JPH0513126U - 田植機のペースト状施肥装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペースト状の肥料を土中に施肥する施肥ノズ
ルが植付時にのみロック解除されて土中に弾圧されると
ともに植付部が上昇されるとフロートの横側方に収納し
てロック可能とする。 【構成】 ペースト状の肥料を地中に施肥する施肥ノズ
ル１を、弾機２によりノズルの後方吐出口１ａが下方に
弾圧されるようにしてフロート３の横側方に架設して構
成する田植機において、植付部Ａが上昇する際に引かれ
ることになるワイヤ４を、前記フロート３の横側方に引
き上げて収納させることができるように前記施肥ノズル
１に連動連繋するとともに、植付クラッチのオン時にロ
ック解除できるロック体５を、施肥ノズル１が収納され
る状態で該施肥ノズル１に係合しロックできるように施
肥ノズル１の横側方に装備して構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ペースト状の肥料を施肥ノズルから植付苗の側方の土中に側条施肥 ができる田植機のペースト状施肥装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、ペースト状の肥料を地中に施肥する施肥ノズルを、弾機によりノズル の後方吐出口が下方に弾圧されるようにしてフロートの横側方に架設して構成す る田植機において、本出願人が既に出願した実願平２−３７５９４号に見られる ように、施肥ノズルの後端吐出口の最下限位置をストッパにより規制することは 知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、植付部を上昇させた状態では、いぜんとして施肥ノズルの後端 吐出口側がフロートの下面より下がった状態になったままなので、作業中でも、 また、路上などで、植付部を降下させた場合、石などの障害物にノズルが当接す ると、変形したり破損してしまう、といった不具合を呈していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、そのような不具合を解決し、植付部を降下させるだけでは施肥ノズ ルをロックした収納状態に保持したままにしておくことができるように工夫した ものであり、そのため、植付部が上昇する際に引かれることになるワイヤを、フ ロートの横側方に引上げて収納させることができるように施肥ノズルに連動連繋 するとともに、植付クラッチのオン時にロック解除できるロック体を、施肥ノズ ルが収納される状態で該施肥ノズルに係合してロックできるように施肥ノズルの 横側方に装備して構成したものである。

【０００５】

【作用】 したがって、植付部が上昇させられると、例えばマーカが収納されるのにとも なにって引かれることになるワイヤにより、施肥ノズルがフロートの横側方へ弾 機に抗張して上方へ引き上げられると同時に、植付クラッチのオフ状態で作動す るロック体が施肥ノズルをロックして収納状態にセットできることになり、作業 中や路上で、植付部を降下させるだけでは、ロックした収納状態に維持されたま まとなり、また、植付部を降下させてマーカを使用状態に回動させるととともに 植付クラッチをオンに操作すると、ワイヤが弛められるとともにロック体がロッ ク解除されて、施肥ノズルは弾機により下方に弾圧される施肥作業状態となる。

【０００６】

【実施例】

図３は田植機における植付部の一部を示した側面図であり、各フロート３の上 方に架設した各植付ケース６の上方には、各植付爪７が通過する苗取出し口を有 した苗取出し板８を横設し、該苗取出し板８の上方には各苗載面を有して横方向 に往復動自在となる苗載台９を斜設し、各植付ケース６の後部上方に立設した各 ポンプ駆動用チェンケース１０の上方には各ペースト肥料タンク１１を架設し、 各タンク１１の下方にスクリュー形施肥ポンプを介して連通する条止めバルブ１ ２からは各ホース１３をそれぞれ延設し、両側の植付ケース６の前部外側方には マーカ１４の支杆１４ａの基部をそれぞれ回動可能に枢着１５するとともに、植 付部Ａを上昇させるとマーカ１４が上方に回動して収納できるようにして、従来 形構造同様に植付部Ａを構成する。

【０００７】 各フロート３の横側方には、前端部１ｂに前記ホース１３を連通連設して後方 吐出口１ａからペースト状の肥料を地中に施肥することができる施肥ノズル１を それぞれ架設するが、フロート３の上方には、前記植付ケース６側に調節リンク １６を介して連結するブラケット台１７を固設し、該ブラケット台１７上に固定 して横側方に延出する支点軸１８の先端部には、前記施肥ノズル１の中間側上方 に立設した枢着板１９の上部を回動可能に嵌合し、前記支点軸１８に固設した支 持板２０と前記枢着板１９には、支点軸１８に嵌装したトルクばねである弾機２ の両端をそれぞれ係止して、該弾機２により施肥ノズル１の後方吐出口１ａが下 方の土中に弾圧されるようにして構成する。

【０００８】 前記支点軸１８より後方位となる枢着板１９の後方部位には、前記ブラケット 台１７より延出する支持片２１のワイヤ受け２２より垂設したワイヤ４の先端部 を連繋するとともに、ワイヤ受け２２より延出するワイヤ４の他端部を前記マー カ１４の枢着１５部位に連動連繋して、植付部Ａを上昇させるとともにマーカ１ ４を収納状態に回動させるとワイヤ４が引かれて施肥ノズル１をフロート３の横 側方に引き上げながら収納させることができるように構成し、また、前記支持板 ２０の前端部には、支点軸１８より前方の施肥ノズル１の上方に係合できるフッ ク形のロック体５を枢着２３し、該ロック体５の下端部には、植付クラッチのオ ン時には弛んでオフ時には引き作動することになるワイヤ２４を連動連繋して構 成する。

【０００９】 したがって、植付部Ａが上昇させられると、図３、図５および図６に示すよう に、マーカ１４が収納されるのにともなって引かれることになるワイヤ４により 、施肥ノズル１がフロート３の横側方へ弾機２に抗張して上方へ引き上げられる と同時に、植付クラッチのオフ状態で作動するロック体５が施肥ノズル１をロッ クして収納状態にセットできることになり、作業中や路上で、植付部Ａを降下さ せるだけでは、ロックした収納状態に維持されたままとなり、また、植付部Ａを 降下させてマーカ１４を使用状態に回動させるとともに植付クラッチをオンに操 作すると、図１および図２に示すように、ワイヤ４が弛められるとともにロック 体５がロック解除される状態となって、施肥ノズル１は弾機２により下方に弾圧 される施肥作業状態となる。

【００１０】

【考案の効果】

このように本考案は、植付部Ａが上昇させられると、ワイヤ４により施肥ノズ ル１をフロート３の横側方に引き上げるとともに、植付クラッチのオフ状態で作 動するロック体５を係合させながらロックして自動的に施肥ノズル１を収納状態 にセットできることになり、作業中や路上で、植付部Ａを降下させるだけでは、 ロックした収納状態に維持したままにしておくことができる事になって、従来の ように施肥ノズル１が石などの障害物に当接して変形したり破損することは防止 できることになり、また、植付部Ａを降下させて植付作業ができるように操作す ると、ワイヤ４が弛められるとともにロック体５が自動的に解除されて、施肥ノ ズル１は弾機２により下方に弾圧される施肥作業状態に自動的にセットされるこ とになり、簡単な構造で有効に施肥作業ができる施肥装置として好適に実施でき る特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例である要部を示した側面図であ
る。

【図２】図１の一部を示した側断面図である。

【図３】植付部の一部を示した側面図である。

【図４】図１の一部を示した平面図である。

【図５】図１の作動状態を示した側面図である。

【図６】図２の作動状態を示した側断面図である。

【符号の説明】

１ 施肥ノズル ２ 弾機 １ａ 後方吐出口 ３ フロート Ａ 植付部 ４ ワイヤ ５ ロック体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ペースト状の肥料を地中に施肥する施肥
   ノズル１を、弾機２によりノズルの後方吐出口１ａが下
   方に弾圧されるようにしてフロート３の横側方に架設し
   て構成する田植機において、植付部Ａが上昇する際に引
   かれることになるワイヤ４を、前記フロート３の横側方
   に引き上げて収納させることができるように前記施肥ノ
   ズル１に連動連繋するとともに、植付クラッチのオン時
   にロック解除できるロック体５を、施肥ノズル１が収納
   される状態で該施肥ノズル１に係合しロックできるよう
   に施肥ノズル１の横側方に装備して構成したことを特徴
   とするペースト状施肥装置。