JPH05145184A - 波長可変分布帰還型半導体レーザおよびその駆動方法 - Google Patents

波長可変分布帰還型半導体レーザおよびその駆動方法

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JPH05145184A
JPH05145184A JP30434191A JP30434191A JPH05145184A JP H05145184 A JPH05145184 A JP H05145184A JP 30434191 A JP30434191 A JP 30434191A JP 30434191 A JP30434191 A JP 30434191A JP H05145184 A JPH05145184 A JP H05145184A
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wavelength
shift
phase shift
equivalent refractive
refractive index
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JP30434191A
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Inventor
Junichi Kinoshita
順一 木下
Toshiyuki Sawada
俊幸 沢田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、波長チューニング幅が連続的で
広く、光出力変動も少なく、かつ容易に製作できる波長
可変分布帰還型半導体レーザおよびその駆動方法を提供
しようとするものである。 【構成】 波長可変分布帰還型半導体レーザにおいて、
複数の位相シフト領域を設け、かつこれらの位相シフト
領域を、ストップバンドの端から端までを単一縦モード
を維持しながら有効に波長のチューニングを行うもので
ある。具体的にはp側の電極を、中央電極(21)および両
レーザ端面から全共振器長Lの1/6の距離だけ離れた
位置に各々設けられた2つの小電極(24)に分離し、これ
らの電極直下の共振器領域に位相シフト領域をそれぞれ
出現させる。このような構造で、中央電極(21)および2
つの小電極(24)を独立に制御することによってストップ
バンドの端から端までを単一縦モードを維持しながら波
長のチューニングを調整するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光導波路に沿って形成
された回折格子によって光帰還を行う分布帰還型半導体
レーザ、特に一本の発振線の波長を変化できる波長可変
分布帰還型半導体レーザとその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信用の光源として、分布帰還
型半導体レーザ(DFB(Distributed Feedback)lase
r )が使用されている。この素子は光導波路に沿って周
期的摂動(回折格子)を設け、その波長選択性により単
一の発振線(単一縦モード)での動作が実現できる。特
に、長距離高速光通信用の光源としてGaInAsP/
InP系材料を用いこのDFBレーザの実用化が進んで
いる。また、この発振線の波長を一定の範囲で自由にチ
ューニングできる波長可変半導体レーザは、コヒーレン
ト光通信における同調器用として注目されている。
【0003】本発明はこの波長可変分布帰還型半導体レ
ーザに関するものであるが、従来の波長可変技術を説明
する前に予備知識として従来のDFBレーザについて説
明する。一般に、半導体レーザは、その両方の端面を反
射鏡として光のフィードバックをかけている(FP型;
Fabry −Perot (ファブリ・ペロー)型)。
【0004】これに対して、分布帰還型(DFB)半導
体レーザは、波長選択性のある回折格子によって光のフ
ィードバックを行っているのが特徴と言える。従って、
基本的には端面の反射はなくてもよい。
【0005】しかし、このレーザでは、回折格子の形状
や深さ及び必然的に形成されてしまう端面での反射の大
きさと回折格子の位相とによって、単一縦モード発振の
実現性が決まる。この端面の位相は、劈開等による現状
の端面形成技術では制御できない。
【0006】これに対し、位相シフト型のDFBレーザ
がある。これは両劈開端面の反射率を低下させ、かつ共
振器中央に回折格子の周期の不連続部(管内波長λの1
/4に相当する位相だけシフトしている)を有する構造
である。但し、両劈開端面の反射率は少なくとも2%以
下でなければ、端面位相により次に述べる効果が小さ
い。
【0007】このλ/4シフト構造の素子は、縦モード
の発振閾値のゲイン差が大きいため、単−縦モード動作
に極めて有利である。しかし、この素子にも問題があ
る。軸方向の空間的ホールバーニングである(ホールバ
ーニングについての参考文献としては、例えば雙田他、
電子情報通信学会、光量子エレクトロニクス研究会、OQ
E 87-7 pp. 49-56、1986年)がある)。つまり、規格化
結合係数κLの値が1.25より大きい場合には、λ/4位
相シフト位置に導波光が集中する。この様な、共振器軸
方向の光強度分布の大きな偏りは、活性層内のキャリア
密度を変化させる。さらにはこの分布に対応して導波路
の屈折率が変化する。この導波路構造の変化により、大
きい値であった縦モード間のゲイン差Δα(ミラー損
分)が小さくなって単−縦モード性が大きく損なわれ
る。つまり、特性の不安定性を内包している。次に、波
長チューニング機構の従来例について述べる。
【0008】最初に、DFBレーザタイプの波長可変半
導体レーザについて説明する。これは、前述した位相シ
フト型DFBレーザの位相シフト量を電流注入により変
化させるものである。これをGaInAsP/InP系
埋込み型DFBレーザに適用した例について、以下、図
面を参照して説明する。まず、製作工程を以下に説明す
る。
【0009】図4〜図6はそれぞれ、製作工程順に示し
た斜視図である。図7は最終形状を示す図で、図7
(a)はレーザ・チップをp側電極側から見た平面図、
(b)は、図7(a)中の7b−7b線に沿う共振器軸
方向のストライプ断面図である。
【0010】まず、図4に示す様に、n型InP基板1
1上に二光束干渉露光法で1次の回折格子12を形成
し、その上にn型GaInAsP光導波層13(λ=1.
3 μm帯組成)、アンドープGaInAsP活性層14
(1.55μm帯組成)、p型InPクラッド層15、p+
型GaInAsPオーミックコンタクト層16(μ=1.
15μm帯組成)を順次積層する。その後、図5に示す様
に、エッチングにより逆メサ状のストライプ部5を形成
する。
【0011】次に、図6に示す様に、その周囲を、p型
InP層17、n型InP層18、アンドープGaIn
AsPキャップ層19(λ=1.15μm帯組成)を連続成
長して埋め込む(BH構造)。このとき、埋め込み領域
ではp−n逆バイアス接合20によって電流がブロック
されるため、活性層ストライプ14にのみ、電流が効率
良く注入される。また、両劈開端面の反射端はAR(An
ti-reflection )コート等により低下させる。
【0012】最終的な形状は、図7(a)および(b)
に示すようなものとなる。p側電極は中央電極21とそ
れ以外の部分22にそれぞれ分離されている。これらの
電極21および22それぞれには、独立に電流を注入で
きる。また、n側電極30は共通である。端面上にはA
Rコート膜1が形成されており、このARコート膜1に
よって両劈開端面の反射率を低下させている。電極21
および22における円形の部分は、ワイア・ボンディン
グのためのパッドである。この素子の動作原理及び駆動
方法は、次の様なのものである。
【0013】まず、中央電極21への注入電流量をそれ
以外の電極部分22に比べて相対的に変化させると、電
極21直下の活性層内のキャリア密度が相対的に変化す
る。これにより前述のホールバーニングの原因と同様に
自由キャリアのプラズマ効果によって対応する導波路領
域の屈折率が変化する。等価屈折率の変化は導波光の伝
搬定数を変えるため、結局、回折格子と導波光の相対位
相が変化し位相シフトが生じる。中央電極21を制御し
て起こるこの位相シフトが波長を可変にする。
【0014】図8は、この中央部での位相シフト量φc
を横軸にとり、DFBレーザの発振パラメータであるδ
L、αL、ΔαLをプロットしたものである。ここで、
δLは発振する縦モードの伝搬定数のブラグ条件からの
ずれを示す量δと共振器長Lとの積である。波長差に換
算するには、Δλ=−(λΛ/πL)・δLを用いて計
算する。λは発振波長、Λは回折格子の周期である。例
えば、λ=1.55μm、Λ=2400オングストロ−ムとし、
L=400 μmであれば、δL=1は約0.3 nmとなる。
αLはミラー損換算分の閾値ゲインαとLの積、ΔαL
は次の副モードとの閾値ゲイン差である。ΔαL>0.2
であれば単一縦モードの安定性は良い。なお、κL=2
である。
【0015】図8によれば、ΔαL>0.2 を満足するδ
Lのチューニング幅ΔV は5.4 程度である。つまり、中
央部での位相シフト量φc をいくら調整しても前述の構
造で1.6 nmの範囲でしか波長は動かない。
【0016】また、図9の断面図に示すような2電極構
造の波長可変分布帰還型半導体レーザも提案されてい
る。これは、不均一な電流注入によって等価屈折率を変
化させる点では図7の例と同様である。この場合は、光
出力の変動が激しいという欠点がある。
【0017】また、波長のチューニング範囲を広くとる
ために、波長可変分布反射型半導体レーザも提案されて
いる。(注、分布反射型:DBR:Distributed Bragg
Reflctor)。
【0018】この典型例を図10、図11の断面図に示
す。波長可変分布反射型半導体レーザでは、活性層14
には回折格子が無く、これとは別なパッシブな導波路5
0に沿ってのみ回折格子12が形成されている。このパ
ッシブな導波路50上の独立電極21によって電流を注
入して屈折率を変え等価的に回折格子の周期を変えるわ
けである。従って、波長可変分布帰還型半導体レーザの
ようにストップバンド幅に制約されず広い波長チューニ
ング範囲が得られる。
【0019】しかし、図10の例の様に、単純に活性層
とパッシブな導波路を形成しただけでは次のような問題
が生じる。つまり、活性層とパッシブな導波路との間の
相対位相が変わっていくため、連続的な波長チューニン
グができず、とびとびのチューニングとなる。換言すれ
ば、狭いチューニング幅がとびとびに存在することにな
る。
【0020】これを回避するために、図11の構造が提
案されている。これは活性層14とパッシブな導波路5
0との間に、別のパッシブな導波路60を設け、さらに
その上に制御用電極23を設けている。新設した領域
は、活性層とパッシブ導波路の間の相対位相を調整する
ためのものであり、位相制御領域と呼ばれる。この構造
によって広い連続的な波長チューニング範囲が得られ
る。
【0021】しかし、これら波長可変分布帰還型半導体
レーザは活性層はパッシブな導波路を別々に形成しなけ
ればならず、その製作工程は非常に複雑多岐となる。つ
まり、結晶成長回数やパターニング回数の増加である。
また、回折格子形成部とパッシブ導波路との位置合わせ
や活性層とパッシブ導波路の位置合わせが、非常に微妙
であり、その生産性は著しく低いものである。以上の従
来例は、例えば、K.Kobayashi 他、Journal of Lightwa
ve Technology 誌、vol.6、pp.1623-1633、(1988年)
にまとめてレヴューされている。
【0022】これらの例の他に、広い連続的な波長チュ
ーニング範囲が得られる構造として、最近、TTG(tu
nable twin-guide)なる構造で7nmというチューニン
グ範囲の報告がある。(S.lllek 他、Electronics Lett
ers 誌、vol.26、p.46、1990年) この構造は、活性層の上にチューニング層を設けるもの
であり、製作は比較的容易である。しかし、当然のこと
として波長チューニングの際に光出力が大きく変動する
という欠点がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな点に鑑みて為されたものでその目的は、波長チュー
ニング幅が連続的で広く、光出力変動も少なく、かつ容
易に製作できる波長可変分布帰還型半導体レーザおよび
その駆動方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の克服すべ
き課題を、次のような方法で解決するものである。
【0025】波長可変分布帰還型半導体レーザにおい
て、そのストップバンドの端から端までを単一縦モード
を維持しながら有効に波長のチューニングができるよう
に、複数の位相シフト領域を設けるものである。
【0026】具体的には、導波路に沿って周期構造を有
する分布帰還型半導体レーザにおいて、端面の反射率が
少なくとも2%以下とし、共振器を、その軸方向に関し
て、中央領域と、この共振器の中央部から両端面の方向
に全共振器長の1/4以上の距離だけ離れた二つの小領
域と、これらの領域以外の領域とで構成する。複数の位
相シフト領域は、中央領域および二つの小領域である。
そして、中央領域の等価屈折率と二つの小領域の等価屈
折率とをそれぞれ独立に制御可能な機構を設けるように
している。また、その駆動方法は、ある領域を通過した
前後での導波光と前記周期構造の周期の位相との相対的
差を位相シフトと定義し、
【0027】(a) 前記二つの小領域の等価屈折率を
それぞれ等価的に−λ/8±nλ/2(λは管内波長、
nは整数)相当の位相シフトを生じるように固定すると
ともに、前記中央領域の等価屈折率を−λ/8±nλ/
2シフトから+λ/8±nλ/2シフトまで変化させて
発振波長を変化させる第1の波長チューニング過程、
【0028】(b) 前記二つの小領域の等価屈折率を
それぞれ等価的に+λ/8±nλ/2相当の位相シフト
を生じるように固定するとともに、前記中央領域の等価
屈折率を−λ/8±nλ/2シフトから+λ/8±nλ
/2シフトまで変化させて発振波長を変化させる第2の
波長チューニング過程、
【0029】(c) 前記二つの小領域の等価屈折率を
それぞれ等価的に位相シフトを生じないように固定する
とともに、前記中央領域の等価屈折率を+λ/8±nλ
/2シフトから3λ/8±nλ/2シフトまで変化させ
て発振波長を変化させる第3の波長チューニング過程、
【0030】(d) 前記中央領域の等価屈折率を等価
的に+λ/8±nλ/2相当の位相シフトを生じるよう
に固定するとともに、前記二つの小領域の等価屈折率を
それぞれ−λ/8±nλ/2シフトから0±nλ/2シ
フトまで変化させて発振波長を変化させる第4の波長チ
ューニング過程、
【0031】(e) 前記中央領域の等価屈折率を等価
的に−λ/8±nλ/2相当の位相シフトを生じるよう
に固定するとともに、前記二つの小領域の等価屈折率を
それぞれ+λ/8±nλ/2シフトから0±nλ/2シ
フトまで変化させて発振波長を変化させる第5の波長チ
ューニング過程、以上(a)〜(e)の過程を少なくと
も含むようにしている。
【0032】
【作用】本発明は、等価的な位相シフト領域の数を3個
に限定し、かつその位置にも限定を加えている。その駆
動方法において等価的な位相シフト量をも具体的に限定
している。上記限定によって、(1) 連続的で広い波
長チューニング幅、(2) 製作の容易さ、(3) 少
ない光出力変動、以上の作用が得られるようになる。な
お、端面位相の影響を避けるためには、両面の反射率を
2%以下にする必要がある。
【0033】
【実施例】以下、図7に示した従来例をベースに、本発
明をGaInAsP/InP系埋込み型構造を持つ波長
可変分布帰還型半導体レーザとして実施した例につい
て、以下、図面を参照して詳細に説明する。
【0034】図1(a)は、本発明の一実施例に係わる
GaInAsP/InP系埋込み型DFBレーザ・チッ
プをp側電極側から見た平面図、図1(b)は、図1
(a)中の1b−1b線に沿う共振器軸方向のストライ
プ断面図である。
【0035】図1(a)および図1(b)に示すよう
に、p側電極は、中央電極21とそれ以外の部分22、
および両レーザ端面から全共振器長Lの1/6の距離だ
け離れた位置に小電極24をそれぞれ形成して分離させ
た。小電極24は左右二つあり、同時に制御する。それ
ぞれの電極21、22および24には独立に電流が注入
できる。他の構造、並びに製作工程は図7に示した従来
例とほぼ同様であるので、その説明については割愛す
る。次に、図2および図3を参照し、上記素子の駆動方
法について説明する。
【0036】図2は、この素子を駆動したときの中央電
極21で制御する位相シフト量φc、もしくは小電極2
4が制御する位相シフト量φp を横軸に、DFBレーザ
の発振パラメータであるδL、αL、ΔαLをプロット
したものである。図2は、図7の例では図8に対応す
る。図3は、素子を動作させる際、調整すべき位相シフ
ト量を表す模式図である。
【0037】まず、二つの小電極24直下の位相シフト
量を等価的に−λ/8相当の位相シフトを生じるように
固定する。そして、中央領域の等価屈折率を−λ/8か
ら0を通ってλ/8シフトまで電極21を制御して変化
させる(図3(a)〜(c)、図2の領域Iに対応)。
【0038】次に、中央領域の等価屈折率を等価的にλ
/8相当の位相シフトを生じるように固定する。そして
二つの小電極24直下の位相シフト量を−λ/8から0
まで変化させる(図3(d)〜(e)、図2の領域IIに
対応)。
【0039】次に、二つの小電極24直下の位相シフト
量を等価的に0相当の位相シフトを生じるように固定す
る。そして中央領域の等価屈折率をλ/8からλ/4を
通って3λ/8シフト(−λ/8と等価)まで中央電極
21を制御して変化させる(図3(f)〜(h)、図2
の領域III に対応)。尚、この部分だけは図8の例と同
様の動作である。
【0040】以後は、図2の領域Iおよび領域IIと対称
となるが、中央領域の等価屈折率を等価的に−λ/8相
当の位相シフトを生じるように固定する。そして、二つ
の小電極24直下の位相シフト量を0からλ/8まで変
化させる(図3(i)〜(j)、図2の領域IVに対
応)。
【0041】最後に、二つの小電極24直下の位相シフ
ト量を等価的にλ/8相当の位相シフトを生じるように
固定する。そして、中央領域の等価屈折率を−λ/8か
ら0を通ってλ/8シフトまで中央電極21を制御して
変化させる(図3(k)〜(m)、図2の領域Vに対
応)。
【0042】この結果は、図2のδLの変化を見れば明
らかなように、ΔαL>0.2 を満足するδLの連続チュ
ーニング幅ΔV は11程度となる。つまり、図7の従来
例の約2倍のチューニング幅が得られる。例えば、λ=
1.55μm、Λ=2400オングストロ−ムとし、L=400 μ
mであれば、3.3 nmの波長チューニング幅となる。
【0043】調整すべき電極が二つとなるため、制御が
困難に思えるが、動作の流れが連続しているため、比較
的容易に制御できる。また、最近のマイコン技術の発展
を考えると、予め動作をプログラムしておけば、範囲内
の所望の発振波長で即座に動作させることが可能であ
る。このように、上記一実施例にて説明した波長可変分
布帰還型半導体レーザによれば、連続的で広い波長チュ
ーニング幅が得られる。また、通常の分布帰還型半導体
レーザの電極部だけを加工すれば実現できるため、その
製作が非常に容易である。さらに、図2から明らかなよ
うに閾値ゲインαLの変化が少ないため光出力変動も少
なくなる。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、波長チューニング幅が連続的で広く、光出力変動も
少なく、かつ容易に製作できる波長可変分布帰還型半導
体レーザおよびその駆動方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係わる波長可変分
布帰還型半導体レ−ザのチップを示す図で、図1(a)
はレーザ・チップをp側電極側から見た平面図、図1
(b)は、図1(a)中の1b−1b線に沿う共振器軸
方向のストライプ断面図である。
【図2】図2は、図1の素子を駆動したときの、中央電
極21で制御する位相シフト量φc 、もしくは小電極2
3で制御する位相シフト量φp を横軸に、DFBレーザ
の発振パラメータであるδL、αL、ΔαLをプロット
した図である。
【図3】図3は、図1の素子を動作させる際、調整する
位相シフト量を表す模式図である。
【図4】図4は、GaInAsP/InP系埋込み型D
FBレーザの製作工程を示すための斜視図で、一回めの
結晶成長後の状態を示す図である。
【図5】図5は、GaInAsP/InP系埋込み型D
FBレーザの製作工程を示すための斜視図で、逆メサ状
のストライプ部を形成した状態を示す図である。
【図6】図6は、GaInAsP/InP系埋込み型D
FBレーザの製作工程を示すための斜視図で、埋め込み
結晶成長後の状態を示す図である。
【図7】図7は、従来の波長可変分布帰還型半導体レ−
ザのチップを示す図で、図7(a)はレーザ・チップを
p側電極側から見た平面図、図7(b)は、図7(a)
中の7b−7b線に沿う共振器軸方向のストライプ断面
図である。
【図8】図8は、図7の素子を駆動したときの、中央電
極21で制御する位相シフト量φc を横軸に、DFBレ
ーザの発振パラメータであるδL、αL、ΔαLをプロ
ットした図である。
【図9】図9は、2電極構造の波長可変分布帰還型半導
体レーザの共振器軸方向のストライプ断面図である。
【図10】図10は、2電極構造の波長可変分布反射型
半導体レーザの共振器軸方向のストライプ断面図であ
る。
【図11】図11は、3電極構造の波長可変分布反射型
半導体レーザの共振器軸方向のストライプ断面図であ
る。
【符号の説明】
1…AR(Anti-reflection )コート、5…逆メサ状の
ストライプ部、11…n型InP基板、12…1次の回
折格子、13…n型GaInAsP光導波層(λ=1.3
μm帯組成)、14…アンドープGaInAsP活性層
(λ=1.55μm帯組成)、15…p型InPクラッド
層、16…p+ 型GaInAsPオーミックコンタクト
層(λ=1.15μm帯組成)、17…p型InP層、18
…n型InP層、19…アンドープGaInAsP キャップ層
(λ=1.15μm帯組成)、20…p−n逆バイアス接
合、21…p側電極(制御用)、22…p側電極(バイ
アス用)、24…p側電極(制御用)、30…n側電
極。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導波路に沿って周期構造を有する分布帰
    還型半導体レーザにおいて、 端面の反射率が少なくとも2%以下で、共振器がその軸
    方向に関して、中央領域と、この共振器の中央部から両
    端面の方向に全共振器長の1/4以上の距離だけ離れた
    二つの小領域と、これらの領域以外の領域とで構成さ
    れ、 前記共振器の中央領域の等価屈折率と前記二つの小領域
    の等価屈折率とがそれぞれ独立に制御可能な機構を有す
    ることを特徴とする波長可変分布帰還型半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 導波路に沿って周期構造を有し、端面の
    反射率が少なくとも2%以下で、共振器がその軸方向に
    関して、中央領域と、この共振器の中央部から両端面の
    方向に全共振器長の1/4以上の距離だけ離れた二つの
    小領域と、これらの領域以外の領域とで構成されている
    波長可変分布帰還型半導体レーザの駆動方法において、 ある領域を通過した前後での導波光と前記周期構造の周
    期の位相との相対的差を位相シフトと定義し、 前記二つの小領域の等価屈折率をそれぞれ等価的に−λ
    /8±nλ/2(λは管内波長、nは整数)相当の位相
    シフトを生じるように固定するとともに、前記中央領域
    の等価屈折率を−λ/8±nλ/2シフトから+λ/8
    ±nλ/2シフトまで変化させて発振波長を変化させる
    第1の波長チューニング過程と、 前記二つの小領域の等価屈折率をそれぞれ等価的に+λ
    /8±nλ/2相当の位相シフトを生じるように固定す
    るとともに、前記中央領域の等価屈折率を−λ/8±n
    λ/2シフトから+λ/8±nλ/2シフトまで変化さ
    せて発振波長を変化させる第2の波長チューニング過程
    と、 前記二つの小領域の等価屈折率をそれぞれ等価的に位相
    シフトを生じないように固定するとともに、前記中央領
    域の等価屈折率を+λ/8±nλ/2シフトから3λ/
    8±nλ/2シフトまで変化させて発振波長を変化させ
    る第3の波長チューニング過程と、 前記中央領域の等価屈折率を等価的に+λ/8±nλ/
    2相当の位相シフトを生じるように固定するとともに、
    前記二つの小領域の等価屈折率をそれぞれ−λ/8±n
    λ/2シフトから0±nλ/2シフトまで変化させて発
    振波長を変化させる第4の波長チューニング過程と、 前記中央領域の等価屈折率を等価的に−λ/8±nλ/
    2相当の位相シフトを生じるように固定するとともに、
    前記二つの小領域の等価屈折率をそれぞれ+λ8±nλ
    /2シフトから0±nλ/2シフトまで変化させて発振
    波長を変化させる第5の波長チューニング過程と、 を少なくとも含むことを特徴とする波長可変分布帰還型
    半導体レーザの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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