JPH05142376A - 模擬制御棒クラスタ集合体 - Google Patents

模擬制御棒クラスタ集合体

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JPH05142376A
JPH05142376A JP3331400A JP33140091A JPH05142376A JP H05142376 A JPH05142376 A JP H05142376A JP 3331400 A JP3331400 A JP 3331400A JP 33140091 A JP33140091 A JP 33140091A JP H05142376 A JPH05142376 A JP H05142376A
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control rod
pellets
stainless steel
mixed
cluster assembly
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Kaoru Ono
薫 小野
Kiyokazu Nakatake
清和 中武
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PWR用制御棒クラスタ集合体において、安
価に製作しうる模擬体を提供することにより、該集合体
を用いた専用取扱工具のトレーニング等を経済的かつ安
全に行わしめることを目的とする。 【構成】 制御棒クラスタ集合体の制御棒(5)を構成
する被覆管(8)に、該被覆管内径と略同径の円柱状に
設けたタングステンペレット(12)とステンレス鋼ペ
レット(13)とを、約2:8の体積比率で混合し、か
つ重心位置が該混合ペレット(12),(13)の軸方
向中央付近になるよう配設して充填せしめ、上記所定混
合比の各金属混合ペレット(12),(13)をもっ
て、中性子吸収材と同重量、同体積の代替重量物となし
たことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加圧水型原子炉(PW
R)で使用される制御棒クラスタ集合体に係り、詳しく
は、制御棒に内挿される中性子吸収材の代わりに代替重
量物を被覆管に挿入し、重量を模擬した模擬制御棒クラ
スタ集合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加圧水型原子炉用燃料集合体では選択さ
れた位置に制御棒案内管が挿通され、これに炉心出力制
御のために制御棒クラスタ集合体が挿入されるようにな
っているが、この制御棒クラスタ集合体は一般に、図2
に示すように、制御棒駆動機構(図示せず)に連結され
る連結棒(1)の下部から放射状にアーム(2)を突出
させると共に、該アーム(2)先端から制御棒固定端
(3)を垂下させてスパイダー(4)となし、このスパ
イダー(4)の上記固定端(3)に16〜24本の制御
棒(5)をその上部端栓(9)により結合した構成を有
している。
【0003】制御棒(5)自体は、図3に示すように、
中性子吸収材(7)、被覆管(8)、上部端栓(9)、
下部端栓(10)、及びプレナムスプリング(11)か
らなっており、上記被覆管(8)としては、通常ステン
レス鋼が採用され、また上記中性子吸収材(7)として
は、上記被覆管内径と略同径の棒状の銀−インジウム−
カドミウム合金(通常Ag80%, In15%, Cd5%)が使用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記制御棒
クラスタ集合体は原子炉定期検査時に専用取扱工具を用
いて、シャフリングされるが、これら工具の取扱作業に
は熟練を要し、一定の期間毎にトレーニングが実施され
ている(なお、上記集合体は、専用取扱工具等の機能試
験にも用いられる)。しかし、こうしたトレーニングで
は、工具の取扱ミスのために制御棒クラスタ集合体が破
損する恐れがある。そのような場合、中性子吸収材の構
成元素であるカドミウムが散逸し、発電所構内の物理的
環境・人体等へ悪影響が発生する。これらのことから、
前記トレーニングでは高価かつ人体に悪影響を及ぼすよ
うな中性子吸収材を内蔵した制御棒を組み込んだ制御棒
クラスタを用いる必要はなく、製作費などの面から何ら
かのトレーニング用模擬体が望まれる状況であった。
【0005】本発明は、叙上の如き実状に対処し、前記
実際の制御棒クラスタ集合体と形状、寸法、そして重量
が一致し、かつ安価に製作しうる模擬制御棒クラスタ集
合体を提供することにより、前記トレーニング等を経済
的かつ安全に行わしめることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を適合す
る本発明の模擬制御棒クラスタ集合体の特徴とするとこ
ろは、制御棒クラスタ集合体の制御棒を構成する被覆管
に、該被覆管内径と略同径の円柱状に設けたタングステ
ンペレットとステンレス鋼ペレットとを、実際の吸収材
重量とほぼ同一にすべく約2:8の体積比率で混合し、
かつ重心位置が該混合ペレットの軸方向中央付近になる
よう配設して充填せしめたことにある。
【0007】
【作用】上記構成の模擬制御棒クラスタ集合体は、前記
中性子吸収材の銀−インジウム−カドミウムの合金より
密度の高いタングステンペレットと、逆に密度の低いス
テンレス鋼ペレットとの所定重量比の混合ペレットによ
って、上記中性子吸収材の代替重量物とした。即ち、こ
のタングステンペレットとステンレス鋼ペレットの所定
比率の混合ペレットにおいては、上記中性子吸収材とほ
ぼ同重量にして同体積をもって、それに代替することが
可能である。そして、これらペレットは、被覆管内径と
ほぼ同一径のタングステン棒、あるいはステンレス鋼棒
を、夫々所定の長さに切断加工するだけでよく、また、
軽重の各ペレットを混合することによってペレット内部
を中空にしたりする加工も必要がないことから、その素
材の汎用性と相俟って、模擬制御棒、ならびにそのクラ
スタ集合体を廉価に製作させることが可能である。
【0008】
【実施例】以下、さらに添付図面を参照して、本発明の
模擬制御棒クラスタ集合体の実施例を説明する。図1は
本発明実施例の模擬制御棒を示す断面図、図2は同模擬
制御棒クラスタ集合体を示す正面図であり、上記制御棒
クラスタ集合体は、制御棒駆動機構(図示せず)に連結
される連結棒(1)と、該連結棒(1)の下部から放射
状に突出したアーム(2)と、該アーム(2)の先端か
ら垂下する制御棒固定端(3)とで構成される既制のも
のと同一のスパイダー(4)に、上記固定端(3)と上
部端栓(9)とを結合させて、16〜24本の制御棒
(5)を取着した構造を有している。
【0009】制御棒(5)自体は、図1に示すように、
ステンレス鋼被覆管(8)、その上部端栓(9)、下部
端栓(10)、及びプレナムスプリング(11)を有し
てなり、上記被覆管(8)には、該被覆管内径と略同
径、即ち一般の中性子吸収材ペレットと同一径の短円柱
状に設けた複数のタングステンペレット(12)とステ
ンレス鋼ペレット(13)とが、約2:8の体積比率で
混合され、かつ重心位置がこの混合ペレットの軸方向中
央付近になるよう交互に配設して充填されている。
【0010】上記タングステンペレット(12)とステ
ンレス鋼ペレット(13)の体積比率は、中性子吸収材
のAg-80, In-15, Cd-5合金の密度が10.18 g/cm3 、 タン
グスンの密度が19.2g/cm3 、ステンレス鋼の密度が7.9
g/cm3 であるため、次式数式1によって決定される。
【0011】
【数1】19.2 X + 7.9 Y = 10.18 X + Y =1
【0012】但し、X はタングステンペレットの体積比
率 Y はステンレス鋼ペレットの体積比率 従って、タングステンペレット(X):ステンレス鋼ペレ
ット(Y) の体積比率は、0.2018:0.7982 である。
【0013】また、上記タングステンペレット(12)
とステンレス鋼ペレット(13)の被覆管(8)内への
配設方法は、実際の制御棒と重心位置を大体一致させる
ために、比較的高さの低い約10mm程度の複数のタング
ステンペレット(12)と、これに重量的に対応する任
意高さのステンレス鋼ペレット(13)とを交互に充填
するのが望ましい。例えば、上記の如くタングステンペ
レット(12)の高さを10mmとした場合、これと交互
に挿入するステンレス鋼ペレット(13)の高さは下記
の数式2により39.55mm となる。 以下余白
【0014】
【数2】
【0015】即ち、これを数等分、例えば4等分して各
9.9 mm高さの4個のペレットとしてもよい。但し、これ
らのペレット長(高さ)は任意に変更可能で、配設方法
も自在に設定しうる。
【0016】しかして、上記構成を有する本発明実施例
の模擬制御棒クラスタ集合体は、中性子吸収材の前記Ag
-80, In-15, Cd-5合金より密度の高いタングステンペレ
ット(12)と、逆に密度の低いステンレス鋼ペレット
(13)との混合ペレットによって、上記中性子吸収材
の代替重量物となしているが、前記した所定比率の混合
ペレットにおいては、該中性子吸収材と同重量、同体積
(吸収材の有効長3606.8mmに対し混合ペレットも同長で
ある) をもって、該吸収材に代替することが可能であ
る。)
【0017】そして、これらペレット(12),(1
3)は、上記吸収材と同一径のタングステン棒、あるい
はステンレス鋼棒を、夫々所定長さに切断加工するだけ
で、軽重の各ペレット(12),(13)を混合するこ
とによりペレット内部を中空にする必要もなく、それら
の素材の汎用性と相俟って、模擬制御棒(5)、ならび
にそのクラスタ集合体を極めて安価に製作することが可
能である。
【0018】ちなみに、17×17型制御棒クラスタ集合体
を例にとると、制御棒の数は24本で吸収材となるAg-80,
In-15, Cd-5合金の総重量は51905 g であり、この材料
費は材料価格 Ag 20.35 円/gr 、In 30.90円/gr 、Cd
1.20 円/gr とすると908 千円となる。
【0019】一方、タングステンペレットとステンレス
鋼ペレットを前記の通りの混合比で挿入した場合の材料
費は タングステン:25(円/gr )×51905(gr) ×0.2018= 2
62千円 ステンレス鋼:0.91(円/gr )×51905(gr) ×0.7982=
37千円 従って合計 299千円となり 908 千円−299 千円=609 千円 と安価になる。なお、実際には、Ag-80, In-15, Cd-5の
合金化及び棒体への伸線のコストも不要となるため、上
記価格差はこれよりずっと大きくなる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の模擬制御
棒クラスタ集合体は、制御棒クラスタ集合体の制御棒を
構成する被覆管に、該被覆管内径と略同径の円柱状に設
けたタングステンペレットとステンレス鋼ペレットと
を、約2:8の体積比率で混合し、かつ重心位置が該混
合ペレットの軸方向中央付近になるよう配設して充填せ
しめ、上記所定混合比の各金属混合ペレットをもって、
中性子吸収材と同重量、同体積の代替重量物となしたも
のであり、上記混合ペレットは、上記中性子吸収材と同
一径のタングステン棒あるいはステンレス鋼棒を夫々所
定長さに切断加工するだけでよいことから、それらの素
材の汎用性と相俟って模擬制御棒ならびにそのクラスタ
集合体を極めて廉価に作製せしめ、従来、実用に供され
る集合体で行われていた専用取扱工具のトレーニング等
を経済的かつ安全に行わしめるとの顕著な効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の模擬制御棒を示す断面図であ
る。
【図2】同模擬制御棒クラスタ集合体を示す正面図であ
る。
【図3】従来一般の制御棒を示す断面図である。
【符号の説明】
(1) 連結棒 (2) アーム (3) 固定端 (4) スパイダー (5) 制御棒 (7) 中性子吸収材 (8) 被覆管 (12)タングステンペレット (13)ステンレス鋼ペレット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御棒駆動機構に連結される連結棒の下
    部から、放射状に複数のアームを突出させると共に、該
    アーム先端部に制御棒固定端を介して制御棒を結合せし
    めた制御棒クラスタ集合体において、上記制御棒を構成
    する被覆管に、該被覆管内径と略同径の円柱状に設けた
    タングステンペレットとステンレス鋼ペレットとを、約
    2:8の体積比率で混合し、かつ重心位置が該混合ペレ
    ットの軸方向中央付近になるよう配設して充填せしめた
    ことを特徴とする模擬制御棒クラスタ集合体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2088601A2 (en) 2008-02-08 2009-08-12 Westinghouse Electric Company LLC Advanced gray rod control assembly
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