JPH051304Y2

JPH051304Y2 -

Info

Publication number: JPH051304Y2
Application number: JP10603487U
Authority: JP
Priority date: 1987-06-09
Filing date: 1987-07-09
Publication date: 1993-01-13
Anticipated expiration: 2002-07-09
Also published as: JPH0161934U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、液体を収納した容器の閉蓋具に指
で作動するポンプ手段を設けたスポイト容器に関
し、特に吸い上げられた液体がポンプ手段内に入
り込むのを防止するようにしたスポイト容器に関
する。

（従来の技術）従来、容器本体を閉塞する蓋部に吸上管と指で
作動するポンプ手段とを付設してポンプ手段の作
動により、吸上管内に液体を吸い上げて保持し、
再びポンプ手段を作動して所要部位に液体を吐出
可能としたスポイト容器は公知である。

かかるスポイト容器のポンプ手段は、一般に
は、袋状に形成したゴム等の弾性体からなり、こ
れを指で直接若しくは指圧板を介して間接的に圧
縮若しくは復元させて、ポンプ手段に連接された
吸上管内に液体を吸い上げるようになつている。

（考案が解決しようとする問題点）ポンプ手段と吸上管とは連通状態にある為、吸
上管内の液体は、スポイトを逆転させればポンプ
手段内に容易に入り込んで来る。このため、液体
がポンプ手段の内壁に付着し汚染したり、或はゴ
ム等を腐触させたり変質させてしまうおそれがあ
つた。

（問題点を解決するための手段）上記問題点を解決するために、この考案が採つ
た手段は、容器本体１の口部に装着される蓋体２
に、本体１内に延び出す吸上管３と、外部から指
で作動可能なポンプ手段４とを設け、吸上管３と
ポンプ手段４との間に、ポンプ手段４側に位置す
る弁座７とボール弁６とからなるボール弁手段５
を配設し、ボール弁６の直径より大なる間隔をお
いて吸上管３側にボール弁６を受ける段部８を形
成し、該段部８に空気の通路９を設けたことを特
徴とする。

（作用）吸上管とポンプ手段との間に配設されたボール
弁手段により、液体はポンプ手段側への通過が阻
止される。

ポンプ手段の作動時には、通路を通つて空気は
自由に流通出来るため、吸上管への液体吸い上げ
並びにその吐出を行うことが出来る。

ボール弁がプラスチツク等で形成され軽量であ
る場合にも、弁座に通路１４が設けられ空気の流
通を許容するので、ポンプ手段の復元性が損なわ
れるおそれがなくなる。

（考案の効果）この考案によれば、簡単な構造で吸上管からポ
ンプ手段に液体が入り込むのを阻止することが出
来、ポンプ手段の汚染を防止し、且保護して耐久
性を高めることが出来る。

（実施例）以下に図面を参照しつつこの考案の好ましい実
施例を説明する。図において１は容器本体、２は
該容器本体１の口部１ａに装着される蓋体であつ
て、容器本体１内に延び出す吸上管３と外部から
指で作動し得るポンプ手段４とを備える。吸上管
３とポンプ手段４とは連通した状態にあり、ポン
プ手段４を作動して吸上管３内に液体を吸い込
み、又吐出することが出来る。

ポンプ手段４は、外方へ延び出すゴム製の袋体
からなり、圧縮又は弾性復元させることにより空
気の吐出又は吸引を行い、吸上管３内に液体を吸
い上げて、吐出することが出来る。

吸上管３とポンプ手段４との間には、ボール弁
手段５が配設される。該ボール弁手段５はボール
弁６とポンプ手段４側に位置する弁座７とからな
り、弁座７にボール弁６が着座することにより、
ポンプ手段４側へ液体が流入するのを阻止する。

弁座７の下方にボール弁６の落下を防止する段
部８が形成される。該段部８と弁座７とはボール
弁６の直径よりも大なる間隔を存して形成されて
おり、ボール弁６は両者の間を遊動することが出
来る。段部８にはボール弁６を受け止めたときに
密封されることなく空気の流過を許容する通路９
が形成される。第７，８図はポンプ手段の変形例
を示し、ゴム袋１０を指圧板１１で作動するよう
にしたものであり、指圧板１１は案内筒１２内を
軸方向に上下動する。

第４図に示すように液体を吸い上げた吸上管３
を逆転するとき、ボール弁６が弁座７に着座し
て、流体がポンプ手段４内に入り込むのを阻止す
る。又、正常に吸上管３を下向きにした場合には
通路９によつて空気の通過は許容されているた
め、ポンプ手段４の作動により、吸上管３内に液
体を吸い込み、吐出することが出来る。１３はポ
ンプ手段の保護キヤツプである。

第９〜１１図は、この考案の更に他の変形を示
す。ボール弁６がプラスチツク等で形成され軽量
である場合、ポンプ手段４を復元させて吸引する
際、吸引力でボール弁６が上昇して、弁座７に密
着して吸引が不能となるおそれがある。そこで、
弁座７に通路１４を溝状に形成して、ボール弁６
が弁座７に密着した場合にも、空気の流通を許容
した。通路１４は空気の流通は許容するが、液体
はその表面張力によつて流過が阻止される程度の
寸法及び形状のものとする。通路１４の存在によ
りポンプ手段４の弾性復元は阻害されることがな
くなり、吸引作動は支障なく行なうことが出来
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断面図、第２図は斜視図、第３図は
要部の拡大断面図、第４図は吸上管を逆転した断
面図、第５図は第３図Ｖ−Ｖ線に沿つた断面図、
第６図は同部分の斜視図、第７図は他の変形を示
す要部の断面図、第８図は要部の外観斜視図、第
９図は更に他の変形を示す要部の拡大図、第１０
図は同拡大斜視図、第１１図は弁座の一部を拡大
して示す斜視図である。１……容器本体、２……蓋体、３……吸上管、
４……ポンプ手段、５……ボール弁手段、６……
ボール弁、７……弁座、８……段部、９……通
路、１０……ゴム袋、１１……指圧板、１２……
案内筒、１３……保護キヤツプ、１４……通路。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 容器本体１の口部に装着される蓋体２に、本
体１内に延び出す吸上管３と、外部から指で作
動可能なポンプ手段４とを設け、吸上管３とポ
ンプ手段４との間に、ポンプ手段４側に位置す
る弁座７とボール弁６とからなるボール弁手段
５を配設し、ボール弁６の直径より大なる間隔
をおいて吸上管３側にボール弁６を受ける段部
８を形成し、該段部８に空気の通路９を設けた
ことを特徴とするスポイト容器。 (2) 弁座７は、ボール弁手段５の着座時に空気の
流通は許容するが液体の流過は阻止する通路１
４を備えていることを特徴とする実用新案登録
請求の範囲第１項記載のスポイト容器。