JPH0513487B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の技術分野） この発明は、写真プリントに先だつてフイルム
原画を評価するフイルム原画検定方法、特にその
階調テーブルの初期設定の方法に関するものであ
る。

（発明の技術的背景とその問題点） 従来のフイルム検定方法は、第９図に示すよう
な作業で行なわれている。すなわち、プリントす
べきフイムル原画、例えばネガフイルム１は光源
２で照射され、その像全体が影像装置としての
TVカメラ３で撮像されて画像処理回路４に入力
されている。画像処理回路４は色修正回路や階調
整変換テーブル、ネガ／ポジ変換回路を有してお
り、TVカメラ３からの影像信号に対して画像処
理回路４は必要な処理を行ない、表示制御回路５
を経てCRT等の表示装置６にネガフイルム１の
画像を表示するようになつている。モニターマン
は表示装置６の表示画像を見て、カラーバランス
や濃度が不満足な場合には、キーボード７の装置
によつて表示画像を適正なものとし、その画像処
理のデータをデータ出力装置８から磁気テープや
フロツピーデイスク等で出力するようにしてい
る。このようにして検定され、適正な表示画像に
修正されたネガフイルム１はデータ出力装置８か
らの出力データ、例えば紙テープ、磁気テープ等
の記録媒体１１と共にプリンタ１０に送られ、こ
のプリンタ１０でプリントされて写真１２を得る
ようになつている。

このような従来の検定方法では、ネガフイルム
１の検定は表紙装置６に表示された表示画像によ
つてモニターマンが行なうが、実際の写真画像は
プリンタ１０でプリントされた写真１２となつて
いる。このため、検定装置の表示装置６の表示画
像とプリンタ１０でプリントされた実際の写真１
２との間における関連性を無視していることにな
り、表示装置６に適正に表示されている場合であ
り、プリンタ１０でプリントされた写真１２が適
正なものであるとは限らないといつた欠点があつ
た。

（発明の目的） この発明は上述のような事情からなされたもの
であり、この発明の目的は、検定装置の表示画像
と実際にプリントされるプリント画像との対応関
係を予め求めておき、適正に検定されたフイム原
画は常に適正なカラーバランス，濃度でプリント
できるようにするフイルム検定方法を提供するこ
とにある。

（発明の概要） この発明は、プリントすべきフイルム原画をフ
イルム検定装置の表示装置に表示して検定する方
法に関するもので、所定濃度差の階調で成ると共
に、上記フイルム原画と同一のマスク濃度を有す
るグレイステツプを標準用フイルム原画と共にそ
の画像が適正なものとなるようにプリントして標
準写真を得、上記グレインステツプを上記フイル
ム検定装置に装填して上記表示装置に表示し、こ
の表示されたグレイステツプデータと上記標準写
真のグレイステツプデータから階調変換データテ
ーブルを得、このデータテーブルを上記フイルム
検定装置の階調テーブルとして設定するようにし
たものある。

（発明の実施例） この発明の検定方法を、第１図のフローチヤー
トを参照して説明する。

この発明では、第２図Ａに示すような標準フイ
ルム原画としてのネガフイルム２０と、同図Ｂに
示すような所定濃度差の階調で成ると共に、ネジ
フイルム２０と同一のマスク濃度を有するグレイ
ステツプ２１とを隣接してプリンタの所定プリン
ト位置に置き、第３図に示すようにネガフイルム
２０とグレイステツプ２１とが隣接した状態でプ
リントを行う（ステツプS1）。この場合、ネガフ
イルム２０自体に所定のグレイステツプが撮影さ
れても良く、この場合にはネガフイルム２０が第
３図のようになつており、このネガをプリンタで
プリントすることになる。そして、第４図に示す
ような画像とグレイステツプとが隣接している標
準写真２２を得るが、この標準写真２２の画像が
適正なプリントで行なわれているか否かを判断
し、適正でない場合には画像が適正な写真プリン
トとなるようにプリントを繰返し、最終的に最も
望ましい状態にプリントされた標準写真２２を得
る（ステツプS2，S3）。このような標準写真２２
がプリトされて得られた後、上記プリントに用い
たグレイステツプ２１（ネガと一体の場合には当
接ネガ）を上述したようなフイルム検定装置にセ
ツトし（ステツプS4）、このグレイステツプ２１
をフイルム検定装置の表示装置６に表示する（ス
テツプS5）。これと共に、標準写真２２のグレイ
ステツプの濃度を測定し（ステツプS9）、検定装
置に装填されたグレイステツプ２１が階調変換後
にプリントのグレイステツプの濃度と同一になる
ように、階調テーブルを設定する（ステツプ
S6）。これにより、表示装置６上のグレイステツ
プはプリント上のグレイステツプと同じに見える
ことになる。すなわち、グレイステツプ２１のス
テツプが第５図に示すTnであり、これを標準写
真２２としてベストにプリントしたときのステツ
プが第６図に示すPnであるとすると、この両者
から検定装置の階調FnはPn／Tnであるので第７
図の如くなり、これを補間することによつて階調
テーブルSTを得ることができ、これを検定装置
の階調テーブルとして初期設定するのである。

ここにおいて、検定装置が設定されている環境
（たとえば周囲の明るさ、作業者の好み）によつ
ては、表示装置６上のグレイステツプが必らすし
もプリント上のグレイステツプと同一に見えない
ので、更に標準写真２２にプリントされているグ
レイステツプ像２２Ａとを見比べ、表示装置６の
グレイステツプ像が標準写真２２のグレイステツ
プ像２２Ａと同一となるように、フイルム検定装
置の画像処理回路４内の階調テーブルにγ補正，
オフセツト補正等を加え、表紙装置６上のグレイ
ステツプがプリント上のグレイステツプと同じに
見えるように、テーブルをキーボード７で調整
し、この調整されたデータで階調テーブルを設定
することによりフイルム検定装置の前処理を終了
する（ステツプS7，S8）。第８図はγ補正とオフ
セツト補正の様子を示すもので、初期設定された
階調テーブルがSTであるとし、画像を硬いもの
とする場合にはST１のように補正し、画調を柔
らかいものとする場合にはST２の如く補正する。
また、オフセツト補正は階調テーブルSTを上下
方向にシフトすることによつて行なわれる。

このようなフイルム検定装置の前処理が終了し
た後、第９図で示したような方法でプリントすべ
きフイルム原画の検定を行なうが、この場合に
は、既にフイルム検定装置の画像処理回路４内の
階調変換テーブルが、表示装置６の表示画像（グ
レイステツプ）と実際のプリンタ１０で得られる
写真１２との濃度関係が同一となるように設定さ
れているので、フイルム検定装置でその表示画像
６を適正な画像とするように調整したデータを用
いてプリンタ１０でプリントすれば、適正な写真
１２が得られることになる。

（発明の効果） 以上のようにこの発明方法によれば、フイルム
検定装置と写真プリンタとの対応関係が予め求め
られて設定されているので、フイルム検定装置で
検定したフイルム原画をプリンタで適正な画像と
してプリントすることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１はこの発明方法を示すフローチヤート、第
２図Ａ，Ｂ〜第４図はこの発明方法を説明するた
めの図、第５図〜第７図はこの発明における階調
テーブルの設定を説明するための図、第８図はこ
の発明による階調テーブルの補正の様子を示す
図、第９図はフイルム検定作業を説明するための
図である。 １……ネガフイルム、２……光源、３……TV
カメラ、４……画像処理回路、５……表示制御回
路、６……表示装置、７……キーボード、８……
データ出力装置、１０……プリンタ、２０……ネ
ガフイルム、２１……グレイステツプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プリントすべきフイルム原画をフイルム検定
   装置の表示装置に表示して検定する方法におい
   て、所定濃度差の階調で成ると共に、前記フイル
   ム原画と同一のマスク濃度を有するグレイステツ
   プを標準用フイルム原画と共にその画像が適正な
   ものとなるようにプリントして標準写真を得、前
   記グレイステツプを前記フイルム検定装置に装填
   して前記表示装置に表示し、この表示されたグレ
   イステツプデータと前記標準写真のグレイステツ
   プデータから階調変換データテーブルを得、この
   データテーブルを前記フイルム検定装置の階調テ
   ーブルとして設定するようにしたことを特徴とす
   るフイルム検出方法。 ２ 前記階調変換データテーブルをγ補正及びオ
   フセツト補正して後、前記階調テーブルとするよ
   うにした特許請求の範囲第１項に記載のフイルム
   検定方法。