ2によって正弦波
に変換され、この正弦波信号が電力増幅器3によって増
幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられて、送
信コイルPから交番磁界が発生する。
【0009】送信コイルPから発生する磁界の磁束を等
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器4に接続されている。
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器4に接続されている。
【0010】この交番磁界中を被検査体Wが、一方の受
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じず、両コイルの出力は等しいので、不平衡信号は
出力されず、差動増幅器4の出力は零となる。
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じず、両コイルの出力は等しいので、不平衡信号は
出力されず、差動増幅器4の出力は零となる。
【0011】もし、被検査体Wに金属が含まれている
と、金属によって磁界が変化して各受信コイルS1、S
2の誘起電圧の出力信号の振幅が変化し、一方の受信コ
イルS1から他方の受信コイルS2方向に移動する間に
2つの受信コイルS1、S2の出力信号に差が生じ、こ
の不平衡出力が差動増幅器4から出力される。
と、金属によって磁界が変化して各受信コイルS1、S
2の誘起電圧の出力信号の振幅が変化し、一方の受信コ
イルS1から他方の受信コイルS2方向に移動する間に
2つの受信コイルS1、S2の出力信号に差が生じ、こ
の不平衡出力が差動増幅器4から出力される。
【0012】この不平衡出力は検波回路5で、基準信号
発生器1からの基準パルス信号の位相が可変された移相
回路6からの移相基準信号によって同期検波されて直流
化され、その検波出力信号をフィルタ7、A/D変換器
8を介して判定回路9へ出力される。
発生器1からの基準パルス信号の位相が可変された移相
回路6からの移相基準信号によって同期検波されて直流
化され、その検波出力信号をフィルタ7、A/D変換器
8を介して判定回路9へ出力される。
【0013】判定回路9は、基準値と比較して、入力さ
れた検波出力信号のレベルが基準値を越えたとき、被検
査体Wに金属が混入していることを示す判定信号を出力
する。なお、表示器10は、フィルタ7の出力レベルを
表示する。
れた検波出力信号のレベルが基準値を越えたとき、被検
査体Wに金属が混入していることを示す判定信号を出力
する。なお、表示器10は、フィルタ7の出力レベルを
表示する。
【0014】しかして、実際には、このように被検査体
中の金属によってだけでなく、被検査体が例えば水分や
塩分などの導電性物質などを含んでいる場合、被検査体
自身によっても磁束に変化が生じ、受信コイルS1、S
2の誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生じて、差
動増幅器4から不平衡出力が生じる。この被検査体自身
による不平衡出力は、金属検出感度を著しく低下させる
原因となる。
中の金属によってだけでなく、被検査体が例えば水分や
塩分などの導電性物質などを含んでいる場合、被検査体
自身によっても磁束に変化が生じ、受信コイルS1、S
2の誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生じて、差
動増幅器4から不平衡出力が生じる。この被検査体自身
による不平衡出力は、金属検出感度を著しく低下させる
原因となる。
【0015】従って、この被検査体自身による不平衡出
力が生じていても、この影響が最も小さくなるように、
不平衡出力を直流化する検波回路5へ与えられる移相基
準信号の位相角を、調整する必要がある。
力が生じていても、この影響が最も小さくなるように、
不平衡出力を直流化する検波回路5へ与えられる移相基
準信号の位相角を、調整する必要がある。
【0016】このため、従来の金属検出機では、金属の
含まれていない被検査体をコンベヤで何度も搬送を繰り
返して、移相回路6で移相基準信号の位相角を変化させ
つつ検波して、表示器10で検波出力信号のレベルを表
示して、そのレベルが最小となる位相角を求め、以後、
この予め定めた1つの位相角で検波回路5の同期検波を
行なって被検査体中の金属の有無を検査している。
含まれていない被検査体をコンベヤで何度も搬送を繰り
返して、移相回路6で移相基準信号の位相角を変化させ
つつ検波して、表示器10で検波出力信号のレベルを表
示して、そのレベルが最小となる位相角を求め、以後、
この予め定めた1つの位相角で検波回路5の同期検波を
行なって被検査体中の金属の有無を検査している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
長さの長い被検査体では、その長手方向(移動方向)の
全体にわたって太さが均一でなかったり、形状に変化が
ある場合や、また、長手方向の全体にわたって材質が均
一でない場合がある。このような被検査体Wでは、前記
した方法で被検査体自身による検波出力レベルが最小と
なる1つの位相角を選ぼうとしても、被検査体の長手方
向移動方向の全体にわたって検波出力レベルが一定とな
らず、例えば図10に示すように被検査体の先端が第1
の受信コイルS1に到達した時刻taから被検査体の後
端が第2の受信コイルS2を通り過ぎる時刻tbの間に
おいて、初めのA及びCの部分では被検査体自身による
影響を無視できる程度に低減できても、B及びDの部分
では、被検査体自身による大きな検波出力を生ずるよう
な場合がある。このことは、図11に示すように被検査
体Wが矢印方向に移動するとすると、そのA′、C′部
分では被検査体自身の影響がないが、B′、D′の部分
では被検査体自身の影響が検波出力に大きく顕われてい
ることを意味している。
長さの長い被検査体では、その長手方向(移動方向)の
全体にわたって太さが均一でなかったり、形状に変化が
ある場合や、また、長手方向の全体にわたって材質が均
一でない場合がある。このような被検査体Wでは、前記
した方法で被検査体自身による検波出力レベルが最小と
なる1つの位相角を選ぼうとしても、被検査体の長手方
向移動方向の全体にわたって検波出力レベルが一定とな
らず、例えば図10に示すように被検査体の先端が第1
の受信コイルS1に到達した時刻taから被検査体の後
端が第2の受信コイルS2を通り過ぎる時刻tbの間に
おいて、初めのA及びCの部分では被検査体自身による
影響を無視できる程度に低減できても、B及びDの部分
では、被検査体自身による大きな検波出力を生ずるよう
な場合がある。このことは、図11に示すように被検査
体Wが矢印方向に移動するとすると、そのA′、C′部
分では被検査体自身の影響がないが、B′、D′の部分
では被検査体自身の影響が検波出力に大きく顕われてい
ることを意味している。
【0018】このため、被検査体自身による影響が最小
レベルとなるように、いかに移相回路6で位相角を調整
しても、被検査体の長手方向のある部分では被検査体自
身による無視できないレベルの検波出力が生じるのを避
けられず、このため高感度の金属検出には限界があっ
た。
レベルとなるように、いかに移相回路6で位相角を調整
しても、被検査体の長手方向のある部分では被検査体自
身による無視できないレベルの検波出力が生じるのを避
けられず、このため高感度の金属検出には限界があっ
た。
【0019】本発明はこのような問題点を解決した金属
検出機を提供することを目的としている。
検出機を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに本発明の金属検出機では、不平衡信号の直流化を、
被検査体の移動に伴って被検査体の部分ごとに、被検査
体自身による直流出力レベルが最小となる予め定めた異
なる位相角に切替えて直流化を行なうことを特徴として
いる。
めに本発明の金属検出機では、不平衡信号の直流化を、
被検査体の移動に伴って被検査体の部分ごとに、被検査
体自身による直流出力レベルが最小となる予め定めた異
なる位相角に切替えて直流化を行なうことを特徴として
いる。
【0021】
【作用】このようにしたため本発明の金属検出機では、
被検査体の各部分ごとに被検査体自身による直流出力レ
ベルが最小となる予め定めた位相角に、被検査体の移動
に伴なって切替えて不平衡信号を直流化するため、被検
査体の移動方向にわたって太さや形状が変化したり、材
質が変化する場合でも、移動方向の全体にわたって、被
検査体自身による影響が最小にされる。
被検査体の各部分ごとに被検査体自身による直流出力レ
ベルが最小となる予め定めた位相角に、被検査体の移動
に伴なって切替えて不平衡信号を直流化するため、被検
査体の移動方向にわたって太さや形状が変化したり、材
質が変化する場合でも、移動方向の全体にわたって、被
検査体自身による影響が最小にされる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。
明する。
【0023】図1は、本発明の一実施例の金属検出機の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【0024】即ち、基準信号発生器11から出力される
所定周波数の基準パルス信号はフィルタ12によって正
弦波に変換され、この正弦波信号が電力増幅器13によ
って増幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられ
て、送信コイルPから交番磁界が発生する。
所定周波数の基準パルス信号はフィルタ12によって正
弦波に変換され、この正弦波信号が電力増幅器13によ
って増幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられ
て、送信コイルPから交番磁界が発生する。
【0025】送信コイルPから発生する磁界の磁束を等
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器14に接続されている。
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器14に接続されている。
【0026】この交番磁界中を被検査体Wが、一方の受
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じないと、両コイルの出力は等しいので不平衡信号
は出力されず、差動増幅器14の出力は零となる。
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じないと、両コイルの出力は等しいので不平衡信号
は出力されず、差動増幅器14の出力は零となる。
【0027】もし、被検査体Wに金属が含まれている
と、金属によって磁界が変化して各コイルS1、S2の
誘起電圧出力信号の位相、振幅が変化し、一方の受信コ
イルS1から他方の受信コイルS2方向に移動する間に
2つの受信コイルS1、S2の誘起電圧出力信号に差が
生じ、この不平衡出力が差動増幅器14から出力され
る。
と、金属によって磁界が変化して各コイルS1、S2の
誘起電圧出力信号の位相、振幅が変化し、一方の受信コ
イルS1から他方の受信コイルS2方向に移動する間に
2つの受信コイルS1、S2の誘起電圧出力信号に差が
生じ、この不平衡出力が差動増幅器14から出力され
る。
【0028】また、金属だけでなく、被検査体W自身に
よっても磁界に変換が生じて不平衡出力が生じる。
よっても磁界に変換が生じて不平衡出力が生じる。
【0029】図1に示すように、第1の受信コイルS1
の入口側には、被検査体Wを例えば光学的手段で検出す
る検出装置21が設けられていて、コンベヤなどで搬送
される被検査体Wが通過する間、検出信号(図2の
(イ)に示す)を出力する。
の入口側には、被検査体Wを例えば光学的手段で検出す
る検出装置21が設けられていて、コンベヤなどで搬送
される被検査体Wが通過する間、検出信号(図2の
(イ)に示す)を出力する。
【0030】時間設定回路22には、前記検出装置21
の検出信号の出力時から位相角切替えまでの時間(例え
ばt1 、t2 )及び被検査体Wの後端部が第2の受信コ
イルS2を去るまでの時間(例えばt3 )が予め設定さ
れていて、図2の(ロ)に示すように、前記被検査体検
出信号を受けると、その立上りから時間t1 、時間t2
後、時間t3 後にそれぞれパルスを出力する。
の検出信号の出力時から位相角切替えまでの時間(例え
ばt1 、t2 )及び被検査体Wの後端部が第2の受信コ
イルS2を去るまでの時間(例えばt3 )が予め設定さ
れていて、図2の(ロ)に示すように、前記被検査体検
出信号を受けると、その立上りから時間t1 、時間t2
後、時間t3 後にそれぞれパルスを出力する。
【0031】位相角設定回路23には、切替えるべき位
相角のα、β、γがディジタル値として予め設定されて
いて、検出装置21の検出信号の立上り時にディジタル
値αを出力し、次に時間設定回路22からの時間t1 後
のパルスを受けるとディジタル値βを出力し、次に時間
t2 後のパルスを受けるとディジタル値γを出力し、時
間t3 後のパルスで出力を停止する。
相角のα、β、γがディジタル値として予め設定されて
いて、検出装置21の検出信号の立上り時にディジタル
値αを出力し、次に時間設定回路22からの時間t1 後
のパルスを受けるとディジタル値βを出力し、次に時間
t2 後のパルスを受けるとディジタル値γを出力し、時
間t3 後のパルスで出力を停止する。
【0032】移相回路24は、基準信号発生器1からの
基準パルスの位相を、位相角設定回路23からの位相角
を表わす信号に応じて移相した移相基準信号を、検波回
路15へ出力する。
基準パルスの位相を、位相角設定回路23からの位相角
を表わす信号に応じて移相した移相基準信号を、検波回
路15へ出力する。
【0033】検波回路15はこの順次位相が変わる移相
基準信号によって不平衡出力を同期検波する。
基準信号によって不平衡出力を同期検波する。
【0034】検波回路15の検波出力は、フィルタ1
7、A/D変換器18を経て、判定回路19で基準値と
比較され、基準値以上の場合、金属有りの判定信号が出
力される。
7、A/D変換器18を経て、判定回路19で基準値と
比較され、基準値以上の場合、金属有りの判定信号が出
力される。
【0035】前記時間設定回路22の時間及び位相角設
定回路23の位相角の設定は、次のように行なう。
定回路23の位相角の設定は、次のように行なう。
【0036】まず、位相角設定回路23で1つのある任
意の位相角を設定して、検査すべき種類の被検査体(金
属が混入していないもの)をコンベヤで搬送して、この
ある1つの任意の位相角で不平衡出力を検波し、その検
波出力波形を波形表示記憶回路30に表示させ、記憶さ
せる。次に、異なる位相角を設定して、同じ被検査体を
搬送して同様に検波出力波形を表示記憶させる。このよ
うにして、幾つかの異なる位相角で検波出力波形を得
て、被検査体自身による検波出力が部分的に最小となる
検波出力波形を選択する。このようにして例えば図3の
(イ)、(ロ)、(ハ)に示すように被検査体の長手方
向(移動方向)のいずれかの部分で被検査体自身による
検波出力が最小となる3つの検波出力波形を選ぶと、被
検査体Wの前端部が検出された検出信号(図4の(ニ)
に示す)の立上り時から時間t1 後に(イ)から(ロ)
へ、時間t2 後に(ロ)から(ハ)に切替えれば良いこ
とがわかる。検出出力波形(イ)の位相角がα、(ロ)
の位相角がβ、(ハ)の位相角がγであるとすると、時
間設定回路22には、時間t1 、t2 及び被検査体の後
端部が第2の受信コイルS2を去るまでの時間t3 を設
定し、位相角設定回路23には位相角α、β、γをその
順序で設定すればよい。
意の位相角を設定して、検査すべき種類の被検査体(金
属が混入していないもの)をコンベヤで搬送して、この
ある1つの任意の位相角で不平衡出力を検波し、その検
波出力波形を波形表示記憶回路30に表示させ、記憶さ
せる。次に、異なる位相角を設定して、同じ被検査体を
搬送して同様に検波出力波形を表示記憶させる。このよ
うにして、幾つかの異なる位相角で検波出力波形を得
て、被検査体自身による検波出力が部分的に最小となる
検波出力波形を選択する。このようにして例えば図3の
(イ)、(ロ)、(ハ)に示すように被検査体の長手方
向(移動方向)のいずれかの部分で被検査体自身による
検波出力が最小となる3つの検波出力波形を選ぶと、被
検査体Wの前端部が検出された検出信号(図4の(ニ)
に示す)の立上り時から時間t1 後に(イ)から(ロ)
へ、時間t2 後に(ロ)から(ハ)に切替えれば良いこ
とがわかる。検出出力波形(イ)の位相角がα、(ロ)
の位相角がβ、(ハ)の位相角がγであるとすると、時
間設定回路22には、時間t1 、t2 及び被検査体の後
端部が第2の受信コイルS2を去るまでの時間t3 を設
定し、位相角設定回路23には位相角α、β、γをその
順序で設定すればよい。
【0037】このように被検査体の種類ごとに切替える
ための複数の位相角及び切替タイミングを設定した後、
その種類の被検査体の金属検出にとりかかる。
ための複数の位相角及び切替タイミングを設定した後、
その種類の被検査体の金属検出にとりかかる。
【0038】このように被検査体Wの移動に伴なって時
間t1 、t2 において被検査体自身による検波出力が最
も小さくなる位相角、即ち、まずα、次にβ、次にγに
自動的に切替えて、不平衡信号が同期検波されるから、
被検査体の長手方向の全体にわたって被検査体の材質に
よる影響をなくすことができる。
間t1 、t2 において被検査体自身による検波出力が最
も小さくなる位相角、即ち、まずα、次にβ、次にγに
自動的に切替えて、不平衡信号が同期検波されるから、
被検査体の長手方向の全体にわたって被検査体の材質に
よる影響をなくすことができる。
【0039】従って、検波回路15からの検波出力に
は、被検査体自身の材質による出力がほとんど含まれて
いないから、フィルタ17、A/D変換器18を経て判
定回路19で基準値と比較され、金属の有無は極めて高
感度に正確に判定されることになる。
は、被検査体自身の材質による出力がほとんど含まれて
いないから、フィルタ17、A/D変換器18を経て判
定回路19で基準値と比較され、金属の有無は極めて高
感度に正確に判定されることになる。
【0040】このように、検査すべき被検査体の種類ご
とに、その長手方向の各部分ごとの被検査体自身の影響
の最も小さい位相角に切替えるように設定して、金属検
出を行なえばよい。
とに、その長手方向の各部分ごとの被検査体自身の影響
の最も小さい位相角に切替えるように設定して、金属検
出を行なえばよい。
【0041】図4は、本発明の他の実施例を示してい
る。
る。
【0042】この実施例では、位相角設定回路23のデ
ィジタル出力のα、β、γは、図5の(ハ)に示すよう
にD/A変換器25でアナログの電圧レベル信号α′、
β′、γ′にそれぞれ変換され、比較回路26へ出力さ
れる。(なお、図5の(イ)は検出装置21の検出信
号、(ロ)は時間設定回路の出力信号である。) 一方、基準信号発生器11の基準信号は、三角波発生回
路27で図6の(イ)に示すような三角波にされて、比
較回路26へ入力している。
ィジタル出力のα、β、γは、図5の(ハ)に示すよう
にD/A変換器25でアナログの電圧レベル信号α′、
β′、γ′にそれぞれ変換され、比較回路26へ出力さ
れる。(なお、図5の(イ)は検出装置21の検出信
号、(ロ)は時間設定回路の出力信号である。) 一方、基準信号発生器11の基準信号は、三角波発生回
路27で図6の(イ)に示すような三角波にされて、比
較回路26へ入力している。
【0043】比較回路26は、D/A変換器25のアナ
ログ電圧レベル信号と三角波信号とを比較して、三角波
信号のレベルがアナログ電圧レベルを上回ると出力を生
じる。このため、比較回路26からは、図6の(ロ)、
(ハ)、(ニ)に示すようにそれぞれアナログ電圧レベ
ルα′、β′、γ′に対応して位相角がそれぞれ異なる
移相基準信号が、検波回路15へ出力され、同期検波さ
れる。
ログ電圧レベル信号と三角波信号とを比較して、三角波
信号のレベルがアナログ電圧レベルを上回ると出力を生
じる。このため、比較回路26からは、図6の(ロ)、
(ハ)、(ニ)に示すようにそれぞれアナログ電圧レベ
ルα′、β′、γ′に対応して位相角がそれぞれ異なる
移相基準信号が、検波回路15へ出力され、同期検波さ
れる。
【0044】なお、以上の実施例の金属検出機では、送
信コイルPに対向するように配置された1対の受信コイ
ルS1、S2によって磁気センサを構成していたが、ホ
ール素子等の半導体センサを磁気センサとして用いた金
属検出機についても本発明を同様に適用できる。
信コイルPに対向するように配置された1対の受信コイ
ルS1、S2によって磁気センサを構成していたが、ホ
ール素子等の半導体センサを磁気センサとして用いた金
属検出機についても本発明を同様に適用できる。
【0045】また、不平衡信号を直流レベルに変換する
ものであれば、前記実施例の検波回路15の代りにサン
プルホールド回路などを用いてもよい。
ものであれば、前記実施例の検波回路15の代りにサン
プルホールド回路などを用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属検出
機では、不平衡信号の直流化を、被検査体の移動に伴っ
て被検査体の部分ごとに被検査体自身による検波出力成
分が最小となる予め定めた異なる位相角に切替えて行な
うようにしたから、被検査体自身による影響が最小とな
る位相角が、被検査体の移動方向の各部分ごとに異なる
場合でも、被検査体自身の影響を受けることなく高感度
に正確に金属検出をすることができる。
機では、不平衡信号の直流化を、被検査体の移動に伴っ
て被検査体の部分ごとに被検査体自身による検波出力成
分が最小となる予め定めた異なる位相角に切替えて行な
うようにしたから、被検査体自身による影響が最小とな
る位相角が、被検査体の移動方向の各部分ごとに異なる
場合でも、被検査体自身の影響を受けることなく高感度
に正確に金属検出をすることができる。
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】図1に示す実施例の各部の動作を示す信号波形
図である。
図である。
【図3】本発明における位相角及び切替えタイミングの
設定の原理を説明するための信号波形図である。
設定の原理を説明するための信号波形図である。
【図4】本発明の他の実施例の構成を示すブロック図で
ある。
ある。
【図5】図4に示す実施例の各部の動作を示す信号波形
図である。
図である。
【図6】図4に示す実施例の各部の動作を示す信号波形
図である。
図である。
【図7】金属検出の原理説明図である。
【図8】金属検出の原理説明図である。
【図9】従来装置の構成を示すブロック図である。
【図10】従来装置の動作を説明するための信号波形図
である。
である。
【図11】従来装置の動作を説明するための説明図であ
る。
る。
P 送信コイル S1、S2 受信コイル 11 基準信号発生器 14 差動増幅器 15 検波回路 18 A/D変換器 19 判定回路 21 検出装置 22 時間設定回路 23 位相角設定回路 24 移相回路 25 D/A変換器 26 比較回路 27 三角波発生回路 30 波形表示記憶回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被検査体に混入した金属
を検出する金属検出機に関する。
を検出する金属検出機に関する。
【0002】
【従来の技術】製品中に金属異物が混入している場合
(例えばハム、みそ、菓子などの食品、あるいは薬品、
あるいはゴム、ビニール、ペイントなどの加工材料など
に金属異物が混入している場合)、衛生上の大きなトラ
ブルとなったり、製造機械に損傷を与えるおそれがある
ため、金属検出を行うことが必要である。
(例えばハム、みそ、菓子などの食品、あるいは薬品、
あるいはゴム、ビニール、ペイントなどの加工材料など
に金属異物が混入している場合)、衛生上の大きなトラ
ブルとなったり、製造機械に損傷を与えるおそれがある
ため、金属検出を行うことが必要である。
【0003】図7、図8はこのために一般に用いられて
いる金属検出機の検出原理を示す図である。すなわち、
送信コイルPに所定周波数の基準信号と同一周波数をも
つ高周波電流を供給して交番磁界を発生させる。この送
信コイルPからの交番磁界による磁力線を等量受ける位
置に、2つの受信コイルS1、S2が図7のように対向
して、あるいは図8のように同軸状に配置されていて、
各受信コイルS1、S2はそれぞれ交番磁界によって送
信コイルP1の交番磁界と同一周波数の正弦波形の誘起
電圧出力を生じている。
いる金属検出機の検出原理を示す図である。すなわち、
送信コイルPに所定周波数の基準信号と同一周波数をも
つ高周波電流を供給して交番磁界を発生させる。この送
信コイルPからの交番磁界による磁力線を等量受ける位
置に、2つの受信コイルS1、S2が図7のように対向
して、あるいは図8のように同軸状に配置されていて、
各受信コイルS1、S2はそれぞれ交番磁界によって送
信コイルP1の交番磁界と同一周波数の正弦波形の誘起
電圧出力を生じている。
【0004】2つの受信コイルS1、S2の出力は、両
コイルの出力の差(不平衡信号)を出力するように差動
接続されている。
コイルの出力の差(不平衡信号)を出力するように差動
接続されている。
【0005】この磁界中をコンベヤなどで被検査体Wを
矢印方向に通過させる。磁界中を通る被検査体Wに金属
が混入していない場合には、磁力線に被検査体Wは影響
を与えないので、2つの受信コイルS1、S2の出力電
圧は同一となるため、不平衡出力は生じない。
矢印方向に通過させる。磁界中を通る被検査体Wに金属
が混入していない場合には、磁力線に被検査体Wは影響
を与えないので、2つの受信コイルS1、S2の出力電
圧は同一となるため、不平衡出力は生じない。
【0006】しかして、被検査体Wに金属がもし混入し
ていれば、混入した金属が磁性体であっても非磁性体で
あっても金属によって磁力線に変化が生じて、受信コイ
ルに生ずる所定周波数の交番磁界は混入金属の形状、特
質に対応して基準信号を位相及び振幅変調したものとな
り、2つの受信コイルS1、S2に交わる磁力線は、等
量でなくなる。このため、被検査体Wの通過中に、被検
査体内に金属が混入していれば、両受信コイルS1、S
2における誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生
じ、両信号の差を表わす不平衡信号が出力される。この
不平衡信号を直流化してそのレベルが基準以上の場合に
金属有りと判定する。
ていれば、混入した金属が磁性体であっても非磁性体で
あっても金属によって磁力線に変化が生じて、受信コイ
ルに生ずる所定周波数の交番磁界は混入金属の形状、特
質に対応して基準信号を位相及び振幅変調したものとな
り、2つの受信コイルS1、S2に交わる磁力線は、等
量でなくなる。このため、被検査体Wの通過中に、被検
査体内に金属が混入していれば、両受信コイルS1、S
2における誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生
じ、両信号の差を表わす不平衡信号が出力される。この
不平衡信号を直流化してそのレベルが基準以上の場合に
金属有りと判定する。
【0007】図9は、このような検出原理による従来の
金属検出機の具体的な構成を示している。
金属検出機の具体的な構成を示している。
【0008】即ち、基準信号発生器1から出力される所
定周波数の基準パルス信号はフィルタ2によって正弦波
に変換され、この正弦波信号が電力増幅器3によって増
幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられて、送
信コイルPから交番磁界が発生する。
定周波数の基準パルス信号はフィルタ2によって正弦波
に変換され、この正弦波信号が電力増幅器3によって増
幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられて、送
信コイルPから交番磁界が発生する。
【0009】送信コイルPから発生する磁界の磁束を等
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器4に接続されている。
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器4に接続されている。
【0010】この交番磁界中を被検査体Wが、一方の受
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じず、両コイルの出力は等しいので、不平衡信号は
出力されず、差動増幅器4の出力は零となる。
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じず、両コイルの出力は等しいので、不平衡信号は
出力されず、差動増幅器4の出力は零となる。
【0011】もし、被検査体Wに金属が含まれている
と、金属によって磁界が変化して各受信コイルS1、S
2の誘起電圧の出力信号の位相及び振幅が変化し、一方
の受信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に移動
する間に2つの受信コイルS1、S2の出力信号に差が
生じ、この不平衡出力が差動増幅器4から出力される。
と、金属によって磁界が変化して各受信コイルS1、S
2の誘起電圧の出力信号の位相及び振幅が変化し、一方
の受信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に移動
する間に2つの受信コイルS1、S2の出力信号に差が
生じ、この不平衡出力が差動増幅器4から出力される。
【0012】この不平衡出力は検波回路5で位相差の検
出がされる。すなわち、検波回路5では、基準信号発生
器1からの基準パルス信号の位相が可変された移相回路
6からの移相基準信号によって同期検波されて直流化さ
れ、その検波出力信号をフィルタ7、A/D変換器8を
介して判定回路9へ出力される。
出がされる。すなわち、検波回路5では、基準信号発生
器1からの基準パルス信号の位相が可変された移相回路
6からの移相基準信号によって同期検波されて直流化さ
れ、その検波出力信号をフィルタ7、A/D変換器8を
介して判定回路9へ出力される。
【0013】判定回路9は、基準値と比較して、入力さ
れた検波出力信号のレベルが基準値を越えたとき、被検
査体Wに金属が混入していることを示す判定信号を出力
する。なお、表示器10は、フィルタ7の出力レベルを
表示する。
れた検波出力信号のレベルが基準値を越えたとき、被検
査体Wに金属が混入していることを示す判定信号を出力
する。なお、表示器10は、フィルタ7の出力レベルを
表示する。
【0014】しかして、実際には、このように被検査体
中の金属によってだけでなく、被検査体が例えば水分や
塩分などの導電性物質などを含んでいる場合、被検査体
自身によっても磁束に変化が生じ、受信コイルS1、S
2の誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生じて、差
動増幅器4から不平衡出力が生じる。この被検査体自身
による不平衡出力は、金属検出感度を著しく低下させる
原因となる。
中の金属によってだけでなく、被検査体が例えば水分や
塩分などの導電性物質などを含んでいる場合、被検査体
自身によっても磁束に変化が生じ、受信コイルS1、S
2の誘起電圧出力信号の位相、振幅に変化が生じて、差
動増幅器4から不平衡出力が生じる。この被検査体自身
による不平衡出力は、金属検出感度を著しく低下させる
原因となる。
【0015】従って、この被検査体自身による不平衡出
力が生じていても、この影響が最も小さくなるように、
不平衡出力を直流化する検波回路5へ与えられる移相基
準信号の位相角を、調整する必要がある。
力が生じていても、この影響が最も小さくなるように、
不平衡出力を直流化する検波回路5へ与えられる移相基
準信号の位相角を、調整する必要がある。
【0016】このため、従来の金属検出機では、被検査
体の基準サンプル(金属の含まれていないとされる被検
査体)をコンベヤで何度も搬送を繰り返して、移相回路
6で移相基準信号の位相角を変化させつつ検波して、表
示器10で検波出力信号のレベルを表示して、そのレベ
ルが最小となる位相角を求め、以後、この予め定めた1
つの位相角で検波回路5の同期検波を行なって被検査体
中の金属の有無を検査している。
体の基準サンプル(金属の含まれていないとされる被検
査体)をコンベヤで何度も搬送を繰り返して、移相回路
6で移相基準信号の位相角を変化させつつ検波して、表
示器10で検波出力信号のレベルを表示して、そのレベ
ルが最小となる位相角を求め、以後、この予め定めた1
つの位相角で検波回路5の同期検波を行なって被検査体
中の金属の有無を検査している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
長さの長い被検査体では、その長手方向(移動方向)の
全体にわたって太さが均一でなかったり、形状に変化が
ある場合や、また、長手方向の全体にわたって材質が均
一でない場合がある。このような被検査体Wでは、前記
した方法で被検査体自身(基準サンプル)による検波出
力レベルが最小となる1つの位相角を選ぼうとしても、
被検査体の長手方向移動方向の全体にわたって検波出力
レベルが一定とならず、例えば図10に示すように被検
査体の先端が第1の受信コイルS1に到達した時刻ta
から被検査体の後端が第2の受信コイルS2を通り過ぎ
る時刻tbの間において、初めのA及びCの部分では被
検査体自身による影響を無視できる程度に低減できて
も、B及びDの部分では、被検査体自身による大きな検
波出力を生ずるような場合がある。このことは、図11
に示すように被検査体Wが矢印方向に移動するとする
と、そのA′、C′部分では被検査体自身の影響がない
が、B′、D′の部分では被検査体自身の影響が検波出
力に大きく顕われていることを意味している。
長さの長い被検査体では、その長手方向(移動方向)の
全体にわたって太さが均一でなかったり、形状に変化が
ある場合や、また、長手方向の全体にわたって材質が均
一でない場合がある。このような被検査体Wでは、前記
した方法で被検査体自身(基準サンプル)による検波出
力レベルが最小となる1つの位相角を選ぼうとしても、
被検査体の長手方向移動方向の全体にわたって検波出力
レベルが一定とならず、例えば図10に示すように被検
査体の先端が第1の受信コイルS1に到達した時刻ta
から被検査体の後端が第2の受信コイルS2を通り過ぎ
る時刻tbの間において、初めのA及びCの部分では被
検査体自身による影響を無視できる程度に低減できて
も、B及びDの部分では、被検査体自身による大きな検
波出力を生ずるような場合がある。このことは、図11
に示すように被検査体Wが矢印方向に移動するとする
と、そのA′、C′部分では被検査体自身の影響がない
が、B′、D′の部分では被検査体自身の影響が検波出
力に大きく顕われていることを意味している。
【0018】このため、被検査体自身(基準サンプル)
による影響が最小レベルとなるように、いかに移相回路
6で位相角を調整しても、被検査体の長手方向のある部
分では被検査体自身による無視できないレベルの検波出
力が生じるのを避けられず、このため検出機の精度ひい
ては高感度の金属検出には限界があった。
による影響が最小レベルとなるように、いかに移相回路
6で位相角を調整しても、被検査体の長手方向のある部
分では被検査体自身による無視できないレベルの検波出
力が生じるのを避けられず、このため検出機の精度ひい
ては高感度の金属検出には限界があった。
【0019】本発明はこのような問題点を解決した金属
検出機を提供することを目的としている。
検出機を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに本発明の金属検出機では、不平衡信号の直流化すな
わち位相差検出を、被検査体の移動に伴って被検査体の
部分ごとに、被検査体自身(基準サンプル)による直流
出力レベルが最小となる予め定めた異なる位相角に切替
えて直流化を行なうことを特徴としている。
めに本発明の金属検出機では、不平衡信号の直流化すな
わち位相差検出を、被検査体の移動に伴って被検査体の
部分ごとに、被検査体自身(基準サンプル)による直流
出力レベルが最小となる予め定めた異なる位相角に切替
えて直流化を行なうことを特徴としている。
【0021】
【作用】このようにしたため本発明の金属検出機では、
被検査体の各部分ごとに被検査体自身による直流出力レ
ベルが最小となる予め定めた位相角に、被検査体の移動
に伴なって切替えて不平衡信号を直流化するため、被検
査体の移動方向にわたって太さや形状が変化したり、材
質が変化する場合でも、移動方向の全体にわたって、被
検査体自身による影響が最小にされる。
被検査体の各部分ごとに被検査体自身による直流出力レ
ベルが最小となる予め定めた位相角に、被検査体の移動
に伴なって切替えて不平衡信号を直流化するため、被検
査体の移動方向にわたって太さや形状が変化したり、材
質が変化する場合でも、移動方向の全体にわたって、被
検査体自身による影響が最小にされる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。
明する。
【0023】図1は、本発明の一実施例の金属検出機の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【0024】即ち、基準信号発生器11から出力される
所定周波数の基準パルス信号はフィルタ12によって正
弦波に変換され、この正弦波信号が電力増幅器13によ
って増幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられ
て、送信コイルPから交番磁界が発生する。
所定周波数の基準パルス信号はフィルタ12によって正
弦波に変換され、この正弦波信号が電力増幅器13によ
って増幅されて送信コイルPに励磁電流として与えられ
て、送信コイルPから交番磁界が発生する。
【0025】送信コイルPから発生する磁界の磁束を等
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器14に接続されている。
量受ける位置に、1対の受信コイルS1、S2が図7の
対向型あるいは図8の同軸型に配置されていて、このた
め、2つの受信コイルS1、S2には等しい大きさの誘
起電圧が生じる。2つの受信コイルS1、S2は差動増
幅器14に接続されている。
【0026】この交番磁界中を被検査体Wが、一方の受
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じないと、両コイルの出力は等しいので不平衡信号
は出力されず、差動増幅器14の出力は零となる。
信コイルS1から他方の受信コイルS2方向に、コンベ
ヤなどで搬送される。被検査体中に金属が混入していな
い場合には、両受信コイルS1、S2の誘起電圧に変化
が生じないと、両コイルの出力は等しいので不平衡信号
は出力されず、差動増幅器14の出力は零となる。
【0027】もし、被検査体Wに金属が含まれている
と、金属によって磁界が変化して各コイルS1、S2の
誘起電圧出力信号の位相、振幅が変化し、一方の受信コ
イルS1から他方の受信コイルS2方向に移動する間に
2つの受信コイルS1、S2の誘起電圧出力信号に差が
生じ、この不平衡出力が差動増幅器14から出力され
る。
と、金属によって磁界が変化して各コイルS1、S2の
誘起電圧出力信号の位相、振幅が変化し、一方の受信コ
イルS1から他方の受信コイルS2方向に移動する間に
2つの受信コイルS1、S2の誘起電圧出力信号に差が
生じ、この不平衡出力が差動増幅器14から出力され
る。
【0028】また、金属だけでなく、被検査体W自身に
よっても磁界に変化が生じて不平衡出力が生じる。
よっても磁界に変化が生じて不平衡出力が生じる。
【0029】図1に示すように、第1の受信コイルS1
の入口側には、被検査体Wを例えば光学的手段で検出す
る検出装置21が設けられていて、コンベヤなどで搬送
される被検査体Wが通過する間、検出信号(図2の
(イ)に示す)を出力する。
の入口側には、被検査体Wを例えば光学的手段で検出す
る検出装置21が設けられていて、コンベヤなどで搬送
される被検査体Wが通過する間、検出信号(図2の
(イ)に示す)を出力する。
【0030】時間設定回路22には、前記検出装置21
の検出信号の出力時から位相角切替えまでの時間(例え
ばt1 、t2 )及び被検査体Wの後端部が第2の受信コ
イルS2を去るまでの時間(例えばt3 )が予め設定さ
れていて、図2の(ロ)に示すように、前記被検査体検
出信号を受けると、その立上りから時間t1 、時間t2
後、時間t3 後にそれぞれパルスを出力する。
の検出信号の出力時から位相角切替えまでの時間(例え
ばt1 、t2 )及び被検査体Wの後端部が第2の受信コ
イルS2を去るまでの時間(例えばt3 )が予め設定さ
れていて、図2の(ロ)に示すように、前記被検査体検
出信号を受けると、その立上りから時間t1 、時間t2
後、時間t3 後にそれぞれパルスを出力する。
【0031】位相角設定回路23には、切替えるべき位
相角のα、β、γがディジタル値として予め設定されて
いて、検出装置21の検出信号の立上り時にディジタル
値αを出力し、次に時間設定回路22からの時間t1 後
のパルスを受けるとディジタル値βを出力し、次に時間
t2 後のパルスを受けるとディジタル値γを出力し、時
間t3 後のパルスで出力を停止する。
相角のα、β、γがディジタル値として予め設定されて
いて、検出装置21の検出信号の立上り時にディジタル
値αを出力し、次に時間設定回路22からの時間t1 後
のパルスを受けるとディジタル値βを出力し、次に時間
t2 後のパルスを受けるとディジタル値γを出力し、時
間t3 後のパルスで出力を停止する。
【0032】移相回路24は、基準信号発生器1からの
基準パルスの位相を、位相角設定回路23からの位相角
を表わす信号に応じて移相した移相基準信号を、検波回
路15へ出力する。
基準パルスの位相を、位相角設定回路23からの位相角
を表わす信号に応じて移相した移相基準信号を、検波回
路15へ出力する。
【0033】検波回路15はこの順次位相が変わる移相
基準信号によって不平衡出力を同期検波する。
基準信号によって不平衡出力を同期検波する。
【0034】検波回路15の検波出力は、フィルタ1
7、A/D変換器18を経て、判定回路19で基準値と
比較され、基準値以上の場合、金属有りの判定信号が出
力される。
7、A/D変換器18を経て、判定回路19で基準値と
比較され、基準値以上の場合、金属有りの判定信号が出
力される。
【0035】前記時間設定回路22の時間及び位相角設
定回路23の位相角の設定は、次のように行なう。
定回路23の位相角の設定は、次のように行なう。
【0036】まず、位相角設定回路23で1つのある任
意の位相角を設定して、検査すべき種類の被検査体(金
属が混入していないもの)をコンベヤで搬送して、この
ある1つの任意の位相角で不平衡出力を検波し、その検
波出力波形を波形表示記憶回路30に表示させ、記憶さ
せる。次に、異なる位相角を設定して、同じ被検査体を
搬送して同様に検波出力波形を表示記憶させる。このよ
うにして、幾つかの異なる位相角で検波出力波形を得
て、被検査体自身による検波出力が部分的に最小となる
検波出力波形を選択する。このようにして例えば図3の
(イ)、(ロ)、(ハ)に示すように被検査体の長手方
向(移動方向)のいずれかの部分で被検査体自身による
検波出力が最小となる3つの検波出力波形を選ぶと、被
検査体Wの前端部が検出された検出信号(図3の(ニ)
に示す)の立上り時から時間t1 後に(イ)から(ロ)
へ、時間t2 後に(ロ)から(ハ)に切替えれば良いこ
とがわかる。検出出力波形(イ)の位相角がα、(ロ)
の位相角がβ、(ハ)の位相角がγであるとすると、時
間設定回路22には、時間t1 、t2 及び被検査体の後
端部が第2の受信コイルS2を去るまでの時間t3 を設
定し、位相角設定回路23には位相角α、β、γをその
順序で設定すればよい。
意の位相角を設定して、検査すべき種類の被検査体(金
属が混入していないもの)をコンベヤで搬送して、この
ある1つの任意の位相角で不平衡出力を検波し、その検
波出力波形を波形表示記憶回路30に表示させ、記憶さ
せる。次に、異なる位相角を設定して、同じ被検査体を
搬送して同様に検波出力波形を表示記憶させる。このよ
うにして、幾つかの異なる位相角で検波出力波形を得
て、被検査体自身による検波出力が部分的に最小となる
検波出力波形を選択する。このようにして例えば図3の
(イ)、(ロ)、(ハ)に示すように被検査体の長手方
向(移動方向)のいずれかの部分で被検査体自身による
検波出力が最小となる3つの検波出力波形を選ぶと、被
検査体Wの前端部が検出された検出信号(図3の(ニ)
に示す)の立上り時から時間t1 後に(イ)から(ロ)
へ、時間t2 後に(ロ)から(ハ)に切替えれば良いこ
とがわかる。検出出力波形(イ)の位相角がα、(ロ)
の位相角がβ、(ハ)の位相角がγであるとすると、時
間設定回路22には、時間t1 、t2 及び被検査体の後
端部が第2の受信コイルS2を去るまでの時間t3 を設
定し、位相角設定回路23には位相角α、β、γをその
順序で設定すればよい。
【0037】このように被検査体の種類ごとに切替える
ための複数の位相角及び切替タイミングを設定した後、
その種類の被検査体の金属検出にとりかかる。
ための複数の位相角及び切替タイミングを設定した後、
その種類の被検査体の金属検出にとりかかる。
【0038】このように被検査体Wの移動に伴なって時
間t1 、t2 において被検査体自身による検波出力が最
も小さくなる位相角、即ち、まずα、次にβ、次にγに
自動的に切替えて、不平衡信号が同期検波されるから、
被検査体の長手方向の全体にわたって被検査体の材質に
よる影響をなくすことができる。
間t1 、t2 において被検査体自身による検波出力が最
も小さくなる位相角、即ち、まずα、次にβ、次にγに
自動的に切替えて、不平衡信号が同期検波されるから、
被検査体の長手方向の全体にわたって被検査体の材質に
よる影響をなくすことができる。
【0039】従って、検波回路15からの検波出力に
は、被検査体自身の材質による出力がほとんど含まれて
いないから、フィルタ17、A/D変換器18を経て判
定回路19で基準値と比較され、金属の有無は極めて高
感度に正確に判定されることになる。
は、被検査体自身の材質による出力がほとんど含まれて
いないから、フィルタ17、A/D変換器18を経て判
定回路19で基準値と比較され、金属の有無は極めて高
感度に正確に判定されることになる。
【0040】このように、検査すべき被検査体の種類ご
とに、その長手方向の各部分ごとの被検査体自身の影響
の最も小さい位相角に切替えるように設定して、金属検
出を行なえばよい。
とに、その長手方向の各部分ごとの被検査体自身の影響
の最も小さい位相角に切替えるように設定して、金属検
出を行なえばよい。
【0041】図4は、本発明の他の実施例を示してい
る。
る。
【0042】この実施例では、位相角設定回路23のデ
ィジタル出力のα、β、γは、図5の(ハ)に示すよう
にD/A変換器25でアナログの電圧レベル信号α′、
β′、γ′にそれぞれ変換され、比較回路26へ出力さ
れる。(なお、図5の(イ)は検出装置21の検出信
号、(ロ)は時間設定回路の出力信号である。)一方、
基準信号発生器11の基準信号は、三角波発生回路27
で図6の(イ)に示すような三角波にされて、比較回路
26へ入力している。
ィジタル出力のα、β、γは、図5の(ハ)に示すよう
にD/A変換器25でアナログの電圧レベル信号α′、
β′、γ′にそれぞれ変換され、比較回路26へ出力さ
れる。(なお、図5の(イ)は検出装置21の検出信
号、(ロ)は時間設定回路の出力信号である。)一方、
基準信号発生器11の基準信号は、三角波発生回路27
で図6の(イ)に示すような三角波にされて、比較回路
26へ入力している。
【0043】比較回路26は、D/A変換器25のアナ
ログ電圧レベル信号と三角波信号とを比較して、三角波
信号のレベルがアナログ電圧レベルを上回ると出力を生
じる。このため、比較回路26からは、図6の(ロ)、
(ハ)、(ニ)に示すようにそれぞれアナログ電圧レベ
ルα′、β′、γ′に対応して位相角がそれぞれ異なる
移相基準信号が、検波回路15へ出力され、同期検波さ
れる。
ログ電圧レベル信号と三角波信号とを比較して、三角波
信号のレベルがアナログ電圧レベルを上回ると出力を生
じる。このため、比較回路26からは、図6の(ロ)、
(ハ)、(ニ)に示すようにそれぞれアナログ電圧レベ
ルα′、β′、γ′に対応して位相角がそれぞれ異なる
移相基準信号が、検波回路15へ出力され、同期検波さ
れる。
【0044】なお、以上の実施例の金属検出機では、送
信コイルPに対向するように配置された1対の受信コイ
ルS1、S2によって磁気センサを構成していたが、ホ
ール素子等の半導体センサを磁気センサとして用いた金
属検出機についても本発明を同様に適用できる。
信コイルPに対向するように配置された1対の受信コイ
ルS1、S2によって磁気センサを構成していたが、ホ
ール素子等の半導体センサを磁気センサとして用いた金
属検出機についても本発明を同様に適用できる。
【0045】また、不平衡信号を直流レベルに変換する
ものであれば、前記実施例の検波回路15の代りにサン
プルホールド回路などを用いてもよい。
ものであれば、前記実施例の検波回路15の代りにサン
プルホールド回路などを用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属検出
機では、不平衡信号の直流化を、被検査体の移動に伴っ
て被検査体の部分ごとに被検査体自身による検波出力成
分が最小となる予め定めた異なる位相角に切替えて行な
うようにしたから、被検査体自身による影響が最小とな
る位相角が、被検査体の移動方向の各部分ごとに異なる
場合でも、被検査体自身の影響を受けることなく高感度
に正確に金属検出をすることができる。
機では、不平衡信号の直流化を、被検査体の移動に伴っ
て被検査体の部分ごとに被検査体自身による検波出力成
分が最小となる予め定めた異なる位相角に切替えて行な
うようにしたから、被検査体自身による影響が最小とな
る位相角が、被検査体の移動方向の各部分ごとに異なる
場合でも、被検査体自身の影響を受けることなく高感度
に正確に金属検出をすることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】所定周波数の基準信号と同一周波数の磁界
を発生する磁界発生部と、前記磁界の磁束を等量受ける
位置に配置されて誘起電圧を生じる1対の磁気センサ
と、前記1対の磁気センサの不平衡電圧成分を出力する
不平衡信号出力回路と、前記不平衡信号出力回路からの
不平衡信号を、前記基準信号に基づいて直流化する直流
化回路とを備え、前記磁界中を通過する被検査体中に混
入した金属によって生じる前記不平衡信号を前記直流化
手段で直流化し、この直流レベルに基づいて金属の有無
を判定する金属検出機において、 前記直流化手段による前記不平衡信号の直流化を、被検
査体の移動に伴って被検査体の部分ごとに、被検査体自
身による直流レベル成分が最小となる予め定めた異なる
位相角に切替えて行なうことを特徴とする金属検出機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33621891A JPH05150052A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 金属検出機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33621891A JPH05150052A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 金属検出機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05150052A true JPH05150052A (ja) | 1993-06-18 |
Family
ID=18296860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33621891A Pending JPH05150052A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 金属検出機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05150052A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0793504A (ja) * | 1993-09-22 | 1995-04-07 | Arumetsukusu:Kk | 通過金属体の容積量検知装置と通過数量検知方法 |
-
1991
- 1991-11-26 JP JP33621891A patent/JPH05150052A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0793504A (ja) * | 1993-09-22 | 1995-04-07 | Arumetsukusu:Kk | 通過金属体の容積量検知装置と通過数量検知方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4198712B2 (ja) | 金属検出装置 | |
KR100218653B1 (ko) | 전자유도형 검사장치 | |
ES8606645A1 (es) | Metodo y sistema de prueba no destructiva por corriente de foucault que utiliza un barrido de frecuencias | |
US3798539A (en) | Pulse eddy current testing apparatus using pulses having a 25% duty cycle with gating at pulse edges | |
JP2574694B2 (ja) | 金属検出機 | |
EP0165051A2 (en) | Color display of related parameters | |
JPS5832157A (ja) | 材料検査方法および装置 | |
JPS6341502B2 (ja) | ||
JPH05150052A (ja) | 金属検出機 | |
JP4145883B2 (ja) | 金属検出機 | |
JPH06160542A (ja) | 金属検出機 | |
WO2002025318A1 (en) | Metal detector | |
JP2001091663A (ja) | 金属検出機 | |
JP3665713B2 (ja) | 金属検出機 | |
JPS6078378A (ja) | 金属検出装置 | |
US5172058A (en) | Non-destructive eddy current testing device with signal compensation for signal propagation delay | |
US20070120608A1 (en) | Capacitor detection by phase shift | |
RU1827618C (ru) | Устройство дл контрол ферромагнитных изделий | |
SU746278A1 (ru) | Способ неразрушающего контрол и устройство дл его реализации | |
SU1310708A1 (ru) | Устройство дл измерени составл ющих вносимого напр жени вихретокового преобразовател | |
JPH05232247A (ja) | 金属検出装置 | |
RU2411517C1 (ru) | Цифровой вихретоковый дефектоскоп | |
JPH07270383A (ja) | 渦流探傷装置 | |
JPH0339263B2 (ja) | ||
SU1523984A1 (ru) | Устройство дл неразрушающего контрол металлических изделий |