JPH05131627A - サーマルインクジエツトヘツド - Google Patents

サーマルインクジエツトヘツド

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Publication number
JPH05131627A
JPH05131627A JP32391891A JP32391891A JPH05131627A JP H05131627 A JPH05131627 A JP H05131627A JP 32391891 A JP32391891 A JP 32391891A JP 32391891 A JP32391891 A JP 32391891A JP H05131627 A JPH05131627 A JP H05131627A
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JP
Japan
Prior art keywords
ink
ink supply
length
supply chamber
pit
Prior art date
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Pending
Application number
JP32391891A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Saito
孝一 斉藤
Masahiko Fujii
雅彦 藤井
Yukihisa Koizumi
幸久 小泉
Seiichi Kato
誠一 加藤
Nanao Inoue
七穂 井上
Masa Suzuki
雅 鈴木
Koichi Naito
浩一 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP32391891A priority Critical patent/JPH05131627A/ja
Publication of JPH05131627A publication Critical patent/JPH05131627A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱作用部が凹部の底に配置されたサーマルイ
ンクジェット記録装置において、インクの安定噴射と高
速応答性を両立できる構造を提供する。 【構成】 チャンネル基板1は、Siの結晶異方性を利
用した異方性エッチングで作製された三角形の溝とイン
ク供給室を有する基板であり、ピット層13が形成され
たヒーター基板2と接合されて、インク流路(チャンネ
ル)が形成されている。インク供給室6には、インク供
給口7が形成されている。ピット14のインク噴出口1
0側の端部からインク噴出口10までの長さをa、ピッ
ト14のインク供給室6側の端部からインク供給室6ま
での長さをbとすると、b≦2aの条件を満たすようイ
ンク流路を構成することにより、インクの再供給性が良
好であり、高速印字を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルインクジェッ
ト記録方式に用いられるヘッド構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】いわゆるサーマルインクジェット記録装
置におけるヘッド構造は、熱作用部にインクを供給する
ためのインク供給路と、熱作用部からインク吐出口に連
通するインク通路を有している。図2は、その一例の断
面図である。図中、1はチャンネル基板、2はヒーター
基板、3は加熱素子、4は共通電極、5は個別電極、6
はインク供給室、7はインク供給口、8はインク通路、
9はインク供給路、10はインク噴出口である。加熱素
子3は、熱作用部を構成し、共通電極4および個別電極
5から印字信号が供給されて発熱し、インクに気泡を発
生させ、インク通路8のインクに圧力を与えて、インク
噴出口10からインク滴を図示しない記録媒体に向けて
噴射する。インク滴の噴射により費されたインクは、イ
ンク供給室7からインク供給路9を介して補充される。
【0003】このようなサーマルインクジェットヘッド
においては、特開昭62−33648号公報に記載され
ているように、加熱素子をインク通路およびインク供給
路に対して凹所の底に配置し、加熱素子により形成され
る気泡が横に広がらないように、気泡の側面を制限した
ものである。したがって、凹部を設けたサーマルインク
ジェットヘッドは、加熱素子を従来よりもインク噴出口
に近づけて配置することができ、インク滴を高速に、か
つ、効率よく噴射することができるという利点がある。
【0004】しかし、このように単に加熱素子をノズル
に近づけて配置するということだけでは、高速で、か
つ、高品質の画像を得るには限界があることがわかっ
た。例えば、熱作用部の長さを110μm、インク通路
の長さを100μm、インク供給路の長さを150μm
とすると、記録装置の最高周波数は、4kHz程度に過
ぎない。
【0005】一方、加熱素子をノズル内の凹部の底に配
置するのではなく、凹部を設けずにノズル内壁に加熱素
子を配置したサーマルインクジェット記録装置において
は、ノズル内において加熱素子を配置する位置を工夫す
ることが知られている。
【0006】例えば、特公昭59−31945号公報に
記載された液体噴射記録ヘッドにおいては、熱作用部長
をh、インク通路長をa、インク供給路長をbとし、 L=a+h+b x=b+(h/2) とするとき、 L≧x((2x/h)+1) とする提案が行なわれている。この関係式は、サーマル
インクジェット方式において、インク噴射時に発生する
溶存気体による残留気泡をインク供給室側へ逃がすこと
により安定噴射を図るものである。
【0007】また、特公昭60−9908号公報に記載
された液体噴射記録ヘッドでは、インク通路長a、イン
ク供給路長bについて、 1/100≦a/b≦1/2 の関係式を満足することを要件としたものである。この
関係式をa,bだけでみれば、 b≧2a ということになる。
【0008】特開平1−195051号公報に記載され
た液体噴射記録ヘッドでは、インク通路長a、熱作用部
長h、インク供給路長bについて、 5(a+h/2)<b+h/2 なる関係式を満たすことを要件としている。この関係式
を満たすことによって、高速で安定したインク滴噴射の
ために、流路抵抗のバランスをとることに考慮を払った
ものと解することができる。
【0009】しかしながら、これらの公報に記載された
条件は、熱作用部長h、インク通路長a、インク供給路
長bに対して、好ましい配置についての条件が記載され
ているとしても、いずれも加熱素子が凹部内に配置され
たものではなく、凹部を有するサーマルインクジェット
ヘッドへの適用については、なんら示唆はなく明らかで
はない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、熱作用部が凹部の底に配置
されたサーマルインクジェット記録装置において、イン
クの安定噴射と高速応答性を両立させることができるサ
ーマルインクジェットヘッドを提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、先端にインク
噴出口を有するインク通路と、熱作用部と、インク供給
室と、該インク供給室から前記熱作用部にインクを供給
するためのインク供給路を有し、前記熱作用部がインク
通路およびインク供給路に対して凹所に配置されてなる
サーマルインクジェットヘッドにおいて、インク通路長
をa、インク供給路長bとするとき、 b≦2a なる関係を満足することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明によれば、インク通路長をa、インク供
給路長bとするとき、 b≦2a なる関係を満たすこと、すなわち、インク供給路長bが
短いことにより、インクの供給時間を短縮することがで
きる。
【0013】従来のサーマルインクジェットヘッドにお
いては、インク供給長が短くなると、発生した圧力がイ
ンク供給室側に逃げるという問題が生じるが、本発明の
サーマルインクジェットヘッドにおいては、ピットと呼
ばれる凹部を有することにより、気泡がピットに閉じ込
められるので、インク供給路長bが短くても、発生した
圧力のインク供給室への逃げや、気泡のインク供給室内
への成長が防止できるため、安定した噴射が実現できる
ものである。
【0014】気泡をピットに閉じ込めるためには、噴射
ドロップ量をVとするとき、ピット開口幅(通常、ノズ
ル幅にほぼ等しい)をw、ピット長さ(通常、加熱素子
の有効加熱長さに等しい)をhとするとき、ピット層の
厚さ(ピットの高さ)dは、 d≧V/wh であることが好ましい。なお、気泡の高さをピットの高
さ以下にするためには、 d≧2V/wh であるが、気泡の高さがピットの高さを超えたとして
も、気泡がピット層の表面を伝ってインク流路へ移動す
ることが抑えられれば良いから、気泡の高さをピットの
高さ以下にすることは、必ずしも必要ではない。
【0015】また、本発明は、インク供給路長bが短
く、全インク流路長L=a+h+bを短くできるので、
インクの再供給性が良好であり、高速印字を実現するこ
とができる。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のサーマルインク
ジェットヘッドを説明するためのものであり、(A)図
は要部の切断斜視図、(B)図は断面図である。図中、
図2と同様な部分には同じ符号を付した。11は絶縁
層、12は保護層、13はピット層、14はピットであ
る。ヒーター基板2は、Si等の熱伝導性のよいウェハ
を用い、その上に、ポリSiの加熱素子3が設けられて
いる。加熱素子3には、Alの電極層により、共通電極
4および個別電極5が設けられている。これら電極およ
び加熱素子の上部には、電気的絶縁のための絶縁層11
としてSiO2 層が設けられている。加熱素子3の上部
には、さらに、保護層12として、Taの金属層が設け
られている。ピット層13は、発熱領域に開口部を有す
るように設けられ、感光性ポリイミド樹脂等で形成され
る。
【0017】チャンネル基板1は、Siの結晶異方性を
利用した異方性エッチングで作製された三角形の溝とイ
ンク供給室を有する基板であり、ピット層13が形成さ
れたヒーター基板2と接合されて、インク流路(チャン
ネル)が形成されている。インク供給室6には、インク
供給口7が形成されている。
【0018】かかる基本構造を有するサーマルインクジ
ェットヘッドにおいて、ピット14のインク噴出口10
側の端部からインク噴出口10までの長さをa、ピット
14の長さをh、ピット14のインク供給室6側の端部
からインク供給室6までの長さをb、チャンネル幅を
w、ピット層13の厚さをdとし、w,h,a,b,d
を変えた種々のヘッドを試作して噴射特性を評価する実
験を行なった。噴射特性の評価は、繰り返し印字周波数
を変えてインクドロップの体積および噴射速度を計測し
た。
【0019】図3は、評価により得られる噴射特性を模
式的に表したものである。縦軸は、インクドロップの体
積、横軸は、印字周波数である。低い印字周波数では、
インクドロップの体積は、あまり変化しないが、印字周
波数が高くなると、インクドロップの体積は、急激に減
少する。ヘッドの高速印字性を示す重要なファクターで
ある最大印字周波数(FMAX )は、噴射されるインクド
ロップの体積が、低い周波数での値から10%低下する
ときの周波数で定義した。インクドロップの体積が10
%低下すると、画質と濃度の低下を伴うからである。ま
た、安定した噴射を表すもう1つのファクターとして、
インクドロップの噴射速度に対して、6[m/s]以上
という基準を設けた。インクドロップの噴射速度が低い
と、噴射時に、ヘッド表面の汚れやインク付着によっ
て、インクドロップの飛翔方向の方向性の悪化が画質に
あらわれるためである。
【0020】これらの噴射特性には、インクの物性や、
ヘッドの加熱条件が影響するが、実験で使用したインク
は、H2 O,DEG(ジエチレングリコール),界面活
性剤,染料からなる組成であり、粘度が2.2mPa・
sec,表面張力が38mN/mのものを用いた。加熱
条件は、通電パルス幅を3μsecとして、印加電圧を
変え、噴射開始電圧Vthを求め、Vth×1.1を投
入電圧とした。
【0021】ヘッド構造の異なる40個のサーマルイン
クジェットヘッドについての実験結果を図4に示す。条
件の欄においては、上述した関係式(b≦2a)を満た
しているものに「○」、満たしていないものに「×」を
記載した。評価の欄は、周波数が4.5kHz未満のも
のに「×」、4.5〜7.0kHzのものに「○」、
7.0kHz以上で、かつ、流速が7m/s以上のもの
に「◎」を記載した。この結果から、加熱素子をピット
の底部に配置したヘッド構造においては、インク供給路
長bが、インク通路長aの2倍以下になるときに、イン
ク速度の大幅な低下を招くことなく、高速印字ができる
ことがわかった。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ピット構造を用いることと、インク供給路長
を短くすることで、インクドロップの速度の低下を防止
でき、気泡の巻き込みを防止できるので、安定噴射を行
なうことができるとともに、印字周波数を向上でき高速
印字を両立させることができるサーマルインクジェット
ヘッドが得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のサーマルインクジェット
ヘッドを説明するためのもので、(A)図は要部の切断
斜視図、(B)図は断面図である。
【図2】 従来のサーマルインクジェットヘッドの一例
の断面図である。
【図3】 サーマルインクジェットヘッドの噴射特性の
模式図である。
【図4】 実験結果の説明図である。
【符号の説明】
1 チャンネル基板、2 ヒーター基板、3 加熱素
子、4 共通電極、5個別電極、6 インク供給室、7
インク供給口、8 インク通路、9 インク供給路、
10 インク噴出口、11 絶縁層、12 保護層、1
3 ピット層、14 ピット。
フロントページの続き (72)発明者 加藤 誠一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 井上 七穂 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 鈴木 雅 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 内藤 浩一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ツクス株式会社海老名事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端にインク噴出口を有するインク通路
    と、熱作用部と、インク供給室と、該インク供給室から
    前記熱作用部にインクを供給するためのインク供給路を
    有し、前記熱作用部がインク通路およびインク供給路に
    対して凹所に配置されてなるサーマルインクジェットヘ
    ッドにおいて、インク通路長をa、インク供給路長bと
    するとき、 b≦2a なる関係を満足することを特徴とするサーマルインクジ
    ェットヘッド。
JP32391891A 1991-11-12 1991-11-12 サーマルインクジエツトヘツド Pending JPH05131627A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32391891A JPH05131627A (ja) 1991-11-12 1991-11-12 サーマルインクジエツトヘツド

Applications Claiming Priority (1)

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JP32391891A JPH05131627A (ja) 1991-11-12 1991-11-12 サーマルインクジエツトヘツド

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Publication Number Publication Date
JPH05131627A true JPH05131627A (ja) 1993-05-28

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ID=18160079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32391891A Pending JPH05131627A (ja) 1991-11-12 1991-11-12 サーマルインクジエツトヘツド

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JP (1) JPH05131627A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6511160B1 (en) * 1995-05-10 2003-01-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Thermal ink-jet head and recording apparatus

Cited By (1)

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US6511160B1 (en) * 1995-05-10 2003-01-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Thermal ink-jet head and recording apparatus

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