JPH05139725A - 硼化チタンの製造方法 - Google Patents
硼化チタンの製造方法Info
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- JPH05139725A JPH05139725A JP32521791A JP32521791A JPH05139725A JP H05139725 A JPH05139725 A JP H05139725A JP 32521791 A JP32521791 A JP 32521791A JP 32521791 A JP32521791 A JP 32521791A JP H05139725 A JPH05139725 A JP H05139725A
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- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B35/00—Boron; Compounds thereof
- C01B35/02—Boron; Borides
- C01B35/04—Metal borides
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Abstract
(57)【要約】
硼化チタンの製造方法
【目的】 高純度で平均粒径が10μm以下の均一な粒
度分布を有する硼化チタン粉末を安全に製造する。併せ
て、今後さらに増加するであろうチタン関連産業におけ
る産業廃棄物を有効利用する。 【構成】 金属チタンと硼素及び/又は硼素化合物とを
反応させて硼化チタンを製造するに際し、金属チタンと
して、油水で湿潤されてなる金属チタン、例えば金属チ
タンインゴットや金属チタンスラブ等の研磨・切削加工
時に発生する金属チタン屑を用いることを特徴とする硼
化チタンの製造方法。
度分布を有する硼化チタン粉末を安全に製造する。併せ
て、今後さらに増加するであろうチタン関連産業におけ
る産業廃棄物を有効利用する。 【構成】 金属チタンと硼素及び/又は硼素化合物とを
反応させて硼化チタンを製造するに際し、金属チタンと
して、油水で湿潤されてなる金属チタン、例えば金属チ
タンインゴットや金属チタンスラブ等の研磨・切削加工
時に発生する金属チタン屑を用いることを特徴とする硼
化チタンの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属チタンを用いる硼
化チタンの製造方法に関するものである。
化チタンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】硼化チタンは、一般に、その導電性、高
融点、耐食性、高硬度等の性質を利用して導電性付与
材、高温構造材、耐摩耗材、切削工具等に使用されてい
る。
融点、耐食性、高硬度等の性質を利用して導電性付与
材、高温構造材、耐摩耗材、切削工具等に使用されてい
る。
【0003】従来、硼化チタンを製造する方法として
は、1)二酸化チタンと酸化硼素を炭素あるいは炭化硼
素により還元する炭素還元法、2)二酸化チタンと酸化
硼素をマグネシウムやアルミニウム等で還元する金属還
元法、3)チタンのハロゲン化物(TiCl4 等)とB
Cl3との気相反応法、4)金属チタンと硼素の直接反応
法等が知られている。
は、1)二酸化チタンと酸化硼素を炭素あるいは炭化硼
素により還元する炭素還元法、2)二酸化チタンと酸化
硼素をマグネシウムやアルミニウム等で還元する金属還
元法、3)チタンのハロゲン化物(TiCl4 等)とB
Cl3との気相反応法、4)金属チタンと硼素の直接反応
法等が知られている。
【0004】これらのうち、1)の製法は、工業的大規
模生産に適しかつ比較的低価格の原料を用い最も広く利
用されているが、炭素や酸化物が残存し高純度の硼化チ
タン粉末が得られない等の欠点がある。2)の製法は、
共存する酸化マグネシウムや酸化アルミニウムの分離が
困難である。3)と4)の製法では、原料が高価なため
製造コストが非常に高くなり大量生産には適さない。ま
た、4)の製法は、原料が非常に高価である他、金属チ
タンの取扱いが危険であり、また部分的に大きな粒成長
が起こり不均一な大きさの粒になる等の欠点がある。
模生産に適しかつ比較的低価格の原料を用い最も広く利
用されているが、炭素や酸化物が残存し高純度の硼化チ
タン粉末が得られない等の欠点がある。2)の製法は、
共存する酸化マグネシウムや酸化アルミニウムの分離が
困難である。3)と4)の製法では、原料が高価なため
製造コストが非常に高くなり大量生産には適さない。ま
た、4)の製法は、原料が非常に高価である他、金属チ
タンの取扱いが危険であり、また部分的に大きな粒成長
が起こり不均一な大きさの粒になる等の欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の状況
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、不純物の少ない硼化チタンを安全に製造することに
ある。
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、不純物の少ない硼化チタンを安全に製造することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、金
属チタンと硼素及び/又は硼素化合物とを反応させて硼
化チタンを製造するに際し、金属チタンとして、油水で
湿潤されてなる金属チタンを用いることを特徴とする硼
化チタンの製造方法である。
属チタンと硼素及び/又は硼素化合物とを反応させて硼
化チタンを製造するに際し、金属チタンとして、油水で
湿潤されてなる金属チタンを用いることを特徴とする硼
化チタンの製造方法である。
【0007】以下、さらに詳しく本発明を説明する。
【0008】従来の硼化チタンの製法では、チタンと硼
素の直接反応により高純度の硼化チタンが得られるが、
金属チタンは、微粉化するほど活性度が高くなるので急
激な反応となり、部分的に大きな粒成長が起こり反応の
制御が困難となる。しかも取扱いが危険である。そこで
本発明者らは、金属チタンとして、金属チタンインゴッ
トや金属チタンスラブ等の研磨・切削加工時に発生する
金属チタン屑(以下、チタンスラジという)を用いたと
ころ、驚くべきことに、このような問題点を解決するこ
とができたものである。
素の直接反応により高純度の硼化チタンが得られるが、
金属チタンは、微粉化するほど活性度が高くなるので急
激な反応となり、部分的に大きな粒成長が起こり反応の
制御が困難となる。しかも取扱いが危険である。そこで
本発明者らは、金属チタンとして、金属チタンインゴッ
トや金属チタンスラブ等の研磨・切削加工時に発生する
金属チタン屑(以下、チタンスラジという)を用いたと
ころ、驚くべきことに、このような問題点を解決するこ
とができたものである。
【0009】チタンスラジは、チタンの他に主として油
と水を含んでいることから、本発明で使用できる金属チ
タン原料は、チタンスラジに限られることはなく、金属
チタンを油水で湿潤されたものであればよい。その際の
油分としては、各種の油、例えば鉱物油・動物油・植物
油・混成油・塩化油・硫化油・合成油等の一般潤滑油・
機械工作油(研削油等)などが使用できる。このよう
に、金属チタンを油水により湿潤させることによって表
面が保護された状態となり、特にチタンスラジに典型な
平板状金属チタンにおいては、特別の取扱いをしなくて
も通常の取扱いで危険のないものにすることができる。
と水を含んでいることから、本発明で使用できる金属チ
タン原料は、チタンスラジに限られることはなく、金属
チタンを油水で湿潤されたものであればよい。その際の
油分としては、各種の油、例えば鉱物油・動物油・植物
油・混成油・塩化油・硫化油・合成油等の一般潤滑油・
機械工作油(研削油等)などが使用できる。このよう
に、金属チタンを油水により湿潤させることによって表
面が保護された状態となり、特にチタンスラジに典型な
平板状金属チタンにおいては、特別の取扱いをしなくて
も通常の取扱いで危険のないものにすることができる。
【0010】油水の組成は、油分10〜70重量%で水
分90〜30重量%であることが好ましい。油分が10
重量%未満では金属チタンが着火しやすく危険な状態と
なり、一方、油分が70重量%を越えると高粘性となっ
て取扱いが不便となったり、炭素やアルカリ成分が多く
なって高純度の硼化チタンを製造するのに悪影響を与え
る。
分90〜30重量%であることが好ましい。油分が10
重量%未満では金属チタンが着火しやすく危険な状態と
なり、一方、油分が70重量%を越えると高粘性となっ
て取扱いが不便となったり、炭素やアルカリ成分が多く
なって高純度の硼化チタンを製造するのに悪影響を与え
る。
【0011】金属チタンと油水の湿潤状態を形成させる
ための両者の混合割合は、金属チタン30〜80重量%
で油水70〜20重量%であることが好ましい。油水が
20重量%未満では金属チタンは着火しやすく極めて危
険となる。一方、油水が70重量%を越えると金属チタ
ンは安全であるが原料はスラリー状となって取扱いに不
便となる。
ための両者の混合割合は、金属チタン30〜80重量%
で油水70〜20重量%であることが好ましい。油水が
20重量%未満では金属チタンは着火しやすく極めて危
険となる。一方、油水が70重量%を越えると金属チタ
ンは安全であるが原料はスラリー状となって取扱いに不
便となる。
【0012】上記油水で湿潤される金属チタンとして
は、微粉から比較的粗粉のものまで使用することがで
き、さらには金属チタンの展伸材関連工業において発生
するチタン屑をも利用することができる。
は、微粉から比較的粗粉のものまで使用することがで
き、さらには金属チタンの展伸材関連工業において発生
するチタン屑をも利用することができる。
【0013】油水で湿潤された金属チタンの典型例はチ
タンスラジであり、これを用いることによって産業廃棄
物の有効利用が図れる。チタンスラジ中の金属チタン分
は、研磨や切削等の際に発生するチタン屑・切粉であっ
て、粉状・粒状・線状・糸状・リボン状・帯状・平板状
等いわゆる木材加工でのカンナ屑・切粉の形態を有して
いる。
タンスラジであり、これを用いることによって産業廃棄
物の有効利用が図れる。チタンスラジ中の金属チタン分
は、研磨や切削等の際に発生するチタン屑・切粉であっ
て、粉状・粒状・線状・糸状・リボン状・帯状・平板状
等いわゆる木材加工でのカンナ屑・切粉の形態を有して
いる。
【0014】現在、チタンスラジは有効な回収方法が見
出されないまま産業廃棄物として処理されている。しか
るに、最近のチタン関連産業の需要の伸びが大きく、そ
れにともなってチタンスラジの量も増加の傾向をたど
り、業界では処理技術の開発が切望されている。この大
量に発生するチタンスラジを硼化チタンの製造原料とし
て使用した点においても本発明の意義がある。
出されないまま産業廃棄物として処理されている。しか
るに、最近のチタン関連産業の需要の伸びが大きく、そ
れにともなってチタンスラジの量も増加の傾向をたど
り、業界では処理技術の開発が切望されている。この大
量に発生するチタンスラジを硼化チタンの製造原料とし
て使用した点においても本発明の意義がある。
【0015】金属チタンを用いた硼化チタンの生成反応
は、主に次の反応式が知られており、これに従って硼化
チタンの生成反応は進行する。 1)Ti+2B→TiB2 2)Ti+2BN→TiB2 +N2 3)Ti+B2 O3 +3C→TiB2 +3CO 4)Ti+2H3 BO3 +3C→TiB2 +3H2 O+
3CO 5)7Ti+3B4 C+B2 O3 →7TiB2 +3CO 6)7Ti+3B4 C+2H3 BO3 →7TiB2 +3
H2 O+3CO
は、主に次の反応式が知られており、これに従って硼化
チタンの生成反応は進行する。 1)Ti+2B→TiB2 2)Ti+2BN→TiB2 +N2 3)Ti+B2 O3 +3C→TiB2 +3CO 4)Ti+2H3 BO3 +3C→TiB2 +3H2 O+
3CO 5)7Ti+3B4 C+B2 O3 →7TiB2 +3CO 6)7Ti+3B4 C+2H3 BO3 →7TiB2 +3
H2 O+3CO
【0016】本発明では、油水で湿潤された金属チタン
と、例えば硼素・窒化硼素・炭化硼素・酸化硼素・硼酸
等の粉末等の硼素含有原料と、さらに酸化硼素と硼酸を
使用する場合には還元剤としての炭素粉末・炭化硼素粉
末等とをほぼ理論量で配合し、例えばボールミル等の混
合装置で十分混合する。チタンスラジを利用した場合に
は脱油、脱水等の前処理をせずにそのまま使用する。
と、例えば硼素・窒化硼素・炭化硼素・酸化硼素・硼酸
等の粉末等の硼素含有原料と、さらに酸化硼素と硼酸を
使用する場合には還元剤としての炭素粉末・炭化硼素粉
末等とをほぼ理論量で配合し、例えばボールミル等の混
合装置で十分混合する。チタンスラジを利用した場合に
は脱油、脱水等の前処理をせずにそのまま使用する。
【0017】次いで、上記混合物を水添加による湿式造
粒法にて粒状化し乾燥後、または上記混合物を一般の加
圧成型機で加圧成形処理後、黒鉛るつぼ中で、あるいは
不純物の混入を避けるために例えば六方晶窒化硼素のる
つぼ等の高温耐火物を内側に使用したり、黒鉛るつぼの
内側に六方晶窒化硼素膜を施したものを用いて、アルゴ
ン等の不活性ガス雰囲気下、高周波加熱炉等にて加熱反
応させる。加熱反応に際しては、油水を含んでいるた
め、1000℃以下での昇温速度を10〜17℃/min程
度と緩やかにすることが好ましい。得られた反応物の凝
集体をボールミルや振動ミル等により解砕することによ
って硼化チタン粉末を得ることができる。
粒法にて粒状化し乾燥後、または上記混合物を一般の加
圧成型機で加圧成形処理後、黒鉛るつぼ中で、あるいは
不純物の混入を避けるために例えば六方晶窒化硼素のる
つぼ等の高温耐火物を内側に使用したり、黒鉛るつぼの
内側に六方晶窒化硼素膜を施したものを用いて、アルゴ
ン等の不活性ガス雰囲気下、高周波加熱炉等にて加熱反
応させる。加熱反応に際しては、油水を含んでいるた
め、1000℃以下での昇温速度を10〜17℃/min程
度と緩やかにすることが好ましい。得られた反応物の凝
集体をボールミルや振動ミル等により解砕することによ
って硼化チタン粉末を得ることができる。
【0018】以上のようにして得られた硼化チタン粉末
の品質・性能は、従来市販されているものと同等あるい
はそれ以上であり、金属チタンを湿潤させるに使用した
油水の影響はほとんど見られない。
の品質・性能は、従来市販されているものと同等あるい
はそれ以上であり、金属チタンを湿潤させるに使用した
油水の影響はほとんど見られない。
【0019】
【実施例】以下に実施例と比較例をあげて本発明をさら
に詳しく説明する。 実施例1 油水(混成潤滑油分14.4重量%、水分85.6重量
%)57.1重量%と平均粒径17.0μmの金属チタ
ン粉末42.9重量%とを混合し油水で湿潤された金属
チタンを準備した。この金属チタン73. 8gに対し六
方晶窒化硼素76.5gを配合し、ボールミルにより混
合した後、水添加による湿式造粒法にて粒径10mm以
上の粒状とし、乾燥後、それを円筒状黒鉛るつぼの内側
に組み込んだ外径80mm、内径60mm、高さ90m
mの六方晶窒化硼素るつぼに充填し、アルゴンガス雰囲
気下、温度1000℃までの昇温速度を17℃/min、平
均昇温速度23℃/minとし、温度1900℃、保持時間
60分間の条件で、高周波加熱炉にて反応させた。
に詳しく説明する。 実施例1 油水(混成潤滑油分14.4重量%、水分85.6重量
%)57.1重量%と平均粒径17.0μmの金属チタ
ン粉末42.9重量%とを混合し油水で湿潤された金属
チタンを準備した。この金属チタン73. 8gに対し六
方晶窒化硼素76.5gを配合し、ボールミルにより混
合した後、水添加による湿式造粒法にて粒径10mm以
上の粒状とし、乾燥後、それを円筒状黒鉛るつぼの内側
に組み込んだ外径80mm、内径60mm、高さ90m
mの六方晶窒化硼素るつぼに充填し、アルゴンガス雰囲
気下、温度1000℃までの昇温速度を17℃/min、平
均昇温速度23℃/minとし、温度1900℃、保持時間
60分間の条件で、高周波加熱炉にて反応させた。
【0020】得られた反応物を振動ミルで15分間解砕
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 29重量%、0. 12重量
%と少なく、平均粒径が6.1μmの高純度の硼化チタ
ン粉末であった。
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 29重量%、0. 12重量
%と少なく、平均粒径が6.1μmの高純度の硼化チタ
ン粉末であった。
【0021】実施例2 チタンスラジ〔金属チタン:48.0重量%、油水(塩
化油系研削油分67.3重量%、水分32.7重量
%):52.0重量%〕に、チタンスラジ中の金属チタ
ン85.7gに対し硼素38. 7gを混合し、加圧成形
により直径10mm、長さ30〜50mmの成形体と
し、それを実施例1と同様の装置を用いて、平均昇温速
度15℃/min、温度1700℃で加熱処理した。
化油系研削油分67.3重量%、水分32.7重量
%):52.0重量%〕に、チタンスラジ中の金属チタ
ン85.7gに対し硼素38. 7gを混合し、加圧成形
により直径10mm、長さ30〜50mmの成形体と
し、それを実施例1と同様の装置を用いて、平均昇温速
度15℃/min、温度1700℃で加熱処理した。
【0022】得られた反応物を振動ミルで15分間解砕
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 25重量%、0. 06重量
%であり、平均粒径が4. 0μmの高純度の硼化チタン
粉末であった。
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 25重量%、0. 06重量
%であり、平均粒径が4. 0μmの高純度の硼化チタン
粉末であった。
【0023】実施例3 油水(混成潤滑油分31.8重量%、水分68.2重量
%)22.0重量%と平均粒径4. 0μmの金属チタン
粉末78.0重量%を混合し油水で湿潤された金属チタ
ンを準備した。この金属チタン64.5gに対し酸化硼
素93.7gとコークス48.5gを混合し、加圧成形
により直径12mm、長さ30〜50mmの成形体と
し、それを実施例1と同様の装置を用いて、温度185
0℃で加熱処理した。
%)22.0重量%と平均粒径4. 0μmの金属チタン
粉末78.0重量%を混合し油水で湿潤された金属チタ
ンを準備した。この金属チタン64.5gに対し酸化硼
素93.7gとコークス48.5gを混合し、加圧成形
により直径12mm、長さ30〜50mmの成形体と
し、それを実施例1と同様の装置を用いて、温度185
0℃で加熱処理した。
【0024】得られた反応物を振動ミルで15分間解砕
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 10重量%、0. 14重量
%であり、平均粒径が4. 9μmの高純度の硼化チタン
粉末であった。
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 10重量%、0. 14重量
%であり、平均粒径が4. 9μmの高純度の硼化チタン
粉末であった。
【0025】実施例4 チタンスラジ〔金属チタン:45.1重量%、油水(塩
化油系研削油分89.1重量%、水分10.9重量
%):54.9重量%〕に、チタンスラジ中の金属チタ
ン73.8gに対し炭化硼素36.5gと硼酸27.2
gを混合・造粒し、それを実施例1と同様の装置を用い
て、温度1800℃で加熱処理した。
化油系研削油分89.1重量%、水分10.9重量
%):54.9重量%〕に、チタンスラジ中の金属チタ
ン73.8gに対し炭化硼素36.5gと硼酸27.2
gを混合・造粒し、それを実施例1と同様の装置を用い
て、温度1800℃で加熱処理した。
【0026】得られた反応物を振動ミルで15分間解砕
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 06重量%、0. 19重量
%であり、平均粒径が4. 5μmの高純度の硼化チタン
粉末であった。
し、それを粉末X線回折法により同定したところ、硼化
チタンであることを確認した。また、化学分析の結果、
酸素及び炭素はそれぞれ0. 06重量%、0. 19重量
%であり、平均粒径が4. 5μmの高純度の硼化チタン
粉末であった。
【0027】比較例1 油水で湿潤された金属チタンのかわりに、市販の金属チ
タン粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして硼化
チタンを製造した。その結果、硼化チタン以外に窒化チ
タンがわずかに認められた。また、化学分析の結果、酸
素と炭素がそれぞれ0.4〜1.2重量%と多く、平均
粒径も10μmよりも大きく、部分的に粒径の大きいも
のが存在し不均一な粒度分布であった。
タン粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして硼化
チタンを製造した。その結果、硼化チタン以外に窒化チ
タンがわずかに認められた。また、化学分析の結果、酸
素と炭素がそれぞれ0.4〜1.2重量%と多く、平均
粒径も10μmよりも大きく、部分的に粒径の大きいも
のが存在し不均一な粒度分布であった。
【0028】
【発明の効果】本発明のように、油水で湿潤された金属
チタンを硼化チタンの製造原料として用いることによ
り、高純度で平均粒径が10μm以下の均一な粒度分布
を有する硼化チタン粉末を安全に製造することができ
る。また、今後、さらに需要が延びることが期待される
チタン関連産業におけるチタンスラジ(産業廃棄物)の
有効利用を図ることができる。
チタンを硼化チタンの製造原料として用いることによ
り、高純度で平均粒径が10μm以下の均一な粒度分布
を有する硼化チタン粉末を安全に製造することができ
る。また、今後、さらに需要が延びることが期待される
チタン関連産業におけるチタンスラジ(産業廃棄物)の
有効利用を図ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 金属チタンと硼素及び/又は硼素化合物
とを反応させて硼化チタンを製造するに際し、金属チタ
ンとして、油水で湿潤されてなる金属チタンを用いるこ
とを特徴とする硼化チタンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32521791A JPH05139725A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 硼化チタンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32521791A JPH05139725A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 硼化チタンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05139725A true JPH05139725A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18174336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32521791A Pending JPH05139725A (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 硼化チタンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05139725A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005519843A (ja) * | 2002-03-28 | 2005-07-07 | カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ | ニホウ化ジルコニウム粉末の製造方法 |
JP2008063191A (ja) * | 2006-09-07 | 2008-03-21 | Fuji Titan Kogyo Kk | 金属ホウ化物微粉末の製造方法 |
US20110212330A1 (en) * | 2005-12-20 | 2011-09-01 | H. C. Starck Gmbh & Co. Kg | Inorganic compounds |
-
1991
- 1991-11-13 JP JP32521791A patent/JPH05139725A/ja active Pending
Cited By (4)
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