JPH05132769A - スパツタリング装置 - Google Patents
スパツタリング装置Info
- Publication number
- JPH05132769A JPH05132769A JP3294332A JP29433291A JPH05132769A JP H05132769 A JPH05132769 A JP H05132769A JP 3294332 A JP3294332 A JP 3294332A JP 29433291 A JP29433291 A JP 29433291A JP H05132769 A JPH05132769 A JP H05132769A
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- JP
- Japan
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- cathode
- target
- chamber
- cathodes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 多層薄膜を形成する場合に、1層を形成する
ごとにターゲットを交換しなければならない問題点を解
決する。 【構成】 接地された真空チャンバー(1) 、真空に排気
するための排気口(2) 、スパッタガスを供給するための
導入口(3) 、基板ホルダー(4) 、少なくとも2個のカソ
ード(51)、(52)、及び各カソードの電位を負に落とす電
力を供給する電源(71)、(72)からなるスパッタリング装
置において、電力を0.01〜50Hzの周期で変調
し、かつ、少なくとも2個のカソードに供給する変調さ
れた電力の位相をずらせる変調手段(8) を設けた。
ごとにターゲットを交換しなければならない問題点を解
決する。 【構成】 接地された真空チャンバー(1) 、真空に排気
するための排気口(2) 、スパッタガスを供給するための
導入口(3) 、基板ホルダー(4) 、少なくとも2個のカソ
ード(51)、(52)、及び各カソードの電位を負に落とす電
力を供給する電源(71)、(72)からなるスパッタリング装
置において、電力を0.01〜50Hzの周期で変調
し、かつ、少なくとも2個のカソードに供給する変調さ
れた電力の位相をずらせる変調手段(8) を設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なスパッタリング
装置に関する。
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に金属薄膜、酸化物薄膜、セラミ
ック薄膜などの薄膜を形成する場合、スパッタリングと
いう技術が使用されている。このスパッタリングは、真
空蒸着に比べて、薄膜形成物質の融点が高く、蒸発さ
せることが困難又は不可能な物質でも薄膜を形成できる
こと、基板を加熱しなくてもよいこと、大きな基板
も使用できること、薄膜の基板への密着性が高いなど
の利点を持つ。スパッタリングを行なうにはスパッタリ
ング装置が必要である。
ック薄膜などの薄膜を形成する場合、スパッタリングと
いう技術が使用されている。このスパッタリングは、真
空蒸着に比べて、薄膜形成物質の融点が高く、蒸発さ
せることが困難又は不可能な物質でも薄膜を形成できる
こと、基板を加熱しなくてもよいこと、大きな基板
も使用できること、薄膜の基板への密着性が高いなど
の利点を持つ。スパッタリングを行なうにはスパッタリ
ング装置が必要である。
【0003】図2は代表的なスパッタリング装置の垂直
断面を示す概念図である。図2に示すように、この装置
は、主として、接地された真空チャンバー(1)、該チ
ャンバー内を真空に排気するための排気口(2)、チャ
ンバー内にスパッタガスを供給するための導入口
(3)、チャンバー内に配設された基板ホルダー
(4)、チャンバー内に配設されたカソード(5)、カ
ソードを支持する絶縁性の支持台(6)及びカソードの
電位を負に落とす電力を供給する電源(7)から主とし
てなる。スパッタリングを行なうには、まず、カソード
(5)の上にターゲットを置く。ターゲットが導電性の
場合には、カソード(5)をターゲットと兼用させても
よい。また、基板ホルダー(4)に基板(S)を取りつ
ける。カソード(5)は一般に下にあり、基板ホルダー
(4)は一般にカソード(5)の上方に対向している。
しかし、基板ホルダー(4)がカソード(5)の傍らに
あって基板(S)を垂直に立てることもある。
断面を示す概念図である。図2に示すように、この装置
は、主として、接地された真空チャンバー(1)、該チ
ャンバー内を真空に排気するための排気口(2)、チャ
ンバー内にスパッタガスを供給するための導入口
(3)、チャンバー内に配設された基板ホルダー
(4)、チャンバー内に配設されたカソード(5)、カ
ソードを支持する絶縁性の支持台(6)及びカソードの
電位を負に落とす電力を供給する電源(7)から主とし
てなる。スパッタリングを行なうには、まず、カソード
(5)の上にターゲットを置く。ターゲットが導電性の
場合には、カソード(5)をターゲットと兼用させても
よい。また、基板ホルダー(4)に基板(S)を取りつ
ける。カソード(5)は一般に下にあり、基板ホルダー
(4)は一般にカソード(5)の上方に対向している。
しかし、基板ホルダー(4)がカソード(5)の傍らに
あって基板(S)を垂直に立てることもある。
【0004】次に排気口(2)に真空ポンプを取りつけ
てチャンバー内を高真空(例えば、10-6〜10-7 Torr)に
排気する。高真空にするには、現在のところ約2時間位
かかる。その上で導入口(3)からスパッタガス(例え
ばアルゴンガスなどのイオン化し易いガス)を少量(例
えば、10-2〜10-3 Torr)導入する。導入後、電源(7)
からカソード(5)の電位を負(例えば−10〜−1000ボ
ルト程度)に落とす電力を供給する。そうすると、スパ
ッタガスに高電圧がかかり、そのためガスはイオン化し
プラズマが発生する。そして、イオン化したガス原子
(例えばAr + )は、カソード(5)の強い負電位の故
に、カソード目がけて勢いよく飛んで行く。その結果、
Ar + の如きイオン化原子は、ターゲットに衝突し、そ
の衝撃でターゲットから微粒子が弾き飛ばされる。この
微粒子が基板(S)に次々と衝突し、そこに堆積し、や
がて薄膜が形成される。この薄膜は同然のことながらタ
ーゲットと同じ材料からなる。この衝撃でターゲット及
びカソード(5)は相当に温度が上がるので、実際には
支持台(6)の内部に冷却水(不図示)を循環させるこ
とが多い。
てチャンバー内を高真空(例えば、10-6〜10-7 Torr)に
排気する。高真空にするには、現在のところ約2時間位
かかる。その上で導入口(3)からスパッタガス(例え
ばアルゴンガスなどのイオン化し易いガス)を少量(例
えば、10-2〜10-3 Torr)導入する。導入後、電源(7)
からカソード(5)の電位を負(例えば−10〜−1000ボ
ルト程度)に落とす電力を供給する。そうすると、スパ
ッタガスに高電圧がかかり、そのためガスはイオン化し
プラズマが発生する。そして、イオン化したガス原子
(例えばAr + )は、カソード(5)の強い負電位の故
に、カソード目がけて勢いよく飛んで行く。その結果、
Ar + の如きイオン化原子は、ターゲットに衝突し、そ
の衝撃でターゲットから微粒子が弾き飛ばされる。この
微粒子が基板(S)に次々と衝突し、そこに堆積し、や
がて薄膜が形成される。この薄膜は同然のことながらタ
ーゲットと同じ材料からなる。この衝撃でターゲット及
びカソード(5)は相当に温度が上がるので、実際には
支持台(6)の内部に冷却水(不図示)を循環させるこ
とが多い。
【0005】ところで、用途によっては、薄膜を単層で
はなく、組成や成分の異なる薄膜を多層に積層した多層
薄膜を使用することがある。例えば、光磁気記録媒体の
分野では、組成や成分の異なる厚さ2〜50Å程度の超
薄膜を数十〜数百層に積層した超格子構造の多層薄膜が
報告されている。例えば、PtとCoの超薄膜を多層に
積層した超格子構造の多層薄膜を記録層とする光磁気記
録媒体が報告されている。
はなく、組成や成分の異なる薄膜を多層に積層した多層
薄膜を使用することがある。例えば、光磁気記録媒体の
分野では、組成や成分の異なる厚さ2〜50Å程度の超
薄膜を数十〜数百層に積層した超格子構造の多層薄膜が
報告されている。例えば、PtとCoの超薄膜を多層に
積層した超格子構造の多層薄膜を記録層とする光磁気記
録媒体が報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような多層薄膜を
形成する場合には、当然に組成や成分の異なるターゲッ
トを複数個用意し、1層を形成するごとにターゲットを
交換しなければならない問題点が発生する。交換する毎
にチャンバー内の真空は常圧に戻るので、再び真空に排
気しなければならず、排気に要する時間(約2時間)が
生産性を著しく落とす。
形成する場合には、当然に組成や成分の異なるターゲッ
トを複数個用意し、1層を形成するごとにターゲットを
交換しなければならない問題点が発生する。交換する毎
にチャンバー内の真空は常圧に戻るので、再び真空に排
気しなければならず、排気に要する時間(約2時間)が
生産性を著しく落とす。
【0007】本発明の目的は、ターゲットを交換するこ
となく多層薄膜を形成できる新規なスパッタリング装置
を提供することにある。
となく多層薄膜を形成できる新規なスパッタリング装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、
「接地された真空チャンバー、該チャンバー内を真空に
排気するための排気口、チャンバー内にスパッタガスを
供給するための導入口、チャンバー内に配設された基板
ホルダー、チャンバー内に配設された少なくとも2個の
カソード、及び各カソードの電位を負に落とす電力を供
給する電源からなるスパッタリング装置において、電力
を0.01〜50Hz(好ましくは 0.05〜10H
z)の周期で変調し、かつ、少なくとも2個のカソード
に供給する変調された電力の位相をずらせる変調手段を
設けたことを特徴とする装置(請求項1)を提供する。
「接地された真空チャンバー、該チャンバー内を真空に
排気するための排気口、チャンバー内にスパッタガスを
供給するための導入口、チャンバー内に配設された基板
ホルダー、チャンバー内に配設された少なくとも2個の
カソード、及び各カソードの電位を負に落とす電力を供
給する電源からなるスパッタリング装置において、電力
を0.01〜50Hz(好ましくは 0.05〜10H
z)の周期で変調し、かつ、少なくとも2個のカソード
に供給する変調された電力の位相をずらせる変調手段を
設けたことを特徴とする装置(請求項1)を提供する。
【0009】本発明の装置は、場合により、カソードが
導電性ターゲットと兼用である(請求項2)。本発明
(請求項1)は、カソードごとに位相をずらして電力を
供給する点に特徴があるが、半波長ずれていることが好
ましい(請求項3)。更に、スパッタリング中に基板を
移動(回転を含む)させてもよく、従って、本発明は、
基板ホルダーが「基板を移動させる移動手段」を備えた
スパッタリング装置(請求項4)をも提供する。
導電性ターゲットと兼用である(請求項2)。本発明
(請求項1)は、カソードごとに位相をずらして電力を
供給する点に特徴があるが、半波長ずれていることが好
ましい(請求項3)。更に、スパッタリング中に基板を
移動(回転を含む)させてもよく、従って、本発明は、
基板ホルダーが「基板を移動させる移動手段」を備えた
スパッタリング装置(請求項4)をも提供する。
【0010】
【作用】本発明によれば、カソードに供給する電力を変
調し、かつ、カソードごとに変調する周期の位相をずら
したので、ターゲットに衝突するAr + の如きイオン化
原子が、ターゲットごとに時間差を持つ。そのため、タ
ーゲットから弾き飛ばされて基板を目がけて飛んで行く
微粒子(ターゲット物質)が、ターゲットごとに異な
る。従って、基板上には、ターゲットごとに別々の層を
形成し、その結果、多層構造の薄膜が形成される。
調し、かつ、カソードごとに変調する周期の位相をずら
したので、ターゲットに衝突するAr + の如きイオン化
原子が、ターゲットごとに時間差を持つ。そのため、タ
ーゲットから弾き飛ばされて基板を目がけて飛んで行く
微粒子(ターゲット物質)が、ターゲットごとに異な
る。従って、基板上には、ターゲットごとに別々の層を
形成し、その結果、多層構造の薄膜が形成される。
【0011】本発明の装置は、複数のカソードを持つ。
各カソードには、ターゲットを乗せるか、又はカソード
をターゲットと兼用させる。そこで、カソードに相応す
るこれらのターゲットに端から順に1番、2番、3番・
・・・・と番号を付ける。この場合、奇数番のターゲッ
トを第1材料で構成し、複数番のターゲットを第2材料
で構成してもよい。これにより、第1材料と第2材料の
交互層からなる多層薄膜が形成される。特に第1材料と
第2材料の2つだけで交互多層薄膜を形成する場合、基
本的には2個のターゲット(カソード)で済むが、小さ
なターゲット(カソード)を多数設けて、奇数番のター
ゲットに第1材料を、偶数番のターゲットに第2材料を
配置する方法が好ましい。
各カソードには、ターゲットを乗せるか、又はカソード
をターゲットと兼用させる。そこで、カソードに相応す
るこれらのターゲットに端から順に1番、2番、3番・
・・・・と番号を付ける。この場合、奇数番のターゲッ
トを第1材料で構成し、複数番のターゲットを第2材料
で構成してもよい。これにより、第1材料と第2材料の
交互層からなる多層薄膜が形成される。特に第1材料と
第2材料の2つだけで交互多層薄膜を形成する場合、基
本的には2個のターゲット(カソード)で済むが、小さ
なターゲット(カソード)を多数設けて、奇数番のター
ゲットに第1材料を、偶数番のターゲットに第2材料を
配置する方法が好ましい。
【0012】カソードに印加する電力の最大値は、ター
ゲットの材料によって異なるが、一般に0.1 〜10kW程
度が好ましく、最小値はゼロが好ましい。しかし、場合
によっては、最小値を最大値の1 〜10%程度にすること
もできる。これらの最大値と最小値の間で、電力は0.
01〜50Hzの周期で変調される。周期を変えること
で、1つの層の膜厚を変えることができる。変調された
電力は、カソード(ターゲット)ごとに位相がずれてい
ることが必要である。理論的には、一般に位相は0(0
度)〜1波長(360度) ずれることができるが、本発
明では、ターゲットの材料が2種類でカソードが2個
(又は2群)の場合、位相がターゲット(カソード)間
で半波長ずれることが好ましい。
ゲットの材料によって異なるが、一般に0.1 〜10kW程
度が好ましく、最小値はゼロが好ましい。しかし、場合
によっては、最小値を最大値の1 〜10%程度にすること
もできる。これらの最大値と最小値の間で、電力は0.
01〜50Hzの周期で変調される。周期を変えること
で、1つの層の膜厚を変えることができる。変調された
電力は、カソード(ターゲット)ごとに位相がずれてい
ることが必要である。理論的には、一般に位相は0(0
度)〜1波長(360度) ずれることができるが、本発
明では、ターゲットの材料が2種類でカソードが2個
(又は2群)の場合、位相がターゲット(カソード)間
で半波長ずれることが好ましい。
【0013】基板(基板ホルダー)は、ターゲットの上
に対向して配置することが好ましいが、これに限らずに
ターゲットの傍らに垂直に基板を立てもよい。ターゲッ
トから弾き飛ばされる微粒子(ターゲット物質)は、種
々の方向に飛ぶので、その方向に基板(基板ホルダー)
を置けばよいのである。基板(基板ホルダー)は、スパ
ッタリングの間、静止させることなく、移動させてもよ
い。例えば、回転、遊星運動、直線運動、ジグザグ運動
などの移動形態がある。本発明の装置は、スパッタリン
グの間、特に複数の基板を順に一方向から流し、順に基
板上に多層薄膜を形成する連続プロセス(連続成膜装
置)に適している。
に対向して配置することが好ましいが、これに限らずに
ターゲットの傍らに垂直に基板を立てもよい。ターゲッ
トから弾き飛ばされる微粒子(ターゲット物質)は、種
々の方向に飛ぶので、その方向に基板(基板ホルダー)
を置けばよいのである。基板(基板ホルダー)は、スパ
ッタリングの間、静止させることなく、移動させてもよ
い。例えば、回転、遊星運動、直線運動、ジグザグ運動
などの移動形態がある。本発明の装置は、スパッタリン
グの間、特に複数の基板を順に一方向から流し、順に基
板上に多層薄膜を形成する連続プロセス(連続成膜装
置)に適している。
【0014】以下、実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
【0015】
【実施例1】図1は、本実施例のスパッタリング装置の
垂直断面を示す概念図である。この装置は、主として、
接地された真空チャンバー(1)、該チャンバー内を真
空に排気するための排気口(2)、チャンバー内にスパ
ッタガスを供給するための導入口(3)、チャンバー内
に配設された基板ホルダー(4)、チャンバー内に配設
された第1、第2の2つのカソード(51)、(5
2)、カソードを支持する絶縁性の支持台(6)、各カ
ソードの電位を負に落とす電力を供給するDC電源(7
1)、(72)及びカソードに供給する電力を変調する
変調手段(8)から主としてなる。基板ホルダー(4)
は、固定されており、基板(S)は運動しない。
垂直断面を示す概念図である。この装置は、主として、
接地された真空チャンバー(1)、該チャンバー内を真
空に排気するための排気口(2)、チャンバー内にスパ
ッタガスを供給するための導入口(3)、チャンバー内
に配設された基板ホルダー(4)、チャンバー内に配設
された第1、第2の2つのカソード(51)、(5
2)、カソードを支持する絶縁性の支持台(6)、各カ
ソードの電位を負に落とす電力を供給するDC電源(7
1)、(72)及びカソードに供給する電力を変調する
変調手段(8)から主としてなる。基板ホルダー(4)
は、固定されており、基板(S)は運動しない。
【0016】カソード(51)、(52)は、ここでは
ターゲットと兼用している。第1カソード(51)は第
1材料からなる第1ターゲットでできており、第2カソ
ード(52)は第2材料からなる第2ターゲットででき
ている。
ターゲットと兼用している。第1カソード(51)は第
1材料からなる第1ターゲットでできており、第2カソ
ード(52)は第2材料からなる第2ターゲットででき
ている。
【0017】
【実施例2】図3は、本実施例にかかるスパッタリング
装置のカソードを上から見た概念図である。カソードは
6個あり、奇数番(51)と偶数番(52)の2群に分
けられるいる。奇数番の第1カソード(51)上にはF
e(第1材料)からなる第1ターゲット(T1 )が取り
つけてあり、偶数番の第2カソード(52)上にはTb
(第2材料)からなる第2ターゲット(T2 )が取りつ
けてある。
装置のカソードを上から見た概念図である。カソードは
6個あり、奇数番(51)と偶数番(52)の2群に分
けられるいる。奇数番の第1カソード(51)上にはF
e(第1材料)からなる第1ターゲット(T1 )が取り
つけてあり、偶数番の第2カソード(52)上にはTb
(第2材料)からなる第2ターゲット(T2 )が取りつ
けてある。
【0018】奇数番のカソード(51)は、導線で変調
手段(8)に連結され、偶数番のカソード(52)は、
別の導線で変調手段(8)に連結されている。変調手段
(8)はDC電源(71)、(72)から最大値1kW
の電力が供給される。変調手段(8)は、この電力を最
大値1kWと最小値0kWとの間で変調する。変調の周
期は0.1Hzである。つまり、第1カソード(51)
と第2カソード(52)に交互に10秒づつ電力が供給
される訳である。
手段(8)に連結され、偶数番のカソード(52)は、
別の導線で変調手段(8)に連結されている。変調手段
(8)はDC電源(71)、(72)から最大値1kW
の電力が供給される。変調手段(8)は、この電力を最
大値1kWと最小値0kWとの間で変調する。変調の周
期は0.1Hzである。つまり、第1カソード(51)
と第2カソード(52)に交互に10秒づつ電力が供給
される訳である。
【0019】但し、図4に示すように、第1カソード
(51)に供給される変調された電力の波形と、第2カ
ソード(52)に供給される変調された電力の波形と
は、位相が半波長ずらしてある。一方、平板状のガラス
基板(S)は、ターゲットより10cm高い位置に基板
ホルダー(図示せず)で保持されており、図3の紙面に
示す矢印方向へと低速度(0.1 cm/秒)で移動する。
(51)に供給される変調された電力の波形と、第2カ
ソード(52)に供給される変調された電力の波形と
は、位相が半波長ずらしてある。一方、平板状のガラス
基板(S)は、ターゲットより10cm高い位置に基板
ホルダー(図示せず)で保持されており、図3の紙面に
示す矢印方向へと低速度(0.1 cm/秒)で移動する。
【0020】この結果、第1層が厚さ4ÅのFe、第2
層が厚さ4ÅのTbからなる交互多層薄膜(総膜厚40
0Å)が得られた。このものは、TbFe合金からなる
単層のものより、高い光磁気記録特性を示した。
層が厚さ4ÅのTbからなる交互多層薄膜(総膜厚40
0Å)が得られた。このものは、TbFe合金からなる
単層のものより、高い光磁気記録特性を示した。
【0021】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、ターゲッ
トをいちいち交換することなく、多層薄膜が成膜でき
る。従って、本発明の装置を連続プロセス(連続成膜装
置)に適用すれば、著効が得られる。
トをいちいち交換することなく、多層薄膜が成膜でき
る。従って、本発明の装置を連続プロセス(連続成膜装
置)に適用すれば、著効が得られる。
【図1】は、本発明の実施例1にかかるスパッタリング
装置の垂直断面を示す概念図である。
装置の垂直断面を示す概念図である。
【図2】は、従来のスパッタリング装置の垂直断面を示
す概念図である。
す概念図である。
【図3】は、本発明の実施例2にかかるスパッタリング
装置の一部(カソード)の平面を示す概念図である。
装置の一部(カソード)の平面を示す概念図である。
【図4】は、本発明の実施例2の装置で、カソードに供
給する変調された電力の波形図である。
給する変調された電力の波形図である。
1・・・・真空チャンバー 2・・・・排気口 3・・・・導入口 4・・・・基板ホルダー 5・・・・カソード 51・・・第1カソード 52・・・第2カソード 6・・・・カソードを支持する絶縁性の支持台 71・・・電源 72・・・電源 8・・・・変調手段 T1 ・・・第1ターゲット T2 ・・・第2ターゲット
Claims (4)
- 【請求項1】 接地された真空チャンバー、該チャンバ
ー内を真空に排気するための排気口、チャンバー内にス
パッタガスを供給するための導入口、チャンバー内に配
設された基板ホルダー、チャンバー内に配設された少な
くとも2個のカソード、及び各カソードの電位を負に落
とす電力を供給する電源からなるスパッタリング装置に
おいて、 電力を0.01〜50Hzの周期で変調し、かつ、少な
くとも2個のカソードに供給する変調された電力の位相
をずらせる変調手段を設けたことを特徴とする装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のスパッタリング装置にお
いて、カソードが導電性ターゲットと兼用していること
を特徴とする装置。 - 【請求項3】 請求項1記載のスパッタリング装置にお
いて、位相が半波長ずれていることを特徴とする装置。 - 【請求項4】 請求項1記載のスパッタリング装置にお
いて、基板ホルダーが、基板を移動させる移動手段を備
えたことを特徴とする装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3294332A JPH05132769A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | スパツタリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3294332A JPH05132769A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | スパツタリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05132769A true JPH05132769A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=17806335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3294332A Pending JPH05132769A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | スパツタリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05132769A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060130500A (ko) * | 2005-06-14 | 2006-12-19 | 어플라이드 필름즈 코포레이션 | 스퍼터링을 제어하기 위한 전력 신호를 변조하기 위한시스템 및 방법 |
-
1991
- 1991-11-11 JP JP3294332A patent/JPH05132769A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060130500A (ko) * | 2005-06-14 | 2006-12-19 | 어플라이드 필름즈 코포레이션 | 스퍼터링을 제어하기 위한 전력 신호를 변조하기 위한시스템 및 방법 |
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