JPH0512659A - チタン製磁気デイスク基板素材及びその製造方法 - Google Patents
チタン製磁気デイスク基板素材及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0512659A JPH0512659A JP16420591A JP16420591A JPH0512659A JP H0512659 A JPH0512659 A JP H0512659A JP 16420591 A JP16420591 A JP 16420591A JP 16420591 A JP16420591 A JP 16420591A JP H0512659 A JPH0512659 A JP H0512659A
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- JP
- Japan
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- magnetic disk
- disk substrate
- titanium
- punching
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Abstract
(57)【要約】
【構成】チタン製板材をディスク形状に打抜いたチタン
製磁気ディスク基板素材であって、その平坦度が1mm以
下である。この素材を製造する際に、板材の打抜きパン
チが当たる面と反対側の面に逆圧をかけながら板材を打
抜く。 【効果】形状精度が高い磁気ディスク基板を得ることが
できるチタン製磁気ディスク基板素材、及びこのような
磁気ディスク基板素材を高歩留りで製造することができ
るチタン製磁気ディスク基板素材の製造方法が提供され
る。
製磁気ディスク基板素材であって、その平坦度が1mm以
下である。この素材を製造する際に、板材の打抜きパン
チが当たる面と反対側の面に逆圧をかけながら板材を打
抜く。 【効果】形状精度が高い磁気ディスク基板を得ることが
できるチタン製磁気ディスク基板素材、及びこのような
磁気ディスク基板素材を高歩留りで製造することができ
るチタン製磁気ディスク基板素材の製造方法が提供され
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、チタン製磁気ディス
ク基板を製造するための素材及びその製造方法に関す
る。
ク基板を製造するための素材及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】コンピュ
−タ用記録媒体として使用されている磁気ディスクは、
高記録密度化の傾向にあり、磁気ディスク基板には非常
に優れた形状精度が要求されている。すなわち、3.5
インチφのディスク基板で変位が25μm以下であるこ
とが要求されている。変位は磁気ディスク基板を高速で
回転した場合における上下の振れ幅を示す値であり、形
状精度がこの値を外れると、磁気ヘッドの位置決め精度
の向上、及び磁気浮上量の低下等の妨げとなり、高記録
密度化にとって好ましくない。
−タ用記録媒体として使用されている磁気ディスクは、
高記録密度化の傾向にあり、磁気ディスク基板には非常
に優れた形状精度が要求されている。すなわち、3.5
インチφのディスク基板で変位が25μm以下であるこ
とが要求されている。変位は磁気ディスク基板を高速で
回転した場合における上下の振れ幅を示す値であり、形
状精度がこの値を外れると、磁気ヘッドの位置決め精度
の向上、及び磁気浮上量の低下等の妨げとなり、高記録
密度化にとって好ましくない。
【0003】通常、磁気ディスク基板は、冷延板をプレ
スによって打抜き、熱間矯正した後、研磨を施すという
工程によって製造されるので、冷延板におけるある程度
のうねりを熱間矯正によって修正し、形状精度を上述の
範囲に入れることは可能である。
スによって打抜き、熱間矯正した後、研磨を施すという
工程によって製造されるので、冷延板におけるある程度
のうねりを熱間矯正によって修正し、形状精度を上述の
範囲に入れることは可能である。
【0004】ところで、従来用いられているAl合金製
の磁気ディスク基板は、その上に磁性膜(磁気媒体)を
形成する際の高温スパッタリングに対する耐熱性が不足
し、また、近時における基板の薄肉化の要請に対しては
剛性が不足している。これらの要求を満たすために、磁
気ディスク基板としてセラミック、ガラス、チタン等新
しい材料が用いられつつある。中でもチタンは耐熱性に
優れ、剛性・強度が高く、かつ高清浄度が得られるた
め、磁気ディスク基板材料として適している。
の磁気ディスク基板は、その上に磁性膜(磁気媒体)を
形成する際の高温スパッタリングに対する耐熱性が不足
し、また、近時における基板の薄肉化の要請に対しては
剛性が不足している。これらの要求を満たすために、磁
気ディスク基板としてセラミック、ガラス、チタン等新
しい材料が用いられつつある。中でもチタンは耐熱性に
優れ、剛性・強度が高く、かつ高清浄度が得られるた
め、磁気ディスク基板材料として適している。
【0005】しかしながら、チタン板はスプリングバッ
クが大きいため、プレス打抜きにより局所的に大きな歪
みが生じた場合には、熱間矯正によって修正することが
困難である。このような局所的な大きな歪みは研磨後も
残存し、形状精度が要求される値から外れてしまう。
クが大きいため、プレス打抜きにより局所的に大きな歪
みが生じた場合には、熱間矯正によって修正することが
困難である。このような局所的な大きな歪みは研磨後も
残存し、形状精度が要求される値から外れてしまう。
【0006】この発明はかかる事情に鑑みてなされたも
のであって、形状精度が高い磁気ディスク基板を得るこ
とができるチタン製磁気ディスク基板素材及びその製造
方法を提供することを目的とする。
のであって、形状精度が高い磁気ディスク基板を得るこ
とができるチタン製磁気ディスク基板素材及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明は、上
記課題を解決するために、チタン製板材をディスク形状
に打抜いたチタン製磁気ディスク基板素材であって、そ
の平坦度が1mm以下であることを特徴とするチタン製磁
気ディスク基板素材を提供する。
記課題を解決するために、チタン製板材をディスク形状
に打抜いたチタン製磁気ディスク基板素材であって、そ
の平坦度が1mm以下であることを特徴とするチタン製磁
気ディスク基板素材を提供する。
【0008】また、チタン製板材をディスク形状に打抜
いてチタン製磁気ディスク基板素材を製造する方法であ
って、前記板材の打抜きパンチが当たる面と反対側の面
に逆圧をかけながら打抜くことを特徴とするチタン製磁
気ディスク基板素材の製造方法を提供する。
いてチタン製磁気ディスク基板素材を製造する方法であ
って、前記板材の打抜きパンチが当たる面と反対側の面
に逆圧をかけながら打抜くことを特徴とするチタン製磁
気ディスク基板素材の製造方法を提供する。
【0009】上述したように、チタン板はスプリングバ
ックが大きいのでプレス打抜きにより局所的に大きな歪
みが生じると、実質的に要求される寸法精度のディスク
基板を得ることができない。このようなことから、この
発明においては打抜き後のチタン製磁気ディスク基板素
材の平坦度を規定するのである。すなわち、本願発明者
らが種々検討を重ねた結果、磁気ディスク基板としてチ
タンを用いる場合に、打抜き後の基板素材の平坦度が1
mm以下であれば、熱間矯正によって所望の形状精度(変
位が25μm以下)のディスク基板を得られることを見
出し、本発明を完成したものである。
ックが大きいのでプレス打抜きにより局所的に大きな歪
みが生じると、実質的に要求される寸法精度のディスク
基板を得ることができない。このようなことから、この
発明においては打抜き後のチタン製磁気ディスク基板素
材の平坦度を規定するのである。すなわち、本願発明者
らが種々検討を重ねた結果、磁気ディスク基板としてチ
タンを用いる場合に、打抜き後の基板素材の平坦度が1
mm以下であれば、熱間矯正によって所望の形状精度(変
位が25μm以下)のディスク基板を得られることを見
出し、本発明を完成したものである。
【0010】また、基板素材は、打抜きパンチによりプ
レスすることにより打抜いて製造するが、この基板素材
の平坦度は、打抜く際の打抜き方により決定される。そ
して、打抜く際にチタン板の打抜きパンチが当たる面と
反対側の面に支え板等により逆圧を印加すれば打抜きの
際の変形を軽減することができ、所望の平坦度の基板素
材を高歩留りで得ることができる。なお、ここで平坦度
とは長さ100mmにおける最大変位量を示す。また、チ
タンは純チタン及びチタン合金の両方を示す。
レスすることにより打抜いて製造するが、この基板素材
の平坦度は、打抜く際の打抜き方により決定される。そ
して、打抜く際にチタン板の打抜きパンチが当たる面と
反対側の面に支え板等により逆圧を印加すれば打抜きの
際の変形を軽減することができ、所望の平坦度の基板素
材を高歩留りで得ることができる。なお、ここで平坦度
とは長さ100mmにおける最大変位量を示す。また、チ
タンは純チタン及びチタン合金の両方を示す。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
(実施例1)
【0012】厚さが1.5mmのCP−2種純チタン冷延
板から3.5インチφ磁気ディスク基板素材(内径25
mm、外径95mm)をプレスによって1000枚打抜き、
その際の平坦度を測定した。この際の平坦度の分布を表
1に示す。
板から3.5インチφ磁気ディスク基板素材(内径25
mm、外径95mm)をプレスによって1000枚打抜き、
その際の平坦度を測定した。この際の平坦度の分布を表
1に示す。
【0013】これら打抜き後の素材に対して熱間矯正を
施し、次いで面取り及び研磨を施して磁気ディスク基板
を得た。これらの磁気ディスク基板について、RVAテ
スタによって、基板を3600rpm で回転させた際の基
板の変位を測定した。表1に、各平坦度範囲における基
板の変位の範囲、及び変位が25μm以下になった割合
を示す。表1から明らかなように、プレス打抜き後の平
坦度が1mm以下のものについて、高歩留りで変位が25
μm以下のディスク基板が得られることが確認された。
これに対して、プレス打抜き後の平坦度が1mmを越える
と、変位が25μm以下の磁気ディスク基板が得られる
割合が極端に低下することが確認された。
施し、次いで面取り及び研磨を施して磁気ディスク基板
を得た。これらの磁気ディスク基板について、RVAテ
スタによって、基板を3600rpm で回転させた際の基
板の変位を測定した。表1に、各平坦度範囲における基
板の変位の範囲、及び変位が25μm以下になった割合
を示す。表1から明らかなように、プレス打抜き後の平
坦度が1mm以下のものについて、高歩留りで変位が25
μm以下のディスク基板が得られることが確認された。
これに対して、プレス打抜き後の平坦度が1mmを越える
と、変位が25μm以下の磁気ディスク基板が得られる
割合が極端に低下することが確認された。
【0014】
【表1】
(実施例2)
【0015】実施例1と同様に、厚さが1.5mmのCP
−2種純チタン冷延板を用い、冷延板の下側に支え板を
あてがって、打抜圧力の10%の逆圧を印加しながら、
打抜きパンチにより上方からプレスして1000枚打抜
き、その際の平坦度の分布を測定した。この際の平坦度
の分布を表2に示す。この表に示すように、実施例1よ
りも平坦度が良好なものの割合が増加した。これによ
り、逆圧をかけながら打抜くことにより基板素材の平坦
度が改善されることが確認された。
−2種純チタン冷延板を用い、冷延板の下側に支え板を
あてがって、打抜圧力の10%の逆圧を印加しながら、
打抜きパンチにより上方からプレスして1000枚打抜
き、その際の平坦度の分布を測定した。この際の平坦度
の分布を表2に示す。この表に示すように、実施例1よ
りも平坦度が良好なものの割合が増加した。これによ
り、逆圧をかけながら打抜くことにより基板素材の平坦
度が改善されることが確認された。
【0016】実施例1と同様に、これら打抜き後の素材
に対して熱間矯正を施し、次いで面取り及び研磨を施し
て磁気ディスク基板を得た。これらの磁気ディスク基板
について、RVAテスタによって、基板を3600rpm
で回転させた際の基板の変位を測定した。表2に、各平
坦度範囲における基板の変位の範囲、及び変位が25μ
m以下になった割合を示す。
に対して熱間矯正を施し、次いで面取り及び研磨を施し
て磁気ディスク基板を得た。これらの磁気ディスク基板
について、RVAテスタによって、基板を3600rpm
で回転させた際の基板の変位を測定した。表2に、各平
坦度範囲における基板の変位の範囲、及び変位が25μ
m以下になった割合を示す。
【0017】表2から明らかなように、この実施例にお
いてもプレス打抜き後の平坦度が1mm以下のものについ
て、高歩留りで変位が25μm以下のディスク基板が得
られることが確認された。これに対して、プレス打抜き
後の平坦度が1mmを越えると、変位が25μm以下の磁
気ディスク基板が得られる割合が極端に低下することが
確認された。
いてもプレス打抜き後の平坦度が1mm以下のものについ
て、高歩留りで変位が25μm以下のディスク基板が得
られることが確認された。これに対して、プレス打抜き
後の平坦度が1mmを越えると、変位が25μm以下の磁
気ディスク基板が得られる割合が極端に低下することが
確認された。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】この発明によれば、形状精度が高い磁気
ディスク基板を得ることができるチタン製磁気ディスク
基板素材、及びこのような磁気ディスク基板素材を高歩
留りで製造することができるチタン製磁気ディスク基板
素材の製造方法が提供される。
ディスク基板を得ることができるチタン製磁気ディスク
基板素材、及びこのような磁気ディスク基板素材を高歩
留りで製造することができるチタン製磁気ディスク基板
素材の製造方法が提供される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 森田 健治
東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日
本鋼管株式会社内
(72)発明者 山中 信行
東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日
本鋼管株式会社内
(72)発明者 末永 博義
東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日
本鋼管株式会社内
(72)発明者 木田 吉治
神奈川県鎌倉市七里ガ浜東3−25−17
Claims (2)
- 【請求項1】 チタン製板材をディスク形状に打抜いた
チタン製磁気ディスク基板素材であって、その平坦度が
1mm以下であることを特徴とするチタン製磁気ディスク
基板素材。 - 【請求項2】 チタン製板材をディスク形状に打抜いて
チタン製磁気ディスク基板素材を製造する方法であっ
て、前記板材の打抜きパンチが当たる面と反対側の面に
逆圧をかけながら前記板材を打抜くことを特徴とするチ
タン製磁気ディスク基板素材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16420591A JPH0512659A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | チタン製磁気デイスク基板素材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16420591A JPH0512659A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | チタン製磁気デイスク基板素材及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0512659A true JPH0512659A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=15788667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16420591A Pending JPH0512659A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | チタン製磁気デイスク基板素材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0512659A (ja) |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP16420591A patent/JPH0512659A/ja active Pending
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