JPH05148140A - マラリア治療薬 - Google Patents
マラリア治療薬Info
- Publication number
- JPH05148140A JPH05148140A JP3338021A JP33802191A JPH05148140A JP H05148140 A JPH05148140 A JP H05148140A JP 3338021 A JP3338021 A JP 3338021A JP 33802191 A JP33802191 A JP 33802191A JP H05148140 A JPH05148140 A JP H05148140A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- malaria
- fatty acid
- acid
- treating medicine
- acyl residue
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/30—Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change
Landscapes
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 製造方法が容易で化学的に安定なマラリア治
療薬を提供することである。 【構成】 ω3脂肪酸、例えば、5,8,11,14,
17−エイコサペンタエン酸(EPA)、4,7,1
0,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(DHA)
などのアシル残基を有する化合物(具体的にはDHAエ
チルエステルなど)を有効成分として含有するマラリア
治療薬である。
療薬を提供することである。 【構成】 ω3脂肪酸、例えば、5,8,11,14,
17−エイコサペンタエン酸(EPA)、4,7,1
0,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(DHA)
などのアシル残基を有する化合物(具体的にはDHAエ
チルエステルなど)を有効成分として含有するマラリア
治療薬である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマラリアの治療薬に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】マラリアはマラリア原虫が生体内に感染
することによって引き起こされる病気であり、従来より
研究が行なわれワクチンや治療薬の研究が行なわれてい
るが、抗マラリア化合物として従来より用いられている
キニーネに耐性を持つ原虫が増えていること、抗原が一
定でないためワクチンの製造が困難などの理由により決
定的な治療法が確立されていない。また、プロスタグラ
ンジン誘導体エステルをマラリアの治療薬とすることは
知られている(特開平1−156956号公報)。
することによって引き起こされる病気であり、従来より
研究が行なわれワクチンや治療薬の研究が行なわれてい
るが、抗マラリア化合物として従来より用いられている
キニーネに耐性を持つ原虫が増えていること、抗原が一
定でないためワクチンの製造が困難などの理由により決
定的な治療法が確立されていない。また、プロスタグラ
ンジン誘導体エステルをマラリアの治療薬とすることは
知られている(特開平1−156956号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記、プロスタグラン
ジン誘導体エステルのマラリアの治療薬は、化学的に不
安定であり、水溶性であるために生体膜を通過しにく
く、また血液中で血清のカルシウムと反応して不溶性の
沈澱物を作るという問題があった。
ジン誘導体エステルのマラリアの治療薬は、化学的に不
安定であり、水溶性であるために生体膜を通過しにく
く、また血液中で血清のカルシウムと反応して不溶性の
沈澱物を作るという問題があった。
【0004】また、ω3脂肪酸をアシル残基として有す
る化合物は、マラリアに対して、効果があることは知ら
れていない。本発明の目的は、製造方法が容易で化学的
に安定なマラリア治療薬を提供することである。
る化合物は、マラリアに対して、効果があることは知ら
れていない。本発明の目的は、製造方法が容易で化学的
に安定なマラリア治療薬を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ω3脂肪酸の
アシル残基を有する化合物を有効成分として含有するマ
ラリア治療薬である。
アシル残基を有する化合物を有効成分として含有するマ
ラリア治療薬である。
【0006】ω3脂肪酸としては、たとえば、5,8,
11,14,17−エイコサペンタエン酸(EPA)又
は4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン
酸(DHA)などである。ω3脂肪酸は、イワシ、サバ
などの海産魚の魚油やイカ、タラなどの肝油などに含ま
れている。
11,14,17−エイコサペンタエン酸(EPA)又
は4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン
酸(DHA)などである。ω3脂肪酸は、イワシ、サバ
などの海産魚の魚油やイカ、タラなどの肝油などに含ま
れている。
【0007】ω3脂肪酸をアシル残基として有する化合
物は、たとえば、EPAまたはDHAをアシル残基とし
て有するエチルエステル,遊離脂肪酸,トリグリセリ
ド,N−アシルアミノ酸,ジグリセリドなどである。ω
3脂肪酸をアシル残基として有するエチルエステルは、
ω3脂肪酸アシル残基としてを有するトリグリセリドを
アルカリ性エタノール溶液中でエステル交換して得るこ
とができる。
物は、たとえば、EPAまたはDHAをアシル残基とし
て有するエチルエステル,遊離脂肪酸,トリグリセリ
ド,N−アシルアミノ酸,ジグリセリドなどである。ω
3脂肪酸をアシル残基として有するエチルエステルは、
ω3脂肪酸アシル残基としてを有するトリグリセリドを
アルカリ性エタノール溶液中でエステル交換して得るこ
とができる。
【0008】遊離脂肪酸としてのω3脂肪酸は、ω3脂
肪酸アシル残基としてを有するトリグリセリドをアルカ
リ性エタノール溶液中でけん化した後酸で中和して得る
ことができる。ω3脂肪酸をアシル残基として有するト
リグリセリドは、魚油を低温分別法により処理すること
などにより得ることができる。
肪酸アシル残基としてを有するトリグリセリドをアルカ
リ性エタノール溶液中でけん化した後酸で中和して得る
ことができる。ω3脂肪酸をアシル残基として有するト
リグリセリドは、魚油を低温分別法により処理すること
などにより得ることができる。
【0009】ω3脂肪酸をアシル残基として有するN−
アシルアミノ酸は、アミノ酸のカルボキシル基のエステ
ル化物を有機溶媒中、縮合剤として有機塩基存在下でω
3脂肪酸クロライドと作用させてアミノ酸の遊離アミノ
基にω3脂肪酸を縮合させた後、アミノ酸のカルボキシ
ル基に結合しているエステルをアルカリの存在下でけん
化することによって得ることができる。
アシルアミノ酸は、アミノ酸のカルボキシル基のエステ
ル化物を有機溶媒中、縮合剤として有機塩基存在下でω
3脂肪酸クロライドと作用させてアミノ酸の遊離アミノ
基にω3脂肪酸を縮合させた後、アミノ酸のカルボキシ
ル基に結合しているエステルをアルカリの存在下でけん
化することによって得ることができる。
【0010】ω3脂肪酸をアシル残基として有するジグ
リセリドは、ω3脂肪酸をアシル残基として有するトリ
グリセリドをリパーゼで部分加水分解した後にシリカゲ
ルカラムで精製分別して得ることができる。
リセリドは、ω3脂肪酸をアシル残基として有するトリ
グリセリドをリパーゼで部分加水分解した後にシリカゲ
ルカラムで精製分別して得ることができる。
【0011】本発明のマラリア治療薬は、公知の方法で
注射剤、カプセル剤などとして投与できる。投与量はマ
ラリア原虫に感染した人または動物に対して10〜10
0mg/体重kg/日を一日2〜5回にわけて投与するの
が望ましい。
注射剤、カプセル剤などとして投与できる。投与量はマ
ラリア原虫に感染した人または動物に対して10〜10
0mg/体重kg/日を一日2〜5回にわけて投与するの
が望ましい。
【0012】本発明のマラリア治療薬には、α−トコフ
ェノール、BHT等の抗酸化剤を添加することが望まし
い。
ェノール、BHT等の抗酸化剤を添加することが望まし
い。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、製造方法が容易で化学
的に安定であり、マラリアに対して効果の強いマラリア
治療薬を提供することができる。
的に安定であり、マラリアに対して効果の強いマラリア
治療薬を提供することができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。な
お、実施例の注射液及び食餌にはおよそ5μg/mlの
α−トコフェロールが抗酸化剤として含有されている。
お、実施例の注射液及び食餌にはおよそ5μg/mlの
α−トコフェロールが抗酸化剤として含有されている。
【0015】(実施例1) (1)90wt%DHAエチルエステルを乳濁性注射液
の調製法にしたがって下記の処方で乳濁性注射液として
調製した。乳濁性注射液中のDHAエチルエステルの含
量は15%(w/v)であり、乳化剤として卵黄レシチ
ン1.2%(w/v)を加え、更に血液と等張となるよ
うにグリセリンにて浸透圧を調製した。
の調製法にしたがって下記の処方で乳濁性注射液として
調製した。乳濁性注射液中のDHAエチルエステルの含
量は15%(w/v)であり、乳化剤として卵黄レシチ
ン1.2%(w/v)を加え、更に血液と等張となるよ
うにグリセリンにて浸透圧を調製した。
【0016】(2)下記に示すEPAを14.4%、D
HAを8.3%を含有する魚油を乳濁性注射液の調製法
にしたがって調製した。乳濁性注射液中の魚油の含量は
10%(w/v)であり、乳化剤として卵黄レシチン
1.2%(w/v)を、更に等張となるようにグリセリ
ンにて浸透圧を調製した。
HAを8.3%を含有する魚油を乳濁性注射液の調製法
にしたがって調製した。乳濁性注射液中の魚油の含量は
10%(w/v)であり、乳化剤として卵黄レシチン
1.2%(w/v)を、更に等張となるようにグリセリ
ンにて浸透圧を調製した。
【0017】(マラリア治療試験)3週齢のメスのBA
LB/cマウスを一群10頭としてそれぞれに市販食を
6週間投与した。この後マラリア原虫(Babesia rodhau
nui)の懸濁液(5×104細胞)を0.2ml接種し
た。原虫接種3日後に実施例1および2で作成した、
DHAエチルエステル,魚油乳濁性注射液を1.0m
l接種した。以後、生存率を観察した。原虫接種後の生
存率の経過を表1に示す。
LB/cマウスを一群10頭としてそれぞれに市販食を
6週間投与した。この後マラリア原虫(Babesia rodhau
nui)の懸濁液(5×104細胞)を0.2ml接種し
た。原虫接種3日後に実施例1および2で作成した、
DHAエチルエステル,魚油乳濁性注射液を1.0m
l接種した。以後、生存率を観察した。原虫接種後の生
存率の経過を表1に示す。
【0018】(比較例1)実施例1の(2)の魚油を
オリーブ油、ラードに代えて乳濁性注射液を調整し
た。これらの乳濁性注射液の脂肪酸組成中にはω3脂肪
酸は検出されなかった。実施例1と同様にBALB/c
マウスにマラリア原虫を接種し、さらにおよびの乳
濁性注射液を接種し、生存率を観察した。結果を表1に
示した。
オリーブ油、ラードに代えて乳濁性注射液を調整し
た。これらの乳濁性注射液の脂肪酸組成中にはω3脂肪
酸は検出されなかった。実施例1と同様にBALB/c
マウスにマラリア原虫を接種し、さらにおよびの乳
濁性注射液を接種し、生存率を観察した。結果を表1に
示した。
【0019】
【表1】
【0020】ω3脂肪酸を接種した群は高い生存率を示
すことが明らかとなった。
すことが明らかとなった。
【0021】(実施例2)表2に示す脂肪酸組成を有す
る飼料を動物試験用餌として調製した。対照群としては
市販(日本クレア社製)の餌を用いた。実験食は脂質組
成以外を同一にし、飼料にラードを全量の8%添加し、
その他にそれぞれ2%の群EPA遊離脂肪酸、群D
HAエチルエステル、群カツオ魚油、群DHAのト
リグリセライドを添加した餌である。対照群(群)
は、市販(日本クレア社製)の餌を用いた。
る飼料を動物試験用餌として調製した。対照群としては
市販(日本クレア社製)の餌を用いた。実験食は脂質組
成以外を同一にし、飼料にラードを全量の8%添加し、
その他にそれぞれ2%の群EPA遊離脂肪酸、群D
HAエチルエステル、群カツオ魚油、群DHAのト
リグリセライドを添加した餌である。対照群(群)
は、市販(日本クレア社製)の餌を用いた。
【0022】
【表2】
【0023】3週齢のメスのBALB/cマウスを一群
10頭としてそれぞれに調製食を6週間投与した。この
後マラリア原虫(Plasmodium yoelii )の懸濁液(5×
104細胞 )を0.2ml接種した。接種後、同様の餌
を与えながら生存率を観察した。結果を表3に示す。
10頭としてそれぞれに調製食を6週間投与した。この
後マラリア原虫(Plasmodium yoelii )の懸濁液(5×
104細胞 )を0.2ml接種した。接種後、同様の餌
を与えながら生存率を観察した。結果を表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】ω3脂肪酸を投与した群は高い生存率を示
すことが明らかとなった。
すことが明らかとなった。
Claims (1)
- 【請求項1】 ω3脂肪酸のアシル残基を有する化合物
を有効成分として含有するマラリア治療薬
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3338021A JPH05148140A (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | マラリア治療薬 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3338021A JPH05148140A (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | マラリア治療薬 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05148140A true JPH05148140A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18314196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3338021A Pending JPH05148140A (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | マラリア治療薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05148140A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11324763B2 (en) | 2014-03-25 | 2022-05-10 | National University Corporation Kagawa University | Malaria transmission prevention agent having rare sugar as effective component thereof and malarial parasite growth regulating agent |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP3338021A patent/JPH05148140A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11324763B2 (en) | 2014-03-25 | 2022-05-10 | National University Corporation Kagawa University | Malaria transmission prevention agent having rare sugar as effective component thereof and malarial parasite growth regulating agent |
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