JPH05133078A - 床材用上張材及び床材 - Google Patents
床材用上張材及び床材Info
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- JPH05133078A JPH05133078A JP32692091A JP32692091A JPH05133078A JP H05133078 A JPH05133078 A JP H05133078A JP 32692091 A JP32692091 A JP 32692091A JP 32692091 A JP32692091 A JP 32692091A JP H05133078 A JPH05133078 A JP H05133078A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、自然な風合い
と色合いを持ち、肌触りにも優れ、ダニ・カビ等が発生
しにくく、耐摩耗性や耐汚性に優れ、又、材料の供給に
も品質にも安定性のある紙製の床材用上張材を提供する
事にある。 【構成】 坪量10〜60g/m2で抄造した紙
を5〜40mm幅に裁断して撚りをかけて抄繊糸(1)を形成
し、この抄繊糸(1)を織り込み密度200〜800g/m2で機
織した事を特徴とする。
と色合いを持ち、肌触りにも優れ、ダニ・カビ等が発生
しにくく、耐摩耗性や耐汚性に優れ、又、材料の供給に
も品質にも安定性のある紙製の床材用上張材を提供する
事にある。 【構成】 坪量10〜60g/m2で抄造した紙
を5〜40mm幅に裁断して撚りをかけて抄繊糸(1)を形成
し、この抄繊糸(1)を織り込み密度200〜800g/m2で機
織した事を特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙を細く裁断し、これに
撚りをかけて抄織糸を形成し、この抄織糸を機織する事
により作った床材用上張材と、この床材用上張材を使用
した床材に関する。
撚りをかけて抄織糸を形成し、この抄織糸を機織する事
により作った床材用上張材と、この床材用上張材を使用
した床材に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅用床材としては、フローリング、カ
ーペット、クッションフロア、畳などがあるが、日本の
生活習慣に合い、保温性、弾力性、感触性に優れた畳が
現在見直されている。そこで、畳表の材料としては各種
のものが提案されているが、現在のところイ草以外に適
当なものは見いだされていない。しかしイ草にも各種の
欠点が存在する。即ち、 天然繊維のために繊維径や色が限定され、デザイン
バリエーションに乏しい。 天然繊維のため、ダニや
カビが発生しやすい。 イ草の内部には白いスポンジ状の繊維の芯があり、
表面が摩耗して白いスポンジ状の繊維が表れると目立っ
て見苦しくなる。 天然繊維は天候に左右され易く、又、品質のばらつ
きも大きい。
ーペット、クッションフロア、畳などがあるが、日本の
生活習慣に合い、保温性、弾力性、感触性に優れた畳が
現在見直されている。そこで、畳表の材料としては各種
のものが提案されているが、現在のところイ草以外に適
当なものは見いだされていない。しかしイ草にも各種の
欠点が存在する。即ち、 天然繊維のために繊維径や色が限定され、デザイン
バリエーションに乏しい。 天然繊維のため、ダニや
カビが発生しやすい。 イ草の内部には白いスポンジ状の繊維の芯があり、
表面が摩耗して白いスポンジ状の繊維が表れると目立っ
て見苦しくなる。 天然繊維は天候に左右され易く、又、品質のばらつ
きも大きい。
【0003】このような天然繊維であるイ草の欠点に対
してポリプロピレン等の合成樹脂を繊維とした畳表も提
案されているが、これとても以下のような欠点がある。 吸湿性が乏しいためべとつき易く感触性に劣る。 素材が人工的であるため風合いや色合など自然感に
劣る。
してポリプロピレン等の合成樹脂を繊維とした畳表も提
案されているが、これとても以下のような欠点がある。 吸湿性が乏しいためべとつき易く感触性に劣る。 素材が人工的であるため風合いや色合など自然感に
劣る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、前記問題点を
解決する床材用上張材の素材として紙に着目したのであ
る。処が紙製品としては、従来から、抄造した紙に撚り
をかけて糸にし、この抄織糸を機織することによって作
った織物が知られている。このような織物の用途として
は壁紙、スリッパ、帽子、シートカバー等がある。これ
ら製品は自然な風合いを持ち、優れた素材であるが畳表
等敷物に使用するには糸の強度が弱く、耐摩耗性が不充
分であった。従って、上記のような耐摩耗性を問わない
用途に専ら使用されるのみであった。そこで本発明の解
決しようとする課題は、自然な風合いと色合いを持ち、
肌触りにも優れ、ダニ・カビ等が発生しにくく、耐摩耗
性や耐汚性に優れ、又、材料の供給にも品質にも安定性
のある紙製の床材用上張材を提供する事と、この床材用
上張材を使用した床材を提供する事にある。
解決する床材用上張材の素材として紙に着目したのであ
る。処が紙製品としては、従来から、抄造した紙に撚り
をかけて糸にし、この抄織糸を機織することによって作
った織物が知られている。このような織物の用途として
は壁紙、スリッパ、帽子、シートカバー等がある。これ
ら製品は自然な風合いを持ち、優れた素材であるが畳表
等敷物に使用するには糸の強度が弱く、耐摩耗性が不充
分であった。従って、上記のような耐摩耗性を問わない
用途に専ら使用されるのみであった。そこで本発明の解
決しようとする課題は、自然な風合いと色合いを持ち、
肌触りにも優れ、ダニ・カビ等が発生しにくく、耐摩耗
性や耐汚性に優れ、又、材料の供給にも品質にも安定性
のある紙製の床材用上張材を提供する事と、この床材用
上張材を使用した床材を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記発明の課題を解決す
るために本発明の床材用上張材(2)は、請求項1に示す
ように、 坪量10〜60g/m2で抄造した紙を5〜40mm幅に裁断
して撚りをかけて抄繊糸(1)を形成し、 この抄繊糸(1)を織り込み密度200〜800g/m2で機
織した事を特徴とする。
るために本発明の床材用上張材(2)は、請求項1に示す
ように、 坪量10〜60g/m2で抄造した紙を5〜40mm幅に裁断
して撚りをかけて抄繊糸(1)を形成し、 この抄繊糸(1)を織り込み密度200〜800g/m2で機
織した事を特徴とする。
【0006】上記の条件において、坪量が10g/m2以下
では強度が弱く糸(1)にしにくいしボリュームもでない
という問題があり、坪量が60g/m2以上だと嵩高にな
り、逆に糸(1)にしにくいし、たとえ糸(1)にしたとして
もゴツゴツして肌触りが悪いという問題がある。又、紙
の裁断幅が5mm以下の場合、糸(1)が細くなり過ぎてボ
リュームがでないという問題があり、逆に裁断幅が40mm
以上だと糸(1)が太くなり過ぎて粗くなり、風合いが悪
くなる。床材用上張材(2)としては、織り込み密度が200
g/m2以下の場合、耐摩耗性や引っ張り強度に乏しく、
又、目が粗くて下地が透けて見え、外観が悪くなるとい
う問題がある。逆に、織り込み密度が800g/m2以上の
場合、硬さや凹凸が発生し、風合いや肌触りが悪くな
り、機織しにくいという問題が生じる。これにより、人
工品である紙を使用しながらも、自然な風合いと色合い
とを醸し出すことが出来、しかも耐摩耗性や吸湿性を発
揮して優れた肌触りを呈する事が出来、加えて材料の供
給にもまた品質にも安定性のある床材用上張材(2)を提
供する事が出来る。
では強度が弱く糸(1)にしにくいしボリュームもでない
という問題があり、坪量が60g/m2以上だと嵩高にな
り、逆に糸(1)にしにくいし、たとえ糸(1)にしたとして
もゴツゴツして肌触りが悪いという問題がある。又、紙
の裁断幅が5mm以下の場合、糸(1)が細くなり過ぎてボ
リュームがでないという問題があり、逆に裁断幅が40mm
以上だと糸(1)が太くなり過ぎて粗くなり、風合いが悪
くなる。床材用上張材(2)としては、織り込み密度が200
g/m2以下の場合、耐摩耗性や引っ張り強度に乏しく、
又、目が粗くて下地が透けて見え、外観が悪くなるとい
う問題がある。逆に、織り込み密度が800g/m2以上の
場合、硬さや凹凸が発生し、風合いや肌触りが悪くな
り、機織しにくいという問題が生じる。これにより、人
工品である紙を使用しながらも、自然な風合いと色合い
とを醸し出すことが出来、しかも耐摩耗性や吸湿性を発
揮して優れた肌触りを呈する事が出来、加えて材料の供
給にもまた品質にも安定性のある床材用上張材(2)を提
供する事が出来る。
【0007】さらに、請求項2に示す床材用上張材(2)
にあっては、 抄造時に耐湿剤と着色剤とを添加し、 紡織後、揆水剤と樹脂を塗布又は浸漬した事を特徴
とする。
にあっては、 抄造時に耐湿剤と着色剤とを添加し、 紡織後、揆水剤と樹脂を塗布又は浸漬した事を特徴
とする。
【0008】抄紙段階で着色し、細く裁断した紙に撚り
をかけて糸(1)にし、機織された床材用上張材(2)は、糸
(1)の芯まで着色されており、脱色・褪色・変色等が防
止され、長期間にわたって優れた風合いと色合いとを保
つことが出来る。加えて、耐湿剤を添加することによ
り、最終的に床材用上張材(2)として使用された場合、
耐水性能を向上させ、常に高湿度環境の部屋において、
湿気や水分が糸(1)に浸み込んでも糸(1)の強度や耐摩耗
性が低下せず、歩行などによって表面の擦り切れ等が生
じない。加えて、揆水剤や樹脂などの塗布又は浸漬のよ
うな2次加工時にも糸(1)の強度が低下せず、安心して
加工を進める事が出来る。又、紡織後、織物(2)に揆水
剤、即ち防汚剤と樹脂の混合液を塗布又は浸漬して乾燥
するのであるが、樹脂添加で織物(2)のほつれや糸寄り
を防止すると共に耐摩耗性を向上させ、より床材用上張
材(2)に適した物性を付与する。又、防汚剤によって汚
れの浸み込みを防止するのであるが、結合力の強い樹脂
を混合することにより、防汚剤を強固に織物(2)に付着
させる。これらの2次加工によって抄紙段階での着色に
対して脱色・変色・褪色などを防止出来る。又、織物
(2)の内部迄混合液を浸透させるには低濃度の水溶液で
の浸漬が望ましいが、その時、抄紙段階で耐湿剤を添加
することで得られた糸(1)の耐水性能の向上が役立つ。
尚、抄造時に耐湿剤と着色剤とを添加する事、紡織
後、揆水剤と樹脂を塗布又は浸漬する事、の単体操作で
も性能向上が見られるが、これらを組み合わせることに
よってより優れた効果を発揮させる事が出来る。
をかけて糸(1)にし、機織された床材用上張材(2)は、糸
(1)の芯まで着色されており、脱色・褪色・変色等が防
止され、長期間にわたって優れた風合いと色合いとを保
つことが出来る。加えて、耐湿剤を添加することによ
り、最終的に床材用上張材(2)として使用された場合、
耐水性能を向上させ、常に高湿度環境の部屋において、
湿気や水分が糸(1)に浸み込んでも糸(1)の強度や耐摩耗
性が低下せず、歩行などによって表面の擦り切れ等が生
じない。加えて、揆水剤や樹脂などの塗布又は浸漬のよ
うな2次加工時にも糸(1)の強度が低下せず、安心して
加工を進める事が出来る。又、紡織後、織物(2)に揆水
剤、即ち防汚剤と樹脂の混合液を塗布又は浸漬して乾燥
するのであるが、樹脂添加で織物(2)のほつれや糸寄り
を防止すると共に耐摩耗性を向上させ、より床材用上張
材(2)に適した物性を付与する。又、防汚剤によって汚
れの浸み込みを防止するのであるが、結合力の強い樹脂
を混合することにより、防汚剤を強固に織物(2)に付着
させる。これらの2次加工によって抄紙段階での着色に
対して脱色・変色・褪色などを防止出来る。又、織物
(2)の内部迄混合液を浸透させるには低濃度の水溶液で
の浸漬が望ましいが、その時、抄紙段階で耐湿剤を添加
することで得られた糸(1)の耐水性能の向上が役立つ。
尚、抄造時に耐湿剤と着色剤とを添加する事、紡織
後、揆水剤と樹脂を塗布又は浸漬する事、の単体操作で
も性能向上が見られるが、これらを組み合わせることに
よってより優れた効果を発揮させる事が出来る。
【0009】更に、この床材用上張材(2)を使用した床
材(3)が請求項3に示すもので、 請求項1又は2の床材用上張材(2)を、床材本体(4)
の表面に張設した事を特徴とする。これにより、風合い
や色合いなどに付いて優れた自然感を持つ事を始め、数
々の特徴を持つ床材(3)を構成する事が出来た。
材(3)が請求項3に示すもので、 請求項1又は2の床材用上張材(2)を、床材本体(4)
の表面に張設した事を特徴とする。これにより、風合い
や色合いなどに付いて優れた自然感を持つ事を始め、数
々の特徴を持つ床材(3)を構成する事が出来た。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述する
が、これによって本発明が限定されるものではない。本
発明で使用するパルプとしては、例えば、マニラ麻やサ
イザル麻など草本系パルプ、又は、ノーザンパインなど
の北方系針葉樹が用いられる。これらは引っ張り強度に
優れていることが特徴である。抄紙工程や抄紙装置並び
に使用する添加剤は通常の抄紙作業の場合と同じであ
る。
が、これによって本発明が限定されるものではない。本
発明で使用するパルプとしては、例えば、マニラ麻やサ
イザル麻など草本系パルプ、又は、ノーザンパインなど
の北方系針葉樹が用いられる。これらは引っ張り強度に
優れていることが特徴である。抄紙工程や抄紙装置並び
に使用する添加剤は通常の抄紙作業の場合と同じであ
る。
【0011】耐湿剤としては、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、アクリルアマイド樹脂などが使用され、使用量
はパルプ100重量部に対して1〜5重量%である。着色
剤としては、ベンガラ、マンガンブラウン、群青、黄鉛
などが使用され、染料としては塩基性染料、酸性染料、
直接染料などが使用される。使用量は2〜5重量%程度
である。
ル樹脂、アクリルアマイド樹脂などが使用され、使用量
はパルプ100重量部に対して1〜5重量%である。着色
剤としては、ベンガラ、マンガンブラウン、群青、黄鉛
などが使用され、染料としては塩基性染料、酸性染料、
直接染料などが使用される。使用量は2〜5重量%程度
である。
【0012】以上、抄造によって得られた紙を5〜40mm
幅に裁断して撚りをかけて抄繊糸(1)を形成する。例え
ば、15mm幅に紙を裁断した場合、撚りをかけると幅2m
m、厚さ1mm以下の抄繊糸(1)となる。続いて、この抄繊
糸(1)を畳織機で織り上げ、織り込み密度200〜800g/m
2の織物(2)とする。
幅に裁断して撚りをかけて抄繊糸(1)を形成する。例え
ば、15mm幅に紙を裁断した場合、撚りをかけると幅2m
m、厚さ1mm以下の抄繊糸(1)となる。続いて、この抄繊
糸(1)を畳織機で織り上げ、織り込み密度200〜800g/m
2の織物(2)とする。
【0013】次に、この織物(2)を2次加工するのであ
るが、揆水剤(=防汚剤)と樹脂を塗布又は浸漬し、これ
を乾燥する。樹脂としては、EVA、酢酸ビニル樹脂、
アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが2〜30重量%使用さ
れ、防汚剤としては、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ワッ
クスなどが1〜10重量%使用される。これらは混合液と
して使用され、例えば、浸漬、又は、スプレー、ロール
転写などの方法で織物(2)に塗布される。織物(2)の乾燥
には、ヒートロール、熱風乾燥などが使用される。その
他、塗布液は水系でも溶剤系でもよく、塗装並びに乾燥
工程は通常実施されている方法を適用することが出来
る。
るが、揆水剤(=防汚剤)と樹脂を塗布又は浸漬し、これ
を乾燥する。樹脂としては、EVA、酢酸ビニル樹脂、
アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが2〜30重量%使用さ
れ、防汚剤としては、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ワッ
クスなどが1〜10重量%使用される。これらは混合液と
して使用され、例えば、浸漬、又は、スプレー、ロール
転写などの方法で織物(2)に塗布される。織物(2)の乾燥
には、ヒートロール、熱風乾燥などが使用される。その
他、塗布液は水系でも溶剤系でもよく、塗装並びに乾燥
工程は通常実施されている方法を適用することが出来
る。
【0014】このようにして仕上げた織物(2)は、その
まま床に敷いて使用したり、畳表として使用する事も出
来るが、効果的に使用するには次のような構成で床材用
上張材(2)として使用することも出来る。即ち、床材本
体(4)としてインシュレーションボード(5)とクッション
材(6)との積層体を用い、クッション材(6)の表面に接着
剤(通常は酢ビエマルジョン系接着剤を使用する。)を塗
布し、織物(2)を貼着する。織物(2)の端部は床材本体
(4)の側面から底面にかけて巻き込むようにし、テープ
(7)で固定する。その断面図を図1に示す。又、接着剤
の代わりに両面テープの使用も可能である。
まま床に敷いて使用したり、畳表として使用する事も出
来るが、効果的に使用するには次のような構成で床材用
上張材(2)として使用することも出来る。即ち、床材本
体(4)としてインシュレーションボード(5)とクッション
材(6)との積層体を用い、クッション材(6)の表面に接着
剤(通常は酢ビエマルジョン系接着剤を使用する。)を塗
布し、織物(2)を貼着する。織物(2)の端部は床材本体
(4)の側面から底面にかけて巻き込むようにし、テープ
(7)で固定する。その断面図を図1に示す。又、接着剤
の代わりに両面テープの使用も可能である。
【0015】床材(3)の構成は前述の場合に限定される
ものでなく、床材本体(4)としては前記以外に合板、発
泡ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂及びインシュレーシ
ョンボードの単体又はこれらの組合わせなどが用いられ
る。出来上がった床材(3)は、例えばフローリングの上
に直接置いたり、裏面に滑り止めテープ(7)を貼着して
固定させる事も出来る。
ものでなく、床材本体(4)としては前記以外に合板、発
泡ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂及びインシュレーシ
ョンボードの単体又はこれらの組合わせなどが用いられ
る。出来上がった床材(3)は、例えばフローリングの上
に直接置いたり、裏面に滑り止めテープ(7)を貼着して
固定させる事も出来る。
【0016】次に、イ草と本発明にかかる織物(2)との
物性比較表を掲載する。 | 本発明の織物 | イ草 | 試験方法 耐摩耗性 | 0.075g | 0.08〜0.09g | テーバー式 (摩耗量) | | | 防 汚 性 | | | (揆水性) | 7級 | 8級 | カーペット品質基準 (揆油性) | 4級 | 3級 | AATCC法 防カビ性 | 高湿環境下で | 高湿環境下で| 30℃、相対湿度90% | 30日発生せず | 約7日で発生| 以上から分かるように、本発明にかかる織物(2)の耐
摩耗性、防汚性はイ草以上であり、又、通常の使用条件
ではカビの発生はない。
物性比較表を掲載する。 | 本発明の織物 | イ草 | 試験方法 耐摩耗性 | 0.075g | 0.08〜0.09g | テーバー式 (摩耗量) | | | 防 汚 性 | | | (揆水性) | 7級 | 8級 | カーペット品質基準 (揆油性) | 4級 | 3級 | AATCC法 防カビ性 | 高湿環境下で | 高湿環境下で| 30℃、相対湿度90% | 30日発生せず | 約7日で発生| 以上から分かるように、本発明にかかる織物(2)の耐
摩耗性、防汚性はイ草以上であり、又、通常の使用条件
ではカビの発生はない。
【0017】
【発明の効果】本発明の床材用上張材は、請求項1に示
すように、坪量10〜60g/m2で抄造した紙を5〜40mm幅
に裁断して撚りをかけて抄繊糸を形成し、この抄繊糸を
織り込み密度200〜800g/m2で機織しているので、耐摩
耗性や引っ張り強度にも優れ、目が粗くて下地が透けて
見えるという事もなければ硬さや凹凸が発生し、風合い
や肌触りが悪くなり、機織しにくいというような事もな
く、人工品である紙を使用しながらも、自然な風合いと
色合いとを醸し出すことが出来、又、吸湿性も発揮して
優れた肌触りを呈する事が出来、加えて材料の供給にも
また品質にも安定性のある素材を提供する事が出来ると
いう利点がある。
すように、坪量10〜60g/m2で抄造した紙を5〜40mm幅
に裁断して撚りをかけて抄繊糸を形成し、この抄繊糸を
織り込み密度200〜800g/m2で機織しているので、耐摩
耗性や引っ張り強度にも優れ、目が粗くて下地が透けて
見えるという事もなければ硬さや凹凸が発生し、風合い
や肌触りが悪くなり、機織しにくいというような事もな
く、人工品である紙を使用しながらも、自然な風合いと
色合いとを醸し出すことが出来、又、吸湿性も発揮して
優れた肌触りを呈する事が出来、加えて材料の供給にも
また品質にも安定性のある素材を提供する事が出来ると
いう利点がある。
【0018】さらに、請求項2に示すように、抄造時に
耐湿剤と着色剤とを添加し、紡織後、揆水剤と樹脂を塗
布又は浸漬したので、糸の芯まで着色されており、色・
褪色・変色等が防止され、長期間にわたって優れた風合
いと色合いとを保つことが出来、加えて、耐湿剤を添加
することにより、最終的に床材用上張材として使用され
た場合、耐水性能を向上させ、常に高湿度環境の部屋に
おいて、湿気や水分が糸に浸み込んでも糸の強度が低下
せず、歩行などによって表面の擦り切れ等が生じないと
いう利点がある。更に、樹脂添加よって織物のほつれや
糸寄りを防止すると共に耐摩耗性を向上させる事も出来
るという利点もあり、防汚剤によって汚れの浸み込みも
防止出来、加えて、樹脂の存在により防汚剤を強固に織
物に付着させる事も出来るという利点がある。
耐湿剤と着色剤とを添加し、紡織後、揆水剤と樹脂を塗
布又は浸漬したので、糸の芯まで着色されており、色・
褪色・変色等が防止され、長期間にわたって優れた風合
いと色合いとを保つことが出来、加えて、耐湿剤を添加
することにより、最終的に床材用上張材として使用され
た場合、耐水性能を向上させ、常に高湿度環境の部屋に
おいて、湿気や水分が糸に浸み込んでも糸の強度が低下
せず、歩行などによって表面の擦り切れ等が生じないと
いう利点がある。更に、樹脂添加よって織物のほつれや
糸寄りを防止すると共に耐摩耗性を向上させる事も出来
るという利点もあり、防汚剤によって汚れの浸み込みも
防止出来、加えて、樹脂の存在により防汚剤を強固に織
物に付着させる事も出来るという利点がある。
【0019】更に、この床材用上張材を使用した床材が
請求項3に示すものであるが、前記性能を有する床材用
上張材を使用することにより、イ草の長所である保温
性、弾力性、優れた触感性、自然な風合いと色合いを醸
し出す事が出来、しかもダニ・カビの発生防止や繊維径
や色をある程度自由に選択する事が出来て豊富なデザイ
ンバリエーションに対応する事が出来、糸の芯まで同質
で同色であるため表面が摩耗しても目立つ事がなく、
又、耐水性や防汚性に優れるなどイ草の持つ欠点を改善
する事が出来、非常に優れた床材とする事が出来た。
請求項3に示すものであるが、前記性能を有する床材用
上張材を使用することにより、イ草の長所である保温
性、弾力性、優れた触感性、自然な風合いと色合いを醸
し出す事が出来、しかもダニ・カビの発生防止や繊維径
や色をある程度自由に選択する事が出来て豊富なデザイ
ンバリエーションに対応する事が出来、糸の芯まで同質
で同色であるため表面が摩耗しても目立つ事がなく、
又、耐水性や防汚性に優れるなどイ草の持つ欠点を改善
する事が出来、非常に優れた床材とする事が出来た。
【図1】本発明の床材の一例の断面図
【図2】本発明にかかる床材用上張材の一例の平面図
(1)…抄繊糸 (2)…織物又は床材用上
張材 (3)…床材 (4)…床材本体 (5)…インシュレーションボード (6)…クッション材 (7)…テープ 代理人 弁理士 森 義 明
張材 (3)…床材 (4)…床材本体 (5)…インシュレーションボード (6)…クッション材 (7)…テープ 代理人 弁理士 森 義 明
Claims (3)
- 【請求項1】 坪量10〜60g/m2で抄造した紙を5
〜40mm幅に裁断して撚りをかけて抄繊糸を形成し、この
抄繊糸を織り込み密度200〜800g/m2で機織した事を特
徴とする床材用上張材。 - 【請求項2】 抄造時に耐湿剤と着色剤とを添加
し、紡織後、揆水剤と樹脂を塗布又は浸漬した事を特徴
とする床材用上張材。 - 【請求項3】 請求項1又は2の床材用上張材を、
床材本体の表面に張設してなる事を特徴とする床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3326920A JP2597256B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 床材用上張材及び床材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3326920A JP2597256B2 (ja) | 1991-11-14 | 1991-11-14 | 床材用上張材及び床材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05133078A true JPH05133078A (ja) | 1993-05-28 |
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JPS49112431A (ja) * | 1973-02-26 | 1974-10-26 | ||
JPS5390478A (en) * | 1977-01-14 | 1978-08-09 | Dynic Corp | Matting |
JPS6428147A (en) * | 1987-07-22 | 1989-01-30 | Nec Corp | Paper feeding device |
-
1991
- 1991-11-14 JP JP3326920A patent/JP2597256B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
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