JPH05144479A - 電池状態表示機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電池を装着するだけで使用／未使用の状態を
自動的に表示する。 【構成】 バッテリーパック２１のスライド板支持軸２
２に回動自在に支持され、電池の使用済又は未使用を表
示するマーク２３ａを有するスライド表示板２３と、バ
ッテリーパック２１が充電器３１に装着されたときスラ
イド表示板２３を未使用状態を表示する位置に移動させ
る充電器３１に設けられたスライド板作動突起３７と、
バッテリーパック２１が電子機器４１に装着されたとき
スライド表示板２３を使用済を表示する位置に移動させ
る電子機器４１に設けられたスライド板作動突起４７と
を設け、バッテリーパック２１の装着時このスライド板
作動突起３７，４７により、スライド表示板２３を作動
させ使用／未使用の状態を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電池状態表示機構に係
り、詳細にはハンディターミナル等の電子機器に反復使
用する充電式電池の使用／未使用を判別する電池情報表
示機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ハンディターミナルやノート型パ
ーソナルコンピュータ等の電源として二次電池からなる
バッテリー部を一体的なパック構造としたバッテリーパ
ックを使用したものが増えつつある。従来のこの種のバ
ッテリーパックは簡単な操作によって本体から着脱自在
となっているものが多く、バッテリーパックを複数用意
しておけば携帯先でも機器の連続使用が可能となる。と
ころで、かかるバッテリーパックは充電をすることによ
って何回も繰返し使用するものであるため、バッテリー
パックの外観を見ただけでは充電済みか未充電かを判別
することはできない。このため、バッテリーパックの一
部に電池の使用／未使用を判別する表示装置を設けたも
のがある。

【０００３】図１０〜図１４はこのようなバッテリーパ
ック１０に設けられた表示装置１１を示す図であり、図
１０はその斜視図、図１１及び図１３は図１０の要部Ａ
を示す図である。図１０、図１１及び図１３において、
バッテリーパック１０の側面１０ｂには、電源を図示し
ない電子機器の本体に供給するための電極１２，１３
と、バッテリーパック１０を電子機器の本体に取付け固
定する固定フック１４が設けられ、また、その表面１０
ａには充電済み電池の使用／未使用を表示する表示装置
１１が設けられている。上記表示装置１１は、マーク表
示孔１５と、マーク表示孔１５内を手動により摺動可能
なスライド表示板１６から構成され、スライド表示板１
６上には使用済み状態を表示するマーク１６ａが付され
ている。以上の構成において、充電済みの電池（未使用
の状態）のときはバッテリーパック（充電式電池）１０
の一部に形成されているマーク表示孔１５内のスライド
表示板１６を図１１及び図１２（図１２は図１０のＢ−
Ｂ’矢視断面図）に示す状態にスライドさせる。また、
未充電の電池（使用済みの状態）のときは上記スライド
表示板１６を図１３及び図１４（図１４は図１０のＣ−
Ｃ’矢視断面図）に示す状態にスライドさせる。これに
より、使用済み状態のときはスライド表示板１６上のマ
ーク１６ａがバッテリーパック１０の表面１０ａ上に露
出することになるため、バッテリーパック１０の外観を
みるだけで充電済み電池か未充電電池かを容易に判別す
ることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電池状態表示機構にあっては、手動によりス
ライド表示板を切替えて電池の使用／未使用状態を表示
する構成となっていたため、切替え忘れが生じてしまう
という問題点があった。すなわち、手動により表示板を
切替えているのでどうしても使用後に切替えを忘れてし
まうことがあり、そうなると外観で判別することはでき
ない。特に、第三者が使用あるいは充電した場合には、
その第三者によって適切な表示切替えがなされているか
を把握しなければならず面倒であった。上記不具合は、
複数のバッテリーパックを交換して使用する際に更に問
題となる。してみれば、電池を装着すると表示状態が自
動的に切替わるようにすれば、手動により切替わる場合
のように表示の切替え忘れがなくなることは明らかであ
る。本発明の課題は、電池の装着に応じて使用／未使用
表示の自動切替えができるようにすることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の手段は次の通り
である。 （１）充電式電池（例えば、バッテリーパック）に設け
られ、外部からの応力を受けて移動して電池の使用状態
又は未使用状態を表示する電池状態表示部材。例えば、
充電式電池の一部に電池の使用済／未使用状態を表すた
めのマークを付した移動可能な表示板である。 （２）充電式電池を充電する充電器に設けられ、充電式
電池が充電器に装着されたとき電池状態表示部材が未使
用状態を表示するように移動させる第１の作動部材。例
えば、使用済みの充電式電池を充電器に装着したとき、
充電式に設けられた表示板が未使用状態を表示するよう
に表示板をスライドさせる充電器に設けられた作動突起
である。 （３）充電式電池により電源供給される電子機器（例え
ば、ハンディターミナル、ノート型パーソナルコンピュ
ータ、８ミリビデオ）に設けられ、充電式電池が電子機
器に装着されたとき電池状態表示部材が使用状態を表示
するように移動させる第２の作動部材。 例えば、充電された充電式電池を電子機器に装着したと
き、表示板が使用済状態を表示するように表示板をスラ
イドさせる電子機器に設けられた作動突起である。

【０００６】

【作用】本発明の手段の作用は次の通りである。使用済
みの充電電池を充電器に装着すると、充電式電池に設け
られた電池状態表示部材が、充電器に設けられた第１の
作動部材からの応力を受けて移動して電池の未使用状態
を表示するようになる。この表示状態は充電式電池を充
電器から外してもそのまま保持される。また、充電済み
の充電電池を電子機器に装着すると、充電式電池に設け
られた電池状態表示部材が、電子機器に設けられた第２
の作動部材からの応力を受けて移動して電池の使用済状
態を表示するようになる。この表示状態も充電式電池を
電子機器から外してもそのまま保持される。よって、充
電式電池を充電機器に装着すると「未使用」にまた、機
器に装着すると「使用済」に自動的に表示が切替わるよ
うになり、手動により切替わる場合のような表示の切替
え忘れを防止することができる。従って、電池の装着に
応じて使用／未使用表示の自動切替えができる。

【０００７】

【実施例】以下、図１〜図９を参照して実施例を説明す
る。図１〜図９は電池状態表示機構の一実施例を示す図
である。先ず、構成を説明する。図１は電池状態表示機
構を備えたバッテリーパック（充電式電池）２１の構成
図、図２はその側面図、図３はその底面図である。図１
〜図３において、２１は充電式電池を内蔵したバッテリ
ーパックであり、バッテリーパック２１の機器装着側に
は、スライド板支持軸２２によって回動自在に支持さ
れ、電池の使用／未使用状態を表示するスライド表示板
２３と、バッテリーパック２１を充電器３１（図６）あ
るいは機器４１（図７）に装着したとき上記スライド表
示板２３を所定方向に回動させるスライド板作動突起３
７，３８（後述）が挿入されるスライド板作動孔２４，
２５と（図２）、スライド表示板２３上に設けられた使
用／未使用を表示するマーク２３ａの回動位置を表示す
るためのマーク表示孔２６とが形成されている。また、
バッテリーパック２１の側面２１ｂには、充電若しくは
電源供給を行うための電極２７，２８、及びバッテリー
パック２１を充電器３１又は機器４１に取付け固定する
固定フック２９が設けられている。なお、図３はバッテ
リーパック２１の底面２１ｃを示している。

【０００８】図４は図２の電池状態表示機構の要部を示
す図、図５は図１のＡ−Ａ’矢視断面図である。図５に
示すように、スライド表示板２３の中心部はスライド板
支持軸２２によって支持され、その扇形の外周部はバッ
テリーパック２１内部に設けられた突起部２１ｄにより
係止される。また、図４に示すようにバッテリーパック
２１の側面２１ｂには２つのスライド板作動孔２４，２
５が開口されており、スライド板作動孔２４は扇形のス
ライド表示部２３の左側位置に連通し、スライド板作動
孔２５はスライド表示部２３の右側位置に連通してい
る。従って、スライド板作動孔２４，２５の何れか一方
に後述するスライド板作動突起３７，４７が挿入される
と挿入されたスライド板作動突起３７，４７がスライド
表示部２３の端部を奥方向に押すことになり、スライド
表示部２３は押された方向に所定角度回動する構造とな
っている。

【０００９】図６はバッテリーパック２１が装着される
充電器３１の構成を示す図である。図６において、３１
はバッテリーパック２１を充電する充電器であり、充電
器３１にはバッテリーパック２１を装着するバッテリー
パック装着部３１ａが形成されている。バッテリーパッ
ク装着部３１ａのバッテリーパック２１の電極２７，２
８と対向する内側面３１ｂには、装着されたとき電極２
７，２８と接触する充電端子３２，３３が設けられると
ともに、バッテリーパック２１装着時、固定フック２９
と係合してバッテリーパック２１を固定する固定フック
係合部３４が設けられている。係合された固定フック２
９はプッシュボタン３５が押されることによって解放さ
れる。また、３６はバッテリーパック２１の装着部３１
ａへの装着を案内するとともに、装着後のバッテリーパ
ック２１の脱落を防止する案内突起部である。

【００１０】また、バッテリーパック装着部３１ａの内
側面３１ｂのスライド板作動孔２４と対向する位置には
スライド板作動突起３７が設けられている。このスライ
ド板作動突起３７はバッテリーパック２１が充電器３１
に装着されたとき、スライド板作動孔２４を挿通してス
ライド表示部２３の右端部を押し、スライド表示部２３
を他方のスライド板作動孔２５側に回動させるような高
さに形成される。

【００１１】図７はバッテリーパック２１が装着される
電子機器４１の構成を示す図である。図７において、４
１はバッテリーパック２１から電源供給されるハンディ
ターミナル等の電子機器であり、電子機器４１にはバッ
テリーパック２１を装着するバッテリーパック装着部４
１ａが形成されている。バッテリーパック装着部４１ａ
のバッテリーパック２１の電極２７，２８と対向する内
側面４１ｂには、装着されたとき電極２７，２８と接触
する電池接続端子４２，４３が設けられるとともに、バ
ッテリーパック２１装着時、固定フック２９と係合して
バッテリーパック２１を固定する固定フック係合部４４
が設けられている。係合された固定フック２９はプッシ
ュボタン４５が押されることによって解放される。ま
た、４６はバッテリーパック２１の装着部４１ａへの装
着を案内するとともに、装着後のバッテリーパック２１
の脱落を防止する案内突起部である。

【００１２】また、バッテリーパック装着部４１ａの内
側面４１ｂのスライド板作動孔２５と対向する位置には
スライド板作動突起４７が設けられている。このスライ
ド板作動突起４７はバッテリーパック２１が電子機器４
１に装着されたとき、スライド板作動孔２５を挿通して
スライド表示部２３の左端部を押し、スライド表示部２
３をスライド板作動孔２４側に回動させるような高さに
形成される。従って、バッテリーパック２１を、充電器
３１に装着するか電子機器４１に装着するかによって上
記スライド表示部２３の回動方向が変わることになる。

【００１３】上記スライド板支持軸２２、マーク２３ａ
を有するスライド表示板２３、スライド板作動孔２４，
２５、マーク表示孔２６及びスライド板作動突起３７，
４７は全体として電池状態表示機構５０を構成する。

【００１４】次に、本実施例の作用を説明する。バッテリーパック２１の充電時 図６に示すように、使用済みのバッテリーパック２１を
バッテリーパック装着部３１ａに装着し、固定フック２
９を固定フック係合部３４に係合させると装着動作が完
了し、充電端子３２，３３及び電極２７，２８を通して
充電器３１によるバッテリーパック２１の充電が開始さ
れる。

【００１５】このとき、電池状態表示機構５０による動
作は図８で示される。図８に示すように使用済みのバッ
テリーパック２１がバッテリーパック装着部３１ａに完
全に装着されると、充電器３１の装着部３１ａに設けら
れているスライド板作動突起３７がバッテリーパック２
１のスライド板作動孔２４を通してスライド表示板２３
に当接し、このスライド表示板２３を矢印方向（反時計
回り）にスライドさせる。これにより、スライド表示板
２３に表示されたマーク２３ａがバッテリーパック２１
の表面２１ａ上に記された「未使用」を示すことにな
る。なお、図８では説明の便宜上バッテリーパック２１
が充電器３１に完全に装着されていない状態を示してい
るが、実際には上記スライド動作はバッテリーパック２
１の装着動作に伴って自動的に行われることになる（後
述する図９についても同様である）。また、バッテリー
パック２１の充電が終了し、バッテリーパック２１を充
電器３１から取り外した後でも「未使用」の位置にマー
ク２３ａが停まることになるため、バッテリーパック２
１を見るだけで充電済み電池であること容易に判別する
ことができる。

【００１６】バッテリーパック２１の使用時 充電されたバッテリーパック２１を機器４１で使用する
ときの動作は図７及び図９で示される。図７に示すよう
に、充電済みのバッテリーパック２１をバッテリーパッ
ク装着部４１ａに装着し、固定フック２９を固定フック
係合部２４に係合させると装着動作が完了し、電極２
７，２８及び電池接続端子４２，４３を通してバッテリ
ーパック２１から電子機器４１に電源が供給される。

【００１７】すなわち、図９に示すように充電済みのバ
ッテリーパック２１がバッテリーパック装着部４１ａに
完全に装着されると、電子機器４１の装着部４１ａに設
けられているスライド板作動突起４７がバッテリーパッ
ク２１のスライド板作動孔２５を通してスライド表示板
２３に当接し、このスライド表示板２３を矢印方向（時
計回り）にスライドさせる。これにより、スライド表示
板２３に表示されたマーク２３ａがバッテリーパック２
１の表面２１ａ上に記された「使用済」を示すことにな
る。また、充電の場合と同様に、使用後のバッテリーパ
ック２１を機器４１から取り外した後でも「使用済」の
位置にマーク２３ａが停まることになるため、バッテリ
ーパック２１を見るだけで使用済み電池であること容易
に判別することができる。

【００１８】以上説明したように、電池状態表示機構５
０として、バッテリーパック２１のスライド板支持軸２
２に回動自在に支持され、電池の使用済又は未使用を表
示するマーク２３ａを有するスライド表示板２３と、バ
ッテリーパック２１が充電器３１に装着されたときスラ
イド表示板２３を未使用状態を表示する位置に移動させ
る充電器３１に設けられたスライド板作動突起３７と、
バッテリーパック２１が電子機器４１に装着されたとき
スライド表示板２３を使用済を表示する位置に移動させ
る電子機器４１に設けられたスライド板作動突起４７と
を設け、バッテリーパック２１の装着時このスライド板
作動突起３７，４７により、スライド表示板２３を作動
させ使用／未使用の状態を表示するようにしているの
で、バッテリーパック２１を充電器３１に装着すると
「未使用」に、また、電子機器４１に装着すると「使用
済」に自動的に表示を切替えることができ、従来手動で
行っていた場合の切替え忘れによる使用済／未使用品の
混在を防止することができる。

【００１９】なお、本実施例では、装着時スライド表示
板２３を回動させて使用状態の表示を切替えるようにし
ているが、充電器又は機器からの応力を受けて移動する
ものであればどのような構造でもよく、例えば線形に移
動する構造でもよい。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、充電器及び電子機器に
充電式電池の電池状態表示部材を移動させる第１、第２
の作動部材を設け、装着時、該作動部材により電池状態
表示部材を移動させるようにしているので、電池を装着
するだけで使用／未使用の状態を自動的に表示すること
ができ、従来手動で行っていた場合の切替え忘れによる
使用済／未使用電池の混在を未然に防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】電池状態表示機構のバッテリーパックの構成図
である。

【図２】電池状態表示機構のバッテリーパックの側面図
である。

【図３】電池状態表示機構のバッテリーパックの底面図
である。

【図４】電池状態表示機構のバッテリーパックの要部を
示す図である。

【図５】図１のＡ−Ａ’矢視断面図である。

【図６】電池状態表示機構の全体構成図である。

【図７】電池状態表示機構の全体構成図である。

【図８】電池状態表示機構のバッテリーパック充電時の
動作を説明するための図である。

【図９】電池状態表示機構のバッテリーパック使用時の
動作を説明するための図である。

【図１０】従来の充電式電池の全体構成図である。

【図１１】従来の充電式電池の要部を示す図である。

【図１２】図１１のＢ−Ｂ’矢視断面図である。

【図１３】従来の充電式電池の要部を示す図である。

【図１４】図１３のＣ−Ｃ’矢視断面図である。

【符号の説明】

２１ バッテリーパック（充電式電池） ２２ スライド板支持軸 ２３ スライド表示板 ２３ａ マーク ２４，２５ スライド板作動孔 ２６ マーク表示孔 ２７，２８ 電極 ３１ 充電器 ３１ａ，４１ａ バッテリーパック装着部 ３７，４７ スライド板作動突起 ４１ 電子機器 ５０ 電池状態表示機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 充電式電池に設けられ、外部からの応力
   を受けて移動して電池の使用状態又は未使用状態を表示
   する電池状態表示部材と、 前記充電式電池を充電する充電器に設けられ、前記充電
   式電池が該充電器に装着されたとき前記電池状態表示部
   材が未使用状態を表示するように移動させる第１の作動
   部材と、 前記充電式電池により電源供給される電子機器に設けら
   れ、前記充電式電池が該電子機器に装着されたとき前記
   電池状態表示部材が使用状態を表示するように移動させ
   る第２の作動部材と、 を具備することを特徴とする電池状態表示機構。