JPH05156438A - 真空蒸着装置 - Google Patents

真空蒸着装置

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JPH05156438A
JPH05156438A JP3323575A JP32357591A JPH05156438A JP H05156438 A JPH05156438 A JP H05156438A JP 3323575 A JP3323575 A JP 3323575A JP 32357591 A JP32357591 A JP 32357591A JP H05156438 A JPH05156438 A JP H05156438A
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JP
Japan
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vacuum
vapor deposition
evaporation source
evaporation
chamber
Prior art date
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JP3323575A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsumoto
広行 松本
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一層を形成するごとに蒸発源を交換すること
なく、多層薄膜を形成させ、形成効率を向上させる。 【構成】 真空チャンバー(1) 、真空に排気するための
排気口(2)、基板ホルダー(3) 、少なくとも二個配置さ
れた蒸発源(81)、(82)、蒸発源を配置する配置部(41)、
(42)、各蒸発源の加熱手段(51)、(52)、各加熱手段に電
力を供給する電源(61)、(62)から構成している真空蒸着
装置において、電力を0.01〜50Hzの周期で変調し、且
つ、少なくとも二個の加熱手段(41)、(42)に供給する変
調された電力の位相をずらす変調手段(7) を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な真空蒸着装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】真空蒸着装置は、基板上に厚さが1Å〜
数百μm程度の薄膜を形成させる装置であり、広く使用
されている。真空蒸着の特徴は、基板材料を任意に選
択できる数十Åあるいはそれ以下の膜厚の薄膜を生成
できる。蒸発源物質(以下、単に蒸発源という)の加
熱方法の種類が多く、条件によって加熱方法が選択でき
るなどがあげられる。
【0003】蒸着は、蒸発源を気化させ、この蒸気を基
板上で凝結させることで薄膜が形成されるもので、その
ため、蒸発源の融点、沸点、蒸気圧が加熱温度に影響す
る。加熱された蒸発源は、原子又は分子の状態で高真空
のために直線的に上方へ、つまり基板に向かって飛散し
ていく。これが基板に堆積することで薄膜が形成される
が、基板上での薄膜の成長過程は膜厚の増加に伴い、大
別して次のような段階を経る。粒子になる物質の核形
成から粒子への成長段階、粒子の凝集段階、凝集を
繰り返すことによる連続膜の形成段階によって、薄膜が
形成される。
【0004】真空蒸着装置は、図2に示すように、主と
して、真空チャンバー(1)、該チャンバー(1)内を
真空に排気するための排気口(2)、チャンバー(1)
内の上部に設置された基板ホルダー(3)、該基板ホル
ダー(3)の下部に配置された蒸発源(8)の配置部
(4)、及び蒸発源に熱エネルギーを供給してそれを蒸
発させる加熱手段から成る。加熱手段は、典型的には、
電流を流すとジュール熱を発生する抵抗発熱体(5)と
これを駆動する電源(6)から成る。
【0005】蒸着を行うには、該配置部(4)である容
器(例えば、るつぼ)に薄膜のもととなる蒸発源(8)
を入れる。容器が抵抗発熱体(5)を兼用する場合もあ
る。容器の材質の選択は、容器は錆びると熱伝導率が低
下して蒸発速度を低下させるので耐蝕性のあるものが好
ましい。基板(S)は基板ホルダー(3)に取り付け
る。
【0006】次に、排気口(2)に真空ポンプ(図示せ
ず)を取り付けて、チャンバー内を高真空(例えば、10
-5以下)に排気する。高真空に要する時間は、現状では
約3時間かかる。チャンバー内が高真空になった後、配
置部(4)を加熱するための抵抗発熱体(5)に電力を
供給する。図2において、該抵抗発熱体(5)は、配置
部(4)と接触している。加熱の方式には大別して直接
加熱式と間接加熱式とがある。直接加熱式では、蒸発源
と発熱体が接触しており、一般に蒸発源を入れる容器が
発熱体を兼ねている。間接加熱式では、容器に蒸発源を
入れて、容器又は蒸発源に電子ビームやレーザーを照射
することで蒸発源を加熱する。
【0007】ところで、用途によっては薄膜を単層では
なく、組成や成分の異なる薄膜を多層に積層した多層薄
膜を使用することがある。例えば、光磁気記録媒体の分
野では、組成や成分の異なる厚さ2〜50Å程度の超薄
膜を数十〜数百層に積層した超格子構造の多層薄膜が報
告されている。例えば、PtとCoの超薄膜を多層に積層し
た超格子構造の多層薄膜を記録層とする光磁気記録媒体
が報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような多層薄膜を
形成する場合には、当然に組成や成分の異なる蒸発源を
複数個用意し、一層を形成するごとに蒸発源を交換しな
ければならない問題点が発生する。更に蒸発源を交換す
るごとにチャンバー内の高真空状態が常圧に戻るので、
再び蒸着に必要な高真空にするため排気しなければなら
ず、排気に要する時間(約3時間)が生産性を著しく低
下させていた。
【0009】本発明の目的は、蒸発源を交換することな
く(高真空状態を解除することなく)多層薄膜を形成で
きる新規な真空蒸着装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「真空チャンバー、該チャンバー内を真空に排気する
ための排気口、チャンバー内の上部に設置された基板ホ
ルダー、該基板ホルダーの下部に配置された少なくとも
二個の蒸発源の配置部、及び前記蒸発源に熱エネルギー
を供給してそれを蒸発させる加熱手段から成る真空蒸着
装置において、前記熱エネルギーを0.01〜50HZ の周期
で変調し、且つ、少なくとも二個の蒸発源に対して変調
する周期の位相を互いにずらせる変調手段を設けたこと
を特徴とする装置(請求項1)」を提供する。
【0011】本発明(請求項1)は、熱エネルギーの位
相をずらして電力を供給する点に特徴があるが、半波長
ずれていることが好ましい(請求項2)。更に、蒸着中
に基板を移動(回転を含む)させてもよく、従って、本
発明は基板ホルダーが「基板を移動させる移動手段」を
備えた蒸着装置(請求項3)をも提供する。
【0012】本発明は第四に「請求項1記載の真空蒸着
装置において、加熱手段が抵抗発熱体、高周波発振
器、電子ビーム発生装置又はレーザー光源とこれを駆
動する電源から成ることを特徴とする装置(請求項
4)」を提供する。
【0013】
【作用】本発明によれば、加熱手段から供給する熱エネ
ルギーを変調し、且つ蒸発源に対して変調する周期の位
相をずらしたので、蒸発源から基板に向かって飛散する
原子又は分子数が蒸発源ごとに時間差を持つ。従って、
基板上には蒸発源ごとに別々の層が形成され、その結
果、多層構造の薄膜が形成される。
【0014】本発明の装置は、複数の蒸発源の配置部を
持つ。そこで配置部を端から順に1番、2番、3番・・
・・・と番号を付ける。この場合、奇数番の蒸発源を第
一材料で構成し、偶数番の蒸発源を第二材料で構成して
もよい。これにより第一材料と第二材料の交互層から成
る多層薄膜が形成される。特に第一材料と第二材料の二
つだけで交互多層薄膜を形成する場合、基本的には二個
の蒸発源で済むが、小さな蒸発源を多数設けて、奇数番
の蒸発源に第一材料を、偶数番の蒸発源に第二材料を設
置する方法が好ましい。
【0015】加熱手段に印加する電力の最大値は、蒸発
源の材料によって異なるが、一般に0.1 〜1 kW程度が
好ましく、最小値はゼロが好ましい。しかし、場合によ
っては最小値を最大値の0.1 〜10%にすることもでき
る。これらの最大値と最小値の間で、電力は0.01〜50H
zの周期で変換される。周期を変えることで、一つの層
の膜厚を変えることができる。変調された電力は、蒸発
源ごとに位相がずれていることが必要である。理論的に
は、一般に位相は0(0 度) 〜1 波長(360度) ずれること
ができるが、本発明では、蒸発源の材料が二種類の場
合、位相が蒸発源間で半波長ずれることが好ましい。
【0016】基板(基板ホルダー)は、蒸着の間、静止
させることなく、移動させてもよい。例えば、回転、遊
星運動、直線運動、ジグザグ運動などの移動形態があ
る。本発明の装置は、蒸着の間、特に複数の基板を順に
一方向から流し、順に基板上に多層薄膜を形成する連続
プロセス(連続成膜装置)に適している。以下、実施例
により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれ
に限られるものではない。
【0017】
【実施例1】図1は本実施例の真空蒸着装置の垂直断面
を示す概念図である。この装置は、主として、真空チャ
ンバー(1)、チャンバー内を真空に排気するための排
気口(2)、チャンバー(1)内の上部に設置された基
板ホルダー(3)、チャンバー(1)内に設置された第
一、第二の蒸発源(81)、(82)を配置する配置部
(41)、(42)、配置部(41)、(42)に対す
る抵抗発熱体(51)、(52)、抵抗発熱体(5
1)、(52)に電力を供給する電源(61)、(6
2)、抵抗発熱体(51)、(52)に供給する電力を
変調する変調手段(7)から成る。基板ホルダー(3)
は固定されており、基板(S)は運動しない。
【0018】図1で抵抗発熱体(51)、(52)と配
置部(41)、(42)は独立して設置されているが、
例えば、配置部としての容器が加熱手段を兼用しても差
し支えなく、また加熱手段が高周波発振器、電子ビーム
発生装置又はレーザー光源とこれを駆動する電源から成
ることもある。
【0019】
【実施例3】図3は、本実施例にかかる真空蒸着装置の
蒸発源を上から見た概念図である。蒸発源は6個あり、
奇数番(81)と偶数番(82)の異なった種類の蒸発
源から成る2群に分けられている。第一材料から成る奇
数番の蒸発源(81)は「容器である配置部(41)」
に配置され、抵抗発熱体(51)により加熱される。第
二材料から成る偶数番の蒸発源(82)は「容器である
配置部(42)」に配置され、加熱手段(52)により
加熱される。
【0020】3つの奇数番の抵抗発熱体(51)は導線
で接続され、また3つの偶数番の抵抗発熱体(52)も
導線で接続されている。それぞれの導線は変調手段
(7)に連結し、更にこれは電源(61)、(62)に
接続している。変調手段(7)は電源(61)、(6
2)から最大値1kWの電力が供給される。変調手段
(7)は、この電力を最大値1kWと0kWとの間で変
調する。変調の周期は、0 .1Hzである。つまり、抵抗
発熱体(51)と(52)に交互に10秒ずつ電力が供給
されることになる。但し、図4に示すように加熱手段
(51)に供給される変調された電力の波形と抵抗発熱
体(52)に供給される変調された電力の波形とは、位
相が半波長ずらしてある。
【0021】平板状の基板(S)は、蒸発源より10〜10
0cm 高い位置に基板ホルダー(図示せず)で保持されて
おり、図3に示す矢印方向へと低速度(0.1 cm/sec )で
移動する。この結果、第一層が厚さ4Åの第一材料Tb、
第二層が厚さ4Åの第二材料Feの交互に積層した多層薄
膜(総膜厚 400Å)が得られた。この多層薄膜は、TbFe
合金から成る単層膜よりも高い光磁気記録特性を示し
た。
【0022】図3で抵抗発熱体(51)、(52)と配
置部(41)、(42)は独立して配置されているが、
配置部がが加熱手段を兼用しても差し支えなく、また加
熱手段が高周波発振器、電子ビーム発生装置又はレーザ
ー光源とこれを駆動する電源から成ることもある。
【0023】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば成膜ごとに
蒸発源を交換することなく、多層薄膜が形成できる。こ
れにより本発明の装置を連続プロセス(連続成膜装置)
に適用すれば、効率良く多層薄膜を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の実施例1にかかる真空蒸着装置の
垂直断面を示す概念図である。
【図2】は、従来の真空蒸着装置の垂直断面を示す概念
図である。
【図3】は、本発明の実施例2にかかる真空蒸着装置の
一部(蒸発源)の平面を示す概念図である。
【図4】は、本発明の実施例2の装置において、蒸発源
に供給する変調された電力の波形図である。
【符号の説明】
1・・・・・真空チャンバー 2・・・・・排気口 3・・・・・基板ホルダー 4・・・・・蒸発源の配置部 41・・・・第一蒸発源の配置部 42・・・・第二蒸発源の配置部 5・・・・・抵抗発熱体 51・・・・第一蒸発源の配置部に対する抵抗発熱体 52・・・・第二蒸発源の配置部に対する抵抗発熱体 61、62・・・・電源 7・・・・・電力の変調手段 8・・・・・蒸発源 81・・・・第一蒸発源 82・・・・第二蒸発源 S・・・・・基板 以上

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバー、該チャンバー内を真空
    に排気するための排気口、チャンバー内の上部に設置さ
    れた基板ホルダー、該基板ホルダーの下部に配置された
    少なくとも二個の蒸発源物質の配置部、及び前記蒸発源
    物質に熱エネルギーを供給してそれを蒸発させる加熱手
    段から成る真空蒸着装置において、 前記熱エネルギーを0.01〜50HZ の周期で変調し、且
    つ、少なくとも二個の蒸発源物質に対して変調する周期
    の位相を互いにずらせる変調手段を設けたことを特徴と
    する装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の真空蒸着装置において、
    位相が半波長ずれていることを特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の真空蒸着装置において、
    基板ホルダーが基板を移動させる移動手段を備えている
    ことを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の真空蒸着装置において、
    加熱手段が抵抗発熱体、高周波発振器、電子ビーム発
    生装置又はレーザー光源とこれを駆動する電源から成
    ることを特徴とする装置。
JP3323575A 1991-12-09 1991-12-09 真空蒸着装置 Pending JPH05156438A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1445344A1 (en) * 2003-02-07 2004-08-11 General Electric Company Physical vapor deposition apparatus and process
US6869508B2 (en) 2001-10-19 2005-03-22 General Electric Company Physical vapor deposition apparatus and process

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6869508B2 (en) 2001-10-19 2005-03-22 General Electric Company Physical vapor deposition apparatus and process
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