JPH0513632B2 - - Google Patents

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JPH0513632B2
JPH0513632B2 JP24450784A JP24450784A JPH0513632B2 JP H0513632 B2 JPH0513632 B2 JP H0513632B2 JP 24450784 A JP24450784 A JP 24450784A JP 24450784 A JP24450784 A JP 24450784A JP H0513632 B2 JPH0513632 B2 JP H0513632B2
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JP
Japan
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tryptophan
liquid
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activated carbon
resin
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JP24450784A
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Shoichiro Myahara
Tooru Myahara
Tadayoshi Uda
Tatsuo Azuma
Kazunari Nitsuta
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はL−トリプトフアンの精製方法に関す
る。 さらに詳しくは発酵法または酵素法により得ら
れたL−トリプトフアンを含む反応マスから、着
色不純物を除去して色相のすぐれた精L−トリプ
トフアンを得る方法に関する。 L−トリプトフアンは、必須アミノ酸の一つで
あり、医薬品、飼料などに使用される有用な化合
物である。 L−トリプトフアンの製造方法としては、発酵
法、酵素法が知られているが、合成法と違い、発
酵法、酵素法の場合は菌体由来の不純物が蓄積
し、各種精製工程を経ても不純物は充分除去しき
れず、発泡成分、着色成分として残留する。また
L−トリプトフアン自体熱、光に弱く、遮光下に
おいても濃縮などの熱履歴により、発泡成分や着
色成分が蓄積される。 L−トリプトフアンを医薬品として用いる場合
は、商品価値を高めるためにも、特に可視光吸収
が430nm付近にある、外観としては黄色味を呈す
る着色原因となる物質を出来得る限り除去する必
要があるが、再結晶工程に付くことなく日本薬局
方規格を満足する透過率(T%)を有する精製品
を得ることは大変因難である。 本発明方法は、晶出後再度再結晶に付すことな
くT%97〜98%の高純度のL−トリプトフアンを
得ることが可能な脱色精製方法である。 従来の技術 発酵法または酵素法によるL−トリプトフアン
製造法は、中性付近の水性媒体中で、トリプトフ
アンシンセターゼの作用を有する酵素や菌体の存
在下で、例えばインドールとセリンとを反応させ
る方法であるが、得られた反応液中に含有されて
いる菌体や酵素を除去せねばならず、通常のアミ
ノ酸処理方法としては活性炭、シリカゲルなどの
固体物質に吸着分離させる方法や、遠心分離器な
どにより沈降分離する方法などが知られている。
また一方、イオン交換樹脂や、非極性多孔性樹脂
を用いてアミノ酸を分離精製する方法も知られて
いる。 例えば、特開昭58−895公報では、L−トリプ
トフアン反応液またはこれから晶出した回収およ
び精製母液中に含有、蓄積された反応阻害物質の
ような副生不純物を除去するため、非イオン交換
性の多孔質性樹脂による接液処理と、限外過膜
による過処理工程を組み合せた方法が開示され
ている。 その外、晶出時にアミノ酸反応液をアルカリ側
に調整して予め低級アルコールまたはケトン類を
晶出液に添加することにより、固液分離性のよい
結晶にして色素や他の不純物などの挾雑物を分離
する方法(特開昭59−39857)も公知である。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、再晶工程を全く行うことなく、
L−トリプトフアン反応液から晶出して得られた
製品のT%が97〜98%である実質的に無色のL−
トリプトフアンを得る精製方法を種々検討した。 その結果、特開昭58−895公報記載のように、
公知の非イオン性多孔質性樹脂による単一接液処
理だけでなく、限外過を併用した場合において
は、たしかにその相乗効果は認められるものの、
脱色に関してはさらに再結晶を行なわなければ、
例えばT%が95%以上の日本薬局方に合格できる
程度の脱色した精製品は得られないことがわかつ
た。 その理由は、着色物質は菌体由来からの物質の
影響が大きく、従つて反応液中に含有している発
酵ブロス、菌体、酵素など由来の不純物をほぼ完
全に除去した前処理を行つた後、多孔質樹脂に接
液しない限り限外過を併用しても、微量の菌体
由来の不純物が晶出工程に含有され、また晶析の
ため濃縮工程でのトリプトフアン熱履歴による着
色成分が蓄積されるためと推定される。 即ち、発酵または酵素法により得られた反応終
了液中には、菌体膜や酵素などのタンパク質の比
較的高分子成分の外に、菌体成長過程で排出され
た代謝産物や官能基を失つたトリプトフアン自身
の分解由来物などが含まれているが、非イオン性
多孔質性樹脂の接液処理では、トリプトフアン分
解由来物や代謝産物の低分子の不純物は比較的容
易に除去できるものの該公報記載のような沈降分
離や、通常の活性炭処理だけでは菌体膜などのタ
ンパク質は完全に除去できず、これらの成分及び
接液処理後の濃縮工程などでトリプトフアン自身
の分解由来の成分が蓄積され完全な脱色ができな
いものと推定される。 また前記特開昭59−39857公報記載方法のよう
に、晶出工程においてアルカリ領域中でアルコー
ルなどを添加して結晶形態を変えて分離してもあ
る程度の製品色相の改善は見られるものの、充分
な効果は得られないこともわかつた。 問題点を解決するための手段 本発明者らは、従来の技術による未解決の課
題、即ち、反応液からの晶出だけにより、日本薬
局方規格に合格する無色のL−トリプトフアン精
製品を提供すべく脱色精製方法を鋭意検討した結
果、本発明に到達した。 即ち、本発明方法は、(1)反応液のPHを酸性領域
に調整し、活性炭の存在下に熱処理することによ
り主に菌体由来の微細な着色不純物をフロツク状
に集菌、吸着させ、吸着された活性炭を熱過な
どにより固液分離する特定の前処理を行うことに
より、主にタンパク質の菌体由来の不純物をほと
んど完全に除去した後、(2)主に菌体成分などの低
分子不純物、原料インドール等に含まれる不純物
や、トリプトフアン誘導体等の比較的極性の小さ
な物質を、非極性多孔質性樹脂に接液させること
により分離し、(3)さらにこの処理液からL−トリ
プトフアンを晶出分離するため濃縮工程などによ
り蓄積された微量の不純物を液側に抽出移行せ
しめるため、この酸性処理液に低級脂肪族アルコ
ールを添加して晶出させる。これらの工程よりな
る脱色精製方法である。 酵素または微生物を用いたL−トリプトフアン
の製造法は種々の方法が知られているが、その代
表的方法の一つとして、大腸菌由来の酵素トリプ
トフアンシンターゼを用いて、インドールとL−
セリンを縮合させる酵素法について述べると、例
えば、エシエリヒア・コリ(FERM BP−19、
FERM BP−20)などを培養して、トリプトフ
アンシンターゼを含む培養菌体をそのまま用い
て、インドールとL−セリンをほぼ等モルで水性
媒体中で縮合反応を行なわせしめ、ほぼ定量的に
L−トリプトフアンへ転換させている。反応マス
中には、L−トリプトフアンの他に菌体成分や培
地成分由来のタンパク質、多糖類などの高分子物
質、及び菌体成分、菌体の代謝産物、培地成分、
反応系由来の有機物、糖類、脂質類、などの低分
子物質が含まれている。 これら種々の不純物を含む反応マスから不純物
の淘汰を行い高品質のL−トリプトフアンを高収
率で得るには順次不純物の物性に合わせた淘汰方
法を組み合わせねばならない。 またそれぞれの淘汰方法においては、L−トリ
プトフアンのロスが少なく、かつ操作性が良い方
法でないと工業的実施は難しい。 上記の観点より本発明方法は、完成されたもの
であり、まず水性反応マスを硫酸などでPH2〜
5、好ましくはPH4付近の酸性側に調節して、活
性炭を加え70〜100℃で0.5〜1.0Hr加熱処理して
特にタンパク質成分を活性炭を核としてフロツク
状に凝集させ、通常の熱過などの手段で取り除
く。PHをこの範囲に維持して加熱処理することに
よりタンパク質成分はフロツク状に凝集し、活性
炭に吸着されるので、ろ過がが容易となり、清澄
効果が高められる。 上記処理を付した反応マスは、PH4〜6の微酸
性であるが、該PH範囲はトリプトフアンの等電点
近傍であり、濃縮後の晶析分離操作において溶液
のPHを調整してトリプトフアンの溶解度を低下さ
せるなどの操作が不要なことから、以降製品取り
出しまでは、PH調整を行なわず微酸性の系で処理
をする。 次にトリプトフアンなどに比べて極性の比較的
低い低分子物質や分子の大きさが100〜1000Å程
度の不純物を非極性多孔質性樹脂(ハイポーラス
ポリマー)に接液することにより除去する。 樹脂への接液方法としては、樹脂を充填した塔
へ被処理水溶液を、塔上部より適当な流速好まし
くはSV=2〜10Hr-1程度で通液する。処理温度
は被処理液中のトリプトフアン濃度により決まる
が20〜100℃の範囲でかつ被処理液中にL−トリ
プトフアンの結晶が析出していない状態であれば
良い。また被処理液については、浮遊粒子、油脂
類などが存在する場合、樹脂の目詰まりを生じ著
しく樹脂の効率を低下させるため予じめ除いてお
くことが必要である。 使用後の樹脂の再生は、低濃度のセイソーダ水
溶液、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、アセトンなどの有機溶媒類あるいはこ
れら有機溶媒と水の混合溶媒などを、被処理液の
性質により適宜使用する。樹脂量の1〜5倍程度
の再生用溶媒を使用すれば、樹脂はほぼ完全に再
生される。 使用される樹脂は、細孔半径が100〜1000Åの
スチレンもしくは核ハロゲン化スチレンを基材と
した非極性もしくは、極性の弱いハイポーラスポ
リマーであり、ダイヤイオンPHHP−10、20、
21、30、40、50、またはセパビーズ P−206、
207(以上三菱化成社商品名)などであるが、特に
セパビーズ SP−206、207は好適である。 次に樹脂に接液処理したこの反応マスは、常法
に従い減圧または常圧下、50〜100℃に加熱濃縮
して、L−トリプトフアン5〜30重量%含有、好
ましくは10〜20重量%含有の濃縮液とする。次に
濃縮液は酸性のまま放置冷却後、濃縮時の熱劣化
や、未淘汰のまま存在している着色成分となる不
純物を液側へ抽出移行せしめて晶析操作ができ
るよう、系中へ脂肪族低級アルコールが添加され
る。用いる脂肪族低級アルコールは、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、イソブタノールなどが
あり、特にイソプロパノールは好ましく用いるア
ルコールの共沸点以下、好ましくは20〜50℃の濃
縮液にアルコールを添加して、アルコールの濃度
が少くとも5重量%以上になるようにして晶析を
行う。晶析マス中のアルコール濃度が5%以下で
は精製効果に乏しく、また、50〜80重量%のよう
な高濃度にする必要はなく、必要量以上のアルコ
ールの添加は工業的メリツトがないだけでなく、
精L−トリプトフアンの収率も低下する傾向にな
るので、通常は不純物の含有量にあわせて20〜30
重量%の範囲の濃度で実施するのが好ましい。晶
析工程、及びこれにより得られたスラリの固液分
離の温度は−10〜20℃が適当であり、晶析工程で
は窒素雰囲気下でもよく、弱撹拌しながら2〜40
時間析出させるのが望ましい。 分離したL−トリプトフアンは、その後さらに
水もしくは含水アルコールで洗浄し、望ましくは
80℃以下の空気または窒素雰囲気下で乾燥すれ
ば、着色成分となる不純物を殆んど含有しない精
L−トリプトフアンが得られる。 以下実施例を示すが、実施例中%は重量%であ
る。 実施例 1 大腸菌と培養して生産された酵素トリプトフア
ンシンターゼの存在下、水性媒体中でインドール
とセリンを縮合させて得たL−トリプトフアンを
含む反応液に、活性炭及び水を添加し、硫酸にて
PH4として95〜100℃で1時間加熱して菌体をフ
ロツク化後、菌体成分等を吸着した活性炭をその
まま過により除去した。このようにして前処理
して得られたL−トリプトフアン約4%を含有す
る水溶液5200g(トリプトフアン分約200g含有)
を非極性多孔質性樹脂(セパビーズ SP−207)
200mlを充填した径25mmの保温ジヤケツト付き樹
脂塔に上記前処理されたトリプトフアン水溶液
を、80℃に保温しながら、SV=5Hr-1で通液し、
さらに温水300gにて樹脂塔内の残留トリプトフ
アン水溶液を押し出して処理液計5460g(トリプ
トフアン約196gを含有)を得た。 この段階で被処理液と処理液の2倍水希釈液に
した430nmにおけるT%(透過率)を測定したと
ころ被処理液42.5%、処理液87.0%であつた。 次に該処理液をトリプトフアン濃度が約12%と
なる様に常圧で95〜100℃、15時間かけ加熱濃縮
した。 次に室温まで冷却後、PH5.5の濃縮縮マスにイ
ソプロピルアルコール1500gを添加して、5℃に
て約2時間冷却してトリプトフアンを析出させ
た。晶出後、得られたスラリー液を、ヌツチエを
用いて過し、600gの冷水を用いて洗後、N2
気流下80℃で減圧乾燥させた。 このようにしてL−トリプトフアンのドライケ
ーキ160.6gを得た。(収率78.7%対インドール) 得られたケーキの透過率は表−1のごとくであ
り、純度など他の分析値はすべて、日本薬局方第
10改正基準値を満たすものであつた。 実施例 2 実施例1と同様にして、樹脂を27回繰り返し、
運転、再生を行なつた後も被処理液のT%41.6
%、処理液のT%88.4%であり、ドライケーキの
収率82.1%、ドライケーキのT%は表−1のごと
くであつた。 比較例 1 実施例1で活性炭処理の工程を省略したほかは
実施例1と全く同様にして、L−トリプトフアン
のケーキを得た。ドライケーキの収率80.4%、ド
ライケーキのT%は表−1のごとくであつた。
【表】 発明の効果 以上のごとく、本発明方法は、発酵または酵素
法により得られた反応液から目的生成物のL−ト
リプトフアンを晶出させる工程に本発明方法を組
み込ませることにより、分離したL−トリプトフ
アンは殆んど無色のT%97%以上のものが得られ
る。 したがつて、常法の粗結晶(一次晶出結晶)を
再結晶に付す必要はない。再結晶法においては、
目的物の分離収率が当然ながら低下するだけでな
く、操作的にも繁雑であり、数工程の単位操作の
追加が必要となり、工業的製造法においてはコス
ト高となり、本発明は工業的に有利な方法といえ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 発酵または酵素法により得られたL−トリプ
    トフアン反応液を、PH2〜5の酸性に調整して、
    活性炭存在下に加熱して菌体を活性炭に吸着さ
    せ、これを固液分離して、L−トリプトフアンを
    含む液を、非極性多孔質性樹脂に接液させ、こ
    の処理液を濃縮後、脂肪族低級アルコールを添加
    して晶出を行うことを特徴とするL−トリプトフ
    アンの脱色精製方法。 2 脂肪族低級アルコールがイソプロパノールで
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP24450784A 1984-11-21 1984-11-21 L−トリプトフアンの脱色精製方法 Granted JPS61126070A (ja)

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CN102249980B (zh) * 2011-05-10 2013-09-25 中国人民解放军第四军医大学 一种控制色氨酸中4,5-色氨酸-二酮产生的工艺
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