JPH05140615A - 耐熱性モリブデン板 - Google Patents

耐熱性モリブデン板

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Publication number
JPH05140615A
JPH05140615A JP12237491A JP12237491A JPH05140615A JP H05140615 A JPH05140615 A JP H05140615A JP 12237491 A JP12237491 A JP 12237491A JP 12237491 A JP12237491 A JP 12237491A JP H05140615 A JPH05140615 A JP H05140615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molybdenum plate
plate
crystal
molybdenum
crystal layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP12237491A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Funakoshi
克己 舟越
Kazuo Iwakuma
和夫 岩隈
Keiji Tanaka
敬二 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Kinzoku Co Ltd
Original Assignee
Toho Kinzoku Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toho Kinzoku Co Ltd filed Critical Toho Kinzoku Co Ltd
Priority to JP12237491A priority Critical patent/JPH05140615A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温における変形量の小さいモリブデン板を
得る。 【構成】 粒径が10mm以上の粗大結晶を有するモリ
ブデン板の厚み方向の少なくとも中心部に、粒径が10
mmよりも小さな微細結晶層を有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼成用の敷板や電気炉
部品等としての使用に適したモリブデン板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の純モリブデン板は、1000℃以
上の高温で使用されると、再結晶によって脆化が生じ、
高温状態の荷重負荷により容易に変形する。これは、再
結晶組織が等軸晶であり、かつ、微細であるため、脆弱
な粒界の総面積が大きいことに起因していると推測され
る。そこで、高温において変形しやすいという欠点を補
うために、微量のカリウム、ケイ素等をド−プして、再
結晶温度や、クリ−プ強度等を改善したド−プモリブデ
ンが用いられているが、ド−プモリブデンは、微量のド
−プ元素を均一に分散させるのが非常に困難であり、し
かもかなり大きな加工率が必要とされている。また、ド
−プモリブデンの板を半導体等の焼成用に使用した場
合、ド−プ元素による汚染が生じる虞がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、高温で使用した場合に変形が少な高純度のモリブ
デン板を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、本
発明にかかる耐熱性モリブデン板は、長径が10mm以
上の結晶からなる粗大結晶層を表面部に備え、少なくと
も厚み方向の中間部には粒径が10mmよりも小さい微
細結晶層を備えた複合結晶構造を有する純度99.9%
以上のモリブデン板からなる。以下、具体例を挙げつ
つ、詳細に説明する。
【0005】図1は、本発明のモリブデン板の断面を模
式的に表すもので、このモリブデン板1は、厚み方向の
中間部に、粒径が10mmよりも小さい微細結晶層2が
介在し、その上下両表面部に長径が10mm以上の結晶
からなる粗大結晶層3,3を備えたサンドイッチ構造と
なっている。粗大結晶層3の結晶の大きさは、通常10
〜150mmであり、微細結晶層2における結晶の大き
さは、100ミクロン以下とするのが好ましい。また、
微細結晶層2の厚みは、板の厚みに対して5〜50%と
するのが好ましく、板の厚みの1/3以下とするのがよ
り好ましい。微細結晶層2の厚みが5%よりも小さい
と、上降伏点(弾性限)が低くなるので好ましくない。
また、微細結晶層2の厚みが大きくなりすぎると、コ−
ンクリ−プが悪化する。
【0006】図2は、上記と異なる例を表すもので、本
例では、結晶構造がサンドイッチ状ではなく、微細結晶
層2が一方の表面に達した2層構造となっている。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。純
度99.9%以上、平均粒径3〜4ミクロンの金属モリ
ブデン粉末を180kg/cm2 の圧力で加圧成型し、
重量3000gの角型成形体を得た。この成形体を水素
気流中で1800℃、240分の条件で燒結し、厚さ1
6mm,比重9.5〜9.7のインゴットとした。この
インゴットを加工温度900〜1000℃で一方向圧延
加工し、厚さ2.5〜3mmの中間製品とした。圧延ス
テップは16−11−9−7.5−5−3.5−3(m
m)であり、9mmまでは各1パスで、それ以降は各2
〜3パスで加工した。この加工によって得られた中間製
品は、例えば1300℃で30分焼鈍したときに、平均
粒径100ミクロン以下の微細な一次再結晶組織となる
ようなものである。
【0008】次に、上記のような圧延によって得られた
中間製品を830℃、30分で加熱して歪回復処理を行
い、引き続き加工率5〜50%の一方向冷間圧延(ト−
タル7〜8回)を行った。その後、1750〜1850
℃で3時間加熱し、モリブデン板表面の結晶を粗大化し
た。その結果、表面層の結晶が、長さ10〜150mm
の細長い粗大結晶粒となった。図3は、従来の純モリブ
デン板の再結晶組織を表す顕微鏡写真(37.5倍)で
あり、図4は上記実施例の厚み方向の断面を表す顕微鏡
写真(37.5倍)である。また、図5は、図4の粗大
結晶層の顕微鏡写真である。
【0009】このようにして得られたモリブデン板につ
いて、図6に示すコ−ンクリ−プ試験により高温変形を
調べた結果は、図7の通りであった。この試験での保持
温度は1600℃であり、試験片の大きさは2×30×
170(mm)、標点距離Lは150mm、荷重Wは5
00gであった。図7から分かるように、本発明のモリ
ブデン板Aは、従来の純モリブデン板Bに較べて、高温
における変形量が著しく小さくなっている。
【0010】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかるモリブデン板は、微細結晶層と粗大結晶層が複
合層状に重なっているので、高温での使用に際し、変形
の少ないものとなった。また、純度が99.9%以上で
あるので、半導体焼成用の敷板として使用しても汚染の
虞がない。
【0011】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構造を表す模式図である。
【図2】本発明の異なる実施例の構造を表す模式図であ
る。
【図3】従来の純モリブデン板の金属結晶構造を表す顕
微鏡写真である。
【図4】本発明のモリブデン板の金属結晶構造を表す顕
微鏡写真である。
【図5】図4における粗大結晶層の金属結晶構造を表す
顕微鏡写真である。
【図6】試験方法の説明図である。
【図7】高温変形試験結果を表すグラフである。
【符号の説明】
1 モリブデン板 2 微細結晶層 3 粗大結晶層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月24日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】図1は、本発明のモリブデン板の断面を模
式的に表すもので、このモリブデン板1は、厚み方向の
中間部に、粒径が10mmよりも小さい微細結晶層2が
介在し、その上下両表面部に長径が10mm以上の結晶
からなる粗大結晶層3,3を備えたサンドイッチ構造と
なっている。粗大結晶層3の結晶の大きさは、通常10
〜150mmであり、微細結晶層2における結晶の大き
さは、100ミクロン以下とするのが好ましい。また、
微細結晶層2の厚みは、板の厚みに対して5〜50%と
するのが好ましく、板の厚みの1/3以下とするのがよ
り好ましい。微細結晶層2の厚みが5%よりも小さい
と、上降伏点(弾性限)が低くなるので好ましくない。
また、微細結晶層2の厚みが大きくなりすぎると、高温
クリ−プが悪化する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】このようにして得られたモリブデン板につ
いて、図6に示す高温クリ−プ試験により高温変形を調
べた結果は、図7の通りであった。この試験での保持温
度は1600℃であり、試験片の大きさは2×30×1
70(mm)、標点距離Lは150mm、荷重Wは50
0gであった。図7から分かるように、本発明のモリブ
デン板Aは、従来の純モリブデン板Bに較べて、高温に
おける変形量が著しく小さくなっている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長径が10mm以上の結晶からなる粗大
    結晶層を表面部に備え、少なくとも厚み方向の中間部に
    は粒径が10mmよりも小さい結晶からなる微細結晶層
    を備えた複合結晶構造を有する純度99.9%以上の耐
    熱性モリブデン板。
JP12237491A 1991-04-23 1991-04-23 耐熱性モリブデン板 Pending JPH05140615A (ja)

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JP12237491A JPH05140615A (ja) 1991-04-23 1991-04-23 耐熱性モリブデン板

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Publications (1)

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JPH05140615A true JPH05140615A (ja) 1993-06-08

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ID=14834266

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JP12237491A Pending JPH05140615A (ja) 1991-04-23 1991-04-23 耐熱性モリブデン板

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100410007C (zh) * 2006-01-26 2008-08-13 宜兴市科兴合金材料有限公司 钼坯压延法制钼圆片工艺
WO2012132489A1 (ja) * 2011-03-25 2012-10-04 株式会社アライドマテリアル モリブデン材

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