JPH05143983A - 長尺の磁気記録媒体上にハフニアおよびジルコニア基の保護被膜を形成する方法 - Google Patents

長尺の磁気記録媒体上にハフニアおよびジルコニア基の保護被膜を形成する方法

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JPH05143983A
JPH05143983A JP3026075A JP2607591A JPH05143983A JP H05143983 A JPH05143983 A JP H05143983A JP 3026075 A JP3026075 A JP 3026075A JP 2607591 A JP2607591 A JP 2607591A JP H05143983 A JPH05143983 A JP H05143983A
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mtorr
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Roger L Peterson
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺の磁性薄膜媒体上に保護上張り層を形成
する方法を提供する。 【構成】 一部安定化されたジルコニアまたは一部安定
化されたハフニアが磁性薄膜記録層上に直接上張りされ
る磁性媒体の形成法。まず、クロム下地層が平坦なAl
−Ni−P基体上にスパッター沈着される。結晶性磁性
記録層がCr下地層の上に沈着され、下地層の結晶配向
を実質的に模写する。基体、下地層および記録層は酸素
雰囲気中で短時間不動態化される。ついで、ハフニアま
たはジルコニア下地層は、アルゴンと酸素を含み、アル
ゴン分圧が酸素分圧の少くとも10倍である雰囲気中で
RF反応性スパッタリングを適用される。不動態化工程
は続いて沈着される表面層の固着を改善し、一方、反応
性スパッタリング法における酸素は、実質的に改善され
た媒体の摩擦的性質のために、表面層内の酸素の化学量
論的な所定の割合を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長手方向の記録のため
の磁性薄膜媒体に係り、さらに詳細には、そのような媒
体の磁性薄膜に適用される保護上張り層に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、典型的にはディスク・
ドライブ(ディスクを保持し、動作させるための収蔵装
置)に収納され、ある軸のまわりに回転する磁気ディス
クを含み、ディスクの記録表面に近接した位置に設けら
れ、ディスクに関し一般的に半径方向に動くデータ変換
ヘッドをもっている。一般に、このディスクには2種類
ある。常に連携変換ヘッドと接触しているフレキシブル
すなわちフロッピーディスクと、硬質ディスクである。
硬質ディスクは、フレキシブル・ディスクよりも高速で
回転せしめられる。したがって、読取りおよび記録動作
中に、変換ヘッドは、ディスク記録表面から調整された
距離に置かれ、ディスクが回転するにつれて空気の「ベ
アリング」によって支持される。そのような変換ヘッド
は、ディスクが静止しているとき、停止から加速される
とき、または完全な停止の直前に減速するときにのみ連
携する硬質ディスクと接触する。
【0003】フレキシブル・ディスクと比較して硬質デ
ィスクとディスク・ドライブは、ディスク記録表面に蓄
積されるデータがより高密度であることに起因して、設
計許容量が厳しい。読取りおよび記録動作中に、各変換
ヘッドをできるだけ連携記録表面の近くに維持するこ
と、すなわち、ヘッドの動作速度を最小にすることが望
ましいと考えられる。動作速度の減少は、ノイズ比に対
する信号を改善し、読取りおよび記録動作の速度と精度
を高め、データが蓄積され得る密度を高める。
【0004】保護表面を磁気記録媒体に適用すること
は、よく知られている。磁性薄膜として使われる材料、
典型的には、Co−Ni合金、Co−Cr−Ta合金、
Co−Cr−Pt合金、Co−Ni−Pt合金、Co−
Ni−Cr合金、およびとりわけCo−Cr合金のよう
な磁性合金は、特に比較的湿った環境における腐食に感
受性がある。空気中の湿分は媒体の露出表面領域と反応
して、腐食箇所において磁化されるべき材料の能力を劣
化させるかまたは破壊する。このことは磁気媒体のデー
タ保存する能力を低下させ、湿気に曝露することに対し
て磁性薄膜を保護する要望が生ずる。磁性合金の腐食防
護が上張り層について要求される一方、上張り層の摩擦
または摩耗特性も重大な関心事である。硬質ディスクの
場合でも、ディスクと変換ヘッドとの間に実質量の表面
接触が存在する。上張り層は、表面の完全性を維持し、
変換ヘッドに対する摩耗と損傷とを最小にするように変
換ヘッドと相互作用しなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】硬質ディスク媒体に関
連して、この要求に合致する従来の解決策は、硬い、非
晶質炭素の被膜または上張り層を適用することである。
しかしながら炭素被膜は、磁気記録被膜を腐食にさらす
ピンホールを発現する傾向がある。腐食箇所に形成され
る微粒物質は、データの読取りと記録とを干渉させ、そ
の結果、データ変換ヘッドを壊すことになる。腐食箇所
はしばしば少し持ち上げられ、変換ヘッドを連携する記
録表面を相関的に指示する空気ベアリングの空気力学的
不安定性を生じる。結果として生じるヘッドの変動は、
とくに低い走行高さにおいて、ヘッドの破壊に到る。同
様に炭素被膜はヘッドの接触摩擦による部分的な微細な
領域の加熱に感受性がある。部分的に強烈な熱は炭素を
SP−3相からSP−2相へ変え、この変態は炭素上張
り相の昇華とそれに続く摩耗の増加を招く。
【0006】硬質ディスク・ドライブに対する最近の設
計は、従来のドライブの1,800rpmに対比して
5,000rpmまでの速さにおけるディスクの回転を
考慮している。その結果、ディスク・ドライブ自体のよ
り大きい速度と、高いディスクの回転速度が変換ヘッド
がディスク、特に上張り層に長時間接触することになる
という事実とによって、保護上張り層における改善され
た摩擦特性についての要求が生じている。炭素上張り層
は、ディスクの加熱と減速の期間中における変換ヘッド
との増大したそのような接触により、5,000rpm
附近の速度で急速に摩耗する。そのような摩耗は、結果
的に下地の磁性層を曝露することがありうる。
【0007】しばしば、液状潤滑剤が炭素および珪素被
覆の摩擦特性を改善するために適用され、摩擦特性と摩
耗特性を改善する。潤滑剤層は、回転速度が増大するほ
ど摩耗または回転損失(spin off)を受け、最
後に炭素層を潤滑剤の下に暴露することになる。クロム
下地層は、炭素層の腐食に耐性を与えることを意図して
炭素被覆の直下に適用された。この技術が、うまく耐食
性を増加させると、結合層の厚さはヘッドに対する信号
増幅を低下させる。
【0008】炭素上張り層の欠陥を考慮して、代替表面
被覆材料の開発が為された。たとえば、ヨーロッパ特許
出願No.240,088(山下)は、表面層を生成す
る記録媒体の改良と長寿命化のために、酸化ジルコニウ
ム(ジルコニア)、硼化ジルコニウム、炭化ジルコニウ
ムおよび窒化ジルコニウムを含むジルコニウムを基とす
る種々の保護被膜を開示している。これらの被覆は、ス
パッタリングによって沈着され、好ましくは、酸化イッ
トリウム(Y2 3)、酸化カルシウムまたは酸化マグ
ネシウムのような安定剤を含む。山下は、中間層が磁気
ディスクの信頼性の調節を高めることを教示し、磁気媒
体の上に直接形成されたジルコニア被膜は、ふくらむ可
能性があり、変換ヘッドとの接触からの摩擦によって引
き起される、表面層と媒体の間の結合部分における応力
によって剥離することを述べている。この欠点は、ちょ
うど100CSS(接解開始停止)試験サイクルの後に
観察されるとして報告された。Cr,Zr,Hf,T
i,TaまたはW,またはそれらの材料の合金の中間層
は、この問題を低減させるといわれている。もちろん、
中間層は、同様に磁性薄膜記録媒体を被覆する材料の厚
さに加算される。
【0009】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明の目
的の一つは、ジルコニアまたはハフニア基の表面層が直
接磁性薄膜記録層に適用され、数千回のCSSサイクル
の後にも、表面層の劣化が最少である磁性記録媒体を提
供することである。
【0010】他の目的は、保護上張り層が、薄膜上にジ
ルコニアまたはハフニアを形成するのに好適な反応性ス
パッタリング法によって磁性薄膜層に直接適用され、そ
れによって上張り層の品質を高める、磁気記録媒体の製
造方法を提供することである。
【0011】さらに他の目的は、磁性被膜上に保護表面
層を形成する直前に、生成する磁気媒体の性能と寿命が
改善されるように被膜に対する表面層の接着を高めるた
めに、記録媒体の磁性薄膜記録層を処理する方法を提供
することである。
【0012】これらのまたさらに他の目的を達成するた
めに、下記の工程を含む磁気記録媒体の製造方法が提供
される;すなわち、実質的に平坦な基体表面上に結晶性
下地層を沈着させ、磁性記録材料からなる結晶性記録層
を結晶性下地層上に沈着させ、酸素雰囲気内の磁性記録
層界面を受動体化させ、そして、受動体化に続いて、基
体、下地層および磁気記録層を、被覆材料に形成される
ターゲットと共に約1ミリトールから約10ミリトール
の範囲の圧力の実質的に不活性のガス雰囲気中に封入
し、保護被覆層を磁気記録層上に約250オングストロ
ームから約300オングストロームの範囲内の厚さにス
パッター沈着させ、上記の被覆層は部分的に安定化され
たジルコニアと部分的に安定化されたハフニアの一方ま
たは双方の成分からなるものである。
【0013】好ましいターゲット材料は実質的にハフニ
アまたはジルコニアの1種85〜98%と安定剤2〜1
5%からなり、安定剤は希土類酸化物、たとえば酸化イ
ットリウムからなるものである。
【0014】保護表面層を適用する好ましい方法は、ア
ルゴンと酸素のようなガスの雰囲気内でRF反応性スパ
ッタリングによって行われる。負のRFバイアスは、安
定化されたハフニアまたはジルコニアターゲットに適用
され;このターゲットに向って加熱されるべき正に荷電
されたアルゴン原子を生じさせる。加速されたイオンと
中性粒子は安定化されたハフニアまたはジルコニアをタ
ーゲットの近くに置かれた基体上にスパッターする。ス
パッターされた上張り層の典型的な化学量論は、安定化
剤2〜15%とハフニアまたはジルコニア85〜98%
である。
【0015】RFマグネトロン、イオンビームまたは金
属性ジルコニウム、ハフニウム、安定化ジルコニア、ハ
フニアターゲットからの反応性スパッタリングは同様に
上張り層を沈着するのに使われる。典型的な酸素分圧は
0.3×10-4〜1.0×10-3トールであり、使われ
る技術と装置によるが、好ましくは多くとも0.10×
10-3トールである。高すぎる酸素圧力は上張り層の密
度を低下させ、それによって、摩擦についての性質を劣
化させる。10ミリトールまたはそれ以下のアルゴンの
圧力は同様に、スパッターされた膜内に存在する空隙量
を最小にするように使われる。多数空隙をもつハフニア
またはジルコニア上張り層は、摩擦についての性質が劣
り、その結果ヘッド破壊に到ることが証明されている。
【0016】この方法は同様に、50〜250Vの範囲
の負のバイアスを基体に適用することを含む。基体にバ
イアスをかけると粒径を小さくし、より良好な摩耗性の
表面層を得るための、膜圧縮密度(film pack
ing density)を改善する。
【0017】不動態化の工程において、基体、下地層お
よび記録層は、約5×10-2ミリトールから約1ミリト
ールまでの圧力、好ましくは、約0.1〜0.3ミリト
ールの酸素雰囲気中に保持される。不動態化の時間は、
真空蒸着室の性質、磁性薄膜層材料及び適用されるべき
保護上張り層材料によって変化するかもしれないが、ほ
ぼ1〜5分、好ましくは約2分である。
【0018】保護層の好ましい厚さは、部分的に安定化
されたジルコニアでもハフニアでも約300オングスト
ロームである。接着性増強中間層は薄膜と表面層の間に
設けられていない。従って、変換ヘッドが読取り動作と
記録動作の間に走行高さを低くすることなく記録媒体の
改良された性能とデータ貯蔵密度をうるために薄膜から
分離することは少なくなっている。摩擦特性は、数千回
のCSSサイクルの後にもすぐれた値を示し、静的およ
び動的の摩擦係数は1未満に保持され、フルオロカーボ
ン潤滑剤の適用はこれらの係数を0.5以下に下げる。
【0019】本願発明の他の特徴と効果は、下記の詳細
な説明の考察と図面の参照によって明らかになるだろ
う。
【0020】
【実施例】図面を参照すると、図1,図2には、データ
記録媒体、特に垂直軸のまわりに回転しかつ実質的に平
坦で水平な上面18をもつ硬質磁性ディスク16が示さ
れている。変換ヘッド支持腕20は、ディスク16の半
径方向の直線的往復運動のために支持されている搬送組
立体の一部である。磁気変換ヘッドまたはスライダー2
2は、ヘッド懸架体24をへて、アームと共にディスク
に関連する運動のために支持されている。ヘッド懸架体
は、ヘッドのジンバリング作用、すなわち限定された垂
直移動およびピッチおよびロールの軸のまわりの限定さ
れた回転を許容する。
【0021】ディスク16の中心に開口26があり、垂
直軸のまわりにディスクを回転させるのに使われるディ
スクドライブ(図示せず)の垂直スピンドルに適合させ
るようになっている。ディスクの開口26と外周縁エッ
ジ28の間に、データとおそらくはサーボ情報の複数の
環状トラックが、データ貯蔵区域30の中に設けられて
いる。
【0022】図2から判るように、ディスク16は、基
体32、下地層34、磁性薄膜記録層36、および薄膜
上の保護被覆層38を含む複数の層で形成されている。
さらに詳細には、ディスク16は、基体の実質的に平ら
な上面を形成するように、まずアルミニウム基体ディス
ク40の研摩、研削または他の機械加工によって形成さ
れる。次に、ニッケル−りん(Ni−P)合金42が、
アルミニウム・ディスクの上面にメッキされ、好ましく
は約10ミクロンで、5〜20ミクロンの範囲内の厚さ
をもつ実質的に均一な層を製造する。メッキにつづい
て、合金層42は、たとえば炭化珪素グリット・ラッピ
ング法によって、全体的に0.1マイクロインチ以下の
粗さに研磨される。これは通常、グリツトを保持する布
または紙によって行われ、また同様に所望により布また
は紙と組合せて液状スラリ含有グリットをも意味する。
このような方法は公知であり、ここで更に検討される。
【0023】研磨に続いて、図2に示される残りの層
が、好ましくは真空スパッター蒸着によって設けられ
る。蒸着に適する装置の例は、図3に44で模式的に示
されている。この装置は、上方または下方に向く表面4
8a〜48dと49a〜49dとに関連して、複数個の
基体32a−32dが封入されている流体密のスパッタ
リングまたはプラズマ室46を含む。この装置はさら
に、所望により室46を排気するための該室と流体的な
連絡がある排気ポンプ50を含む。同様に、流路52と
54のそれぞれを通じた室との流体的な連絡において、
アルゴンのような不活性ガスを供給するためのコンテナ
ー56と、室に酸素を供給するコンテナー58がある。
一対のバルブ60,62のそれぞれは、プラズマ室46
への混合ガスの供給を調節する。
【0024】70,72および74における仕切りは、
プラズマ室46を四つの分離した副室76,78,80
および82に分割する。副室76においてCrターゲッ
ト84と85は電気的に陰極として結合され、かつ、そ
れぞれ、基体の表面48aと49aに向き合って、基体
32aに間隔をおいて位置されている。副室78におい
ては、適当な磁性合金、たとえばCo−Cr−Ta合金
のターゲット86,87が基板32bの表面48bと4
9bを被覆するクロム層に向き合ってこれと間隔をおい
て位置されている。もっとも右方11の副室82は上張
り層材料について形成された一組のターゲット88と8
9、好ましくは共に一部安定化されたジルコニアまたは
一部安定化されたハフニアである。好ましくは、ターゲ
ット/カソードのそれぞれは、対応する基体の表面48
または49に平行である。部品95は基体32の予熱の
ために室76内に設けられている。
【0025】このように、プラズマ室46は、各基体に
下地層34、磁性薄膜層36、および防護上張層38を
適用するのに使用される。これは、反応性ガスになんら
中間的に曝らすことなくクロムの下地層と磁性合金層と
を適用するのを許容し、それによって下地層と磁性合金
の酸化を防止する。隔壁は、単一の室内においてすべて
の必要な層の適用を可能とするために、相互汚染を防止
する。
【0026】基体32にクロム下地層34を適用するた
めに、排気ポンプ50がプラズマ室46を実質的に排気
するように作動せしめられる。排気に続いて、バルブ6
0は副室内の圧力が予じめ設定した値、たとえばDCマ
グネトロン・スパッタリングに対して10-5〜10-3
ール、好ましくは5×10-4トールに達するまで、副室
76にアルゴンを供給するように開放されている。基体
は、好ましくは100〜230℃、もっとも好ましくは
200℃の温度に予熱される。120〜250℃の範囲
の基体の予熱は、種々の層の結晶学的方向性と密度とを
改善する。所定レベルの電力、たとえば、5W/cm2
は、電場を発生させ、アルゴンをイオン化し、室内にア
ルゴンプラズマを形成するように陰極84と85に供給
される。電場は、充分な数のクロム原子が所望の厚さに
クロム下地層を形成するように基体32a上にスパッタ
ーされるまで、アルゴンイオンをCrターゲット84と
85上へ加速する。下地層は実質的に均一な厚みに好ま
しくは約2000オングストロームで、200〜300
0オングストロームの範囲に形成される。
【0027】クロム層34は本来結晶性であり、続いて
適用される結晶性磁性薄膜の配向性を予じめ決定する。
特に、クロム層の結晶学的配向性は実質的に均一であ
り、下地層の上に配向積層成長的(エピタキシァル)に
生長した磁性合金結晶の配向性を以下のように調節す
る。すなわち、薄膜記録層からなる結晶の磁化容易軸が
実質的に、磁性薄膜記録に望まれる特徴として、基体表
面に平行な面内に整列せしめられる。
【0028】下地層24の沈着に続いて、基体と下地層
は副室76から副室78に運ばれる。アルゴンの圧力は
副室76におけると同様なレベルに保持されるか、また
は、もし薄膜層36が下地層34と異なるアルゴン圧力
でスパッターされることになる場合には、適当に調整さ
れる。ターゲット86と87は、もう一度必要な磁場を
生ずるようにバイアスをかけられる。副室78におい
て、アルゴンイオンは電場によってターゲット86と8
7へ加速される。加速されたアルゴンイオン、および中
性アルゴン原子は、クロム下地層上へターゲット材料を
スパッターする。真空蒸着、好ましくはDCマグネトロ
ン・スパッタリングは、磁性薄膜記録層が700オング
ストロームの好ましい厚さ、または、250〜1000
オングストロームの範囲内の厚さに適用されるまで、進
行する。前述のCo−Cr−Taの他に、他の好ましい
磁性薄膜材料にはCo−Cr,Co−Pt−Cr,Co
−Ni,Co−Ni−Pt,Co−P,Co−Ni−
P,及びCo−Ni−Crがある。
【0029】磁性薄膜の沈着に続いて、基体、下地層お
よび薄膜は副室80内に、酸素雰囲気中での磁性層の露
出表面の不動態化のために置かれる。この工程の準備に
おいて、副室80は排気ポンプ50によって排気され、
その後バルブ62は酸素を副室に入れて、0.05〜
1.0ミリトール好ましくは約0.1ミリトールの圧力
となるように開かれる。不動態化に必要な時間は比較的
短かく、好ましくは約1分または0.5〜5分の範囲内
である。不動態化は、保護被覆層38の磁性薄膜層36
に対する接着を高め、表面層と薄層との間の中間的接着
なディスク16に対する改善された摩耗及び摩擦の諸性
質を得る。
【0030】不動態化に続いて、基体、下地層および薄
層が防護表面層38の沈着のために副室82に移送され
る。この工程の準備において、排気ポンプ50が副室8
2を排気するために使用され、ついで、バルブ60と6
2がアルゴンと酸素の混合物、尤とも主成分はアルゴン
であるが、を生ずるように開かれる。さらに詳細には、
アルゴンは、0.5〜1.5パスカル(約3.5〜10
ミリトール)の範囲の圧力となるまで供給され、一方酸
素のバックグラウンド圧力は好ましくは、多くとも0.
02パスカル(0.15ミリトール)で、約0.01〜
0.04パスカル(0.08〜0.3ミリトール)の範
囲内とする。アルゴンのバックグラウンド圧力は、好ま
しくは、少なくとも酸素圧力よりも大きいオーダーであ
る。
【0031】上述のように、ターゲット88の好ましい
材料は、一部安定化されたジルコニアと一部安定化され
たハフニアを含む。陰極88と89のための特に好まし
いターゲット組織は、酸化ジルコニウムまたは酸化ハフ
ニウムを90重量%含み、残部は安定化剤である。ハフ
ニアまたはジルコニアの許容範囲は85〜98%であ
り、2〜15%の範囲の安定化剤、好ましくは酸化イッ
トリウム、酸化カルシウム(CaO)または酸化マグネ
シウム(MgO)、を共に含む。
【0032】好ましくは、スパッタリングは、RFダイ
オードスパッタリングまたはRFマグネトロンスパッタ
リングのいずれかのRF反応方法によって行われる。酸
素の分圧は、スパッターされたハフニアまたはジルコニ
ア分子が破壊して金属性または酸素成分中に侵入する傾
向を妨げ、スパッターされた薄膜層内の酸素の化学量論
を保持する。
【0033】RF反応性スパッタリングの間に、250
〜1000ボルトの負のRFバイアスがライン92を経
てターゲット88と89に適用され、かつ50〜200
ボルトの負のRFバイアスがライン90を通して基体に
適用される。基体に適用されるバイアスは、結晶粒寸法
と汚染を低減させ、これにより表面層の摩耗能力を改善
する。ターゲット88に対する負のバイアスの適用は、
ターゲットに向って運動する正のイオンを加速する傾向
があり、これによりターゲットから一部安定化したジル
コニアまたはハフニアをスパッターする。RF反応性ス
パッタリングは表面層38が250〜350オングスト
ローム、より好ましくは300オングストロームの実質
的に均一な厚みをもつまで続けられる。
【0034】もし所望ならば、酸素が充分に低い分圧と
なるように排気できる限りにおいて、酸素不動態化と表
面層38の適用は同じ室内で実施できる。磁性薄膜記録
層は、別の室で適用されるべきであるが、ほんの僅かの
酸素の汚染も実質的に磁気記録層を劣化させることにな
る。
【0035】この点において、基体32は、適用される
下地層、磁性層および表面層はプラズマ室46から除去
される。もし所望ならば、液状潤滑剤が、公知の方法、
たとえばスピン塗装によってディスクに適用される。本
発明の特徴の一つは、しかしながら、液状潤滑剤の被覆
は、必要ではないということである。
【0036】被覆は、薄膜磁性記録層38に密着し、良
好な静力学的および動力学的摩擦係数をもつ長い摩耗表
面を生ずる。図4のグラフは、一部安定化されたハフニ
アで被覆された試料媒体による試験結果に関するもので
ある。ハフニアは350オングストロームの厚さに適用
され、約4ミリトールのアルゴン圧力、1.5×10 -4
ミリトールの酸素圧力および4W/cm2 のバイアスで
適用された。液状潤滑剤は、試料媒体には適用されなか
った。1rpm摩擦の平均係数は20,000CSSサ
イクルの後約0.65のピークに達し、ついで76,0
00CSSサイクルの後ほぼ0.5のピークに到達し
た。摩擦係数は、ディスクと接触する酸化アルミ・炭化
チタン複合スライダーに適用される9.5gの負荷に基
づいて見い出された。このようにして、非常に好ましい
摩擦及び摩耗特性が達成された。係数の最大値(平均値
と対照される)は1.0未満に保持された。
【0037】図4のグラフに示される好適な摩擦係数
は、いかなる潤滑剤も使わずに達成された。図5から分
るように、一部安定化されたジルコニアの上張り層に対
するフルオロカーボン液状潤滑剤の適用はさらに摩擦係
数を下げる。
【0038】本発明によれば、一部安定化されたジルコ
ニアまたは一部安定化されたハフニアの防護上張り層を
用いる改良された記録媒体は、すぐれた摩擦および摩耗
特性を示すと共に磁性薄膜に対する所望の腐食防護をも
たらす。比較的低いアルゴン圧力のもとでの上張り層の
沈着、沈着の間の調節された酸素のバックグラウンド圧
力の供給、および上張り層の適用の直前の酸素不動態化
はすべて実質的に改良された媒体の性能に寄与してい
る。これは、本発明によって適用された上張り層の向上
した機械的諸性質を実証する実施例に基づいて行われた
試験から直ちに明らかとなるところである。
【0039】特に、イットリア(Y2 3 )で安定化さ
れたジルコニア(ZrO2 )は、上述のAl/Ni/P
基体上に予じめ適用された2000〜3000オングス
トロームの厚さのクロム下地層の上にスパッターされた
RFダイオードであった。いずれの場合においても、ス
パッタリングターゲットは約10原子%のイットリア安
定剤を含む。表面層は300〜350オングストローム
の厚さとなるようスパッターされた。RFダイオードタ
ーゲットが、クロム下地層および上張り層を適用するた
めに入力した電力は3.6W/cm2 であった。試験試
料は磁気記録層を設けないで準備された。
【0040】他の条件、すなわち、スパッタリング中の
アルゴン圧力、酸素圧力、およびジルコニア沈着の直前
のクロム下地層を不動態化するための酸素の使用、は選
択的に変化した。これらの相違点は、下記の実施例中に
例示され、その各々は2〜4試料の試験に基づいてい
る。
【0041】試験例I: アルゴン圧力は0.5Pa
(3.8ミリトール)、酸素のバックグラウンド圧力は
0.04Pa(0.3ミリトール)、そしてバイアスが
スパッタリングの間に基体へではなく、ターゲットに適
用された。
【0042】試験例II アルゴン圧力は0.5Pa、
酸素圧力は0.02Pa(0.15ミリトール)、そし
てバイアスはターゲットのみに適用された。
【0043】試験例III アルゴン圧力は0.5P
a、酸素圧力は0.01Pa(0.075ミリトー
ル)、そしてバイアスはターゲットのみに適用された。
【0044】試験例IV アルゴン圧力は0.5Pa
で、スパッタリングは酸素の欠如のまま、ターゲットの
みにバイアスを適用しながら行われた。
【0045】試験例V アルゴン圧力は2.0Pa(1
5ミリトール)、酸素の圧力は0.01Pa、そしてバ
イアスはターゲットのみに適用された。
【0046】試験例VI アルゴン圧力は2.0Pa、
酸素圧力は0.04Pa、そしてバイアスはターゲット
と基体に適用された。
【0047】試験例VII アルゴン圧力は2.0P
a、酸素圧力は0.02Pa、そしてバイアスはターゲ
ットと基体に適用された。
【0048】試験試料は、アルミナと炭化チタンの複合
体である変換ヘッドスライダーの支持腕に張付された歪
ゲージを使って、摩擦測定が行われた。CSS試験を通
じて、摩擦測定は1rpmにおいて行われた。3600
rpmに到るまでの加速時間は4秒で、停止までの減速
時間は8秒であった。スライダー走行高さはほぼ250
nmであった。
【0049】一部安定化されたジルコニアの上張り層
は、100KVの電圧でTEM(横断電子顕鏡)を使っ
て、膜の多孔性と結晶粒径の分布について分析された。
試験例による試験結果は、下記の表に示される。
【0050】
【表1】
【0051】酸素の不動態化は、酸素の不動態化を受け
なかったディスクがCSS試験中に普通破壊してしまう
ので重要な工程である。上記の表から離れて、一般的な
試験結果は、すぐれた摩耗の結果は、新たに沈着したク
ロム下地層が上張り層の沈着の直前に酸素雰囲気中で、
0.04Paの圧力で短時間不動態化されたときに得ら
れたということである。上表からは、上張り層のスパッ
タリングの間に上昇したアルゴンの圧力が、空孔の含有
率が増加している上張り層の摩擦特性を劣化させること
は明らかである。表面層内の高い空孔含有率は膜の密度
と微小硬度を低下させる。高いアルゴン圧力は同様に表
面層内の引張り応力を増加させることが発見された。表
面層の沈着の間の僅少な酸素圧力(特に0.01Pa)
は表面の性質を改善し、高過ぎる酸素分圧は性能を劣化
させ、そして上張り層内に小さな(30オングストロー
ム)の空孔が生ずることが観察された。これらの空孔は
上張り層の密度を低下させた。
【0052】この試験から観察される他の結果は、摩擦
の実質的減少は一部安定化されたジルコニアの上張り層
フルオロカーボン潤滑剤を適用することによって達成さ
れるということである。上表の結果は潤滑剤のない場合
を表わしている。図6においては、しかしながら、潤滑
および無潤滑の試料の結果が、それぞれ、94と96で
表わされている。結果は、上張り層がアルゴン圧力0.
5Pa、酸素圧力が0.02Paで沈着された試料につ
いて示されている。試験に使われた潤滑剤は、モンテデ
ィソン(Montedison)社の製AM−2001
といわれるものが利用できる。潤滑された試料は平均摩
擦係数0.9以下を示し、約16,000CSSサイク
ルでちょうど0.9未満において安定化する。潤滑され
た表面は、30,000サイクルにおいてさえ、十分に
0.5未満を維持する実質的に改善された平均係数を示
す。平均値からの個有係数の偏位は実質的に潤滑された
試料の場合に低下することがさらに観察された。
【0053】
【発明の効果】このようにして、本願発明によれば、ア
ルゴンまたは他の不活性ガスの圧力の反応性表面層沈着
方法の間の適当な調節、このような沈着の間の酸素のバ
ックグラウンド圧力の調節、および上張り層の沈着の直
前の磁性薄膜層の短時間の不動態化は、一部安定化され
たジルコニアまたはハフニアからなる上張り層の摩耗お
よび摩擦特性を改善する。さらに、酸素不動態化によっ
て達成された改良された固着によって、上張り層の沈着
に先立って磁性薄膜上に中間層を沈着する必要はなく、
そのため、記録媒体の製造コストを低減させると共に、
一定の走行高さで磁性薄膜に近接して変換ヘッドをより
密着させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転し得る硬質磁気記録ディスクと、ディスク
のほぼ半径方向の運動に対して支持された変換ディスク
の平面図である。
【図2】図1の磁気ディスクの拡大された一部断面図で
ある。
【図3】図1のディスクを形成するのに使われる真空蒸
着装置の概略図である。
【図4】一部安定化されたハフニア上張り層を含む記録
媒体に対するCSS試験サイクルの全域にわたる1rp
mの摩擦係数の変化を示すグラフである。
【図5】クロム下地層の上に直接適用された潤滑または
無潤滑の一部安定化されたジルコニア表面層に対してC
SSサイクルの全域にわたる比較的摩擦係数を示すグラ
フである。
【符号の説明】
16 ディスク 20 変換ヘッド支持腕 22 スライダー 24 ヘッド懸架体 26 ディスク開口 28 外周縁エッジ 30 データ貯蔵区域 32 基体 34 下地層 36 磁性薄膜記録層 38 保護被覆層 40 アルミニウム基体ディスク 42 合金層 44 蒸着装置

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性下地層を基体の実質的に平坦な表
    面上に沈着させ、磁気記録材料からなる結晶性記録層を
    結晶性下地層の上に沈着させ、磁気記録層の暴露表面を
    酸素雰囲気内で不動態化させ、受動態化に続いて、基
    体、下地層および磁気記録層を、被覆層材料に形成され
    るターゲットと共に、約1ミリトールから約10ミリト
    ールの範囲の圧力の実質的に不活性のガス雰囲気中に封
    入し、保護被覆層を磁気記録層上に約250オングスト
    ロームから約300オングストロームの範囲内の厚さに
    スパッター沈着させる工程を含み、上記被覆層は実質的
    に部分的に安定化されたジルコニアと部分的に安定化さ
    れたハフニアの一方または双方の成分からなるものであ
    る、磁気記録媒体を製造する方法。
  2. 【請求項2】 上記ターゲットが、実質的に、ハフニア
    またはジルコニアのいずれか1種85〜98%と、実質
    的に希土類の酸化物からなる安定化剤2〜15%とから
    なる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記安定化剤が、酸化イットリウム(Y
    2 3 )、酸化カルシウム(CaO)、または酸化マグ
    ネシウム(MgO)の1種である請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 被覆層をスパッター沈着させることを含
    む工程が、さらに、厚さ約300オングストロームの層
    を沈着させることを含むものである請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 被覆層をスパッター沈着させることを含
    む工程が、さらに、上記基体に対して負のRFバイアス
    を適用することを含むものである請求項1に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 上記負のバイアスが50〜250Vの範
    囲内にある請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記被覆層をスパッター沈着させること
    を含む工程が、さらに上記ターゲットに負のバイアスを
    適用することを含むものである請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記受動態化工程が、上記基体、下地層
    および記録層を約0.05〜約1ミリトールの範囲内の
    圧力の酸素雰囲気中に維持するものである請求項1に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 上記酸素の圧力が約0.01〜約0.3
    ミリトールである請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 上記受動態化の工程が、基体、下地層
    および記録層を、1.5分〜5分の間、上記酸素雰囲気
    中に維持することを含む請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 上記基体、下地層および記録層が酸素
    雰囲気中に約2分間維持される請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 表面層をスパッター沈着することを含
    む工程が、アルゴンと酸素の雰囲気におけるRF反応性
    スパッタリングを含むものであり、雰囲気中のアルゴン
    分圧が15ミリトール未満である請求項1に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 表面層をスパッター沈着することを含
    む工程が、上記不活性ガスと酸素を含む雰囲気内におけ
    るRF反応性スパッター沈着することを含み、上記酸素
    は多くとも0.02Pa(0.15ミリトール)の分圧
    をもつ請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 上記酸素の分圧が0.01Pa(0.
    077ミリトール)未満であり、上記不活性ガスがアル
    ゴンである請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 上記基体が、結晶性下地層の沈着に先
    立って、120〜230℃の範囲内の温度に予熱される
    請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 基体、下地層および薄膜層を、上記表
    面層をスパッター沈着する直前に予熱することをさらに
    含む請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 磁性薄膜記録層上に、約250〜約3
    50オングストロームの範囲内の厚さに、RF反応性ス
    パッタリングにより上記表面層材料の保護表面層を沈着
    させるために、少なくとも基体および基体上に沈着した
    磁性薄膜記録層を含む磁性記録媒体を、表面層材料から
    なるターゲットと共に、1〜10ミリトールの範囲内の
    圧力の不活性ガス雰囲気中の真空蒸着室内に封入する工
    程を含み、上記雰囲気は多くとも分圧0.15ミリトー
    ルの酸素を含み、上記表面層材料は、実質的に、部分的
    に安定化されたジルコニアおよび部分的に安定化された
    ハフニアの一方または双方の成分からなるものである、
    磁性記録媒体の上に保護表面層を形成する方法。
  18. 【請求項18】 上記酸素の分圧がほぼ0.08ミリト
    ールに維持される請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記不活性ガスがアルゴンである請求
    項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 表面層の沈着に先立って、酸素雰囲気
    内において、磁性薄膜記録媒体を受動態化する工程を含
    む請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記受動態化工程が、酸素を約0.0
    4ミリトール〜約1ミリトールの範囲内の圧力に維持す
    ることを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 受動態化の工程が、酸素を0.1〜
    0.3ミリトールの圧力に維持することを含む請求項2
    1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 上記受動態化の工程が、記録媒体を酸
    素雰囲気中に1〜5分間維持することを含む請求項20
    に記載の方法。
  24. 【請求項24】 上記の維持時間がほぼ2分間である請
    求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 上記表面層材料が、ハフニアまたはジ
    ルコニアのいずれかを85〜98%と、実質的に希土類
    酸化物からなる安定剤を2〜15%含む請求項17に記
    載の方法。
  26. 【請求項26】 上記安定剤が酸化イットリウム(Y2
    3 )からなる請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 表面層のスパッター沈着を含む上記の
    工程が、さらに上記記録媒体に負のRFバイアスを適用
    することを含む請求項17に記載の方法。
  28. 【請求項28】 上記のRF電力が、200〜1000
    KWの範囲内にある請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 表面層のスパッター沈着を含む工程
    が、さらに、上記ターゲットに負のバイアスを適用する
    ことを含む請求項27に記載の方法。
JP3026075A 1990-08-14 1991-02-20 長尺の磁気記録媒体上にハフニアおよびジルコニア基の保護被膜を形成する方法 Pending JPH05143983A (ja)

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