JPH05126859A - オシロスコープ - Google Patents

オシロスコープ

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JPH05126859A
JPH05126859A JP29348491A JP29348491A JPH05126859A JP H05126859 A JPH05126859 A JP H05126859A JP 29348491 A JP29348491 A JP 29348491A JP 29348491 A JP29348491 A JP 29348491A JP H05126859 A JPH05126859 A JP H05126859A
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JP
Japan
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signal
synchronization
waveform
sync
amplifier
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JP29348491A
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English (en)
Inventor
Genichiro Ota
田 現 一 郎 太
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同期操作の煩わしさから観測者を解放し、高
速で誤りが少なく、メモリ容量も少なくてすむオシロス
コープの提供。 【構成】 被観測信号に含まれる主要な周期成分を抽出
する同期信号用フィルタ・レベル比較器13と、各周期
成分について同期および波形表示の最適条件を求めると
ともに、CPU16、メモリ17、表示回路18等の制
御のもとにCRT19の画面上に表示された波形に対し
て、操作部20から教師信号を入力することにより同期
および波形表示の最適条件を学習するニューラルネット
ワーク22を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不特定の電気信号を観
測するオシロスコープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、不特定の電気信号を観測する計
測器においては、使用者が観測したい波形の特徴を自ら
分析して、同期信号の選択、成分分離、波形成形条件、
タイミング合わせなど、すべての操作を手動で行なう必
要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この同
期操作はかなりの知識を必要とするものであり、また或
る種の矛盾をもつものであった。すなわち電気信号の観
測が必要な場合というものは、観測されるであろう信号
が予測できない場合もあるので、これについて予め同期
条件を推察、決定するということはそれ自身で矛盾して
おり、初心者にとっては著しく困難な問題となるばかり
でなく、誤った操作で測定することにより判断に妥当性
を欠くことになりかねない。このため、最近の測定器の
中には、操作設定の完了した状態を操作パネルから読み
取り、記憶装置にデータとして保存するものも現れてお
り、次回に同じ操作を設定すればよい場合には、記憶装
置からそのデータを取り出して、電子的に自動設定する
ことができるように設計されているものもある。しかし
ながら、元来、様々な不特定多数の電気現象を観測する
測定器としては、限られた数の条件記憶では実際にほと
んど役にたたないという問題があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、同期操作の煩わしさから観測者を解放
し、高速で誤りが少なく、メモリ容量も少なくてすむ優
れたオシロスコープを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被観測信号に含まれる主要な周期成分を
抽出する手段と、抽出された各周期成分について同期お
よび波形表示の最適条件を求めるとともに、画面上に表
示された波形に対して操作部から教師信号を入力するこ
とにより同期および波形表示の最適条件を学習する手段
とを備えたものである。
【0006】
【作用】本発明は、上記構成によって、被観測信号の中
の種々の周期成分を自動的に抽出してその同期および波
形表示の最適条件を学習するので、不特定の電気信号に
対する同期設定を容易に行なうことができる。また、そ
の処理を基本的にハードウエアで行なうことができるの
で、高速で誤りが少なく、CPUやプログラムソフトが
簡便となり、メモリ容量もすくなくてすむという優れた
効果を有する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の一実施例の構成を示すもの
である。図1において、1はCH1入力、2はCH1A
TT、3はCH1チャネル増幅器、4はCH2入力、5
はCH2ATT、6はCH2チャネル増幅器、7は外部
同期信号入力、8は外部同期信号ATT、9は外部同期
信号増幅器、10はCH1,CH2選択/加算回路・信
号増幅器・A/D変換器、11はCH1,CH2同期信
号増幅器・同期信号選択回路、12は同期レベル電圧発
生用DAC、13は同期信号用フィルタ・レベル比較
器、14は同期信号選択/同期パルス発生回路・同期タ
イミングデータ抽出回路、15はバス、16はCPU、
17はメモリ、18は表示回路、19はCRT、20は
操作部、21はサンプリングクロック発生回路、22は
ニューラルネットワークである。
【0008】次に上記実施例の動作について説明する。
被観測信号はCH1入力1またはCH2入力4に加えら
れ、所望の振幅になるようにCH1ATT2またはCH
2ATT5における減衰器で調節される。その出力はそ
れぞれCH1チャネル増幅器3またはCH2チャネル増
幅器6に加えられ、必要な増幅が行なわれた後、CH
1,CH2選択/加算回路・信号増幅器・A/D変換器
10に送られ、選択または合成された結果がA/D変換
器10aでディジタル信号となってバス15を通してC
PU16に送られ、メモリ17に格納される。他方、各
チャネルCH1,CH2入力1,4または外部同期信号
入力7から得た同期信号は、CH1,CH2同期信号増
幅器・同期信号選択回路11において選択された後、同
期信号用フィルタ・レベル比較器13に供給される。レ
ベル比較器13bの比較用信号入力端子には、同期レベ
ル電圧発生用DAC12から比較電圧が供給され、同期
信号に含まれているすべての同期的特徴が、同期信号用
フィルタ13aを通した後、比較電圧を信号振幅全体の
間で変化させることにより抽出される。レベル比較器1
3bの出力は、高速の同期信号選択/同期パルス発生回
路・同期タイミングデータ抽出回路14において同期の
タイミング情報を把握され、バス15を通してデータと
してCPU16に送られ、メモリ17に格納される。メ
モリ17に格納された波形データは、ニューラルネット
ワーク22により同期および波形表示の最適条件が求め
られるとともに、CPU16の指示に従って表示回路1
8に供給され、その波形がCRT(ブラウン管)19の
画面上に表示される。画面表示には、表示された波形が
どの周期成分に同期しているかを示す同期条件および掃
引時間の情報も表示される。また、表示された波形が観
測者が意図したものでないときは、ニューラルネットワ
ーク22は、観測者の操作部20からの教師信号の入力
をもとに、処理ユニット間の結合係数を変えて観測者の
意図した波形になるように学習する。
【0009】次に本発明の要部の一つである被観測信号
に含まれる主要な周期成分を抽出する手段である同期信
号用フィルタ13aおよびレベル比較器13bについて
説明する。まず初めにレベル比較器13bによる周期成
分の抽出について説明する。オシロスコープの同期操作
では、同期信号に含まれている周期的特徴を抽出するこ
とが最も必要な作業である。図2は、信号の持つ周期性
が、レベル比較器の比較電圧を変えることにより異なる
ことをテレビジョン信号を例に用いて示したものであ
る。いま同期信号の大きさは、図2のように電圧レベル
VuとVL の間に収まると考えられる。この同期信号を
図3のような一対のトランジスタ群からなる電圧比較器
(レベル比較器)の一方の入力端子Aに加え、比較用の
同期レベル電圧を他の入力端子Bに加える。このときの
出力をトランジスタQ2のコレクタに接続された出力端
子Cから取り出すとすると、比較用の電圧レベルを図2
のようにVa,Vb,Vc,Vd,Ve,Vf,Vgと
変えるにつれて、それぞれ図2の下に対応して示したa
t,bt,ct,dt,et,ft,gtの位置に示す
ような波形の信号が得られる。比較電圧レベルがVa,
Vb,Vgである出力は、パルス幅は異なるがはっきり
と同一周期を有するものであることが分かる。Vc,V
d,Ve,Vfに対応する出力には、カラーバースト信
号に対する応答が含まれており、より複雑になってい
る。したがって、図2に示す範囲では、比較電圧レベル
をVa,Vb,Vgのいずれかに設定すれば、図3に示
す比較器の出力から同期に適した周期成分を取り出せる
ことが分かる。
【0010】ところで、図2はテレビジョン信号の1画
面すべてを包含したものではない。したがって、この図
だけでは、テレビジョン信号の持つ周期性信号の全貌を
つかめない。図4はテレビジョン信号の2画面分を示し
たもので、ひとつの画面が約33ミリ秒の幅であること
が分かる。すなわち、画面の繰り返し周波数は約30ヘ
ルツである。このひとつの画面は飛び越し走査方式を用
いているので、2つのフィールドから成り立っている。
したがって、フィールドとしての繰り返し周波数は約6
0ヘルツとなる。このひとつの画面は525本のライン
で構成されているので、ラインの繰り返し周波数は約1
5750ヘルツとなり、その周期は約63.5マイクロ
秒になる。図2はこのライン信号を5本分の範囲で示し
たものである。この1本のラインのなかにカラー信号を
制御するためのカラーバースト信号が付加されているの
で、部分的最高周波数成分はカラーバースト信号の周波
数である約3.58メガヘルツである。すなわち、その
周期は約280ナノ秒である。
【0011】このように、近年の通信信号は非常に複雑
になっており、このような信号を観測する場合に、予め
同期条件を設定することはよほどの知識がなければでき
ないことである。例えば図3に示した比較器のレベル電
圧Va,Vbに対するこのテレビジョン信号の比較出力
は、図2中のat,btに示した特徴だけではなく、図
4に見られる第1フィールドと第2フィールドとの間に
存在するテレビジョン走査信号の帰線期間に幅の長いパ
ルスを発生することになる。その状態を示したのが図5
である。
【0012】図5において、Va,Vb,Vc,Vd,
Ve,Vf,Vgは図2で用いた電圧比較器比較用の電
圧と全く同じもので、下に対応して示したat,bt,
ct,dt,et,ft,gtも全く同一条件の出力を
示している。この図から分かる通り比較電圧レベルをV
a,Vbのいずれかに設定すれば、その出力は単純なパ
ルス列となり、かつフィールドの切り替わりの期間にパ
ルス変化を生じないものとなる。そこで、この出力をロ
ーパスフィルタに通してやるとフィールドの繰り返し周
期を示す信号成分を得ることができる。反対に同期信号
を比較器に加える前にハイパスフィルタに通すと、カラ
ーバースト信号の成分を取り出すことができ、この信号
を比較器で成形すればその周期を測定することが可能に
なる。したがって、本実施例では、図3に示した電圧比
較器と同じ構成のレベル比較器13bにおいて、同期レ
ベル電圧発生用DAC12からの同期レベル電圧を信号
幅全体の間で変化させることにより、被観測信号の中か
ら主要な周期成分を抽出するようにしたものである。
【0013】次に、このようにレベル比較器13bによ
り抽出される周期成分を、被観測信号の異なる帯域から
抽出するための同期信号用フィルタ13aの詳細につい
て説明する。図6は同期信号用フィルタ13aの構成を
示すものである。図1に示したCH1,CH2同期信号
増幅器・同期信号選択回路11の出力を入力とする同期
信号用フィルタ13aは、通常は4種類の周波数特性を
選択できる増幅器の一種として実現されている。同期信
号入力はTRIG IN+およびTRIG IN−とし
て差動信号の形で耐雑音性を確保しながら差動型のフィ
ルタ回路に加えられる。トランジスタQ1,Q2は緩衝
増幅器としてエミッタフォロワでフィルタ回路の入力イ
ンピーダンス低下をドライブする。トランジスタQ3,
Q4はエミッタ間の帰還回路が抵抗のみで形成されたエ
ミッタ接地型増幅器、トランジスタQ5,Q6はエミッ
タ間の帰還回路が大容量のコンデンサと抵抗で形成され
たエミッタ接地型増幅器、トランジスタQ7,Q8はエ
ミッタ間の帰還回路が小容量のコンデンサと抵抗で形成
されたエミッタ接地型増幅器、トランジスタQ9,Q1
0はエミッタ間の帰還回路がインダクタンスと抵抗で形
成されたエミッタ接地型増幅器である。それぞれの差動
型エミッタ接地増幅器は、トランジスタQ15,Q1
6,Q17,Q18,Q19,Q20,Q21のいずれ
かがCPU16などの制御系の指示によりレジスタU1
の出力ポートで一組だけ導通状態になることにより増幅
機能を与えられるようにしてある。
【0014】トランジスタQ15の導通によりトランジ
スタQ3,Q4が動作状態になった場合は、エミッタ間
の帰還回路が抵抗のみで形成されたエミッタ接地型増幅
器であるため、直流帯域からの広帯域にわたって増幅作
用を持つものとなる。トランジスタQ16,Q17の導
通によりトランジスタQ5,Q6が動作状態になった場
合は、エミッタ間の帰還回路が大容量のコンデンサと抵
抗で形成されたエミッタ接地型増幅器であるため、直流
信号はカットされるが非常に低い周波数から広帯域にわ
たって増幅作用を持つものとなる。トランジスタQ1
8,Q19の導通によりトランジスタQ7,Q8が動作
状態になった場合は、エミッタ間の帰還回路が小容量の
コンデンサと抵抗で形成されたエミッタ接地型増幅器で
あるため、直流信号はカットされるとともにかなり高い
周波数以上のみでの増幅作用を持つものとなる。トラン
ジスタQ20,Q21の導通によりトランジスタQ9,
Q10が動作状態になった場合は、エミッタ間の帰還回
路がインダクタンスと抵抗で形成されたエミッタ接地型
増幅器であるため、直流帯域からある程度の周波数まで
の増幅作用を持つものとなる。
【0015】トランジスタQ11,Q12,Q13,Q
14はエミッタを共通にしてベースおよびコレクタを相
手同士につないであり、ベースの制御信号POL+とP
OL−に相反した電位を加えることにより出力の極性を
逆転できるようにしたものである。この回路により同期
パルスの発生する位置を同期信号の上昇勾配で行なう
か、下降勾配で行なうかを選択することができる。トラ
ンジスタQ11,Q12,Q13,Q14のコレクタ側
にあるコンデンサCF1,CF2およびダイオードCRF1
CRF2,CRF3,CRF4は、トランジスタQ22の導通
によりトランジスタQ11,Q12,Q13,Q14の
コレクタ間をコンデンサCF1,CF2で高周波領域で短絡
させることになり、一種の高域阻止フィルタになる。こ
のフィルタは同期回路系だけではなく、図1のCH1,
CH2選択/加算回路・信号増幅器・A/D変換器10
の内部にも付加することが多く、一般に高い周波数領域
の雑音を取り除いて観測したい場合に用いるものであ
る。こうして得られた出力は、トランジスタQ23,Q
24に加えられ、オペレーショナル増幅器U2の帰還作
用で動作点を一定に保ちながら次段へ出力を供給する。
【0016】図7はこのフィルタ回路の周波数特性の代
表的な例を示したもので、トランジスタQ3,Q4が動
作状態になった場合の直流帯域からの広帯域にわたって
増幅作用を持つものの例として、100MHzまでの増
幅器になる場合を示したものであり、直流帯域まで増幅
するので一般にDC結合と呼んでいる。トランジスタQ
5,Q6が動作状態になった場合の直流信号はカットさ
れるが非常に低い周波数から広帯域にわたって増幅作用
を持つものとしては、低域は10Hzから高域は100
MHzまでの増幅器になる場合の例を示したものであ
り、交流成分のほとんどすべてを通すという意味でAC
結合と呼ばれる。トランジスタQ7,Q8が動作状態に
なった場合の直流信号はカットされるとともにかなり高
い周波数以上のみでの増幅作用を持つものとしては、低
域が50kHzからで高域が100MHzまでの増幅器
になる場合の例を示したものであり、高域の周波数しか
通さないという意味でHF結合と呼んでいる。トランジ
スタQ9,Q10が動作状態になった場合の直流帯域か
らある程度の周波数までの増幅作用を持つものとして
は、高域が50kHzまでの例を示しており、低域の周
波数しか通さないという意味でLF結合と呼んでいる。
【0017】図8は上記のフィルタ回路に、振幅は一定
であるが周期の異なった信号(パルストレインとも呼ば
れる。)を通した場合の応答の違いを示したものであ
る。DC結合では忠実に信号が伝送されるが、HF結合
では微分的作用を受けて変化点の何れかが最大値を呈
し、他方、LF結合では積分的作用を受けて平坦部の終
わり付近で最大値を示す形になる。このことにより、入
力信号をこのフィルタ回路に通すことにより、信号に隠
れた周期性をすべての周波数帯域において引き出すこと
ができる。
【0018】図9および図10はこれらを用いてスペク
トルの抽出を具体的に実現する手段について示したもの
であり、フィルタ回路の出力をサンプリングクロックで
読み取り、読み取った時系列データに簡単な演算を施す
ことにより周期性を抽出できることを示したものであ
る。DC結合の例では、f(t)の時系列サンプリング
データを1パルス分遅らせてこれをf(t−tclk )と
すると、この2つのデータの差からは変化点の極性(勾
配)が分かり、排他的論理和からは最大、最小の位置が
分かり、大小比較からは周期をあらわすポイントが分か
る。これらの図から明らかなように、非常に明確に各種
の周期成分を把握することができる。
【0019】図11はこのようにして得られたスペクト
ルの例であり、テレビジョン信号のスペクトル周波数を
示したものである。また図12は楽器や音声に代表され
る自然界の信号波形を模式化した図であり、高域スペク
トルのすべてが基本となる繰り返し周波数の倍音で形成
されている例を示すものである。したがって、最低の繰
り返し周波数を把握することが非常に大切なことが分か
る。
【0020】本実施例では、このようにして同期信号用
フィルタ13aおよびレベル比較器13bにより抽出さ
れた基本となる繰り返し周波数を含めた主要な周期成分
について、その同期および波形表示の最適条件を求める
とともに、画面上に表示された波形に対して操作部20
から教師信号を入力することにより同期および波形表示
の最適条件を学習するニューラルネットワーク22を備
えている。ニューラルネットワークは、生体の持つ情報
処理システムをもとに案出された情報処理方法のひとつ
である。神経細胞に当たるものを処理ユニット、神経細
胞間を結ぶものをユニット間結合と呼んでいる。このユ
ニット間結合の係数の定めかたにより、異なった処理機
能を得ることができる。
【0021】ニューラルネットワーク22は、図13に
示すように、入力層、中間層、出力層から成る階層構造
をしており、各層は複数のユニットから成り立ってい
る。認識時は動的計画法を用いてモデルの選択を行ない
ながら出力層の類似度出力が最大になるように動作し、
学習時は実際に人間が観測に用いた結果の同期および波
形表示の諸条件を教師信号として教師付き学習を行な
い、出力層での出力値が教師信号による出力値との差が
最小になるようにしてユニット間結合係数の修正を行な
う。なお、「日経エレクトロニクス」誌の第427号1
15頁(昭和62年8月10日発行)等を参照された
い。
【0022】図14はニューラルネットワーク22を用
いた上記実施例におけるフローチャートを示したもので
ある。まず、観測者が同期および波形表示操作を機械に
任せる意志が下されると、すなわち操作部20の“自動
同期・波形表示”のキーが押されると、同期認識作業が
開始され、ループの初期化が行なわれる(ステップ3
1)。次いで同期信号を通すフィルタの選択番号が初期
化される(ステップ32)。続いて同期レベルを少しず
つ変化させながらスペクトルの抽出を行ない(ステップ
33,34,35)、取り出せるスペクトルが限界とな
ったところで認識過程に入る(ステップ36)。認識作
業はまずスペクトルを中心に格子点での計算を行ない
(ステップ37)、格子のデータを格子点メモリに格納
する(ステップ38)。このデータはまた、漸化式計算
に用い、バッファメモリに格納しながら認識判定を行な
い、同期・表示条件を決定する(ステップ39,40,
41,42)。そしてこの結果をもとに被観測信号に同
期をかけて波形をブラウン管に表示する(ステップ4
3)。観測者は、この表示波形を見て(ステップ4
4)、観測者の意図したものと違いがあれば、操作部2
0からの入力によりその違いを修正するべく操作を加え
(ステップ45)、この加えられた操作情報を教師信号
として学習過程に入る。まず周波数軸の正規化が行なわ
れ(ステップ46)、誤差を修正し(ステップ47)、
ニューラルネットワークの処理ユニット間の結合係数の
補正を行ない(ステップ48)、標準スペクトルパター
ンの修正を行なって(ステップ49)、結合係数メモリ
に格納した後(ステップ50)、再び同期・表示条件を
決定して波形を画面上に表示し、観測者の意図したもの
になるまでこれらのステップを繰り返す。
【0023】このように、本実施例は、同期信号の周波
数スペクトルの基本周波数をもとに正規化したのちにニ
ューラルネットワークの処理を行なうので、未知同期信
号の周波数帯の如何にかかわらず、電気信号の周波数ス
ペクトルに対する特徴パラメータおよびスペクトルパタ
ーンを少数のモデル準備ですませることができ、動作の
高速化と処理の正確さを向上させることができる。
【0024】図15はこのようにして得られたテレビジ
ョン信号についての画面表示例のいくつかを示してお
り、それぞれの波形について掃引時間(時間軸)および
繰り返し周波数の値(同期条件)が示されており、これ
らは1組のデータとしてメモリ17内に管理されてい
る。観測者は図15のいずれもが正しい波形であること
は当然理解するが、最も必要なことは観測者が欲してい
る画面を表示できるようにすることである。したがって
観測者は、機械が自動的に表示した観測波形が意に沿わ
ないものである場合は、操作部20のパネル面のキーな
どで希望するスペクトルにマーカーを移動させることに
より、CPU16がメモリ17内から必要な波形データ
を取り出し、表示回路18を通じて観測者が最も欲して
いる波形をCRT19の画面上に表示させる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、被観測信号に含まれる主要な周期成分を抽出する手
段と、抽出された各周期成分について同期および波形表
示の最適条件を求めるとともに、画面上に表示された波
形に対して操作部から教師信号を入力することにより同
期および波形表示の最適条件を学習する手段とを備えて
いるので、同期操作の煩わしさから観測者を解放するこ
とができるとともに同期設定を容易に行なうことがで
き、特定信号に囚われない普遍性の高いオシロスコープ
を実現することができる。また、その処理を基本的にハ
ードウエアで行なうので、高速で誤りが少なく、CPU
やプログラムソフトが簡便となり、メモリ容量も少なく
てすむという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すオシロスコープのブロ
ック図
【図2】本発明の一実施例における同期レベル電圧の違
いによる同期パルスの発生の違いを示す信号波形図
【図3】本発明の一実施例における周期成分を取り出す
ためのレベル比較器に相当する電圧比較器のブロック図
【図4】本発明の一実施例におけるテレビジョン信号に
見る周期成分の複雑さを示す信号波形図
【図5】本発明の一実施例におけるテレビジョン信号を
広範囲に見た場合の同期レベルの違いに対応する同期パ
ルスの発生の違いを示す信号波形図
【図6】本発明の一実施例における同期信号用フィルタ
のブロック図
【図7】本発明の一実施例における同期信号用フィルタ
の周波数特性図
【図8】本発明の一実施例における同期信号用フィルタ
の結合種類による応答の違いを示す信号波形図
【図9】本発明の一実施例における同期信号用フィルタ
の結合種類による応答の違いからサンプリングしたデー
タおよび演算結果の違いを示す信号データ図
【図10】本発明の一実施例における同期信号用フィル
タの結合種類による応答の違いからサンプリングしたデ
ータおよび演算結果の違いを示す信号データ図
【図11】本発明の一実施例における同期信号用フィル
タにより得られる同期信号に含まれるスペクトル周波数
の例を示す周波数特性図
【図12】本発明の一実施例における楽器などに見られ
る自然界の周期性信号の波形とスペクトルの例を示す周
波数特性図
【図13】本発明の一実施例におけるニューラルネット
ワークの基本構成を示す模式図
【図14】本発明の一実施例におけるニューラルネット
ワークの動作の例を示すフローチャート
【図15】本発明の一実施例におけるCRT表示画面の
例を示す表示画面図
【符号の説明】
1 CH1入力 2 CH1ATT 3 CH1チャネル増幅器 4 CH2入力 5 CH2ATT 6 CH2チャネル増幅器 7 外部同期信号入力 8 外部同期信号ATT 9 外部同期信号増幅器 10 CH1,CH2選択/加算回路・信号増幅器・A
/D変換器 11 CH1,CH2同期信号増幅器・同期信号選択回
路 12 同期レベル電圧発生用DAC 13 同期信号用フィルタ・レベル比較器 13a 同期信号用フィルタ 13b レベル比較器 14 同期信号選択/同期パルス発生回路・同期タイミ
ングデータ抽出回路 15 バス 16 CPU 17 メモリ 18 表示回路 19 CRT 20 操作部 21 サンプリングクロック発生回路 22 ニューラルネットワーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被観測信号に含まれる主要な周期成分を
    抽出する手段と、抽出された各周期成分について同期お
    よび波形表示の最適条件を求めるとともに、画面上に表
    示された波形に対して操作部から教師信号を入力するこ
    とにより同期および波形表示の最適条件を学習する手段
    とを備えたオシロスコープ。
JP29348491A 1991-11-08 1991-11-08 オシロスコープ Pending JPH05126859A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29348491A JPH05126859A (ja) 1991-11-08 1991-11-08 オシロスコープ
US07/970,400 US5414635A (en) 1991-11-08 1992-11-02 Oscilloscope with dynamic triggering determination

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08304465A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Nec Corp 時間軸トリガ付きオシロスコープ
JP2018059912A (ja) * 2016-09-12 2018-04-12 テクトロニクス・インコーポレイテッドTektronix,Inc. 試験測定装置及び測定を提案するための試験測定装置をトレーニングする方法

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JPH08304465A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Nec Corp 時間軸トリガ付きオシロスコープ
JP2018059912A (ja) * 2016-09-12 2018-04-12 テクトロニクス・インコーポレイテッドTektronix,Inc. 試験測定装置及び測定を提案するための試験測定装置をトレーニングする方法

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