JPH05127310A - 写真印画紙用支持体 - Google Patents
写真印画紙用支持体Info
- Publication number
- JPH05127310A JPH05127310A JP31743391A JP31743391A JPH05127310A JP H05127310 A JPH05127310 A JP H05127310A JP 31743391 A JP31743391 A JP 31743391A JP 31743391 A JP31743391 A JP 31743391A JP H05127310 A JPH05127310 A JP H05127310A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester
- polyolefin
- coated
- titanium oxide
- printing paper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐水性、白色度、平明性に加えて光沢に優れ
ると共に、製造適性にも優れた写真印画紙用支持体を提
供すること。 【構成】 ポリエステル及びポリオレフィン並びに酸化
チタンを含有する組成物を、原紙の少なくとも乳化塗布
側表面に被覆せしめてなる写真印画紙用支持体。
ると共に、製造適性にも優れた写真印画紙用支持体を提
供すること。 【構成】 ポリエステル及びポリオレフィン並びに酸化
チタンを含有する組成物を、原紙の少なくとも乳化塗布
側表面に被覆せしめてなる写真印画紙用支持体。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は写真印画紙用支持体に関
し、特に、製造適性に優れると共に表面光沢にも優れた
写真印画紙用支持体に関する。
し、特に、製造適性に優れると共に表面光沢にも優れた
写真印画紙用支持体に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、写真印画紙においては、耐水性と
共に光反射効率を高めるために、原紙の乳剤塗布側表面
に酸化チタンを混練分散して含有するポリオレフィンの
層を被覆することが行われている。この場合、酸化チタ
ンは、特に印画紙の白色度を高めることによって画像品
質を高める一方、印画紙表面の平面性に対しては、それ
を劣化させる方に働く。
共に光反射効率を高めるために、原紙の乳剤塗布側表面
に酸化チタンを混練分散して含有するポリオレフィンの
層を被覆することが行われている。この場合、酸化チタ
ンは、特に印画紙の白色度を高めることによって画像品
質を高める一方、印画紙表面の平面性に対しては、それ
を劣化させる方に働く。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在最
も賞用されているところの光沢面を有する写真印画紙に
おいては、画像の見栄えを改善するために、印画紙表面
の平面性に加えて更に光沢を改良することが要望されて
いる。
も賞用されているところの光沢面を有する写真印画紙に
おいては、画像の見栄えを改善するために、印画紙表面
の平面性に加えて更に光沢を改良することが要望されて
いる。
【０００４】そこで、ポリオレフィンの代わりにポリエ
チレンテレフタレートを使用した場合には印画紙表面に
良好な光沢を付与することができるが、ポリエチレンテ
レフタレートのダイスウェルが十分でないので、ポリエ
チレンテレフタレートを原紙に溶融押し出しによりラミ
ネートする際にネックインの現象が発生し易いという製
造上の欠点があった。
チレンテレフタレートを使用した場合には印画紙表面に
良好な光沢を付与することができるが、ポリエチレンテ
レフタレートのダイスウェルが十分でないので、ポリエ
チレンテレフタレートを原紙に溶融押し出しによりラミ
ネートする際にネックインの現象が発生し易いという製
造上の欠点があった。
【０００５】本発明者等はかかる欠点を改善すべく鋭意
検討した結果、ポリエチレンテレフタレート中にポリオ
レフィンを混合せしめることにより、良好な結果を得る
ことができることを見出し本発明に到達した。従って本
発明の目的は、耐水性、白色度、平面性に加えて光沢に
優れると共に、製造適性にも優れた写真印画紙用支持体
を提供することにある。
検討した結果、ポリエチレンテレフタレート中にポリオ
レフィンを混合せしめることにより、良好な結果を得る
ことができることを見出し本発明に到達した。従って本
発明の目的は、耐水性、白色度、平面性に加えて光沢に
優れると共に、製造適性にも優れた写真印画紙用支持体
を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
ポリエステル及びポリオレフィン並びに酸化チタンを含
有する組成物を、原紙の少なくとも乳剤塗布側表面に被
覆せしめてなる写真印画紙用支持体によって達成され
た。
ポリエステル及びポリオレフィン並びに酸化チタンを含
有する組成物を、原紙の少なくとも乳剤塗布側表面に被
覆せしめてなる写真印画紙用支持体によって達成され
た。
【０００７】本発明で使用するポリエステルは、公知の
２塩基酸と公知のジオールとを縮合重合せしめた、単独
又は共重合ポリエステル若しくはそれらを混合した混合
ポリエステルの中から適宜選択することができるが、こ
れらの中でも特にポリエチレンテレフタレートが好まし
い。ポリエステルの分子量は、耐水性、平面性及び光沢
性等の観点から、３０，０００〜５０，０００が好まし
い。
２塩基酸と公知のジオールとを縮合重合せしめた、単独
又は共重合ポリエステル若しくはそれらを混合した混合
ポリエステルの中から適宜選択することができるが、こ
れらの中でも特にポリエチレンテレフタレートが好まし
い。ポリエステルの分子量は、耐水性、平面性及び光沢
性等の観点から、３０，０００〜５０，０００が好まし
い。
【０００８】上記２塩基酸の具体例としては、例えばテ
レフタール酸、イソフタール酸、スルホン酸基含有イソ
フタール酸、アジピン酸等を挙げることができる。又、
ジオールの具体例としては、エチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエ
チレングリコール、ビスフェノールＡのエチレンオキサ
イド付加物等を挙げることができる。
レフタール酸、イソフタール酸、スルホン酸基含有イソ
フタール酸、アジピン酸等を挙げることができる。又、
ジオールの具体例としては、エチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエ
チレングリコール、ビスフェノールＡのエチレンオキサ
イド付加物等を挙げることができる。
【０００９】本発明で使用するポリオレフィンは、公知
のポリオレフィンの中から適宜選択して使用することが
できるが、特にポリエチレンを使用することが好まし
い。ポリエチレンは高密度ポリエチレンであっても低密
度ポリエチレンであっても良い。ポリオレフィンの平均
分子量は１０，０００〜１００，０００であることが好
ましい。
のポリオレフィンの中から適宜選択して使用することが
できるが、特にポリエチレンを使用することが好まし
い。ポリエチレンは高密度ポリエチレンであっても低密
度ポリエチレンであっても良い。ポリオレフィンの平均
分子量は１０，０００〜１００，０００であることが好
ましい。
【００１０】ポリエステルとポリオレフィンの配合比
は、使用するポリエステルの種類及びポリオレフィンの
種類によって異なるが、ポリエステル本来の光沢を維持
すると共に、ポリオレフィンによるバラス効果をポリエ
ステルに付与して製造適性を良好なものとする観点か
ら、ポリエステル：ポリオレフィンの比が７０：３０〜
９９．８：０．２であることが必要であり、８０：２０
〜９９：１の範囲、特に、９０：１０〜９９：１の範囲
であることが好ましい。
は、使用するポリエステルの種類及びポリオレフィンの
種類によって異なるが、ポリエステル本来の光沢を維持
すると共に、ポリオレフィンによるバラス効果をポリエ
ステルに付与して製造適性を良好なものとする観点か
ら、ポリエステル：ポリオレフィンの比が７０：３０〜
９９．８：０．２であることが必要であり、８０：２０
〜９９：１の範囲、特に、９０：１０〜９９：１の範囲
であることが好ましい。
【００１１】本発明で使用する酸化チタンは、アナター
ゼ型であってもルチル型であっても良いが、その粒子サ
イズは０．１〜１．０μｍであることが好ましく、特
に、０．２〜０．６μｍであることが好ましい。ポリエ
ステルとポリオレフィンの混合物に対する酸化チタンの
混合比率（ポリエステル、ポリオレフィン）／酸化チタ
ンは、重量比で９８／２〜５０／５０の範囲が好まし
く、特に９５／５〜７０／３０の範囲が好ましい。酸化
チタンが２重量％以下では白色度に対する寄与が不十分
であり、５０重量％以上では平面性及び光沢が不十分と
なる。
ゼ型であってもルチル型であっても良いが、その粒子サ
イズは０．１〜１．０μｍであることが好ましく、特
に、０．２〜０．６μｍであることが好ましい。ポリエ
ステルとポリオレフィンの混合物に対する酸化チタンの
混合比率（ポリエステル、ポリオレフィン）／酸化チタ
ンは、重量比で９８／２〜５０／５０の範囲が好まし
く、特に９５／５〜７０／３０の範囲が好ましい。酸化
チタンが２重量％以下では白色度に対する寄与が不十分
であり、５０重量％以上では平面性及び光沢が不十分と
なる。
【００１２】尚、ポリエステル、ポリオレフィン及び酸
化チタンの混合順序及び混合方法にについては特に制限
がないが、通常は、公知の方法に従ってポリエステルと
ポリオレフィンを混合してから酸化チタンを混合する。
本発明の写真印画紙用支持体を製造するに際しては、上
記の如くして得られたポリエスエル、ポリオレフィン及
び酸化チタンの混合組成物を、溶融押し出し法によっ
て、原紙の、少なくとも乳化塗布側表面に被覆せしめ
る。上記混合組成物には、必要に応じて、更に有機ポリ
マー粒子等を混合せしめても良い。
化チタンの混合順序及び混合方法にについては特に制限
がないが、通常は、公知の方法に従ってポリエステルと
ポリオレフィンを混合してから酸化チタンを混合する。
本発明の写真印画紙用支持体を製造するに際しては、上
記の如くして得られたポリエスエル、ポリオレフィン及
び酸化チタンの混合組成物を、溶融押し出し法によっ
て、原紙の、少なくとも乳化塗布側表面に被覆せしめ
る。上記混合組成物には、必要に応じて、更に有機ポリ
マー粒子等を混合せしめても良い。
【００１３】この場合に使用する原紙としては、通常、
写真印画紙用として使用することのできる原紙の何れで
も使用することができる。原紙に被覆せしめる、ポリエ
ステル、ポリオレフィン、酸化チタンの混合組成物層の
厚さは、５〜１００μｍとすることが好ましく、特に１
０〜８０μｍ、更には、１０〜５０μｍとすることが好
ましい。５μｍ以下では白色度と表面平滑性が不十分と
なり、１００μｍ以上とした場合には不経済となる。
写真印画紙用として使用することのできる原紙の何れで
も使用することができる。原紙に被覆せしめる、ポリエ
ステル、ポリオレフィン、酸化チタンの混合組成物層の
厚さは、５〜１００μｍとすることが好ましく、特に１
０〜８０μｍ、更には、１０〜５０μｍとすることが好
ましい。５μｍ以下では白色度と表面平滑性が不十分と
なり、１００μｍ以上とした場合には不経済となる。
【００１４】前記混合組成物においては、混合せしめた
ポリオレフィンにより、ポリエステルにバラス効果が付
与されるので、組成物の溶融押し出し時のダイスウェル
が改善され、ネックインの発生が防止される。又、ポリ
エステルは、一般に、従来使用されているポリオレフィ
ンより硬く緻密である（stiffness が高い) ので、ポリ
オレフィン被覆の場合より薄い被膜にしても、表面平滑
性、光沢等において、より良好な結果を得ることができ
る。
ポリオレフィンにより、ポリエステルにバラス効果が付
与されるので、組成物の溶融押し出し時のダイスウェル
が改善され、ネックインの発生が防止される。又、ポリ
エステルは、一般に、従来使用されているポリオレフィ
ンより硬く緻密である（stiffness が高い) ので、ポリ
オレフィン被覆の場合より薄い被膜にしても、表面平滑
性、光沢等において、より良好な結果を得ることができ
る。
【００１５】本発明において、原紙に上記混合組成物を
被覆するに際しては、原紙表面を予めコロナ放電処理し
たり下塗りすることによって前処理しておいても良い。
以上のようにして得られた支持体の前記被覆層上に、公
知の如く、写真乳剤層を塗布することにより耐水性はも
とより、白色度及び光沢度に優れた写真印画紙を得るこ
とができる。尚、裏面については、従来の如くポリオレ
フィン被覆としても良い。
被覆するに際しては、原紙表面を予めコロナ放電処理し
たり下塗りすることによって前処理しておいても良い。
以上のようにして得られた支持体の前記被覆層上に、公
知の如く、写真乳剤層を塗布することにより耐水性はも
とより、白色度及び光沢度に優れた写真印画紙を得るこ
とができる。尚、裏面については、従来の如くポリオレ
フィン被覆としても良い。
【００１６】
【発明の効果】本発明の支持体は、ポリオレフィンより
も本来的に表面平滑性に優れたポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とするポリエステル樹脂によって原紙表面
が被覆されているので、耐水性及び白色度を従来と同等
としたまま、表面の平滑性が改善され光沢に優れたもの
となる。又、ポリオレフィンを混合することによってポ
リエステルのダイスウェルが改善されるので、溶融押し
出し時にネックインの現象が発生しにくく、製造適性に
優れたものとなる。
も本来的に表面平滑性に優れたポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とするポリエステル樹脂によって原紙表面
が被覆されているので、耐水性及び白色度を従来と同等
としたまま、表面の平滑性が改善され光沢に優れたもの
となる。又、ポリオレフィンを混合することによってポ
リエステルのダイスウェルが改善されるので、溶融押し
出し時にネックインの現象が発生しにくく、製造適性に
優れたものとなる。
【００１７】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【００１８】実施例１及び２並びに比較例１〜３ 厚さ１７５μｍの原紙の表面に、表１に示す、ポリエチ
レンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリエチレン（ＰＥ）
及び酸化チタンの混合組成物を、溶融押し出し法によっ
て３０μｍの厚さで押し出して被覆した。尚、上記組成
物中の酸化チタンの含有量は、何れの場合も１０重量％
であった。
レンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリエチレン（ＰＥ）
及び酸化チタンの混合組成物を、溶融押し出し法によっ
て３０μｍの厚さで押し出して被覆した。尚、上記組成
物中の酸化チタンの含有量は、何れの場合も１０重量％
であった。
【００１９】上記製造時におけるネックイン状況、ダイ
スウェル及び得られた支持体の被覆表面の光沢について
評価した結果は表１に示した通りである。尚、評価方法
は下記の通りである。 ネックイン状況：幅２０ｃｍのＴダイから、３００℃で
押し出されてくる垂れ幕の、Ｔダイ吐出口から５ｃｍ下
の位置で幅を測り、その値を２０ｃｍで割って％により
表示した。 ダイスウェル：３００℃１ｍｍφのオリフィスから押し
出されてくる糸状のポリマーの、オリフィスの吐出口か
ら５ｍｍ下における径を測定した。 光沢：６０度での反射光沢を測定した（測定器：スガ試
験機株式会社のHANDYGLOSS METER MODEL HG-246を使用)
。
スウェル及び得られた支持体の被覆表面の光沢について
評価した結果は表１に示した通りである。尚、評価方法
は下記の通りである。 ネックイン状況：幅２０ｃｍのＴダイから、３００℃で
押し出されてくる垂れ幕の、Ｔダイ吐出口から５ｃｍ下
の位置で幅を測り、その値を２０ｃｍで割って％により
表示した。 ダイスウェル：３００℃１ｍｍφのオリフィスから押し
出されてくる糸状のポリマーの、オリフィスの吐出口か
ら５ｍｍ下における径を測定した。 光沢：６０度での反射光沢を測定した（測定器：スガ試
験機株式会社のHANDYGLOSS METER MODEL HG-246を使用)
。
【００２０】
【表1 】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ３２Ｂ 27/36 １０３ 7016−4Ｆ Ｄ２１Ｈ 19/44 27/00 (72)発明者 多田 杉彦 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内
Claims (3)
- 【請求項１】 ポリエステル及びポリオレフィン並びに
酸化チタンを含有する組成物を、原紙の少なくとも乳剤
塗布側表面に被覆せしめてなる写真印画紙用支持体。 - 【請求項２】 ポリオレフィンがポリエチレンである請
求項１に記載の写真印画紙用支持体。 - 【請求項３】 ポリエステルとポリオレフィンの比率が
７０：３０〜９９．８：０．２である請求項１又は２に
記載の写真印画紙用支持体。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31743391A JPH05127310A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 写真印画紙用支持体 |
| EP92302540A EP0507489A1 (en) | 1991-03-27 | 1992-03-25 | Photographic paper supports coated with a polyester |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31743391A JPH05127310A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 写真印画紙用支持体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05127310A true JPH05127310A (ja) | 1993-05-25 |
Family
ID=18088168
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31743391A Pending JPH05127310A (ja) | 1991-03-27 | 1991-11-05 | 写真印画紙用支持体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05127310A (ja) |
-
1991
- 1991-11-05 JP JP31743391A patent/JPH05127310A/ja active Pending
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