JPH051293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、例えば浴室用玩具として好適な泡生成
装置に関し、更に詳しくは装置を簡単化、低廉化
でき、又簡易な仕組みできめの細かい泡を生成で
きるように形成された泡生成装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来、この種の泡生成装置は、通常、容器内に
収納された例えば石鹸液を、撹拌機で撹拌するこ
とによつて生成するように形成されていた（例え
ば実開昭60−98492号、同61−45024号公報参照）。

（考案が解決しようとする課題） 従つて従来の装置では、撹拌機やこの撹拌機の
駆動源等が備えられている分、装置が複雑化して
故障率が高くなり、装置自体の価格も高くなると
いう不利益があつた。

又従来のこの種の装置では、きめの細かい泡を
生成する場合、例えば撹拌機の羽の改良や、或は
多孔質材料の利用などで行なつていたものであ
る。従つて従来は、きめの細かい泡の生成に、こ
れらの特別の羽や材料を伴うものであつたから、
その分、従来の装置はコストが高く付き、その結
果例えば玩具などとして手軽に家庭内で用いるに
は不向きな面があつた。

本案は、従来のこの種の装置が有するこのよう
な不利益を解消する為に提案されたものである。

従つて本案の技術的課題は、撹拌機等を用いず
に泡を生成できるようにして、装置の簡単化、低
廉化を図り、又きめの細かい泡も簡単な仕組みで
生成できるようにして装置を安価に供給できるよ
うに形成した泡生成装置を提供することにある。

（課題を解決する為の手段） 本案は、このような課題を解決する為に下記の
ような技術的手段を採るものである。

即ち本案は、石鹸液Ｗの収納容器１と、この容
器１の上部に設けられた手押しポンプ２と、この
ポンプ２から吐出された加圧空気を上記容器１内
の底部に導くパイプ３と、このパイプ３の下端３
ａに連結され上記の加圧空気を微細気泡化して容
器１内の石鹸液Ｗに拡散させる気泡拡散具４と、
又この気泡拡散具４で微細気泡化された加圧空気
が上記容器１内の石鹸液Ｗと混合することで生成
される泡を、外部に導く蛇腹状のホース６とを備
えて形成されたものである。

（考案の作用） 先ず使用者は、容器１内に石鹸液Ｗを入れ、次
いで例えば掌などで上記の手押し式ポンプ２の上
面２ｃを、上下方向に繰り返し押圧動作する。す
るとポンプ２が、外部空気を取り込み、この取り
込んだ空気をパイプ３内に吐出する。そして加圧
されたこの空気は、パイプ３で容器１内の底部に
導かれ、気泡拡散具４で微細気泡化されて石鹸液
Ｗに混合される。これにより石鹸液Ｗの細かな泡
が多量に生成し、この泡は石鹸液Ｗの液面上に膨
出する。そしてこの泡は、蛇腹状のホース６内を
押し流され、このホース６内を通過する過程で更
に微細化されて外部に吐出されるものである。

（実施例） 以下本案の一実施例を図面に基いて説明する。

１は、例えば合成樹脂材で成形された石鹸液Ｗ
の収納容器である。この容器１は、この実施例で
は胴部の中央箇所で上下に分割自在に形成され、
内部の洗浄作業が容易になるよう構成されてい
る。尚１ａは、この容器１の側面に形成された石
鹸液Ｗの給排液口であり、１ｂはこの給排液口１
ａを閉塞する蓋である。

又２は、上記容器１の上部に設けられた手押し
式ポンプである。２ａは、このポンプ２の空気取
入口であり、２ｂは吐出口である。

又３は、上記のポンプ２の吐出口２ｂから吐出
された加圧空気を、上記容器１内の底部に導くパ
イプである。このパイプ３の下端３ａには、上記
の加圧空気を微細気泡化して容器１内の石鹸液Ｗ
に拡散させる気泡拡散具４が連結されている。こ
の気泡拡散具４は、この実施例では容器１の底面
１ｃに対向して、この底面１ｃの上方に配置され
る水平板５で形成されている。そしてこの水平板
５には、その中央部にパイプ３の下端３ａが嵌挿
される筒状のパイプ連結部５ａが垂直状に突設さ
れ、又水平板本体５ｂには細孔５ｃが多数透設さ
れている。

６は、上記の気泡拡散具４としての水平板５で
微細気泡化された加圧空気が上記容器１内の石鹸
液Ｗと混合することで生成される泡を、外部に導
く蛇腹状のホースである。このホース６の一端６
ａは、容器１の内部上方に開口されて配置され、
他端６ｂはノズル状に形成されて容器１の上部側
面から外部に開口されている。

尚７は、容器１内に配置されたホース固定用の
支持部材である。

次にこの実施例の作用を説明する。

先ず使用者は、容器１の給排液口１ａから、石
鹸液Ｗを容器１内に給液し蓋１ｂをする。尚この
場合石鹸液Ｗは、予め作成しておく必要はなく、
例えば水と洗剤を個別に容器１内に入れた後、容
器１を振つて交ぜ合わせて作るのでもよい。次に
使用者は、ポンプ２の例えば上面２ｃを、掌など
で上下方向に繰り返し押圧動作する。これにより
外部空気が、矢印の如く、空気取入口２ａを介し
てポンプ２の本体内に取り込まれ、吐出口２ｂか
らパイプ３に吐出された加圧空気は、パイプ３を
通つて容器１の底部に導かれ、水平板５に形成さ
れている細孔５ｃで、微細気泡化されて石鹸液Ｗ
に混合される。これにより細かな石鹸液Ｗの泡が
多量に生成し、この泡は石鹸液Ｗの液面上に膨出
する。そしてこの泡は、蛇腹状のホース６の一端
６ａからホース内に流入し、このホース６内を押
し流される過程で、その内壁の凸凹面によつて更
に微細化され、ホース６の他端６ｂから外部に吐
出されるものである。

以上の処において、上記の気泡拡散具４は、例
えばパイプ３と一体に形成されるのでも良く、又
例えば上面に細孔５ｃが透設された中空状の円盤
等に形成されるのでも良いものである。

（考案の効果） 本案の装置は、このような構成に係るから、こ
れを使用すれば下記にような効果を奏する。

即ち本案は、石鹸液の収納容器の上部に手押し
式ポンプが設けられ、このポンプの操作で加圧空
気を上記容器内の石鹸液に混合させることで泡を
生成するように形成されているものである。従つ
て本案の装置では、泡を簡易な仕組みで生成でき
ることから、例えば撹拌機のような複雑で高価な
泡立て専用器具によらない分、装置の簡単化、低
廉化を図ることができるという利点がある。

又本案の装置は、加圧空気を微細気泡化して石
鹸液に拡散混合させる気泡拡散具を備え、又生成
された泡を外部に蛇腹状のホースで導くように形
成されている為、先ず上記の気泡拡散具で加圧空
気を微細気泡化して石鹸液に拡散混合でき、次に
生成された泡を蛇腹状のホースでこのホースの内
壁の凸凹面を利用して細分化できるものである。

従つて本案では、きめの細かい泡を、例えば専
用の撹拌羽を備えた撹拌機等を用いずに、生成で
きるから、この種の泡生成装置のコストを低廉化
できるという実用上優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案装置の好適な一実施例を示す使用
状態の一部を切欠した断面図である。 図中、１は容器、２は手押し式ポンプ、３はパ
イプ、３ａはパイプの下端、４は気泡拡散具、６
は蛇腹状のホース、Ｗは石鹸液を夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 石鹸液の収納容器と、この容器の上部に設けら
   れた手押し式ポンプと、このポンプから吐出され
   た加圧空気を上記容器内の底部に導くパイプと、
   このパイプの下端に連結され上記の加圧空気を微
   細気泡化して容器内の石鹸液に拡散させる気泡拡
   散具と、又この気泡拡散具で微細気泡化された加
   圧空気が上記容器内の石鹸液と混合することで生
   成される泡を、外部に導く蛇腹状のホースとを備
   えて形成された泡生成装置。