JPH05139842A - 窒化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化珪素質焼結体の製造方法

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JPH05139842A
JPH05139842A JP3329470A JP32947091A JPH05139842A JP H05139842 A JPH05139842 A JP H05139842A JP 3329470 A JP3329470 A JP 3329470A JP 32947091 A JP32947091 A JP 32947091A JP H05139842 A JPH05139842 A JP H05139842A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡便な手法により、Si3 4 本来の特性を劣
化させることなく、焼結性の向上した緻密な焼結体、特
に均一な表面特性及び色調(商品価値を低下させる色ム
ラが無い)を有する焼結体を容易に製造でき、安価で量
産性に特に優れた製法を開発する。 【構成】一次焼結よりも高圧下で二次焼結を行なう窒化
珪素質焼結体の製造方法において、一次焼結体を炭素繊
維の集合体で覆って二次焼結する窒化珪素質焼結体の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は構造材料として利用され
る高信頼性の窒化珪素(Si3 4 )質焼結体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】Si3 4 は高強度・高靱性を有する
が、難焼結材料であるので、緻密な焼結体を得るために
種々の研究、提案がなされており、例えば一次焼結より
も高圧(通常10気圧以上)雰囲気ガス中で二次焼結を
行なう二段焼結法が知られている(特公昭62−411
91号公報)。
【0003】ところで、この二段焼結法においては、雰
囲気ガスの対流や黒鉛からなる焼成サヤから揮発する炭
素の濃度勾配等により、得られる焼結体の表面特性が不
均一なものとなり(外観上は色ムラを呈し)、研磨ムラ
や外観不良の原因となっている。そのため、Si3 4
ケ−スで保護して焼結を行なう方法、一次焼結体を炭素
含有物粉末中に埋め込んで二次焼結を行なう方法(特開
昭62−128987号公報)、炭素Cを含有するペ−
ストを塗布する方法(特開平1−215761号公報)
などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Si3 4
−スの場合にはケ−スの存在分だけ炉の処理能力が低下
し、生産性の低下をきたす。また、埋め焼きの場合には
炭素が焼結体の表層部の2〜3mm程度まで侵入するた
め、焼結体の組成が表層部と内部とで異なることとな
り、特性が不均一となるし、Si3 4 自体の特性を活
かしきれない。更に、炭素Cを含有するペ−ストを塗布
する方法の場合、焼結体の各々の表面にペ−ストを塗布
する必要があり、面倒である。
【0005】本発明は、簡便な手法により、Si3 4
本来の特性を劣化させることなく、焼結性の向上した緻
密な焼結体、特に均一な表面特性及び色調(商品価値を
低下させる色ムラが無い)を有する焼結体を容易に製造
でき、安価で量産性に特に優れた製法を開発することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】その手段は、一次焼結よ
りも高圧下で二次焼結を行なう窒化珪素質焼結体の製造
方法において、一次焼結体を炭素繊維の集合体で覆っ
て、二次焼結する窒化珪素質焼結体の製造方法。にあ
る。
【0007】ここで、炭素繊維とは、主として炭素から
なり、ファイバー状、ウィスカー状のように繊維構造を
有するものをいう。また、集合体とは、網状、縄状等の
織物、フェルト状の圧縮成形体などをいう。窒化珪素焼
結体とは、主たる結晶相が窒化珪素であるものはもとよ
り、アルミニウムや酸素の固溶したいわゆるサイアロン
であっても良い。
【0008】
【作用】一次焼結体を炭素繊維の集合体で覆っているこ
とから、一次焼結体の周囲が、炭素濃度の急な勾配を生
じることなく、均一な炭素雰囲気となり、表面状態が不
均一になることはない。すなわち、炭素源が繊維構造を
なしていることから、炭素粉末中での埋め焼きと異な
り、その炭素が一次焼結体の開気孔に侵入することはな
いし、また、ペースト塗布と異なり、表面のみ炭素過剰
となることもなく、一次焼結体全体を炭素の均一な還元
雰囲気内に保持できる。その結果、最終製品の表面に色
ムラが生じない。
【0009】〔好適な実施態様〕焼結すべき原料として
のSi3 4 粉末は高強度焼結体を得るためにはα率が
70%以上、特に90%以上のものが好ましい。その平
均粒径は5μm以下、好ましくは1μm以下にするとよ
い。5μmを越えると焼結性が低下するだけでなく焼結
体中に異常粒成長したSi3 4 粒子が発現し易くな
り、強度・靱性を低下させるためである。
【0010】焼結助剤として、MgO,Al2 3 ,Y
2 3 ,CeO2 ,BeO,ZrO2 等の金属酸化物少
なくとも一種を配合するとよい。また、製造過程におい
て酸化物に変化し得るもの、即ち塩(炭酸塩など)、水
酸化物などであってもよい。焼結助剤の量は酸化物換算
で合計1〜15%(重量%,以下同じ)、好ましくは2
〜6%にするとよい。
【0011】配合粉末の成形は加圧成形,押し出し成形
等,種々の方法で行なわれ、任意の形状を得ることがで
きる。成形体の焼結は、既述の通り一次焼結(予備焼
結)及びに二次焼結(最終焼結)の二段階焼結によって
行なわなければならない。両焼結は連続スケジュ−ルで
なく、不連続スケジュ−ルで行なう必要がある。連続ス
ケジュ−ルでは炭素繊維の集合体で覆う工程が一次焼結
前(成形後)に行なうこととなり、一次焼結体を覆う場
合とは異なり炭素成分と成形体とが反応し満足な焼結体
が得られないからである。
【0012】一次焼結は、開気孔(連通孔)をなくすこ
とにより二次焼結時における雰囲気ガスの焼結体中への
侵入を妨げ、緻密化を可能にするために行なわれる。こ
のため一次焼結後の相対密度は90%以上必要であり、
93%以上が好ましい。この時の雰囲気ガス圧力は均一
な一次焼結体を得るために20atm以下、好ましくは
10atm以下とするのがよい。
【0013】得られた一次焼結体を炭素繊維の集合体で
覆うことは、最終焼結体における表面特性を均一なもの
とし、外観特性を向上させるためである。一次焼結後に
実施するのは、前述したように、炭素成分と成形体との
反応を生じさせないためである。炭素繊維の集合体は、
表面均質化剤として作用し、Si3 4 自体の特性を劣
化させることなく雰囲気ガスの対流及び黒鉛型による表
面特性のバラツキを防止する。
【0014】次に、こうして炭素繊維の集合体で覆われ
た一次焼結体を一次焼結よりも高圧下で二次焼結を行な
う。二次焼結は、一次焼結のみでは緻密な焼結体を得難
いために行なわれる。加圧方法としては、雰囲気加圧焼
結,高温静水圧プレス焼結(HIP)が用いられる。加
圧条件としては、一次焼成時より高圧にする必要があ
り、10atm以上にするとよい。Si3 4 の熱分解
を制御し、焼結温度を高くできることにより常圧下では
緻密化しない助剤量の少ない組成についても緻密化でき
るためである。特に50atm以上が好ましい。雰囲気
ガスとしては、一次焼結におけると同様に非酸化性ガ
ス,即ち窒素,不活性ガスが挙げられる。雰囲気ガスに
よる焼結体及び炉内構造物への影響を防ぐ為である。
【0015】こうして得られた二次焼結体は相対密度が
97%以上,好ましくは99%以上であるとよい。かく
て、表面全体が黒色または灰色を呈し、しかも強度が9
50〜1000MPaであり、均一な特性を有するSi
3 4 質焼結体は、摺動部材例えばベアリングボ−ル,
タペット等に好適である。
【0016】
【実施例】
「実施例1」平均粒径0.8μm,α率93%のSi3
4 粉末93重量%、比表面積10m2 /g,純度9
9. 9%のY2 3 粉末3重量%及び比表面積8m2
gのAl2 3 粉末3重量%を湿式混合し、乾燥する。
次に、乾燥した混合粉末を1.5t/cm2 の圧力で4
5×45×20mmの形状に静水圧プレス成形して試験
片用成形体を作製した。また同様にベアリングボ−ル用
成形体を作製(直径7/16インチ:2000個)した。次
にこれらの成形体をSi3 4 ケ−ス中に入れ、黒鉛型
内において1700℃,1atmにて窒素雰囲気中で4
時間予備焼結し、密度94%の一次焼結体を得た。次
に、嵩密度0.05g/cc、厚さ10mmのカ−ボン
フェルトを使用して一次焼結体を覆い黒鉛型内において
1750℃,75atmにて窒素雰囲気中で2時間再焼
結してSi3 4 質焼結体からなる試験片並びにベアリ
ングボ−ルを製造した。
【0017】次に各特性を以下の方法によって評価し、
その結果を表1に示す。表1の特性において、密度、外
観及び強度は試験片で、作業時間はベアリングボ−ルで
評価したものである。また、比較のために、カ−ボンフ
ェルト無しである以外は上記と同一条件で製造した焼結
体の特性と、カ−ボンフェルトに代えて純度98%のカ
ーボンブラック100重量部及びエタノール200重量
部の混合体からなるカーボンペーストを塗布した以外は
上記と同一条件で製造した焼結体の特性も示す。
【0018】(a)相対密度:アルキメデス法 (b)外観:目視による色ムラの有無 (c)強度:JIS R 1601(三点曲げ法) (d)作業時間:2次焼結セットにかかる時間
【表1】 表1に示されるように、カ−ボンフェルトを使用する場
合は色ムラは発生せず、カ−ボンフェルトを使用しない
場合は全数について色ムラが発生した。また、ペースト
塗布の場合もカ−ボンフェルト使用の場合と同様に色ム
ラ無しであったが、作業時間が2倍もかかってしまっ
た。
【0019】「実施例2」実施例1と同様にベアリング
ボ−ル(7/16インチ:4000個)を作製し、カ−ボン
フェルトを使用して焼結する場合(2000個)とカ−
ボンフェルトを使用せずに焼結した場合(2000個)
の焼結体を得た。ベアリングボ−ル表面をバレル研磨を
行ない、目視により外観検査を行なった。カ−ボンフェ
ルトを使用する場合は色ムラは発生せず、カ−ボンフェ
ルトを使用しない場合は全数について色ムラが発生し
た。
【0020】比較例のように色ムラが生じる物の場合、
色ムラ部と正常部とでは若干の硬度差があるため、ベア
リングボ−ルのような精密加工を必要とする場合に均一
に加工できず、ベアリングボ−ルとして高精度に仕上が
らないという問題が生じた。実施例のような均一な色調
を呈している場合は、加工ムラによる精度不良が発生せ
ずJISの等級10に仕上げることができた。
【0021】
【効果】以上の如く本発明によれば、焼結性を低下させ
ることなく緻密化(高密度化)でき、特に外観特性及び
表面特性に優れた高強度Si3 4 質焼結体を提供する
ことに成功したものである。カ−ボン繊維の織物は安価
であり、カ−ボン繊維の織物で覆うという簡単な処理工
程を付加するだけで、Si 3N 4質焼結体本来の特性を低
下させることなく、商品価値を低下させる色ムラを無く
することができ、また量産性に特に優れた製法であるこ
とから、工業的価値が極めて高い。本発明によって製造
されたSi3 4 質焼結体は、構造部材等に広く利用で
き、極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次焼結よりも高圧下で二次焼結を行なう
    窒化珪素質焼結体の製造方法において、一次焼結体を炭
    素繊維の集合体で覆って二次焼結する窒化珪素質焼結体
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001261446A (ja) * 2000-03-21 2001-09-26 Ngk Spark Plug Co Ltd 窒化珪素質焼結体とその製造方法、及び窒化珪素質部品の製造方法
WO2023249323A1 (ko) * 2022-06-22 2023-12-28 오씨아이 주식회사 질화규소 기판의 재생 방법

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