JPH05148305A - 線維芽細胞増殖因子に結合性を有するオリゴ糖及びその製造法 - Google Patents

線維芽細胞増殖因子に結合性を有するオリゴ糖及びその製造法

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JPH05148305A
JPH05148305A JP4121108A JP12110892A JPH05148305A JP H05148305 A JPH05148305 A JP H05148305A JP 4121108 A JP4121108 A JP 4121108A JP 12110892 A JP12110892 A JP 12110892A JP H05148305 A JPH05148305 A JP H05148305A
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fibroblast growth
fgf
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弘子 羽渕
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主たる2糖単位がL−イズロン酸2硫酸及び
N−スルホ−D−グルコサミンであり、かつ8−18糖
で構成される、線維芽細胞増殖因子に結合性を有するオ
リゴ糖及びその製造法の提供を目的とする。 【構成】 a又はb線維芽細胞増殖因子結合担体に結合
性を有するヘパラン硫酸をヘパリチナーゼIにより消化
させて得られる、主たる2糖単位がL−イズロン酸2硫
酸及びN−スルホ−D−グルコサミンであり、かつ8−
18糖で構成される、線維芽細胞増殖因子に結合性を有
するオリゴ糖及びその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、線維芽細胞増殖因子に
結合性を有するオリゴ糖及びその製造法に関する。詳し
くは、本発明は、アンチトロンビンIII、ヘパリンC
o−factorII、血小板第4因子等に作用せず、
かつ、線維芽細胞増殖因子に結合性を有するオリゴ糖及
びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)
は、血管系、結合組織系、脳神経系、免疫系など極めて
広範な細胞の増殖を強く促進するタンパク質(146ア
ミノ酸)残基である。
【0003】1974年線維芽細胞(3T3)増殖因子
として発見されたことと、その等電点(pI)が9.6
であることから広くこの名称が使われており、さらに他
に幾つかの同義語も知られている。
【0004】一方、1979年には筋原細胞(myob
last)の増殖を促進する因子として、bFGFに構
造が類似(140アミノ酸残基)するものの、bFGF
と違つてpIが5.6のタンパク質が分離され、酸性線
維芽細胞増殖因子(aFGF)と名付けられるに至つて
いる。
【0005】aFGFは、bFGFと共通の細胞表面レ
セプターにも結合することから、両者の作用機構は本質
的に類似しているものと予想される。組織分布について
もaFGFはbFGFと量的分布が異なるものの、基本
的には類似している。
【0006】aFGFとbFGFに共通した性質の一つ
として注目すべきものにヘパリンに対する強い親和力が
ある(Kd=約10-7M)。両者はまた組織の細胞外マ
トリツクスあるいは基底膜に組み込まれているヘパラン
硫酸プロテオグリカンの糖鎖部分とも強く結合し、非拡
散性の貯蔵状態となることも知られている。
【0007】aFGFもbFGFもそれらを生産する細
胞自身あるいは近隣細胞が分泌するタンパク分解酵素に
対して抵抗力がない(容易に分解される)が、一旦ヘパ
リンあるいはヘパラン硫酸プロテオグリカンに結合すれ
ば強い抵抗性を示す。
【0008】したがつて細胞マトリツクス中のヘパラン
硫酸プロテオグリカンとの結合は、これら成長因子が蓄
積され、貯蔵され必要に応じて有効に機能するために不
可欠の現象と考えられる。
【0009】しかし、一旦マトリツクスに結合して非拡
散化した貯蔵型の成長因子が、必要に応じて、拡散型の
成長因子に変わり、動員される機構は不明である。
【0010】aFGF及びbFGFは現在極めて有効な
組織成長因子として広く細胞学実験に試薬として使われ
ているが、血管造成、組織修復、血液細胞増加など医療
上の薬剤としての有効性も期待され、多くのテストが報
告されるに至つている。
【0011】この場合の障害の一つは投与後のプロテア
ーゼによる分解、そして低い分散性である。これをのり
こえる方策の一つとしてヘパリン存在下での使用例が報
告されその有効性も認められているが、ヘパリンは強い
抗血液凝固活性、そしてしばしば出血作用があり、医薬
としての使用に制限がある。
【0012】また、ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子の構
成アミノ酸が、別のアミノ酸で置換されている線維芽細
胞増殖因子ムテイン(FGFムテイン)とグリコサミノ
グリカンとの複合体あるいはこれらを配合した組成物が
報告されている(特開平2−40399号)。
【0013】この報告には、FGFムテインの水溶液に
グリコサミノグリカンを添加することにより、FGFム
テインの安定性が顕著に増大するという発見に基づき完
成された発明であると説明されている。また、この報告
には、グリコサミノグリカンの具体例として、ヘパラン
硫酸等が挙げられること、さらに、過酸化水素等を用い
て低分子化した低分子ヘパラン硫酸等が挙げられること
が記載されている。
【0014】さらに、細胞の成長因子に親和性を示すヘ
パリン系少糖類と題する発明が報告されている(特開昭
63−66192号、以下サノフイ出願ということがあ
る)。
【0015】この発明は、ヘパリンに固着可能な細胞成
長因子に対して顕著な親和性を示すヘパリン型又は硫酸
ヘパラン型の少糖類の提供を目的とし、これらの少糖類
は、要約すれば、次に示す方法等によつて製造されるこ
とが示唆されている。
【0016】すなわち、これらの少糖類は、原料として
自然のヘパリンもしくは自然の硫酸ヘパラン鎖を、硝
酸、ヘパリナーゼ、ヘパリチナーゼ、過沃素酸により解
重合し(低分子化)、そしてアルコール沈殿して、10
糖以下の部分と10糖以上の部分とに分離し、10糖以
下の部分をアガロースアクリルアミド・カラムにより、
2、4、6、8、10糖に分離し、次いでFGFアニオ
ン−セフアロースによりFGFに親和性を示さない鎖又
は中庸の親和性を示す鎖を除去することにより、目的物
である各6糖、8糖、10糖、末端が必要に応じて化学
的に変成された12糖、又は多くとも14糖を含むフラ
グメント(少糖類)を製造する方法に関する発明を示唆
している。
【0017】そして、この発明は、次式I:
【0018】
【化1】 −(G−H)n−G− または−H−(G−H)n (I) で示される構造の単位の連鎖を有する、式中、nは2〜
6の数を表わし、G−Hは、(イズロン酸・2−0−サ
ルフエート)−(D−グルコサミン−NH−サルフエー
ト・6−0−サルフエート)の構造の二糖類の鎖状構造
に対応しGは、L−イズロン酸・2−サルフエートの構
造単位を表わし、Hは、D−グルコサミン・NH−サル
フエート・6−0−サルフエートの構造の単位を表わ
し、ヘパリンを認識するカチオン性又はアニオン性の細
胞成長因子に対して特異的な親和性を示す、基本的に鎖
から成る生成物と、医薬として認容可能なその塩を対象
とする、と記載されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記F
GFムテインとグリコサミノグリカンとの複合体に関す
る発明は、ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子の構成アミノ
酸が別のアミノ酸で置換されており、天然に由来する線
維芽細胞増殖因子そのものではなく、そして低分子ヘパ
ラン硫酸をグリコサミノグリカンの一例として挙げてい
るが、具体的にはFGFムテインと比較的鎖長が長いヘ
パリン及びヘパラン硫酸との複合体についてのみ記載さ
れている。
【0020】従つて、高分子量のヘパリンや未分画ヘパ
ラン硫酸がもつ薬理的、生理的に無用あるいは不都合な
構造部分、例えばアンチトロンビンIII、ヘパリンC
o−factorII、血小板第4因子等に作用する部
分を合せ持つ恐れを考慮しなければならない。
【0021】また、上記サノフイ出願、[イズロン酸・
2−サルフエート(α1→4)グルコサミン−NH−サ
ルフエート・6−0−サルフエート]2〜6を構造単位と
しており、グルコサミン残基の6位はすべて硫酸化され
ていること、さらにD−グルクロン酸、N−アセチルグ
ルコサミン、L−イズロン酸が存在しないことのため
に、線維芽細胞増殖因子への結合がイオン性に依存する
度合いが強く、従つて線維芽細胞増殖因子への結合が非
生理的、非特異的であり、他の蛋白質やペプチド類とも
同様に結合し、中和される恐れが考慮される。さらにこ
の少糖類はヘパリン由来のため、ヘパリン固有の不都合
な薬理的、生理的作用を示す恐れも考慮される。
【0022】
【課題を解決するための手段】これらの状況に対して、
本発明者らはヘパラン硫酸にはFGFに結合性を有する
画分及びFGFに結合性を有さない画分があることを見
いだし、FGFに結合性を有する画分より、FGFに特
異的な親和性を持つ新規なオリゴ糖を製造することに成
功し、本発明に到達した。
【0023】すなわち、本発明の目的は、主たる2糖単
位がL−イズロン酸2硫酸及びN−スルホ−D−グルコ
サミンよりなり、かつ8−18糖で構成される、線維芽
細胞増殖因子に結合性を有するオリゴ糖及びその製造法
を提供することにある。本発明の他の目的は、コンドロ
イチン硫酸の存在下で、ヘパラン硫酸を酸性又は塩基性
線維芽細胞増殖因子結合担体に接触させて線維芽細胞増
殖因子に結合性を有するヘパラン硫酸画分を分離し、分
離したヘパラン硫酸画分をヘパリチナーゼIにより消化
させ、得られる消化物をコンドロイチン硫酸の存在下
で、酸性又は塩基性線維芽細胞増殖因子結合担体に結合
させ、次いで脱着させることを特徴とする、線維芽細胞
増殖因子に結合性を有するオリゴ糖の製造法を提供する
ことにある。本発明の、主たる2糖単位とは、該2糖単
位がオリゴ糖鎖の大半を占めるという意味ではなく、必
須かつ比較的多く含むとの意味である。
【0024】本発明の線維芽細胞増殖因子に結合性を有
するオリゴ糖の製造方法を以下に説明する。
【0025】出発原料のヘパラン硫酸としては、魚類
(サケ、サバ等)の内臓、鳥類(ニワトリ、ウズラ等)
の各種組織、臓器等、哺乳動物(ウシ、ブタ、ヒツジ
等)の各種組織、臓器等、実験動物(ラツト、マウス、
モルモツト等)の移植腫瘍組織等を原料として、一般に
知られているヘパラン硫酸調製法により製造すれば良
い。好ましい原料としては、収量、活性、製造コストの
有利性からみて、特にウシ、ブタ、ヒツジの小腸又は大
動脈、ニワトリ鶏冠、ヘパリン大量製造時に副生物とし
て得られる粗ヘパラン硫酸画分(アンチトロンビン低親
和性画分)等を挙げることができる。
【0026】上記ヘパラン硫酸調製法として注意すべき
点としては、組織の脱脂、水酸化ナトリウムによるヘパ
ラン硫酸とコア蛋白のβ−脱離、タンパク分解酵素によ
る除蛋白、エタノール沈殿分画、セチルピリジニウム沈
殿分画、ベネデイクト試薬によるデルマタン硫酸成分の
沈殿除去、DEAE−セルロースなど陰イオン交換体カ
ラムを用いるクロマトグラフイーなどを組み合わせて、
ヘパリンの除去を十分に行うこと、さらにデルマタン硫
酸、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ケラタン硫酸
等の類似の多糖成分の混入をできるだけ少なくすること
を挙げることができる。また、そのためには、必要に応
じて本発明の線維芽細胞増殖因子に結合性を有するオリ
ゴ糖に影響を与えない範囲で、該多糖に特異的な分解酵
素による消化・低分子化の操作を挿入してもよい。
【0027】この様にして調製されたヘパラン硫酸は、
白色粉末となり、水に良く溶解し、[α]Dが+30〜
+80(原料によつて変化)を示し、全ヘキソサミン
(すべてD−グルコサミン)と全ヘキスロン酸(D−グ
ルクロン酸30〜90%+L−イズロン酸10〜70
%、原料によつて可変)とのモル比がほぼ1のものが得
られる。また、これらのヘパラン硫酸は、N−アセチル
基、N−硫酸基、O−硫酸基のモル比は、かなり幅広く
変化する。
【0028】[本発明の原料として好適なヘパラン硫酸
の調製]上記のようにして調製したヘパラン硫酸は、通
常、次いでこれをコンドロイチン硫酸含有緩衝液に溶解
し、aFGF又はbFGF結合担体に接触させ、本発明
の原料として好適なヘパラン硫酸を該担体に結合させ、
かつ、結合しなかつたヘパラン硫酸や不純物を除去し、
次いで食塩を含有する上記緩衝液により、本発明の原料
として好適なヘパラン硫酸を該担体から脱着させる。
【0029】FGFを結合させる担体としては、アガロ
ースゲル等を挙げることができる。好ましい担体として
は、セフアデツクス(フアルマシア社販売)、バイオゲ
ル(バイオラド社販売)、セフアローズ(フアルマシア
社販売)等を挙げることができる。
【0030】担体に結合させるFGFとしては、aFG
Fであつても、また、bFGFであつても良い(以下、
aFGF又はbFGFを単にFGFと記すことがあ
る)。
【0031】aFGF、bFGFとも商業的に入手可能
であり、例えばウシ脳下垂体から分離された天然aFG
F(Genzyme社販売)、ひと組み替えaFGF
(Amersham社販売)及びウシ組み替えbFGF
(Amersham社販売)等が使用できる。
【0032】FGF担体の調製法としては、以下の方法
を挙げることができる。
【0033】例えば、適当量のFGFを適当量のカツプ
リング緩衝液に溶解し、予め無水酢酸処理したヘパラン
硫酸を加え、次いで臭化シアンで活性化したアガロース
ゲル、例えばセフアロースをカツプリング緩衝液に懸濁
させた溶液を加え、低温にて反応を行わせ、該緩衝液を
使用して十分洗浄することにより、FGF担体を調製す
る。
【0034】上記のようにして調製したヘパラン硫酸
を、FGF担体に結合させ、次いで脱着させる方法とし
ては、特定の溶液により平衡化したFGF担体と特定の
溶液に溶解したヘパラン硫酸とを接触させ、ヘパラン硫
酸結合FGF担体を分離後特定の溶離液によりヘパラン
硫酸を脱着させる、所謂、バツチ法を挙げることができ
る。
【0035】また、FGF担体を円筒(カラム)に充填
し、特定の溶液により平衡化し、そして特定の溶液に溶
解したヘパラン硫酸を、このカラムに流通させることに
よりFGF担体にヘパラン硫酸を結合させ、次いで該担
体から特定の溶離液により溶離させ、予め基準物質*で
計測(calibrate)した位置(例えば、3H標
識検体使用、あるいはウロン酸定量)のヘパラン硫酸を
採取する、所謂、カラムクロマトグラフ法を挙げること
ができる。
【0036】*ヘパラン硫酸画分は、カルバゾール法及
びオルシノール法による構成糖の化学分析により確認
し、そのうちFGF担体カラムに吸着するヘパラン硫酸
画分をあらかじめ調製して、この画分を基準物質として
用いた。
【0037】FGF担体の平衡化及びヘパラン硫酸の溶
解に用いられる特定の溶液としては、例えばコンドロイ
チン硫酸A、コンドロイチン硫酸B、コンドロイチン硫
酸C、コンドロイチン硫酸D及びコンドロイチン硫酸E
から選ばれるコンドロイチン硫酸の少なくとも1つを含
有する燐酸緩衝液が好ましい。このようなコンドロイチ
ン硫酸は商業的に入手可能であり、例えばサメ軟骨由来
のコンドロイチン6−硫酸(生化学工業株式会社製)が
あげられる。コンドロイチン硫酸の濃度は約200μg
/mlに調整される。また、燐酸緩衝液としては、0.
15M NaClを含む燐酸緩衝生理食塩水(PBS)
(+)(pH7.2)が用いられる。
【0038】特定の溶離液としては、例えば食塩を含有
する燐酸緩衝液を挙げることができる。食塩の濃度は0
−3M、燐酸緩衝液としてはPBS(+)が用いられ
る。特定の溶離液により溶離させる方法としては、例え
ば燐酸緩衝液として2M食塩を含むPBS(+)(pH
7.2)を用いて溶出する方法、あるいは燐酸緩衝液、
例えばPBS(+)(pH7.2)に漸次食塩溶液(0
−3M)を添加しつつカラムからヘパラン硫酸を溶離さ
せる、所謂、直線的濃度勾配法を挙げることができる。
【0039】aFGF担体を用いる場合は、燐酸緩衝液
に安定剤として5mMジチオスライトールが添加され
る。
【0040】上記に説明したヘパラン硫酸の調製法は、
例えばFGF担体に結合性を有するヘパラン硫酸の含有
量が中程度以下のヘパラン硫酸から高度のヘパラン硫酸
を採取する方法を示すものである。
【0041】FGF担体に結合性を有するヘパラン硫酸
の含有量が高度のものとしては、例えばブタ大動脈由来
のヘパラン硫酸(約92%含有)等を挙げることがで
き、そして中程度以下のものとしては、例えばマウスE
HS−腫瘍ヘパラン硫酸(約46%含有)等を挙げるこ
とができる。
【0042】そして、例えばブタ大動脈由来のヘパラン
硫酸のようにFGF担体に結合性を有するヘパラン硫酸
の含有量が高度のものは、時として上記操作を省略する
ことができる。
【0043】[主たる2糖単位が、L−イズロン酸2硫
酸及びN−スルホ−D−グルコサミンよりなり、8−1
8糖で構成される、FGFに結合性を有するオリゴ糖の
調製]上記のようにして調製した、FGF担体に結合性
を有するヘパラン硫酸を、通常の条件で、ヘパリチナー
ゼIにより消化させて、本発明のオリゴ糖含有混合体を
調製する。
【0044】本発明におけるヘパリチナーゼIは、L−
イズロン酸2硫酸残基の関係する結合を切断しない酵
素、例えばL−イズロン酸とN−スルホ−D−グルコサ
ミンとの結合、L−イズロン酸とN−スルホ−D−グル
コサミン6硫酸との結合、L−イズロン酸2硫酸とN−
スルホ−D−グルコサミンとの結合、L−イズロン酸2
硫酸とN−スルホ−D−グルコサミン6硫酸との結合等
を切断しない酵素であり、EC4.2.2.8に分類さ
れる酵素群の中で、生化学工業株式会社によりヘパリチ
ナーゼIとして、シグマ社によりヘパリナーゼIIIと
して販売されている酵素等を挙げることができる。
【0045】例えば、25−200mUのヘパチリナー
ゼI(EC 4.2.2.8、生化学工業株式会社販
売)、約0.5μmolの塩化カルシウム及び約50μ
gのウシ血清アルブミンを含む0.05Mトリス塩酸緩
衝液500μlに、FGFに親和性をもつヘパラン硫酸
約5mgを加え30−37℃に約1時間保持して本発明
のオリゴ糖混合物を製造することができる。
【0046】上記消化により得られたオリゴ糖を、前述
のFGF担体を調製したときに使用した特定の溶液に溶
解し、FGF担体にのせ、低温度で十分に結合させ、結
合しなかつたオリゴ糖を上記特定の溶液で洗浄すること
により除去し、次いで、該FGF担体から前述の特定の
溶離液を用いて、FGF担体に結合性を有するオリゴ糖
を分離する。この操作は上記と同様におこなわれる。
【0047】オリゴ糖の溶解に用いられる特定の溶液と
しては、例えばコンドロイチン硫酸A、コンドロイチン
硫酸B、コンドロイチン硫酸C、コンドロイチン硫酸D
及びコンドロイチン硫酸Eから選ばれるコンドロイチン
硫酸の少なくとも1つを含有する燐酸緩衝液が好まし
い。
【0048】特定の溶離液としては、例えば、食塩を含
有する燐酸緩衝液を挙げることができる。
【0049】オリゴ糖をFGF担体に結合させ、次いで
分離する方法としては、特定の溶液により平衡化したF
GF担体と特定の溶液に溶解したオリゴ糖とを接触さ
せ、オリゴ糖結合FGF担体を分離後特定の溶離液によ
りオリゴ糖を脱着させる、所謂、バツチ法を挙げること
ができる。
【0050】また、FGF担体を円筒(カラム)に充填
し、特定の溶液により平衡化し、そして特定の溶液に溶
解したオリゴ糖を、このカラムに流通させることにより
FGF担体にオリゴ糖を結合させ、次いで該担体から特
定の溶離液により、溶離し、予め基準物質(例えば、3
H標識検体使用)で計測した位置のオリゴ糖を採取す
る、所謂、カラムクロマトグラフ法を挙げることができ
る。
【0051】特定の溶離液により溶離させる方法として
は、例えば燐酸緩衝液に漸次食塩溶液を添加しつつ、オ
リゴ糖を溶離させる、所謂、直線的濃度勾配法を挙げる
ことができる。
【0052】上記の様にして分離された、オリゴ糖は、
本発明の目的物である、主たる2糖単位が、L−イズロ
ン酸2硫酸及びN−スルホ−D−グルコサミンよりな
り、8−18糖で構成される、FGFに結合性を有する
オリゴ糖である。また、本発明のオリゴ糖は、上記8−
18糖で構成されるオリゴ糖の2以上の混合物であって
もよい。
【0053】上記の方法により調製された8−18糖で
構成される、本発明のオリゴ糖は、さらに特定の糖サイ
ズに分画することができる。
【0054】例えば、上記の方法により調製された8−
18糖で構成されるオリゴ糖を、分子量により分画する
方法を挙げることができる。
【0055】分子量により分画する方法としては、所
謂、分子篩法により分画すれば良い。分子篩に使用する
充填剤としては、例えばアガロースゲル等を挙げること
ができる。好ましい担体としては、セフアデツクス(フ
アルマシア社販売)、バイオゲル(バイオラド社販
売)、セフアローズ(フアルマシア社販売)等を挙げる
ことができる。
【0056】例えば、Sephadex G−50(フ
アルマシア社販売)を充填剤とするカラムクロマトグラ
フイーを行うことにより、2−18糖の各オリゴ糖の範
囲で再分画ことができる。
【0057】[作用]本発明は、生体内の細胞外マトリ
ツクス中に貯蔵され、生理的FGF−結合物質の結合相
手の構成成分として知られているヘパラン硫酸から、
(1)FGF結合ドメインを残すようなヘパリチナーゼ
I消化、(2)ヘパラン硫酸結合ドメインを保護する条
件下でのbFGF−固定化カラムの作成、(3)非特異
的イオン結合を防ぐアフイニテイークロマトグラフイー
という3つの工夫を柱にFGFに結合性を有する本発明
のオリゴ糖を製造することができる。
【0058】本発明は、主たる2糖単位が、L−イズロ
ン酸2硫酸及びN−スルホ−D−グルコサミンよりな
り、8−18糖で構成され、アンチトロンビンIII、
ヘパリンCo−factorII、血小板第1因子等に
作用せず、かつ、FGFに結合性を有するものである。
本発明のオリゴ糖は、FGFと単に混合するのみで、容
易にFGFとの複合体を形成する。FGFと本発明のオ
リゴ糖からなる組成物は医薬としての用途が期待され
る。
【0059】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。
【0060】(bFGF−Sepharoseの作成)
bFGF(ウシ、リコンビナント製品、アマーシヤム社
販売)200μgをカツプリング緩衝液(0.4M N
aClを含む0.1M NaHCO3、pH8.3)
0.5mlに溶解し、前もつて無水酢酸処理したヘパラ
ン硫酸(ブタ大動脈から調製)200μgを加え、室温
に10分間放置した。
【0061】臭化シアン(CNBr)で活性化したSe
pharose(フアルマシア社販売)0.5mlを等
量のカツプリング緩衝液に懸濁し、上記により作成した
bFGF溶液を加え、4℃で一夜緩やかに振とうした。
【0062】得られたゲルをカツプリング緩衝液で十分
に洗浄後、トリス塩酸緩衝液(0.1M、pH8.0)
900μlに懸濁し、4℃で一夜緩やかに振とうし、b
FGF−Sepharose(bFGFの結合量=12
0μg)を作成した。
【0063】(bFGF−Sepharoseを使用す
る標準ヘパラン硫酸溶出曲線の作成) ヘパラン硫酸を
3H]NaBH4で処理してヘパラン硫酸の還元末端を
3H標識し、bFGF−Sepharoseカラムでク
ロマト展開し、溶出液を3Hの放射能測定によつてモニ
タリングし溶出曲線を作成した。
【0064】(bFGF−高親和性ヘパラン硫酸の分
画)CaCl2 0.9mM及びMgCl2 0.48mM
を含む燐酸緩衝液(PBS、0.1M、pH7.2)に
0.02重量%になるようにコンドロイチン硫酸(サメ
型、生化学工業株式会社販売)を溶解し、緩衝液A*と
した。
【0065】ブタ大動脈ヘパラン硫酸100μgを3倍
量の緩衝液A*に溶解し、前もつて緩衝液A*で平衡化
したbFGF−Sepharoseカラム(bFGFが
120μg結合している)にのせて4℃で2時間穏やか
に振とうした。
【0066】ゲルに結合しなかつたヘパラン硫酸を緩衝
液A*で洗浄・除去した後、カラムをPBS/3M N
aClの直線濃度勾配法によつて溶出し、コンドロイチ
ナーゼにより消化後、予め標準品による3Hの放射能を
モニタリングして作図した溶出曲線に従つて、溶出液の
コンドロイチナーゼ抵抗性物質のヘキスロン酸値を測定
し、図1に示す溶出曲線を作図するとともに、bFGF
−高親和性ヘパラン硫酸を分画した。
【0067】マウスEHS−腫瘍ヘパラン硫酸を上記と
同様に処理してbFGF−高親和性ヘパラン硫酸を分画
し、同様に図1に示した。
【0068】ブタ大動脈ヘパラン硫酸は、約92%がb
FGF−Sepharoseに結合したが、マウスEH
S−腫瘍ヘパラン硫酸は、約46%が結合するのみであ
つた。
【0069】(bFGFに結合性を有するオリゴ糖の作
成)上記により分画したbFGF−高親和性ヘパラン硫
酸を次の条件で処理し、オリゴ糖混合体を作成した。
【0070】 ヘパリチナーゼI(EC4.2.2.8、生化学工業株式会社販売) 50ミリユニツト トリス塩酸緩衝液(pH7.2) 25μmol CaCl2 0.5μmol ウシ血清アルブミン 50μg を、全容積500μlとして、これにFGF−高親和性
ヘパラン硫酸5mgを加え、37℃に60分間保持して
オリゴ糖混合体を作成した。反応は、100℃、2分間
の加熱により停止させた。
【0071】緩衝液A*300μlに、上記で得られた
オリゴ糖混合体50μgを溶解し、予め基準物質で計測
(calibrate)したbFGF−Sepharo
seカラムにのせ、4℃で2時間振とうした。結合しな
かつたオリゴ糖を5mlの緩衝液A*で洗浄及び除去し
た後、カラムを3M NaClを含むPBSで溶出し、
3H標識検体を使用し、図2に示す溶出曲線を作成し
た。
【0072】ブタ大動脈ヘパラン硫酸由来のオリゴ糖の
うち約13%が、本発明のFGFに結合性を有するオリ
ゴ糖であつた。
【0073】(bFGFに結合性を有するオリゴ糖の精
製)上記により得られたオリゴ糖画分をSephade
x G−50(フアルマシア社販売)カラム(1.2×
120cm)を使用し、0.5M NaClで溶出して
さらに精製した。
【0074】図3は、3H標識検体を使用し予めカラム
を計測する方法により作図した16−18糖(分子量
3,700〜4,000)にピークをもつブロードな溶
出パターンを示している。
【0075】上記により得られた16〜18糖画分のう
ち、上記ピークの後半部分(平均糖として16糖からな
る成分、以下16糖成分と称する)を次の条件で処理し
て2糖に消化し、その組成を表1に示した。表1には、
同一原料から同様の操作を行いbFGF−Sephar
oseカラムに結合しなかつたオリゴ糖の2糖組成を合
わせて記載した。
【0076】 ヘパリチナーゼI 4 ミリユニツト ヘパリチナーゼII 2 ミリユニツト ヘパリナーゼ (EC4.2.2.7、生化学工業株式会社販売) 4 ミリユニツト トリス塩酸緩衝液(pH7.2) 50 mM(最終濃度) CaCl2 1 mM(最終濃度) ウシ血清アルブミン 2.5μg を、水で最終容積25μlとして、これに上記により得
られた16糖成分の10μgを加え、37℃に2時間保
持して2糖に消化した。反応は、100℃、2分間の加
熱により停止させた。
【0077】
【表1】
【0078】(FGFに結合性を有するオリゴ糖の生理
活性) (1)プロテアーゼ抵抗性賦与:FGFに結合性を有す
る本発明のオリゴ糖(16−18糖)20μg、aFG
F10、20、30又は40ng、ウシ血清アルブミン
50μg、NaCl 0.15M、CaCl2 0.9m
M及びMgCl2 0.4mMを含む、90μlのトリス
塩酸緩衝液(0.025M、pH7.0)を、37℃で
5分間保温してから、10μlの0.65ユニツトのト
リプシン−Separose(シグマ社販売)を加え、
さらに37℃で3時間保温した。遠心濾過してトリプシ
ン−Separoseを沈殿除去し、濾液(上清)をウ
シ大動脈平滑組織培養系に加えて[3H]チミジンのD
NAへのとりこみ活性に対する効果を測定し、図4に示
した。同様にして、前記bFGF−Sepharose
カラムに結合しなかつたオリゴ糖(16−18糖)の2
0μgを添加した場合及びなにも添加しなかつた場合を
も合わせて図4に示した。図4から明らかなように、a
FGFが完全に分解し、失活する条件下でFGFに結合
性を有する本発明のオリゴ糖はほぼ完全に失活を防御す
ることが理解される。さらに、bFGF−Sephar
oseカラムに結合しなかつたオリゴ糖(16−18
糖)にはその様な防御活性は全く無いことが理解され
る。
【0079】(2)マトリツクス内拡散性の増強:60
mm組織培養皿上でウシ内皮細胞を培養して得られる単
層(集密期)細胞群の中央に12mmの底なしカツプを
置き、それに15ngのbFGFを含むMEM培地20
0μl及び15ngのbFGFと20μgの本発明のオ
リゴ糖を含むMEM培地200μlをそれぞれ加えてか
ら、通常の細胞条件下に培養した。36時間後に細胞層
をPBSで洗浄し、メタノール固定下後ギムザ染色し、
光学顕微鏡で細胞形態の変化を観察した。
【0080】bFGFの影響で増殖刺激を受けた細胞
は、そうでない細胞に比べてはげしく伸長し、明確に区
別することが可能であつた。この方法はbFGFの拡散
した距離を推定すると、bFGFのみ単独に添加した場
合は、カツプから半径4−5mmの円内にしか到達して
いないのに対し、bFGFと本発明のオリゴ糖を同時に
加えた場合は、用いた60mm培養皿の全領域に到達し
ていた。
【0081】
【発明の効果】本発明は、主たる2糖単位が、L−イズ
ロン酸2硫酸及びN−スルホ−D−グルコサミンからな
り、8−18糖で構成され、アンチトロンビンIII、
ヘパリンCo−factorII、血小板第4因子等に
作用せず、かつ、FGFに結合性を有する。そして、本
発明のオリゴ糖とFGFを同時に用いた場合は、aFG
FやbFGFを単独で用いた場合と比較してプラスミ
ン、トリプシン等動物細胞や組織由来のタンパク分解酵
素に対して強い抵抗性を持ち、さらに細胞外マトリツク
ス中で高拡散性を示す。このことから、FGFと本発明
のオリゴ糖を含有する組成物は医薬としての有利性が高
いことが示唆される。
【図面の簡単な説明】
【図1】bFGF−高親和性ヘパラン硫酸の溶出曲線で
ある。(bFGF−セファローズカラム)
【図2】bFGFに結合性を有するオリゴ糖の溶出曲線
である。(bFGF−セファローズカラム)
【図3】FGFに結合性を有するオリゴ糖の溶出曲線で
ある。(セファデックスG−50)
【図4】FGFに結合性を有するオリゴ糖の[3H]チ
ミジンのDNAへのとりこみ活性に対する効果を示す図
である。
【符号の説明】
図1: ●−● ウシ大動脈由来ヘパラン硫酸 ○−○ マウス腫瘍由来ヘパラン硫酸 図4: ○…○ aFGF ●…● aFGF+トリプシン処理 △−△ aFGF+FGFに結合性のオリゴ糖+トリプ
シン処理 ▲−▲ aFGF+FGFに非結合性のオリゴ糖+トリ
プシン処理

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる2糖単位がL−イズロン酸2硫酸
    及びN−スルホ−D−グルコサミンよりなり、かつ8−
    18糖で構成されることを特徴とする線維芽細胞増殖因
    子に結合性を有するオリゴ糖。
  2. 【請求項2】 酸性又は塩基性線維芽細胞増殖因子結合
    担体に結合性を有するヘパラン硫酸をヘパリチナーゼI
    により消化させることを特徴とする、主たる2糖単位が
    L−イズロン酸2硫酸及びN−スルホ−D−グルコサミ
    ンよりなり、かつ8−18糖で構成される線維芽細胞増
    殖因子に結合性を有するオリゴ糖の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項2の方法において、ヘパラン硫酸
    を酸性又は塩基性線維芽細胞増殖因子結合担体に接触さ
    せ、該担体に結合したヘパラン硫酸画分を分離し、分離
    したヘパラン硫酸画分をヘパリチナーゼIにより消化さ
    せることを特徴とする、線維芽細胞増殖因子に結合性を
    有するオリゴ糖の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項3の方法において、コンドロイチ
    ン硫酸の存在下で、ヘパラン硫酸を酸性又は塩基性線維
    芽細胞増殖因子結合担体に接触させることを特徴とす
    る、線維芽細胞増殖因子に結合性を有するオリゴ糖の製
    造法。
  5. 【請求項5】 請求項2の方法において、得られる消化
    物をコンドロイチン硫酸の存在下で酸性又は塩基性線維
    芽細胞増殖因子結合担体に結合させ、次いで脱着させる
    ことを特徴とする、線維芽細胞増殖因子に結合性を有す
    るオリゴ糖の製造法。
  6. 【請求項6】 主たる2糖単位がL−イズロン酸2硫酸
    及びN−スルホ−D−グルコミンサンよりなり、かつ8
    −18糖で構成される線維芽細胞増殖因子に結合性を有
    するオリゴ糖の2又はそれ以上を含有する組成物。
  7. 【請求項7】 線維芽細胞増殖因子と、主たる2糖単位
    がL−イズロン酸2硫酸及びN−スルホ−D−グルコミ
    サンよりなり、かつ8−18糖で構成される線維芽細胞
    増殖因子に結合性を有するオリゴ糖の少なくとも1つを
    含有する組成物。
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JP2002003384A (ja) * 2000-06-22 2002-01-09 Seikagaku Kogyo Co Ltd 成長因子誘導剤
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JP2016520697A (ja) * 2013-05-16 2016-07-14 エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ ヘパラン硫酸

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