JPH05133282A - Egr装置 - Google Patents

Egr装置

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JPH05133282A
JPH05133282A JP3292887A JP29288791A JPH05133282A JP H05133282 A JPH05133282 A JP H05133282A JP 3292887 A JP3292887 A JP 3292887A JP 29288791 A JP29288791 A JP 29288791A JP H05133282 A JPH05133282 A JP H05133282A
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throttle valve
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの内部EGR(エンジンの吸気弁か
らの逆流EGR)及び絞り弁開度の圧力変化に伴う絞り
弁下流容積の空気密度変化を加味して高精度のEGR制
御を実現する。 【構成】 吸気管1に設けた空気流量計5が絞り弁通過
空気流量Goを求める。吸気管1内の絞り弁6及びEG
R導管出口10bの下流に設けた圧力検出器9からの圧
力検出値Pmにシリンダ体積効率ηを積してシリンダ空
気流入量Gcを算出する。また、圧力検出器9からの検
出値Pmの変化値より絞り弁6下流容積の空気増減量k
・dPm/dtを算出する。制御回路4は、EGR量G
eをGe=Gc+k・dPm/dt−Goとして算出
し、これと目標EGR量の偏差に基づきEGR弁8をフ
ィードバック制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンのEGR装置
(排気ガス還流制御装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりNOx低減等を目的として排気
ガスの一部を吸気管に還流することは周知である。この
EGR量は運転条件に応じて適正量がある。
【0003】したがって実際のEGR量を精度よく検出
し、目標のEGR量と比較してフィードバック制御する
のが望ましいが、吸気管内のEGR量を直接検出するセ
ンサは今のところ実現されていない。
【0004】そのため、従来は、例えば特開平1−21
6065号公報に開示されるように、吸気管に酸素セン
サを設置し、吸気管内の酸素濃度よりEGR率を測定し
たり、特開昭57−148048号公報に開示されるよ
うに、吸気管の排気還流用導管の開口部よりも上流に設
置されたエアフローメータで新規に供給される空気流量
を検出し、上記開口部よりも下流に吸気管圧力に関する
圧力検出器を設けてこの圧力値より吸気管を通る全ガス
量(吸入空気量と排気ガス還流量との和)を検出し、こ
れらの検出値の差からEGR量を求める等の技術が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、排気ガスは
EGRの導管を通して吸気系に導かれるほかに、エンジ
ンの吸気行程の初期に発生する燃焼室より吸気管への逆
流による還流量(いわゆる内部EGR)も存在するが、
前記従来技術のうち前者のように酸素濃度よりEGR率
を測定する場合には内部EGRを検出することが困難
で、特に吸,排気弁の開弁時期が変化すると制御精度が
低下するおそれがある。
【0006】また、エンジン吸気系は、絞り弁開度が変
化すると絞り弁下流容積における圧力変化が生じ、これ
に伴う空気密度変化により実質的な空気増減が発生する
が、上記従来技術のうち後者の場合は、これについての
配慮がEGR制御になされていなかった。
【0007】本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目
的は、内部EGR及び吸気管内の絞り弁下流容積の圧力
変化に伴う空気密度の変化を配慮して、高精度のEGR
制御を実現させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、エンジンの排気ガスの一部を吸気管に還
流させるEGR装置において、前記吸気管の絞り弁通過
空気流量Goを求める手段と、シリンダ流入空気量Gc
を求める手段と、吸気管内の絞り弁下流容積における圧
力変化(この圧力変化は絞り弁開度変化により生じる)
による吸気管内の空気密度変化に伴う空気増減量k・d
Pm/dtとを求める手段と、前記Go,Gc,k・d
Pm/dtより、次式にしたがいEGR量Geを算出す
る手段と、
【0009】
【数2】 Ge=Gc+k・dPm/dt−Go
…(1) 前記算出したEGR量と運転条件に応じて設定した目標
のEGR量との偏差に基づきEGRをフィードバック制
御する手段とを備えて成る。
【0010】
【作用】シリンダ流入空気流量Gcには、絞り弁通過空
気流量GoのほかにEGRの導管を介して導かれた排気
ガスが含まれる。また、吸気管内の圧力Pmが急変する
と吸気管内の空気密度の変化に伴い実質的に空気が増減
する。従って、このシリンダ流入空気流量Gcと絞り弁
通過空気流量Goとの差に上記空気密度の変化に伴う空
気増減量k・dPm/dtを配慮することで、空気流量
に対する真のEGRが求められる。
【0011】そして、このEGRと目標のEGRとの偏
差よりEGR量が適正に補正され、その補正を伴うフィ
ードバック制御により高精度のEGR制御が行われる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例に係るEGR装置
の構成図、図2はEGR制御の動作を示すフローチャー
トである。
【0014】図1において、エンジンの吸気管1には、
絞り弁6の上流に空気流量計5が配置される。絞り弁6
下流には、EGR制御系の導管10の出口側開口10b
が配設され、導管10の入口側開口10aが排気管2に
開口される。3は排気触媒である。吸気管1における絞
り弁6及びEGR導管出口10bより下流に、この下流
域の圧力を検出する圧力検出器9が配置される。
【0015】空気流量計5及び圧力検出器9の各検出信
号は制御回路4に入力される。制御回路4はEGR制御
を行うためのものでマイクロコンピュータより成る。空
気流量計5は絞り弁通過空気流量Goを求める手段とな
る。
【0016】圧力検出器9と制御回路4の演算機能の一
部とがシリンダ空気流量Gcを求める手段となる。すな
わち、制御回路4となるマイクロコンピュータが圧力検
出器9からの圧力検出値Pmを入力し、これにシリンダ
体積効率ηを積してシリンダ空気流入量Gcを算出す
る。また、圧力検出器9と制御回路4の一部の演算機能
は吸気管1内の絞り弁6下流容積における圧力変化(こ
の圧力変化は絞り弁開度変化により生じる)による空気
密度変化に伴う空気増減量を求める手段となる。すなわ
ち、圧力検出器9からの検出値Pmを制御回路4が微分
して上記の絞り弁6下流容積の空気増減量k・dPm/
dtを算出する。
【0017】また、制御回路4は、上記の各値より
(1)式に基づきEGR量Geを算出する演算機能と、
後述のように運転条件に対応して適正な目標EGR量を
計算して、この目標EGR量と実EGR量との偏差に基
づき補正EGR量を求め、導管10に設けたEGR弁8
を制御するフィードバック制御系の中枢をなす。
【0018】ここで、EGR量Geは、
【0019】
【数3】 Ge=Gc+k・dPm/dt−Go
…(1) Pm:吸気管圧力 k:定数 t:時間 として表される。このため、Go,Gc及びk・dPm
/dtを求めればGeが算出できる。既述にようにGo
は空気流量計5で計測でき、Gcは、
【0020】
【数4】Gc=ηPm …(2) η:体積効率 で表される。ηはエンジン形状と運転状態により決まる
ため、Pmを測定すればよい。
【0021】本実施例のEGR弁8は負圧応動式のダイ
アフラム弁で、ダイアフラム作動室8aにアクチュエー
タ7により調整された負圧が加わることで開度制御され
る。アクチュエータ7は、その圧力調整室7aが管11
を介して大気に通じ、管12を介して絞り弁6下流の負
圧に通じ、圧力調整弁7bをEGR制御信号(デューテ
ィ制御信号)によりオンオフ制御することで負圧調整す
る。
【0022】ここで、EGR制御を図2のフローチャー
トにより説明する。
【0023】ステップ101で、エンジン回転数N,シ
リンダ通気空気流量Go,吸気管圧力Pmの測定を行
う。ステップ102で吸気管圧力Pmとその前に取り込
んだ吸気管圧力Pmoとの差より吸気管の圧力変化dP
mを求める。ステップ103でk・dPm/dtの計算
を行う。ステップ104でNとPmの関数としてマップ
に記憶されているηを読み出し、ステップ105でGc
を、ステップ106でGeを計算する。
【0024】ステップ107でNとGoの関数としてマ
ップに記憶されているEGR率GE(ここでGE=Ge
/吸気系のシリンダに流入する全ガス量)を読み出し、
ステップ108でEGR量の目標値Geoを計算する。
ステップ109で目標値Geoと実測値Geの偏差△G
eを計算し、ステップ110で△Geに比例したEGR
弁8の制御信号を出力する。ステップ111でPmをP
moとして終了する。
【0025】図3に絞り弁全開時のエンジン回転数Nと
充填効率(体積効率)ηとの関係の一例を示す。この一
例では、Pmがほゞ大気圧である。また、絞り弁6を閉
じるとPmが小さくなるが、ηはそれに比例して小さく
なる。このηとNの関係は、吸気管の長さや吸,排気弁
の開閉時期によっても異なるため、エンジンに仕様が代
わるたびに測定する必要がある。
【0026】図4にエンジン回転数Nと絞り弁通過空気
量GoによるEGR率GEの関係の一例を示す。Goが
大きくなるとGEも大きくなる。しかしGoがより大き
くなると再びEGRを停止するためGEを0にする。本
実施例ではエンジンの運転条件をNとGoで表したが、
Goのかわりに燃料の基本噴射量Tpや吸気管圧力P
m、絞り弁開度等でも代用できる。
【0027】本実施例におけるEGR制御は、エンジン
の低速回転時と高速回転時で吸,排気弁の開弁特性を変
化させるエンジンに適用可能である。図5にこのような
開弁特性をもたせた低速用,高速用弁リフト特性を示
す。低速用の弁は、リフトも小さく、開弁時期が遅く、
閉弁時期が早い。それに対し、高速用はリフトも大きく
開弁時期が早く、閉弁時期が遅い。図6にこのようにし
た場合のエンジン回転Nと体積効率ηとの関係を示す。
ηはNの小さいところでも大きいところでも大きくなっ
ている。このようにηを高めるには弁リフト特性をステ
ップ的に変更するほかに連続的に変化させても可能であ
る。
【0028】また、エンジンの空気の吸入量をピストン
のストロークを変更して行う可変ストロークエンジンが
ある。この場合もηは、エンジン回転数とピストンスト
ロークの両方で変化するが、この可変ストロークエンジ
ンに上記EGR制御を適用することが可能である。
【0029】なお、上記実施例ではアナログ式のEGR
弁を用いたが、これにかえてデジタル式EGR弁を用い
てもよい。図7にデジタル式EGR弁を、図8にその開
度特性を、図9に上記デジタル式EGR弁を適用した本
発明の第2実施例に係るEGR装置を示す。
【0030】図7において、EGR弁20は電磁弁20
a,20b,20cで構成され、この電磁弁によりオリ
フィス21a,21b,21cを開閉する。このオリフ
ィスの開度比は、1:2:4であり、各オリフィス21
a,21b,21cの上流側通路22が図9に示した導
管10−1を介して排気管2と接続され、下流側が通路
23a,23bを介して吸気管1の絞り弁6下流に接続
される。
【0031】EGR弁20の各電磁弁20a,20b,
20cは、制御回路4からの信号により開閉制御され
る。
【0032】このデジタル式EGR弁20の開度特性を
図8により説明する。電磁弁20aのみに開信号が入力
されると、最小の開度比1たるオリフィス径21aが開
く。次に電磁弁20bのみに開信号が入力されると開度
比2のオリフィス径21bが開く。次に電磁弁20a及
び20bに開信号が入力されると、開度比1と開度比2
のオリフィス径21a,21bが開いて開度比3とな
る。次に電磁弁20cのみに開信号が入力されると、開
度比4のオリフィス径21cが開き、以下、これらの開
信号を組合せることで順次開度比が5,6,7と大きく
なり最大開度比が7となる。すなわち開度比0(全閉)
と合わせて8種類の開度比が得られる。
【0033】図10に他のアナログ式のEGR弁の例を
示す。このアナログ式EGR弁30は、入力端子に開弁
信号が入力されると、ソレノイド35に磁力が発生し、
アーマチャ33が移動して一対の弁体31a,31bが
開く。この磁力は、ばね34の反力と釣り合うことによ
り、入力信号に比例したストロークが得られる。また、
排気ガスは通路36のEx側より流入し、In側より流
出して吸気管に送られる。アナログ弁に場合には、EG
R弁の弁開度を連続的に変える利点がある。
【0034】図11に他の実施例のアナログ式EGR弁
40を示す。図11のEGR弁40では、アナログ式電
磁弁41に図7に示すようなデジタル式の電磁弁20
a,20b,20cを組合せた例で、アナログ式電磁弁
41のオリフィス42は、デジタル弁の最小のオリフィ
ス径21aと同じ径とした。このアナログ弁40は、デ
ジタル弁と組合せることにより、アナログ式電磁弁41
のオリフィス径42を最小にしつつ、図12に示すよう
に広い範囲にわたって連続的なEGR量制御が可能にす
る。
【0035】図13に本発明に係るEGR制御の他の例
のフローチャートを示す。
【0036】本例におけるEGR制御は、ステップ10
3までは図2と同じである。ステップ121でエンジン
回転数N,絞り弁通過空気流量GoよりEGR率GEの
読み出しをする。
【0037】ステップ122でGE=0の判定をする。
イエスの場合はシリンダ体積効率ηの自動書き換えモー
ドに入り、ステップ130でGcをGoとk・dPm/
dtとにより計算し、ステップ131でGcとPmから
ηを計算し、ステップ132でηの書き換えをする。一
方、GE=0がノーの場合は、ステップ123でηを読
み出し、ステップ124でGc、ステップ125でG
e、ステップ126でGeo、ステップ127で△Ge
を計算し、ステップ128でEGR弁を制御しステップ
129に至る(これらのステップ123〜129は図2
のステップ104〜ステップ111に対応する)。本実
施例では、ηをEGR制御を行わない運転領域において
ステップ130〜132を利用して自動修正して、より
EGR制御精度を高める利点がある。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、絞り弁通
過空気流量とシリンダ流入空気流量の差及びこれに絞り
弁開度変化(絞り弁下流域の吸気管圧力変化)に伴う絞
り弁下流容積の空気密度変化を考慮してEGR制御を行
うために、エンジンの内部EGR及び空気密度変化のよ
る空気増減を加味した補正を伴うEGR制御を可能にす
ることで、高精度のEGR制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るEGR装置の全体構成
図。
【図2】上記実施例におけるEGR制御のフローチャー
ト。
【図3】上記EGR装置の制御ユニットにマップとして
記憶したエンジン回転数Nとシリンダ体積効率ηとの関
係を示す説明図。
【図4】上記EGR装置の制御ユニットにマップとして
記憶したエンジン回転数N,絞り弁通過空気流量Go,
EGR率GEの関係を示す説明図。
【図5】上記実施例の適用対象としてエンジンの吸,排
気弁として低速用,高速用の弁リフト特性を持たせた場
合のリフト特性図。
【図6】上記低速用,高速用弁リフト切り換え方式のN
とηの関係を示す特性図。
【図7】デジタル式EGR弁の一例を示す断面図。
【図8】上記デジタル式EGR弁の開度特性を示す説明
図。
【図9】上記デジタル式EGR弁を用いたEGR装置の
構成図。
【図10】アナログ式EGR弁の一例を示す断面図。
【図11】アナログ式EGR弁の他の例を示す断面図。
【図12】図11のアナログ式EGR弁の開度特性を示
す説明図。
【図13】本発明に係るEGR制御の他の例を示すフロ
ーチャート。
【符号の説明】
1…吸気管、2…排気管、4…制御回路、5…空気流量
計、6…絞り弁、7…EGR弁駆動用アクチュエータ、
8…EGR弁、9…吸気管圧力検出器、20…デジタル
式EGR弁、30,40…アナログ式EGR弁。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気ガスの一部を吸気管に還
    流させるEGR装置において、前記吸気管の絞り弁通過
    空気流量(Go)を求める手段と、シリンダ流入空気量
    (Gc)を求める手段と、吸気管内の絞り弁下流容積に
    おける圧力変化(この圧力変化は絞り弁開度変化により
    生じる)による空気密度変化に伴う空気増減量(k・d
    Pm/dt)とを求める手段と、前記Go,Gc,k・
    dPm/dtより、次式にしたがいEGR(排気ガス還
    流)量(Ge)を算出する手段と、 【数1】 Ge=Gc+k・dPm/dt−Go
    …(1) 前記算出したEGR量と運転条件に応じて設定した目標
    のEGR量との偏差に基づきEGRをフィードバック制
    御する手段とを備えて成ることを特徴とするEGR装
    置。
  2. 【請求項2】 前記絞り弁通過空気流量(Go)は空気
    流量計により検出し、前記シリンダ流入空気量(Gc)
    はEGR導管の開口より下流の吸気管圧力(Pm)を検
    出してこれとシリンダの体積効率(η)との積より求
    め、前記吸気管内の空気密度変化による空気増減量(k
    ・dPm/dt)は前記吸気管内の圧力(Pm)を微分
    して求めるよう設定したことを特徴とするEGR装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、エンジ
    ンのシリンダの吸気弁,排気弁の開閉時期が運転条件に
    対応させて変化させるよう設定して成ることを特徴とす
    るEGR装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    において、前記EGR制御に用いるEGR弁は、アナロ
    グ式又はデジタル式流量制御弁であることを特徴とする
    EGR装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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