JPH05149445A - ブーツ - Google Patents
ブーツInfo
- Publication number
- JPH05149445A JPH05149445A JP33934891A JP33934891A JPH05149445A JP H05149445 A JPH05149445 A JP H05149445A JP 33934891 A JP33934891 A JP 33934891A JP 33934891 A JP33934891 A JP 33934891A JP H05149445 A JPH05149445 A JP H05149445A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boot
- bellows
- constant velocity
- velocity joint
- valley
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Sealing Devices (AREA)
- Diaphragms And Bellows (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 高温、高速回転下においても蛇腹部が膨出変
形することなく、また等速ジョイントの回転に従って抵
抗なく変形するようにする。 【構成】 等速ジョイント1の外輪2に嵌合する大径固
着部5と、軸部3に嵌合する小径固着部6と、この固着
部をつなぐ蛇腹部とからなる等速ジョイント用のブーツ
4において、蛇腹部の複数山部7のうち、中間部の少な
くとも2つの隣接する山部の小径側の斜辺の傾斜を、ブ
ーツを等速ジョイントに取付けた状態で軸心に対して略
垂直状とすると共に、蛇腹部の各谷部8の折り曲げ部の
谷側に、外方へ開放した断面円形の環状溝9を設け、さ
らに引張り弾性率が100〜1000kg/cm2 の弾
性材料にて成形する。
形することなく、また等速ジョイントの回転に従って抵
抗なく変形するようにする。 【構成】 等速ジョイント1の外輪2に嵌合する大径固
着部5と、軸部3に嵌合する小径固着部6と、この固着
部をつなぐ蛇腹部とからなる等速ジョイント用のブーツ
4において、蛇腹部の複数山部7のうち、中間部の少な
くとも2つの隣接する山部の小径側の斜辺の傾斜を、ブ
ーツを等速ジョイントに取付けた状態で軸心に対して略
垂直状とすると共に、蛇腹部の各谷部8の折り曲げ部の
谷側に、外方へ開放した断面円形の環状溝9を設け、さ
らに引張り弾性率が100〜1000kg/cm2 の弾
性材料にて成形する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の等速ジョイン
トをカバーするブーツに関するものである。
トをカバーするブーツに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のブーツは等速ジョイントの形状
にあわせて、一方を大径にし、他方を小径にした両端部
と、この両端部をつなぐ蛇腹部とからなっており、その
従来例として特開昭64−87972号公報に記載され
たものが知られている。そしてこの従来のブーツの蛇腹
部を構成する山の形状はその両側の斜辺の傾斜角は等速
ジョイントの軸心に対して30°〜40°の略同一角度
になっていると共に、谷の形状は山の形状と同様の鋭角
状に折り曲げた形状となっていた。
にあわせて、一方を大径にし、他方を小径にした両端部
と、この両端部をつなぐ蛇腹部とからなっており、その
従来例として特開昭64−87972号公報に記載され
たものが知られている。そしてこの従来のブーツの蛇腹
部を構成する山の形状はその両側の斜辺の傾斜角は等速
ジョイントの軸心に対して30°〜40°の略同一角度
になっていると共に、谷の形状は山の形状と同様の鋭角
状に折り曲げた形状となっていた。
【0003】上記従来のブーツにあっては、その蛇腹部
の山形状が、その両側の斜辺が軸心に対して30°〜4
0°の略同一角度の斜辺になっていて、各山の小径側の
斜辺の角度が比較的大きいこと、及び谷の形状が鋭角状
に折り曲げ形状になっていることにより、谷部の内側か
ら外側へ向けての力に対して変形しやすく、ブーツが高
速回転して蛇腹部に遠心力により内側から外側へ向く力
が作用すると、蛇腹部の谷部が開く方向に変形して過度
に膨脹しやすかった。また、等速ジョイントを40°以
上の大きな揺動角に屈折すると、このように谷の形状が
鋭角状に折り曲げ形状となっていると、屈折の外側の蛇
腹は、大きく引っ張られて伸ばされることにより、回転
に従って伸縮動を繰り返す際に破損してしまうことにな
る。
の山形状が、その両側の斜辺が軸心に対して30°〜4
0°の略同一角度の斜辺になっていて、各山の小径側の
斜辺の角度が比較的大きいこと、及び谷の形状が鋭角状
に折り曲げ形状になっていることにより、谷部の内側か
ら外側へ向けての力に対して変形しやすく、ブーツが高
速回転して蛇腹部に遠心力により内側から外側へ向く力
が作用すると、蛇腹部の谷部が開く方向に変形して過度
に膨脹しやすかった。また、等速ジョイントを40°以
上の大きな揺動角に屈折すると、このように谷の形状が
鋭角状に折り曲げ形状となっていると、屈折の外側の蛇
腹は、大きく引っ張られて伸ばされることにより、回転
に従って伸縮動を繰り返す際に破損してしまうことにな
る。
【0004】本発明は上記のことにかんがみなされたも
ので、高温、高速回転下においても蛇腹部が膨脹変形す
ることがなく、他の部材に接触しての破損を防止できる
ようにし、さらに40°を越える大きさな揺動角に対し
ても破損することのない等速ジョイント用のブーツを提
供することを目的とするものである。
ので、高温、高速回転下においても蛇腹部が膨脹変形す
ることがなく、他の部材に接触しての破損を防止できる
ようにし、さらに40°を越える大きさな揺動角に対し
ても破損することのない等速ジョイント用のブーツを提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る等速ジョイント用のブーツは、等速ジ
ョイントの外輪に嵌合する大径固着部と、軸部に嵌合す
る小径固着部と、この固着部を接続する蛇腹部とからな
る等速ジョイント用のブーツにおいて、蛇腹部の複数山
部のうち、少なくとも2つの山部の小径側の斜辺の傾斜
を、軸心に対して略垂直状となるようにすると共に、蛇
腹部の各谷部の折り曲げ部の谷側に、外方へ開放した断
面円形の環状溝を設け、さらに引張り弾性率(JISK
6301)が100〜1000kg/cm2 の弾性材料
にて成形してある。
に、本発明に係る等速ジョイント用のブーツは、等速ジ
ョイントの外輪に嵌合する大径固着部と、軸部に嵌合す
る小径固着部と、この固着部を接続する蛇腹部とからな
る等速ジョイント用のブーツにおいて、蛇腹部の複数山
部のうち、少なくとも2つの山部の小径側の斜辺の傾斜
を、軸心に対して略垂直状となるようにすると共に、蛇
腹部の各谷部の折り曲げ部の谷側に、外方へ開放した断
面円形の環状溝を設け、さらに引張り弾性率(JISK
6301)が100〜1000kg/cm2 の弾性材料
にて成形してある。
【0006】
【作 用】ブーツに遠心力が作用して蛇腹部に膨出変
形方向の力が作用したときに、軸心に対して略垂直状に
した山部の斜辺と谷部の環状溝が、この力に対して一種
のリブ効果として働き、上記膨出変形が防止される。ま
た谷部には環状溝があることにより、この谷部の軸方向
への伸縮が大きくとることができ、ブーツは等速ジョイ
ントの回転に従って抵抗なく変形される。
形方向の力が作用したときに、軸心に対して略垂直状に
した山部の斜辺と谷部の環状溝が、この力に対して一種
のリブ効果として働き、上記膨出変形が防止される。ま
た谷部には環状溝があることにより、この谷部の軸方向
への伸縮が大きくとることができ、ブーツは等速ジョイ
ントの回転に従って抵抗なく変形される。
【0007】
【実 施 例】本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図中1は自動車の動力伝達部に用いられる等速ジョ
イントであり、2はその外輪、3は軸部で、この軸部3
は外輪2と共に等速で回転し、また、軸部3と外輪2は
所定の角度にわたって揺動するようになっている。4は
この等速ジョイント1の外輪2と軸部3との連結部をカ
バーするブーツであり、このブーツ4は等速ジョイント
1の外輪2に嵌合固着する大径固着部5と、軸部3に嵌
合固着する小径固着部6と、この両固着部5,6を接続
する蛇腹部Aとからなっている。また上記両固着部5,
6は外輪2、軸部3に嵌合して取付け長さLの位置でバ
ンド10,11にて固着されるようになっている。
る。図中1は自動車の動力伝達部に用いられる等速ジョ
イントであり、2はその外輪、3は軸部で、この軸部3
は外輪2と共に等速で回転し、また、軸部3と外輪2は
所定の角度にわたって揺動するようになっている。4は
この等速ジョイント1の外輪2と軸部3との連結部をカ
バーするブーツであり、このブーツ4は等速ジョイント
1の外輪2に嵌合固着する大径固着部5と、軸部3に嵌
合固着する小径固着部6と、この両固着部5,6を接続
する蛇腹部Aとからなっている。また上記両固着部5,
6は外輪2、軸部3に嵌合して取付け長さLの位置でバ
ンド10,11にて固着されるようになっている。
【0008】上記ブーツ4の蛇腹部Aは、大径固着部5
から小径固着部6の方向に7山の山部71 〜77 と6谷
の谷部81 〜86 を有する形状となっており、各山部7
と各谷部8は大径固着部5より小径固着部6にわたって
除々に小径となっている。そして上記各山部のうち、大
径側から2番目、3番目、4番目の山部72 ,73 ,7
4 の小径側の斜辺7aは、ブーツ4を上記取付け長さL
で取付けた状態で軸心に対して略垂直状となっている。
なおこの略垂直状の角度範囲は±15°好ましくは±1
0°である。
から小径固着部6の方向に7山の山部71 〜77 と6谷
の谷部81 〜86 を有する形状となっており、各山部7
と各谷部8は大径固着部5より小径固着部6にわたって
除々に小径となっている。そして上記各山部のうち、大
径側から2番目、3番目、4番目の山部72 ,73 ,7
4 の小径側の斜辺7aは、ブーツ4を上記取付け長さL
で取付けた状態で軸心に対して略垂直状となっている。
なおこの略垂直状の角度範囲は±15°好ましくは±1
0°である。
【0009】また各谷部81 〜86 の折り曲げ部に外方
へ開放した断面円形の環状溝9が設けてあり、このうち
1〜5番目の谷部81〜85 の折り曲げ部の断面形状は
図2に示すように環状溝9の断面形状にあわせて円形で
環状溝9の外部にて凹入してその間隔を狭める平坦面9
aを備える凹角状となっており、残りの谷部86 は、環
状溝9の断面形状にあわせた半円形の深溝状となってい
る。そしてこの谷部81 〜86 の平均肉厚t1 は0.8
〜2.0mm、好ましくは1.0〜1.8mmで、これ
は山部71 〜77 の平均肉厚t2 より厚肉である。また
上記谷部81 〜86 の軸方向の平均幅Wは2.0mm以
上で、好ましくは3.0mm以上である。上記蛇腹部A
の山部71 〜77 の数は等速ジョイント1の大きさ(外
輪径や軸径)やブーツ4の取付け長さL及び山の大きさ
によって当然異なるが、自動車用として一般に用いられ
る等速ジョイントに用いる場合で5〜8山、好ましくは
6〜7山が適当であり、これにより40°以上の揺動角
度に対応できる。また山の高さ(隣接する谷部をむすぶ
直線に対する山部の距離)は5〜20mm位である。
へ開放した断面円形の環状溝9が設けてあり、このうち
1〜5番目の谷部81〜85 の折り曲げ部の断面形状は
図2に示すように環状溝9の断面形状にあわせて円形で
環状溝9の外部にて凹入してその間隔を狭める平坦面9
aを備える凹角状となっており、残りの谷部86 は、環
状溝9の断面形状にあわせた半円形の深溝状となってい
る。そしてこの谷部81 〜86 の平均肉厚t1 は0.8
〜2.0mm、好ましくは1.0〜1.8mmで、これ
は山部71 〜77 の平均肉厚t2 より厚肉である。また
上記谷部81 〜86 の軸方向の平均幅Wは2.0mm以
上で、好ましくは3.0mm以上である。上記蛇腹部A
の山部71 〜77 の数は等速ジョイント1の大きさ(外
輪径や軸径)やブーツ4の取付け長さL及び山の大きさ
によって当然異なるが、自動車用として一般に用いられ
る等速ジョイントに用いる場合で5〜8山、好ましくは
6〜7山が適当であり、これにより40°以上の揺動角
度に対応できる。また山の高さ(隣接する谷部をむすぶ
直線に対する山部の距離)は5〜20mm位である。
【0010】上記構成のブーツ4は引張り弾性率が10
0〜1000kg/cm2 の比較的強度のある弾性材料
により成形される。その材料の例としてはポリエステル
系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリオレフィン系
などの熱可塑性エラストマで、これらを単体またはブレ
ンドして単層あるいは多層状に成形する。また上記成形
法としてはインジェクション成形、ブロー成形、インジ
ェクションブロー成形等通常の成形法にて成形される
が、このとき、山部の斜辺7aを軸心に対して略垂直状
(−15°〜+15°)に成形するのがむずかしいとき
は、成形体の形状(自由状態)としては山部の小径側の
斜辺7aも他の山の斜辺と同様に比較的大きな角度に、
かつ取付け長さLより長い自然長に成形し、これを圧縮
して取付け長さLに取付けたときに上記各斜辺7aが軸
心に対して略垂直(−15°〜+15°)になるように
する。
0〜1000kg/cm2 の比較的強度のある弾性材料
により成形される。その材料の例としてはポリエステル
系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリオレフィン系
などの熱可塑性エラストマで、これらを単体またはブレ
ンドして単層あるいは多層状に成形する。また上記成形
法としてはインジェクション成形、ブロー成形、インジ
ェクションブロー成形等通常の成形法にて成形される
が、このとき、山部の斜辺7aを軸心に対して略垂直状
(−15°〜+15°)に成形するのがむずかしいとき
は、成形体の形状(自由状態)としては山部の小径側の
斜辺7aも他の山の斜辺と同様に比較的大きな角度に、
かつ取付け長さLより長い自然長に成形し、これを圧縮
して取付け長さLに取付けたときに上記各斜辺7aが軸
心に対して略垂直(−15°〜+15°)になるように
する。
【0011】上記実施例では好適な例として小径側の斜
辺7aが略垂直にする山部72 〜74 の数を蛇腹部の中
間部の3山にした例を示したが、これ以外に例えば中間
部の少なくとも隣接する2つの山にするなど少なくとも
2つの山部に形成することが必要である。
辺7aが略垂直にする山部72 〜74 の数を蛇腹部の中
間部の3山にした例を示したが、これ以外に例えば中間
部の少なくとも隣接する2つの山にするなど少なくとも
2つの山部に形成することが必要である。
【0012】等速ジョイント用のブーツ4は図1に示す
ように自動車の等速ジョイント1に嵌合固着して用いら
れる。そしてこのときの使用環境温度は80〜100℃
と高温下にあり、しかも回転数が2000r.p.mと
高速回転であるが、上記構成のブーツ4によれば、蛇腹
部Aの複数山の小径側の斜辺が軸心に対して略垂直状に
なっていること、及び谷部に環状溝9があること、さら
に谷部の平均肉厚t1 が山部に比べて厚肉であることと
谷部の軸方向のWが大きいことにより、この小径側の各
斜辺7aと環状溝9は蛇腹部Aに作用する遠心力による
膨脹変形力に対して一種のリブ効果として働き、このブ
ーツ4を引張り弾性率が100〜1000kg/cm2
にしたこととあいまって、高温下、高速回転による蛇腹
部中間部の遠心力による膨出変形が防止される。このと
き、ブーツ4を構成する材料の引張り弾性率が100k
g/cm2 より小さいと、ブーツ4を上記実施例のよう
に形成しても高速回転時の膨出変形を防ぐことができ
ず、また逆に1000kg/cm2 を越えると伸縮性が
阻害されて、回転時の等速ジョイントへ負荷が加わるば
かりでなく、強制的な伸縮のために蛇腹部7の山部や谷
部で亀裂やクラックが発生させることになる。またブー
ツをブロー成形法あるいはインジェクションブロー成形
法により成形した場合、谷部の肉厚が山部より厚肉にな
り、この谷部が変形しにくくなりがちであるが、この谷
部に外方へ開放した断面円形の環状溝9を設けたことに
より、この谷部の軸方向への変形しにくさを解消でき
る。
ように自動車の等速ジョイント1に嵌合固着して用いら
れる。そしてこのときの使用環境温度は80〜100℃
と高温下にあり、しかも回転数が2000r.p.mと
高速回転であるが、上記構成のブーツ4によれば、蛇腹
部Aの複数山の小径側の斜辺が軸心に対して略垂直状に
なっていること、及び谷部に環状溝9があること、さら
に谷部の平均肉厚t1 が山部に比べて厚肉であることと
谷部の軸方向のWが大きいことにより、この小径側の各
斜辺7aと環状溝9は蛇腹部Aに作用する遠心力による
膨脹変形力に対して一種のリブ効果として働き、このブ
ーツ4を引張り弾性率が100〜1000kg/cm2
にしたこととあいまって、高温下、高速回転による蛇腹
部中間部の遠心力による膨出変形が防止される。このと
き、ブーツ4を構成する材料の引張り弾性率が100k
g/cm2 より小さいと、ブーツ4を上記実施例のよう
に形成しても高速回転時の膨出変形を防ぐことができ
ず、また逆に1000kg/cm2 を越えると伸縮性が
阻害されて、回転時の等速ジョイントへ負荷が加わるば
かりでなく、強制的な伸縮のために蛇腹部7の山部や谷
部で亀裂やクラックが発生させることになる。またブー
ツをブロー成形法あるいはインジェクションブロー成形
法により成形した場合、谷部の肉厚が山部より厚肉にな
り、この谷部が変形しにくくなりがちであるが、この谷
部に外方へ開放した断面円形の環状溝9を設けたことに
より、この谷部の軸方向への変形しにくさを解消でき
る。
【0013】実験例1〜5 図1に示す7山からなる等速ジョイント用ブーツを熱可
塑性エラストマにてブロー成形により成形した。実験例
1〜5として、引張り弾性率が500kg/cm2 のポ
リエステルエラストマー(東レ・デュポン社製『ハイト
レル』5612)を使用した。このブーツの重量は70
gで、蛇腹部の平均肉厚は1.3mm、大径固着部の外
径は90mm、小径固着部の外径は30mmであった。
これらのブーツを、縮めるようにして小径側の斜辺の角
度を表1に示すとおりにして等速ジョイントに固着し
た。ここで、小径側斜辺の傾斜方向は、図4に示すよう
に、山部の頂部からブーツの軸心におろした垂線に対し
て小径側に傾斜する場合を(+)とし、大径側に傾斜す
る場合を(−)とする。そして小径側の斜辺の角度は、
実験例1,2,3及び6については第3山から第5山の
3山の山部の角度であり、実験例4,5については7山
ともに表1に示す角度にて形成されている。ついで、こ
れらのブーツを固着した等速ジョイントを、100℃の
環境雰囲気で5°の揺動角にて回転させ、膨脹変形量が
半径方向で5mmとなったときの回転速度を、膨脹回転
速度として測定する。
塑性エラストマにてブロー成形により成形した。実験例
1〜5として、引張り弾性率が500kg/cm2 のポ
リエステルエラストマー(東レ・デュポン社製『ハイト
レル』5612)を使用した。このブーツの重量は70
gで、蛇腹部の平均肉厚は1.3mm、大径固着部の外
径は90mm、小径固着部の外径は30mmであった。
これらのブーツを、縮めるようにして小径側の斜辺の角
度を表1に示すとおりにして等速ジョイントに固着し
た。ここで、小径側斜辺の傾斜方向は、図4に示すよう
に、山部の頂部からブーツの軸心におろした垂線に対し
て小径側に傾斜する場合を(+)とし、大径側に傾斜す
る場合を(−)とする。そして小径側の斜辺の角度は、
実験例1,2,3及び6については第3山から第5山の
3山の山部の角度であり、実験例4,5については7山
ともに表1に示す角度にて形成されている。ついで、こ
れらのブーツを固着した等速ジョイントを、100℃の
環境雰囲気で5°の揺動角にて回転させ、膨脹変形量が
半径方向で5mmとなったときの回転速度を、膨脹回転
速度として測定する。
【0014】
【表1】
【0015】膨脹回転速度は、使用環境を考慮すると2
000r.p.m以上であることが実用上、好ましい。
実験例1〜実験例5からわかるように、固着後の小径側
斜辺の角度は±15°の範囲で、2000r.p.m以
上の膨脹回転速度が得られた。
000r.p.m以上であることが実用上、好ましい。
実験例1〜実験例5からわかるように、固着後の小径側
斜辺の角度は±15°の範囲で、2000r.p.m以
上の膨脹回転速度が得られた。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、高温、高速回転下にお
いても蛇腹部Aが膨脹変形することがなく、従って他の
部材に接触しての破損を防止できる。また蛇腹部Aの谷
部81 〜86 による変形抵抗がなく、等速ジョイントの
回転に従って抵抗なく変形することができる。
いても蛇腹部Aが膨脹変形することがなく、従って他の
部材に接触しての破損を防止できる。また蛇腹部Aの谷
部81 〜86 による変形抵抗がなく、等速ジョイントの
回転に従って抵抗なく変形することができる。
【図1】本発明に係るブーツの使用状態を示す一部破断
正面図である。
正面図である。
【図2】ブーツの谷部の拡大断面図である。
【図3】ブーツの山部の拡大断面図である。
【図4】ブーツの山部の斜辺を示す拡大断面図である。
1…等速ジョイント、2…外輪、3…軸部、4…ブー
ツ、5,6…固着部、71 〜77 …山部、7a…斜辺、
81 〜86 …谷部、9…環状溝。
ツ、5,6…固着部、71 〜77 …山部、7a…斜辺、
81 〜86 …谷部、9…環状溝。
Claims (1)
- 【請求項1】 等速ジョイントの外輪に嵌合する大径固
着部と、軸部に嵌合する小径固着部と、この固着部をつ
なぐ蛇腹部とからなる等速ジョイント用のブーツにおい
て、蛇腹部の複数山部のうち、少なくとも2つの山部の
小径側の斜辺の傾斜を軸心に対して略垂直状となるよう
にすると共に、蛇腹部の各谷部の折り曲げ部の谷側に、
外方へ開放した断面円形の環状溝を設け、さらに引張り
弾性率が100〜1000kg/cm2 の弾性材料にて
成形したことを特徴とするブーツ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33934891A JPH05149445A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | ブーツ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33934891A JPH05149445A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | ブーツ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05149445A true JPH05149445A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18326605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33934891A Pending JPH05149445A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | ブーツ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05149445A (ja) |
-
1991
- 1991-11-29 JP JP33934891A patent/JPH05149445A/ja active Pending
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