JP2885658B2 - 畳 表 - Google Patents

畳 表

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JP2885658B2
JP2885658B2 JP6334367A JP33436794A JP2885658B2 JP 2885658 B2 JP2885658 B2 JP 2885658B2 JP 6334367 A JP6334367 A JP 6334367A JP 33436794 A JP33436794 A JP 33436794A JP 2885658 B2 JP2885658 B2 JP 2885658B2
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papermaking
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JP6334367A
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亨二 鳥羽
一志 南葉
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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  • Floor Finish (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙を細く裁断し、これに
撚りをかけて抄繊糸を形成し、この抄繊糸を機織する事
により作った床材用上張り材と、この床材用上張り材を
使用した床材に関する。
【0002】
【従来の技術】畳表は、一般に天然のイ草を用いて製造
されているが、天然繊維は天候に左右され易く、且つ近
年は農業の労働力不足で供給量が減少して価格が上昇し
ている。一方、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる畳
表も出現しているが、吸湿性に乏しいために「べとつ
き」易く、素材が人工的であるため風合いや色合いなど
自然感に劣るという問題があった。
【0003】これらの問題点を解決する方法として、特
開昭53−90478号公報に示すように、紙を裁断し
て得られる紐状物を編織する方法があるが、畳表用の糸
としての性能や風合いを左右する、紙の坪量、紙幅、撚
りの巻数等が特定されておらず、前記公報に記載の実施
例に示されるように、坪量50g/m2で1.5cm幅の紙を直
径1mmに撚ったものは引っ張り強さも大きく硬いもの
ができ、耐摩耗性に優れるものの、クッション性、足触
り、風合い等に乏しいものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
より自然な風合いと色合いを持ち、肌触りや耐摩耗性、
耐汚性に優れるだけでなく、足触り、クッション性など
にも優れ、材料の供給にも品質にも安定性のある紙製の
畳表を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記発明の課題を解決す
るため畳表(2)は『針葉樹の木質繊維を主体とし、坪量1
5〜20g/m2で抄造した紙(1c)を、20〜40mm幅に裁断
し、中心部を空洞にして5〜15巻筒状に撚りをかけた径
0.7〜1.5mmの筒状抄繊糸(1)を、0.8〜1.2kg/m2で編
織した』事を特徴とする。
【0006】上記構成において、 使用する木質繊維として針葉樹を主体としている
が、長繊維(3mm前後)を使用する事によって、紙の
密度を大きくしなくても比較的引っ張り強さの強い紙が
得られる。具体的には、ノーザンパイン、スプルース、
松、杉、樅等が使用される。 坪量15〜20g/m2で抄造するものであるが、坪量が
15g/m2以下では紙(1c)が薄すぎて抄繊糸(1)にするに
は実用強度が弱いという問題があり、坪量が20g/m2
上だと紙(1c)が厚すぎて抄繊糸(1)を作る際に筒状にう
まく撚ることができない。しかしながら、前記坪量の範
囲内では適当な強度の筒状抄繊糸(1)を作る事が出来
る。 材料紙(1c)の幅を20mm〜40mm幅に細く裁断する
事になるが、材料紙(1c)の幅が、20mm未満の場合には
抄繊糸(1)が細く且つ硬くなり過ぎ、クッション性にも
劣ると共に糸(1)の腰が弱く生産性が悪くなる。40mm
以上の場合には抄繊糸(1)が太くなり過ぎ、太さの割り
には巻数が増えないので柔らかくなる。従って弾性に劣
り、荷重をかけると潰れる。 中心部を空洞にして5〜15巻筒状に撚りをかける事
になるが、中心部を空洞にして筒状にすることでクッシ
ョン性が向上する。また、巻数が5巻以下の場合には、
巻が緩くなって抄繊糸(1)が軟らかくなり、荷重を掛け
ると潰れる。これに対して、15巻以上の場合には巻が硬
くなり、クッション性に劣ると共に生産性が悪くなる。
原紙(1c)の強度が弱いと撚りを掛ける場合に破れる恐れ
がある。尚、巻数を変えることで抄繊糸(1)のクッショ
ン性を変える事が出来る。 抄繊糸(1)を径0.7〜1.5mmの筒状とするもので、
0.7mm以下の場合は抄繊糸(1)が細くなり過ぎ、畳表
(2)としての厚み感がなく、クッション性も悪く、網織
の生産性も下がる。1.5mm以上では、目の粗い織物と
なって高級感に欠けるだけでなく、厚くてごわごわした
ものとなる。 織り込み密度0.8〜1.2kg/m2で編織する事になる
が、0.8kg/m2以下では耐摩耗性や引っ張り強さに劣
り、目が粗くて下地が透けて見える。1.2kg/m2以上で
は硬さや凹凸が発生し、風合いや肌触りが悪くしかも編
織しにくい。 以上により本発明は、人工品である紙(1c)を使用しなが
らも、より自然な風合いと色合いとを醸し出すことが出
来、しかも耐摩耗性や吸湿性を発揮して優れた肌触りを
呈する事が出来、加えて材料の供給にもまた品質にも安
定性のある畳表(2)を提供する事が出来る。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述する
が、これによって本発明が限定されるものではない。本
発明で使用するパルプとしては、一般の抄紙に使用され
る針葉樹を主体とした木材パルプが使用される。(特に
限定されないが、比較的繊維の長いもの(3mm前後)
で引っ張り強度、伸度にバランスが取れているものが好
ましい。本発明で使用するパルプの具体例としては、例
えば、ノーザンパイン、スプルース、松、杉、樅等など
の北方系の針葉樹が用いられる。これらは引っ張り強度
に優れていることが特徴である。) 抄紙工程や抄紙装置並びに使用する添加剤は通常の抄紙
作業の場合と同じである。
【0008】耐湿剤としてサイズ剤、紙力増強剤は、通
常の抄紙で使用されるものの中から選択できる。着色剤
としては、ベンガラ、マンガンブラウン、群青、黄鉛な
どの顔料が使用され、染料としては塩基性染料、酸性染
料、直接染料などが使用される。顔料の方が耐変色性に
優れている。
【0009】以上、抄造によって坪量15〜20g/m2で抄
造した紙を、20〜40mm幅に裁断して筒状に撚りをかけ
て抄繊糸(1)に形成する。(この時点で着色剤を含有す
るラッカーや樹脂及び撥水剤等の混合物で抄繊糸を2次
着色コーティングする事ができる。)抄繊糸(1)の太さ
は、本実施例では0.7〜1.5mm程度でイ草に近いサイズ
としてある。紙の巻き方は緩い螺旋状となり、図3のよ
うに筒状に巻き付けて行くものである。
【0010】得られた抄繊糸(1)を織り込み密度800
〜1,200g/m2で畳織機で畳表(2)としての織物とす
る。この時点で着色剤や撥水剤の混合物を含有するラッ
カーや樹脂等で織物を2次着色コーティングする事もで
きる。その場合、EVA、酢酸ビニル、エチレン酢ビ、
アクリル、シリコン、フッ素、ワックス等を単独乃至適
宜組み合わせて使用する。又、塗布方法としては、浸
漬、スプレー、ロール転写等の方法によって行われる。
塗布後は、ヒートロールや熱風乾燥などが行われる。そ
の他、コーティング剤としては、水系でも溶剤系でもよ
く、塗装・乾燥工程は通常実施されている方法を使用す
ることができる。
【0011】このようにして仕上げた畳表(2)は、その
まま床に敷いて使用したり、通常の畳表として使用する
事も出来るが、効果的に使用するには次のような構成で
畳表(2)として使用することも出来る。即ち、床材本体
(4)としてインシュレーションボード(5)とクッション材
(6)との積層体を用い、クッション材(6)の表面に接着剤
(通常は酢ビエマルジョン系接着剤を使用する。)を塗布
し畳表(2)を貼着する。畳表(2)の端部は床材本体(4)の
側面から底面にかけて巻き込むようにし、テープ(7)で
固定する。その断面図を図1に示す。又、接着剤の代わ
りに両面テープの使用も可能である。
【0012】床材(3)の構成は前述の場合に限定される
ものでなく、床材本体(4)としては前記以外に合板、発
泡ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂及びインシュレーシ
ョンボードの単体又はこれらの組合わせなどが用いられ
る。出来上がった床材(3)は、例えばフローリングの上
に直接置いたり、裏面に滑り止めテープ(7)を貼着して
固定させる事も出来る。
【0013】(実施例1)松のパルプを使用して坪量1
8g/m2で抄造した和紙テープを25mmに幅に裁断
し、9〜10巻にて筒状に撚りをかけて中心部の空洞を
径0.5mm、太さ1.1mmの筒状抄繊糸(1)を形成
し、アクリル樹脂、ワックス、フッ素樹脂混合液に浸漬
し、乾燥後、織り込み密度1.0kg/m2で編織し、市
販のイ草一級品(0.85kg/m2)と共に畳表として
の試験を実施した。その結果を表1に示す。
【0014】 (表1)試験項目 実施例 比較例 試験方法 備考 耐日光性 2級 5級 フェート゛メータ50時間 級が小さい程良 吸水性 330g 900g 浸漬1時間 汚れの検査 吸放湿性 80g 125g 25°50■90% 48時間 直後/1時間後 耐摩耗重量減 0.155g 0.154g テーハ゜式100回転#200 250×2 復元性 0.40/0.25 0.37/0.25 25φ 20kg荷重 防黴性 1箇月発生なし 1週間で発生 30℃ 90% 耐久性 2時間変化なし 2時間変化なし 40kg荷重ローリンク゛試験 耐たばこ性 炭化のみ 炭化のみ たばこ放置 引張強度(縦) 32g 13.6g 1インチ当たりの強度 (横) 315kg 149kg 耐薬品性 変化なし アルカリで黄変 酸アルカリ5%液滴下 (注)引張強度は、畳表(2)に機織したものをテストしたもので、(縦)は図2 において紙面の上下方向に力を加えた場合で、(横)は紙面の左右方向に力を加 えた場合である。
【0015】以上のように、本実施例では耐日光性が優
れ変色が小さい。吸水性はイ草の約1/3であり、汚れ
の吸収が小さい。また、吸放湿性はイ草の60〜70%
程度であるが、50g以下になると裸足ではベトツキ感
が生じ、触感性が悪くなる。しかし、80gあり、本実
施例では触感性は良好である。耐摩耗性、復元性は、ほ
ぼイ草と同等で、柔軟性、触感性共にイ草と遜色はない
と防黴性も良好である。耐久性、耐たばこ性は、イ草と
同等で耐薬品性はやや優れている。引張強度は畳表を畳
に張る時の加工性に関係し、弱いと弛む恐れがあるが、
本実施例ではイ草の2倍以上あり、問題はない。このよ
うに、本実施例ではは触感性、耐久性はほぼイ草と同等
であり、変色に関する耐日光性、耐薬品性に優れたもの
が得られる。
【0016】
【発明の効果】本発明の畳表は、使用する紙の坪量、紙
幅、巻数を限定し、中心部を空洞にして筒状に撚りをか
けて抄繊糸(筒撚糸)形成する事により、クッション
性、足触り、風合い等がイ草と同等であり、耐日光性や
耐薬品性はイ草以上に優れたものが得られた。更に、イ
草と異なり、年間を通じて一定の品質のものが十分に供
給する事も可能であり、コスト・ダウンも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の畳表を使用した床材の一例の断面図
【図2】本発明にかかる畳表の一例の平面図
【図3】本発明に使用する抄繊糸の実施例の斜視図
【符号の説明】
(1)…抄繊糸 (1a)…空洞 (1c)…紙 (2)…畳表 (3)…床材 (4)…床材本体 (5)…インシュレーションボード (6)…クッション材 (7)…テープ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針葉樹の木質繊維を主体とし、坪量
    15〜20g/m2で抄造した紙を、20〜40mm幅に裁断し、
    中心部を空洞にして5〜15巻にて筒状に撚りをかけた径
    0.7〜1.5mmの筒状抄繊糸を、織り込み密度0.8〜1.2kg
    /m2で編織した事を特徴とする畳表。
JP6334367A 1994-12-16 1994-12-16 畳 表 Expired - Lifetime JP2885658B2 (ja)

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JP2016061096A (ja) * 2014-09-19 2016-04-25 大建工業株式会社 化粧材
JP6876084B2 (ja) * 2019-03-29 2021-05-26 大建工業株式会社 多色織り畳表

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