JPH0514182U - 緯糸検知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一対の接触部の少なくとも一方を可動体で構
成し、これら両接触部の当接部間に緯糸を通過させ、両
接触部が緯糸の通過にともなう相対的離間状態を検出し
て緯糸の存在の有無を判別するようにした織機の緯糸検
知装置において、接触部の摩耗がなく、検知精度の劣化
を来たさない織機の緯糸検知装置を提供すること。 【構成】 一対の接触部の少なくとも一方が筬打ち移動
する緯糸移動方向へ回転するように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は緯糸検知装置、さらに詳しくは、一対の接触部の少なくとも一方を 可動体で構成し、これら両接触部の当接部間に緯糸を通過させ、両接触部が緯糸 の通過にともなう相対的離間状態を検出して緯糸の存在の有無を判別するように した織機の緯糸検知装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の織機の緯糸検知装置としては、例えば特公昭４９―８８３３号公報に 開示された装置がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このような形式の緯糸検知装置にあっては、一対の接触部は緯糸の 通過に伴なって当接・離間を繰り返すが、織機の稼働時間が長いとどうしても接 触部の摩耗が激しくなり、検知精度の低下を来たすといった課題がある。

【０００４】 この考案はこのような従来技術の課題に鑑みて提案されたもので、接触部の摩 耗がなく、検知精度の劣化を来たさない織機の緯糸検知装置を提供することを目 的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するため、一対の接触部の少なくとも一方を可動体 で構成し、これら両接触部の当接部間に緯糸を通過させ、両接触部が緯糸の通過 にともなう相対的離間状態を検出して緯糸の存在の有無を判別するようにした織 機の緯糸検知装置において、上記一対の接触部の少なくとも一方を回転体で構成 することを特徴とする。

【０００６】

【作用】 上記一対の接触部の少なくとも一方が回転体で構成されているので、接触部間 を緯糸が通過する場合、回転体で構成された接触部の他方の接触部との接触位置 が常に変化することになり、接触部位の変化による摩耗部分の分散が図れる。

【０００７】

【実施例】

図１に示すように、図示しない織機フレーム所定の位置に取り付けられている 基部１からは下側接触部３が絶縁性の座部５を介して経糸方向に向けて突出する ように取り付けられている。

【０００８】 上記下側接触部３と対をなす上側接触部７はローラ状の部材で構成されている 。この上側接触部７は筬打ちによる緯糸移動方向に回転可能なように弾性ロッド ８に枢支されており、この弾性ロッド８はその上端側において基部１に取付固定 されており、その弾性により常に上側接触部７を下側接触部３側へ押圧している 。上側接触部７および弾性ロッド８を覆ってカバー６が基部１に取り付けられて いる。なお、この上側接触部７、ロッド８および基部１は導電性材料で構成して おく。

【０００９】 上記上側接触部７は弾性ロッド８、基部１および導線１１を介して、下側接触 部３は導線１３を介してともに緯糸検知装置の共通の電源回路に接続されている 。

【００１０】 筬打ちによって緯糸が両接触部３、７間を通過すると、両接触部は相対的に離 間され、電気絶縁性の緯糸の存在により導電路は遮断され、緯糸検知装置の検知 回路で緯糸の存在を検知し、「糸あり」信号を出力する。

【００１１】 上記説明においては、上側接触部７をローラ状のものとして説明したが、これ に限定されるものではなく、球状のものとしてしておいても良い。

【００１２】 上記実施例においては上側接触部７のみを回転体で構成し、下側接触部３を固 定体で構成したが、この考案は図２に示すように、下側接触部３０をローラ状ま たは球状のものとして構成しておいてやっても良い。

【００１３】 さらに、上記説明においては、回転体からなる接触部７、３０が筬打ちによる 緯糸の押し込みによって消極的に回転するようになっているが、接触部７、３０ にラチエットを取付けておき、筬所定の位置にラチエット爪を設けておき、この 爪により回転体接触部を積極的に回転させるようにしておいてやっても良い。

【００１４】 また、回転接触部をモータ等の回転駆動源に接続して積極的に回転させるもの であっても良い。

【００１５】 この考案は、例えば特公昭５９―４２０９４号公報や特公昭６３―３０４２５ 号公報に開示されているようような形式の緯糸検知装置にも適用できることはい うまでもない。

【００１６】 さらに上記説明においては緯糸の通過時に電源回路が遮断されて「糸あり」信 号を出力するような構成で説明したが、これに限らず、緯糸の通過時に可動側接 触部またはこれを支持するロッド等が移動することを検知して「糸あり」信号を 出力する形式、例えば該可動側接触部またはロッド等が移動して近接スイッチを ＯＮにするような形式のものにも適用できることはいうまでもない。

【００１７】

【考案の効果】

この考案によれば、少なくとも一方の接触部が回転体で構成されていることか ら、回転体で構成された方の接触部は他方の接触部との接触位置が常に変化して いるので、同一部分のみが摩耗するといったことはなく、接触部の寿命を長くす ることができると同時に偏摩耗による検知精度の劣化を生じさせることがなくな る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の緯糸検知装置周りを示した説明図。

【図２】この考案の他の実施例を示す部分説明図。

【符号の説明】

１ 基部 ３ 下側接触部 ５ 座部 ６ カバー ７ 上側接触部 ８ 弾性ロッド １３ 導線 Ｙ 経糸 Ｌ 筬

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の接触部の少なくとも一方を可動体
   で構成し、これら両接触部の当接部間に緯糸を通過さ
   せ、両接触部が緯糸の通過にともなう相対的離間状態ま
   たは可動体の移動を検出して緯糸の存在の有無を判別す
   る形式の織機の緯糸検知装置において、上記接触部の少
   なくとも一方が筬打ち移動する緯糸移動方向へ回転する
   ように構成されていることを特徴とする織機の緯糸検知
   装置。
2. 【請求項２】 上記接触部が夫々電気接点であることを
   特徴とする請求項１に記載の緯糸検知装置。