JPH05144134A - 2ピースガイドローラー - Google Patents

2ピースガイドローラー

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JPH05144134A
JPH05144134A JP4117263A JP11726392A JPH05144134A JP H05144134 A JPH05144134 A JP H05144134A JP 4117263 A JP4117263 A JP 4117263A JP 11726392 A JP11726392 A JP 11726392A JP H05144134 A JPH05144134 A JP H05144134A
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JP
Japan
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inner cylinder
tape
guide roller
outer cylinder
cylinder
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JP4117263A
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Inventor
Iku Morita
郁 守田
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APURUSU KK
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APURUSU KK
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Publication date
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  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 外筒と内筒の2ピースからなるガイドローラ
ー。 【効果】 従来のVTRカセットのガイドローラーの機
能を損なうことなく、また磁気テープの改良を必要とせ
ずに、磁気テープのスクラッチの発生を著しく減少させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、VTRカセットなどに
用いられるガイドローラーに関する。
【0002】
【従来の技術】VTRカセットは、図8に示すように、
カセット本体11の中に磁気テープ13が装着されてお
り、テープ13は、ガイド12を介して走行される。こ
のガイドとしては、一般に金属ガイドピンや樹脂ガイド
ピンが用いられている。しかし、従来の金属ガイドピン
や樹脂ガイドピンでは、ガイド外周とテープが直接摺動
するために、テープにスクラッチが発生し易く、このス
クラッチは、テープの使用回数が増えるに従って増大
し、深くなり、テープ再生時のドロップアウトの増加に
つながっていく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】テープにスクラッチを
発生させないようにするには、金属ガイドピンの表面を
硬くし、研磨して、最適面粗さにするために複雑な工程
が必要となり、高価格となっていた。一方、カセットテ
ープについては、相手ガイドピンに適合するように滑剤
を塗布したり、最適表面粗さを探して作製する必要があ
った。
【0004】また、樹脂ガイドピンを使用する場合、樹
脂ガイドピンは金属ピンに比較し、本質的にカセットテ
ープに対する摩擦係数が高いので、特にPV(ベアリン
グ部の摩擦発熱量)値が最大となるFF(fast forwar
d、早送り)、RW(rewind、巻き戻し)の最終段階で
は、摩擦抵抗が増大し、テープの回転が実用上問題とな
るレベルまで下がることすらある。これも、ガイドピン
とカセットテープが直接摺動しているところに問題があ
るものと考えられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者は、従来の金属、
樹脂のガイドピンが1ピースであり、ガイドピンとテー
プとが直接摺動する点に、問題の主たる原因があると考
えた。そこでガイドピンを外筒と内筒の2ピースとし、
内筒をカセットハーフのボスに挿入して回転しないよう
に固定すれば、外筒は内筒に対しては摺動しながら、テ
ープと一緒に回転することとなり、従来のガイドピンと
カセットテープの摺動を、外筒と内筒の摺動に置き換え
ることができる。こうすれば、従来のガイドピンの機能
を損なわず、従来のガイドピンの欠点であったカセット
テープのスクラッチの発生も防止できるという特徴をも
ったガイドができると考え、本発明の2ピースガイドロ
ーラーを完成するに至った。
【0006】本発明の2ピースガイドローラーは、ポリ
アミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、アセ
タール樹脂などの、市場に大量にしかも安価に供給され
ているエンジニアリング樹脂を使用し、生産手段として
は、射出成型により、容易に大量生産することができ
る。
【0007】本発明の1つの態様では、外筒と内筒の組
立は、樹脂の特性を利用し、スナップフィット(snap−
fit)により行われ、簡単な組立自動機により、2ピー
スガイドローラーを安価に、容易に、大量生産すること
ができる。また、別の態様では、本発明の2ピースガイ
ドローラーは、一方の端部にフランジを有し、他方の端
部付近の外周に凹状の溝を有する内筒外径に、外筒内径
を挿入した後に、凹状溝にカットリングワッシャーを装
着して一体品として組み立てることもできる。更に、下
側カセットのハブにあらかじめ内筒を装着し、その内筒
外径に外筒内径を挿入してガイドローラーを組み立て、
その後、上側カセットハーフを組み込んで、上下ハーフ
を結合してもよい。
【0008】内筒の外周の形状は、内筒の外周部分が外
筒の内径部分に接触した場合に、接触面積が小さくなる
ようにされており、また、外筒の内周の形状は内筒外径
部分と接触した場合に接触面積が小さくなるようにされ
ている。具体的には、例えば内筒の外周(または外筒の
内周)のRMAX(最大高さ)で示される面粗さが3〜5
μmとなるようにし、外筒の内周(または内筒の外周)
を鏡面仕上げとすることにより接触面積を小さくするこ
とができる。本発明の2ピースガイドローラーの一具体
例を図1に示す。図示した態様では、内筒1は、その外
側表面の中央部分に凸状突起2を内筒の周方向に有し、
外筒3は、その内側表面の中央部分に凸状突起2に補相
的な凹状溝4を外筒の周方向に有する。内筒1と外筒3
とはスナップフィットにより相互に回転可能に組み立て
られている。
【0009】スナップフィットの突起の高さは、内筒ま
たは外筒の径にも関係するが、内筒の外径が4.9〜5.
1mm程度の場合、突起の高さは約0.10〜0.15mm、
好ましくは0.12mm程度で十分である。内筒1の軸方
向長さは、外筒3の軸方向長さより長いのが特に好まし
い。内筒1が外筒3より長い場合、外筒3の両端から同
じ長さだけ内筒1が突出する態様が好ましい。また、内
筒の外径と外筒の内径との差(クリアランス)は、外径
または内径の数値にも依存するが、一般的には内筒の外
径が4.9〜5.1mm程度であれば、外径と内径との差は
約0.1〜0.3mm、好ましくは0.15mm程度であれば
テープの走行に問題は生じない。
【0010】先にも述べたように、従来カセットテープ
は金属ピンの表面と摺動しており、摺動により、カセッ
トテープに微細なスクラッチが発生し易く、このスクラ
ッチがドロップアウトの原因となっていた。このため、
テープメーカーは、金属ガイドピンに合わせて、最適面
粗さや最適滑り特性を得るために超微粒子材や滑材を塗
布するなどの工程を必要としていた。また、金属ピンに
ついても、カセットテープにスクラッチを発生させない
よう表面の研削、研磨に細心の注意を払う必要があっ
た。これに対し、2ピースガイドローラーの場合は、外
筒はテープと同調して回転し、テープとの間に摺動は発
生しないので、テープには、摺動によるスクラッチの発
生は皆無となる。テープに対する適度なブレーキ性能
は、外筒と内筒の摺動抵抗により達成される。これによ
りテープメーカーはガイドローラーに適合するように、
テープに複雑な処理や、コートを施す必要はなくなる。
【0011】従来広く用いられてきた表面を高度に研
削、研磨した金属製ガイドピンを代替するために、種々
のガイドピンが工夫されてきたが、樹脂ガイドピンはカ
セットテープとの摺動においては、凝着現象により大き
な摩擦抵抗が発生する。このため、通常の再生スピード
では、使用できるものの、FF、RWの場合には金属ピ
ンに比較し、大きな摩擦抵抗を示し、バッテリーを電源
とするVTRの場合には、FFの最終段階では、カセッ
トの走行がストップすることもある。これに対し、本発
明の2ピースガイドローラーの場合には、外筒と内筒の
材質を適当に異材質で組み合わせることにより、動摩擦
係数を下げることができるので、F.F、R.Wの最終
段階のように、大きなトルクが生じる局面でも、低い摩
擦抵抗でスムーズに回転する。これは、異材質間では、
凝着が発生し難いためである。特に好ましい材料の組み
合わせの具体例は、例えばポリブチレンテレフタレート
(PBT)樹脂とポリアセタール樹脂の組み合わせ、ポ
リアセタール樹脂とポリアミド樹脂との組み合わせであ
る。また、ポリエチレンやポリカーボネートなどの熱可
塑性樹脂と上記ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ
アセタール樹脂、ポリアミド樹脂との組み合わせも好ま
しい。更に、これらの樹脂のアロイも使用でき、また、
炭素繊維やカーボンブラックなどの導電性材料との複合
体も使用できる。
【0012】従って、本発明の2ピースガイドローラー
において、外筒と内筒の材質および/または機能は相互
にことなっている。機能が異なるというのは、外筒は、
テープと共に回転し、外筒は、内筒に対して相対的に回
転することを意味する。また、金属ガイド、樹脂ガイド
の場合には、再生やFF、RWの使用回数が増えるに従
ってテープのスクラッチは増加し、スクラッチの深さも
深くなっていき、ドロップアウトの数も増加していく。
これに対し、2ピースガイドの場合には、テープのスク
ラッチ発生は実際皆無であり、使用回数が増えても変わ
らないので、テープは半永久的にスクラッチフリーとな
る。
【0013】1ピースの樹脂製ガイドピンの場合には、
カセットテープとの摺動抵抗を下げるために、潤滑剤入
りの摺動特性改善グレード(例えば、エステル系、オイ
ル潤滑剤入り等)を使用すると、樹脂の中に練り込まれ
た潤滑剤がテープに移行するので使用ができない。これ
に対し、2ピースガイドローラーの場合、内筒に、潤滑
グレード、外筒にはテープに影響を与えない内筒とは異
材質の一般グレードの樹脂を使用することができるな
ど、内筒と外筒の機能に適合した材質を自由に選択でき
る。また、このように、材質の組み合わせの選択の巾の
広いこと、2ピースであることから、再生モード、F
F、RWモードにおける客先が要求する最適トルクなど
には、内筒、外筒にそれぞれ摩擦係数の異なる材質を選
択すること、あるいは内筒と外筒の組み合わせた時のク
リアランスを適切に設定することにより容易に対応でき
る。
【0014】また、外筒と内筒との間に摺動特性調節用
のグリース又は極薄フィルムを供給することもできる。
グリースとしては、好ましくはシリコーン系グリースが
用いられる。また極薄フィルムとしては、高密度ポリエ
チレンなどを圧延伸して作成された厚さ50〜60マイ
クロメータのフィルムを好ましく使用できる。
【0015】2ピースガイドローラーは、好ましい一具
体例では、スナップフィットにより結合、組立てされ一
体化されており、カセット組立ラインにおいてフィーダ
ーにかけたり、ピックアップした時にも、内筒と外筒に
分離することはない。また、内筒と外筒の組立ても、内
筒外径円周上に設けられた突起を、外筒内径円周上に設
けられた溝に入れることにより完了する。この組立は、
樹脂のもっている弾性を利用して行われるもので、内筒
に外筒を挿入する時は、比較的容易に行えるが、一旦、
溝の中に突起が入ってしまうと容易には抜けない。溝と
突起の間には、適当なクリアランスがあるので、何の抵
抗もなく、内筒は回転することができる。
【0016】本発明の2ピースガイドローラーの別の態
様では、図2に示すように、内筒1は、一方の端部にフ
ランジ5を有し、また、他方の端部にスナップフィット
のための凹状溝2を有してもよい。この場合、フランジ
5の外径は、図3に示す外筒3の外径に実質的に等しい
のが好ましい。このように内筒の端部にフランジを設け
ることにより、外筒を内筒に挿入する時にフランジが外
筒の位置決めをすることになるのでスナップフィットの
組み立てが容易になる。フランジの厚さは、0.8〜0.
9mm程度であるのが特に好ましい。
【0017】別の好ましい態様では、内筒の端部分がフ
ランジを有する場合、内筒の他方の端部分において、周
方向に溝部6を設け、そこにカットリングワッシャー7
をはめ込むことができるようにする。この場合の内筒1
を図4(平面図および立面図)に、外筒3を図5(平面
図および立面図)に、組み立てた本発明の2ピースガイ
ドローラーを図6に示す。この態様では、組み立て性に
おいてはスナップフィットによる組み立ての場合に劣る
が、外筒の上下動は、内筒の一方の端部のフランジと他
方の端部の溝に装着されたカットリングワッシャーとの
間において生じ得るが、この上下動はスナップフィット
の場合に比べて小さくすることが可能となる。また、外
筒の内周にスナップフィット組み立てのために突起(ま
たは溝)部分を設けなくてもよいので、スナップフィッ
トの場合と比べて内筒外径と外筒内径との間のクリアラ
ンスを小さくできる効果がある。また、外筒の端面は、
内筒フランジとカットリングワッシャーに接触して回転
し、カセットハーフとは一切接触しないこととなり、外
筒端面の回転によりカセットハーフが摩耗することが防
止できる。
【0018】カットリングワッシャー7は、内筒の端部
の溝6に緊密にはめ込むことができる形状であれば特に
限定されるものではなく、溝の断面形状と相補的な断面
形状であるのが特に好ましく、リングワッシャーの一部
分が切断され、切断部分を開いて溝にはめ込むことがで
きるようになっている。はめ込んだ後は、カットリング
ワッシャーの弾性により溝に緊密に係合するようになっ
ている。通常、溝の断面が矩形であれば、カットリング
ワッシャーの断面も矩形であるのが好ましいが、カット
リングワッシャーが移動しなければ別の形状であっても
よい。カットリングワッシャーの一具体例を図7(平面
図および立面図)に示している。カットリングワッシャ
ーの厚さは例えば0.4〜0.5mmであるのが好ましい。
【0019】カットリングワッシャーは、テープ、内筒
および外筒に悪影響を与えない材料であればいずれの材
料から作ってもよい。例えば、ポリアセタール(PO
M)、ポリアミド、ポリエステルなどの樹脂から作るの
が好ましい。カットリングワッシャーは、樹脂を圧延し
たテープを打ち抜くことにより製造してよく、樹脂テー
プの代わりに金属板を使用することもできる。
【0020】組立てられた2ピースガイドローラーは、
実質的に上下、左右がなく、円周方向において位置決め
する必要がないので整列やピックアップは非常に容易で
ある。外筒表面はエンジニアリングプラスチックの特性
として、傷がつき難い。このため、内筒と外筒との組
立、包装、輸送、カセットの組立ラインなどの各工程、
途上においての取り扱いが金属ガイドピンに比較し、非
常に容易になる。
【0021】金属ピンを使用している既存のカセットに
対して、本発明の2ピースガイドローラーを使用する場
合には、既存のカセットハーフ上下左右併せて4ケ所の
取付用ボスの外径を2ピースガイドローラー内筒の内径
に適合するよう細くすればよい。このためには、金型の
カセットハーフのボス部分のキャビティに金属ピースを
埋め込み、内筒内径に合わせて所定寸法に再ボーリング
すればよい。このように、本発明の2ピースガイドロー
ラーを使用するために、既存の金型の改造が最小かつ簡
単に済むことは大きなメリットである。
【0022】磁気テープメーカー、ソフトメーカーと
も、カセットハーフ内に磁気テープを装填する際に、1
00gのテープテンション、1000m/分というような
高速モード(V−ゼロローディング)で、テープをテープ
ガイドローラーを介してハーフ内に引き込む。実際にテ
ープがカセットに装填されてからのテープガイドローラ
ー(ピン)の性能も重要であるが、上記のようなカセット
へのテープ装填の際にもテープガイドローラーの性能は
重要である。
【0023】もし、テープガイドローラー(ピン)の摩擦
係数が高いとか、装填の際に、テープとの高速接触によ
り、テープに重大なスクラッチを発生させるようなテー
プガイドローラー(ピン)では、高速装填は不可能であ
る。本発明の2ピースのガイドローラーは、上記のよう
な高速装填の場合にも、外筒は、テープと同調して回転
するので、テープに重大なスクラッチを発生させる可能
性は非常に低い。
【0024】また、金属ピンとテープの摺動による抵抗
は20g〜30gの範囲にあるが、本発明の2ピースガイ
ドローラーの内筒と外筒の摺動抵抗はそれぞれの材質の
組み合わせにもよるが、同じく約20g〜30gの範囲で
あり、テープの高速装填に関しては、現行SUSピンと
同じく高速度でローディングすることができる。
【0025】
【実施例】内筒と外筒各1個取りの金型を作製し、20
トンの射出成型機を使用し、下記材質のガイドローラー
を作製した。 内 筒 外 筒 組み合わせ 1.POM(コポリマー) ポリアミド66タイプ 2.POM(コポリマー) PBT POM:ポリアセタール樹脂(テナック8520、旭化成工業(株)製) ポリアミド66タイプ:(アミランCM3001、東レ(株)製) PBT:ポリブチレンテレフタレート(東レPBT、東レ(株)製)
【0026】また、カセットは、市販のVHS方式12
0分用の一般グレードのカセットを購入し、カセットの
ハーフの金属ピン挿入用の上下2対のボスの外径を切削
加工して細くし、上記2ピースガイドローラーが装着で
きようにした。このようにしても、2ピースガイドロー
ラーを装着して、現行のセルフタップネジを利用して、
全く同様に組立を行なうことができる。
【0027】図2に示すように内筒1の外周には、高さ
0.2mm程度の凹状溝2を、図3に示すように外筒3の
内周には、高さ0.2mm程度の凸状突起4を付与し、(金
型に、それぞれ対応する溝形状を付与して射出成型し
た)スナップフィットにより内筒と外筒を結合した。凹
状溝と凸状突起の間には、充分な間隙(約0.2mm)を
付与して内筒に対して、外筒がスムースに回転できるよ
うにした。
【0028】上記改造カセットは、上記2ピースガイド
ローラー2個をそれぞれ、従来、金属ピンがあった位置
に装着し、上下ハーフをセルフタップネジで結合してカ
セットを組立てた。
【0029】このようにして、完成したカセットを市販
のVTRにセットし、標準モードで120分録画した。
そして、録画されたテープを再生してチェックしたとこ
ろ、画面にはちらつき(ドロップアウト)、揺れ、その他
の異常は一切見られなかった。
【0030】次に、早送り(FF)、巻戻し(RW)、高速
巻戻し(高速RW)での実際所要時間と、テープに発生す
る傷の状態も面粗さ計により計測し、RMAX、RZおよ
びRAにより評価した。結果は下記表の通りである。こ
れらテスト結果から、2ピースガイドローラーのFF、
RW、高速RWなどの実際使用時の特性は、現行使用さ
れている金属ピン(材質ステンレススチール、SUS)に
比較して同等であり、走行時、テープガイドローラーに
接触することにより発生する傷は、2ピースガイドロー
ラーの方が有利であることが確認された。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1において、「FF←→高速RW100
回」は、早送り(FF)後、高速巻き戻し(RW)を行
うことを1回として、これを100回繰り返すことを意
味し、「再生←→RW10回」は、再生後、巻き戻しを
行うことを1回として、これを10回繰り返すことを意
味する。表2において、テープの面粗さは(株)小阪研
究所製の面粗さ計により測定した。RMAXは、最大高さ
であり、テープの断面曲線から基準長さを抜き取った部
分の最大高さを求めてマイクロメートル(μm)単位で
表したものである。RZは、十点平均粗さであり、テー
プの断面曲線から基準長さだけ抜き取った部分において
最高から5番目までの山頂の標高の平均値と最深から5
番目までの谷底の標高の平均値との差の値をマイクロメ
ートル(μm)で表したものである。また、RAは、中
心線高さであり、粗さ曲線を中心から折り返し、その粗
さ曲線と中心線によって得られた面積を長さで割った値
をマイクロメートル(μm)で表したものである。これ
らの値は、JIS B0601−82に基づいて求めた
ものである。
【0034】図1並びに図2及び図3の態様の他、本発
明のガイドローラーには種々の設計変更を加えることが
できる。たとえば、テープの上下左右の安定した走行を
確保し、テープエッジの損傷を防ぐ為、図9(a)に示す
ように外筒の端部にフランジを設けてよく、図9(b)又
は(c)に示すように外筒に凸状のクラウン又は凹状の外
周形状を持たせてよく、図9(d)に示すように外筒のエ
ッジにアール又はカットを付けてよく、あるいは図9
(e)に示すようにフランジと凸状のクラウンとを組み合
わせてもよい。
【0035】図2及び3の態様では溝2と突起4とはガ
イドローラーの一方の端近くに設けられているが、これ
を図1のようにガイドローラーの中央に設ければ、上下
の形状が対称になり、組み立てが容易になる。更に、図
1のように溝を外筒に、突起を内筒に設けてもよい。
【0036】更に別の態様では、図10に示すように、
筒の末端に溝と突起が設けられる。こうすると、外筒の
円筒度が高められる。
【0037】本発明の2ピースガイドローラーにおい
て、図11に示すように、内筒1がフランジ5またはカ
ットリングワッシャー7を端部分に有する場合、フラン
ジまたはカットリングワッシャーの厚さ部分の少なくと
も一部分をカセットケースの上または下のハーフ30ま
たは31内に埋設できるようにすることにより、外筒の
長さを、カセットハーフに埋設するフランジの厚さ(約
0.8〜0.9mm)とカットリングワッシャーから内筒端
部までの長さ(約0.8〜0.9mm)を加えた分(1.6
〜1.8mm)だけまで長くすることができる。このこと
は、テープの幅に対して、外筒の有効長さをそれだけ長
くすることになり、テープ走行中の上下動に対してそれ
だけの安全マージンを提供することになる。図11で
は、この態様をハーフについては断面で、2ピースガイ
ドローラーについては側面図で示している。
【0038】2ピースガイドローラーがフランジまたは
カットリングワッシャーを有する場合は、これらを上ハ
ーフまたは下ハーフのボス32または33の付け根に収
容するように、ガイドローラーを取り付けるボス根元の
周囲にフランジまたはカットリングワッシャーの厚さお
よびフランジまたはカットリングワッシャーの外径に少
なくとも等しい寸法を有する凹部34または35を上ハ
ーフ30または下ハーフ31に設けるのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の2ピースガイドローラーの模式的断
面図である。
【図2】 本発明の2ピースガイドローラーの内筒の模
式的断面図である。
【図3】 本発明の2ピースガイドローラーの外筒の模
式的断面図である。
【図4】 本発明の2ピースガイドローラーの別の態様
の内筒の模式図である。
【図5】 本発明の2ピースガイドローラーの別の態様
の外筒の模式図である。
【図6】 本発明の2ピースガイドローラーの別の態様
の組み立てた状態の模式図である。
【図7】 本発明の2ピースガイドローラーの別の態様
に使用するカットリングワッシャーの一例の模式図であ
る。
【図8】 VTRカセットの上ハーフを除去した状態の
模式的斜視図である。
【図9】 本発明の2ピースガイドローラーの更に別の
態様の側面図である。
【図10】 本発明の2ピースガイドローラーの更にも
う1つの態様の断面図である。
【図11】 本発明の2ピースガイドローラーをカセッ
トケースに配置する好ましい態様の一例を示す部分断面
模式図である。
【符号の説明】
1:内筒、 2:凹状溝、 3:外筒、 4:凸状突
起、 5:フランジ、6:溝部 7:カットリングワッ
シャー 11:カセット、 12:ガイド、13:磁気
テープ 30:上ハーフ 31:下ハーフ 32:ボス 33:ボス 34:凹部 35:凹部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒と内筒の2ピースからなるガイドロ
    ーラー。
  2. 【請求項2】 外筒と内筒が、スナップフィットによっ
    て一体化されている請求項1記載のガイドローラー。
  3. 【請求項3】 外筒と内筒の材質及び/又は機能が異な
    る請求項1または2記載のガイドローラー。
  4. 【請求項4】 内筒の外周の形状は、内筒の外周部分が
    外筒の内径部分に接触した場合に、接触面積が小さくな
    るようにされた請求項1〜3のいずれかに記載のガイド
    ローラー。
  5. 【請求項5】 内筒が一方の端部にフランジを有し、他
    方の端部に溝部を有し、外筒は、該フランジおよび該溝
    部にはめ込まれたカットリングワッシャーにより保持さ
    れる請求項1〜4のいずれかに記載のガイドローラー。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のガイドローラーを有する
    カセットにおいて、ガイドローラーを取り付けるボスの
    周囲にフランジまたはカットリングワッシャーの厚みの
    少なくとも一部分を収容する凹部を有するカセット。
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JP3-173749 1991-07-15
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