JPH0512784U - 振動絶縁装置 - Google Patents
振動絶縁装置Info
- Publication number
- JPH0512784U JPH0512784U JP6048391U JP6048391U JPH0512784U JP H0512784 U JPH0512784 U JP H0512784U JP 6048391 U JP6048391 U JP 6048391U JP 6048391 U JP6048391 U JP 6048391U JP H0512784 U JPH0512784 U JP H0512784U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 酸化物超電体を用いて基台からの振動を絶縁
する。 【構成】 基台2の上面には複数個の円板状のバルク材
3が固設され、バルク材3と冷却室9は隔壁10,10
´により形成された真空断熱層11により包囲されてい
る。機器搭載台5の下側には複数個の円板状の永久磁石
6がバルク材3と対向する位置に固設されており、永久
磁石6の磁束をバルク材3に侵入させた後、冷却室9の
下部に接続された循環式の圧縮冷凍機4により冷却ガス
を供給してバルク材3を臨界温度以下に冷却することに
より内部に侵入した磁場がピン止めされてバルク材3は
永久磁石の挙動を示し、機器搭載台5は基台2上に浮上
する。
する。 【構成】 基台2の上面には複数個の円板状のバルク材
3が固設され、バルク材3と冷却室9は隔壁10,10
´により形成された真空断熱層11により包囲されてい
る。機器搭載台5の下側には複数個の円板状の永久磁石
6がバルク材3と対向する位置に固設されており、永久
磁石6の磁束をバルク材3に侵入させた後、冷却室9の
下部に接続された循環式の圧縮冷凍機4により冷却ガス
を供給してバルク材3を臨界温度以下に冷却することに
より内部に侵入した磁場がピン止めされてバルク材3は
永久磁石の挙動を示し、機器搭載台5は基台2上に浮上
する。
Description
【0001】
本考案は振動絶縁装置に係り、特に酸化物超電導物質よりなるバルク材を用い て定盤の振動を防止する装置に関する。
【0002】
定盤あるいは半導体のステッパ装置や電子顕微鏡等の各種の機器を搭載する台 を床面からの振動から防止するために、磁気力を利用する方法が知られている。 この方法は、定盤や機器搭載台を磁石の反発力または吸引力を利用して浮上さ せるもので、大別して(イ)反発方式と(ロ)吸引方式とに分けることができる 。 上記(イ)の反発方式は、基台と、この上に配置される定盤や機器搭載台の 対向面にそれぞれ複数個の磁石を同極側を対向して固設し、磁石の同極の反発力 を利用して定盤や機器搭載台を基台から浮上させるもので、一方上記(ロ)の吸 引方式は、基台と、この上に配置される定盤や機器搭載台の対向面にそれぞれ複 数個の磁石を異極側を対向して固設し、そのギャップを一定に制御する手段を設 けたものである。
【0003】
しかしながら、上記(イ)の反発方式では、対向する各磁石には垂直方向の反 発力と同時に横方向の力が常に働き、対向位置で安定しないため、横方向のずれ を抑えるストッパーが必要となる。このため、実際には非接触型の浮上方式を維 持することが困難であるという問題を生ずる。また吸引方式に比較して効率が悪 いという問題もある。
【0004】 一方、上記(ロ)の吸引方式では、単に吸引力だけであると、最終的には接触 してしまうため、電磁石の反発力や吸引力を利用してギャップを一定に制御する 必要があり、一般には変位センサーを用いて浮上代を一定に制御することが行わ れているが、装置およびその取扱いが複雑になるという欠点がある。 本考案は以上の問題を解決するためになされたもので、構造が簡単で、完全な 非接触型の浮上方式が得られる振動絶縁装置を提供することをその目的とする。
【0005】
上記目的を達成するために、本考案は、基台上に定盤を配置し、前記基台と前 記定盤との間に振動絶縁手段を備えた振動絶縁装置において、前記基台上に断熱 室を設けて、この断熱室内の上部に酸化物超電導物質よりなるバルク材を、その 下部に冷却室を配置し、この冷却室内に冷却ガスを供給して前記バルク材をその 臨界温度以下に保持する圧縮冷凍機を前記冷却室に接続するとともに、前記定盤 下部の前記バルク材と対向する位置に磁石を固設し、前記バルク材と前記磁石と の反発力により前記定盤を前記基台上に浮上させるようにしたものである。
【0006】 本考案における酸化物超電導物質よりなるバルク材としては、溶融法、即ち、 MPMG法(Melt−Powder−Melt−Growth法)により製造 した所定形状の成型体が用いられる。 この方法は、例えばY2 O3 、BaCO3 およびCuOの混合粉末を仮焼→溶 融→急冷した後、粉砕→混合→成型して(211)相(Y:Ba:Cu=2:1 :1のモル比、以下同じ。)+液相の領域まで再加熱し、室温まで徐冷したもの で、出発組成を(123)相から(211)相側へずらすことにより過剰の(2 11)相が(123)相のマトリックス中に微細に分散した組織が得られ、(2 11)相は常電導相であるため、ピン止め効果の大きなY系(Y−Ba−Cu− O系)の酸化物超電導物質よりなるバルク材を得ることができる。
【0007】 上記方法によれば、常電導析出物の分散が制御できる上、各種の形状に製作で きるため、これを所定形状に成型したバルク材を基台上に複数個固設し、一方、 定盤下部の前記バルク材と対向する位置に磁石を固設してバルク材と磁石の反発 力により定盤を基台上に浮上させる。このため、バルク材を、その臨界温度以下 の超電導状態に維持して磁化する必要があり、本考案においては、バルク材の下 部に冷却室をもうけ、この冷却室内に循環式の圧縮冷凍機等により冷却ガスを供 給してバルク材を冷却する。またバルク材の磁化は、例えば定盤の下部に固設さ れた磁石の磁束をバルク材に侵入させることにより行うことができる。
【0008】 この場合、磁石としては永久磁石の他、電磁石を用いることができ、永久磁石 を用いた場合にはメンテナンスフリーの振動絶縁装置が、また電磁石を用いた場 合にはその電流値を制御することにより浮上代を制御できる振動絶縁装置が得ら れる。
【0009】
上記構成により本考案の振動絶縁装置においては、磁化された酸化物超電導物 質と磁石との反発力により定盤が基台から浮上するため、定盤に横方向の力が働 いても直ちに元の位置に復帰し、従来の反発方式のように横ずれストッパーが必 要でなくなり、完全な非接触型の浮上方式を維持することができる。
【0010】
以下本考案の一実施例について説明する。 図1は本発明の振動絶縁装置1の概略を示したもので、2は基台、3はMPM G法により製作したY系の酸化物超電導物質よりなるバルク材、4は循環式の圧 縮冷凍機,5は定盤あるいは機器搭載台、6は永久磁石である。
【0011】 図において、基台2は床面7に固定され、その上面には複数個の円板状のバル ク材3が支持部材8を介して基台2上に固設されている。支持部材8の下部には 冷却室9が設けられており、バルク材3と冷却室9は隔壁10,10´により形 成された真空断熱層11により包囲されている。 上記の冷却室9の下部には配管12,12´を介して循環式の圧縮冷凍機4が 接続されており、この冷凍機より冷却ガスが冷却室9内へ供給され、バルク材3 をその臨界温度以下に冷却する。尚、支持部材8には冷却効率を向上させるため 多数の貫通孔13、13が形成されている。
【0012】 また、機器搭載台5の下側には複数個の円板状の永久磁石6が固設されており 、永久磁石6とバルク材3とは基台2上の所定位置に機器搭載台5を配置した時 に、それぞれが対向するように固設されている。 これらの複数対の永久磁石とバルク材の数および磁化の強さは,機器搭載台5 上に半導体のステッパ装置のような機器14を載置した時の浮上力と浮上重量と の関係によって所定の浮上代が得られるように決められる。
【0013】 バルク材3は永久磁石6によって磁化されるが、これは基台と機器搭載台とを 所定の間隔に維持して対向させ、バルク材3に磁束を侵入させた後、圧縮冷凍機 4により冷却室9内へ冷却ガスを供給してバルク材3をその臨界温度以下に冷却 することにより行うことができる。 上記の磁場中冷却による方法、即ちバルク材3に磁場を印加した後冷却する方 法により、バルク材は、その内部に侵入した磁場がピン止めされて永久磁石の挙 動を示し、機器搭載台5は基台2上に浮上する。
【0014】 機器搭載台5上には機器14が載置され、この重量により浮上代は変化するが 、機器搭載台5は基台2上で安定して浮上する。 尚、上記の磁場中冷却による方法に代えて零磁場冷却の後、磁場を印加する方 法、即ち予め冷却室内へ冷却ガスを供給してバルク材3をその臨界温度以下に冷 却した後、バルク材に磁束を侵入させることもできる。
【0015】 さらに、圧縮冷凍機4を基台2の内部に配置することもできる。
【0016】
以上述べたように本考案の振動絶縁装置によれば、非接触で定盤を基台より浮 上させることができ、また上部から強制的な力を加えることにより浮上位置を変 化させることができるため、浮上代を変化させることもできる。 また、バルク材のピン止め効果によりダンピングがあり、このダンピング力は 浮上代が大きいと小さく、浮上代が小さいと大きくなるため、ダンピングの調整 が容易であるとともに、従来の磁気力を利用する方法に比較して大きな浮上力を 得ることができる。
【図1】本考案の振動絶縁装置の概略断面図。
1…振動絶縁装置 2…基台 3…酸化物超電導物質よりなるバルク材 4…循環式の圧縮冷凍機 5…定盤あるいは機器搭載台 6…永久磁石 9…冷却室 11…真空断熱層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 塩野 武男 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 内田 公夫 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 長屋 重夫 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】基台上に定盤を配置し、前記基台と前記定
盤との間に振動絶縁手段を備えた振動絶縁装置におい
て、前記基台上に断熱室を設けて、この断熱室内の上部
に酸化物超電導物質よりなるバルク材を、その下部に冷
却室を配置し、この冷却室内に冷却ガスを供給して前記
バルク材をその臨界温度以下に保持する圧縮冷凍機を前
記冷却室に接続するとともに、前記定盤下部の前記バル
ク材と対向する位置に磁石を固設し、前記バルク材と前
記磁石との反発力により前記定盤を前記基台上に浮上さ
せるようにしたことを特徴とする振動絶縁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6048391U JPH0512784U (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 振動絶縁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6048391U JPH0512784U (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 振動絶縁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0512784U true JPH0512784U (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=13143575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6048391U Pending JPH0512784U (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 振動絶縁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0512784U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0624571U (ja) * | 1992-08-26 | 1994-04-05 | 有限会社佐野機工 | 花器の口当り具 |
JPH0624572U (ja) * | 1992-08-26 | 1994-04-05 | 有限会社佐野機工 | 花器における草花の生け込み補助具 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP6048391U patent/JPH0512784U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0624571U (ja) * | 1992-08-26 | 1994-04-05 | 有限会社佐野機工 | 花器の口当り具 |
JPH0624572U (ja) * | 1992-08-26 | 1994-04-05 | 有限会社佐野機工 | 花器における草花の生け込み補助具 |
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